HOME > 海外旅客船情報 > 2009年4月

2009年4月

2009年4月の海外旅客船情報

処女はたったの29分で終わり(英国・米国)

今週、P&OとCunardにとっては、初めて2隻の新船のクルーズが売りに出されるという複合的な幸せがあった。

Queen Elizabethの2010年10月の処女航海は、たったの29分14秒で売り切れた。これはCunardの歴史上、最速の販売となった。カナリア諸島への13泊クルー ズの料金は、1人当たり1,489ポンドから15,799ポンドの幅だった。

今日、午後1時に始まった90分間の販売では、6回の処女シーズン航海の船室の半分が先を争って買われ、6,000人以上の乗客が前払 い 金を支払った。Cunardの社長で代表取締役のCarol Marlowは、次のように語った。

「これは素晴らしい船による素晴らしい記録であり、今日の手腕を問われるような時代におけるクルーズ部門の回復力と共に、Cunard 商 標を物語って余りあるものでございます。」

「国際市場、とりわけ英国、合衆国、ドイツでは、予約が好調なことから、Queen Elizabethに対する関心の高さを知り、大変に勇気付けられるものであります。」

Carnival帝国のもう1つの部門であるP&Oでは、月曜日に最初のシーズンのAzuraの収容力の15パーセントが先を 争って買われたが、2年前に姉妹船のVenturaが初日に達成した19,000人の販売水準に届かなかったことは認めた。

乗客3,100人乗りのAzuraは、サウサンプトンから地中海に向う16泊クルーズで、来年4月に就航する。料金は1,524ポンド か ら。

P&Oでは、個別のクルーズの販売の詳細については公表していないが、代表取締役のNigel Esdaleは次のように語った。

「2年前、弊社は大変に異なる環境の下にありました。Venturaがいつも重要な功績を果たしているように、Azuraは販売初日の 同 水準を引きつけるものと考えることは、十分に現実的なことなのです。」

「ところが実際には、Azuraの予約水準に気を良くしているのです。同船の年間占有の15.6パーセントに及んでいるのです。」

Queen ElizabethもAzuraも、サウサンプトンを本拠とすることとなるが、現在、イタリアの造船所で建造中だ。(Mirror.co.uk: Apr 1, 09 09:35 PM)

Stena Lineの職員は争議行為の投票へ(英国)

アイリッシュ海のStena Lineの運航は、職員らが争議行為を可能にするための投票の準備をしていることから、今月末に混乱することになりそうだ。

SIPTU(注、労働組合)では、同社が強制的な余剰人員の解雇を計画しているため、投票を組織している。

Stena Lineは、ダン・レアラとホリーヘッド間の運航を半減させようとしている。

組合では、同社は、2007年8月にLabour Relations Commission(=労使関係委員会)で締結された協約を反古にしようとしていると主張している。(Belfast Telegraph: Wednesday, 1 April 2009)

Austalはこれまでで最大のフェリーの1億1400万の契約を獲得(オーストラリア・デンマーク)

ヘンダーソンの造船業者、Austalは、これまでに建造した最大の高速旅客双胴船の1億1400万ドルの契約を獲得した。

デンマークの会社Bornholms Trafikkenが、113メートルの船を建造すべく、Austalと契約した。乗客1400人、乗用車359台まで積載することができるものとなる。

このフェリーは、同社ヘンダーソン基地で建造され、2011年に引き渡される予定。

Bornholms Trafikkenは既に、86メートルのAustalの双胴船1隻を就航させており、2000年以来、運航している。

Austalの代表取締役、Bob Browningは、この契約は同社が建造してきた最大の双胴船となると語った。

Austal株は、9.5セント、5.52パーセント上昇し、午前7時40分現在で、1.815ドルだった。(The West Australian: 2nd April 2009, 8:00 WST)

ペルーは日本移民を祝う(ペルー)

4月3日、リマ発。ペルーと日本は、ペルーの日本人移民開始110周年記念日を金曜日に迎えたが、皮肉なことに、日本に起源をもつ元大 統領が、重大犯罪で有罪になる瀬戸際にいる。

両国の友好の日を宣言し、Sakura Maru(=佐倉丸)という船が、790人の日本人移民を乗せて、1899年にカヤオ港に到着した瞬間を記念した。

この日の重要性とペルー系日本人共同体の重要性は、日本で暮らしているものと思われる100,000人の日本人の子孫の1人、国会議員 の Rafael Yamashiroによって、記念式典で強調された。

数マイル先にある警察署は、刑務所兼裁判所として使われており、元大統領である最も議論のある「Nikkei(=日系)」の Alberto Fujimoriが、日本人の子孫として、政権下(1990年―2000年)において関与した犯罪に対する裁判で、無罪を表明している。

Yamashiroは、仕事を求めて日本に移民し、国際的な経済危機の直撃を受けた40,000人近いペルー系日系人の生活状態改善の た め、日本政府に対し支援を要請した。

演説の中で、日本の駐ペルー大使であるShuichiro Megataは、ペルーと貿易協定を締結することに東京政府の優先的な関心を示した。(Prensa Latina: Apr 3)

新しいヘルシンキ―タリン間の双胴船の運航(フィンランド・エストニア)

旅客フェリー運航会社のLinda Line Expressは、ヘルシンキとエストニアのタリ ンを結ぶ双胴船の運航を始めた。この高速フェリーは、金曜日の朝の午前10時 に、タリンからヘルシンキに向けて処女航海を行った。ヘルシンキからの第1便は、同日午後3時発となる。

同社では、来週、旅客運航にもう一隻投入する意向だ。Linda Lineの最高経営責任者のAndreas Grossは、会社の目標は、今年の夏、50万人の乗客を輸送するこ とだと語った。

ヘルシンキとタリン航路で運航している別の会社には、Viking Line、Tallink、そしてEckero Lineがある。

乗客が減少する中での厳しい競争により、昨年、SuperSeaCatとNordic Jet Line は、同航路からの撤退を余儀なくされている。(YLE News: published today 08:00 AM, updated today 08:18 AM)

南東アラスカの行楽シーズンは不透明(米国)

アラスカ州、ケチカン発。世界経済の落ち込みは、南東アラスカで感じられている。

この地域では、夏の訪問者を期待している。しかし観光業界の成長が長年続いた後の2009年の展望は、不透明となっている。

世界的な経済の落ち込みで、クルーズ客船会社では、アラスカに遣って来る訪問者の大半を運んでいる船を満員にするために、大幅な割引を し ている。しかし、そうした乗客が、当地でどれくらい金を使うことになるのかは、誰も判らないのだ。

アラスカを訪問する観光客の予約は、総じて落ち込んでいる。業界代表者らは、早く予約を決断してアラスカに向うことを期待している、と 話 している。

Alaska Travel Industry Association(=アラスカ州旅行業協会)の代表、Ron Peckは、明るい話題を知りたいものだが、まだ見つかっていないと話している。(Fairbanks Daily News-Miner: Published Saturday, April 4, 2009)

河の運航はOysterを受け容れへ(英国)

ロンドンのテムズ河の運航は、pay-as-you-go(=その都度払いの)Oyster(注、「思いのまま」の意)カードを受け容 れることとなった、とロンドン市長は発表した。

Boris Johnsonは、11月から、昨年270万人が利用したThames Clipperの乗船客はsmartcard(注、「コンピュータ化された小粋なカード」の意)を利用できることになると語った。

また、Canary Wharf(=カナリア埠頭)からLondon Bridge(=ロンドン橋)への新たなThames Clipperの運航が始まり、Tower Pier(=タワー埠頭)は150万ポンドかけて拡張されると市長は発表した。河は輸送網の基幹となるべきものだ、と市長は語った。

Johnson氏は、「river concordat(=河川協定)」に署名するよう関係者を説得して来たが、2012年夏に開催されるOlympic Games(=オリンピック大会)では、完全な河川運航が実施されると語った。

「投資と創造力の適切なる混合により、河川運航は、首都の輸送網の大いなる快適な部分となるばかりではなく、真に不可欠なものとなるの で あります。」

「世界の皆さんがロンドンにお越しになった時には、私は訪問者の皆さんに、首都の中心とグリニッジのオリンピック開催地の間をビューっ と 走って頂いて、この偉大なる水路の美しさを自慢したいのであります。」と付け加えた。(BBC News: Page last updated at 12:50 GMT, Monday, 6 April 2009 13:50 UK)

Clintonは南極の環境保護を力説(米国)

4月6日、ボルチモア発。観光客の増加に対する南極地域の保護は、Antarctic Treaty(=南極条約)の提言目標である、とU.S. Secretary of State(=合衆国国務長官)のHillary Clintonは語った。

「環境規制の強化は、南極への観光客が増加していることから、とりわけ重要になっているのです。」とClintonは、月曜日にボルチ モ アであった32nd Antarctic Treaty Consultative Meeting(=第32回南極条約協議国会議)の席上、語った。「合衆国は観光客の安全性と、南極旅行をしている船舶の適切性に対し、懸念しているのです。」

「合衆国の意思は、「救助隊が来るまで乗客が生存できることを確実にする」救命艇を新たな要求事項に掲げることの他、大量の観光客が船 舶 から上陸することに関して制限を課すべきだというものであります。」と語った。「更に我々は、これらの船舶が南極周辺で更に環境を悪化さ せないよう、国際的協力を強化することを力説しているのです。」

Obama政権は世界的な気候変動と戦うために、世界の指導者との共同作業に尽力している、とClintonは語り、北極と南極の両地 域 において、その関心は強調されなければならない、と言及した。

「我々は注意を南極ばかりではなく、北極にも向けなければならないのです。」と語った。

Clintonは、合衆国は、Antarctic Treaty(=南極条約)と、南極大陸を「a place of peace and to use the science that can only be performed there to benefit the entire planet(=地球全体の利益になることのみに行われる科学利用と平和の地)」として維持するその目的を強く支持していると語った。

またBarack Obama大統領は、環境保護緊急事態に対する義務の発生に対処するこの条約の環境保護議定書を、添付書類としてU.S. Senate(=合衆国上院)に送った、とClintonは語った。(United Press International: April 6, 2009 at 2:35 PM)

造船所のクレーンは海路インドへ(英国)

タインサイドの旧Swan Hunter造船所の巨大なクレーンは、海路インドに向った。

このクレーンは、代々、タイン川の空に輪郭をかたどって来たものだが、2006年に造船所が閉鎖となり、昨年、取り壊された。

クレーンは土曜日に川から撤去されることとなっていたが、技術的な問題によりタイン港で遅延していた。

大きな台船に載せられて、月曜日の英国標準時間の20時頃、遂に出発した。250万ポンドの資産売却となり、現在、マンガロールに向っ て いる。

Swan Hunterは2006年に閉鎖され、解体事業として造船所を立ち上げる計画は、実を結ばなかった。

同社は、Mauretaniaを含む20世紀初頭の最も有名な船の何隻かを建造した。(BBC News: Page last updated at 20:08 GMT, Monday, 6 April 2009 21:08 UK)

クルーズ船のCosta Classicaが初めてハ・ロンを訪問(ベトナム)

5星のクルーズ定期船、Costa Classicaが、4月6日に初めて北東部のクアン・ニー州のハ・ロン市に到着し、1,600人の観光客を連れて来た。主としてイタリア、フランス、ドイツ、英国からの 客だった。

この長さ220mの船は、観光客と船員を含めて2,000人乗り。Costa ClassicaはCosta Crociere S.p.A Groupに所属しており、ここは世界最大の合衆国海運観光グループであるCarnival Groupの一部をなす。そしてハ・ロンに定期的に観光客を連れて来るCosta AllegraとCosta Marinaというクルーズ船も保有している。

予定通り、Costa Classicaの客は、ハ・ロン湾、Bai Chayの観光地、そしてYen Tu地域を訪問する。

今月上旬には、ハ・ロン市はバハマの5星のクルーズ定期船、Crystal Serenityを歓迎した。670人近い外国人観光客を連れて来た。(VOVNews.vn: 11:10 AM, 04/07/2009)

Virtu向けの新しい双胴船(マルタ・オーストラリア)

Virtu Ferriesは、ウェスタン・オーストラリア州のAustal Ships Pty Ltdとの間で、新しい双胴船1隻の6000万ポンドの契約に署名した。この船は、ヨーロッパ最大のアルミニューム船体の双胴船の1隻となる。

Austalは、2006年に引き渡されたVirtuが現在、マルタとシチリア島の間に運航している双胴船、Maria Doloresを建造している。

またAustalは、Armed Forces(=国防軍)との間で930万ポンドの契約に署名しており、新しい21メートルの哨戒艇4隻を建造中だ。

この新しい106mの双胴船は、Austal Auto Express 107であり、Jean de la Valetteと命名されて、2010年8月に引き渡される。マルタ―シチリア島航路のMaria Doloresと代替することとなる。(中略)

Virtu Ferriesは1988年以来、マルタとシチリア島の間で、高速フェリーを運航している。Maria Dolores(乗客600人、乗用車65台、トラック用レーン長95メートル)は、バレッタとポザーロ、カターニア間で、年間500往復以上しており、事実上、マルタを ヨーロッパ本土の一部にしている。

Venezia Linesは、子会社のVirtu Ferriesを完全に保有しているが、2001年以来、ベニスと、スロベニア及びクロアチアの8つのアドリア海の港湾を結ぶ6ヶ月間の季節運航を行っている。2隻の高速 旅客フェリーのSan FrangiskとSan Pawlがこの運航に配船されており、3隻目のSan Marcoが投入されることになっている。もう1隻の高速旅客車輌フェリーのSan Gwannは、バーリとアルバニアのドゥラス間で運航している。(di-ve.com: 07 April 2009 -- 16:15CEST)

「経済を助けてくれるものなら何でも」事業は港で物を売る地元商人を招待(グアム)

世界的な観光業の落ち込みの中で、グアムの観光業は昨日、Dawn Princessの到着を迎え、弾みがついた。

このクルーズ船の1,988人の乗客と860人の船員は、昨日、Port Authority of Guam(=グアム港湾局)埠頭を離れることなく、手工芸品や宝石、その他の土産物を買う機会に恵まれた。

Guam Visitors Bureau(=グアム政府観光局)、Port Authority of Guam(=グアム港湾局)、そして地元事業者らは、GVB(=グアム政府観光局)の新しいPier Side Program(=埠頭事業計画)の一環として、客を埠頭に迎えた。

この試験的事業では、船でグアムを訪れた観光客が直ぐに利用できるよう、地元商人やサービス提供者を招待した。

「独自の事業を始め、地元文化を創設する機会が得られるよう、地元経済において消費が伸び、企業家精神が勇気づけられたいものです。」 と GVB役員のLou Aguon-Schulteは話した。

GVBでは、他のクルーズ船がグアムを訪問する際にも、この事業を継続することを望んでいる。

グアムに空路でやって来る観光客は、減っている。

今年最初の2ヶ月間、グアムにやって来た観光客は、大半が空路によるものだったが、Guam Hotel and Restaurant Association(=グアム旅館食堂協会)が昨日発表した統計によると、昨年同時期と比較して10パーセント落ち込んで、 191,097人になっているという。

GHRAの資料では、グアム最大の観光客である日本から来た者は、4パーセント落ち込み、155,334人になっている。

ホテルの宿泊料は平均で5パーセントから6パーセントの間で落ち込んでおり、今年最初の2ヶ月間では、1泊103ドルから109ドルと なっている。昨年同時期のグアムのホテル宿泊料の平均は、1泊108ドルから116ドルの間だった。(中略)

Dawn Princessは、サイパンに寄港してから到着した。このクルーズが終了すれば、オーストラリアに帰ることとなる。(Pacific Daily News: April 8, 2009)

MSCはMSC Rhapsodyに別れを告げる(イタリア)

MSC Cruisesは、MSC Rhapsodyを新しい船主に売却したことを確認した。本船は1977年建造で、2004年に改装、合計382室の客室を有する。本船は直ちに船隊を離れるが、MSCは 買い手については公表しなかった。代表者の1人は、そうした情報は木曜日に発表したいと語った。(Travel Agent: Apr 08, 2009)

日本の造船所が倒産(日本)

東京発。中堅造船所のKanasashi Heavy Industry(=カナサシ重工)は、どこの銀行からも必要な借入資本を得ることができず、倒産した。

Clarksonの情報によると、Kanasashiの受注高は、今後3年間は十分なものだという。合計16隻であり、大半が 21,500から33,400載貨重量トンの間の混載貨物船であり、総額で約722億円相当。Kanasashi Heavyは、2年前に船舶修理から新船建造に切り替えていた。日本の中部に本拠を置いている。(Seatradeasia-online: 08/04/09)

Condorは次の瞬間を待つばかり(英国)

問題の山と化しているCondor Expressに乗船した乗客は、火曜日の朝早く、動力が半減したため、5時間以上遅れてプールに到着した。

Condor Expressは、ガーンジー島を月曜日午後7時40分に出発することになっていたが、午後10時30分まで出港できなかった。

Condorの広報担当者は、このフェリーは、その日、4基ある機関のうち3基しか始動しなかったことを認め、乗客には運航が遅れる模 様 だと知らせていたと語った。(中略)

Condor Expressは3日間運休するが、その間に問題が解決されることを同社では期待している。

「予定通りイースターの週末の旅行者を乗せることが確実にできるよう、技術者が一生懸命やっております。」と語った。 (Guernsey Press and Star: posted on 8th April, 2009 - 2.29pm)

P&O Ferriesは警告(英国)

P&O Ferriesの最高責任者は、同社が直面している「challenges(=難問)」について、強い調子で書いた手紙を従業員に書いた。

報道によると、乗客数は影響を受けていないと考えられているものの、貨物事業は景気低迷の影響を受けているという。手紙の中で、最高責 任 者のHelen Deebleは、次のように語った。

「この課題の大きさは巨大なものであり、弊社が本当に大変な難問に直面していることを、皆さんに伝えなければなりません。」

「何もしないことは、単なる選択ではないことに気が付かなければなりません。」

「北海における落ち込みの規模は、この部門だけに影響を与えるものなのではなく、P&O Ferriesという事業全体の健全性に影響を与えるものになっているのです。」(Hull Daily Mail: Wednesday, April 08, 2009, 07:41)

平和の船がケアンズに到来(オーストラリア・日本)

600人と一緒に行く95日間の世界航海は、驚く人もいるかもしれないが、ニュー・サウス・ウェールズ州の教師、Rebekah Jonesは違った。

Jonesさんは、日本の国際的なPeace Boatに乗船して、昨日、ケアンズに到着した。この船は、MV Mona Lisaとしても知られている。

Peace BoatがTrinity Wharf(=トリニティー埠頭、注、「三位一体埠頭」の意)に接岸したのは、25年間で初めてのこと。

「日本で3年間、英語教師をしており、いつも船に飛び乗って旅行し、教えたいと思ってきました。」とJonesさんは語った。

草の根交流と世界的な問題について教育するための航海を担う有志、職員は、世界中の15港を旅行してきた。船員らは3ヶ月間に、ベトナ ム、ケニア、南アフリカ、ブラジル、チリ、タヒチ、そしてニュー・カレドニアを旅した。

「まず、インド洋を横断したときは本当に良かったです。とても快適でした。それからアフリカの沿岸を回る時化の日々が数日間続きまし た。」と25歳のJonesさんは語った。

「ケニアは素晴らしいところでした。サファリ(注、探検)に出かけ、それから2月には南極に行き、3日間周遊しました。これらが最高で し た。」

この船の国際的な取り纏め役であるMeri Joyceは、10人の通訳と共に船上で英語学習講座があったと語った。

「乗客の大半は日本から来た人で、多くがグレート・バリア・リーフに向かい、先住民文化を学ぶために、Daintreeや Tjapukaiにまで行くことになっています。」とJoyceさんは話した。

「世界中からやって来た招待教師が、専門知識や経験を共有しあうために、この航海に参加しています。人々が気候変動や環境維持開発、先 住 民文化や責任ある観光といった問題を学ぶことを手助けしているのです。」

Cairns and Far North Environment Centre(=ケアンズ極北環境センター)とWilderness Society(=荒地協会)は今日、この地域の海洋や熱帯雨林と取り組んでいる有志と意見や課題を交換するため、船上で代表団が会談する。

ケアンズは最後から2番目の寄港地で、Peace Boatは今日、パプア・ニュー・ギニアのラバウルに向う。この28,000トンの船は、4月19日に日本の横浜に到着する見込み。(Cairns Post: Thursday, April 9, 2009)

Hebridean Princessは新所有者の下へ出発(英国)

ハイランズ(注、スコットランド高地)とスコットランドの島嶼を巡っていた豪華クルーズ定期船で、女王陛下が80歳の誕生日に私的な家 族航海を行ったHebridean Princessは、親会社が管理下に置かれて売りに出されている。

以前、運河船を運航していたヨークシャー州の一族が1988年に設立したHebridean International Cruisesは、Ernst & Youngの管財人の管理下に置かれた。既に可能性ある買い手の関心を惹き付けている。

同社の問題は他の船舶、すなわち主として地中海とカリブ海で運航していたHebridean Spiritに原因がある。この船はダラダラと赤字を垂れ流した後で最近売却されたが、同社のボロボロの財政を立て直すには遅すぎた。

共同管財人のColin Dempsterは、Hebridean Princessの商標の強さにより、この売却未定のクルーズ定期船の運航を継続するための資金を確保できることになると語った。クルーズを予約した者は、 International Passenger Protection Insurance(=国際旅客保護保険)機構によって補償される。

72メートルのHebridean Princessは、世界最小のクルーズ船の1隻で、乗客49人、船員38人を収容する。スコットランドの貴族の邸宅のようなものであり、格子縞で飾り立てた30室の船室 と大きな暖炉、小さな図書室がある。

昨夜、この船の母港であるオバーンから、スコットランドのウェスタン・アイルズ州に約40人の乗客が出発した。世界的なヨット建造業者 の Beneteauは、存続させるべく600人近くを削減する計画だ。このフランスの会社は、世界中に6,000人を雇用しており、フラン スでは4,000人を雇用しているが、売上は50パーセントにまで落ちていると語った。Beneteauの取締役会の会長である Bruno Cathelinaisは、次のように語った。

「人々を欺いても意味がありません。弊社は解雇するしか選択肢が無いのです。」(Times Online: April 10, 2009)

Sydney Ferryの事故は人為ミスだとする(オーストラリア)

Sydney Ferriesは、今週初めにあったフェリー事故の捜査で人為ミスが原因だったことが判明したことを受け、船隊は安全であるとして乗客を安心させる気になっている。

月曜日、シドニー最古のフェリーが200人の乗客を乗せて、Taronga Zoo(=タロンガ動物公園)の岩礁に乗り上げた。

Sydney Ferriesの総支配人、Scott Mcleanは、事故は判断ミスによるものであり、乗客は船隊については心配することはないと話している。

「フェリー船隊は大変に安全です。弊社では一生懸命になって保守をしているのです。」と語った。

「高い技術を持った経験豊かな技術者が、弊社のバーメインの造船所におり、休むことなく、弊社船隊を素晴らしいものに維持しているので ご ざいます。」

「今回の事故についての捜査で、本船の構造には問題が無いことが判明致しました。」(ABC Online: Posted Sat Apr 11, 2009 6:46am AEST)

Austalはアラバマ州の造船所で人員削減(米国)

造船業者のAustal USAは、モービル川の施設で15人の労働者を解雇し、他に47人削減する計画だと語った。

同社の渉外担当部長のBill Pfisterは、金曜日、この人員削減はHawaii Superferry向けの第2船で予想されていた契約や作業が、段階的に縮小したためだと語った。

州のSupreme Court(=最高裁判所)が、環境影響評価が完了する前に運航することはできないと判決した後、Superferryが、先月、運航を一時休止していることから、その船 の運命は不明だ。

Superferryの第1船はハワイを離れ、建造されたアラバマ州モービルにあるAustalの造船所に戻って来ることとなってい る。

Austalでは、この施設では未だに1,000人以上の労働者を雇用していると話している。(Forbes: 04.11.09, 04:18 PM EDT)

中国最大のロール・オン、ロール・オフのフェリーが就航準備完了(中国)

中国の会社によって開発された史上最大のロール・オン、ロール・オフの旅客船が、山東(=シャントン)省の煙台(=イェンタイ)市で引 き渡された。

来週、煙台と北部の遼寧(=リャオニン)省の大連(ターリエン)間での運航を開始するものと見られている。「Bohai Pearl」は、Shandong Bohai Ferry Corporationによって建造された。長さ164メートルで、200台以上の車輌と1,600人の乗客を積載可能だ。

この船の最高速力は、20ノット以上。同社では、中国で建造された最も安全で、最も高速で、最も豪華な旅客船だと話している。 (CCTV: 04-12-2009 10:10)

妨害されたフェリーは港に戻る(フランス・英国)

400人近い乗客を乗せたP&Oのフェリーが、フランスの漁師の抗議運動のため、カレー港に入港できずにドーバーに引き返して 来た。

この船は、海峡横断フェリーに労働行為が影響を与え始める前に、ケント州を出発していた。

P&O Ferries、SeaFrance、Norfolkline、そしてLD Linesの全て影響を受けている。

フランスのカレー、ブーローニュ、ダンケルク港は封鎖されており、ケント州の海岸行きのM20号線では、Operation Stack(注、「待機作戦」の意)が実施されている。

8号ジャンクションと9号ジャンクションの間の何百台もの貨物自動車は、この港町(注、ドーバー)に順調に流れている。非貨物車輌は、 A20号線に迂回させられている。

Eurotunnelでは、貨物と、予備の予約していた人々を扱い続けている。Eurostarの運行は、影響を受けていない。

Kent Police(=ケント州警察)では、運送業者、貨物運転手、自動車運転手に対し、絶対に必要な移動かどうか、今後48時間以上、移動を避けることが可能かどうか、考える よう忠告している。

フランスの漁師によるこの行為は、Common Fisheries Policy(=共同漁業政策)に基づくEUの漁獲割当に反対するもの。いつ封鎖が解除になるのかは、不明だ。(BBC News: Page last updated at 19:51 GMT, Tuesday, 14 April 2009 20:51 UK)

ゴツォ島のフェリー輸送は急激に減少(マルタ)

マルタ島とゴツォ島間を横断する人の数は、今年の最初の四半期おいて、昨年の同じ3ヶ月間と比較して急激に減少した、と今日、NSOは 話した。

乗客数は、2008年の同時期と比較して11.1パーセント減少して、711,265人になった。定期船によって輸送された車輌台数 は、 5.3パーセント減少し、220,018台。

3月には、主な通勤者と車輌がそれぞれ、267,090人、78,333台だった。

NSOは、イースター(注、復活祭)が3月にあったので、したがって昨年は、第1四半期の数になったことを指摘した。

今年第1四半期の運航回数は4,649回であり、昨年の同時期に比べて1.7パーセント減少。運航回数の最高記録は、3月の1,585 回 であり、調査対象となった期間の総運航回数の34.1パーセントを占めた。(Times of Malta: Tuesday, 14th April 2009 - 11:30CET)

楽しいクルーズはインド人夫婦にとって悲劇に終わる(マレーシア)

ジョージ・タウン(ペナン)発。男性が船から転落して、その妻が三角波の立つ海に飛び込んだものの救助に失敗し、このインド人夫婦の楽 しいクルーズは悲劇に終わった。

月曜日、夫のNoojady Nithyanand(49)が甲板で滑って海に転落し、Kasturi Shetty(47)は、助けようとStar CruiseのVirgoから海に飛び込んだ。

「彼女は泳ぎが上手いのですが、彼女の夫はそうではありませんでした。それで救助しようと危険を冒したのです。」と一緒にクルーズをし て いたその夫の従兄弟のPranhakar Shettyは語った。

Kasturiは、心の痛手から回復しつつある。

彼女の勇敢な試みは、暗流によって夫から引き離されて無駄に終わった、とNew Straits Timesは、首都ペナンから報じた。

Pranhakarは、自分と2人はシンガポールから出帆したクルーズのため、先週の火曜日にバンガロールを出発したと語った。

事故は、船がKendi島に向っていた午前10時30分に起きた。消息筋によると、Noojadyは滑りやすい甲板で妻と散歩中に、足 を 踏み外したという。

夫の遺体はまだ見つかっていない、と同紙は伝えている。(Hindu: Wednesday, April 15, 2009: 1045 Hrs)

貸し渋りにも拘らず、Royal Caribbeanは10億ドル借りてクルーズ(米国・フィンランド)

水曜日、Royal Caribbean Cruises Ltd.は、Oasis of the Seas用の10億5000万ドルの融資を確実にし、世界的な貸し渋りの最中、同社はこの費用のかかる船の資金をどうやって手当てするのかという疑念を薄めることとなっ た。

昨秋に金融市場が凍りついて以来、同船の資金調達を巡っては憶測が渦巻き、同社が2009年度の収入予測を引き下げて、不確実性が増大 し ていた。先月、Standard & Poor'sは、Oasis級の資金調達に対する懸念に言及する否定的な見方を示し、Royalの格付けをBB-に引き下げていた。

水曜日、このマイアミに本拠を置く会社は、世界最大のクルーズ船に対する12億ドルの契約額の80パーセントの約束を取り付けた。残り の 20パーセントに当たる約2億1000万ドルは、前金としてRoyal Caribbeanが直接支払うこととなる。

Oasisは今年12月より、フォート・ローダーデールから毎週、航海する。

Oasisの債務の95パーセントは、フィンランド政府の公式輸出信用機関のFinnveraが保証する。Finnveraの子会社 が、 この事業の40パーセントを資金提供する。3行のヨーロッパの銀行が、融資の20パーセントについて、それぞれ拘っている。

「我々が知る限りでは、これは政府機関が巨額債務の一部を保証するだけではなく、実際に融資した、最初の事例である。」とUBS Investment Researchの分析者、Robin Farleyは、水曜日の報告の中で述べた。この95パーセントの保証は、Finnveraがこれまで行ってきた80パーセントの保証よりも高額であり、 「potentially indicative of difficulty finding financing without this government backstop(=この政府の後援なしに融資することが困難なことを暗示するものかもしれない)」という。

Royalの広報担当者のIan Baileyは、同社は過去においても同様の保証を受けたことがあり、条件には「comfortable(=満足している)」と語った。Royalは水曜日、この融資の金 利については公表しなかった。

RoyalのOasis級の姉妹船、Allure of the Seasは、現在、建造中。2010年12月にフォート・ローダーデールから航海を始めることになっているが、同様の融資が必要となる。(Sun- Sentinel.com: 7:28 PM EDT, April 15, 2009)

国際旅客船は、景気後退の最中、旅行者が急落(韓国)

4月16日、ソウル発。韓国を出入りする国際的な旅客船の数が、長引く景気後退により旅行者が減少したために、第1四半期に20パーセ ント以上も急落した、と木曜日、政府の報告書が明らかにした。

Ministry of Land, Transport and Maritime Affairs(=国土海洋部)の報告によると、1月から3月の期間における国際旅客船を利用する旅行者数は、合計500,549人であり、1年前の同時期よりも20.1 パーセントの減少だという。

この減少は、人々が海外旅行をする気を失わせている長引く景気後退によるもの。韓国経済は、世界不況の影響を受けて、この10年余の間 で 初めての不況に突入することが懸念されている。(Thai News Agency MCOT: 12:08:49 16 April 2009 (GMT+7:00))

PGMA(注、Arroyo大統領)はROROの海の自動車道に最新のものを加える(フィリピン)

4月16日、タクロバン市発。Gloria Macapagal-Arroyo大統領は、スリガオ市の港からレイテ島南部のサン・リカルドにあるサン・リカルドRoro港に、Ocean King IIに乗船してやって来た。

真昼の12時10分に、このRORO船はサン・リカルド港に接岸した。上甲板でArroyo大統領が群集に手を振り、笑顔を振りまい た。 大統領に同行したのは、DOTC Secretary(=長官)のLeandro Mendoza、DPWH Secretary(=長官)のHermogenes Ebdane、Trade Secretary(=貿易長官)のPeter Favila、LTFRB Chairman(=会長)のThompson Lantion、PMS USECのFerdinand Cui、DPWH USECのRafael Yabut, Jr.、Surigao Congresssman(=スリガオ議員)のFrancisco Matugas、その他大勢だった。

大統領とその一行は、約1時間30分航海して、万国旗とニッパヤシの小屋の建つお祭り気分の最中に到着し、地元のグループが音楽で皆を 楽 しませた。

これにより、スリガオからレイテ島南部にまでの旅行時間が、合計で50パーセント短縮されることとなった。(中略)

この港により、サン・リカルドばかりではなく、この地域の残りの地方の経済成長も真に加速されることとなる。(Philippine Information Agency: 2009/04/16)

MSCはソマリア沿岸を避けてMelodyの旅程変更(イタリア・ソマリア)

MSC Cruisesは、今日(4月17日)出発の、南アフリカのダーバン発、イタリアのジェノバ行きのMelodyの3週間航海の旅程を変更した。

MSCでは、今週初めに合衆国の貨物船がソマリアの海賊に襲われたことから、乗客を保護するための対応策を取る。Melodyは、従前 の 旅程より更に400マイル沖を進んで、ソマリア沿岸からかなり距離を置くこととなる。

洋上での時間を取るため、MSC Melodyは、エジプトのサファガ港にはもはや寄港しない。しかしヨルダンのアカバ、エジプトのSokhnaへの寄港は継続する。

この新しい旅程では、セイシェルでの時間が増え、ポート・ビクトリアに1泊する。クルーズの期間は、21泊22日で、変更は無い。 (Travel Weekly UK: 17 April 2009)

フェリーが衝突(ギリシャ)

Highspeed 5という旅客フェリーに乗船していた802人の乗客の半数以上が、パロス島で昨日あった衝突事故の後、他船に乗り換えて目的地に向うことを余儀なくされた。

このフェリーは、港の埠頭に午前11時15分頃、突っ込んだ。乗船していた者で、怪我をした者はいなかった。 (Kathimerini: Friday April 17, 2009)

原子力発電所の船宿で出火(スウェーデン)

スウェーデン南部のオスカッスハムンの原子力発電所で労働者の宿舎として使用している旅客フェリーで火災があり、木曜日の深夜、240 人が脱出を強いられることとなった。

オスカッスハムン救急隊のAnders Sjobergは、フェリーのQueen of Scandinaviaに乗船していた者は全員、出火時に脱出したと説明した。(中略)

M/S Queen of Scandinaviaは、1980年代にM/S Finlandiaの名前で、ストックホルムとヘルシンキの間を旅客を乗せて定期往復運航していた。1989年に、この船はデンマークの海運会社のDFDSに売却され、コ ペンハーゲンとオスロ間の航路で使用された。今年2月以来、この長さ166メートル、幅28.5メートルの船は、オスカッスハムンに停泊 し、洋上ホテルとして使用されていた。(The Local: 17 Apr 09 07:18 CET)

南極観光に新たな制約(米国)

南極と関係のある国々は、この大陸の壊れ易い生態系を守ることを目指すこの地域の観光を制限する合衆国の提案を採択した。

Antarctic Treaty(=南極条約)加盟国は、合衆国のボルティモアという都市であった会議で、クルーズ船の大きさと、上陸する観光客数を制限することで合意した。

観光客の制限は、訪問者がどっと増えており、多くのクルーズ船の事故があることから緊急の用件となっていた。

南極の訪問者は、1992年―93年は6,700人だったのが、昨シーズンは45,000人以上に増加していた。

この合意した制限は、ワシントンで50年前に発効したAntarctic Treaty(=南極条約)に署名した28カ国でそれぞれ批准して、初めて法的拘束力を有することとなる。

制約は、強制力や罰則を伴うものではないが、加盟国に対し、南極に上陸する500人以上の乗客を乗せた船舶を規制し、常時上陸する乗客 数 を、最大100人にすることを要請するもの。

この会議で採択された別の規制としては、この地域で運航する船舶に関する強制的な安全規則があり、南極の生態系全体を保護するための環 境 保全策が強化された。

2008年―09年シーズンには、2隻のクルーズ船が座礁しており、大規模な油汚染の危険があった数件の事故が公文書で指摘されてい る。

この地域で最も注目を浴びた事故としては、2007年11月のクルーズ船、M/S Explorerの沈没事故があった。

南極は、数種のペンギンにとっては唯一の生息地であり、アザラシのようなものにとっての重要な本拠地でもあり、鯨にとっては極めて重要 な 餌場でもある。(BBC News: Page last updated at 03:45 GMT, Saturday, 18 April 2009 04:45 UK)

行方不明のクルーズ客の捜索(米国・バハマ)

Coast Guard(=沿岸警備隊)は、土曜日の朝、クルーズ船のNorwegian Skyから午前3時頃、バハマのナッソーの北、約60マイルの海上で船外に飛び降りた39歳の男性を捜索していた。

船は、3日間クルーズのためマイアミを出港していたもので、最初の寄港地であるナッソーに向っていた。

この乗客の氏名は、公表されていない。連れの乗客が、男性が船外に飛び降りるところを目撃していた。

またこの捜索には、The Royal Bahamas Defense Force(=バハマ国防軍)、Royal CaribbeanのMonarch of the Seasというクルーズ船の船員、Norwegian Pearlというクルーズ船の船員、Disneyのクルーズ客船会社の小型船の船員が加わっている。(MiamiHerald.com: Posted on Saturday, 04.18.09)

TallinkはBaltic Queenの就航準備(エストニア)

エストニア発。Tallink Groupは、フィンランドのラウマにあるSTX Europe造船所から船の引渡しを受け、新しいクルーズ・フェリーのM/S Baltic Queenの就航準備をしている。この船は今週末に就航して、タリン(エストニア)からストックホルム(スウェーデン)に、マリエハムン(オーランド諸島)経由の航路で航 海する。

この長さ212mの船は、乗客2,800人乗りで、船室は927室。食堂と酒場が12あり、売店は3つ、450人以上収容する会議場が 1 つある。小売区画は、Tallinkが以前就航させたM/S Baltic Princessのものとそっくりになっている。遊戯室のある特別区画は、子供が利用できる。

Baltic Queenは、Romantikaと代替する。Romantikaは、リガ―ストックホルム航路に転配となる。(MoodieReport: 19/04/09)

LD Linesはドーバーから最大のフェリー進水(フランス・英国)

フランスの会社LD Linesは、英国とフランス間の短距離海峡横断運航に、最大のフェリーを投入する。

この新しい高速双胴船は、乗客と船員を1,200人乗せ、最大417台の乗用車を積載することができる。5月29日にドーバー―ブー ロー ニュ航路に就航する。

ドーバー―ブーローニュ間の運賃は、片道24ポンドからで、乗用車1台と乗客4人分の当日限りの往復は、28ポンドから。1日4往復ま で 運航。(World Travel Guide: 20 April 2009)

リガ港は2009年に90隻のクルーズ船を迎える予定(ラトビア)

リガ港は2009年に90隻のクルーズ船を迎える予定だ、と同港広報担当者のAnita Leiskalneは語った。

「現在のところ、85隻のクルーズ船が到着することが発表されており、確認されています。更に5隻のクルーズ船の到着が発表されていま す が、確認はされておりません。」とBNS Leiskalneは話し、前年度よりは僅かに増加すると語った。2007年度は、リガ港は88隻のクルーズ船を迎え、2008年度よりは僅かに少なかった。

「今年確認された船には、新しい会社の船と、前年度もリガにやって来た会社の船もあります。」と話し、昨年、日本のクルーズ船が初めて リ ガにやって来て、今年も、別の日本船がリガを再び訪問すると付け加えた。Leiskalneは、日本人観光客の増加が新しい流れだと話し た。

Leiskalneは、今年、クルーズ船でラトビアに到来する観光客は、最大82,500人に上りそうだと話した。「しかし全ての船舶 が 満員とは限らないので、実際には60,000人から65,000人になるものと考えております。」と語った。

2008年、リガ港は503,174人の船客を迎え、2007年度よりは13.9%増加している。これには100,253人のクルーズ 船 客が含まれているが、2007年度よりは23.4%減少している。また到着客は50,176人で、出発客は50,077人だった。

リガは、旅客数と貨物量の双方において、ラトビア最大の港湾。(The Baltic Course: 20.04.2009.)

クルーズ船が香港の旅行業者を元気付けることに(中国)

香港発。香港に上場しているクルーズ船運航事業者、Star Cruisesの株式が、月曜日、中国の観光当局者がこの週末、本土の観光客が、香港で台湾行きのクルーズ船に乗船していることを禁止している旅行制限を緩和すると述べた ことから持ち直した。

中国からの観光客は、現在、ベトナムやシンガポールに行く香港に本拠を置くクルーズ定期船に乗船することが禁じられている。

Star Cruises Ltd.の株式は、香港での午前の商いで、37%も値上がりした。

National Tourism Administration (=中国政府観光局)の局長、Shao Qiweiは、週末に海南(=ハイナン)島であったBoao Forum(=ボアオ・フォーラム)で講演し、この政策については既に香港当局者と議論をしていることを示唆した。新規則は、香港経済を支援するために北京政府によって発 表された一連の政策の一環として広く知られている。

Shaoはまた、中国本土でクルーズ定期船業界に港湾を開放する考えを提案した。旅行者を扱うための、例えば入国管理事務所のような追 加 施設を建設すれば、クルーズ定期船を扱う港として、海口(=ハイコウ)、上海、天津(=テンチン)、泰皇島(=チンホワンタオ)、大連 (=ターリエン)があることを名指しした。(MarketWatch: 2:04 a.m. EDT April 20, 2009)

追憶の日々:不運な船の乗客が物語る(米国)

プレスコット地域の住民は、月曜日の晩、Yavapai College Performance Hall(=ヤヴァパイ大学興行場)に、非凡な女性の非凡な話を聞くために詰め掛けた。

Liesl Joseph Loebは1938年当時、ドイツに住む10歳のユダヤ人の少女だった。同年11月の全国規模のKristallnacht (Night of Broken Glass)(注、1938年11月9日の夜のナチスによるユダヤ人迫害)運動を切り抜けた後、Lieslとその家族は、ドイツを離れる時だと知ったのだった。

Lieslはドイツを脱出しようと、キューバのハバナに向った豪華定期船、M.S. St. Louisの937人の乗客の窮状についての仰天するような話を語った。キューバ当局者が乗客がキューバに入国することを拒否し、St. Louisはフロリダ州のマイアミに向ったものの、そこでも当局者によって追い返されたのだった。

Liesl Joseph Loebは、合衆国政府がHolocaust(注、ナチスによるユダヤ人大量虐殺)の犠牲者を記憶するために指定した日であるDay of Remembrance(=記憶の日)の主たる講演者だった。

スカル・バレーのRachel Allbrightは、Lieslの話を聞かせるために、10歳の息子のColeを連れて来た。「Holocaustには、とりわけ歴史観から関心があります。繰り返して 欲しくないものです。」とAllbrightは話した。

プレスコットのNancy Wolvinは、その演題故に、そして歴史観を得るために、Day of Remembranceに出席した。

「これは私が個人的な見解を聞きたかった劇的な話です。こうした話を聞くことは、長くはできないと思いますからね。」とWolvinは 話 した。

1937年から1945年の第二次世界大戦の終結までの間に、ドイツ政府は1100万人を殺害し、そのうち600万人がユダヤ人だっ た。

Temple B'rith Shalomのラビ(注、ユダヤ教の指導者)William Berkowitzは、月曜日の晩に異なる信条を持つ非常に多くの人々を見て満足していた。

「このことは、どこかでの圧制は、至るところの全ての者に影響を与えるということを物語るものなのです。」とBerkowitzは話し た。

このラビは、日曜日の晩の夕食会でLieslの隣に座っていたときに、彼女がGestapo(注、ナチの公安部隊のこと)という言葉を 使ったと語った。あの時は、「Holocaustを体験した人の目を覗き込んでいた」自分に気がついたと話した。

Liesl Josephは、St. Louisに乗船していた200人の子供うちの1人だった。オランダとの国境に近い小さな町に生まれた。この生まれ故郷のライトは、Nazi Party(=ナチ党)のMinister of Propaganda(=宣伝大臣)になったJoseph Goebblesの故郷でもあった。

Lieslは、Adolph Hitlerが全ての非ドイツ人ユダヤ人を国から出て行くことを余儀なくした1938年に、ドイツの状況は劇的に変わったと語った。

Lieslは、全てのことが意味するところは理解していなかったものの、「自分がユダヤ人なので出て行かなければならない」ことが判り 始 めた時だったと語った。

Kristallnachtの後、Lieslとその母親は、非ユダヤ人の借家人が暮らす家の3階に隠れ家を見つけた。警察は、彼女の父 親 を逮捕した。非合法組織のB'nai Brithの代表だったからである。

当局が6週間後にLieslの父親を釈放した時、家族はキューバ行きの旅行査証を購入した900人以上の人々に混じっていた。

Joseph家が知らなかったことは、その査証が有効ではなかったために、キューバの当局者が入国を許さないことになることだった。

1週間程キューバの港で待ってから、St. Louisはマイアミに向ったが、そこでU.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)の小型船が、同船がアメリカ領海に入ることを拒絶したのだった。

St. Louisはヨーロッパに戻ったが、ドイツには行かなかった。イングランド、ベルギー、オランダ、フランスが難民収容所を供与した。当局者は、Lieslとその両親をイン グランドに送った。

「このことから何を学ぶことができるのでしょうか。私達は無関心であってはならないのです。つまり不正義を容認してはならないのです。 声 を大にしないといけません。これが私から世界に向けての伝言です。」とLieslは話した。

プレスコットの住民のSusan Powellは話した。「この話は忘れられては欲しくないものです。生き残りの方は急速に姿を消しつつありますが、忘れられて欲しくないです。」(Sun Shopper: Monday, April 20, 2009)

バルト海のよそ者が北スペインに行くフェリーの職にありつく(英国)

ポーツマスの最大のフェリー航路の1つの22人の船の仕事は、東ヨーロッパの労働者によって占められることとなる。

P&Oのポーツマスからスペインに向う巨大船、Pride of Bilbaoは、20人の接客職員の契約を更新しないこととなった。

この職員はスペイン人労働者と見られているが、P&Oは代わりにユーロではなく英国通貨で賃金を支払うラトビア人の職員を雇う こ とになる。

ユーロがポンドよりも強いことから、同社では、ヨーロッパの代理人に代わって英国に本拠を置く人材派遣業者のClyde Marineを通じて労働者を雇うことで、費用削減を狙っている。

この船には約130人の労働者がおり、英国人が多数だが、雇用に際しては英国人労働者を優先することはできなかった。 (Portsmouth News: Published Date: 21 April 2009)

All Leisureは140万ポンドのHebridean Princessを買う(英国)

Swan HellenicとVoyages of Discoveryを所有するAll Leisure Groupは、Hebridean International Cruisesの資産を140万ポンドで購入したと発表した。

これは、Hebrideanの管財人であるErnst & Youngが、All Leisure Groupと思われる可能性ある入札者と独占的な会談をしたことが明らかになった後で、合意に達したものだ。

取引は、女王陛下が80歳の誕生日に傭船した乗客49人乗りの小型旅客船であるHebridean Princessの他、他の関連資産についてもなされた。

分析者は、この取引はAll Leisure Groupにとっては良い物だったと語った。Hebridean Princessは、主として英国周辺で航海していたが、2008年度には120万ポンドの収益を上げていた。

Hebrideanは、公海上で2番船も運航していた。しかしHebridean Spiritは赤字船であり、管理下に置かれることを辛うじて回避することを同社は模索し、売却された。

Hebrideanは、Princessでの今年の夏のクルーズを計画通り継続することを約束していた。このことは、新所有者が未払い 残 額を徴収することを意味するが、供託金は管財人に没収されることとなる。(TTG live: Thursday, April 23, 2009)

もんてびでお丸の遺族らは戦没者の墓を求める(オーストラリア)

オーストラリア最悪の海の惨事で最愛の人を失った遺族らは、この難破船を見つけ出して、連邦政府による戦没者の墓を作ることを求めてい る。

雷撃された第二次世界大戦の日本の囚人船に乗船していた人達の関係者は、当局者によって見過ごされてきたと話すこの悲劇を記念すべく、 Montevideo Maru Memorial Committee(=もんてびでお丸追悼委員会)を設立した。

Montevideo Maru(=もんてびでお丸)は、1942年1月に日本がパプア・ニュー・ギニアの東ニュー・ブリテン州のラバウルを侵略した後、戦争捕虜とされたオーストラリアの Lark Force(=ラーク部隊)の845人の軍人と208人の民間人を輸送していた。

この標識のない日本船は、1942年6月22日に占領下のラバウルを出発したが、9日後の7月1日に、フィリピン沖でアメリカの潜水艦 の 雷撃を受けた。

祖父と父母の伯父が乗船していたというAndrea Williamsは、645人の命が失われた別の第二次世界大戦中の海の大惨事となった、最近、発見されたHMAS Sydneyに対するのと同様の政府の対応を希望している。

「Montevideoの沈没に関しては、かなりの量の文献がありますが、例えば何故こうした男達の悲運についての調査がなされなかっ た のかといった、どうしても消えないものがあります。未だに何故、この悲運が放置されたままなのか、謎があるのです。」と語った。

オーストラリアの公文書館は、数件の乗船者名簿を持っているが、一貫性のないものであり、乗客名簿はないという。

「どうして明らかに乗船していた男達の名簿が、名ばかりのものになっているのでしょうか。」

WilliamsはKevin Rudd首相に、調査を開始するよう促すため、手紙を書いた。

「その場所は、戦没者の墓と宣言すべきです。この話は、我が国の戦時中の歴史の1つとして正式に記すべきものなのです。」と語った。

委員会の会員であるKeith Jacksonは、犠牲者の関係者、歴史家、学者、「その他の会員は、これは未完の仕事であるとの考えを共有している」と話した。

「残念なことに、当局の水準におけるこの怠慢は、余りにも長く放置されてきたのですよ。」と語った。

7月1日に、この団体は、フィリピンのスービック湾のHellships Memorial(=地獄船記念碑)で、独自の銘板を除幕する。

Australian National University(=オーストラリア国立大学)の太平洋の歴史家で教授のHank Nelsonは、この沈没は「オーストラリア人が被った最悪の海難」だったと語った。

「終戦までに我々は、ビルマの鉄道について聞き、サンダカン、チモール、アンボンについて聞き、そして8,000人近い戦争捕虜が死ん だ のです。この文脈の下に、Montevideo Maruでの死者もいるのです。」と語った。

キャンベラにあるAustralian War Memorial(=オーストラリア戦争記念館)では、第二次世界大戦のMontevideo Maruの展示をしている。

「この展示には、Lark ForceとMontevideo Maruを記念する銘板もあります。」と広報担当者は話した。

Department of Veteran Affairs(=復員軍人省)の報道官は次のように話した。「ラバウルにDefence of New Britain and the Montevideo Maru(=ニュー・ブリテン島防衛ともんてびでお丸)のオーストラリアの記念碑があり、2002年に修復しております。」(The West Australian: 24th April 2009, 13:57 WST)

Royal Caribbean Cruise Lineは第1四半期の損失を報告(米国)

クルーズ客船会社のRoyal Caribbeanは、2009年度第1四半期における3620万ドルの純損失を計上した。昨年同時期は、7560万ドルの純損失だった。収益も、14億ドルを達成した 2008年度第1四半期よりも減少し、13億ドルだった。

Royal Caribbeanの会長兼最高経営責任者のRichard Fainは、この損失には失望しつつも、通年の収益見通しは必ずしも変更はされていないことに満足していた。

「この最悪の経済の中で、私はより強固な収益環境に勇気づけられており、弊社の者が経費を削減して、予想された業績よりも良いものを達 成 できたことを誇りに思っております。」

このクルーズ客船会社は、世界最大のクルーズ船であるOasis of the Seasの現在の予約が「extremely robust(=すこぶる堅調)」であると報告しており、収益において「significant accretive impact(=特筆すべき加速効果)」を与えることとなるものと期待しているという。

Celebrity Cruisesという商標も持つRoyal Caribbeanは、20隻からなる船隊を有する世界第2のクルーズ客船会社であり、Adventure of the Seas、Enchantment of the Seas、Majesty of the Seas、そしてVoyager of the Seas等を保有している。(Directline-holidays.co.uk: Friday, 24 April 2009)

クルーズ船は発砲を伴う海賊の攻撃をかわす(ソマリア・イタリア)

ローマ発。イスラエルの民間警備員が無法者らと交戦して撃退し、1,500人が乗船したイタリアのクルーズ船が、ソマリア沖で海賊によ る攻撃をかわした。

土曜日の晩に小型の白い高速船に乗った6人の男達が、Msc Melodyに接近して「like crazy(=狂ったように)」発砲したが、このクルーズ船に乗船していたイスラエルの警備員が応戦したところ退散した、とこの船の船長が日曜日、イタリアの国営ラジオに 語った。

「まるで戦場にいるみたいでした。」とCiro Pinto船長は語った。

Melodyの船主のMsc Cruisesは、ドイツの支店から出した声明文の中で、ざっと1,000人の乗客と500人の船員に怪我をした者はいなかったと話した。

このイタリアのクルーズ客船会社の社長であるDomenico Pellegrinoは、Msc Cruisesは最良の訓練を受けた警備員であることから、このイスラエル人を雇ったと語った、と通信社のANSAは報じた。

Maritime Security Center Horn of Africa(=アフリカの角・海事保安センター)の対海賊小艦隊本部によると、攻撃は、セイシェルの北、約200マイル(325キロメートル)、ソマリアの東、約500 マイル(800キロメートル)の洋上で発生したという。(後略)(The Associated Press: Sun, 26 Apr 2009)

豚インフルエンザの懸念で旅行会社株が下落(米国)

既に弱くなっている旅行需要を、豚インフルエンザの脅威の増大が更に弱めることになるのではないかと投資家が懸念し、ホテル、クルーズ 運航事業者、その他の旅行関係会社の株式が、月曜日の午後に急落した。

このウイルスは、メキシコで103人に上った死亡原因として疑われている。合衆国では40例が確認されているが、死亡した者はいない。

豚インフルエンザの勃発は、窮地に立っている旅行業界にとって困難な時期に到来した。旅行業界は、昨秋の金融危機により、商用・観光旅 行 の消費の双方が急落した後、幾分、安定の兆しが見えてきたと報告されていたところだった。

Susquehanna Financial GroupのRobert LaFleurは、2003年初旬の重症急性呼吸器症候群についての懸念により、SARSの差し迫った脅威が無くなった後でさえも、幾つかの世界市場への旅行の流れが止 まったことを指摘した。

具体的にLaFleurは、トロントでのSARSの勃発は、その地域の「significant impact on travel and tourism(=旅行業・観光業に対して深刻な打撃)」を与え、数四半期の間、影響を与えたと話した。(中略)

Wachovia Capital Marketsの分析者、Tim Conderは、クルーズ業界に対する危険については、ざっと4分の1、あるいは全てのクルーズの旅程が、少なくともメキシコの1港に寄港していると推測しつつも、それほ ど心配していなかった。

「我々は、クルーズ業界需要に対し(短期間の大見出しになるような危険を超えて)短期又は長期に亘る重大な影響を与えることになること か らは、遠いと感じているのです。」とConderは語った。メディアがクルーズ船でのノロウイルスの勃発について広く報じた2002年 に、クルーズ需要が僅かに落ち込んだだけだったことを指摘した。

声明文においてCarnival Corp.は、同社は豚インフルエンザの症状を呈したクルーズ船客の報告は受けていないとし、旅程を調整する計画はないと述べた。

日曜日、Royal Caribbeanの広報担当者のMichael Sheehanは、同社では「closely monitoring the situation(=情勢を厳重に監視)」しているが、クルーズの旅程で変更したものはないと述べた。同社は月曜日、最新情報についての返答依頼には答えなかった。

Royal Caribbean Cruises Ltd.の株式は、午後の商いで2.42ドル、16.7パーセント下落して12.06ドルだった。Carnival Corp.の株式は、3.76ドル、13.2パーセント値を下げて、24.70ドルだった。(Forbes: 04.27.09, 01:32 PM EDT)

クルーズ船は豚インフルのためメキシコへの寄港を中止、サン・ディエゴに変更(米国)

サン・ディエゴ発。豚インフルエンザの懸念により、クルーズ船はメキシコからサン・ディエゴに変更になっている。

合計で10,000人近いクルーズ船客が、Centers for Disease Control(=疾病対策センター)がメキシコへの不必要な旅行を取り止めるよう勧告したことから、メキシコに寄港する代わりに、沖合いで過ごしている。

「たとえこの病気に感染する危険がかなり低いものだとしても、弊社では特別の予防策を取っている。」とPrincess Cruise Linesの出した声明文にはあった。

Sapphire Princessは火曜日、プエルト・バリャルタへの寄港を中止し、その代わり、サン・ディエゴとカタリナ島に寄港する計画だと発表した。

この船は2,600人以上の乗客を乗せることができるが、木曜日にサン・ディエゴに寄港することとなっている。土曜日にマサトラン、プ エ ルト・バリャルタ、カボ・サン・ルカスに寄港する7日間のメキシカン・リビエラへのクルーズのため、ロサンゼルスを出発していた。

月曜日、大手クルーズ客船会社は、メキシコに寄港する計画には変更はないと話していた。CDC(=疾病対策予防センター)が豚インフル の 蔓延の脅威があるとして、渡航警告を出したことから、突然、変更となった。

火曜日、Princessも、Coral Princessがカボ・サン・ルカスに寄港することを中止したと発表した。Carnival Elationは、エンセナダに寄港せずに、洋上に留まっていた。CarnivalのInspirationも、コスメルへは予定通りク ルーズをせずに、カリブ海に留まっている。

Carnivalによって所有されているHolland Americaは、Ryndamを洋上に留めており、マサトランへの予定された寄港を回避している。

Princess Cruise Linesでは、乗客と船員が乗船する際に審査を強化するといった別の予防策を取っていると話している。また豚インフルの疑いがある者は、いかなる者でも隔離する扱いをす る予定でいる。(San Diego 6: 3:21 pm)

Samlinkは5月にムンバイ―ジャフラバード間のフェリー運航を開始(インド)

ムンバイに本拠を置くSamudra Link Ferry Shipping & Cruise servicesは、5月中旬にムンバイ―ジャフラバード間で、運河運航を開始する。同社はSamlinkとしても知られているが、4月27日にこのフェリー運航を始める 予定でいたが、悪天候のために延期せざるを得なかった。(中略)

空調管理されている区画の200席ばかりのリクライニング・シートの切符は、700ルピー。屋外の250席の切符は500ルピーで、こ の フェリーには賭博場とディスコがある。

「弊社の外洋クルーズとは違い、週末のクルーズでは、踊り場や賭博区域、無蓋甲板での娯楽用設備、歌手や国際的な踊り子らによる実演を 提 供いたします。このムンバイ―ジャフラバード間のフェリー運航は、日常的に旅行される方を対象にした旅客運航を提供することに狙いがあり ます。」と同社広報担当者は語った。

Samlinkは、水上旅客運航を提供することで非インド住民により発展し、インド人通勤者にとってはお手頃な価格となっている。 (Business Standard: April 28, 2009, 0:00 IST)

年金生活者がクルーズ船で「ヨーロッパに麻薬を密輸」(スペイン)

南米を巡るクルーズ休暇中の観光客を装った高齢者が、スペインに薬物の小包を持ち込んだ、と警察は語った。

当局者に疑われることが少ないことから、「drug mules(=薬物の運び屋)」として選ばれた60代の2人の女性は、スペイン南西部のカディス港に接岸したクルーズ船から下船の用意をしていたときに逮捕された。

警察は、船室に隠されていた純粋なコカイン27キロ(59ポンド)を発見した。この薬物は、クルーズ船がブラジルに寄港した際に持ち込 ま れたものと考えられている。

この一味の別の7人も逮捕されており、これにはスペインに船が接岸した際に、この女性から薬物を受け取ろうとした2人も含まれており、 ブ ラジルに高飛びしようとしていた一味の首謀者と見られている。

「一味には、南米で麻薬を入手するために豪華な大西洋横断クルーズに乗船した高齢者も加わっていた。警察の目を眩まそうと、 『mules(=運び屋)』は観光客を装っていた。」と警察の声明文にはあった。

この方法がスペインにコカインを持ち込むために利用されたのは初めてのことである、ともあった。(後略) (Telegraph.co.uk: 3:56PM BST 29 Apr 2009)

ACPがフェリーを後援(パナマ)

パナマ、パナマ・スター発。フェリーの「5 de Noviembre」は、大西洋から運河への入り口にあるコロン、コスタ・アバージョの住民に対し、週末の無料運航を開始した。

今のところ、このフェリーは、正午から真夜中まで、週末にのみ運航している。この期間中、ガツン・ロック(注、閘門)に架かる橋は不通 に なる。Panama Canal Authority(=パナマ運河当局) (ACP)では、直ぐにこのフェリー運航が毎日行われることを希望している。(la estrella: 04-30-2009)

Achille Lauroの乗っ取り犯が出所(イタリア)

エルサレム発。クルーズ船Achille Lauroの乗っ取りを主導したパレスチナ人の男性が、イタリアの刑務所から出所した。

Youssef Magied al-Molquiは、水曜日に出獄し、イタリアを退去するよう命じられた。2006年に、12日間の仮出獄の後、刑務所に戻らず、スペインで逮捕されたことがあったもの の、30年の刑期のうち、24年間を刑に服し、善行により早期に出所となった。

パレスチナ人ゲリラは、1985年にAchille Lauroを乗っ取った。この4人の乗っ取り犯人は、車椅子に乗っていた高齢のアメリカのユダヤ人、Leon Klinghofferを射殺し、船外に遺体を投げ捨てた。

Molquiは、イタリア人女性と結婚する。弁護人は、彼を喜んで引き受けてくれる国はないと話している。(Jewish Telegraphic Agency: April 30, 2009)

クウェート関連会社はマニラのAboitizフェリーの買収を潰す(フィリピン)

4月30日、マニラ発。フィリピンの巨大企業Aboitiz Equity Ventures (AEV.PS)は、クウェート関連の合弁企業は、世界金融危機のため、計画された3000万ドルのフェリー事業買収から遠ざかったと語った。

今月初め、地元企業のNegros Holdings and Management CorpとKGL Investment of logistics group Kuwait and Gulf Link (KGLK.KW)間の冒険事業であるKGLI-NM Holdingsは、計画されていたAboitiz Transport System Corp (ATS.PS) の持分買収を、元々の93パーセントから32パーセントに減らしていた。

この合弁事業であるAboitiz Equityは、声明文の中で、取引を実行しなかった理由として、「current constraints in the debt markets(=公債市場における流動性の抑制)」を挙げた。予想された購入者は、Aboitiz Equityと、約1億ドル相当のAboitiz Transport System Corpの関連会社の持分の93パーセントを買収することで、9月に合意していた。

しかし今月上旬、Aboitiz Transportのちょうど32パーセントを、3000万ドルで購入するよう制限すると話していた。

一方、このフィリピンの持分会社のエネルギー部門である Aboitiz Power Corp (AP.PS)は、償還期限3年と5年の社債発行を30億ペソ(6200万ドル)に引き上げると語った。

Aboitiz Powerは、この社債発行には、引受希望者が2.5倍もいると語った。3年ものの社債には年間8.0パーセントの利札、5年ものの方には8.7パーセントの利札がついて いるという。

同社は、国営のNational Power CorpからTiwi-Makban地熱発電所を買収するための資金を調達するために、この社債発行の利益を利用すると話した。(1ドル=48.35ペソ) (Reuters: Thu Apr 30, 2009 5:25am EDT)