HOME > 海外旅客船情報 > 2006年9月

2006年9月

2006年9月の海外旅客船情報

Disneyのクルーズ船の労働者が乗客に陰部を露出して告訴される(米国)

Local 6 Newsの報道によると、クルーズ船Disney Wonderの従業員が、船上で乗客に陰部を露出した疑いで逮捕された。

Disneyの飲食部門で働いていたOmer Songurは、船が接岸したときに、Brevard郡保安官代理に逮捕された。

DisneyはSongurをトルコに強制送還する予定。詳しくはLocal 6 Newsをご覧ください。(Local6.com: 7:22 am EDT September 1, 2006)

歴史的な定期船が修理に向う途中、沈没(日本)

和歌山発。大富豪の旅行者に使われた定期船が、中国に曳航途中、和歌山県沖の太平洋に土曜日の朝、沈没した、と海上保安庁が話した。

Scandinaviaは、出生国であるスウェーデンでホテルになる前に、上海で修理することになっていた。怪我人はいなかった。

この5,100トンの船は、以前、Stella Polarisという名前で、1927年建造された。第二次世界大戦中にナチのドイツに接収されたものの、1969年まで、豪華旅客船として世界の海を巡航した。

西武のグループ会社の1つである伊豆箱根鉄道が、この127メートルの船を1970年に購入し、静岡県の駿河湾に係留して、スカンジナ ビ ア風のホテルと食堂として営業した。1999年からは、食堂のみとして営業していた。同社は2005年3月、営業不振からこの施設を閉鎖 し、船をスウェーデンの会社に売却した。

本船は上海に10日間かけて移動するため、木曜日に曳船に曳航されて沼津を出発した。この曳船の船員が金曜日の午後10時10分頃、海 上 保安庁に、船は浸水して傾き始めたと連絡した。

同船は和歌山県串本の港に移動させようとしたが、土曜日の午前1時30分頃、曳船が沖に曳航しようとすると更に傾いた。午前2時頃、串 本 の沖、2kmほどのところに沈没した、と海上保安庁は話した。船には誰も乗っていなかった。

船からは僅かに油が漏れ出したが、同海域の船舶運航に支障は出ない、と海上保安庁は話した。

「数日前に港を出発したばかりで、この知らせに驚いています。」と伊豆箱根鉄道総務部の従業員の1人は語った。「30年以上も大切にし て きたのです。大変に悲しく思います。」

伊豆箱根鉄道によると、スウェーデンの会社、Petro-Fast ABが、同船をストックホルムでホテル兼食堂として営業する計画だったという。(The Japan Times: Sunday, Sept. 3, 2006)

巨大クルーズ船が南極観光を変える(南極)

オーストラリア、シドニー発。巨大クルーズ船が南極水域に航海することとなり、この世界の偉大な荒地の観光の姿に変化をもたらすことに なる。

Golden Princessは、3,800人の乗員・乗客を輸送でき、重さは109,000トン(注、総トン数(=容積)の誤り)だが、南極水域を定期運航した大半のクルーズ船の 10倍以上も大型。1月の最初の航海は、この地域の商用利用における新時代の先触れとなる。

「これは南極観光全体を変えるものです。」とニュージーランドのUniversity of Canterbury(=カンタベリー大学)の南極政策の専門家で、Antarctic Treaty(=南極条約)会議の正式傍聴人であるAlan Hemmingsは語った。

「これは、今まで主流であった小型船で少人数という方針を弱体化させるものです。」

かってはRobert Falcon Scott、Sir Ernest Henry Shackleton、Roald Amundsenといった勇敢な探検家達の領域であったが、南極は次第に混雑して来ている。観光客の激増は、アメリカが作った南極への「ice highway(=氷の高速道路)」というオーストラリアからの航空路と、更なる科学基地への航空機の開設が、人的活動における劇的な増 大の大半を占めている。南極を訪問する観光客数は、過去15年間に、約5,000人から30,000人に急増している。

大型の定期船の到来は、事故の懸念を生じさせている。こうした荒れた果てた環境においては、救助活動によって全員を救出することが不可 能 なのだ。

「Golden Princessのような船舶は耐氷船ではなく、世界で水路情報の乏しい海域を運航することになるのです。」とHemmings氏は語った。「4000人近い人々を救助し なければならなくなるのですよ。」

6月にエジンバラであった国際南極会議の英国代表団は、大陸から巨大定期船が向うことを禁止するよう働きかけた。英国代表団長の Mike Richardsonは、もし沈没したりや座礁したら、TitanicやExxon Valdezの規模では「unthinkable disaster(=考えられない災害)」になり得ると話した。他の南極クルーズ船は、典型的には、250人までの乗客を乗せる元調査船 だ。

カリフォルニア州に本拠を置くPrincess Cruisesの広報担当者であるJulie Bensonは、全長210メートルのGolden Princessに乗船する乗客は、如何なる危険に晒されることも「absolutely not(=絶対にない)」と話した。船には、この旅行のための完全な装備があると語った。

「Princessでは、世界中のどこに展開されようとも、全ての弊社船には最高の安全基準を維持しております。」

また、この定期船が環境に危険をもたらすことを否定した。

環境圧力団体であるAntarctic and Southern Ocean Coalition(=南極・南洋連合)は、「どこに行くのか、何をするのか、何回するのかについて原則的に制約はないのです。今や南極には商用団体旅行が到来しているの です。」と警告した。

南極に飛行機で行くことは、直ぐに選択肢になるかもしれない。これは今まで科学者達の特権となっていたものだが。オーストラリアは、 ケー シー調査基地の近くで、長さ2マイルの氷の滑走路が竣工間近だ。(New York Sun: September 5, 2006)

DFDSは新しい旅客船を買収(デンマーク)

フェリー会社のDFDSは、ノルウェーの海運会社Fjord Lineから、Fjord Norwayという旅客船を買収した。

引き渡しは10月16日に行われ、11月に同船はDFDSの新航路に就航し、ベルゲン、ハウゲスン、スタバンゲルに寄港して、北海を横 断 してニューカッスルに向う。

「北海の両岸で乗客と貨物の双方が増加することになる強気市場の可能性があることを確信している。」DFDSの最高経営責任者の Soren Jespersenは語った。

一方、イェーテボリ、クリスチャンサン、ニューカッスル間の航路が、11月1日に廃止になる。この航路で航海している船、 Princess of Scandinaviaは、外国の会社に売却された。

Fjord Norwayはデンマーク国旗をたなびかせることになるが、就航前に修理と整備を行う。Fjord Norwayは、アムステルダムとニューカッスル間を航海しているKing of Scandinaviaの姉妹船。

Fjord Norwayの買収とPrincess of Scandinaviaの売却は、DFDSが予想した年次業績に重大な影響を与えるものとは見られていない。Fjord LineもDFDSも、Fjord Norwayの価格を明らかになることを望んではいない。(Borsen Online: 2006-09-06 10:09)

Aker Yardsに新たな応援(ノルウェー)

Aker Yardsは、マイアミに本拠をおくNorwegian Cruise Lines (NCL)向けの3隻のクルーズ船を建造する28億米ドルの契約を獲得した。

この全長325メートル(1,066フィート)の船は、乗客4,200人乗りで、Aker Yardsの新聞発表によると、このノルウェーの会社のフランスのサン・ナゼール造船所で建造される。

両社は、それぞれの声明において、この契約は2009年から2010年の間に引き渡されることになっている2隻のクルーズ船を、3隻目 の 選択権をつけて建造するというものだと述べた。

NCLは、この船は新機軸を取り込んだもので、例えば全ての外側の船室にはバルコニーを付けるものであり、同社のFreestyle Cruising(=自由形巡航)船の第三世代に当るという。

オスロに本拠を置くAker Yardsは、ヨーロッパ最大の造船業者であり、ブラジル、フィンランド、フランス、ドイツ、ノルウェー、ルーマニア、ウクライナの17の造船工場で約20,000人を雇 用している。

Norwegian Cruise Linesは、現在、稼動中及び建造中の15隻の船隊を保有している。(Aftenposten: 07 Sep 2006, 18:30)

オハイオの女性がクルーズ船から行方不明(米国)

マイアミ発。当局は、Carnival Cruise Linesの船舶から月曜日に行方不明になったと通報があったオハイオ州の女性の失踪を捜査している。

この36歳の女性は、身元は公表されていないが、キーウェストからメキシコへの4日間クルーズに乗船していた。

マイアミに本拠を置くこのクルーズ客船会社では、家族が日曜日の朝に最後に女性を見かけたものの、船がマイアミに戻った月曜日まで、行 方 不明になったことを通報しなかったと話している。しかしFBI広報官のJudy Orihuelaは、行方不明の通報の遅れについては承知していないと話した。

「犯罪のようには見えません。」とこの事件を捜査している当局のOrihuelaは話した。

このCarnivalのクルーズ船Imaginationからの行方不明は、今年のクルーズ船関係の失踪事件の最新のもの。

フロリダ州ネープルズのElizabeth Galeana(22)は、7月に明らかにクルーズ船から転落して溺死した。遺体は先月、イタリア沿岸沖で発見された。5月には、オハイオ州カンフィールドのDaniel DiPiero(21)が、友人らと夜に大量に飲酒して、バハマに向うクルーズ船から転落した。

業界の圧力団体のInternational Council of Cruise Linesは、今年前半に、2003年から2005年の間に15社の客船会社で24人の行方不明者が報告されているという資料の再調査を発表した。

クルーズ船の失踪がらみの最も話題になった事件は、昨年の夏に起きたもので、コネティカット州グリニッチのGeorge Allen Smith IV(26)が、明らかに深夜に酒に酔って、地中海での新婚旅行クルーズで姿を消したものだ。血痕が救命艇を覆っている天蓋で発見された。誰も起訴されておらず、遺体も見 つかっていない。(Washington Post: Monday, September 11, 2006; 6:36 PM)

デンマークのフェリーの衝突で4人怪我(デンマーク)

デンマーク、コペンハーゲン発。月曜日、2隻の旅客フェリーがデンマークの港で衝突し、4人が怪我をして、デンマークとスウェーデン南 部の海峡を定期運航している船が損傷した。

警察では、コペンハーゲンの北、35キロメートル(22マイル)のヘルシングボルイでの午前6時30分の衝突は、濃霧によるものと考え て いる。

警察の広報官Henrik Hattelは、傾き始めた小型フェリーPernilleに大型のMercandia 4が突っ込んで、4人の乗客が怪我をしたと話した。衝突で両船とも損傷したが、自力で接岸することができた。

3人の乗客が足の骨折や打撲で病院に搬送され、1人が埠頭で医師の手当てを受けた、と語った。

このフェリーは、ヘルシンゲルと、スウェーデン南部の港湾都市ヘルシングボルイの間の500メートル(310ヤード)の Oeresund 海峡間で定期運航している。

この事故のために、海峡横断に僅かな遅れが出た。(International Herald Tribune: September 11, 2006)

2隻の船がフェリー運航で競争(英国)

今やたったの2社が、グーロック―ダヌーン間のフェリー運航権を巡って争っている。

V Shipsは手を引き、Caledonian MacBrayneとWestern Ferriesは、現在CalMacが運航している航路への入札を止めた。

ヨーロッパ競争法の下で援助を引き出せるクライドとヘブリディーン諸島のCalMacの24航路の入札については、V Shipsが未だに興味をもっているものと思われている。

Westernは、McInroy's PointとHunter's Quay航路のバースとターミナル設備の刷新に400万ポンドの投資をしていることが明らかになっている。これには駐車場の拡張や旅客設備の改善の他、 Ferguson'sで建造する新しいリンクスパン(注、可動橋)が含まれる。

この計画は、CalMacと並行して航路に入札することを無視して進められると言われている。

野党はこの入札について疑念を抱いており、Western Ferriesの投資は、同計画が破綻することを示すものだと言っている。しかしスコットランド行政府は、全ての入札は公明正大であると断言している。

Western Ferriesは今年初め、CalMacの他の航路を獲得することを諦めている。V Shipsがグーロック―ダヌーン航路から撤退したことを論評して、Western Ferriesの代表取締役Gordon Rossは次のように話した。

「弊社では、公的助成金の必要なしで地域共同体に特化したフェリー運航を首尾よく運航できることを30年以上に亘って証明して来ており ま す。弊社は最高級のフェリー運航をCowal Peninsulaの人々に提供しているのでありまして、近い将来、他の航路に弊社のやり方を拡大することを希望しております。」

CalMacの広報担当者は次のように話した。「弊社は弊社の選択したものを考えております。」(Greenock Telegraph: Tue, 12 Sep, 2006)

EUはコルシカのフェリー会社に対する助成金の調査拡大へ(フランス)

SNCMは、過去10年間以上に亘って、コルシカ島とフランス本土間という伝統的な航路における旅客数の落ち込みに直面してきている が、これは主として2社の民間競合他社との競争によるもの。同社の命運は、フランスにおいて主要な政治問題になっている。

昨年、フランス政府は、政府が1億4250万ユーロを援助として注入する救済政策を練り上げ、同社に対する権益を25%にまで削減し た。 この救済計画の一環として、フランスの投資家Walter Butlerは持分の38%を取得し、一方、Veolia Environnment (VE) は、権益の28%を購入して、SNCMの船隊の経営者となった。(Easy Bourse: Mercredi 13 septembre 2006 / 13h16)

Royal Caribbean Internationalは2007年にアジアに運航拡大(米国)

9月14日、マイアミ発。Royal Caribbean Internationalは、活動的なクルーズ体験をもたらしつつ、2007年12月にアジアに復帰すると発表した。このVision級の船は、この客船会社を特徴付け る特製の岩登り壁と異国的なアジアの風景を見渡せる屋内のガラス壁を有するが、シンガポール、香港、上海を出発し、タイ、ベトナム、マ レーシア、朝鮮、日本、台湾といった異国的な港湾を訪問する一連の胸躍るクルーズを提供することとなる。

「Rhapsody of the Seasをアジアに投入することは、弊社が以前、南米やドミニカ共和国に船舶を展開したことと並んで、国際事業の進展と、新興の成長の速い市場に拡張する弊社の戦略の一環 であります。」とRoyal Caribbean International社長のAdam Goldsteinは語った。「弊社では、過去数年間以上に亘り、弊社船で何千もの満足されたアジア人客をもてなす光栄に浴して参りました。そして表彰ものの休日体験であ ると世界的に認知されている弊社商標を作り上げている要素の全てと弊社風のクルーズの特色を、アジアにもたらすつもりであります。」

Rhapsody of the Seasは、2007年12月10日にシンガポールでデビューする。マレーシアとタイに寄港する一連の航海を行う。本船のアジア旅行は、中国の新年の休暇シーズンに間に合 うよう香港発で続き、台湾や日本の港湾、海南島の三亜(サンヤー)に寄港する一連の旅程を提供する。その後、中国の上海に移動し、 Rhapsodyは日本と朝鮮に寄港する。

Rhapsodyの旅程の追加詳細は、2006年10月半ばまでに発表される。(後略)(Royal Caribbean International: Thursday September 14, 9:00 pm ET)

クルーズ船がガータ岬沖で不法入国者を救助(スペイン)

クルーズ船が、ガータ岬沖20マイルの無蓋甲板船に乗っていた9人の不法移民を救助した。

この移民によると、木曜日に救助される3日前にアルジェリアを出発したという。10歳の男児が船から転落したと話している。沿岸警備隊 の ヘリコプターが、木曜日の夕方になっても捜索を続けている。

この船には約200人の不法移民が乗っていたもので、木曜日の夕方にテネリフェの南東海岸に接近していた。スペイン海軍の船に発見さ れ、 乗客はパキスタンやアジアから来たものだと報告されている。(Typically Spanish: Thu, 14 Sep 2006, 21:40)

コディアクに今週末、最大のクルーズ船が接岸(米国)

コディアクを訪問した最大のクルーズ船が日曜日の朝、Pier 2(=第二埠頭)に接岸する。シャトルバスが、午前9時30分頃から運行する見込み。

Princessクルーズ客船会社の船隊に所属するSapphire Princessが、北京に向う途中、コディアクに1日だけ寄港する。これは所謂、再配置のためのクルーズで、新しい旅程を航海するために地球の裏側に船を移動させるため の珍しいもので、しばしば安売りクルーズとなっているもの。

この952フィートの船には、1,100人の船員の他に、2,670人の乗客を収容できる。船はほぼ満員の見込みだ、と Princess の広報担当のRhiannon Palinは話した。

Sapphire Princessは、ホイッティアを土曜日に出発し、コディアクに日曜日の朝に到着する。その後、ロシアのペトロパブロフスク、日本の港湾である室蘭、横浜、長崎を経由し て、北京に上陸する、とPalinは話した。

この船は、5つのプール、8つの渦巻きプール、5つの主食堂、劇場、賭博場、健康センター、図書室、美術館のような設備を自慢としてい る。

Sapphire Princessの乗客は、天候が許せば、コディアクで寄港地観光を予約するか、個人的に上陸することとなる。(Kodiak Daily Mirror: Friday, September 15th, 2006)

Celebrityはシアトルからバンクーバーに船を移動(米国)

Celebrity Cruisesは、乗客の便宜を図るために、Mercury(注、水星)という船舶をバンクーバーに移動した。

今では、Mercuryはブリティッシュ・コロンビア州の港湾に本拠を置くことになり、クルーズ客は寄港地で時間を割くことが可能で、 見 事なハバード氷河の見物に都合の良い時間に到着できることとなる。

本船は、何がしかのクルーズのためにシアトルを出港する予定で、2007年5月4日から2007年9月14日までのクルーズを予約して い た者は、船内割り引きを受けることとなる。同社では、バンクーバーに行く必要のある乗客のために、臨時に空の旅についても取り計らうこと となる。

バンクーバーからの航海は、同じジュノー、スカグウェー、ケチカンといった港湾に寄港する。この7泊の航海では、ハバード氷河の他、ア ラ スカの内海航路を行くことになる。

Celebrity Cruisesは「居心地良く、洗練された、完璧に個別のサービスのある高級クルーズ体験、正真正銘の5つ星の食事、細やかな類い稀な心遣い」を約束している。(Go Travel Insurance, UK)

AkinsはBI Ferryの販促活動を担当(米国)

ニューロンドン発。Akins Marketing & Designは、ロードアイランド州ポート・ジュディスとブロック・アイランドのオールド・ハーバー間に毎日就航する新しい高速フェリーを発表して、Block Island Ferryの広告活動を開始した。

この活動には、高速フェリーをあしらった発展途上にある広告看板、新聞、雑誌の広告も含まれる。広告看板は、ロード・アイランド州、マ サ チューセッツ州内で獲得し、これには南海岸地域やマサチューセッツ州ウースターが含まれている。

更なる販売手段には、ボストン、ウースター、プロビデンスのラジオのウェブ・サイトや、観光、新聞サイトの動画のバナー広告も含まれ、 ロード・アイランド州ワーウィックのT.F.グリーン空港の頭上の液晶ディスプレーによる動画のフラッシュ広告が、手荷物受取所、発券区 画に設置される。

Akinsは、ボストンやウースターのラジオ局と共同で特別行事を行い、コンテストや懸賞付き番組を通じてこのフェリーの広告を推進す べ く、作業している。(Connecticut Business News Journal: 09/18/2006)

クルーズ船で英国人男性が死亡(カナダ)

ノバ・スコシア州RCMP(=カナダ王立騎馬警官)は、ハリファックスに最近接岸したクルーズ船で、70歳の英国人男性が死亡した件に ついて捜査している。

男性は、悪天候時にMV Athenaの階段から転落したものと考えられている。犯罪の疑いはない。

乗客482人乗りのAthenaは、イングランドのファルマスからセント・ジョンに向っていたが、波高9メートルの時化を伴う悪天候の た めに、ハリファックスに接岸した。(ChronicleHerald.ca: Tuesday September 19, 2006)

ギリシャ:フェリーは医師を乗船させなければならないことに(ギリシャ)

120海里を超える如何なる旅行においても、如何なる健康問題にも対処すべく、医師を乗船させなければならないことになる。海上での最 もよくある病気は、事故、脳卒中、心疾患、そして信じ難いものだが出産もある。

ギリシャ市民はフェリーに医師が乗船することを要請してきたのであり、とりわけ多数のギリシャの離島に向う航路における旅行の安全性を 向 上させることを求めてきた。この新しい第一歩において、23人の医師がフェリー職員に加わり、フェリー会社は、医療用の船室を設けること を余儀なくされることとなる。(Zanteweb: Published 2006-09-19)

B.C.は北部向けにフェリーを購入(カナダ)

BC Ferriesは、Queen of the Northの代船として、現在、MV Soniaと命名されている船齢2年の船を購入することで合意に達した。この取引は、3570万ユーロ(約5060万カナダドル)相当のもので、BC Ferriesは、今後数週間中に、同船の所有権を取得するものと見られる。全長117メートルの船には70の客室があり、600人以上 の乗客と101台の車輌を収容することができる。

船は、BC Ferriesの職員の他、世界トップレベルの船舶設計会社であるBMT Groupの広範な検査を受けている。船は現在、スペインのバルセロナで運航されている。

「弊社では、この船を買収できて大変にうれしく思っているところで、2007年の夏には、北部沿岸で完全な業務を再開することができる こ ととなります。」とBC Ferriesの社長で最高経営責任者のDavid L. Hahnは語った。「この買収は、BC Ferriesの内海航路が来年営業開始になることの、世界の観光業界に対する明確なお知らせとなるものです。」

船は約1800万ドルかけてこの冬に改装し、春になされる再命名と就航に備えることとなる。(Victoria News: Sep 20 2006)

Carnivalは無線電信用に船舶を装備(米国)

シアトル発。クルーズ船運航事業者Carnival Corp.のHolland America Lineは、同社の13隻の船舶に無線電話と携帯端末を装備するためSeaMobile Enterprisesを雇った、とSeaMobileは水曜日に話した。

SeaMobileは、今年の後半に船舶に無線設備を装備し始める。同社では、同社の技術はGSM(注、無線通信方式の一種)、 GPRS(=汎用パケット無線通信システム)、CDMA(=符号分割多元接続)といった全ての無線電話に対応すると話している。

Carnival Corp.株は、ニューヨーク株式市場の午後の取引で、31セント値上がりして43.13ドル。(Houston Chronicle: Sept. 20, 2006, 2:13PM)

沿岸警備隊はクルーズ船の女性を救助(米国)

新聞発表によると、水曜日の午後3時30分頃、ハンボルト湾の沖30マイルのRadiance of the Sea(注、Radiance of the Seasの誤り)というクルーズ船から、80歳の女性が吊り上げられた。

この女性は、階段から転落して頭部を打ち、脳卒中を引き起こした、と発表では述べられていた。Coast Guard Air Station Humboldt Bay(=沿岸警備隊ハンボルト湾航空基地)は現場から40分の所にあり、発表によると、女性は船首から吊り上げられたという。

「燃料は数分しか残っていなかったが、ヘリコプターは女性を収容して、ユリーカにあるSt. Joseph Hospital(注、病院)に安全に搬送することができた。」と発表にはあった。女性の容態は安定している。(The Eureka Reporter: 9/21/2006)

乗客がHolland Americaを訴える(米国)

7月にHolland America Lineでアラスカにクルーズしたとき、J.B. Millerはジュノー近郊での鮭釣り旅行に219ドル支払った。

今、MillerはHolland Americaを訴え、このシアトルに本拠を置く会社は、Oosterdamというクルーズ船で宣伝されていた釣り旅行の提供者を開示することを怠ったと主張している。

Millerがその関係について知っていたならば、「かなり安い、事実上同じ寄港地観光を購入し得た」と訴訟では述べている。

木曜日にシアトルの連邦裁判所に提訴された訴訟では、何千ものHolland Americaの顧客が同様に「損害」を受けていると申し立てられている。というのは、寄港地観光提供者と同社との財政的な結びつきについて知らないからだという。

この訴訟ではまた、Holland Americaが政府が決して徴収していない政府の罰金を埋め合わせるために、Millerや他の乗客から300ドルの料金を不適切にも集めていたと告発している。

「Holland America Lineは、この浅はかな訴訟が解決されることに自信を持っている。」と同社は声明の中で述べた。

訴訟では、Holland Americaは、船上で宣伝された事業がクルーズ客船会社に金を支払っていることを「述べるか、呼び物にしている」のならば、クルーズ客船会社は「明確且つ完全に開示す る」ことを求めるアラスカ州法に従わなかったと申し立てられている。

Holland Americaは、この要請は寄港地観光には適用されない。というのはHolland Americaがそれ自体、売り手だからだと述べた。「Holland America Lineは供給元から寄港地観光を購入して、乗客に寄港地観光を再販売しているのであり、典型的な小売営業に類するものである。」と同社は述べた。

政府の手数料論争は、Jones Actとして知られる合衆国法令に関するもの。

この法令は、外国の港湾に寄港することなく、合衆国の港湾で乗船した者が、合衆国の港湾に下船した場合、外国船に対して、乗客1人に付 き 300ドルの罰金を科すというものだ。

航空会社の遅延のために、Miller、その娘、両親は、7月15日にOosterdamが出港した後でシアトルに到着した。 Holland Americaはジュノーに飛ぶように指示し、そこで7月17日に乗船した。

このクルーズがシアトルで終わったため、Holland Americaは後になって、Jones Actに従うため、この家族から1,200ドルを徴収した。

訴訟では、政府はHolland Americaに対して実際に罰金を科していないと主張し、Millersや政府によって徴収されていないそうした料金を支払った他の全ての乗客に対し、同社は返金すべき であると強く主張している。(Seattle Times: Saturday, September 23, 2006)

ドバイ―コーチンのフェリー運航計画は再び延期(インド)

ドバイとコーチンを結ぶフェリー運航を開始するというドバイの会社が提案した計画は、技術的な理由により再び延期になった。

このフェリー運航は、他の手段よりも安価で、一度に700人の乗客を輸送することができるものと宣伝されてきたものだが、今年の2月に 始 まるものと見られていたものの、9月に延期になっていた。

「運航開始のはっきりした日時を示すことはできません。弊社はケララ政府から許可を得ており、コーチン港に全ての施設を建築するために 200万ディルハムを送金しております。」とMarco Shipping Companyの会長兼常務のMohammed Suwaidiは語った。

インド洋で安全警告が出ているので、当初、運航を開始できなかったのだが、その後、会社はいくつかの技術上の困難に遭遇した、と付け加 え た。

同社は、月2回の運航を開始し、その後、月4回に増加させると提案していた。(Business Standard: September 25, 2006)

SSFはTaicang Terminalsに初寄港(中国・日本)

日本のローロー運航事業者Shanghai Shimonoseki Ferry Co (SSF)(=上海下関フェリー)は、今月、中国のTaicang Terminalsに初寄港した。週一回の運航が、日本の下関の港と揚子江(ヤンツー)デルタ(=三角州)を結んでいる。

太倉(タイカン)は、主として香港のModern Terminalsによって支配されているが、上海に取って替わるものになることを狙って造成された遠洋施設。SSFは、上海の高陽(ガオヤン)フェリー・ターミナルから 移転した。

2006年の最初の8ヶ月間において、太倉は400,000teu以上を扱っており、昨年の同時期よりも2倍以上となっている。 Phase 2が、7月に2ヶ所のバースを使って操業を開始し、3番目のバースは12月に操業することになっている。

Taicang Terminalsという合弁事業の立ち上げに尽力したBo Frank Nielsenは、今月初めに常務取締役を辞職した。Fred Castonquayが後任となる。(International Freighting Weekly: 25/09/2006)

Forth Portsの貨物フェリー計画で旅客運航沈没の懸念が誘発(英国)

FORTH Portsは、ロサイス―ゼーブルッヘ間のフェリーと競合するものを就航させることとなり、この動きは旅客運航の将来に懸念を生じさせている。

この新しいフェリーは貨物のみを扱い、既存のSuperfastのフェリーが運航する日にのみ運航することになるかもしれない。

しかしヨーロッパ本土へのスコットランド唯一の直行旅客航路を経営するSuperfastは、同運航を維持するために貨物事業に頼って い る。

このギリシャの会社は1年前に、貨物需要の欠如で毎日運航は維持し得ないと言って、ロサイス―ゼーブルッヘ間の毎日運航を週3回運航に 削 減している。しかし今や、港湾事業者のForth Portsは、貨物のみの運航をすべく、他のフェリー会社と話し合っていると発表している。

この港湾事業者は、この新しい運航は毎日なのか、それよりも少ないのかは話す段階にはない、と語っている。

6月までの半年分の決算において、Forthはゼーブルッヘ航路における貨物量は堅調であると報告しており、この航路の2隻のフェリー に どこから余分の貨物をもってくるのか疑問が生まれている。(後略)(Scotsman: Tue 26 Sep 2006)

TallinkはRegina Balticaのエストニア人船員をラトビア人に タリンの本店前で職員が抗議(エストニア)

エストニアの海運会社Tallinkは、Regina Balticaという旅客船の約250人のエストニア人船員をラトビア人に替えたと発表した。この動きは、船がタリン―ストックホルム航路を終了して、ラトビアの首都のリ ガとストックホルム間に転配になる来年の夏に実施されることとなる。同時に、船はラトビア船籍となることとなっている。

この動きに抗議すべく、この海運会社の従業員のグループが、エストニアの首都のタリンにあるTallinkの本店前でデモを行った。エ ス トニアの海員労働組合のEMSAは、Tallinkが他船もエストニア船籍でなくして、船員を代替するのは時間の問題であることを懸念し ている。

「我々はフィンランド人と同じ問題に直面しています。これまでのところ、雇用は我々のものでしたが、今やどこかに移転する恐れがあるの で す。」とEMSA委員長Kaia Vaskは語った。

Tallinkでは、この動きは、経済的な問題と言語的な問題の双方から生じたものだと話している。

「ラトビアとスウェーデン間で運航しておりますので、お客様はラトビア語でのサービスを希望されます。更に、ラトビアでは国が税制を通 じ て海運を支援しておりまして、弊社は200万クローン(13万ユーロ)の節約となり、船員にはより給与が支払われることとなります。」と Tallinkの営業部長Peeter Rooseは話した。

エストニアはバルト海諸国の中で、唯一、海運会社に組織的に財政的な支援をしていない国。

春にTallinkは、フィンランドのハンコ港とドイツのロストク間を運航しているSuperfast Ferriesと、フィンランドとスウェーデン、フィンランドとエストニア間の航路を経営しているSilja Lineを買収して、バルト海における旅客海運の指導者になった。

最近、同社は新たに800人の従業員を雇った。Regina Balticaのエストニア人船員には、他船の仕事が提供されている。

Tallinkの船舶の約4,000人の船員の全員が、同社が地域旅客海運の指導的な地位に就いたことを喜んでいるわけではない。

「Tallinkは、職員の離職率が25%以上だ。これは正常だろうか。」とEMSA書記のEvelin Tomsonは、月曜日のタリンでのデモの挨拶で問いかけた。

「違う。」と群集は答えた。この声は、抗議者の面前に会社の代表が姿を現さなかったために、無視されてしまった。

抗議者のうちの2人、若手海員のArgo Kaevatsと甲板長のKaimar Vapperは、技術職の船員は長く留まる傾向にあるものの、サービス職員の離職率の高さから、船の安全性に悪影響が生じうると話した。緊急事態においては、脱出の手筈は 船員の仕事だ。

「船は大きいのです。新入りの従業員は、自分の部屋から持ち場に向う道順が判るとは限らないのです。」とTallinkで2年以上働い て いるKaevatsは言った。

「働いて3年目の人でも、第5階段はどことか、救命設備はどことかと聞いているかもしれないありさまなんです。」とTallinkで6 年 目のVapperは付け加えた。

火曜日の朝、2人はタリンとストックホルム間を航海しているVictoriaに戻った。2人は低賃金と劣悪な労働状況に不満がある。

2週間交代の乗務期間中、2人は床面積5平方メートルの窓のない部屋を共有している。1人が夜勤に就かなければならなくなると、もう1 人 の睡眠を妨げることとなるのだ。(Helsingin Sanomat: 26.9.2006)

Hawaii Super Ferryは2007年7月就航(米国)

Hawaii Superferryが近くの港に巡航することとなる。

「弊社では、これまで本当に無かった方法で、我らの島々、家族、共同体を結びつけるものを提供することとなります。」とHawaii SuperferryのTerry O'Halloranは語った。

木曜日の晩、同社と州運輸当局者が、フェリーに関する最新情報を住民に提供すべく会合を開いた。

ある者にとっては、このスーパーフェリーの到来は遅すぎた。Ed Narimasuはこのフェリーを支持しているが、こう説明した。「なぜかって、それは車をもって島に行くことができるからですよ。私は、自分の船を持って行きたいんです がね。」

しかしまだ解決すべき問題があると話す者もいる。批判者の中には、フェリーの環境に対する影響を懸念する者もいる。

「州は4000万ドルをスーパーフェリーのために港湾の改修に充てていますが、それは私たちのお金なんです。私は私たちの島を守る権利 が あり、その影響から守る権利があると思うんです。」と会合に出席したKat Bradyは説明した。

フェリーの到来で、港周辺の交通が増加することも懸念されている。

「弊社では近隣の島々の港湾への到着時間を違えており、本当に混雑する時間には到着しないこととなります。」とO'Halloranは 説明した。

しかしこれまでのところ、日時は決まった。運航は2007年7月に始まる予定。(KHNL-TV/KHBC/KOGG: Sep 29, 2006 05:20 PM)