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2012年4月

2012年4月の海外旅客船情報

新マンガロール港に本会年度最初のクルーズ船が寄港(インド・米国)

4月1日、マンガロール発。2012年‐13年度最初のクルーズ船が、日曜日、New Mangalore Port(=新マンガロール港)に寄港した。

この船は、乗客1962人、船員860人を乗せたm.v. Brilliance of the Seasで、深い喫水用の同港第14番バースが対処した。

New Mangalore Port Trust(=新マンガロール港トラスト) (NMPT)のTraffic Manager(=輸送部長)、S. Gopalakrishna氏は、これはこの港でこれまでに扱った最大のクルーズ船だと話した。この船の長さは196メートルだったと語った。

約1,600人の乗客が、地元旅行会社の手配した陸上旅行(注、寄港地観光)を選択した。

このRoyal Caribbean Internationalの船は、4月12日にも同港に再寄港する、と話した。J.M. Baxi & Coが、マンガロールにおける本船の代理店。

NMPT(=新マンガロール港トラスト)のChairman(=会長)、P. Tamilvanan博士とTraffic Manager(=輸送部長)は、この船の船長と交流した。Tamilvanan博士は、クルーズ休憩室、こざっぱりした広いバース区画、入国管理施設の国際的な水準の施 設に対して、この船の運航事業者から良い評価を得たと話した。より大型のクルーズ船がこの港に寄港しそうだ、と付け加えた。(Hindu Business Line: APRIL 1)

転覆したCosta Concordiaは再浮揚へ(イタリア)

ロンドン発。2012年1月にイタリア沿岸沖で座礁した豪華クルーズ船のCosta Concordiaは再浮揚することとなり、この種の最大の作業となる。

技術者は、この過程において1年間に亘り週7時間作業することとなるが、5月に始まることとなりそうだ。

世界の指導的なサルベージ会社の10社が、2月に運航事業者のCosta Cruisesと契約を締結し、今月初めの期限までに、6つの作業計画を提出している。3社が入札しないものと決定し、2社が協力することとなっている。

The Daily Mail紙によると、関与した会社は、主として合衆国に本拠を置く会社で、これにはDonjohn Marine、Titan Salvage、Resolve Marine Group、そしてT & T Salvageが含まれ、Mammoet SalvageとSmitはオランダの会社で、Svitzerはデンマーク、そしてTito Neriはイタリアだという。

ジェノバに本拠を置くCosta Cruisesは、受け取った提案を明らかにはしていないが、全てを「high quality, involve different approaches and techniques(=高度な技術で、異なる方法と技術を使っている)」と描写している。

「本船はそっくり移動となりますが、現段階においては、どの計画を選択したかについてお話しする準備ができておりません。」と同紙は同 社 広報担当者Davide Barbanoが語るのを引用している。

「しかし全ての計画は、環境影響の可能性が最も少なく、観光業と事業を保護することに焦点を合わせたものとなっております。」と Barbanoは付け加えた。

一方、この転覆船は現在、1月13日に座礁したSeagull Point(注、「かもめ岬」の意)として知られる岩礁の上で、80度の角度に傾いて横たわっている。

乗船していたのは、4,000人以上の乗客と船員だった。申し立てによると、船長のFrancesco Schettinoが「sailby salute(=ご挨拶)」をして、乗客と船員を感動させようとして無謀にも針路を変更し、そのために船は岩礁に衝突したという。(Zee News: Monday, April 02, 2012, 13:17)

Veolia、フランスのフェリー運航事業者SNCMの支配権に注目(フランス)

パリ発。Veolia Environnementは水曜日、コルシカ島へのフェリーを運航しているマルセイユに本拠を置く運航事業者であるSNCMの支配権の取得について、フランス国有の Caisse des Depots et Consignations (CDC)と内輪で話し合いを進めていることを確認した。

この廃棄物、水、エネルギー、輸送グループは、CDCとの輸送合弁企業のVeolia Transdevによって現在保有されているSNCMの66パーセントを直接取得する、とVeoliaの広報担当者は語った。CDCは現在、手を引くことを模索している。

新聞のLes Echos(注、レ・ゼコー)は先に、SNCMが合弁企業のTransdevを引き継ぐべきだという見解には、CDCは賛成したくない意向だと報じていた。 (Reuters: Wed Apr 4, 2012 5:05am EDT)

Tallinkは第1四半期の乗客数増加に失敗(エストニア)

海運グループのTallinkは、2012年第1四半期において、前年比で乗客数の増加を達成することができなかった、と LETA/National Broadcasting(注、「全国放送」の意)は報じた。

前年比での成長は、フィンランドとスウェーデン間の航路の人員数のため、基本的には低迷した。

昨年同時期との比較で、このグループの第1四半期の乗客数は、0.2%の増加で、総計で199万人。一方、フィンランドとスウェーデン 間 の航路の乗客数は、4%の減少で、709,000人だった。この航路の車両輸送量は、今年の最初の3ヶ月間に7%減少し、23,000台 だった。

エストニアとフィンランド間の乗客数は、3%増加して909,000人で、乗用車数は6%近い増加で155,500台だった。この航路 の 貨物輸送は、30%の成長だった。(The Baltic Course: 04.04.2012.)

クルーズ船は洋上でキューバ人を救助(米国・キューバ・メキシコ)

世界最大のクルーズ船が水曜日、メキシコに行く途中で、小型船の23人を救助した。

Royal Caribbean InternationalのOasis of the Seas(注、「海のオアシス」の意)は、19人の男性と4人の女性を乗せた小型船を誰かが認めた時、ジャマイカのファルマスからコスメルに向って航海していた。

この船に乗っていた人は、このクルーズ客船会社によるとキューバ人で、乗客5,400人乗りの船に一旦は乗船して、食料、水が与えら れ、 医療を受けた。

クルーズ客船会社の幹部は、U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)に通報した。客船会社は当局の指示に従って、この23人を木曜日にコスメルで船から追い出した。

Oasis of the Seasは土曜日、フォート・ローダーデールのポート・エバーグレーズから7泊航海に出発した。(Palm Beach Post: 9:24 a.m. Friday, April 6, 2012)

Carnivalのクルーズで十代が裸にされて所持品検査されたと訴訟で主張(米国)

先月、マイアミの連邦裁判所に提起されたCarnival Corp.に対する民事訴訟で、ノース・セントラル・フロリダの十代の少女が裸にされて所持品を検査されて、バハマでクルーズ船から下ろされたと主張している。

Carnivalの広報担当者(注、女性)は、この主張は虚偽であると話している。

J.G.とされるこの少女は、昨年4月、バハマ行きの4日間クルーズで家族と友人1人と共にポート・カナベラルでCarnival Sensationに乗船した時、17歳だった。

訴状によると、ナッソーに寄港した際、早朝に3人の従業員がこの十代の部屋に入ってきたと主張している。

警備員が、エレベーターの床の上に「green leaves and substance inside(=中に青葉と薬物が入った)」バッグを見つけたと言い、この十代が(注、エレベーターに)乗っていたと話した。訴訟によると、3人の従業員がこの十代に質問 を始め、そのバッグが少女のものであることを認めるよう強要したという。訴訟では、母親は不在だったとされている。

船室を捜索した後、この従業員はこの十代に、パンツを降ろして、衣服をたくし上げるよう強要したと訴状にはあった。それから少女を浴室 (注、「便所」の意も)に連れて行き、そこで排尿するのを見ていたという。また、女性従業員が女性器の中を目視して捜索できるようタンポ ンを取り除いたとも、この訴訟では主張されている。

少女と母親は船から降ろされ、この十代は、バハマの拘置房に成人女性と共に入れられたと、訴状にはあった。

この十代は、刑罰を科されることなく釈放されたが、2日間に亘って母親と共にバハマから離れることができなかったという。訴訟では、 75,000ドル以上が請求されている。

Carnivalは、声明文において、通例では係争中の訴訟については論評しないが、「本件訴訟においては突飛な主張がなされているの で、そうしなければならないように思われる。」と述べた。声明文ではこう続けれれていた。

「原告が裸にされて所持品を検査されたというのは、明白な虚偽である。原告とその母親が航海途中で下船させられて、ナッソーでバハマ警 察 により原告が留置所に入れられたことから、明らかに当クルーズ客船会社に対する報復としてなされたものである。」(Orlando Sentinel: 8:46 p.m. EST, April 6, 2012)

海峡フェリー運航のための新会社設立(デンマーク・フランス)

フェリー運航事業者のDFDSとLouis Dreyfus Armateursは、正式に新会社を設立して、イギリス海峡での合弁事業を強固なものにした。

この動きは、海峡の4つの航路の9隻の貨客船を法人化するもので、1社は地中海に設立し、7月1日から営業を開始する。

デンマークのグループのDFDSは82パーセントを保有し、フランスに本拠を置くLDAは残りの18パーセントを保有する。

先週、正式な契約が署名されたが、両社は命運の尽きた競合他社のSeaFranceに対する却下された申出を協議した昨年以来、共同し て 作業している。

1月のSeaFranceの崩壊後、LD LinesのNorman Spiritを使用して、独自のドーバー―カレー間の運航を開始した。

この運航は、DFDSの保有するドーバー―ダンケルク航路や、LD Linesのポーツマス―ルアーブル航路、ニューへブン―ディエップ航路、マルセイユ―チュニス航路と共に、新会社の傘の下に入ることとなる。

DFDSのPresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のNiels Smedegaardは、次のように話した。「この新会社は、DFDSのヨーロッパの海運物流網の創設という戦略に沿って、DFDSの航路を拡張いたします。」

「LD LinesとDFDSの能力と経営を統合することにより、新しい、しかも力強い会社は、海峡市場の顧客により要求されるフェリー運航を安定的に実現するために設立されまし た。」

DFDSから発表された数字によると、この新しい事業は、2億2700万ユーロもの売り上げの可能性があり、約450万人の乗客を扱い 得 るものだという。

約1,160人の従業員が、この取引で併合されることとなる。

LD Linesの社長、Gildas Maireは次のように話した。「この新会社は、海峡フェリー事業におけるヨーロッパの指導者を創設するという弊社の戦略を確かなものにいたします。」

「弊社では、これが業界が対処しなければならない多くの挑戦に対する正しい回答であり、この完全に統合されたネットワークが、弊社の顧 客 に対し、独特の柔軟性を提供することを確信しております。」

船籍と雇用条件は、この計画された合併の後も変わらない。

このまだ名称未定の新会社の組織と経営陣、及び将来の詳細については、開業する7月近くに発表される見込み。(This is Kent: Friday, April 06, 2012)

クルーズ船は不運なTitanicの針路を辿る(英国)

日曜日に英国のサウサンプトンの街を出港したクルーズ船は、100年前の伝説の不運な遠洋定期船、Titanicが取った針路を辿るこ ととなる。

Balmoralでニューヨークに行く乗客の多くは、Titanicが1912年4月14日に氷山に衝突して、北大西洋に沈没した時に 命 を落とした人の親族だ。

この記念クルーズでは、Titanicが沈没した地点に立ち寄ることが含まれている。乗客と船員は、追悼式に参列する。

Balmoralの運航者は、船上の生活を、できるだけTitanicであったように再現するつもりだ。乗客には1912年代の衣装を 着 る者もおり、生の楽隊がその時代の音楽を演奏することとなっている。

不沈船と考えられていた船が凍てつく北大西洋に沈没した時、1,500人以上が死亡した。

Titanicの惨事は、以来ずっと、書籍、映画、民謡の題材になってきた。船の残骸は、未だに海底に横たわっている。(Voice of America: April 08, 2012)

酔っ払って裸になった学生が、ドーバー―カレー間のフェリーで大暴れ(英国)

イギリス海峡で酒盛りから暴動になり、ドーバーのフェリーで裸の学生が大暴れした。

この騒ぎが起きた時、University of Manchester(=マンチェスター大学)とManchester Metropolitan University(=マンチェスター首都大学)の約200人の学部生は、P&O Ferriesの船、Spirit of Franceに乗船して、大陸に向っていた。

酔っ払った学生が服を脱ぎ始めて乱闘となり、コップは粉々となって、テーブルはひっくり返された。

Captain(=船長)のSteve Johnsonは、アルプスでのスキー休暇に行く途中だったと理解されているこの酔っ払った若者の振る舞いについては、多くの苦情があったと話した。次のように語った。

「テーブルの上で踊り、テーブルの上の瓶やコップを蹴飛ばしたのです。概ね酔っ払って、無骨な振る舞いで、男も女も裸になっていまし た。」

このバス4台の学生の団体は、約1,500人の乗客と共に、カレー行きの4月1日日曜日の早朝の便に乗船していた。(This is Kent: Monday, April 09, 2012)

Titanic記念クルーズは病気の乗客のため遅延(英国)

ロンドン発。Titanicで死亡した人の子孫を乗せたクルーズ船が、病気の乗客をアイルランド本土に空輸するために遅延した、と運航 事業者は話した。

BBCのカメラマン、Tim Rex(56)は重病になり、医学的予防措置として船から運びされた、とこの放送局は語った。

Fred. Olsen Cruise Linesは、本船はRexを医療のためヘリコプターで運び出すために、アイルランド沿岸から20海里以内に引き返したことを確認した。容態が生死に関わるものだとは報じ られていない。

「Fred. Olsenのクルーズ船、Balmoralで実施されているTitanic Memorial Cruise(=タイタニック記念クルーズ)に乗船中の顧客1名が発病した。」と声明文にはあった。

救助作戦は、アイルランド沿岸警備隊の支援を受けて行われた。

この作戦の後、本船は旅行を再開し、週末には慰霊祭に間に合うよう、Titanic沈没現場に到着する見込みだ。

本船は日曜日に、サウサンプトンからニューヨークに向けて旅を開始し、月曜日遅くにアイルランドのコーブ港に予定通り寄港した後、悪天 候 に耐えてきた。

Titanic Memorial Cruiseでは、1,309人の乗客を運んでおり、White Starの船と同人数としていた。

多くの人が、MS Balmoralにエドワード朝(注、1901年から1910年)の衣装を着けて、ある者は1等船客として、ある者は最下級船客として、またある者は船員として姿を見せて いた。

12泊航海の一環として、このクルーズでは、元の船が1912年4月15日に氷山と衝突して沈没した大西洋の現場にも停まり、乗船して い る者は慰霊祭を執り行うこととなっている。(AFP: Tue Apr 10, 2012)

高雄港にクルーズ定期船が接岸(台湾・日本)

4月10日、高雄(=カオシュン)発。オランダの豪華クルーズ船MS Zaandamが火曜日、高雄港に接岸し、この南部の港湾都市に1,000人以上の日本人船客がもたらされた。

観光客らは、この61,396トンの船が、同港のBanana Pier(=バナナ埠頭)に接岸した際に、高雄当局者と、持て成しや観光業を学ぶ地元大学生から、暖かい歓迎を受けた。

観光客らは、埠頭で伝統的な龍神踊りを楽しみ、その後、バナナやパイナップルといった地元の果物と野菜、そして焼き芋が振舞われた。

都市当局者によると、高雄がMS Zaandamのクルーズ旅程に含まれたのは、初めてのことだという。

2005年、MS Zaandamは、World Ocean and Cruise Liner Society(注、「世界海洋・クルーズ定期船協会」の意)から、最高総合クルーズ価値賞が与えられたと当局者は話した。

この定期船は、この日の晩に高雄を出発し、台湾北部の基隆(=キールン)港に向う。4月12日に日本に戻る予定。(Focus Taiwan News Channel: 2012/04/10 19:36:23)

クルーズ船が西沙への試験航海から戻る(中国)

海口(=ハイコウ)発。クルーズ船は、南シナ海の西沙諸島の観光業の開発のための可能性ある航路を調査して、この諸島から戻った、とク ルーズ運航事業者は火曜日に話した。

日本から輸入されたYexiang Gongzhu(=椰香公主)、すなわちScent of Princess Coconut(=ココナッツ王妃の香り)(注、旧クィーン・コーラル7)は、月曜日、西沙諸島の北部の砂州への3日間航海を終えて、海南(=ハイナン)省の南中国の島に ある都市、三亜(=サンヤー)港に接岸した、とクルーズ運航事業者のHainan Strait Shipping Co, Ltdの幹部、Zhou Naijunは語った。

Zhou(=周)は、同社はこの試験航海で集めた情報を基に、西沙クルーズ観光計画を微調整すると話した。しかしこのクルーズ計画を正 式 に開始するための予定表はまだないと話した。

海南省政府の役人は、南シナ海の西部に広がる列島である西沙諸島の観光業を開発する計画を作成しているところだと語った。Hainan Strait Shippingは、海口―三亜―北西沙航路を運航するための免許は得ている。

省運輸局の役人のHuang Pengは、観光業開発の第1段階において、クルーズ船はYongxing島への航海をすることが許可されるが、観光客は船内に留まらなければならないこととなると語っ た。

「西沙の北部砂州を周遊することになります。見事な景観と青い海を楽しみ、海南島に戻って来ることとなります。」とHuangは語っ た。

「次の段階のために、我々は更なる大型の船舶を建造し、高額所得消費者の需要に見合った、その他の改善をしていくこととなります。」

Scent of Princess Coconutは、長さ140メートル、幅20メートルで、1999年以来、豪華貨客フェリーとして運航されてきた。西沙クルーズ航路を運航するために、南シナ海の強風に 耐えられるよう機能を強化する改造を行っている。

西沙航路は、約180海里の距離、すなわち12時間も乗船する広がりがあり、往復クルーズは約2日かかる、とZhouは語った。

長年に亘り中国は、西沙諸島とその近海についての、議論の余地のない領有権を繰り返し述べてきた。中国国務院は、2009年後半に交付 さ れた法規において、政府は「actively, prudently and neatly(=積極的に、手堅く、きっぱりと)」西沙諸島を観光業に開放するよう作業する、とした。

Huangは、西沙観光開発は、古代から中国領土の一部であった南シナ海のこの諸島に対する領有権の宣言であるので、「very important(=大変に重要なもの)」だと述べた。

この地域の観光開発は、海南省政府が、この諸島に対する実効的な管理を行うこととなる合図でもあると語った。(China Daily: 2012-04-10 16:03)

空輸されたTitanicクルーズの男、病院で「快適」(英国)

発病後、Titanic記念クルーズから空輸されたBBC(=英国放送協会)のカメラマンは、アイルランド共和国で 「comfortable(=快適)」にしており、病院で検査をしているところだ。

100年前のTitanicが取った進路を辿っていたMS Balmoralは、Tim Rex(56)が発病したことから、少し回り道をすることを余儀なくされた。

このクルーズでは、海難現場での日曜日追悼式にはまだ間に合うことを確認していると船員は語った。

乗船しているBBCのJon Kayは、Rex氏は「doing OK(=大丈夫だった)」と語った。

「今朝、彼からメールを貰い、そこで快適にしているとありました。ですからこれは吉報ですよ。」と付け加えた。

BBCの広報担当者(注、女性)は次のように語った。「Timは(ケリー州の)病院に留まっており、検査を受けているところです。」

このカメラマンは、Balmoralがアイルランドのコーク州コーブ港を出港して16時間後に発病した。船上で医療職員により検査を受 け、船は空輸できるようにするため、アイルランド沿岸に向けて戻らなければならなかった。(中略)(BBC News: 11 April 2012 Last updated at 14:13 GMT)

バルト海のフェリー、Scandlines向けの2隻の2番船が進水(ドイツ・デンマーク)

ドイツのシュトラルズントのP+S Shipyardは、Scandlinesのバルチック航路向けの2隻のフェリーの2番船、「Copenhagen」を進水させた。

毎秒2メートルの速力で、Scandlinesのドイツ―デンマーク運航向けの新しいフェリーは、400メートルもある建物から引っ張 り 出され、艤装ドックに移された。

第1船の「Berlin」と「Copenhagen」は(後に一緒に洗礼を受けることになっているが)、今年の後半にロストク―ゲサー 航 路に就航し、既存の収容力を倍増させる。

このフェリーは、約480台の乗用車又は96台のトラックを運ぶことができ、1,500人までの乗客を乗せることができる。

この新造船の命名により、Scandlinesは、ドイツとスカンジナビア間の観光と経済協力に向けたベルリン―コペンハーゲン航路の 重 要性が増していることを強調している。

Scandlinesは、ロストク港とゲサー港の拡張の他、この2隻の新船に2億3000万ユーロ近い投資を行った。(後略) (MarineLink: Monday, April 16, 2012)

フェリーに将来の懸念(ギリシャ)

沿岸海運会社は、過去3年間(2009年-11年)の間に、10億ユーロ以上もの赤字を溜め込んでおり、危険水域にある。

海運会社の中には、喉から手が出る程必要だったイースター休暇中の輸送量の急騰が、部分的には4月11日と12日の海員による48時間 ス トの影響により現実のものとはならず、この期間の乗客数が少なくとも50パーセント落ち込んだことから、その将来が暗いものとなっている ことが明らかになっているところがある。

上場沿岸海運企業のANEK、Minoan、Maritime of Lesvos、そしてAttica Groupは、2009年に2億1500万ユーロの赤字を出していた。これは2010年には3億4500万ユーロに増えて、2011年には総額2億1000万ユーロになっ ていた。紛争中のリビアから人々を輸送することで多くの会社が利益を得たために、昨年は赤字が抑えられていた。 (Kathimerini: Friday April 20, 2012 (22:57))

Costa Concordiaは解体せずに浮揚させることに(イタリア)

ミラノ発。32人が死亡したトスカーナ州沖の岩礁から、転覆したクルーズ船Costa Concordiaを撤去するためのサルベージ作業は来月上旬に始まり、1年はかかるものと見られる、とイタリアの船主は土曜日に発表した。

合衆国の会社Titan Salvageが、1月13日に、船長が明らかな離れ業として針路を逸脱して4,200人が乗る定期船の舵を切って、観光に頼るジリオ島沖の岩礁に突っ込んだ、この船を撤 去するための入札で落札した。32人の乗客と船員が、半狂乱となった遅れた避難において死亡した。うち2人が、未だに行方不明になってい る。

このサルベージ計画は、イタリア当局の承認が必要なものだが、この船を一塊のものとして(注、解体せずに)イタリアの港に曳航すること に なるものだとCostaは話した。

作業員は3月24日にConcordiaからの燃料の撤去作業を完了しており、Costaでは本船の撤去においては、環境保護が 「top priority(=最優先)」となると話していた。ジリオ島は漁場に位置し、イルカの保護区にある。

島民は、同船の存在とサルベージ作業がジリオ島の主要産業である観光業を混乱させることになるという懸念を表明していた。

Giglio Mayor(=ジリオ町長)のSergio Ortelliは、環境、経済、港湾活動に与える影響を最小限にして一塊のまま船を撤去し、「so that we can return to normal(=通常に戻れるよう)」、予測として作業が1年以内に完了することが重要だと語った。

Titan Salvageは、フロリダ州パンパノウ・ビーチに本拠を置き、ここのウェブサイトによると、1980年以来、350件以上の浮揚・難破船除去作業を行ってきたという。水 中建築工事・工業技術に特化しているイタリアの海洋請負業者のMicoperiと提携する。Titanは、このサルベージ作業に入札した 6社のうちの1社だった。

サルベージ作業員と装備は、ジリオ島の港湾活動に対する影響を最小限にすることを狙って、近隣のチベタベッキアに移動させる、と Costaは話した。(後略)(BusinessWeek: April 21, 2012, 10:24AM ET)

クルーズ船で火災(米国)

フロリダ州、ポート・エバグレーズ発。クルーズ船上で火災が発生したが、乗客と船員は無事だった。

Allure of the Seasという船での火災は、ポート・エバグレーズに戻る途中で発生した。当局者は、この火災は機関室が火元で、同船の噴霧システムにより直ちに消火された。

「階段を下っていると、階段で轟音を聞き、何が起きたのか知ろうとしているところです。」とJared Jamiesonは話した。

同船は火災当時、サン・マルタン島から航海中だった。乗船していた船員や乗客で、怪我をした者はいなかった。(7Online WSVN-TV: Today at 10:30 am EDT)

Costa Cruisesの最高経営責任者は退職、Carnival話す(米国・イタリア)

破滅的に始まった今年を迎えた後、Costa Cruisesの首脳は7月1日に退職する、と親会社のCarnival Corp.は月曜日に発表した。

Carnivalの広報担当者のJennifer de la Cruzによると、Pier Luigi Foschiが最高経営責任者の職から離れることは、1月のCosta Concordiaの致命的な衝突事故とは無関係だという。この退職については、1年以上も前から話があったと語った。

「かねてよりPierは、65歳になったときに退職する意向だということを伝えていました。本日の発表は、以前からの継承計画の一環で あ り、弊社の優秀な経営チームが、弊社商標を監督できる適任の人材を探し出すことを可能にするものであります。」とCarnival Corp.のChairman and CEO(=会長兼最高経営責任者)のMicky Arisonは、声明文において述べた。

Carnival Corp.のドイツのクルーズ運航事業者AIDA Cruisesの社長、Michael Thammがイタリアのジェノバに移動し、Costaグループの最高経営責任者としてFoschiと交代する。このグループには、Costa Cruises、AIDA Cruises、そしてスペインのIbero Cruisesという客船会社が含まれている。

Gianni Onoratoは、Costa Cruisesの社長を続ける。AIDA Cruisesで長らく上級幹部であったMichael Ungererは社長になる。

Foschiは昨秋に65歳になったが、Costaグループの会長兼常務取締役に留まり、Carnivalの取締役に残ることとなる。

1997年10月に最高経営責任者としてCostaに加わり、2000年1月に会長に就任していた。

会長として、対政府関係と1月の死者を出したCosta Concordiaの事故の余波に対処し続けることとなる。イタリア沿岸沖にある岩礁に衝突して、船は座礁して転覆、32人が死亡した。

この海難事故があった時、FoschiはConcordiaの船長Francesco Schettinoを、船をジリオ島に近すぎる許されていない進路に進めた「human error(=人為ミス)」だとして、公然と批判した。Schettinoは逮捕され、イタリアの事故捜査当局によって自宅軟禁下に置かれている。

世界最大のクルーズ会社であるCarnival Corp.は、マイアミに本拠を置いている。(MiamiHerald.com: Posted on Monday, 04.23.12)

ラゴスはオーストラリア企業とフェリー契約に書名(ナイジェリア・オーストラリア)

Lagos Government(=ラゴス州政府、注、ナイジェリア)とEko Water Busesの共同企業体は、国内の様々な航路で使う60隻のフェリーの建造についてブリズベーンのAluminum Boats社との間で契約に署名した。

この取引は、Private Public Partnerships Office(=官民連携事務所)とLagos State Waterways Authority(=ラゴス州水路当局)を代表するLagos State Government(=ラゴス州政府)と、Eko Water Busesとの間で、Memorandum of Understanding(=覚書) (MoU)が取り交わされた後で出てきたもの。

最初のフェリーは、予備計画では2012年7月までに配船され、更に5隻の船は2012年12月までに就航する。それぞれの船は、乗客 200人を乗せるものとなる。

署名者は、原型となるフェリーの乗船体験に招待された。

関連整備として、50人のナイジェリア人が、ブリズベーンにあるAluminium Boats Companyの船舶建造施設において、海運運航、船舶運航、修理についての包括的な訓練事業に参加している。

完全運航が始まった時にフェリーを動かすための必要な技術を、この訓練によって50人に身につけさせることとなる。

このフェリー建造事業を後援している金融機関には、Westpac institutional Bank of Brisbane(=ブリズベーン西太平洋機関銀行)、Commercial Banking of Australia(=オーストラリア商業銀行)、Export Finance and Insurance Corporation(=輸出金融保険会社)が含まれている。(BusinessDay: TUESDAY, 24 APRIL 2012 09:52)

5月1日にフェリーは混乱(ギリシャ)

受給年金の削減に抗議して、3つの海員組合の組合員が24時間ストライキを予定していることから、5月1日にはフェリーの深刻な混乱が 予想されている。

傘下組合は、その日の午前8時からの4時間の怠業を呼びかけている。(Kathimerini: Wednesday April 25, 2012 (21:26))

クルーズ船の安全性強化(ヨーロッパ)

クルーズ船の安全性が、Costa Concordiaの大惨事後、強化されることとなった。

新規則には、針路の選定、橋への接近、救命胴衣についてが含まれている。Costa Concordiaが1月にイタリアの沿岸沖の岩礁に衝突した時、30人以上の命が失われた。

この新しい安全政策は、European Cruise Council(=ヨーロッパクルーズ理事会)会長、Manfredi Lefebvreによって発表された。(Scotsman: Published on Thursday 26 April 2012 00:15)

Condor FerriesのCommodore Clipperで火事(英国)

ポーツマスとチャンネル諸島のガーンジー島の間を走っているフェリーで火災が発生した。

Commodore Clipperの船員は、英国標準時間の13時20分頃、機関の油加熱装置で「minor fire(=小火)」だとしているものを発見した、と運航事業者のCondor Ferriesは話した。

消火され、乗船していた220人の乗客と39人の船員には怪我人はいなかった、と述べた。

この長さ129メートル(420フィート)のフェリーは、自力でポーツマスに帰港中。(BBC News: 26 April 2012 Last updated at 17:40 GMT)

ニューポートはクルーズ船客がかなり少なくなるものと予想(米国)

ロード・アイランド州、ニューポート発。ニューポートの地元当局者は、今年、この臨海都市に遣って来るクルーズ船客はかなり少なくなる と予想される、と話している。

Newport Daily News紙は、ペロッティ・パークで下船するものと見られるクルーズ船客は、82,000人と予想されると報じた。これは、2011年度にやって来た96,000人の乗客 よりも約14パーセント少なく、2010年度に到来した109,000人よりも25パーセント少ない。

同紙は、この地域の観光局のDiscover Newportの代表で最高経営責任者のEvan Smithが、クルーズ船客は、海外を含むより異国風の目的地を訪問することを模索していると話すのを引用した。同氏によると、北東部地方の大半の寄港地では、乗客が約 15パーセントから20パーセント減少しているという。

来週、Holland America LineのMaasdamが到着し、クルーズ船の季節が始まる。(Boston.com: April 27, 2012)

DFDSとLD Linesがドーバー―カレー航路に第2船就航(英国・フランス)

フェリー会社が、第2船のフェリー、Deal Seawaysをドーバーからカレーへの航路に就航させた。

この新しい船は、運航事業者のDFDS SeawaysとLD Linesに、1日の往復運航回数を10回に倍増させることを可能にするものだ。

船はBrittany Ferriesから傭船されたもので、以前はBarfleurとして知られていたものであり、フランス人船員によって運航されることとなる。

DFDSとLD Linesは、1月のSeaFranceの清算後、海峡横断航路の運航を共同して推し進めている。

Deal Seawaysは、2月17日にドーバーとカレーの間で処女航海を行ったNormal Spirit(注、Norman Spiritの誤り)に加わることとなる。

ドーバーからカレーに行く航路では、3隻のフェリーがSeaFranceによって運航されてきた。

ドーバー―カレー航路で年間350万人以上も輸送してきたこのフランスの会社は1月に清算され、ドーバーで127人、フランスでは数百 人 以上が職を失っている。(BBC News: 27 April 2012 Last updated at 12:02 GMT)

クルーズ船がイントレピッド近くの埠頭に衝突(最新情報)(米国)

マンハッタン発。将来住人となるスペース・シャトルEnterpriseの歴史的な飛行をUSS Intrepidが目の前にした数時間前、招かれざる客に対処しなければならなかった。巨大なクルーズ船が、この航空母艦が接岸していた埠頭の縁に衝突したのだ。

乗客2,348人乗りのNorwegian Starが、スペース・シャトルの飛来で興奮が高まっている最中の金曜日の朝、接岸を試みて制御できなくなり、Intrepidの側面を擦った、と当局者と目撃者は話し た。

「今朝、午前8時30分頃、Norwegian Cruiseの船がPier 88(=第88埠頭)に入ろうと旋回していた時に、Intrepid Sea, Air & Space Museum(=イントピレット海洋航空宇宙博物館)の本拠としているPier 86(=第86埠頭)に擦りつけた。」とIntrepidの職員は、DNAinfo.comへの電子メールにおいて確認した。「当博物館は埠頭の損傷を調べているが、現在 のところ、僅かなものと思われる。」

電子メールでの声明によると、「殆ど2時間後に迫っていたEnterpriseの飛来の準備作業には何らの影響はなかった。」という。

この衝突は、ワシントンDCにあるDulles International Airport(=ダラス国際空港)から離陸したEnterpriseが、747 Boeing Shuttle Carrier(=ボーイング747シャトル・キャリアー)を装着して、約 1,500フィート上空で当市の周りを飛行する直前に起きたものだ。

シャトルは、最終的にはJFK International Airport(=ジョンFケネディ国際空港)に着陸した。6月にIntrepidに平底船で運ばれて来る前に、国中を飛び回ることとなっている。

長さ965フィートのクルーズ船は、今シーズン初のニューヨーク旅行の最中で、金曜日の朝は強風と時化のために接岸するために奮闘して い た、とNorwegian Cruise Lineの幹部は電子メールで語った。

目撃者によると、この大型船は接岸するために針路を変更しようとしたものの、成功しなかったという。(後略)(Huffington Post: 04/27/2012 5:13 pm)

オーストラリアの億万長者が「不沈」のTitanic進水へ(オーストラリア)

キャンベラ発。オーストラリアの億万長者が月曜日、元の船が氷山に衝突して沈没して100年経って、Titanicの 「unsinkable(=不沈)」版を建造する計画を発表した。

Titanic IIは、2016年暮れに、古いTitanicの航路であるイングランドから北米に向けて処女航海する見込み。

「沈没しないように設計いたします。」と鉱山と観光業の大立者のClive Palmerは記者らに話した。「あんなことがないように、あらゆる技術を用いて、現代的な船として設計されます。」

元のTitanicは進水当時、世界で最も大きな定期船で、当時、「virtually unsinkable(=事実上不沈)」であるとの異名を取ったものだったが、1912年4月15日に氷山に衝突して沈没し、乗客と船員、1,517が死亡した。

Palmerは、自分の新しい海運会社であるBlue Star Line Pty Ltdは、中国国有会社のCSC Jinling Shipyard(=長航重工金陵船廠)との間で、Titanic II建造についての覚書に署名したと話した。元の船は、White Star Lineが運航していた。

この新Titanicの設計作業は始まっており、840室、9層甲板を有する旧版と同じ寸法となる。(Hartford Courant: 3:39 a.m. EDT, April 30, 2012)

アッサムのフェリーの転覆で100人死亡(インド)

グワハチ発。サイクロンの嵐が破壊の爪跡を残したのに引き続き、月曜日の午後、ローアー・アッサムのズブリ地方のブラマプトラでフェ リーが転覆し、この大惨事において、少なくとも100人が溺死した恐れがある。これまでのところ、12体の遺体が収容された、とズブリの 当局筋は語った。

警視のPradip Saloiは、次のようにThe Hindu紙に語った。

「このフェリーは元々ズブリから来たもので、ハシンギマリに向っておりましたが、ファカーガニ付近で転覆しました。実際の乗客数につい て は、確かなことは判りません。250人から300人の乗客がいたと聞いております。しかし多くの人が無事、泳ぎ着いたとの報告がありま す。」

National Disaster Response Force(=国家災害救助隊) (NDRF)の他、警察、陸軍、国境警備隊による救助作業もなされた。

連絡が取れた時、Principal Secretary (Revenue and Disaster Management)(=歳入・災害管理第一書記)V.K. Piperseniaは、NDRF(=国家災害救助隊)は被災地に向っている途中だと話した。ズブリに本拠を置く陸軍の1個縦隊とBSF(=国境警備隊)の河川部門は、既 にこの地域に移動した。BSFの25人の要員からなる1チームが6隻の船を持って現場に急行している。

Pipersenia氏は、アッサムの内陸フェリーは、気象設備を備えておらず、全てのシステムは古くて伝統的なものだと語った。

「こうした事故を回避するために、前もって暴風雨警報を出すことについてIndia Meteorological Department(=インド気象局)と協力し合わないとならなくなりました。」(The Hindu: April 30, 2012)