HOME > 海外旅客船情報 > 2002年1月

2002年1月

2002年1月の海外旅客船情報

アルゼンチンの債務不履行が海運を直撃(アルゼンチン)

アルゼンチン最大の商業海事会議所、Centro de Navegacionの会頭Raul Filidoroによると、アルゼンチンの先例のない対外債務の不履行は、海運業界の輸出入の双方に打撃を与えるという。

「極めて近い将来」、殆どのブエノスアイレスとの国際的取引は、前払いにしなければならなくなると考えているとFairplayに語っ た。「例えば、ヨーロッパ行きの船ならば、仕向港で支払ってもらわない限り出港できなくなる。」とFilidoroは言った。新しい暫定 的な政府の、急進的な経済政策に対して、会議所が評価するのは早過ぎると強調する一方で、多すぎる連邦と地方の官僚を削減しなければ、大 して変わらない気がすると語った。

新しい大統領Adolfo Rodriguez Saaは、支払猶予と主として世界最大の1550億ドルの債務の返済で瀕死の経済を、政府は再建すると述べた。(Fairplay Publications: 02/01/01)

来週スウェーデンでSuperfastがお披露目(スウェーデン)

イェーテボリ発。2隻の新しいSuperfast Ferriesの第1船が、1月11日金曜日、Sodertaljeフェリー・ターミナルに寄港する。スウェーデンの水泳選手、Therese Alshammarを名付け親に迎えた命名式の後、フェリーは午後6時にロストクに戻る。

2隻のHDW建造のフェリーは、ギリシャ船籍の下で運航されるが、スウェーデンの船員労働組合との労働協約締結後、船員は混乗となる。 ギリシャの会社に雇用されたスウェーデン人船員は、ギリシャで税金を支払うことになり、スウェーデンでの課税は免除される。(The Scandinavian Shipping Gazette: 03.01.02)

フェリーで現金が紛失(ニュー・ジーランド)

ウェリントン発。クック海峡のフェリーの乗客が、フェリーArahuraのバーに忘れた鞄から、多額の現金を盗まれた。

現金を持っていた男性は、何万ドルもの現金を鞄に入れていたものと思われ、火曜日の午後8時頃、ピクトンに接岸してフェリーを下船する 用意をしていた時に、その鞄を忘れたもの。鞄のところに戻った時、多額の現金が無くなっていることに気がついたらしいと、昨日、ピクトン 警察は語った。現金は売上金で、南島での新規事業に使われることになっていたと、Dave Reay刑事は語った。

心当たりのある乗客は、至急警察に連絡して欲しい。(The Christchurch Press - New Zealand; Jan 3, 2002)

悪天候(ギリシャ)

昨日、民間防衛庁から出された警告に引き続き、悪天候が来週初めまで、交通機関や海上交通を混乱させるものと思われ、国内は緊張してい る。

低温と氷結の虞があるので、市民は警戒して欲しい。車を運転する人は、出かける前に国内道路網の状態を調べ、すべり止めのチェーンを使 用すること。歩行者も、特に降雪が予想される地方、Thessaly、Evia、本土東部、ペロポネソス島、クレタ島、エーゲ海北部東部 の諸島では注意するよう呼びかけられている。クレタ島とDodecaneseでは、嵐となることが予想される。

昨日、 Atticaでは激しい降雪となり、Parnitha山とPenteli山への道路が閉鎖された。(The Kathimerini: 4/1/02)

ナクソス埠頭に衝突してカーフェリーが小破(ギリシャ)

旅客カーフェリーExpress Arisが、高波のため、1月3日の朝、ナクソス港の埠頭に衝突した。約2時間以内に修理ができる程度の小破であり、137人の乗客、65人の乗員に怪我人はなかった。

その後、Express Arisは、ピレウス―パロス―ナクソス―イオス―サントニーニ航路に復帰した。(The Athens News: 4/1/02)

ドーバーの沿岸警備隊は沖合の衝突で警戒(英国)

今朝、午前9時53分、ドーバー沿岸警備隊は、英国沖で2隻のフェリーが衝突した小事故で警戒態勢に入った。

ドーバーからダンケルクに向かっていた貨客船、Northern Merchant(乗客59人乗員43人乗組)はオーステンドからドーバーに行く途中のHoverspeedのSea Cat、Diamantと衝突した。Sea Catには全部で148人が乗船していた。

事故は小破に留まり、怪我人は報告されていないが、ドーバー港の南東3マイルの海域の濃霧の中で発生した。視界はおおよそ2‐300 ヤードだった。(6 January 2002,11:47 am)

セネガルでフェリーが転覆して7人死亡(セネガル)

セネガルの辺地のガンビア川でフェリーが転覆し、少なくとも7人が死亡したと、月曜日、地元メディアが伝えた。

報道によると、ギニアとの国境に近い、首都ダカールの南東約700kmのFonfolembi近郊で、土曜日の夜にフェリーが転覆した という。

転覆したとき、フェリーにはギニアから乗客とオレンジを積んだトラックが乗船しており、転覆して30人以上の人が、川の中央部で投げ出 された。

4人の生存者と7体の遺体を引き上げたが、20人以上が依然として行方不明だとメディアは伝えている。(Xinhua News Agency - CEIS: 2002-01-07)

ニューヨークに高速フェリー(米国)

New York Waterwayは、9月11日以来乗客が倍増しているマンハッタンとニュージャージー間の通勤フェリーとして、約800万ドル相当の5隻の高速フェリーの建造を、アラス カの造船所、Allen Marineに発注した。

新規注文は、全長23.8m、150人乗りの高速双胴船3隻と、全長19.8m、97人乗りの単胴船2隻で、これでシトカの造船所への フェリーの発注は、総計で14隻となる。双胴船の船価は1隻あたり約200万ドル、単胴船の船価は約100万ドルとみられる

New York Waterwayによると、ニューヨーク市の地下鉄が不通になった9月11日の出来事以来、ニュージャージーとマンハッタン間の一日の乗客が、約34,000人から 60,000人近くに跳ね上がっており、高速客船の需要が高まっているという。(Fairplay Publications: 08/01/02)

CTOがゼーブルッヘ―シアネス間に新航路を開設(ベルギー)

ゼーブルッヘの船会社、Combined Terminal Operations (CTO)は、ベルギーのゼーブルッヘと英国のシアネス間に、1月14日、新航路を開設する。ルーマニアの船会社、Sammarina Linesが新航路を運航する。

150台の乗用車を積載できるフェリーで、週6航海が予定されている。その船会社では、ここ3ヶ月内に、もう一隻のフェリーを就航させ たい意向だ。CTOは、ゼーブルッヘの北のドックにあるターミナルで、フェリーの貨物の積み下ろしをする。(De Financieel Ekonomische Tijd - Belgium; Jan 9, 2002)

Catが新しいバレアレス航路に飛び出した(スペイン)

香港のShun Tak Groupの完全子会社、NAVIERA Universal Espanolaは、バルセロナとバレアレス諸島のマリョルカ島のAlcudia港、メノルカ島のシウダデラ港との間に高速catを就航させた。

昨年8月に英国のBabcock Engineeringから引き渡された850総トンのUniversal Mk 1は、引渡し後、すぐにAlcudiaに向け試運転し、今日から週3日、運航する。Naviera Universalの専務取締役Christophe Seardは、Trasmediterraneaと共存共栄していくと語る。

「直に競争している訳ではない。」と付け加えた。

その会社では今年の後半に、その航路に自動車を積載できる双胴船を就航させたい意向だ。全長56.5mの船は、巡航速度42ノットで、 432人の乗客を収容できる。(Fairplay Publications: 10/01/02)

Hurtigrutenが発展(ノルウェー)

ベルゲン発。ベルゲンとロシア国境のキルケネスを結ぶノルウェー沿岸急行船、Hurtigrutenは、昨年に比べ乗客の予約が 5.25パーセント増加していると発表している。

36,000台の自家用車と共に、合計441,000人の乗客を輸送した。より高級な大型船という新しいコンセプトが成功し、1990 年の276,000人の乗客から増大した。運航しているTFDSとOVDSは、オフ・シーズン(春と秋)に乗客が伸びていることを特に満 足している。(Scandinavian Shipping Gazette: 10.01.02)

プエルト・リコの航路が途絶(米国)

奮闘中の米国の船会社、Trailer Bridgeは、Jones Act tradeとの激しい競争により何百万ドルもの赤字を出して、1週間以内に、プエルト・リコとニューアーク間の直行航路を閉鎖する。

ジャクソンビルに本拠を置く運送海運会社によると、その削減により使用船腹量の28パーセントを減少させ、四半期当たり200万ドル節 減できるという。

プエルト・リコと米国本土間を結んでいる沿岸貿易は、運賃の下落とTrailer Bridgeの主要な競争相手の親会社であるHolt Group、2001年初めに倒産したNavieras NPRとの間の巨額の不良債権に悩まさられてきた。

Trailer Bridgeは、過去2四半期には900万ドル近い運航赤字で、3年間の累積赤字は、収益と船舶使用の減少に伴い、とりわけニューアーク航路で生じている。2000年の Trailer Bridgeの運航収益は、総額9100万ドル。社債の償還と米国造船助成金を見直し、300万ドルの増資を確保した。流動性を高めるべく、社屋とターミナルの売却とリー スバック契約の交渉に入ったのは、つい最近のことだ。(Fairplay Publications: 10/01/02)

猛吹雪後ロシアの太平洋岸の離島への航路は復旧(ロシア)

1月11日、ユジノ・サハリンスク発。サハリンと大陸間のフェリー運航は、猛吹雪で3日間足止めされた後、復旧している。 Sakhalin-8は、(1月11日)金曜日の朝、ワニノ港を出港し、現在、サハリンのホルムスク港に向かっていると、 Sakhalin shipping companyは話している。午後には到着する。

さらにサハリン行きの10両の貨物列車が、悪天候のためワニノに足止めとなっている。ホルムスクでも同様に貨物が渋滞している。専門家 は、天候状態が回復すれば、いずれの渋滞も1週間以内に解消されると話している。(RIA news agency, Moscow, in Russian 0141 gmt 11 Jan 02)

4つのフェリー会社が鎬を削る、役所は旅行業の統制を希望(タイ)

林野局は、チャン島への4社のフェリー運航を、認可によって、島の旅行業の成長を統制しようとしている。

林野局長Plodprasop Suraswadiは、その決定は、島への旅行者を制限するという政府の方針と揆を一にするものだと語る。Plodprasop氏は、チャン島の旅行業の主要計画を起草し ている委員会の会長でもある。

Thaksin Shinawatra首相は、国内第二の島、チャン島を、「東のプーケット島」として開発する意向を示唆している。役所の主要計画によると、富裕層をターゲットにしてい る。

Plodprasop氏は、チームを率いて島のフェリー埠頭の工事現場を視察に訪れ、フェリー会社の代表と会見した。既に認可されてい る4つのフェリー会社は、Chalermpol Ferry Co、Ko Chang Centrepoint Co、Ferry Ko Chang Co、 Ko Chang Ferry Coだ。Ferry Ko Changは、港湾局から埠頭の建設を認可された唯一の会社。Chalermpol Coを除くすべての会社は、林野局の認可を待つ一方で、工事を進めている。

Plodprasop氏は、適切な規則に従い、しかるべき状況であれば、4社のすべてに局は認可するつもりだと語った。Ferry Ko Changには環境アセスメントを研究するよう指導し、ChalermpolとKo Chang Ferryには、規則に沿って進めるよう促した。局長は、代表を派遣しなかったKo Chang Centrepointを反古にしたことは明らかだ。

「そこの代表は、会合に姿を見せなかった。局に招待したのだが、現れなかった。この島にやって来たのだが、どこにもいなかった。」と 語った。海軍からその島を賃貸することが許可されなかったら、局はKo Chang Centrepointのフェリーを認可しないだろうと言った。その会社は、1月31日までに局に申請書を提出している。

環境アセスメントは別としても、フェリー会社は景観保全計画に参加することが要請されている。また、フェリー会社は、局のために巡視艇 を購入することも要請されている、とPlodprasop氏は語った。(Bangkok Post - Thailand; Jan 12, 2002)

バングラディッシュでフェリーが沈没溺死者多数(バングラディッシュ)

バングラディッシュ、バリサル発。バングラディッシュ南部で80人乗りのリバー・フェリーが沈没し、少なくとも50人の安否が心配され ている。

「50人が溺死したかもしれないと心配している。」 月曜日、警察官の一人が語った。

そのフェリーは首都ダッカから350km(219マイル)のBishkhali川で転覆した。フェリーの船舶所有者、Sattar Khanが通信社のReutersに語ったところでは、その船は早朝の濃霧の中、水面下の砂州に乗り上げたかもしれないという。警察は行方不明者の捜索を救助隊に命じた。 詳細は現在のところ不明。

定員を遥かに超えるフェリーが多く、バングラディッシュではしばしばフェリー事故が起きている。(CNN: January 14, 2002 Posted: 0727 GMT)

Silja Lineはバルト海通年クルーズを開始(フィンランド)

オーボ発。Star Cruisesは、傭船したクルーズ船Superstar Taurus(前のLeeward、前のSally Albatross)を所有者のSilja Lineに返還する。

船名はSilja Operaとなる。6月29日にSilja Operaは、タリン経由でVisbyへのクルーズを開始する。このクルーズ船は、バルト海で通年クルーズを展開し、サンクト・ペテルブルグやリガにも足を伸ばす。 (The Scandinavian Shipping Gazette:17/1/02)

キング牧師記念日の祝典に「フリーダム・フェリー」が運航(米国)

聖Martin Luther King Jr.が「私には夢がある。」と語ったとき、Larkspur からEmbarcaderoへの代替交通機関については話してはいなかった。

しかし、月曜日に「フリーダム・フェリー」を運航するGolden Gate Ferryの行く手を阻むものはない。フェリーはLarkspur とSausalitoターミナルを、サンフランシスコで行われるキング牧師記念日のパレードと祝典に合わせて出発する。パレードは、午前11時45分にFourth通りと Townsend通りの角を出発し、午後12時15分にPowell通りとMarket通りの交差点(BART駅)に到達する見込み。祝 典と集会が開かれるGrove通りのBill Graham Civic Auditoriumが終点となる。

「フリーダム・フェリー」は、Larkspurを午前10時10分と11時10分に出発し、Sausalitoに午前11時05分に到 着する。フェリーがサンフランシスコに入港するのは、約30分遅れとなる。

Larkspur発の片道運賃は、3.10ドル、6歳から12歳までの子供が2.35ドル。シニア・身障者が1.55ドル。5歳以下の 子供は無料だ。Sausalito発の運賃は、それぞれ5.30ドル、4ドル、2.65ドル。

パレードに参加する学校、教会、非営利団体には、200人の無料招待券がある。お申し込みは、(415)584-6857にお電話を。 (San Francisco Chronicle : 2002-01-18)

1隻のフェリーのために3閣僚がドイツへ(トルコ)

3人のトルコの閣僚が、フェリーの進水のためドイツを訪れている。運輸大臣のOktay Vuralと、海事を所轄する国務大臣のRamazan Mirzaoglu、そして関税を所轄する国務大臣Mehmet Kececilerは、ドイツのInternational Shipping Agents Association(UND)から購入した「Birlik」(連帯)と名付けられたRoRoフェリーの進水のため、昨日ハンブルグを訪問した。

ドイツ出発に先立ちAtaturk空港で行われた共同記者会見で、Mirzaogluはこれらのフェリーのコンテナによりトルコの輸出 入は安全に行われることを強調した。1隻のフェリーに200個のコンテナを積載できることに注目し、Mirzaogluは、UNDは地中 海の主要なフェリー船隊として確立していると語った。さらにトルコの沿岸船隊は刷新され得ると付け加えた。

同じ会見で、Kececilerは、トルコのヨーロッパへの輸出の60パーセントがこれらのフェリーにより行われると述べた。さらに関 税に関する問題についてトルコ人労働者の話を聞くため、フランクフルトに立ち寄ると付け加えた。(Turkish Daily News: Jan 18, 2002)

フェリー会議(ニュー・ジーランド)

火曜日、午後5時30分より、ウェリントンのWakefield通りにある市庁舎の、Wellington Convention Centre内のSquare Affair Roomで、マルボロー・サウンドを横切る島嶼間のフェリーの速力を検討する公聴会が開かれる。

マルボロー地区評議会は、フェリーを減速させるよう変更する地区計画の諮問会議の一環として、この会議を主催する。フェリー会社の Tranz Railは、新しい規制に反対している。(Evening Post - Wellington: 2002-01-18)

タジキスタンとアフガニスタンの国境で新たにフェリー運航が開始(タジキスタン)

ロシアの通信社インターファックスによる英文の記事より

1月21日ドゥシャンベ発。タジキスタンとアフガニスタンの国境のPanj 川を横断する新しいフェリー航路が開設された。

その航路はPanj-i Poyon(ロシア語でNizhniy Pyandzh)近郊に月曜日(1月21日)に開設されたが、インターファックスに語られたところでは、ドイツ政府と、ロシア市民防衛省とタジキスタンの自然災害と取り組 む緊急事態省の共同チームであるロシア政府が、タジキスタンに援助したものだ。

今やフェリー航路とSalang 山脈を貫くトンネルが開通し、タジキスタンからアフガニスタン中部と南部地方への人道的援助物資の輸送時間が短縮されることになった、とチームは語った。(BBC Monitoring South Asia - Political: 2002-01-21)

ソウルは韓国国内旅行に資金提供(韓国)

韓国政府は、北朝鮮との国境に接する金剛山観光を企画するフェリー会社に対して、より一層の財政的支援をすることになると語っている。

フェリー会社のHyundai(現代)は、3年前に韓国から北朝鮮へのツアーを開始して以来、巨額の損失を負っている。韓国政府の支援 は、政府予算から特別の貸付を行うものを含み、旅行者の料金を引き下げ、金剛山でHyundai(現代)が免税店を経営する免許を与えて きた。

フェリー事業は、ピョンヤンとの関係を拡大している金大中、韓国大統領の太陽政策として知られる重要な要素の一つだ。しかし反対党の指 導者Lee Hoi Changは、そうしたツアーは税金の無駄遣いだと批判している。(BBC News 23/1/02)

サハリンと本土を結ぶフェリー運航が再開(ロシア)

1月23日、ユジノサハリンスク発。サハリンと本土を結ぶフェリーが、タタール海峡(間宮海峡)の激しい吹雪のため24時間運休した が、水曜日には再開されている。

イタル・タス通信は、Sakhalin shipping companyから、2隻のフェリーがワニノ港からサハリンに向かっていると聞いた。他のサハリン行きのディーゼルエンジン船は、旅行者を乗船させて、日本の小樽港を出港 した。

一方、サハリン北部では激しい吹雪が続いていて、風速17-22メートルの大強風で、激しい暴風雪となっている。沿岸の風力は、 25-30メートルと報告されている。降雪と強風のため、サハリンの東海岸の交通は、麻痺状態となった。サハリン山岳地域では、雪崩の心 配があると報告されている。(ITAR - TASS News Wire: 2002-01-23)

謎の会社がストックホルム―サンクト・ペテルブルグ航路を狙っている(ノルウェー)

ベルゲン発。「Moscow Times」の記事によると、5月にストックホルムとサンクト・ペテルブルグ間に、新しいフェリー航路が開設される。運航を支援しているのは、サンクト・ペテルブルグ港と 詳細不明のノルウェーの会社だ。

そのベンチャーは560万米国ドルの資本金で設立され、90パーセントがノルウェーの出資となる。2隻のフェリーが傭船され、それぞれ 週2往復する。

過去数年間にノルウェーでは多くのフェリーの計画があったが、すべては問題のある会社の財源次第となっている。 (Scandinavian Shipping Gazette: 23.01.02)

Cobelfretはゼーブルージュ港で密航者を見つけ出すためStowcheckを導入(ベルギー)

CobelfretはStowcheckを導入する最後の船舶所有者となる。これはイギリス海峡においてP&O Ferriesによって既に広く用いられている、密航者を見つけ出すハンディな二酸化炭素検知システムだ。

Cobelfretはその技術をゼーブルージュで導入した。そこで自動車やコンテナに隠れている不法移民を阻止するために用いられる。 コ ンテナ内の二酸化炭素濃度を検出することで、Stowcheckは3分足らずで荷物の中の浮浪者の存在を検知する。

Stowcheckは既に英国中の港湾で使われており、スペイン、東ヨーロッパ、北アフリカで使われ、最近は中東でも導入された。 (Lloyds List; Jan 24, 2002)

Starのヒロ寄港が固まる(米国)

NCLは、天候が冬季の寄港地の要素となると言っている。

Norwegian Cruise Lineは、3月中にコナが寄港地から外れ、その代わりヒロがBig Island(ハワイ島)へのNorwegian Starの毎週の寄港地となる、と水曜日に取締役が確認した。

92,000トンで乗客定員2,240人のNorwegian Starは、役員が「ヒロの収容能力を試す」ため、最近3回のクルーズでコナに寄港しなかった。悪天候時に使用できるか調べたいという。

上陸できないという天候状態と安全性にかかわることにより、3月31日までに取締役会はカイルア湾をふるい落とす決定をする。そう語る のはNorwegian Cruise Line Hawaiiの広報担当、Steve Hiranoだ。

クルーズ会社の役員はまた、ヒロ寄港で乗客が島を探検する時間が増えると言っている。しかしその船の旅程表によると、コナ寄港時は7時 間の滞在だったのが、東ハワイでは6時間の滞在となることになる。

「天候状態や上陸といったことを含む多くの要素を考えなければならないでしょうし、それから見て評価しなければなりません。お客様への サービスが入っていませんし。」とHiranoは言う。「ツアーの寄港地としてコナを持っていたいですが、この決定は軽いものではないの です。とても重要な会社の決定なのです。」

Hiranoは、役員達はカイルア湾を寄港地として評価しており、3月の初旬にも再び寄港地となるかも知れないという。しかし島の役人 達は、Starは既に、4月にヒロに寄港する予約を入れていると述べた。

港湾管区支配人のIan Birnieは、Starは3月4日を除いて4月29日まで毎週月曜日に予約を入れていることを確認した。3月4日は、4月1日、15日、22日と同様、ヒロの埠頭は既に 他の船の予約が入っているという。Hiranoは、彼は「先だって立てられた」船の予定に疎いので、Starが接岸する埠頭を知らないの だと言う。

クルーズ船が毎週寄港しなくなると、西ハワイの経済や魅力に影響を与えることになる、と旅行業者は話す。

「我々は当初、クルーズ船の収益から年間の主な見通しを立てていました。」そう語るのは、Atlantis Submarines Hawaii LPの総支配人、Mike Stantonだ。

「Americanの二つの寄港と、Norwegian Cruise Linesの一つの寄港を予定していましたが、それが今やゼロになったわけです。American Hawaiiの倒産と、ヒロに行くというNCLの心変わりで、コナでの収益が減少するのは明らかです。すべてのマリン関係者、商店主はそう感じています。」

American Classic Voyages Incは、PatriotとIndependenceの親会社だったが、昨年末に倒産し、10月にカイルア湾への週一度の寄港が中止された。両船合わせて2,200人以上 の乗客定員と、1,000人近い船員がいた。

Norwegian Starは、12月の中旬に、毎週月曜日に7時間コナに滞在する7日間のハワイ諸島クルーズを始めた。それで旅行業界の損失を取り戻すだろうと信じられていた。

コナ沿岸地区代表Bruce Makarewiczは、「経済に深刻な影響を与えるだろう。」と述べた。

「我々は9月11日後に落ち込んだ旅行者とクルーズ船の打撃を取り戻してきた。多くの計画が実現するまで厳しい状況のように思う。」

Makarewiczは、2000年にはクルーズ船経由で108,000人が西ハワイを訪れたという。2002年6月から12月までは Starの寄港により、予想では300,000人以上がカイルア埠頭に降り立つものとみていたという。

「6ヶ月間で3倍になるとみていました。」と言う。「小さなところでは、潰れたり上手く行かなくなったりしているところがあります よ。」

Makarewiczによると、コナ沿岸地方では、1月の初旬に、ハワイ島のFanning Island埠頭への寄港や、より大型のシャトルボート・サービスなど、旅行者を満足させる多くの可能な変更を提案する内容の手紙を、Norwegian Cruise Lineの取締役に送ったという。しかし、今のところ返事は来ていない。(West Hawaii Today: Jan. 24, 2002)

ブラジルの政治家の乗った船が沈没(ブラジル)

サンパウロ発。国会議員、ジャーナリストを含むブラジルの与党、PSDB党の党員を乗せた船が、アマパ州北部で日曜日に転覆し、少なく とも10人が行方不明になっていると当局者は語った。

その船はJari川でフェリーと衝突したもので、Laranjal do Jariというサンパウロから約2000マイル北にある僻地の小さな町で開かれる政治集会に向かう、政治家、地方市長、報道関係者のグループが乗り合わせていた。

州政府は目撃者の証言を引用して、10人が行方不明と話しているが、州河川局は行方不明者の数を確認しておらず、生死も明らかにしてい ない。しかし複数の地元メディアは、5人かそれ以上の遺体が発見されたという未確認情報を流している。

「事故は客船のCidade de Obidos IとフェリーのGoncalves IIとの間で起きたものだ。」と港湾局のWaldacir Dantasが電話で語った。客船には定員150人のところ108人の乗客が乗船していたという。

アマパ州のラジオは、目撃者である地方政治家、Iracu Colaresの衛星電話による話を引用し、8人から10人が行方不明で、船には実際には200人もの人が乗船していたと伝えている。

地元ラジオ局によると、行方不明者の中にはジャーナリストの1人と、身元不明の少年が含まれているという。(Reuters News: Sunday, January 27, 2002)

記録的なクルーズに向け準備完了(英国)

ハリッジ国際港は、これまでに50隻の寄港予約があり、記録的なクルーズ・シーズンに向け準備している。

「米国の会社の幾つかが寄港を取り止めているので、テロがなければもっと良かったでしょう。」

こう話すのはHutchison Portsのハリッジ港の地区責任者、Terry Daviesだ。

「2002年の寄港総数は、43隻寄港して成功した2001年を軽く超えるでしょうね。」

Royal CaribbeanのBrilliance of the Seasは、7月の命名式の前にハリッジで5日間過ごすことになっており、その後、この港から6回のクルーズが予定されている。Carnival Legendは、2回の営業クルーズに引き続き、2回の宣伝用クルーズが、ハリッジから出港して行われる。

この港では、今年の早い時期にクルーズ・ターミナルが改修されることになっている。ギャング・ウェイが大型船用に改修され、手荷物用の 新しい天蓋が工事中だ。

昨年、英国の口蹄疫騒動が、ハリッジ港のフェリーの乗客数に強い影響を与えた。Stena Lineはこの港の貨物取扱量の6%の増加を達成したが、乗客数は2000年の百万人から90万人に減少した。Stenaのハリッジ―フーク・バン・ホラント航路の責任 者、Pim de Langeは言う。

「昨年はポンド高と同じくらいに口蹄疫の影響を酷く受けました。それでオランダとドイツからの旅行者を扱う旅行業界が打撃を受けたので す。」

しかしde Lange氏は、今年、乗客数が回復することについては「とても楽観的」だという。

Stenaはハリッジ港から1500人乗りのHSS、Stena Discoveryを運航しており、その他、新しいro-paxフェリーのStena BritannicaとStena Hollandicaを運航している。Stena Britannicaは2000年10月就航、Stena Hollandicaは昨年の上旬就航だ。この新船はトラックを160台、乗客を450人まで収容でき、高速フェリーのバックアップとして役に立っている。Stenaがハ リッジ港から輸送した貨物は、2000年の129,000個から昨年137,000個に増加した。

「この航路に収容能力の高い船を投入したので貨物の扱い量が増加しました。」とde Lange氏は語る。「もっと収容能力を上げれば、すぐに一杯になるとみています。新船は上手く行っていて、ro-pax船で乗用車の乗客は扱えるので、HSSの運航を取 り止める時期であることが判りました。」

DFDS Tor Lineは、ハリッジからハンブルグ、エスビア、イェーテポリに向かう航路の乗客数が僅かに減少したと報告した。

「2002年には口蹄疫もおさまり、例年並みに回復できるでしょう。」DFDSの英国地区常務取締役、Ebbe Pedersenは話す。これらの航路の貨物量は2001年と変わらなかったと付け加えた。

DFDSは3月からハンブルグ航路をクックスハーフェンに切り替えることになっており、Pedersen氏はこれでドイツへの乗客、自 動車、貨物量の増加が期待できると言う。

「免税販売の廃止以来、この航路の経済的基盤が変わったのです。」と語る。

「基本的に船旅を楽しみ、船上でお金を使う、ハンブルグまでのクルーズを楽しみたいだけのミニ・クルーズの乗客の比率が高かったのです よ。」

そうしたタイプの乗客が大幅に減少し、免税店の廃止で乗客は船上でお金をそんなに使わなくなったという。クックスハーフェンは、エルベ 川までの所要時間が3時間短縮されるので、乗用車やトラックにとり、より魅力があるようだ。

ハリッジ国際港は、Famagustaへの新航路を獲得している。ユーロの月1回の運航は9月に閉鎖されたフリクストウのDock Basinから移転したものだ。ハリッジ国際港への新しい道路は、まもなく完成する。

その第一段階は、公式には2年前に開設され、Parkeston村を通過して年間ざっと300,000台のトラックが利用する新しい貨 物ゲートだ。環状線が完成すると、すべての港湾の交通は、この新しいゲートを利用することになる。(Lloyds List; Jan 28, 2002)

バルト海のStenaの新しいフェリー(スウェーデン)

スウェーデンの会社、Stena Lineは、スウェーデンの都市カールスクルナとポーランドのグディニア港間のバルト海航路に新船を投入し、3月にはその航路に第二船を投入する。

1月20日より、Stena Travellerは、Stena Europeに代わってこの航路に就航している。この新しい18,332総トンのro-paxフェリーは、閑散期には週6便、繁忙期には週7便運航する。Stena Travellerは、全長154m、全幅24mで、速力は19ノット。旅客定員240人、乗用車80台を積載できる。

Stena Europeは、1997年よりグディニア―カールスクルナ航路に就航してきた。昨年、2000年度の12.5%増の300,000人、2000年度の15.5%増の 19,500台のトラックを輸送した。

「この好結果から、第二船の投入を考えたのです。」

Stena Lineの専務取締役、Polska Ryszard BogdanはLloyds Listに語った。

3月の初旬、第ニ船のStena Balticaが投入される。全長162m、全幅26m、31,189総トンのro-paxフェリーで、速力19ノット。1,800人の乗客、500台の乗用車を積載でき る。(Lloyds List; Jan 29, 2002)