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2007年5月

2007年5月の海外旅客船情報

Royal Caribbeanの純益、スペイン、カリブ海で減少(米国)

5月1日。世界第2位のクルーズ運航事業者Royal Caribbean Cruises Ltd.は、カリブ海の低需要とスペインの会社に関する分析者の予測以上に、収益が落ちたことを報告した。

第1四半期の純利益は、93パーセント落ち込んで883万ドルで、1株当り4セントで予想よりも2セント低かった。1年前の収益は1億 1950万ドル、1株当り55セントだった、とマイアミに本拠を置くRoyal Caribbeanは、今日、声明において述べた。

同社では、反応の悪さからカリブ海の価格を引き下げている。冬季間のヨーロッパのクルーズ需要が弱かったため、カリブ海に対する依存を 減 少させるために昨年買収したスペインのPullmantur SAによって収益に損失が出た。

「寝台を値引きに敏感な多くの顧客で満たしており、それでカリブ海で酷いことになっているんです。」と、シカゴのChanning Capital ManagementでRoyal Caribbean株を含む6億ドルを運用しているEric McKissackは話した。「しかし段々、カリブ海に依存しなくなって来ていますよ。」

Royal Caribbeanは、Pullmanturを昨年、4億3000万ユーロ(5億5100ドル)で買収した。Pullmanturの決算は概して、カリブ海の収益が最悪と なる夏に最高となる。この新しい部門は、最初の2四半期で売上を減らし、第3、第4四半期を助けることとなる、とRoyal Caribbeanでは話してきた。

Royal Caribbeanは、第1四半期の収益は6.7パーセント上昇して12億2000万ドルであると話し、分析者の予測と一致している。本年度の初め、収益は訴訟の確定で得 た16セントを含むものだった。

概観
同社の第2四半期の収益は、分析者が53セントと予測していたものよりも高い、1株当り59セントから63セントになると予想していた。 Royal Caribbeanでは、年間の売上高は、予想が3.13ドルであるのに対して、1株当り3.05ドルから3.20ドルになると繰り返していた。

34隻の船舶を運航するRoyal Caribbeanの株式は、午後4時現在のニューヨーク証券取引所での取引で、41セント上昇して41.98ドルだった。今年、1.5パーセント上昇していた。

同社では、カリブ海での需要が、今年の前半において期待よりも弱く、2月の予想よりも低価格にせざるを得なかったと話した。

「これは素晴らしい四半期ではなかったということであり、全体的にはより不確実になっている模様である。」と、Goldman Sachsの分析者Steven Kentは研究ノートで述べた。

正味利回り、すなわち1日当り乗客1人当りの平均収益は、第1四半期には3.4パーセント下落して161.11ドルだった。これは2月 に 同社が予測したものよりも、3パーセント以上も低いもの。

第4四半期から2008年第1四半期の乗客数、価格は、昨年の同時期よりは前進している、とRoyal Caribbeanは根拠を明確にせずに述べている。

燃料費
同社では、2007年度の正味利回りは2パーセントの伸びで、当初の予想の3パーセントの伸びよりも低いと話した。Lehman Brothersの分析者Felicia Hendrixによると、正味利回りで1パーセント低いというのは、1株当りの儲けが19セントということに相当するという。

Royal Caribbeanは、今年の燃料費は、2月の予想の361ドルよりも高い、14パーセント上昇の、メートルトン当たり平均412ドルになると予想している。同社では、今 年必要な燃料の半分と、第2四半期の56パーセントについて、価格の急上昇に対処すべく金融商品、すなわちヘッジ取引を行っている。

「これはカリブ海の不調、燃料とPullmanturの費用を抱えつつも、経営陣が今年の方針を維持しているということ以上のものを物 語 るものです。」とニューヨークのBurnham Securities Inc.の常務David Leibowitzは語った。この会社は過去においてRoyal Caribbean株を保有していたことがある。

カリブ海休暇
カリブ海で3泊から4泊過ごす多くの低所得、中所得の観光客は、経済的な理由からレジャー支出を抑えるようになって来ている、とコネティ カット州スタンフォードのSusquehanna Financialの分析者Robert LaFleurは語った。

見込みのある乗客の中には、同業界における船上でのウイルスの勃発の報道で、船に乗るのを諦めたかもしれず、カリブ海に飽きてしまった 者 もいるかもしれない、と語った。

Celebrity Cruisesも経営しているRoyal Caribbeanは、多くの船をヨーロッパに転配しており、今年、例えばオーストラリアのような新しい目的地を加えている。同社では、2005年度のカリブ海における船 舶収容力の58パーセントから、来年度は約48パーセントに減少することとなる、と今日話した。

世界最大のクルーズ船会社Carnival Corp.も、合衆国の消費者は、経済に対する懸念から休暇支出を切り詰めていると話し、今年、カリブ海航海の価格を引き下げている。(Bloomberg: May 1, 2007 16:11 EDT)

ケイマン諸島ではクルーズ船の寄港を禁止(ケイマン諸島)

ケイマン諸島、ジョージ・タウン発。ケイマン諸島政府は火曜日、巨大な鎖が珊瑚礁に損傷を与えて来たとして、クルーズ船が港で錨泊する こ とを禁止した。

環境保護当局者によると、Spotts Dock(注、埠頭)近くの海底に沿って珊瑚が多大な損害を受けている可能性があると話している。この埠頭は、クルーズ船がジョージ・タウン港に寄港するには海が時化てい るときに、代替港として利用されている。

「クルーズ船は、この地域で定期使用する最大の船舶であるため、その鎖が多大な損害の原因になっているのです。」と英領カリブ領土の環 境 局調査官、John Bothwellは語った。

1隻のクルーズ船が1日に投錨することで、手付かずの珊瑚の1エーカー(0.4ヘクタール)近くが破壊されることとなり得る、と話し た。

錨泊することなく位置を固定できるクルーズ船は、首都の東、約16キロメートル(10マイル)のスポッツ湾で、乗船客を下船させること が、なお許可されることとなる。

この禁止措置は、以前にも取られて来たものだが、当局が、船舶が再び錨泊したことを認知し、港湾局長のPaul Hurlstonが、4月19日に効力を復活させた。(CNN: 11:03 p.m. EDT, May 1, 2007)

Superferryは7月に開始(米国)

少なくともオアフ島からカウアイ島、マウイ島への島巡りは、Hawaii Superferryの双胴船がホノルルから毎日運航を開始する7月から楽になる。計画から6年、環境保護主義者との少なからぬ戦いを経て、このフェリーは、現在、商業航 空便しか結んでいないこの3島間で運航することがハッキリした。

「Superferryは島嶼間の社会・商業環境の双方を変えるでしょう。」とSuperferryの社長John Garibaldiは語った。「初めて、近隣諸島がオアフ島に生産物を持ち込むことが可能になるのです。」

866人の乗客と282台の乗用車を輸送でき、オアフ島とマウイ島間は毎日、オアフ島とカウアイ島間は土曜日を除く毎日運航する。予約 受 付は今月から、電話877-443-3779番とウェブサイトで開始する。(Seattle Post Intelligencer: May 2, 2007 5:10 p.m. PT)

Carnivalのウェブログの人気で読者向けのクルーズ実現(米国)

Carnival Cruise Linesの人気者のクルーズ・ディレクターが始めたウェブログ(注、ウェブサイトに記録される日記形式の投稿)が大変な人気で、Carnivalはこのブログ(注、ウェ ブログの略)の読者のために、来年1月に7泊のクルーズをすることとなった。

この1月19日から26日のクルーズでは、Carnival Freedomのクルーズ・ディレクターJohn Healdのお気に入りの3つの港に寄港する。これには、ジャマイカのオチョ・リオス、グランド・ケイマン島のジョージタウン、メキシコのコスメルが含まれる。料金は1人 当たり599ドルから。

Carnivalは、Healdのブログは、乗客2,974人乗りのFreedomのデビューの販売促進の一環として3月に始めて以 来、 200,000人の訪問者を惹き付けていると話した。この船は、3月11日にイタリアのベニスから航海を始め、11月にマイアミに移動す る。

Healdは、1986年にロンドンでの銀行員の仕事を辞めて、Carnivalのバー・テンダーになり、2004年までに Carnivalの船隊で唯1人の上席クルーズ・ディレクターに出世した。ブログでは、Healdは船上での生活について軽口をたたき、 質問を書いたクルーズ客に忠告をしている。Healdのブログはcarnival.com/freedomで見ることが出来る。 (Sun-Sentinel.com: Posted May 2 2007, 11:18 AM EDT)

ウェスタン・オーストラリア州でフェリーから男性が転落して行方不明(オーストラリア)

救急隊員が、フリマントル沖のインド洋で、フェリーから転落した男性を捜索している。

この男性は、39歳のパースの住人と見られているが、フリマントルからロットネスト島に戻る途中の午後4時20分頃、フェリーの Star Flyteから転落した、とWA警察の広報官は話した。

スワン川河口の北側にあるノース・モールの西、約3.6キロメートルのところで船外に転落した、と警察では考えている。2機のヘリコプ ターが男性を捜索したが、失敗に終わっている。

「海から衣類を回収できたと考えていますが、未だに男性を収容していません。」と広報官は話した。

Star Flyteは高速フェリーで、パース中心部と人気の観光地ロットネスト島の間で運航しており、フリマントルに寄港している。

フェリー会社の広報担当者とは、連絡が取れなかった。(Ninemsn: Wednesday May 2 22:52 AEST)

ジブラルタルのクルーズ定期船がフランス沖で7人の移民を拾う(ジブラルタル)

木曜日、ジブラルタル発。今日、ジブラルタルから航海に出たクルーズ定期船の「Oceania」が、フランス沿岸沖で7人の移民を拾い 上げ、うち6人は未だに乗船している。

この移民によると、7人は、同国民であると主張するアルジェリアから出発した船に乗っていたという。

今日、当地にこの定期船が到着して医師が乗船したが、移民のうち1人(注、男性)が「重篤な病気」であり、St Bernard's Hospital(注、病院)で集中治療を受けている。容態は「危篤」だと説明されている。

定期船は今日、7人の移民のうち6人を乗せて、ジブラルタルを出港した。(Panorama: Thursday May 3, 2007)

サウジ―エジプト連絡橋で2大陸連結(サウジアラビア・エジプト)

2007年5月3日、ジッダ発。来週、王国の北部地方の巡幸の際に、Two Holy Mosques King Abdullahの後見人は、多くの重要な計画を開始するものと見られている。それには長らく待ち焦がれていたアジアとアフリカ大陸を結ぶことになるサウジ―エジプト連絡 橋が含まれている。

サウジ国王は、2005年に王位についてからこの地方を初めて行幸されるが、Tabuk University(=タブーク大学)の建設計画も始められる。この計画の第一段階は、約10億サウジ・リアル(3億7500万ドル)の費用で、16学部が含まれる。

消息筋によると、Abdullah国王は、サウジ・アラビアとエジプトを結ぶ50kmの連絡橋の礎石を据えることとなるという。この連 絡 橋の工期は3年で、費用は30億ドル。タブークのRas Humaidとエジプトのシャルム・アッ・シャイフをティラン島経由で結ぶこととなる。サウジ、エジプト、その他の国際企業からなる共同事業体は、いずれの政府に財政上の 負担をかけることなく、この事業を遂行することとなる、と消息筋は話した。(中略)

何百人ものエジプト人と何十人ものサウジ人の命を奪った昨年2月のフェリー事故で、この連絡橋計画への関心が再燃した。この惨事の後に 直 ぐ出された声明文において、エジプトの運輸大臣Muhammad Mansourは、連絡橋計画の実現は海上輸送の事故を避けるために欠くことのできないものとなった、と話した。フェリーEl-Salamの惨事の前には、10隻の船が ドゥバとサファガ間を毎週運航していた。現在では、2隻に減少している。

50,000人から70,000人のエジプト人が毎年、メッカに巡礼に行っており、アラビア半島では、120万人のエジプト人が働いて い るものと見られている。大半は建設作業員。

「この橋は長過ぎるものにはならないです。この地域の比較的浅い海が、そうした建設を可能にしているのです。」と、エジプト人建築家で 事 業家であるIbrahim Kamelは話した。(Arab News: 3 May 2007)

日本の天皇がマレーシアの男性に栄誉を授与(日本・マレーシア)

日本の明仁天皇は、Ship for Southeast Asian Youth Program(=東南アジア青年の船)(SSEAYP)の前会長であるマレーシアの男性に、「Order of the Rising Sun, Gold and Silver Rays(=勲五等双光旭日章)」を授与した、と地元メディアが木曜日に報じた。

Mohamed Auziが、この青少年交流プログラムと、日本とマレーシア、その他東南アジア諸国一般との友好促進に尽力したことが認められて栄誉が与えられた、とマレーシアの日本大使 館は、声明文で述べられていることを引用した。勲章の贈呈式は、後日、マレーシアで開催されるという。

SSEAYPは、日本政府が東南アジア諸国と共同して後援している、毎年恒例の青少年交流プログラム。(People's Daily Online: 10:24, May 04, 2007)

B.C.フェリー沈没の渦中の労働者は解雇:消息筋(カナダ)

バンクーバー発。The Globe and Mailが得た情報に拠ると、昨年沈没したQueen of the Northの3人のB.C. Ferryの渦中の労働者は解雇された。

この解雇は、内部調査により、あの2006年3月22日の海難で、この3人の労働者が事故当時、適切に職務を遂行していなかったことが 判 明して、1ヶ月程してなされたもの。

The Globeが消息筋から得たところでは、この解雇に対しては、B.C. Ferries and Marine Workers Union(=B.C.フェリー海員労働組合)が抗議するものとみられる。

一方RCMPは、2人が死亡した事故調査の終了は近いと言われている。その報告書は、ブリティッシュ・コロンビア州の北中部海岸にある ジ ル島の岩の多い海岸に、同船が全速力で突っ込んだ原因となった状況の全体像を提供することとなるかもしれない。

沈没に関する会社の報告書で、当時、3人が同船の管理をしていたことが判っている。すなわち、Keven Hilton2等航海士、Karl Lilgert4等航海士、そしてKaren Bricker操舵手であり、通常の操船手続きを怠ったのである。その結果、このフェリーは、グレンビル海峡からライト入江に針路を変更せず、ジル島に向かった。 Hilton氏、Lilgert氏、そしてBrickerさんは、同社によって解雇された3人である。

組合の法律顧問の助言により、Hilton氏とLilgert氏は、衝突に繋がる鍵を握る14分間に、結局何があったのかについて、会 社 の調査官の質問に答えることを早々に拒絶した。Brickerさんは、その間についての質問の幾つかに答えたが、調査官は回答に多くの疑 問点を見つけている。彼女は同社の調査官に、自動操縦装置の解除方法すら知らなかったと答えている。

Federal Transportation Safety Board(=連邦運輸安全会議)も沈没についての報告を終えている。消息筋によると、フェリー会社の報告書と殆ど同じものだという。

この沈没事故に関連する訴訟は、保留となっている。(Globe and Mail: May 4, 2007 at 6:55 PM EDT)

Royal CaribbeanはAzamara Cruises客船会社を始める(米国)

Celebrity Cruisesは、大型船が近づけない遠隔地に接近するに十分な小型船を使った、新商標のAzamara Cruisesを始めた。

このマイアミに本拠を置くクルーズ客船会社は、それ自体、Royal Caribbean Cruisesの1商標であるが、Azamara Cruisesは、乗客710人乗りのAzamara Journeyを使って営業を始めると話した。10月には姉妹船、Azamara Questも投入して、拡大することとなっている。

Azamara Cruises社長のDan Hanrahanは、Celebrity Cruisesの社長でもあるが、この新しい客船会社は「風変わりな」目的地を提供すると語った。例えばこの客船会社では、70カ国以上の200以上の港湾を計画してお り、同社では、大半の港はクルーズ旅行者にとっては目新しいものとなると話している。

Royal Caribbean会長兼最高経営責任者のRichard Fainは、この新しい客船会社は、プレミアム(注、上等)とラクシュリー(注、贅沢)の中間の、デラックス(注、豪華)の範疇に分類されるものだと語った。

旅程は以前の「Celebrity Expeditions」に準じたものとなる。その販売運動は「活動的な」クルーズ客に照準を合わせたものとなり、例えば登山に興味を示すような人達である。もっとも、ク ルーズ客が不自由な生活をすることは殆どないことになる。

Azamara JourneyとAzamara Questでは、摘みたての花、新鮮な果実、最高級化粧品、綿製化粧着の無料使用、2足の無料スリッパ、プラズマ・テレビ、豪華な寝具といった接客係風快適設備の他、全て の客室、スィートで執事(注、召使頭)の世話を受けることとなる。

いずれに船にも、2つの専門食堂も用意される。例えばAzamara Journeyには、地中海風のAqualinaと、ステーキと海鮮料理食堂のPrime Cがある。

これらの船では、正餐時に正装は要求されず、主食堂では自由席となる。(Charlotte Business Journal: 4:21 PM EDT Friday, May 4, 2007)

爆弾脅迫で州のフェリーから避難を余儀なくされる(米国)

ブレマートンとシアトル間のフェリーの運航は、爆弾脅迫でフェリーのMV Walla Wallaから避難を余儀なくされた数時間後の火曜日午後、再開された。

Washington State Patrol(=ワシントン州警察)では、午後1時45分頃に脅迫の情報を得て、現場に爆発物探知犬を送って、船内を捜索した、とCraig Johnson軍曹は話した。

この火曜日の脅迫は、同船がシアトルを出港後に発生した、とフェリーの広報担当者は話した。用心のため、ブレマートンを出発してシアト ル に到着していたMV Kitsapを州警察官が捜索した、とJohnsonは話した。

午後3時30分現在、Kitsapは未だにシアトルにいる。というのは、ブレマートンの埠頭に空きがなかったからである。

沿岸警備隊は、午後1時30分を少し過ぎた頃、州係官から助けを求める電話を受け、25フィートの船をシアトルの基地から急行させた、 と 下士官のJeff Pollingerは語った。

この船は現場に約10分で到着して、フェリーの周囲に300ヤードの安全地帯を設置した、と語った。

月曜日の朝、州係官は、メモに記された爆弾の脅迫がMV Spokaneの便所で発見されたことから、エドモンズ―キングストン間のフェリー航路を閉鎖した。しかし、捜査官らは爆発物を発見できなかった。(Seattle Post Intelligencer: Tuesday, May 8, 2007)

Carnivalは8隻の船舶を改名へ(米国)

Carnival Cruise Linesは、8隻のFantasy級の船舶を、2億5000万ドルかけた改装の一環として改名する。

それぞれの船は乾船渠に入り、「Carnival」の名称と同社の意匠文字が、船舶の名称に付されることとなる。新しい船名は以下の通 り。Carnival Fantasy、Carnival Ecstasy、Carnival Sensation、Carnival Fascination、Carnival Imagination、Carnival Inspiration、Carnival Paradise、Carnival Elation。Fantasy級の全ての刷新は2009年までに完了する。

マイアミに本拠を置くCarnivalでは、これらの船では、船室・スィートを模様替えし、ラウンジやクラブの音響、照明設備を更新 し、 喫茶軽食堂、小型ゴルフ・コース、新しい芸術・写真美術館、ニューヨーク風デリカテッセン(注、調理済み食品の販売店、元ドイツ語)、会 議施設の刷新をすることとなる、と話している。

同じくマイアミに本拠を置く親会社のCarnival Corp. and PLCは、現代のクルーズ分野において「fun ships(=楽しい船)」として商標設定してきた。22隻の船を持つ同社の営業用キャッチフレーズは、幅広く訴えかけるものとなっており、「The World's Most Popular Cruise Line(=世界一人気のクルーズ客船会社)」というもの。

「CCL」株は、今朝の取引では20セント下落して、47.52ドル。52週間中の最高値は、1月19日の52.73ドル。52週間中 の 最安値は、6月13日の36.40ドル。

「CUK」株は今朝の取引では27セント下落の49.35ドル。52週間中の最高値は、1月26日の55.45ドル。52週間中の最安 値 は、6月13日の37ドル。(South Florida Business Journal: 10:29 AM EDT Tuesday, May 8, 2007)

クルーズ会社所有者はSS United Statesは再び航海すると話す(米国)

フィラデルフィア発。1969年以来、埠頭に係留されて塗装が剥げ、機関も止まったままのSS United Statesは、刷新されて、最高運賃で乗客を再び乗せることとなる、と同船を所有するクルーズ会社の社長は語った。

Norwegian Cruise Linesの最高経営責任者であるColin Veitchは、月曜日、この船齢55年の船を諦めてはいないと語った。甲板を1層か2層、他の設備も増築する計画の腹案を持っており、United Statesを修復することは「素晴らしい計画」になると思う、と話した。

この草臥れた船を再建するには、約5億ドルかかり、新船の建造費よりも高い。しかし時速41マイル近い速力での1952年の United Statesの処女航海は、未だに大西洋横断記録であり、Veitchは、この歴史ゆえに、本船は割増運賃に値するものだと語った。

世界中を航海し、パナマ運河からカリフォルニア州に抜け、ハワイ島嶼をクルーズして、恐らくは時折大西洋横断運航を行うこととなる、と Veitchは語った。

本船は、このクルーズ客船会社のNCL America Inc.事業部門において4番船となる予定だが、今年や来年にそうなる見込みはない。しかしVeitchは、船を売却することには興味はないと語り、「面倒をみるために」 管理人を雇っている。(York Dispatch: 05/09/2007 11:37:04 AM EDT)

環境保護団体がクルーズ船による汚染の規制強化を求めて合衆国を訴える(米国)

水曜日、ある環境保護団体がクルーズ船による汚染の規制強化を課すよう求めて、連邦政府を訴えた。

新聞発表によると、コロンビア特別区のワシントンに本拠を置くFriends of the Earth(=地球の友)は、Environmental Protection Agency(=環境保護庁)に対して、クルーズ船汚染の評価と規制を求めて環境保護団体が出した7年越しの請願に対処するよう訴えた。

クルーズ船は、非常に多くの人々を輸送するため、貨物船のような船以上に汚染を生み出す。3,000人が乗船する典型的な1週間旅行で は、210,000ガロンの下水、洗濯や皿洗いのような活動から100万ガロンの雑排水、更に37,000ガロンの油の混じったビルジ水 を吐き出す、とこの団体は、EPAの統計を引用して話した。

現行法の下では、処理・排出規制は制限的で、僅かに陸地の近くでしか適用されない、と同団体では話した。

「我々の海は被害を受けているのであり、これ以上は待てない。」とFriends of the Earthの運動監督Teri Shoreは、新聞発表の中で語った。「また記録破りのクルーズ船シーズンが始まっており、国内の海は危機に瀕しているのである。」

21社のクルーズ客船会社を代表するCruise Lines International Associationは、会員企業は政府の規制以上のことをしており、「環境に対する足跡を減らして、船が航海する大洋や目的地を保護する」ために、最新の技術を利用し ているという内容の声明文を発表した。

この事業者団体は、Conservation Internationalといった環境保護団体と協同しており、汚水管理を改善し、排水を避けるべき傷つき易い海域を指摘している、と同協会は話している。

「クルーズ産業は、我々の海を保護するという目標を分かち合っており、正に大洋に頼って生活している」と、声明文にはあった。 (Sun- Sentinel.com: Posted May 9 2007, 3:32 PM EDT)

通勤フェリーがサン・フランシスコ湾に飛び込んだ女性を救助(米国)

サン・フランシスコ発。サン・フランシスコ湾に投身した裸の女性が、乗客が発見して船長に知らせたことから、通勤フェリーによって救助 された、と当局者は話した。

合衆国沿岸警備隊によると、この女性は火曜日の午前6時45分頃、マリン郡のチバロン半島沖の凍えるような海から引っ張り出された。 San Francisco General Hospital(注、病院)に搬送され、低体温症の治療を受けた。

この女性は当局者に対して、精神病に罹患しており、華氏55度(注、約摂氏13度)の海に投身したと述べた。医師に対し、月曜日の午後 10時に水に入ったと語ったが、当局者はその説明を確認できなかった。

「そうした状況の中では、通常、生存時間は3時間です。ですから本当に幸運でした。」と沿岸警備隊下士官Dorian Jacksonは話した。(San Jose Mercury News: 05/09/2007 02:42:17 PM PDT)

2人の死者を乗せてクルーズ船到着(米国)

昨日、ホノルルに接岸したクルーズ船で死亡した2人の乗客は、Medical Examiner's Office(=検視局)により、オレゴン州アシュランドのSylvia Clark(76)と、ブリティッシュ・コロンビア州バーナビーのAlvin Letkeman(73)であることが確認された。

両人とも、オーストラリアのシドニーを出発したクルーズで、Sapphire Princessに乗船していた。ホノルル警察の報告によると、Clarkは日曜日、Letkemanは火曜日に死亡した。

Clarkはクルーズ中に健康問題が生じ、治療のため医務室に行っていた、と警察では話した。日曜日に呼吸困難となった。

Letkemanは、クルーズ中に数回倒れている、と警察では話し、昨日、浴室でめまいを訴えていたという。浴室でバランスを失い、倒 れ たもの。

Medical Examiner's Officeでは、死因を特定するため、今日、検査を予定していた。警察では暫定的に、事件を看取られない死として分類している。犯罪の証拠は何もない、と警察は話してい る。

Visitor Aloha Society of Hawai'i(=ハワイようこそ訪問者協会)では、今日、葬儀の予定を立てて、ClarkとLetkemanの親族の世話をした。(Honolulu Advertiser: Thursday, May 10, 2007)

Louisは沈没したSea Diamondの代替に新船を加える(キプロス)

昨日、LOUIS CRUISE Linesは、先月ギリシャのサントリーニ島で沈没したSea Diamondの代船として新船を取得したと発表した。

Louisから出された声明文によると、Opera Company Acquisition LCCから4900万ドルでMV Operaを取得したという。

Operaは、1992年建造で、25,611総トン。483室の船室とスィートに、1,278人の乗客を収容できる。

本船は7月に就航し、Sea Diamondを運航していたLouis Hellenic Cruisesの下でギリシャのピレウス港から3日、4日のクルーズを行う。(中略)昨日の買収は、水曜日のMV Ruby(旧Ocean Countess)の傭船に引き続くもの。

Rubyは、5月28日から10月28日まで傭船され、7月までピレウスから短距離クルーズを運航しているOceanic IIと代替することとなる。

この船は410室の船室に884人の乗客を収容できる。(後略)(Cyprus Mail)

「本の船」が福岡に入港(日本)

福岡発。船齢93年の船上にある世界最大の洋上書店が、土曜日、福岡市の博多港で一般公開された。約500,000冊の書籍と、50ヶ 国以上からやって来た350人の奉仕活動家を誇りとしている。

6,818トンのDoulosは、未だに現役である世界最古の遠洋旅客船で、金曜日に中央埠頭に接岸した。10日間、一般公開されるこ と となっている。

本船は、船上書籍市、国際喫茶、英会話休憩室、見学会を5月21日まで行っている。博多港への寄港は初めて。

この全長130メートルの船は、1914年に建造されたもので、Titanicよりも僅かに約2年若いだけだ。

Doulosは貨物船として建造され、ドイツに本拠を置く非営利慈善組織に購入される前に旅客船に改造された。博多の後、Doulos は、石川県の金沢、そして新潟に寄港する。(The Japan Times: Sunday, May 13, 2007)

技術的な障害でクルーズ船運休(英国)

船に問題があることが判って、2,000人以上のクルーズ船客の休暇は、中止となった。

Sea Princessは、日曜日にサウサンプトンから出発することとなっていたが、行楽客らは、目覚めると船が動いておらず、クルーズが中止になっていることに気がついたの だった。

Princess Cruisesは、この中止は「前の航海の最終日に明らかになった技術的な問題」によるものだと話した。昨年、この船はウイルスが命中して、200人の乗客が感染してい る。Princess Cruisesの広報担当者は次のように話した。

「全てのお客様は全額返金を受け、将来のどんなクルーズでも25%引きとさせていただきます。弊社の顧客サービス・チームが、乗客の皆 様 全員の旅行手配を手助けすべく配置についております。Princessは修理後、通常の運航を再開いたします。5月26日になります。弊 社では、今回のクルーズをお客様に提供できないことを大変に残念に思っておりますが、お客様の安全が最優先なのでございます。」(BBC News: Sunday, 13 May 2007, 11:43 GMT 12:43 UK)

ミャンマーのフェリー事故で5人死亡(ミャンマー)

ヤンゴン発。ミャンマーの商都ヤンゴンの南西にある運河で2隻の旅客フェリーが衝突し、5人が死亡、4人が行方不明になっている、と警 察が日曜日に話した。

警察官によると、金曜日の晩の衝突で、女性4人、男性1人が死亡したという。「行方不明の4人を捜索しているところです。」とAFPに 語った。

ヤンゴンの南西約20マイルのTwante運河で、少なくとも60人の乗客が乗船した2階建の旅客フェリーが、同じく約60人乗船した 別 の旅客フェリーと衝突したと話した。

衝突原因はわかっていないが、警察筋によると、この2隻の船は間違った針路に沿って、闇の中を航行中だったという。

軍事政権のミャンマーは世界の最貧国の1つで、小型船が主要な輸送手段になっており、安全基準は劣悪。(Philippine Star: Sunday, May 13, 2007 06:02 PM)

豪華クルーズ船がアラスカ沖で沈む(米国)

ニュース速報:巨大豪華船尾外輪船が座礁し、傾いて委付。

豪華船尾外輪クルーズ船、EMPRESS OF THE NORTHがアラスカ沿岸沖で座礁して、委付されたと報じられている(注、委付は誤報)。

第一報によると、本船はジュノーから50海里のIcy Strait(=アイシー海峡)の南端にあるHanus Rock(注、岩礁)に衝突したという。乗客らは、救命艇や救援に向った他の地元の船に乗ったという。

船には200人以上の乗客が乗船しており、土曜日から始まった7日間の「Cruise of the Glaciers(=氷河クルーズ)」を楽しんでいた。

この船は、Majestic America Lineが運航しており、偉大な船尾外輪船を回顧させる同社の一連の船のうちの1隻。EMPRESS OF THE NORTHは、4年前に建造されたばかりだった。

American West Steamboat Company(本船の所有者)とDelta Queen Steamboat Companyの船舶が連合して2006年に設立されたシアトルに本拠を置くMajestic America Lineは、Ambassadors International, Incの完全子会社であるAmbassadors Cruise Group, LLCの1部門。(Shipping Times: 14 May 2007)

ギリシャのクルーズ船事故でインドネシア人船員が死亡(ギリシャ)

ギリシャ、アテネ発。キプロスに本拠を置くLouis Cruise Linesが運航するクルーズ船が、観光の島であるミコノス島に接岸する際に起きた月曜日の事故で、インドネシア人船員1人が死亡、もう1人の船員が重傷を負った。

この男性は、ギリシャ船籍のOrient Queenが島から出港しようと準備中に、係留索が切れて死亡した、とミコノス島の当局者は話した。もう1人のインドネシア人船員は、重体で入院中。

Louis Cruise Linesは、4月5日に明確な岩礁に衝突して、サントリーニ島の沖に沈没したクルーズ船Sea Diamondも運航していた。この船からは、1,600人近い人々が避難したが、2人のフランス人観光客が行方不明のままで、溺死したものと推定されている。(The Associated Press: May 14, 2007)

カタリナ島のフェリーは再開 水曜日までに鎮火の見込み(米国)

5月14日。雑木林を4,500エーカー以上も焦がした野火の発生から5日経って、サンタ・カタリナ島は、訪問者の受け入れを再開し た。

フェリー運航事業者のCatalina Expressでは、ロング・ビーチと島の主要な町であるアバロン間で、今日、訪問者の輸送を開始すると話している。

フェリーは、消防士がアバロンから遠くに炎を打ち負かした後、金曜日に島の避難住民を自宅に輸送し始めた。

消防士は、昨夜の時点で、火災は76パーセントに及んだと話している。水曜日までに鎮火する見込み。(abc7news.com: May 14)

NCLのレジスターは第1四半期も赤字(米国)

大変な価格競争により、NCL Corp.の第1四半期の赤字は倍増した。ここでは収益は15パーセントの下落を見た。

このマイアミに本拠を置くクルーズ客船会社は、当期は4億9080万ドルの収益で、6080万ドルの損失が生じたと話した。1年前の第 1 四半期においては、NCLは4億2660万ドルの収益で、2880万ドルの損失だったと話していた。同社は未公開であるため、1株当りの 儲けを公表していない。

NCLは、ハワイ島嶼間クルーズのクルーズ切符価格が、極めて安いものにならざるを得なかったと話した。

4月に同社は、この市場からPride of Hawaiiという船舶を、2008年初めに撤退させると話した。同船は船籍を変更し、Norwegian Jadeに改名して、2008年夏にヨーロッパに配船する予定。

「ヨーロッパ市場は、クルーズをするヨーロッパ人の数の増加と、ドルが弱いためにドル建てのクルーズがヨーロッパを体験するには経済的 で 魅力があることに気がついた合衆国の乗客の根強い需要が合体して、高い伸びを示しているのです。」とNCLは話した。

それでもなお、NCL社長で最高経営責任者のColin Veitchは、会社はハワイ市場に留まると話した。

NCLは、カリブ海でも大変な価格競争を体験している。アラスカの需要は未だに比較的好調であるものの、減少の兆候が出始めている、と 同 社では付け加えた。(South Florida Business Journal: 12:39 PM EDT Tuesday, May 15, 2007)

FincantieriはCosta Serenaを引き渡し、Costaのイタリア船隊の第12船(米国)

5月16日、マイアミ発。ヨーロッパ1番のクルーズ客船会社Costaの新しいフラグシップであるCosta Serenaが、昨日、イタリアのジェノバのSestri Ponente造船所で、Fincantieriから引き渡された。2006年7月に就航した姉妹船のCosta Concordiaと同様、Costa Serenaはイタリア国旗をたなびかせる最大の旅客船であり、収容力ではヨーロッパ最大の船である。

本船は、114,000総トン、長さは292メートルで、1,500室の船室に3,780人までの客を収容できる旅客設備を呼び物とす る。(後略)(Earthtimes.org: Wed, 16 May 2007 20:24:00 GMT)

フィリピンの船で爆発、3人死亡、14人怪我(フィリピン)

マニラ発。フィリピン中部の旅客船の機関室で爆発があり、3人が死亡、14人が怪我をした、と沿岸警備隊が水曜日に語った。

この爆発は、火曜日の夕方、乗客・乗員513人を乗せたM/V Butuan Bayが、マニラの南585キロメートルのセブ市の港を出港してまもなくして起きた。

沿岸警備隊によると、初動捜査では爆発は船の機関室で起きたもので、火災を引き起こしたという。正確な原因については判断中。

爆発当時、機関室内で作業をしていた3人の船員は、病院で怪我の治療を受けたものの、死亡した。

他に7人の船員が爆発で負傷し、一方、7人の乗客が船の煙突から飛び出した破片が落ちてきて、火傷を負った。

沿岸警備隊では、この爆発にテロリズムの兆候は現時点ではないものの、捜査が行われていると述べた。(Monsters and Critics.com: May 16, 2007, 2:55 GMT)

ノルウェーへのフェリー航路は大時化に直撃(英国)

スコットランドは、ノルウェーへのフェリー航路の提案のチャンスを逃すことになりそうだ。というのは、当局はイングランドの競合他社と の競争に打ち勝つに十分なことをしていないからであると主張されている。

ノルウェーの共同事業体は、ロサイスからクリスチャンサンへの運航を検討しているが、競合するニューカッスルも週2回運航を争ってい る。

この横断運航を支援する団体は、今日、Scottish EnterpriseとVisitScotlandからの支援水準に「失望した」と主張した。

今日、両団体は話し合いに進む前に、この提案の詳細を知りたいと語った。

ノルウェーからの如何なる運航も、それ程時間を増やすことなく、精々1泊の航海を加えてシェトランド諸島に寄港するすることが出来るこ と が知られている。

英国行きのフェリー貨物は多いものの、荷の中にはSuperfastのゼーブルッへ航路に流れるものがあり、ここは2005年に週3回 の 航海に削減している。これは貨物需要の欠如から、毎日運航がもはやできないということである。

観光も、双方に向うフェリー客を強く惹き付けるものとなりうるものだ。

この提案を支援するノルウェーの評議会及び運送会社の共同事業体であるMoregruppenの主担当員であるLorentz Boxaspenは、次のように話した。

「Scottish EnterpriseとVistScotlandの双方と接触してきましたが、有益とは言い難いです。スコットランド側からの返答も支援もないことに、失望しているので す。英国とノルウェー間には、開発可能な巨大市場があると信じています。」

VisitScotlandの広報担当者は、次のように話した。

「スコットランドとノルウェーを結ぶ新しいフェリー運航の市場調査の件で協同することは喜んでいたしますが、お話を進めるには、会社の 提案を調べる必要がございます。」

SEの広報担当者は、次のように話した。

「共同事業体側が、その詳細、資金をかけた計画を開示できるのならば、当方では公的資金を使って援助できるものかどうか、喜んで検討す る ことになりましょう。」(Scotsman: 16-May-07 12:00 BST)

NTSB:クルーズ船は岩に衝突して漂流(米国)

連邦捜査官は、Empress of the Northの船員は、岩の多い浅瀬を航行していた時、船の針路を正しいものにしようとしていた、と語った。このアラスカの内海航路で起きた事故では、船体に数箇所の穴が開 き、乗客・乗員は避難を余儀なくされた。National Transportation Safety Board(=国家運輸安全委員会)は捜査をしている。広報官のKitty Higginsは、事故発生当時、船橋には2人の船員がいたと話している。

この川船風のクルーズ船は、Icy Strait(注、「凍てつく海峡」の意)のRocky Island(注、「岩だらけの島」の意)に月曜の朝に突っ込んだ。船員が曲がり切れないことが判ったとき、船はLynn Canal(=リン入り江)からIcy Straitに右旋回して南に向おうとしていたという。誤りを正そうとしていて、岩に衝突したという。航空機のブラック・ボックスに類似した装置である船の航海記録計か ら、より多くの情報を提供できることとなる、と広報官は語った。(KTVA: 05/17/2007 01:59:56 PM AKDT)

日本のクルーズ船が米領サモア訪問へ(米領サモア)

来週の火曜日、最初の日本のクルーズ定期船が米領サモアに寄港し、パゴ・パゴ港に到着する。

にっぽん丸は、400人以上近い乗客・乗員を、この領土にもたらすこととなる。

Pago Tradewind ToursのBetty Cavanaughは、パゴ・パゴを旅程に含めてもらうよう日本のクルーズ会社を説得するため、過去数年間の時間をかけてきた。

この最初の航海に引き続いて、多くのクルーズ船が日本から来ることとなるのが希望だと語る。

「日本のクルーズ定期船の1つが米領サモアを含めてもらうよう試みて、かれこれ5、6年になります。というのは、日本船は西サモアに 行っ ていたからで、しかも頻繁ではなかったからです。そこで昨年やって来たときに、熱心に売り込んだのです。すると出港前に、明確に米領サモ アを含めると決めてくれたんです。」(Radio New Zealand International: Posted at 22:31 on 17 May, 2007 UTC)

メノミニーへのフェリー運航開始(米国)

「Spirit of LaSalle」が、木曜日の朝、メノミニーに初入港した。この115フィートの船は、メノミニーからスタージョン・ベイにフェリー運航される2隻のうちの1隻。

「生まれてこの方、この共同体で育ってきて、フェリーについては、子供のときから聞いたことがありませんでした。」とメノミニー市長、 George Krahは語った。「だから、これはその夢が実現したのです。」

メノミニーとスタージョン・ベイ双方の当局者は、この運航で、両市の事業が活性化することを期待している。このフェリー運航は、Rob Roleauの所有。

木曜日、「Spirit of LaSalle」は、フェリーの開設を印して、スタージョン・ベイ当局者と住民をメノミニーに乗せて来た。

一般向けの運航は、来週の金曜日から始まる。(WLUC-TV: May 17)

女王は海賊の攻撃からクルーズ船を守った男性を称える(英国)

イングランド、ロンドン発。英国のエリザベス女王は、旅客クルーズ船を攻撃から守るために海賊と戦った2人の男性を称えた。300人の 乗員・乗客を乗せていたSeabourn Spiritは、2005年にソマリア沖100マイルで、携行式ロケット弾と機関銃の銃弾を浴びた。

Michael GrovesとSom Bahadur Gurungは、海賊にホースで水を掛けて退却を余儀なくさせ、撃退した。

女王は、バッキンガム宮殿で賞を手渡し、「大変に勇敢」であったと話された。

Groves(41)はQueen's Gallantry Medalを得、GurungはQueen's Commendation for Braveryを受け取った。

2人の男性は当時、Seabourn Cruise Linesに勤務していたが、この攻撃で負傷し、現在も療養中。Grovesは、式典の後で次のように語った。

「女王陛下は私に、それは何時のことかと尋ねられ、思い出されていました。表彰状を読み、私達が船にホースとLong Range Acoustic Device(=長距離音響装置)しか持っていなかったことを驚かれました。大変に勇気のあることだったと話されました。」(AHN: May 17, 2007 1:47 p.m. EST)

機関不調のクルーズ船が明日シアトルに戻る(米国)

マイアミ発。Norwegian Cruise Lineは、昨日、ブリティッシュ・コロンビア州のプリンス・ルパートの近くで、Norwegian Starの機関に不調を来たしたと話している。当初報じられたような火災ではなかった。

このマイアミに本拠を置く会社は、ある構成要素障害により、船の4基あるディーゼル主機のうちの1基が不能になったと話している。

クルーズ客船会社では、船は安全だと話している。Norwegian Starは、予定より1時間遅れの、明日の朝8時に、シアトルに戻ってくることとなっている。(Seattle Post Intelligencer: May 18, 2007 10:57 a.m. PT)

フランスで波が船を襲い13人怪我(フランス)

土曜日、フランス西部のブルターニュ沿岸沖で、巨大な波が旅客船を襲い、13人が怪我をし、うち数人が重傷を負った、と海事当局者は 語った。

136人の乗客と7人の船員を乗せていたEnez Sunの船橋から、男性1人と女性1人が、セイン島近くの海へと、船外に投げ出された。男性は腕を骨折した。

2人は沿岸警備隊によって事故の通知を受けたトロール漁船によって救助され、ブルターニュのブレスト港の病院に空輸された。

「甲板にいて、イルカを見ていました。巨大な波が脇から直撃したとき、島の直ぐ近くにいました。座席はずぶ濡れになりました。とても怖 かったです。」と17歳の女性客は話した。

この船の船長は海事当局者に対し、重傷者の中には幼児がおり、近くのオージェルヌ港で治療を受けていると話した。(France24: 19/05/07)

800万ポンドのフェリーまた故障(英国)

新しい800万ポンドのフェリーは、昨日、この2週間で2度目の故障をした。

ポーランド建造のMV Argyleは、スコットランドで最も交通量の多いWemyss Bayとロスセー間の離島フェリー航路に就航しているが、操舵ソフトウェアの調整で4時間も運航から離れた。この前の運休も、コンピュータのソフトウェアに原因するもの だった。

Calmacがグダニスクで本船を建造する契約を裁定したことで、スコットランド最後の大手造船業者、Ferguson of Port Glasgowでは、100人の労働者の首切りを余儀なくされている。

Argyleは今年運航を開始したが、同型の姉妹船MV Buteは、2005年7月に就航した。Buteが運航を開始したとき、地元民は、接岸に問題があって遅れたことに激怒したものだった。昨夜、Calmacの広報担当者は 次のように話した。

「Argyleは、新船に見られる通常の初期問題が発生しまして、数時間、運休いたしました。」(Glasgow Daily Record: 19 May 2007)

乗客は水中翼船のガラスで怪我(日本)

横浜発。土曜日、相模湾で水中翼船が高波の直撃を受け、割れたガラスで約30人の乗客が怪我をした、と海上保安庁は話した。

279トンのセブンアイランド愛が、神奈川県三浦沖約15キロで、午後5時頃、高波の直撃を受け、窓ガラスが割れ、乗客は一様に顔、 足、 その他の部位を切った。

船内に海水が流れ込んだために、207人の乗客の中にはパニックになった者もいた。

「水が頭の上から入って来て、膝まで浸かったんです。」と、ある女性は話した。

横浜の男性は、前部座席の人は顔や腕を切って、血まみれになっていたと話した。

この船は、東海汽船が運航しているもので、大島から東京に向う途中だった。その後、神奈川県久里浜港に入港し、怪我人は病院に搬送され た。

気象庁では、この地域に強風警報を発令していた。(The Japan Times: Sunday, May 20, 2007)

初の女性クルーズ船船長(米国)

初めて女性が主要クルーズ船の船長に任命された。Karin Stahre-Jansonは、Royal Caribbean Internationalの74,000トンのMonarch of the Seasの指揮を執り、船の安全運航のみならず、2,400人の乗客と850人の船員に対して責任を負うこととなった。

これは、僅か7歳の時に両親から贈られた小さなヨットを手繰ったのとは、大違いのこと。Stahre-Janson船長は、スウェーデ ン のストレームスタードの出身で、10年前にRoyal Caribbeanに加わる前には、大型帆船、貨物船、油槽船に及ぶ様々な船舶で航海した。(Motor Boats Monthly: 21 May 2007)

デブの観光客が船から空輸される(英国)

クルーズ船でデブのアメリカ人観光客が病気になり、その人物の大きさ故に、ヘリコプターによって搬送しなければならなかった。

この男性は、体重が32ストーン(203キログラム)もあり、胃に問題が生じたとき、フォース湾に碇を下ろした豪華5星クルーズ船に乗 船 していた。

Forth Coastguard(=フォース沿岸警備隊)では、この男性は大変に重いため、通常の救助手続きを採ることが不可能であることが判った。

そこで病院に搬送するに当って、船から男性を吊り上げるべく、RAF(=英国空軍)Sea King(注、「海賊王」の意)ヘリコプターの応援を求めたのだった。

このヘリコプターは、21,000ポンド(9.5トン)を輸送する能力のあるもので、RNAS Prestwickに配備されていた。

Sea King Rescue 177は、しばしば捜索や救助に使われているが、元々は軍用、すなわち対潜水艦戦や重機の運搬等の一般業務用に設計されているもの。

Celebrity Cruisesが運航しているクルーズ定期船のCenturyから、病気の男性を吊り上げ、Edinburgh Royal Infirmary(注、病院)に空輸した。そこでは土曜日の(英国標準時)6時を少し過ぎた時刻に建物内に男性を搬入すべく、消防隊員が待機していた。その後、男性は緊 急手術を受けて、病院で回復したと言われている。

Forth Coastguardの広報官は、この男性は船医を訪ね、そこで容態が悪化して転院を勧められたと話した。。広報官は語った。

「この男性を船の側面から下ろして小型船に乗せることは不可能でした。そこで空輸が唯一の解決策だったのです。」

このクルーズ船は、一人当たり1,000ポンド以上も取られるものだが、ハウンド・ポイント近くのフォースに投錨していたとき、ノル ウェーやフィヨルドに向う途中だったと見られている。RAF Kinlossの広報官は、次のように話した。

「クルーズ定期船の職員は、男性は入院治療が必要だと考えたのでしょう。困っている人を助けることができて、うれしく思います。」 (BBC News: Monday, 21May 2007, 17:36 GMT 18:36 UK)

Cutty Sarkの火災は「疑わしい」(英国)

有名な19世紀の船Cutty Sarkで上がった炎は、故意によるものかもしれない、と警察では考えている。この船は2500万ポンドをかけて修復中で、ロンドン南東のグリニッジの乾船渠に入渠中だっ た。

この船齢138年のティー・クリッパー周辺では、早朝の出火時に避難しなければならなかった。

Cutty Sark Trustの広報担当者は、船の50%は修復作業のために撤去されていると話した。当トラストでは衝撃を受けており、それよりも悪い状況になり得ると話した。

黒焦げの板張り
船の甲板は救いようがないと言われている。しかしマストを含む船体の大部分は、修復計画の一環として既に撤去されている。Cutty Sark Enterprises会長のChris Livettは、現場について次のように語った。

「板張りの50%を撤去しているので、板張りの50%は現場にはなく、安全に保管されています。私の見立てでは、残りの板張りの損害は 巨 額ではないと思います。ひとまとまりの板張りは焼失しましたが、当初の予想ほど酷くはないように見えます。」

警察では、火災が発生する少し前に現場に人が写っていると思われるCCTV(=有線テレビ)の画像を分析している。警察の広報官は次の よ うに話した。

「現場から銀色の乗用車が走り去ったという報告がありますが、現時点では火災と結びつけるものはありません。」

Metropolitan Police(=警視庁)のInsp Bruce Middlemissは、捜査官はこの火災が故意に放火された可能性を調べており、昨夜この地域で見掛けられたいくばくかの人々と話がしたいものだと語った。

しかしLondon Fire Brigade(=ロンドン消防隊)の広報官は、火災原因が疑わしいと言うのは「全くの憶測」だと話した。

消防隊が現場に呼び出されたのは英国標準時間4時45分であり、英国標準時間7時までに鎮火した。

BBC Newsに対し、Cutty Sark Trustの理事Richard Doughtyは、次のように話した。

「元の構成物を失えば、職人の感触や歴史それ自体を失うこととなるのです。そしてCutty Sarkについて特別なものは何かというと、南シナ海に行ったその木材であり、鉄骨なのです。そして、とにかくそれが危機に直面しているということを考えることが、信じが たいことなのです。想像を絶する衝撃なのです。」

Doughty氏は、本船を帆船の速力の縮図と表現した。

Cutty Sarkは、1870年2月にロンドンから処女航海に出発し、喜望峰を周って上海に3ヵ月半かけて航海した。

茶貿易の一環として、遠洋航海が汽船に代替されるまで、中国へは8回航海した。

この船はその後、第二次世界大戦中に海軍士官候補生の訓練に利用され、1951年、Festival of Britainのためにロンドンに係留された。その後間もなくしてCutty Sark Societyに買収された。

本船は2500万ポンドの改修工事中で、閉鎖中だった。海塩が鉄の骨格の腐食を加速させていたので、保存作業が行われていた。

Cutty Sarkの火災は、同時代の原型を留めるクリッパーが1隻だけになったことを意味することとなるのかもしれない。

1864年建造の旅客船で、現在はエアーシアでScottish Maritime Museum(=スコットランド海事博物館)になっているCity of Adelaideも、木造の船体に鉄製の骨組みを使っている。Cutty Sark Trustの学芸顧問のEric Kentley博士は、本船についてこう語った。

「救うことはできます。全壊したのではないことは確かです。再建はします。しかし私達が当初考えていた以上に、長い時間と多くのお金が か かることになります。」

CUTTY SARK
クライド河のダンバートンで1869年建造
Hercules Lintonの設計
1870年2月に処女航海
長さ210フィート(64メートル)
甲板からメイン・マストの高さ152フィート(46.3メートル)
年間の訪問者数1500万人
商船員への賛辞として保存(BBC News: Monday, 21 May 2007, 12:10 GMT 13:10 UK)

Celebrity Cruisesは新船を発注(米国)

月曜日、Celebrity Cruisesは、乗客2,850人乗りの船をドイツの造船所Meyer Werftから、2011年に引渡しを受けると述べた。

現在の為替レートで、1床当り280,000ドル、7億9,800万ドルの費用と見積もられ、2010年引渡しの同種船の推定費用、6 億 9,800万ドルよりも高騰している。

この発注で、マイアミに本拠を置くRoyal Caribbean Cruisesの一部門であるCelebrityには、2008年から2011年まで毎年、新しい2,850人乗りの旅客船が1隻ずつ引き渡されることとなり、その船隊は 11隻となる。(Sun-Sentinel.com: Posted May 21 2007)

クルーズ船は修理のためケチカンに向う(米国)

先週、ジュノー近郊で座礁した小型のクルーズ船は、修理のためケチカンに向っている。Empress of the Northには、2隻の曳船が同行している。この川船風の船は、日曜日にジュノーを出発して、火曜日の朝までにケチカンのAlaska Ship and Dry Dockに到着する見込み。

この船が修理を完全なものとするために、更に南に向う必要があるかどうかを決定すべく、そこで検査がなされることとなっている。この船 は、ジュノーから約45マイルの海図に表記された岩に衝突した。この衝撃で、船体に数箇所の穴が切り裂かれた。約250人が避難しなけれ ばならなかった。National Transportation Safety Board(=国家運輸安全委員会)と沿岸警備隊が捜査中。(KTVA: 05/22/2007 03:49:26 PM AKDT)

ラトビア短信(ラトビア)

2人の明白に酩酊した男性が、Tallinkのストックホルムとリガを結ぶフェリー、Regina Balticaを放火した容疑で、5月21日に逮捕された。怪我人はいなかったものの、推定で1,000ラト(1,400ユーロ)以上の損害と見積もられている。

男性らは危険な方法で財産を損壊した容疑で起訴され、もし有罪となれば、3年から10年の懲役刑に直面することとなる。(Baltic Times: May 23, 2007)

誤認警報でガルベストン・クルーズ船ターミナルで避難騒ぎ(米国)

テキサス州、ガルベストン発。木曜日、クルーズ船で疑わしい小荷物を当局者が発見して、ガルベストン・クルーズ船ターミナルで避難する 騒ぎがあったが、この小荷物はコンピュータのプリンターであることが判った。

沿岸警備隊とFBI当局者は、ヒューストンのKPRC-TVに対し、午前8時30分頃、Carnivalの「Ecstasy」という船 で、探査犬部隊が、この小荷物を発見したと語った。捜査の間、乗客と乗員は乗船したままだったが、当局では同港の大半を閉鎖した。

捜査官は用心のため、このプリンターの小荷物を破壊した。(Houston Chronicle: May 24, 2007, 12:09PM)

新しいハワイのフェリーの就航は少なくとも1ヶ月遅れ(米国)

ホノルル発。Hawaii Superferryは、広範な検査のために、予定された7月の就航が、少なくとも1ヶ月遅れる、と会社は話した。

このフェリーは、アラバマ州モービルで建造された4層の双胴船で、具体的な期日は設定されてはいなかったものの、「今年の夏」に就航す る ものと見られていた。

フェリーは、厳格な合衆国沿岸警備隊の認証と検査に合格する必要がある、とSuperferryの社長で、最高経営責任者のJohn Garibaldiは話した。これは、Austal USAが建造したこの種の第1船。会社では、検査が続いている間、詳細は公表しない、と広報担当者のLori Abeは話した。

「このフェリーが到着して、オアフ島、マウイ島、カウアイ島への運航を開始いたします。ビッグ・アイランド(注、ハワイ島)への運航 は、 第2船が完成する2009年まで行いません。」

Superferryのウェブサイトによると、乗客900人、乗用車250台乗りの双胴船は、基本運賃が52ドルから62ドル。乗用車 は 59ドルから69ドルで航送するという。

Alakaiと命名されたフェリーの第1船は、モービルを出発するや、パナマ運河を経由し、ロサンゼルスで燃料の補給をして、ハワイに 向 うこととなる。ハワイ到着日は、フェリーの出発後に発表されることとなっている。

フェリー到着に向けて、会社では約200人の従業員の雇用を含む諸計画を推進している、とAbeは話した。(Seattle Times: Friday, May 25, 2007)

インド人はバーレーンのフェリー事故で懲役3年(バーレーン)

3月25日、ドバイ発。フェリー事故で、17人のインド人を含む58人に対する過失致死罪に問われたインド人船長に対し、バーレーンの 裁判所は、3年の懲役刑を言い渡した。

フェリーのAl Danaのバーレーンの所有者は、下級審裁判所によって、10年間の刑が言い渡されている。

137人を乗せたダウ船は、2006年3月30日にバーレーンの沖の凪の海で転覆し、少なくとも57人が死亡した。

Rajendrakumar Ramjibhaiは、事故後間もなくして逮捕され、過去13ヶ月に亘って勾留されてきた。これは刑期に算入されることとなる。

しかし船主のAbdulla Al Kobaisiは、直ちに10,000バーレーン・ディナールの保釈金で保釈され、評決に対して上訴している。

一方、Al Danaの事故のインド人生存者は、「現代の悲劇の1つ」にふさわしい結末であると話し、この評決を歓迎している。

「バーレーンのダウ船の船主Abdulla Al Kobaisiに対する10年の懲役刑は公平なものですが、このインド人船長は訴追されるべきではありませんでした。」とAshfaqe Shabu Kambatは話した。

「何故、この貧しい男を訴追しなければならないのでしょうか。単に船主の命令に従っただけなのです。訓練を受けた船長ではなかったので す。もし本職だったのならば、船を出さなかったでしょう。しかしそうしたことができる者はいなかったのです。気の毒に思っています。」 と、このインド人は「Gulf Daily News」に語った。(Mangalorean.com: May 25, 2007)

ヨーロッパの船で五大湖クルーズ(米国)

9年目に入ったHapag-Lloyd Cruisesは、北米を離れることなく、ヨーロッパのクルーズ船を体験できる機会を提供する。

MS Columbusは、五大湖の水門を航行するよう特別に建造された船で、そうしたことのできる数少ない大型船の1隻。二言語使用(ドイツ語・英語)の旅程で、10日間か 11日間の航海で、7州、カナダの2州、そして5つの湖の全てを訪問する機会を提供する。

五大湖の旅の呼び物は、長さ28マイルのウェランド運河の8つの水門であり、段差が約328フィートもある。乗客には多くの外出の機会 が あり、その中にはアメリカ・インディアンの儀式への出席、アガワ渓谷への旅行が含まれている。

MS Columbusでは、国際的な料理、休憩室、スポーツ、遊泳プール、娯楽、インターネットに接続できる電子メール・センター(別料金)が提供される。このクルーズは、内 側の船室で、1人2,315ドルから。

3つの旅程があり、9月17日から27日のトロントからシカゴに向うもの、9月27日から10月8日のシカゴ往復のもの、10月8日か ら 18日までのシカゴからトロントに向うものがある。

予約、問い合わせ、案内書の請求は、電話 (877) 445-7447 か、ウェブサイトへ。(Chicago Daily Herald: Posted Saturday, May 26, 2007)

Circle Lineは太陽エネルギーを欲している(米国)

市の海事部門Circle Lineは、風力と太陽エネルギーを使用する最新の太陽電池式の船を船隊に加え、マンハッタンとリバティー島間に就航させたい意向だ。

この115フィートの三胴船は、600人の乗客を乗せる海を行くハイブリッド車で、太陽、風力、ディーゼルを組み合わせて使い、14 ノッ トの速力まで出すことができるもの。製造業者はSolar Sailorというオーストラリアの会社で、既に同種のフェリーが、シドニー港周辺で使われている。

New York Postは、この提案されたソーラー船の格好良い姿を示すより詳細な図を掲載している。(後略)(Gothamist: May 27, 2007)

目玉:RORO船、フィリピンの貿易の要(フィリピン)

5月28日、ロハス市発。Gloria Macapagal-Arroyo大統領は、ロール・オン、ロール・オフ(RORO)船は、農民の生活を向上させると共に、食費を抑えることとなる「ミンダナオ島からビサ ヤ諸島、ルソン島への貿易の要」であると述べた。

RORO船は、Arroyo政権がStrong Republic Nautical Highway (SRNH)(注、「強力共和国海路」の意)の一環として推進しているもので、西海岸を使ってビサヤ諸島からミンダナオ島への効果的かつ近道となることを目指しているもの で、荷役手数料の減少に役立つものだ。

当初、RORO航路は、17の都市、町、島を横断する919キロメートルを網羅するものだったが、Arroyo政権は、国内の投資機 会、 農工業の発展、貿易、商業、観光業を推進する計画をより強化する意向をもっている。

大統領は、SRNH4年目の見通しを放送で語る中で、「信頼できて手軽な」RORO船を利用するよう宣伝をちりばめ、乗客らに働きかけ た。

またRORO船は、大統領の強力地域経済発展計画の中で、「フィリピンの観光業の中心」であるビサヤ諸島の観光業を後押しすることとな る とも述べている。

パナイ島では、イロイロ市、イロイロ州エスタンシア、カピス州ロハス市からの航路があり、ミンドロ島へのRORO船運航に代わって、ア ク ラン州マレーのカチクラン港に向う間、指定された乗客を拾っている。

SRNHは、RORO船、貨物船、フェリー、高速船、その他の陸上輸送形態を使って、陸路と海路によって国内の島嶼を結ぶものだと説明 さ れている。(Philippine Information Agency: 2007/05/28)

クルーズ船から飛び降りた者が性的虐待容疑で逮捕(米国)

フロリダ州、オーランド発。フロリダ沖のクルーズ船から飛び降り、8時間後に沿岸警備隊に救助された男が、火曜日、性的虐待容疑で逮捕 された、と当局者は語った。

オーランドのMichael Mankamyer(35)は、傷害ではないものの、13歳以上の者に対するわいせつ又は性的悪戯の容疑で起訴された、とオレンジ郡監獄囚人記録のLiz Malavetは話した。Mankamyerは保釈金なしで拘束されており、水曜日に法廷に初めて姿を現す、という。

3月に、Carnival Gloryの船室のバルコニーから飛び降りて70フィート(21メートル)下に落ちたMankamyerの転落をFBIが捜査していて起訴されたものだ、とOrlando Sentinelは報じた。

Florida Hospital SouthのMRI(=磁気共鳴映像法)技師であるMankamyerは、自分は無実であり、なぜ拘束されたのかわからないと話している。また自分には顧問弁護士がいると して、捜査官に対する供述を拒んでいる。この弁護人の氏名は、直ちには判らなかった。

FBIは、Mankamyerは少なくとも4人の10代の少年を別々のクルーズに同伴させていたことを示すクルーズ船の記録を調べた、 と 保安官性犯罪課のRich Mankewich軍曹は、同紙に語った。

この少年らは、Mankamyerの友人の子供である、とMankewichは話した。

保安官事務所終了後の電話、ウェブページ、電子メールに対しては、直ぐに返答はなかった。(FOX News: Tuesday, May 29, 2007)

船は2つの別の旅行で、地元の2家族を病気にする(米国)

地元の2家族が、同じクルーズ船で病気になったと話しているが、それは2つの別の旅行でのことだった。

DoloresとHerman Warfieldは、22回目のクルーズとなるNorwegian Starのアラスカ・クルーズから帰ってきたばかり。7日間旅行分の料金を支払っていたが、休暇はちょうど72時間で終わりとなった。

「3日目に2人ともノーウォーク・ウイルスで倒れたんです。」とDoloresは話した。

この2人は船室に隔離され、船医に会えるだけとなってしまった。診察室に頻繁に訪れた間に、他の乗客も同様に発病したことが判ったとい う。

しかし正確に何人なのかを知るすべはなかった。Warfield夫妻は、職員は決して発表はしなかったし、船室に隔離された病気の乗客 の ことを決して警告もしなかったと話している。

Norwegian Cruise Lineは声明において、乗客の6パーセント、ざっと130人が胃腸風邪の症状を報告したことを確認した。

このクルーズ客船会社は、広範に亘る予防措置が船内で実施されており、この問題が次のクルーズでも繰り返されるとは予想しなかった、と 述 べていた。しかし繰り返したのだった。

Gina Schachtは、Warfield夫妻が下船したその同じ日に、このStarに乗船した。腎臓移植を待つ75歳の糖尿病患者にとっては、アラスカ・クルーズは最後の休暇 だった。

この女性と娘は、多額の請求書とむしろ忘れたい思い出と共に、1週間後に帰宅したのだった。

「まぁ、地獄からの生還でした。というのは、ずっと船室にいたんですよ。それも気持ち悪くなって。」と語った。

Schachtは、クルーズ客船会社は諸費用として275ドルの割引をしたものの、夢見ていた旅の全額ではなかったと話す。

「どぶにお金を捨てたようなものだと思います。病気になるのだったら、家で寝ていました。ベッドに横たわるために、誰が1,000ドル 以 上も支払うものでしょうか。」と語った。

乗客がKOMO 4 Newsに対し、船医が確認したと話しているものの、正式な声明においてNorwegian Cruise Lineは、船上でノーウォーク・ウイルスに感染した人がいたとは決して言ってはいない。

Schachtは、運良く旅行保険に入っていたので、それで失った日々を埋め合わせたいものだと話している。

Warfield夫妻は、診察室で支払った200ドルを補償してもらうことを希望している。(KOMO: May 30, 2007 at 11:22 PM PDT)

ウイルスの勃発がStar Cruisesに乗船中の92人に命中(中国)

香港公衆衛生当局は、水曜日、特別自治区に到着したクルーズ船に乗船していた92人に感染したノロウイルスによる胃腸炎の勃発を調査し ている。

1,106人の乗客・乗員を乗せていたStar CruisesのGeminiは、22日間のアジア周遊中だった。

先週の日曜日にシンガポールを出発し、タイとベトナムに寄港して、水曜日午前9時に香港に接岸した。シンガポールから乗船した香港市民 は いなかった。

Department of Health(=保険省)によると、4人の船員、88人の乗客(男性44人、女性44人、年齢は3歳から83歳)が、下痢、嘔吐、発熱を伴う、ノーウォーク様ウイルスに感 染したらしい。

港湾公衆衛生当局の長Henry Kong Wing-mingは、この船に乗船して初期検査の指揮を執り、厨房と食堂の衛生状態に満足したと語った。

92人のうち、入院が必要な者はおらず、74人は船医の治療によって完治しているという。他の者の容態は安定している。

数人の乗客から検体が集められ、サラダ、サンドイッチ、チーズといった危険度の高い食品は廃棄された。(中略)

クルーズ船での胃腸炎の勃発は、よくあること。

今年の初め、Queen Elizabeth 2での勃発が、2,600人以上の乗客の約17パーセントが感染するという「並外れて大きなもの」であったことが報告された。

4月にはCaribbean Princessも、このおなかの虫に襲われ、79人の乗客と4人の船員が発病した。

医学文献によると、ノーウォーク様ウイルスは、吐き気、嘔吐、下痢になる胃腸炎の原因となる。ノーウォーク胃腸炎は、通常、汚染された 水 や食品を介して、糞便から口へという経路で伝染する。

火を通していない二枚貝、牡蠣のような甲殻類、そしてサラダが、殆どの場合、この胃腸風邪と関連がある。

免疫力の弱った高齢者や幼児でない限り、入院を要することは稀だ。(The Standard: Thursday, May 31, 2007)

差し当たりダブリンのフェリーは安泰(アイルランド・英国)

STENA Lineは、乗客に対し、燃料費の高騰のためにホリーヘッド港からダン・レアラに向う高速フェリーを削減する計画はないと話している。

同社最高責任者Gunnar Blomdahlが、最近の1バレル当り70ドルの水準から、100ドルに石油価格が上昇した場合、Stenaは高速フェリーの撤退を考慮せざるを得ないと話した日から僅 か1日後に、このほっとする話が飛び込んだもの。

このフェリー運航事業者は、ウェールズの港湾からアイリッシュ海航路に就航しているHSS Stena Explorerの運航回数を既に削減しており、Dun Laoghaire Harbour Companyが港湾使用料を削減することを希望している。

Explorerは1,500人の乗客を輸送できるが、99分で横断しており、ホリーヘッドからダブリンに横断している在来型フェリー の Stena Adventurerの約半分の時間しかかからない。

しかしStenaは、既に北海航路から高速船を撤退させており、様々な航路から転配された約10隻の高速フェリーがヨーロッパで売りに 出 されている、と話している。Blomdahl氏は、同社はアイリッシュ海における同種の双胴船の燃料費を注視していることを明らかにし た。

同氏によると、この型の船舶は1990年代に設計されたもので、油が1バレル当り約20ドルに留まっていることを前提にしているとい う。 そして燃料費が100ドルになったならば、Stenaは船舶の撤退か、切符価格を引き上げて試験販売してみることを考慮せざるを得なくな るという。昨日、Stenaの広報担当者は次のように語った。

「Stena Explorerを運航から撤退させる計画はございません。本船はホリーヘッドからダン・レアラに1日2往復いたします。」

しかし石油価格がBlomdahl氏が恐れているのと同じくらいに上昇したならば、その時は会社としては、状況を見極めることとなるこ と は認めた。

同社では今年初め、Dun Laoghaire Harbour Companyによって課せられた港湾使用料の水準は「大きな懸念要因であり、同航路の長期間にわたる存続に対し、大変に現実的な脅威である」と話した。

更に、この問題が解決されなければ、2011年に現在の協定が失効すると、運航の存続は疑わしくなるとも付け加えた。

Stenaとダン・レアラ間の話し合いは、アイルランドの総選挙とアイルランド港湾理事会に対する新たな指名がなされた後、数週間のう ち に再開される見込み。(ic NorthWales: May 31 2007)

Regal Princessの乗客はミッドウェイ海戦の65年記念日に一役買うという滅多に機会を得る(米国)

カリフォルニア州、サンタ・クラリタ発。6月4日にRegal Princessがミッドウェイ島に到着したとき、乗客らは第二次世界大戦で最も有名な太平洋での戦闘の1つの65年目を記す歴史的な式典に参列することにより歴史を追体 験するという、またとない機会を得ることとなる。

太平洋艦隊司令官、ハワイ州知事、内務長官、その他高官が、戦争の重要な転換点に対して敬意を表すべく出席する式典のために、この特別 な ハワイ・ミッドウェイ諸島記念航海には、ミッドウェイの退役軍人、地元当局者、軍幹部、メディア、そしてDepartment of the Interior(=内務省)、Fish and Wildlife Service(=魚類野生動物庁)の代表者が参加する。この島は、通常は同時に上陸できる乗客数に制限を置いているが、この式典のため、Regal Princessの全乗客の参列が歓迎されることとなる。(中略)

ミッドウェイ海戦は、日本海軍が島の合衆国海軍航空基地を攻略しようとして、1942年6月4日から7日にかけて繰り広げられたもの。 こ の歴史的な戦闘は、合衆国軍が4隻の日本の航空母艦に壊滅的な打撃を与えて戦争の形勢を一変させたもので、これが日本の最後の大規模攻撃 となった。

ミッドウェイには、1993年まで海軍基地が置かれた。今日、ミッドウェイ環礁を形成するこの3つの島は、 Papahanaumokuakea Marine National Monument(注、「海洋天然記念物」の意)の一部である自然保護区として保護され、合衆国魚類野生動物庁が管理している。ミッドウェイは、ハワイ諸島から伸びる珊瑚 環礁の西端にあり、ライサンとクロアシアホウドリの世界で最も大きな繁殖地がある重要な鳥獣保護区である。

Regal Princessのハワイ・ミッドウェイ諸島記念航海は5月28日出発で、ロサンゼルスから往復するもので、カウアイ島、ホノルル、マウイ島(ラハイナ)、そしてヒロにも 寄港する。

Princess Cruisesについての追加情報は、専門の旅行代理店を通じて提供される。電話1-800-PRINCESSか、ウェブサイトへ。(TravelVideo: May 31, 07)

「Titanic」が沈没したメキシコの撮影所は売却(メキシコ)

1997年の映画「Titanic(=タイタニック)」の特殊効果用に建てられた撮影所が、売却された。

メキシコのロサリオの46エーカーの臨海地のBaja Studiosを建てたTwentieth Century Fox(=20世紀フォックス)は、Baja Acquisitionsという個人投資家集団に、全額現金払いで施設を売却した。金融細目については非公表。

この撮影所は、1996年に建築され、「Titanic(=タイタニック)」の他、「Master and Commander(=マスター・アンド・コマンダー)」、「Pearl Harbor(=パール・ハーバー)」、そしてJames Bond映画の「Tomorrow Never Dies(=トゥモロー・ネバー・ダイ)」といった大作映画で使われた数基の巨大貯水槽があった。

2000年に、この施設は更に映画制作の誘致と、博物館、観光名所とするために増築された。撮影所は近年、大作の本拠地としては使われ て いなかった。

「弊社の映画制作での必要性を考慮し、ロサンゼルスとオーストラリアのシドニーに別に2ヶ所の大規模な製作施設が利用できることとなっ た ことから、弊社では地元投資関係者からの有利な申し入れを受け容れ、この撮影所の持分を処分することにいたしました。」と、水曜日、 Foxの広報担当者は声明の中で述べた。

Foxは、News Corpの所有。(Los Angeles Times: May 31, 2007)