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2002年6月

2002年6月の海外旅客船情報

香港―澳門間のフェリー運航を賭博禁止が後押し(中国)

すべての沖合での賭博を禁止する香港の法令が、香港と澳門特別行政区間のフェリー事業を後押しすることとなるだろうと、フェリー運航を しているShun Tak(Holdings)のPansy Ho常務取締役が語った。禁止された沖合での賭博行為で起訴されることを恐れて、博徒は澳門の合法的な賭博に戻るだろうと、日曜日の地元紙を引用しながら話した。

「多くの人々が合法的な賭け事をするために澳門に行こうとするので、香港の法令が当社のTurboJetの乗客数を刺激することとなる こ とを期待しています。」とHoは話した。

彼女は、澳門の賭博会社は、―その会社は彼女の父親のStanley Hoが経営しているのだが― 香港での非合法な賭博行為には関わることはないと話した。

澳門の賭博の利益は、香港の電話やインターネット賭博にかなり依存している。しかし新しい法律条項は、インターネットその他の技術を用 い て香港領域内外を本拠とする賭博組織で賭け事をした者は、すべて重い刑罰が科されることと規定している。

経済財政秘書のFrancis Tam Pak Yuenは、もし必要ならば、賭博部門が通常の経営を続け雇用の安定を図るよう、澳門特別行政区政府が支援するだろうと述べた。(People's Daily: Sunday, June 02, 2002)

新しいフェリー運航が始まる(マルタ)

昨日、イタリア、マルタ、北アフリカ間の新しいフェリー運航が始まった。フェリーにクルーズ船のサービスを加味したもので、新しい運航 はマルタとチュニス、イタリアのジェノバ港を結ぶこととなる。

そのフェリーは、Grimaldi Groupの子会社Grandi Traghetti SpAにより運航され、現代的なフェリーAriadne Palace I が同航路で使用される。

船はマルタを毎週日曜の昼に出港し、ジェノバに翌日の午前10時に到着する。船内設備はクルーズ船のそれと殆ど同じであり、乗客は フィッ トネス・センター、アラカルト・レストラン、ピアノ・バー、映画館、ディスコといった設備で楽しむことができる。

「素晴らしい船内設備は、娯楽と同様宿泊設備も、来月、この航路を利用するすべての人々にくつろいだ航海を提供することでしょう。」と Gollcher Company Limitedの地方代表、Karl Gollcher取締役は語った。

乗客に提供される船室の選択が広いことの他、Ariadne Palace Iは、乗用車からコンテナのようなトレーラーも積載することとなる。

「ジェノバのGrimaldiグループは、マルタ航路に大きな投資をし続けており、昨日就航したマルタと北イタリアを結ぶ最高速航路 は、 マルタとヨーロッパ諸国との貿易と観光業を押上げることのできる唯一のものでしょう。」とGollcher氏は話した。(The Malta Independent: June 3, 2002 at 9:00:00 AM CET)

新しい1億ポンドのフェリーが2002年6月5日に英国から始動(英国)

海の見えるバルコニー付きの船室とオープン・デッキのプールが、2004年の春に英国を出港する新しい1億ポンドのフェリーに備え付け られると、今日発表された。

40,000トンのPont-Avenは、Brittany Ferriesの英国―スペイン・フランス航路とフランス―アイルランド航路に就航することとなる。

この全長185mの船は、27ノットの速力を出す能力を有し、現在プリマスから北スペインのサンタンデルまでの24時間かかる航海を、 4 時間以上短縮することとなるだろう。

プールとカフェはガラス張りのドームの中にあり、天候により開閉できるものとなる。船には2,200人の乗客、650台の乗用車、20 台 のトレーラーを積載できる。ドイツのPapenburgのMeyer Werft造船所で建造される。

その650室の船室はすべてスイートであり、ショッピング・モールやガラス張りのエレベータのある中央アトリュ―ムや多くのレストラン が 備えられる。

その新船が到着するまで、この会社は、ポーツマス―カン横断航路に、8,000万ポンドのMont St Michel(36,000トン)を9月に投入する。(icBirmingham: Jun 5 2002)

会社はハワイのクルーズ客船会社を計画(米国)

ある元クルーズ産業の経営者は、新しいハワイのクルーズ客船会社を設立すべく、連邦政府に対し、ワシントンD.C.に本拠を置く投資共 同経営者に許可した18億ドルのアメリカン・クルーズ船建造計画の後押しを求めている。

設立間もない投資会社D'Arcinoff Groupの子会社、Voyager Holdingsは、新船が竣工するまで外国船籍の船で島嶼クルーズを運航することを条件に、3日間、4日間のハワイ・クルーズ用の乗客数2000人以上の船を建造し、運 航することを提案している。

その提案は、今や消滅したAmerican Hawaii Cruisesに認められたものに似ているが、ハワイの船と2隻の小型の東海岸で使用する米国建造のクルーズ船の建造費の16億4000万ドルについては、合衆国海事行政 建造貸付保証に依存するものだ。

連邦法は、米国の造船業を支援することを目的としており、外国建造の外国人船員の乗船した旅客船が、米国内で運航することを禁止してい る。

その法律の免除は、かってハワイでなされたことがあるが、海事行政機関と議会は、その計画の重要なハードルを超えることに未だに躊躇っ て いる。(Honolulu Advertiser: Thursday, June 6, 2002)

ゴツォ海峡の乗客は増加(マルタ)

政府によると、2000年10月から2001年9月の間に、マルタ島とゴツォ島間を300万人以上の乗客が横断した。Josef Bonnici経済相は、21,741航海で、3,172,000人の乗客と789,000台の車輛を輸送したと語った。

1999年10月から2000年9月までの間、ゴツォ海峡では、21,809航海で、3,021,000人の乗客と713,000台の 車 輛を輸送した。

1998年10月から1999年9月までの間は、20,016航海で、2,969,000人の乗客、658,000台の車輛を輸送し た。

今年の5月の終わりまでには、9,740航海で1,298,000人の乗客、351,000台の車輛を輸送したと、大臣は民族独立主義 者 の国会議員Mario Galeaに話した。(Malta Independent: June 6, 2002 at 9:00:00 AM CET)

カザフスタンがロシアのカスピ海の港と結ぶフェリー航路を開設(カザフスタン)

カザフスタン西部のカスピ海のAktau貿易港で、Astrakhan地方のロシアのOlya港を結ぶフェリー航路が開設されたと、6 月8日にカザフスタンのテレビ1チャンネルが報じた。

「新しいフェリー航路は、最近、Aktau貿易港に開設されました。新しいフェリーは、Aktau港とAstrakhan地方のロシア の Olya港を結ぶことになります。」とテレビでは報じられた。

この新しいフェリーは、365台の乗用車、32から64個の20インチ・コンテナ、800トンの貨物、50人の運転手を一度に積載する 能 力がある、とテレビは伝えた。フェリーは、16から18時間でAktauとOlyaを結び、貨物の積み下ろしに1日かかることとなる。

そのテレビはまた、このフェリーは2010年までに、8万から10万トンのコンテナを南北国際航路で輸送することになると付け加えた。

ロシアのサンクト・ペテルブルグとインドのボンベイをイラン経由で結ぶ南北国際航路に関する協定は、ロシア、インド、イランなどにより 批 准されている。カザフスタン、ベラルーシ、アルメニア、アゼルバイジャン、リトアニア、フィンランドもまた、この計画に参加することに興 味を示している。(BBC Monitoring Central Asia: 2002-06-09)

イタリアの港が合併して一つに(イタリア)

イタリアのチビタベッキアとFiumicino港は、ともにローマの近くにあるが、政府の命令により、一つの港湾当局によ り管理される港湾組織となることになった。

「競合の問題はなく、一つになることは、よりよい計画とバースの利便性を向上させることとなり、双方の港の競争力を高めることとな る。」 と新たに合併した当局の代表、Gianni Moscheriniは話した。(HKSG Group: 11/06/02)

双胴船が衝突(ギリシャ)

昨夜、エーゲ海のティノス島の港に突っ込んで、高速双胴船フェリーは損傷した。しかし乗船していた183人のうち、怪我をした者はいな かった、と商船大臣は述べた。

近くのシロス島に修理のため曳航される前に、Blue Star Ferriesにより運航されているSea Jet IIでは、機関室に浸水した水を汲み出す作業がなされた、と大臣は述べた。(The Kathimerini: 12/6/02)

ZUPCOは、「自由列車」事業から撤退することを否定(ジンバブエ)

ジンバブエ連合旅客会社(Zupco)は、「自由列車」からは撤退しないが、バスの不足のため鉄道路線を縮小するという。

Zupcoとジンバブエ国有鉄道で共同運行している問題の鉄道運行は、昨年始まったもので、都市部に住む選挙民目当てのZanu PFの落とし種の一つであるという意見もある。その共同運行では、Zupcoのフェリーの乗客は、「支線運行」で都市部の通勤列車に接続し、乗客はバスと列車の両方に僅か 20ドル払えば良いだけとなっている。

最近、「自由列車」が運行している2つのBulawayo路線の列車に接続するフェリー通勤者用のバスがなくなった。Zupco会長の Charles Nherera博士は、すべての路線でバスを運行できるかどうかは、バスそのものを使用できるかどうかにかかっていると話した。

「Zupcoは都市部の通勤列車に接続するバス運行からは撤退しない。」と語った。「自由列車」の運行は財政を悪化させているものでは あ るが、Nhereraは、運行事業者の収益よりも運行による経済的利益の方が遥かに重要だと語った。(The Daily News (Harare):June 13, 2002)

Trasmedは6社から引き合い(スペイン)

スペイン国営のフェリー会社Trasmediterraneaを購入しようと、6社が名乗りをあげている、と業界の持株会社SEPIの 広報担当者が今日話した。

SEPIは、その6社が具体的にどこなのかを明らかにはしなかったが、一般に、スペインのゼネコンのAcciona と Sacyr、スペインの海運会社のBoluda と Balearia、そしてSiljaの子会社を通じてバミューダを本拠とするSea Containersだと考えられている。地元紙によると、最後の6社目の企業は、冒険資本グループのStar Capitalか、フランスの投資会社Stefではないかという。

購入企業は、7月の終わりには発表されるものとみられている。しかしSEPIの広報は、発表の日時を明らかにしなかった。 (Fairplay Publications: 13/06/02)

双胴船がティノス港に衝突(ギリシャ)

当局によると、双胴船がエーゲ海のティノス島の港の縁にある岩に衝突し、この高速旅客船は損傷したが怪我人はいなかった。

386席のSea Jet 2は、アテネの東、約130kmにある観光地で起こした事故により、機関室が浸水した。商船大臣によると、Rafinaの東アテネ港から乗船していた183人の乗客には怪 我はなく、乗客が安全に上陸した後、水を汲み出す作業が続けられている。

本船はBlue Star Ferriesにより運航され、修理のため近くのシロス島に曳航される。事故当時、船長と船員らはテレビでワールド・カップのサッカーの試合を見ていたと主張している乗客 もいる。(ATHENS NEWS: 14/06/2002)

済州島と上海とを結ぶ海路が再開(中国)

6月14日、上海発。金曜日、豪華客船Crownは、韓国の済州島への処女航海に出た。これは両都市間を結ぶ海路を再開するものだ。

この客船は、上海を毎週金曜日に出港し、翌月曜日に戻ってくるもの。片道22時間の船旅だ。澳門のCrown Investment Coにより保有される本船は、中国で運航される最大の船だ。

上海―済州島航路は、1998年8月にShanghai Inchon International Ferry Coにより開設され運航されたが、昨年2月に旅客の扱いを休止していた。

28,500総トンのフィンランド製のCrownは、全長205m、1,000人の乗客を収容でき、豪華で経済的な寝台を提供する。映 画 館、バー、美容室、免税店、プール、ミニ・ゴルフ・コース、バスケット・ボールのコートを備えている。(Xinhuanet: 2002-06-14 23:39:45)

氷でフェリー運航の開始に遅れ(カナダ)

ハッピー・バレー、グースベイ発。LewisporteとLabradorを結ぶフェリーの季節運航が、天候のため遅れている。東風と 冷涼な春の気温のため、Hamilton入り江の入口は氷で塞がれたままになっている。

Sir Robert Bondの最初の2便は運休となり、乗客と貨物が取り残された。フェリー運航社は近い将来、船を動かせるものとは見ていない。天気予報は東寄りの風が吹き続けるものと予報 している。(CBC St. John: June 14, 2002)

Minoan Linesがイタリアで伸張、船舶を総額750万ドルで売却(ギリシャ)

2002年6月14日。Minoan Linesの船、King MinosとEl Grecoが、2002年6月10日にキプロスのKing Minos Shipping limitedとGreco One Maritime Limitedに、総額750万ドルでそれぞれ売却された。

上記の会社の発表では、イタリアのGrandi Traghetti S.P.A. Di NavazioneとMediterranean Ferries SRLという合弁企業を設立したことが述べられた。その新しい会社はAriadni Pallas Iという船を取得している。Minoanはまた、イタリアのアンコナに本拠を置く、Minoan Agencies SRLという有限責任会社も設立した。(Reporter:16:54 - 14 June 2002)

ANEKとStrintzisの合併交渉は中断(ギリシャ)

2002年6月17日。海運会社Strintzis LinesとANEK Linesは、合併の可能性について、「ノー」と話した。

仲介者のPiraeus BankとAlpha Financeを交えた3週間の交渉の後、両社は手続きを中断することで合意した。(Reporter.gr:17 June 2002)

沿岸海運は厳しい船出(ノルウェー)

ノルウェーの沿岸海運は厳しい状況にある。沿岸船主協会(Fraktefartoyenes Rederiforening)によると、3社のうち2社が苦しんでいる。沿岸海運は、もはや存続が望めない状況だ。

棺桶の最後の釘となったのが、政府の海員に対する助成を20パーセントから12パーセントに減額したことであり、結果として船主は 6000万NOKも余計に負担しなければならなくなった。

この問題は現在、沿岸貨物業者の財政的崩壊の解決策を見つけるべく、ノルウェーの内閣(Storting)で審議されることとなる。 (The Scandinavian Shipping Gazette:18.06.02)

ウイスキー会社はフェリーによる損害賠償を要求(英国)

ウイスキー生産者は、フェリー運航の無能さにより会社に損害が生じたとして、州議会に対して22万5000ポンドを要求している。

Kyndal Spiritsはジュラ島のモルト・ウイスキーの生産者であるが、アーガイル州とビュート州議会により運航されていた フェリーは、「お笑い種」だったと言った。蒸留酒製造 所支配人Michael Headsは、ジュラ島と近くのアイレイ島を結ぶフェリーは、4年前に就航して以来、まったく「災難」だったと話した。

ジュラ島のFeolinとアイレイ島のPort Askaigは、5分で結ばれており、10マイルも離れていないスコットランド西部とを結ぶ本土フェリーに連結している。

Heads氏は、会社は本土への商品の輸送はフェリーに頼っているのだが、「もはや限界」であり、州議会に何らかの形で弁償して貰いた いと語った。

この蒸留業者は島の主要な雇い主であり、180人の人口の中で30人を雇っている。

Heads氏は、Eilean Dhiuraフェリーが導入されて以来、会社はかなりの額の損害を被ったと話した。会社のトラックを積載することが出来ず、フェリーの形状に、一部、前進するに際して問題 があると語った。Heads氏はまた、絶え間のない悪天候に適した船でなかったことも主張している。

「もしそうした積荷の問題がなかったら、ジュラ島のウイスキーは世界中に出回っただろう。しかし、しばしばジュラ島からアイレイ島まで の 800mの航海ができず、お笑い種だったのですよ。」と付け加えた。

225,061ポンドの賠償請求は、フェリーが今年上旬に修理されるまでの6週間の収入の損失を填補するものだとHeads氏は話し た。 しかしそれは氷山の一角に過ぎないという。

アーガイル州とビュート州の広報官は、フェリーに対する需要の増加は、蒸留業者のアイレイ島への移転に伴う臨時便の必要など、無駄な配 船 によるものだと話した。

「現在直面している状況の中で、出きる限りのサービスを提供し続けるために、予期しなかった需要の増大に対処すべく、あらゆる事をやっ て きたのです。」

州議会は、その運航は「理想的」なものではなかったことは認め、当局ではスコットランド公共交通基金に資金を要請していると広報官は 語っ た。その基金はより小さなアーガイル諸島のフェリー運航の改善を含む離島航路の向上のために使われる、とも付け加えた。(BBC NEWS: Wednesday, 19 June, 2002, 14:09 GMT 15:09 UK)

蓄えが減ったことで休暇は短縮 ギリシャ人は近くで泳ぐのが安いことに気付く(ギリシャ)

何年もの間「休暇」という言葉は、ギリシャ及び海外において、異国風の島々と結び付けられてきた。今やアッティカの美しさを発見すると きである。(Dimitris Kapranos)

最近の調査によると、ギリシャ人の4人に2人は経済的理由から今年は休暇に出かけないという。一方、ホテル経営者は、影響はギリシャに 限ったことではないと慌てて付け加えつつも、9月11日の攻撃とユーロの導入で、観光客が25パーセント減少したと話している。

とりわけユーロという共通通貨への変更は、ギリシャがもはや安い地方ではなくなったことを意味し、旅行業者によると、ギリシャはキュー バ のような、安くて行き慣れた道から比較的離れた、異国風の島々として知られるようになったという。

離島はまだ人気
ギリシャの離島は、たとえ休暇が2週間から1週間、あるいは1週間から週末の3日間に減ったとしても、まだ観光客にとても人気がある。そ の結果として、フェリーの切符は、熱意やお金があっても入手できないものなのだ。

しかしギリシャ人の4人に2人しか今年は休暇に出かけないという調査は、どのくらい正確なのだろうか。その答えは簡単ではないが、しか し 非公式の調査速報では、多くのギリシャ人は国内の村や、ひょっとして海岸のリゾート、例えばXylokastroかMethana、ある いはVrahatiかManiに休暇ではなく、休養のために出掛けることとなる。

部屋やホテル、タベルナやバーを借り切った優良企業の用意したツアーだけが、今日のギリシャ人の休暇ということになりそうだ。つまりア テ ネで週末にしているのと同じように、夜通し酒を飲み踊りまくりたいのだ。

田舎の家
それゆえ、多くの者にとり、町を赤字にする機会は殆どないこととなろう。ある者はアッティカのリゾートへ、ある者はSalamisや Corinthian、あるいはEvian湾の田舎の家を思い出すこととなろう。Saronic湾の不潔さを思い知り、今年はイオニア海 やエーゲ海の離島へは、行くのを諦めることとなるのだろう。

結局、ギリシャ人が今年の夏の休暇から本当に得たいものは、ギリシャの国土と海の果実ということとなる。それらは未だに豊富で安いもの だ。そして釣りで過ごす時間は、単に慰めとなるばかりではなく、素晴らしい目的にためになされることとなる。そう、来年の休暇をどこで過 ごすべきか考えることができるのだ。(Kathimerini: 19/6/02)

ギリシャの船員はストライキ続行へ(ギリシャ)

Panhellenic海員連合は、組合が行き詰まりを打開すべく政府に妥協案を提示することになっているにも拘らず、今日の午後、月 曜日の朝までストライキを続行することを僅かな差で決定した。

このストライキは6月18日に始まったもので、7万人分のフェリーの切符と、未だ判明していない数のクルーズの予約が取消された。

離島への足は絶たれ、多くの旅行者が島に取り残された。旅行業者、ホテル経営者、島の自治体は、ストライキによる風評により旅行業が打 ち のめされ、唯一の収入源が絶たれることを懸念している。(Fairplay: 21 June 2002)

騒音と振動で引渡しが遅れる(ドイツ)

地元の船主、Norden-Frisia向けのエムデンのCassens造船所で建造されている新造両頭フェリー、Frisia IVの引渡しが遅れることとなった。全長68m、1,574総トンの船の引渡しは、4月上旬が予定されていたが、今や7月下旬まで延期されている。造船所側は、騒音と振動 を改善する処置をとっており、別の試運転を数日後に予定している。

この振動は、フェリーに設置された4基のVoith-Schneiderプロペラによるものと報道されており、4基の560 kWの三菱製の主機関に連結されている。

1,050万ユーロの船の追加費用は、200万ユーロと見積もられ、造船所と船主が折半することとなる。(Fairplay Publications: 21/06/02)

紅海のフェリー火災で、1人死亡(サウジアラビア)

6月22日、紅海のダーバ港を出港した直後に、サウジアラビアのフェリーAl Salam 90で火災が発生した。サウジアラビアの通信社によると、船員が1人死亡し、少なくとも10人が怪我をしているという。煙を吸いこんで死亡したAhmed Assafを含め、乗客と船員の多くはエジプト人だった。怪我人はサウジアラビアの病院で手当てを受けている。

捜査によると、船火事は船倉での電気のショートにより生じた火花によるものだという。この通信社によると、フェリーはエジプトのサ ファー ガに向けて北サウジアラビアの港を出港した直後に火災を起こし、出発港に引き返した。サウジアラビアの沿岸警備隊と民兵らが乗客を救出し た。火は消火チームが消火した。(Fairplay Publications: 25/06/02)

Red Funnelはより大型の高速フェリーを発注(英国)

ソレント横断のフェリー会社Red Funnelは、タスマニアのNorth West Bay Shipsに、自社最大のRed Jet高速旅客フェリーを260万英国ポンドで発注した、とHugh O&'Mahonyは伝えた。

DNV級船のRed Jet 4は、サウサンプトン―カウズ間を35ノット、22分で結ぶこととなる。

Red Funnelの常務取締役Alistair Whyteは、その発注は海運会社の発展と利用者数の増加を見越してのものだと話した。

「Red Funnelが1991年にサウサンプトン―西カウズ横断航路にHi-Speed Red Jetsを最初に導入したときの市場占有率は、最大20%でした。今や35%で、英国で最も速く成長した航路の一つになっているのですよ。」とWhyte氏は語った。

その121トンの新船は、基本的デザインはRed Jet 3を踏襲することとなる。しかし新船は従来のものよりは5m長い、全長39mとなる見込みだ。その延長された分、277人の乗客を収容できることとなる。2003年6月に 就航する予定だ。(Lloyds List: Jun 25, 2002)

Stena Lineの取扱量が増加(英国)

今年の最初の5ヶ月間にStena Lineが輸送した旅客者数は、昨年の同時期より5パーセント増加した。乗用車数は、9パーセント、コンテナ貨物は4パーセントの増加だ。英国内の乗用車の交通量の増加 は、過去の平均を越えてさえもいた。

Stena Lineはこの地域での拡大を継続し、2003年の第一四半期には韓国建造の新造大型貨客フェリーをハリッジ―フーク・バン・ホラント間に就航させる。Stena Britannicaの代替船となる。

他の成長航路は、バルト海のKarlskrona-Gdynia航路だ。そこには2002年3月に貨客フェリーが追加投入されている。 (The Scandinavian Shipping Gazette: 26.06.02)

Birka Lineはクルーズ船を発注する計画(フィンランド)

フィンランドの造船所Aker Finnyardsと、オーランドを本拠とする海運会社Birka Lineは、クルーズ船の建造契約書に署名した。

この船は、全長170m、全幅28mで、1800人の旅客を収容し得るものとなる。計画が実現すれば、引渡は2004年の後半が予定さ れ ている。(The Scandinavian Shipping Gazette: 28.06.02)

船舶は延坪(ヨンピョン)島沖は立入禁止(韓国)

昨日の南北交戦に引き続き、黄海の延坪(ヨンピョン)島周辺へのフェリー、漁船の立入は禁止されている。しかし金剛山へのクルーズ運航 は、北朝鮮の長箭(チャンジョン)港に向け、昨日の午後に通常通り出港した。

海事水産部(MOMAF)は、仁川(インチョン)―延坪(ヨンピョン)島間の2隻のフェリー、仁川(インチョン)―ペクニョン島間の1 隻 のフェリーを含む、交戦地点のすべての民間運航を禁止する命令を発表した。165隻の漁船が昨日その海域におり、交戦の知らせを無線で受 けて、直ちに26隻の船は近くの島嶼に避難し、139隻の船は港に引き返した。大臣は何時再開すべきか、軍と協議する予定だ。

北朝鮮との境界線を横断している4隻の船のうち、金剛山のリゾートへのクルーズ運航をしているSolbongは、昨日午後2時30分、 束草(ソクチョ)から北朝鮮の長箭(チャンジョン)港に向け、出港した。

「関係省庁と協議の結果、通常通り出発することとしたのです。」 と南北朝鮮観光事業を運営しているHyundai Asanの役員は語った。

「過去において同じような出来事がありましたが、衝突は重大なことには繋がらないことが分かっています。」と付け加えた。

北朝鮮の南浦(ナムポ)と羅津(ナジン)に停泊していた2隻のコンテナ船は、昨日と今日、それぞれ出港することになっている。

「現在、船員の安全を確認するための連絡は出来ない状態ですが、不都合な事態が起こっているとは思っていません。」 と役人は話した。

朝鮮半島緊急開発機関(KEDO)の保有する南北間を結ぶ定期船は、昨日の午後、Mukhoとウルルン島の間を航海中であることが分 かっている。(The Korea Times: 2002/06/29 17:39)