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2002年5月

2002年5月の海外旅客船情報

Corsica Ferries-Sardinia Ferriesは新船を発注(イタリア)

イタリアのクルーズ・オペレーター、Corsica Ferries-Sardinia Ferriesは、Mega Express IIIを入手すべく、イタリアの造船所Fratelli Orlandoとの契約に署名した。この船は、1875人の乗客と550台の車輛を積載できるもの。Fratelli Orlandoは、この新しいフェリーの建造のために8000万ユーロを投資することとなる。

Corsica Ferries-Sardinia Ferriesは、2001年に11隻の保有船で210万人の乗客を輸送した。総売上高は1億2400万ユーロと発表されている。(Il Sole 24 Ore - Italy: May 1, 2002)

高速フェリーがバージン諸島に配船(米領バージン諸島)

Midship Marine of Harvey Louisianaは、バージン諸島のセント・ジョンで離島航路に就航するためAshley Boynesに今週132人乗りのフェリーを配船することとなる。

全長70フィート、全幅19.5フィートの単胴船は、深さ7フィート、2100 RPM、700 HPの3基のCummins KTA19M4エンジンを塔載している。エンジンは32インチのプロペラをTwin Disc MG5114Aギアが1.92:1の比率で回す。舵は2基、プロペラの外側の艫に塔載されている。タンクは飲料水200ガロン、200ガロンの汚水を保管でき、さらに 1200ガロンの燃料を積載することができる。(Maritimetoday: 5/1/02 at 9:52:AM)

クルーズ船での自殺攻撃の警報(ドイツ)

ドイツ政府は、ヨーロッパ海域でイスラム教徒の自爆者が、クルーズ船をハイジャックする計画をしているという情報を受け取ったとして警 告している。出された警報の中で連邦犯罪局は、情報の信憑性については、「かなり疑わしい」としながらも、ヨーロッパの他の諸国の当局に 警報を流したと述べている。

その声明はさらに、標的とされたものに関する詳細な情報はないとしているが、そうしたことに引き続いて自殺攻撃がひょっとしてあり得る と 述べている。

「場所やどのクルーズ客船会社が標的になっているのかという点に関するより詳しい情報は、今のところ提供できない」と声明は述べてい る。 連邦犯罪局は、そうした情報の捜査は通常の手続だと述べている。(ananova.com:? 18:27 Friday 3rd May 2002)

生存者は、運命のバングラデシュのフェリーは過積載と話す(バングラデシュ)

5月4日、バングラデシュ、チャンド・プル発。深夜バングラデシュ南部で嵐の中沈没し、何百人もの人が死亡した虞があるフェリーの生存 者は、船は約500人か法定定員の約2倍の乗客を乗船させていたと話した。

「積載能力を超えてぎっしりでしたよ。」とMohammad Altaf(40)は話した。「暗かったし、フェリーの混雑した上部甲板にいたんです。霧雨が降っていて、それから強風が吹いてきて、フェリーは一方に傾いたんです。」と Reutersに語った。「数分もしないうちに水中に投げ出され、フェリーが沈没していく様を目の当たりにしました。」

メグナ川の堤防は、生存者の中から家族を探したり、行方不明者のニュースを求めたりして泣き叫ぶ男女でごった返した、と地元メディアは 伝 えた。そこには慰めになるようなものは殆どなかった。「助けを求めて金切り声を上げる人々や、死者や行方不明者に対して泣き叫ぶ人々で、 まるで映画のシーンのようだった。」と記者は伝えた。

生存者のひとりShah Alamは、フェリーの上部甲板にいた人は助かることができたろうが、下の2つの甲板にいた人は恐らく無理だったろうと話した。

「恐らく脱出することができず、フェリーと共に沈んだに違いない。」とAlamは言った。「フェリーは過積載だったんだ。」

生存者は、フェリーは制限能力の2倍近くを積載していたと話した―それはバングラデシュではよくあることだ。「十分な救命浮環すらない ん だ。」とAlamは言った。

3層の甲板を有するM.V. Salahuddin-2は、金曜日の深夜頃、首都の南部170kmのShatnal地方の人里離れた僻地で、Patuakhaliからダッカに向かう途中、沈没した。バ ングラデシュ内航海運当局の港湾行政官Sharif Afzalは、災害現場を訪れ、そのフェリーは310人乗りだったと話した。

Patuakhaliに近いBarisal沿岸地方のジャーナリストMainul Hasanは、そのフェリーから行方がわからなくなった人は75人を数えていると話した。

「家族は悲しみにくれ、捜索に参加するためSatnalへの足を確保するよう、当局に強く求めているところだ。」と語った。

当局は家族に対して、日曜日にフェリーが引き揚げられたときに詳しい情報を提供すると話している。(MSNBC: May 4, 2002)

イギリス海峡のフェリーがハイジャックされる虞ありとの警報(英国)

ドイツ警察は、クルーズ船と海峡を横断するフェリーを乗っ取るアル・カイダの陰謀があると警告している。

この警報は、インターポール(国際刑事警察機構)が拘束した3人の男が、英国、フランス、ドイツで多くの人質を取る計画があると話した ちょうど1週間後に出されたものだ。

ドイツの連邦刑事捜査局は言わばFBIのドイツ版だが、船舶に対して警報を出した。広報官は、「要求が通らなければ、乗っ取った船舶を 破 壊するという脅迫を含んだ情報を得ている。」と話した。

そうした攻撃の先例は、1985年の10月にあった。パレスチナ人のテロリストがクルーズ船を乗っ取って、69歳のユダヤ人乗客を車椅 子 ごと船から海に突き落として殺害したものだ。

一方、3人の男の供述を受けて、イラン、イエメン、イラク、スーダンから入って来ているという30人の自爆者の捜索が続いている。当局 者 は、彼らは解放前のアフガニスタンでテロリストの訓練を受けていると言明した。

10日前に、ドイツで9人のパレスチナ人が逮捕されている。アル・カイダと繋がりがあるDivine Unityという過激派の構成員だ。このことが、ドイツ法を執行する当局者の出した警報を根拠づける追加情報となった。

リークされた情報によると、「その計画は、逮捕されたアル・カイダのテロ組織の容疑者を釈放するよう、ヨーロッパとアメリカの当局に圧 力 をかけるため、今後20日以内に、英国、フランス、ドイツで人質を取るもの」だったという。当局者は、そうした大量の人質を取る事件がど こで起きるかは不明だとしながらも、教会、演奏会、映画館でも可能性はあると述べた。

今や英国からフランス、ベルギー、スカンジナビア、オランダに向かうフェリーもまた標的になっている。

ドイツの警報は、ロサンゼルスに本拠をおくZia Hal Munidという名のアラブ過激派が、30人の人質略奪団に、それぞれ7万5000ポンド出すことを約束したというFBIの情報も引用している。(The Daily Record: May 6 2002)

新所有者がDelta Queen船隊の計画の概要説明(米国)

今日Delaware North Companiesは、American Queen、Delta Queen、Mississippi Queenの所有権を、15日から21日間で取得し、ニュー・オーリンズに運航の本拠を置き続けることになると述べた。金曜日の当地での報道では、ニューヨークに本拠を置 く 国際的な企業Buffaloが、シカゴでの競売で、3隻の船を8040万ドルで競落したという。その船はDelta Queen Steamboat Coの船であり、その親会社American Classic Voyagesは、10月19日に破産の申立てをしている。

Delaware North's Hospitality and Entertainment Groupの会長Dennis Szefelは、会社はDelta Queenの従業員の大半と面接し、再雇用することになると述べた。

「当地の経営手腕と才覚に深い感銘を受けている。」とSzefelは言った。「河川に対する知識とこの会社の歴史は、これらの船を運航 す る並外れた技量と並んで、運航を成功させるためにとても重要なものだ。」彼はDelta Queenの商標を譲受けたDelaware Northが船会社の拡大を検討していることを示唆した。「我々は、将来成長するものと見ている新しい船会社事業において、接客業を改革 し創出していくことをとても楽しみにしている。」

Delaware Northは、1億3000万ドルの外食産業であり、米国、カナダ、太平洋地域で娯楽・接客事業を展開している。この個人所有の会社の旅行部門にはホテル、リゾート、会議 場などがあり、ヨセミテやセコイア国立公園で営業しているが、今回の買収はクルーズ産業への第一歩となる。(Seatrade insider: 06/05/02)

ウェブで切符(ニュー・ジーランド)

数ヶ月内に、Interisland Line ferryの乗客は、ウェブ上で予約をし、切符代の支払ができるようになる。

予約のシステムは、旅行業界のインターネット専門業者Sandfieldが開発し、10月には運用される。Interisland Lineグループの総支配人Thomas Davisは、オンライン予約は、顧客サービス向上に向けた新たな一歩だと話した。(The Christchurch Press - New Zealand: May 9, 2002)

韓国、日本は海上対テロリスト訓練を実施(韓国)

5月10日ソウル発(AFP)。金曜日に当局者は、韓国と日本は来週、ワールド・カップ決勝戦に向けた最初の共同対テロリスト訓練を海 上で実施することとなると語った。

その声明の中で韓国海上警察は、水曜日に行われる訓練では、両国で共同開催される5月31日から6月30日までのサッカー・トーナメン ト 期間中の安全性がチェックされることとなると話した。

両国の船舶と特殊部隊が、テロリストからフェリーと乗客を救出し、フェリー船内のサッカー・ファンの暴動を鎮圧する。

韓国は8隻の警察船と、ヘリコプター3機、30の特殊部隊を釜山港南部沖の洋上訓練に投入する。日本の海上保安庁は、2隻の巡視船とヘ リ コプター1機、1隻の高速巡視船、9の特殊部隊を投入すると、声明には付け加えられている。

Nfldのフェリー事故で数人が怪我(カナダ)

セント・ジョンのNfld発。金曜日夜遅く、セント・ジョン近郊でフェリーが岸壁に衝突する事故があり、数人が病院に運ばれた。 Flandersが入港時にベル島の波止場に衝突し、船と船に積載されていた数台の車が損傷した。乗客はセント・ジョンとベル島の診療所 に治療のため搬送された。フェリーは修理のためセント・ジョンに送られた。カナダ運輸省が事故の調査をしている。(Canadian Press: Saturday, May 11)

ポルトガルのフェリー会社は、7隻の双胴船を発注(ポルトガル)

ポルトガルのフェリー会社、Sociedade Fluvial de Transportes SAは、シンガポールのDamen造船所に、4912DFF、全長49mの7隻の双胴船を発注した。SflusaはリスボンのTagus川で10隻の船隊を運航している。 (Ferrynews.com: 12th May 2002)

Incatに良い知らせ(オーストラリア)

Australian Broadcasting Corp.は、3月以来管財人の管理下に置かれているIncatが、2000万ドルで保有船の1隻を売却することに成功し、財政的に苦しいこの会社にとり重要な助けとなっ たと伝えた。

その報道によると、シドニーに本拠を置くRecord InvestmentsがIncatの古い双胴船のうちの1隻の権益を取得したという。伝えられるところでは、Incatはその船に関心を有する様々な可能性ある傭船契約 者から、投資金を得ているという。(marinelink.com: 5/13/02 11:19:13 AM)

悪党は断固たるフェリー輸送後、国外追放に(日本)

ワールドカップのアルゼンチン戦で騒ぎを起こして逮捕されたイングランドのフーリガンは、特別のフェリーに押し込まれ、事実上、日本の 札幌から東京までの長さの距離を護送されることとなる。

そのフェリーは、6月7日に札幌ドームで行われるお茶目なライバル同士のFグループの試合に備え、日本の当局によって借り上げられてい る。

フーリガンは東京近郊の勾留センターまでの長旅に直面し、そこで国外追放に向けて処理されることとなる。(Daily Mail - London: 2002-05-13)

2005年までに韓国・中国間を鉄道連絡船が結ぶことに(韓国)

火曜日、建設運輸大臣は、2005年に黄海で貨物鉄道連絡船を運航すべく中国の当局者との間で先月、覚書に署名したことを明らかにし た。

大臣によると、仁川(インチョン)の港で連絡船に貨物列車を積みこみ、中国東海岸の煙台(イエンタイ)まで輸送することとなるという。 列 車はそのまま中国全土を走ることになる。10両の貨物列車と23台の乗用車を積載できる4隻の連絡船で2005年に試験運航することで、 北京とソウルは合意した。

もし試験運航が成功すれば、中国は鉄道連絡船を大連(ターリエン)から煙台(イエンタイ)まで運航する計画だ。煙台(イエンタイ)は 2004年暮れにハルビンと繋がるという。鉄道網は中国、モンゴル、ロシア経由で、韓国からヨーロッパにも繋がり得るという。

運輸大臣は仁川(インチョン)・煙台(イエンタイ)航路は、ヨーロッパへの輸送費用を減少し得ると予言した。しかし官僚によると、中国 へ の輸送費用の節減はより重要なものであることが明らかになるだろうという。彼らによると、内航海運業者は北京経由のルートを持たずに経費 の節減をすることができるという。鉄道連絡船は上海を含む中国南岸向けの貨物の輸送時間を短縮し、費用を節減することにもなる。

大臣は鉄道連絡船の管理、積替え費用、その他計画の詳細に関して、来月中国側と2つ目の合意を結ぶ予定だと話した。(JoongAng Ilbo: May 14, 2002)

8億1000万人のフェリー乗客

イェーテボリ発。スウェーデンのハルスタッドのShipPax Informationによると、昨年の世界のフェリー会社は、8億1000万人の乗客、1億2400万台の乗用車、2000万台のトレーラーを輸送した。

またShipPaxは、初めてクルーズ船の乗客の減少を書いている。予想より0.2パーセント少なく、全体で1200万人以上に留まっ て いる。ShipPaxの専務取締役Klas Brogrenは、減少は9月11日の影響ではなく、世界経済の全体的な混乱、収容力の減少だと考えている。

新造船は全体の収容力を6.3パーセント増大させたが、船齢や倒産を理由とする船舶の撤退で、全体としては0.3パーセントの増加と なっ ている。(The Scandinavian Shipping Gazette: 16.05.02)

トラック運転手のフェリーへの不平・不満が受け入れられた(カナダ)

Corner Brook発。Marine Atlanticは、最新フェリーのLeif Ericsonが強風下では問題があることを認め、来年、荒天時にはその船を使用しないこととなった。

トラック運転手らは、湾岸にその新しいフェリーが就航して以来、その船を批判してきた。冬期春期には強風のため、しばしば遅れが出たか らだ。

Marine Atlanticの最高経営責任者は、Ericsonのエンジンは、荒天時にスピードを出して横断するには出力が十分でないことを認めている。Sid Hynesは、会社は来年の冬には2隻のより大型の船を使用することとなるが、しかしLeif Ericsonを購入したこと自体は誤りではなかったことを強調している。(CBC St. John: May 16, 2002)

スコットランド沖でフェリーが炎上(英国)

北海のフェリーで火災が発生し、900人近い人々が洋上に取り残された。

Princess of Scandinaviaから両機関室で火災発生の連絡を受けたと、海事沿岸警備庁の広報官は話した。フェリーはスコットランドの東海岸沖、約100マイルの海上にあり、救 助隊が現場に急行している。

その船は、DFDS Seawaysが運航しており、881人の乗客を乗せている。これまでのところ船からは遭難信号は出されておらず、船を放棄する意図も発せられていない。

RAFの広報官は、「必要ならば乗客を吊り上げて近くの石油施設に移すことができるよう、現在移動中だ。疑いもなく重大な緊急事態だ。 大 動員がかけられたものとして、これからもずっと記憶される事故だろう。」と話した。

RAFはまた、MorayshireのKinlossから飛行機で飛び立っており、必要ならば援護することとなる。(itv.com: 23.43PM BST, 17 May 2002)

火災を起こしたフェリーに捜査チームが乗船(英国・デンマーク)

デンマークの捜査官が機関室での火災の原因を調べるため、ノルウェーで入渠しているフェリーに乗船している。炎は船の動力を断ち切り、 何時間も北海で漂流した。

運航しているDFDSによると、900人近い乗客を乗せてクリスチャンサン港に到着したデンマーク船籍のPrincess of Scandinaviaは、少なくとも1週間は休航することとなるという。

火災のため船の動力は停止し、スコットランド沿岸沖で漂流した。乗組員が消火したため救助作業は打ち切りとなり、4基のエンジンのうち 3 基が再起動した。怪我人は報告されていない。

火災の原因は今のところ判っていない。しかしDFDSの広報担当Thor Johannesenは、乗組員からの報告では油圧管から油が漏れたためだと話している。Johannesenは、北海やバルト海の、他のDFDSのフェリー航路は影響を 受けなかったと話した。

「もちろん上手く行ったことが判れば評価します。」と、Johannesenは、その状況下での乗員の対処に「大変満足している」と付 け 加えながら語った。「乗組員はすぐさま陸上の救助隊と連絡をとり、乗客には火災の発生を伝え、避難誘導をしました。」

そのフェリーは金曜日にニューカッスルを出港し、スウェーデンのイェーテボリに向かう予定だった。DFDSはイェーテボリに向かう乗客 と、英国に帰国を希望する乗客のために、代替輸送をした。(ananova.com: 19:01 Sunday 19th May 2002)

Superfastはスコットランド航路に就航(英国)

SUPERFAST Ferriesは本日、ロサイス―ゼーブルージュ航路のデイリー運航を開始し、ヨーロッパの航路網を拡大した。

この会社は船舶やその他の設備を含め、この運航に約2億ドルの投資をしている。Superfastの会長兼専務取締役の Alexander PanagopulosがFairplayに語ったところでは、この運航で2年以内に利益を出したいという。

「収益の半分が貨物で、残りの半分が旅客からのものだろう。この新航路には、スコットランドの運送業者と輸出業者に大変な関心を寄せて い ただいている。」と語った。

この航路に運航している2隻の船は、新造船のSuperfast IXとSuperfast Xであり、いずれも624人の旅客、115個のコンテナ、100台の乗用車を積載することができる。

Panagopulosからは、4月に一時休止となったドイツ―スウェーデン間の運航再開の予定については聞き出せなかった。しかし、 ロサイス―ドイツ・オランダという他の可能性のある航路については、研究中であることを示唆した。(Fairplay Publications: 20/05/02)

牛がKingston ferryから逃げ出し大捕り物となる(米国)

昨日、3時間近くに亘って、停泊中のフェリーから逃げ出した牛がキングストンで暴れまわり、商店街を駆け抜け、フェンスを壊し、最後は Holding Lane Tavernの裏に隠れているところを殺された。フェリー埠頭の待機中のトレーラーから飛び出してから、合わせて24人の警察官、州職員が牛を追いかけ、あるいは牛に追い 回された。

「全くサーカスでしたよ。」 Kitsap郡保安官事務署のMike Merrill巡査部長はこう話した。「その牛は赤いシャツを着た男が運転するオートバイを追い回しましてね。フェンスにはオレンジ色のシャツを着た人達が寄りかかってい て、オレンジ色のベストを着た道路工事の作業員がいたんですよ。我々の多くは犬に追い回された経験はありますが、角を持った巨大な牛に追 い回されたのは初めてですね。」

その牛は明らかに雄牛ではなかったとMerrillは言った。Marysvilleでセリにかけられるために連れて来られたもので、 ちょ うど12時30分になる前に驚き、自由を求めて走り出したのだった。どうしたわけか、トレーラーの掛け金が掛かっていなかったのだ。

地元警察、Kitsap郡動物管理局、州魚類野生動物局、多くの住民が、波止場から逃げ出した牛を追いかけた。牛を落ちつかせようと幾 度 の試みがなされたが、効果は殆どなかった。

牛が保安官代理の前に飛び出して来た時、肩越しに牛に向けて発砲した。獣医がその後、その牛を安楽死させた。

巨大な家畜が町を走り回ることは毎日あるものではないが、動物管理局監督Rance McEntyreは、こうした出来事はKitsap郡では珍しいことではないと語る。

「ここは多くの家畜がいる田舎の郡なんです。そういうことはよくあることです。私達は豚や牛や馬やエミューやダチョウを追い回してきた で しょう。それがあったということですよ。」(Seattle Times:Tuesday, May 21, 2002 - 12:00 a.m. Pacific)

トルコはチェチェンのフェリー乗っ取り犯人を奪還(トルコ)

イスタンブール発。トルコ政府は、火曜日に1997年に脱獄したチェチェンの武装グループの一人を奪還したと発表した。

1996年に黒海でロシアのフェリーを乗っ取った罪で収監されていた、大勢のグループが脱獄したことは、トルコにとってきまりの悪いこ と であり、ロシア側の主張を支援するものとなっていた。トルコはプロのチェチェン活動家の行動には甘いのだ。

イスタンブール警察は、1997年に刑務所病院から脱獄したチェチェン過激派を再逮捕したと述べた。その男は同時期に脱獄した多くの フェ リー乗っ取り犯の1人だった。

警察の声明ではその男を名指ししてはいないが、国営Anatolian news agencyは、男はViskhan Abdurrahmanovだと言っている。

その通信社によると、男はイスタンブール市内での職務質問で発見されたという。再逮捕され、裁判官の面前に引き出されたと警察の声明で は 述べられている。

トルコにはコーカサスの反乱ロシア地方から追放された、かなり多くのチェチェン人がいる。今月初め、チェチェンの武装した男がイスタン ブールのホテルで人質を取った事件があったが、これはそうした一連の動きの中の一つといえる。(The Russia Journal: Tuesday 21st May, 2002)

Stena Lineは輸送量が増加と発表(英国)

Stena Lineの乗用車、貨物、旅客の輸送量は、昨年度の同時期と比べ、2002年第一四半期において著しく上昇した。乗用車は17%の増加、貨物量は3%、旅客数は12%の増 加だ。

取扱量の増加は、英国―オランダ、英国―アイルランド間の殆どすべての航路で記録された。この肯定的な発展は、英国―オランダ、英国― ア イルランド航路において、とりわけ予期せぬものだった。そこは景気の後退の虞が非常に高いとされてきたところだからだ。これらの航路にお いては、トラック1台分に相当するコンテナが、それぞれ39,000個から43,000個に、30,000個から34,000個に増加し ている。(INTERNATIONAL TRANSPORT JOURNAL: 22.05.2002)

ベンガルでフェリーが転覆し、40人が溺死(インド)

カルカッタ発。警察によるとウェスト・ベンガルの川でフェリーが木曜日に転覆し、40人近い人々が溺死した虞がある。その多くは女性と 子供達だ。

ウェスト・ベンガル警察の警部K Ghoshは、そのフェリーはカルカッタの南約50kmのSunderbansにある上流の島の村であるKultaliに、インド本土から向かっていたものであり、それが 転覆したと語った。

その船は女性や子供達で混雑しており、Matla川の強い流れに流されて転覆したものであることは明らかだ。7人が川の土手に泳ぎ着 き、 警察に通報した、とGhoshは話した。

「まだどれだけの人がその船に乗船していたのか把握していない。40人近い人が溺死した虞がある。2体の遺体がかなり離れたところで発 見 された。犠牲者の殆どは女性と子供たちだ。」と付け加えた。(The Times of India: THURSDAY, MAY 23, 2002 8:50:18 PM)

QM2の展覧会(フランス)

「Queen Mary 2, Birth of a Legend(伝説の誕生、クイーン・メアリー2)」は、パリの名高い Musee de la Marineで来週開幕する展覧会の題名だ。

この展覧会には、1:3スケールのQueen Mary 2の煙突の模型が展示され、世界で最も大きな大西洋横断定期船の建造の詳細が紹介されることとなっている。この双方向の展覧会はMuseum、ALSTOM Marine、Paris Marine Museum、Saint-Nazaire市の共同で、建造中の船の進捗状況を跡付けていくこととなる。訪問者は、外部と様々な内部の双方の建造過程を見ることができる。 (24/05/02)

Marine Atlanticのフェリーは機械の故障後、ノース・シドニーに帰港(カナダ)

ノース・シドニー発(CP)。Marine Atlanticのフェリーは、機械の故障のためニューファンドランド島までの片道運航を余儀なくされた。

金曜日の早朝、Caribouは僅か数時間の航海後、ノース・シドニーに戻ってきた。船のエンジンにトラブルがあったのだ。

何百もの疲れてイラついた乗客が、待っていた他のフェリーに乗換えなければならなかった。Marine Atlanticは乗客に払戻しをし、ニューファンドランド島まで無料で輸送した。Caribouがどのくらい運休するかは、明らかではない。(May 24, 2002)

SNCMがアルジェリア航路に就航(フランス)

フランスのフェリー会社SNCMは、スペインのアルメリア港とアルジェリアのガザウエトの間に、高速フェリーをデイリー運航させること になる。

今日、アルメリア港の港湾当局の広報官によると、その航路はアルメリアとアルジェリアとを初めて結ぶものとなるという。SNCMは6月 21日に開設される航路に、4,934総トンのNGV Ascoを投入することとしている。

「デイリー運航は、ヨーロッパに住んでいる多くの北アフリカ出身者が休暇で里帰りをする、6月21日から9月15日の間に実施しま す。」 とその広報官は話した。

9月15日からは、ガザウエトとオランの間でデイリー運航が始まる。NGV Ascoは、500人の旅客、148台の乗用車を積載でき、最高速力は37ノット。(Fairplay: 27/05/02)

ロサイスと大陸のフェリー航路は厳しい船出(英国)

スコットランドと大陸との間の新しいフェリー航路は、最初の1週間は3分の2がカラで運航されており、長期間運航できるよう応援したく なるほどの状況だ。

Superfastは、ゼーブルージュ航路には50,000人の予約が入っていると主張してきたが、昨日、最初の1週間に同航路を利用 し た 乗客が、たったの3,000人であることが明らかとなった。

このギリシャを本拠とする会社は、最近、スウェーデンとドイツ間のフェリー運航を、僅か4ヶ月間運航して撤退している。

スコットランドとヨーロッパを結ぶ最初の直行フェリー航路ではあるものの、常時、1航海につき200人未満の乗客であり、貨物の水準も 期 待を下回っている。先週のある航海では、42人の職員が100人の乗客をもてなしていた。

Superfast の広報担当者は、会社はこの航路につき「自信があり楽観的だ」と答えた上で、こう付け加えた。「鈍いスタートです。素早く貨物が反応して欲しいですね。実業界に貢献するこ とも重要なんです。」

2隻のフェリー、Superfast IXとXは、Gordon Brown大蔵大臣、Jack McConnell第一大臣が出席するなど、お歴々の面々を迎えて就航した。(The Scotsman: 2002-05-28)

Star社はワールドカップ韓国―中国航路を開始(韓国)

Star Cruisesは、サッカーのトーナメントに多くの中国人が関心を寄せているものと期待して、2002年ワールドカップの前夜に、韓国―中国航路の運航を再開する。

1,800重量トンのSuperStar Gemini(1992年建造)が、韓国の平沢(ピョンテク)港と中国の泰皇島(チンホワンタオ)、大連(ターリエン)港間の運航を、5月30日に再開する。 (Marine Digital Inc: 29th, May 2002)

サッカーのフーリガンは「刑務所」フェリーの留置に直面(日本)

来週のワールド・カップのアルゼンチン戦で、どんなトラブルを起こして逮捕されたイングランドのサッカーファンも、留置所に転換された フェリーで、武装した看守の監視下に置かれることとなるかもしれない。

報道によると、日本の入国管理当局は、北部の都市札幌から首都東京に逮捕された厄介者を輸送するため、「さんふらわあ とまこまい」と い う船を借りている。

その船は、北海道沖で待機することとなっており、東京郊外の牛久にある留置所に20時間かけて630人の人間を輸送することができる。 (icBirmingham: May 30 2002)