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2012年11月

2012年11月の海外旅客船情報

フェリー取引精査(フランス・英国)

フェリー業界の観察者は、EurotunnelがSeaFranceの資産を購入した件についての月曜日のCompetition Commission(=競争委員会)の決定には、「unsurprised(=驚いていない)」。

Office of Fair Trading(=公正取引局) (OFT)は、この取引が、海峡横断市場(注、ドーバー海峡、イギリス海峡)の競争を緩和することになるかもしれないという懸念に反応した。

Sea Franceが1月に破産し、Eurotunnelが現在、MyFerryLinkによって使用されている2隻を購入した。P&O Ferriesの広報担当者は、次のように語った。

「これは予期していたことです。Competition Commissionが、この件について更に調査するという決定を歓迎しています。驚いてはおりません。」

MyFerryLinkの社長、Robin Wilkinsは次のように語った。

「大変に驚いているわけではないですが、私には関係がないです。照会をするための基準は、大変に大まかなものですからね。」

この取引の調査において、OFT(=公正取引局)はSea Franceの清算に先立って、Sea FranceはEurotunnelの「close competitor(=緊密な競争相手)」だったと述べていた。(This is Kent: Friday, November 02, 2012)

金門・中国間のフェリー乗船者数が記録的(台湾・中国)

11月3日、台北(=タイペイ)発。金門(=チンメン)―厦門(=シアメン、アモイ)間のフェリー運航を利用する人の数が、10月最後 の3日間に記録的な数字を記録した、とMinistry of Transportation and Communications(=運輸・交通省)は土曜日に話した。

10月29日から31日までの間に、この台湾が支配する島と中国の都市を結ぶ直行輸送便を利用した出入国者数は、合計で21,394人 だった。この数字は、3日間の合計としては記録的だったと同省では話した。

2001年に開設されて以来、同フェリーを利用した出入国者は700万人を越えており、昨年だけでも147万人を記録しているという。

同省では、乗客数が伸びる見込みのある金門のShuitou Wharf(=埠頭)の拡張により、年間6パーセントの成長が見込まれると話した。

この拡張工事が竣工すれば、同埠頭は現行の220万人から、350万人の到着者を扱うことが可能になる、と同省では話した。拡張作業に つ いての予定表は示されなかった。(Focus Taiwan News Channel: 2012/11/03 22:13:45)

日本、ロシアのプリモライと観光業で協力推進の用意(ロシア・日本)

日本の会社は、観光業の分野で、ロシアのプリモルスキー地方、すなわちプリモライと協力推進することに関心をもっている、と新潟県知事 のIzumida Hirohiko(=泉田裕彦)は、プリモライ知事のVladimir Miklushevskyとの会談において語った。

この日本の当局者は、ロシア極東は、ロシアが日本の最も近いヨーロッパ国家であることから、日本にとって特別に関心のあるところである と 指摘した。

日本の知事は、観光業を推進するために、新潟とウラジオストクの間で航空機やフェリーの運航が開設されるべきだと考えていると語った。 ま た日本の投資家も石油・ガス開発やヘリコプター・ビルディングにも関心を持っている。

Miklushevskyは、こちらでは数件の高度技術露日事業、すなわち木工業の分野やMazda(=マツダ)車の組み立てなどが、 プ リモライで効果的に実施されていると語った。(The Voice of Russia: Nov 5, 2012 11:16 Moscow Time)

ガバンの国会議員Alex DouglasはLNPのクルーズ船ターミナル計画には不備があると語る(オーストラリア)

LIBERAL National Party(=自由国民党)のMP(=国会議員)が、不備があると言って、ゴールド・コーストにクルーズ船ターミナルを建てる州政府の計画を攻撃した。

Gaven MP(=ガバンの国会議員)Alex Douglasは、大半のLNP(=自由国民党)の党員は、サウスポート・ブロードウォーターにカジノも建てるというこの計画には反対していると話している。

先週、州政府は、この土地の開発に関心を持つよう誘致に乗り出した。

Deputy Premier(=副知事)のJeff Seeneyは、クルーズ船ターミナルは、ゴールド・コーストと州に莫大な経済効果があると語った。

Douglas博士は日曜日、約2000人の抗議者を前に、これは金のかかる、そして党の分裂を招く危険な計画だと表明した。

「私は、ブロードウォーターにクルーズ船ターミナルを建てるという現在の提案には不備があると話しました。」とABCに語った。(後 略) (Herald Sun: November 05, 201210:41AM)

TUI CruisesはSTX Finlandで新船建造選択権を行使(ドイツ・フィンランド・米国)

2012年11月5日。ドイツのTUI Cruisesは、STX Finlandにクルーズ船の2番船の選択権を行使した。この発表は、2014年春に引き渡される予定のMein Schiff 3向けの最初の鋼板が、Turku Shipyard(=トゥルク造船所)で切断されたときになされた。2番船の建造は2013年夏に始まり、2015年春に引き渡される予定だ。

この姉妹船は、2015年5月に、STX Finland Oyのトゥルク造船所から引き渡される見込み。雇用に対する影響としては、年間5,500人の雇用が見積もられている。

フィンランド国有の輸出信用機関が、CitibankやFinnish Export Credit Ltdから資金を調達することとなっている新造の引渡後の買主の信用を保証する。

この保証は、Finnveraがおよそ3億6000万ユーロの買主信用の95パーセントを保証する。融資期間は、本船の引渡後12年 間。 Finnveraの保証の受益者は、信用アレンジャー(注、信用補完を行う企業)のCitibankであり、Finnveraの子会社の Finnish Export Credit Ltdがこの信用に対する資金提供を行う。(中略)

TUI Cruisesは、TUI AGとRoyal Caribbean Cruises Ltdによる合弁企業。(Marine Log: NOVEMBER 5, 2012)

バー・ハーバーでは2012年、記録的な数のクルーズ船が寄港(米国)

メーン州、バー・ハーバー発。2013年向けに既に予約されたフレンチマン・ベイを訪問するクルーズ船の数からすると、今年、地元に訪 問したクルーズ船の記録的な数は短命に終わりそうだ。

今年バー・ハーバーでは、大嵐のSandyのために、2012年に予定されていた最後の3隻の寄港が中止となったものの、クルーズ船寄 港 数が史上最高であった。これらの船は、先週初めにフレンチマン・ベイに錨を降ろす予定だった。

結果的には、今年MDIを訪問した最後のクルーズ船は、10月27日土曜日の乗客940人乗りのCrystal Symphonyだった。

バー・ハーバーの港長のCharlie Phippenは、先週、Crystal Symphonyの訪問はバー・ハーバーにとっては、どんな暦年においても記録的な数だった2012年度において108回目の寄港となったと語った。以前の記録である 2010年度の107回を1回上回った。2011年は、バー・ハーバーには106回クルーズ船が寄港した。

2013年の時点で、バー・ハーバーには135回のクルーズ船寄港が予定されている。毎年、中止となる傾向があり、大半は悪天候による も のだが、来年の中止は異例に多くが余儀なくされることと思われるので、2013年度の総計は、先週の年間記録を超えることはないだろう。

1990年、バー・ハーバーには僅か22隻のクルーズ船が寄港しただけだった。

Phippenは、今年の寄港数が記録的だったにも拘わらず、今年バー・ハーバーに立ち寄った実際のクルーズ船客数は、2011年より も 少ないと考えている。彼の見積もりによると、5月始めから10月末までの間に、バー・ハーバーに130,000人以上のクルーズ客が到着 したという。

Phippenは、3,000人以上もの乗客を乗せることができる大型船のCaribbean Princessが、昨年は12回以上もバー・ハーバーに寄港したものだったが、今年は少なくて、この町の2012年のクルーズ船客総数は減少しそうだと話した。

「それで2011年の乗客数の方が上になるのですよ。」と語った。

2013年にバー・ハーバーに処女航海を行うものと見られている船の中には、乗客1,250人乗りのMarina、乗客2,394人乗 り のNorwegian Gem、そして乗客2,050人乗りのAidaBellaがある。有名なQueen Mary 2は、9月13日と10月18日に2回寄港し、乗客1,200人乗りのMaasdamは、バー・ハーバーに22回寄港する見込みだ。

ポートランドでは、同市の広報官(注、女性)のNicole Cleggによると、2012年に59隻のクルーズ船寄港が予定されていたが、中止となったのは僅かに1回だったという。2012年の乗客数の見積もりは、65,000人 以上だったと月曜日に語った。

ポートランドでは、2011年には65回クルーズ船が訪問し、2010年は71回だった。市と業界幹部は昨年、ポートランドに約 90,000人のクルーズ船客が訪問したと見積もっている。

2013年、ポートランドには61隻のクルーズ船が訪問し、81,000人近いクルーズ客をもてなした。

Cruise Lines International Association(=クルーズ客船会社国際協会)では、2011年に同業界は、メーン州で直接4500万ドルを消費したことを指摘している。クルーズ業界幹部による と、この数字は、業界が2010年にメーン州で3600万ドル消費していたのと比較して、25パーセント増加したものであることを示して いるという。

2011年にメーン州で業界が生み出した雇用数は795人であり、これは前年度に当州で業界が生み出した690人分の雇用よりも15 パー セント増加したものであることを業界団体は指摘した。こうした仕事を持つ人々が稼いだ賃金は、この年だけで、総額2500万ドルにも上 る。

メーン州の観光業界幹部は、クルーズ船客は立ち寄ったそれぞれの港で、平均約100ドル消費することが期待されていると語った。 (Bangor Daily News: Nov. 06, 2012, at 10:43 a.m.)

WA州、Athenaクルーズの乗客が高温乾燥の土地に置き去り(オーストラリア)

フリマントルを本拠にする旅客船Athenaでのクルーズを予約した多くのウェスタン・オーストラリア州の人々が、この夏の全シーズン は中止となり、返金請求を申し出るよう話されている。

Sunday Times紙は10月14日、この定期船は、債務の返済と船員の賃金のために海外で抑留されたClassic International Cruisesの5隻の船隊のうちの3隻に含まれることを明らかにした。

当時、CIC Australiaの代表取締役のGrant Hunterは、この休暇シーズンの実施は保障できないものになっているにも関わらず、胸を張って予約は未だに受け付けていると話していた。

中止は今日、先週、任意管理下に入ったシドニーに本拠置く会社であるClassic International Cruises Pty Ltd (CIC Australia)の管財人によって発表された。

管財人のLawler Partnersは、月曜日にフランスのマルセイユから出発することになっていて財政上の紛争から当局に差し押さえられたAthenaの代船を確保することができなかっ た。

オーストラリア中で5,000人以上の乗客が、来年4月までのオーストラリアの港、大半はフリマントルから出発する20本の Athena のクルーズを予約していた。そして大半の乗客は、40パーセントの前金を支払っているものと考えられている。

Consumer Protection(=消費者保護)のCommissioner(=長官)Anne Driscollは、返金を確実にするため、影響を受けている乗客には幾つかの方法があると語った。(中略)

返金を受ける権利についてのより詳しい情報は、Consumer Protection、電話1300 30 40 5番か、電子メールで得ることが可能だ。(Herald Sun: November 07, 20123:28PM)

ギリシャの失業率、新しい統計によると8月に25.4パーセントに上昇(ギリシャ)

アテネ発。Hellenic Statistical Authority(=ギリシャ統計局) (ELSTAT)が発表した数字によると、8月にギリシャの失業率は25.4パーセントに達したが、これは120万人以上の人々に仕事がないことを意味する、と eKathimeriniは木曜日に報じた。

2011年8月は18.4パーセント、2012年7月が24.8パーセントであるのに対し、2012年8月の失業率は、25.4パーセ ン トになっていた。

雇用されている人の数は、合計で3,726,663人。失業者数は合計で1,267,595人で、何もしていない人は 3,375,297 人に上っている。

失業者数は、2011年8月との比較で、351,666人増えており(増加率は38.4パーセント)、2012年7月との比較では、 23,442人増(増加率1.9パーセント)。

最も若い集団である18歳から24歳までの失業率は、58パーセントに達している。次に高いのは、25歳から34歳の階層で、失業率は 32.9パーセントに達した。(Focus News: 08 November 2012 12:55)

厳しい経済情勢の中、クルーズ愛好家のために新船の注文急騰(米国)

4年前に経済退潮に襲われた時、消費者は自由になるお金をどう使うか、真剣に考えなければならなくなった。

多くの航空会社、ホテル、リゾートが、この新経済について独自の決定を行う時間が殆ど無かった。航空会社は燃料を大量に消費する古い ジェット機を止めて、運航予定を切り詰めた。リゾートやホテルは、計画していた新築事業を遅らせた。

一方、クルーズ客船会社は、船を増やし続けていた。それほど多くではないが。そうしたかったのだが、選択の余地が無かったのだった。ク ルーズ船を発注する場合、少なくとも2~3年前にしなければならないのであり、当時は経済はバラ色だった。2008年、2009年に船隊 に船が加わった時、全てのクルーズ会社は、価格を引き下げることしかできなかった。

北米の大手客船会社は、古い船舶を止めないで収容力を増強させていた。あの9月11日以来、最低価格を提供された消費者にとっては、 ブー ムだったのだ。業界にとっては厳しい時ではあったが、この戦略は上手くいき、クルーズ客船会社は厳しい時代に成長を継続していた。

さて、今日の不確実な経済において、景気後退前と同じ歩調ではないものの、未だに新船を発注している。

10月、Carnival Corporationは、Holland America商標向けに、新船1隻を発注した。まだ名前の付いていない乗客2,600人乗りの船は、2015年秋に就航する予定で、船隊最大のものとなる。同時に、この 法人と同じ名前のCarnivalは、2016年のもう1隻の新船の計画を明らかにした。

負けてはいないのはNorwegianで、Breakaway Plusという称号の下で、新たな階級の船を予定している。Breakawayとは混同しないで欲しい。この階級は、来春、ニューヨークで就航することとなっている。

世界最大の船(OasisとAllure)を保有するRoyal Caribbeanは、フィンランドに本拠を置く造船業者、STX Europeとの間で、Oasis級3番船の交渉が続行中であると発表されている。

このように10月は忙しかった。これはクルーズ愛好家にとっては歓迎すべきニュースだ。というのは、新しい階級の船があるということ は、 まず完全に新造だということなのであり、最高の造船技師と技術者が、全ての新しい技術を投じて思い描くことになるからだ。

来年、PrincessとNorwegianが新しい階級の第1船のRoyal PrincessとBreakawayをそれぞれ進水させた時、それが始まることとなる。2014年にはPrincessは姉妹の「Regal Princess」が続いて登場し、NorwegianはBreakawayの双子である「Getaway」を進水させることとなる。

またRoyal Caribbeanも、2014年と2015年に2隻の新船を使って、新たな階級であるProject Sunshine(これは作業名)を開始する。

それから川船もある。来年、新船は二桁建造される。Vikingはより長い8隻の船を率いているが、今年は6隻建造し、2年で14隻も の 数にする。バルコニー付きの最初のリバー・クルーズ船を呼び物としたScenic Toursは、第7船のJewelを加える。

Avalon Waterwaysは、成功した全室スィートのリバー・クルーズ船に、ExpressionとArtistryを5月に加える。AmaPrimaとAmaVidaは、 AmaWa-terwaysの船隊に加わる。ヨーロッパの河川の大きさ規制のために、これらの大半のものは、既存の船舶と同じものとな る。

この新しい遠洋定期船は、世界のどこに行くのだろうか?

Breakawayは、夏にニューヨークからバミューダに航海する。Getawayは、マイアミから通年カリブ海でクルーズを行う。そ し てRoyal Princessは、地中海で夏を過ごすこととなる。

大半の新しい川船は、ヨーロッパに留まる。そのどんな船でも、あるいはRoyal Princess、Breakaway、そしてGetawayも、今、予約が可能だ。

来週、私はポルトガル、スペイン、モロッコを航海するSilverseaのSilver Spiritの甲板から報告する。(Vancouver Sun: NOVEMBER 9, 2012)

ブレマートンの集会でフェリー取締役は削減、その他の話題について語ることに(米国)

ブレマートン発。Washington State Ferries Director(=ワシントン州フェリー取締役)David Moseleyは、火曜日に訪れるブレマートンで、運航便削減の可能性について語る。

この共同体集会は、100 Washington AvにあるKitsap Conference Center(注、「キットサプ会議場」の意)のOyster Room(注、「牡蠣の間」の意)で午後6時から8時まで開催される。

ガス税の歳入減少に直面しているDepartment of Transportation(=運輸局)は、フェリー局に対し、7月1日より2013年―15年度に500万ドル削減するよう提案するよう伝えている。この目標に到達す べく、WSF(=ワシントン州フェリー)、その他は、ブレマートンとシアトル間の夜間航海2便と日中の1往復を削減することを提案した。 10月には費用節減を過小評価していたと話し、この日中便と最終便を削減しなければならないと話していた。

これはCoast Guard(=沿岸警備隊)が10月26日に、WSFは船員を増員しなければならないと更に予算を使い込むことになる手紙を書く前の出来事。WSFでは、6月30日までの 費用を980万ドルと見積もっていたが、後に290万ドルに訂正した。

WSFはまた、日曜日午前6時シアトル発の直行便も提案している。

同フェリー網の代表は、来るべき立法議会(注、州議会)では情報を提供し、質問に答え、顧客からの声、新たなフェリーの建造、フェリー の 燃料としての液化天然ガスの可能性、航路特有の問題に耳を傾ける。

その他のキットサプでの集会:
ベーンブリッジ島:100 Ravine Lane, Suite 210のBainbridge Island Art Museum(注、「ベーンブリッジ島美術館」の意)で、11月26日、午後6時30分から午後8時30分。

サウスワース:8995 Sedgwick RoadのSedgwick Junior High School(注、「セジウィック中学校」の意)で、12月3日、午後6時から午後8時。

キングストン:11212 Highway 104のKingston Community Center(注、「キングストン公民館」の意)で、12月4日、午後6時から午後8時。(Kitsap Sun: November 12, 2012 at 4:32 p.m.)

Tallinkは最大の船をタリン―ヘルシンキ航路に転配(エストニア)

金曜日、Tallink Siljaは、現在タリン―ヘルシンキ航路で使用しているBaltic Princessという船を、2012年2月の始めからトゥルク―ストックホルム航路に移すと報告した、とLETA/delfi.eeが報じた。

これまでトゥルクとストックホルム間の航路で使用してきたSilja Europaは、タリン―ストックホルム航路に転配となり、エストニア国旗の下で運航することとなる。

Silja Europaは、3,013室の船室を有するTallinkの最大の旅客船で、一方、Baltic Princesは2,500室の船室。

Baltic Princessは、フィンランド国旗の下で運航することとなる。(The Baltic Course: 12.11.2012.)

新しいフェリーの名前が決まる:SamishとTokitae(米国)

タコマ発。Washington Transportation Commission(=ワシントン州運輸委員会)は、2隻の新しい州フェリーを、SamishとTokitae (toh-kee-tay)にすることを決定した。

同委員会は、タコマで今日あった会議で選ばれた名前は、地域部族の名前を使うというフェリー命名の伝統に則ったものだと話している。

選ばれなかった名前には、Ivar Haglundや、他に4つの部族の名前があった、Cowlitz、Hoquiam、Muckleshoot、そしてSammamishだ。Haglundは、Ivarの 魚介類専門食堂チェーンの創業者。

建造中の乗用車144台乗りのフェリーの1番船は、Tokitaeとなり、これは「nice day, pretty colors」という意味の挨拶だ。またMiami SequariumでLolitaとして知られているワシントン州のオルカ(注、シャチ)の名前でもある。

Samishは、「giving people(=寛大な人々)」という意味の部族の言葉。(The Seattle Times: November 13, 2012 at 4:16 PM)

燃料に充てる金はなし、ギリシャのフェリーは係船へ(ギリシャ)

運航事業者が燃料代の支払いに四苦八苦していることから、ピレウス、ラフィナ、ラブリオといったギリシャの港から、エーゲ海諸島やクレ タ島に航海しているフェリーの数は、半減しているかもしれない、とギリシャの新聞、Kathimerini紙は報じている。

こうした港から航海している30隻以上のフェリーの約半数は、少なくとも今後3ヶ月間は係船するかもしれない。というのは、船舶運航費 用 の約60パーセントを占める燃料費が、2009年以来、107パーセントに上昇しており、沿岸海運会社は10億ユーロも余計に支出してい るからだ。

ギリシャ経済は混乱しており、フェリーの乗船客数は過去10ヶ月間に15パーセント落ち込んでおり、更に落ち込みそうだ。

「乗客1,800人、車輌250台を収容できる在来型フェリーを1隻保有しているとすると、毎日の輸送量はその20パーセントにも達し な いわけで、継続的に損失を填補しなければ運航する余裕なんてないことになります。」とAssociation of Greek Coastal Shipping Companies(=ギリシャ沿岸海運会社協会)のある筋は語った。

「係船するか、どこかに傭船に出すかです。」

そこで運航事業者は、大型フェリーを運航費用のかからない小型のものに代替する計画をしている。また経費を抑えるために、船舶の航海時 間 を長くしている会社もある。

沿岸海運業者は、船舶の航海速力を、26―28ノットから20―21ノットに減速している。これにより、1日の費用を7~8パーセント 逓 減することができるが、結果として、2時間も遅くなることとなる。

5月にギリシャのフェリー運航事業者のAnek Lines S.A. (ANEK)は、国内の経済・政治情勢が同社の損失に貢献していると話した。(Ship & Bunker: Tuesday November 13, 2012)

ヨーロッパでのストライキで、クルーズ客船会社は寄港中止促進(ポルトガル・スペイン)

ヨーロッパの数隻のクルーズ船が、大規模な反緊縮財政ストライキを回避するために、今週、寄港地を変更している。

Royal Carribbeanは、ヨーロッパで最大のクルーズ船の1つ、乗客3,634人乗りのIndependence of the Seasが今日、ポルトガルのリスボンを抜港し、代わりにスペインのランサローテに接岸すると話している。

また今日この地域で抜港したのは、Celebrity Cruisesの乗客1,950人乗りのCelebrity Constellationで、スペインのビゴを訪問する代わりに洋上に留まることになる。

Celebrityでは、Constellationは、木曜日にポルトガルのレイションエスに寄港してから、金曜日に遅れてビゴを訪 問 すると話している。

「弊社では来るべきストライキを承知しており、旅程は積極的に変更いたしました。」とRoyal Caribbean Cruisesの広報担当者、Cynthia MartinezはUSA TODAY紙に語った。

Royal Caribbean Cruisesは、Royal CaribbeanとCelebrity双方の親会社。

少なくとももう1隻の船である、乗客208人乗りのSeabourn Prideも、今日、予定していたスペインのパルマ・デ・マリョルカを抜港する。この船は、今週月曜日に寄港地を変更した。

ヨーロッパの労働組合は今日、政府資金による給与と年金受給額の削減に抗議して、大陸中でストライキを呼びかけている。これにより多く の 都市で大混乱が生じている。(USA TODAY: 1:14PM EST November 14. 2012)

北ヨーロッパの需要減少(デンマーク)

フェリー運航事業者のDFDSは、北ヨーロッパの需要減退が継続しており、数ヶ所の市場で過剰設備となり、利益を圧迫していることを警 告した。

このデンマークに本拠を置く会社は、期待通り2012年の第3四半期は、営業利益が5億300万デンマーク・クローネ(8600万米ド ル)だったが、大半の事業分野の業績改善は、北海部門での大幅な減少により「overshadowed(=影を投げかける)」結果となっ た。Chief Executive(=最高責任者)のNiels Smedegaardは次のように語った。

「ヨーロッパの経済の車輪と運輸分野は、(第3四半期において)何だか減速しているのです。」

「これは予測されたことで、2012年度通期の弊社利益予想に含まれていたことで、それ故、変更はございません。」

「しかし弊社は、予測されたこの区間を、残り(の第4四半期)が北ヨーロッパで需要の弱さが継続すると予測していることから、最低で ゴー ルを通過することができそうです。」

DFDSの第3四半期の収益は32億デンマーク・クローネで、2011年の同時期の31億デンマーク・クローネよりも伸びている。業績 は、DFDSにとっては繁忙期である同四半期に予測されていた。(Irish Trucker Magazine: Published on 16 November 2012)

Costa Concordiaの船長、Francesco Schettinoは、著書で「衝撃的な真実」を明らかにすると主張(イタリア)

Francesco Schettino船長は、1月にイタリアのトスカーナ州のジリオ島沖で自分のクルーズ船、Costa Concordiaが沈没した時、船を放棄したとして、汚名を得ることとなった。Schettinoは「salute(=ご挨拶)」をするために、陸にこの定期船を近づか せ過ぎたと申し立てられており、結果として大惨事を引き起こし、32人を死亡させた。

報道機関に「Captain Coward(=弱虫船長)」とあだ名を付けられたSchettinoは、この惨事に関する批判の嵐に直面して職を失い、過失致死罪の罪責を負うことになるかもしれない、 とLos Angeles Times紙は報じている。

しかし金曜日に発行されたイタリアの日刊紙、Il Giornaleとのインタビューで、Schettinoは自分の側の話をし、自分に対する汚名を晴らそうとした。

ABC Newsによると、「私について書かれたものを全部読みましたが、下品なウソ話です。」と語っている。「私は名誉を毀損するようなウソ話には負けません。」証拠があると主 張し、完全に違った話を語ると主張した。

The Telegraph紙によると、「今、本を書いているところで、人々が暴露されたくはないものを明らかにします。」とSchettinoは語った。

例えばSchettinoは、自分の命が危うくなり始めたときに初めて船を離れたと主張している。

「90度の角度で傾斜している甲板の上にいることに気が付いたのです。もはや歩くことはできず、掴まるものもなく、人々は機敏に動くこ と もできなくなり、遂には私は船外に飛び降りたのです。船橋に水が押し寄せてきたにも拘わらず、陸地との間を行き来していた救命艇に乗客を 乗せるのを、私は手助けし続けていました。」

「あの時、私は陸から20メートルのところにある本船に押しつぶされて死を選ぶこともできました。」とSchettinoは続け、「あ る いは救命艇の指揮を執り、大勢の人々を安全なところに移動させることを試みることもできました。私は第2の選択肢を選んだのです。このこ とを確認できる大勢の目撃者がおります。」

Schettinoのインタビューは、この元船長がある合衆国の出版社との間で本の出版を取り決めたという未確認の噂の他、2本の 50,000ユーロ(約63,600ドル)のインタビューについて交渉中であると報じられてから出てきたものだ、とThe Independent紙は書いた。

CodaconsというConcordiaの船主に対する集団訴訟を率いている消費者団体の代表、Carlo Rienziは同紙に対し、この訴訟においては、Schettinoが稼ぐ如何なる金も格好の的となると語った。

「Schettino氏が稼ぐあらゆるユーロを我々は奪い取り、生存者や最愛の人を亡くされたご遺族に分配します。」とRienziは 話 した。(The Huffington Post: 11/16/2012 6:52 pm EST)

売店と食堂の売り上げでTallinkの第3四半期の収益急騰(エストニア)

エストニア発。売店と食堂の販売の増加で、Tallink Groupの2012年第3四半期の収益急騰につながった。反対にこの期間、悪天候で切符からの収益が打撃を受けていた。

この海運会社の7月から9月の間の連結収益は2億8240万ユーロであり、2011年第3四半期よりも3.8%の増加。9月末までの 9ヶ 月間の総収益は、7億2100万ユーロで、昨年同時期の6.5%増だった。

売店と食堂の販売はTallinkの収益の半分以上も占め、第3四半期は8.4%上昇して1億4710万ユーロであり、6.5%減少し て 8450万ユーロだった切符販売を埋め合わせる結果となった。

利益・税金・減価償却・償還前の売上高が1.4%減少して7700万ユーロだったのに対し、第3四半期の粗利益は0.5%上昇して 8520万ユーロだった。当期純利益は、昨年は4070万ユーロであったのに対し、4960万ユーロだった。

Tallinkでは、純利益の回復は主として財務費用逓減の影響によるものであり、2012年会計年度の9ヶ月間の累積純利益は、 37.2%上昇して5060万ユーロだった。

この期間、合計277万人の乗客を輸送して、昨年の2%増だった。エストニア―フィンランド航路の乗客数は、6.7%増の134万人。 一 方、廃止されたフィンランド―ドイツ間の運航を除いては、人員の落ち込みが最大で、フィンランド―スウェーデン航路では、1.6%減の 909,912人だった。(中略)

Tallinkは、The Moodie Reportの10月の印刷版で、免税売り上げでは、世界のクルーズとフェリーの運航事業者の中では最大で、全旅行小売業者の中で上位25位に入っていると説明されてい る。

同社は、18隻の船舶に12,000平方メートルの小売空間を経営しており、2011年には、免税販売と関税込み販売を合わせて、4億 8600万ユーロの売り上げがあった。(The Moodie Report: 16/11/12)

B.C. Ferriesは第2四半期に何とか控え目に稼ぐ(カナダ)

ビクトリア発。B.C. Ferriesは、8月と9月の輸送量の急騰のおかげで直近の四半期に幾らか金を稼いだ。

British Columbia Ferries Services Inc.は、第2四半期の純利益が6650万ドルであると発表した。

同社はまた、ブリティッシュ・コロンビア州からのフェリー輸送手数料740万ドルを受け取ったことから、収益は増加したと話している。

この発表は、B.C. Ferriesが今後3年間に12パーセント運賃を引き上げることの他、徒歩客と車輌数の落ち込み傾向が変化していると話して、ちょうど1ヵ月後に出てきたものだ。

B.C. Ferriesでは、営業経費は昨年の同時期と比べ、1億8340万ドルから1億8450万ドルに僅かに増えたと話している。

運航削減と運賃引き上げに直面しているフェリー航路上にある小さな共同体を調べるために、政府は一連の共同体協議を始めるものと見られ て いる。(The Province: NOVEMBER 17, 2012)

Incatは景気が上向くことに目を向ける(オーストラリア)

タスマニア州の造船業者のIncatは、最新の高速フェリーを公開したが、進行中の他の大きな仕事はないと話している。

この9000トンのフェリーは、液化天然ガスで走る世界最初のもので、アルゼンチンとウルグアイの間を航海することとなる。乗客 1000 人と乗用車200台までが積載可能で、3時間の横断時間を約2時間に短縮する。

長距離航海ではLNGは希少なもので、フェリーはディーゼルで走っている。

これは、Incatがアルゼンチンの運航者に売った8隻目の高速フェリーとなる。

Incatの創業者であるRobert Cliffordは、現時点において同社の帳簿にある唯一の大きな仕事であり、職員は幾つかの小さな仕事に取り掛かっていると話した。

Clifford氏は、将来、アジアやイギリス海峡横断の運航事業者が発注することを望んでいると話した。

「商売は本当にあがったりですよ。海事産業全体が現在、厳しい状況にあります。」とClifford氏は語った。

「船を欲している顧客はたくさんいるのですが、現在、皆さんは資金調達に問題を抱えているのです。全ては上手く行くものの、少しばかり 時 間がかかっているのです。」

Incatは、最盛期には約1000人を雇用していたが、現在は約250人の職員を抱えている。

船員1人が訓練のためタスマニア島にやって来て、1月中旬にアルゼンチンにこの船を走らせていくこととなる。(ABC Online: Updated Sun Nov 18, 2012 12:36pm AEDT)

ロシアと日本が海によって結ばれる(ロシア・日本)

ロシア極東の都市、ウラジオストクは、新しい海上貨物海運会社である日本のLIB corporationが経営する航路により日本の浜田と物流上連結された、と月曜日に報じられた。

この航路は、ロシアのFESCOという会社によっても運航されることになっており、自動車、トラック、鉄道車両といった車輪のついた貨 物 を輸送するように設計された船舶を使って、ロール・オン、ロール・オフ運航を行う。

最初の発送は12月5日を予定している。これに先立ち、同様の航路が日本の伏木港とウラジオストク間で開設された。(The Voice of Russia: Nov 19, 2012 16:57 Moscow Time)

ドバイのクルーズ産業は三角波の立つ経済の海に直面(アラブ首長国連邦)

アラブ首長国連邦発。アラブ首長国連邦はドバイのクルーズ観光産業の障害となるものを除去したにも拘わらず、この分野は、主として世界 的・地域的な経済問題のために多くの挑戦に未だに直面している。

今月上旬、アラブ首長国連邦は初めてクルーズ船客の複数回入国査証を解禁することで、クルーズ観光業の成長の主たる障害物を除去した。 以 前の査証法令では手数料を課しており、アラブ首長国連邦到着に関する査証を取得することを許されていない32ヶ国からの訪問者に、広範な 事務手続きを要求していた。

DP World会長のSultan Ahmed Bin Sulayemは、「ドバイのクルーズ業界に目に見える違いが生じる大変に建設的な動き」と話して、この新法令を歓迎している。

ドバイは現在、Costa Cruises、Aida Cruises、Royal Caribbean International、TUI Cruises、そしてFTI Cruisesといった世界的に一流のクルーズ客船会社5社の母港となっている。加えて、20社以上の世界一流のクルーズ客船会社が、国際的な旅程においてドバイを寄港地 としている。

昨年、ドバイは108回の船舶寄港によって到着した396,500人のクルーズ観光客を受け入れ、当首長国は、2012年にはクルーズ 観 光客が420,000人にまで増えるものと見ている。将来を展望すると、ドバイは2015年に145回の船舶寄港から500,000人の クルーズ客を受け入れることを計画している。ポート・ラシードでは、1度に5隻ものクルーズ船を受け入れられるよう拡張工事をすること で、この成長を促進している。

ところがドバイが近年、クルーズ観光業分野で着実に成長を成し遂げていることを誇れる一方で、現在、世界中のクルーズ観光業界が苦しめ ら れているのと同じ多くの逆風にも直面している、とクルーズ業界分析者のTony Peisleyは話している。

AMEInfoに対し、クルーズ客船会社の利益は、燃料費の上昇と高い規制手数料のために、世界的に「way down(=酷く落ち込んで)」おり、同時に、とりわけヨーロッパの沈滞した経済のために、運航事業者は価格を引き下げることを余儀なくされていると語った。それ故、たと え乗客数が強固なままであったとしても、顧客が割引を得ているために、多くのクルーズ客船は赤字となっている。

市場が直面している困難を反映して、今年の冬以降、Royal Caribbeanがドバイ発の中東クルーズから撤退する決定を近時行ったことを引用した。「今、起きていることというのは、クルーズ客船会社は我慢強くなくなって来てい るということで、どこか別のところでその船を使って金をより稼ぐことができると考えたならば、あちらこちらに船を置いておかないというこ となんです。」と話した。

「だからドバイだけのことではないのです。」と続けた。「船が満員で航海しているという事実は、どこか別のところで満員にして航海した の と同じくらい儲かって航海しているということを意味しないのです。このことから得られる意味内容というのは、クルーズ部門がかって重視し ていたような、母港や目的地の安全性はずっと重視されなくなったということだと私は考えています。」

更にドバイのクルーズ業界の妨げになるようなより大きな要因としては、反復需要が落ち込んでいるということだ、とPeisleyは論じ た。衰退の理由は、この地域の他の港湾が、未だに人々を戻って来させるような種類の旅程を提供できていないことにある。したがって、問題 はドバイにあるのではなく、この地域の寄港地が十分に訪問者を惹き付けていないことにある。

「カリブ海の港湾全てについて不平を言っている人々も同じなのですが、しかし人によっては些か退屈なものとはいえ、これらの全ての場所 は 人を惹き付ける何がしかの水準にあることから、人が戻って来るのです。それで一般的に人々が何度も何度も戻って来ることを維持できる目的 地となっているのです。アラビアの湾のクルーズで、それがあるとは思えないですね。」と話した。

こうした挑戦に直面しているにも拘わらず、ドバイは今でもクルーズ客船運航者にとっては大変に強固な地域ある、と彼は主張した。「ドバ イ は大変に良い名前だし、明らかに観光客の興味を強く惹くものです。だから全ての船が突然、姿を消すようなことはありません。」と話した。

彼は、Royal Caribbeanがいなくなることは、この首長国のクルーズ観光業部門において懸念すべき兆候だと考えてはいるが、「cataclysmic(=激変)」ではないとい う。

「ドバイの港湾の人々は、考え方を変えるべきです。目的地としてより推進する必要があり、追加の社会基盤の点で何を建てるべきか、より 注 意深くなる必要があります。」と語った。

Royal Caribbeanは直ぐに戻って来そうもないが、これは首長国に決して戻らないということを意味しない。「ある種の他の市場では、収容力が多過ぎることに気が付くかもし れません。そうした場合、ドバイがより魅力的なものになるのかもしれない。彼らが行くところはどこも問題を抱えていて、そうした問題が生 じると、以前にも増して素早く反応します。だから2~3年内に戻って来るかもしれません。」と話した。(AME Info: Tuesday, 20 November 2012)

クルーズ客船会社、イスラエルへの寄港中止(イスラエル)

イスラエルの最上級の大臣らが、Gaza strip(=ガザ地区)の停戦条件を評価する一方、クルーズ客船会社はこの地域を避けるために旅程を変更している。Cruise Criticは、次の船の旅程変更について報じている。

Costa Pacifica
この船は、11月21日のアシドートと11月22日のハイファにはもはや寄港しない。しかしギリシャのサントリーニ島とロードス島、トル コのイスタンブールとイズミルには寄港する。

Oceania Nautica
11月19日~22日にかけてのアシドートとハイファの2泊は中止となり、代わりにこの船はギリシャのアテネ、ミコノス島、ロードス島、 キプロスのリマソルに寄港する。

Celebrity Cruisesでは声明を発表し、次のように述べている。「イスラエルの状況に鑑み、同国への寄港を回避する必要性があり、弊社ではCelebrityの船舶が寄港するこ とになるかもしれない適当な代替地を確認しております。」

「弊社では、イスラエルでの進展を注視することを継続しており、来るべき旅程のいかなる変更についても、顧客又はその旅行代理店に対し 連 絡を取ります。」

Smart Travellerは、周辺地域とWest Bank(=ヨルダン川西岸)を含むガザ地区に対する注意勧告を更新しており、「テロリスト攻撃、臼砲、ロケット砲の危険が高いため、2012年11月17日には旅行をし てはならない。」としている。(eTravelBlackboard - Asia Edition: Tuesday, 20 November 2012)

Carnival Cruise Linesはヨーロッパでの航海を削減(米国・ヨーロッパ)

ヨーロッパで船を満員にするため必死になっているクルーズ客船会社の別の兆候として、業界の巨人、Carnivalは、この地域の 2013年の予定を土壇場で削減したと発表した。

この世界最大のクルーズ客船会社は、9月下旬から12月上旬の間、乗客2,124人乗りのCarnival Legendを使って地中海で実施する予定だった5本の長距離航海を中止し、その代わり、本船は予定よりも早くカリブ海に戻ることとなったと話した。

中止となった航海は、2013年9月25日、10月7日と31日、11月12日と27日出発予定のもの。(中略)

Carnivalでは、2013年のヨーロッパにおける第2船、Carnival Sunshineの予定していた旅程には変更はないと話している。

中止となったCarnival Legendのクルーズの乗客は、2013年のヨーロッパにおける別のCarnivalのクルーズに変更することが可能で、船室1つにつき200ドルの船上割引が受けられ るとこの客船会社では話している。また、全額返金を受けたり、将来のCarnivalの旅行で船上割引を受けることも選択できる。 (USA TODAY: 1:00PM EST November 20. 2012)

臨時フェリーがスタテン島を応援(米国)

嵐で破壊されたスタテン島では、復旧するまでの間、住民を支援する新しい通勤フェリーを得ることとなる、と市当局は昨日発表した。

Department of Transportation(=運輸局)は、今後8週間、グレート・キルズとマンハッタン間を運航するため、この地域のフェリー運航事業者に入札するよう要請している。

運航は月曜日にも始まる。グレート・キルズとウォール街の第11号埠頭、ミッドタウンの東35番街の間で、午前6時から午前9時まで、 6 回運航する。同様に正午から午後6時15分の間に、6往復する。Staten Island ferryとは違い、この新運航は無料ではない。片道2ドルとなる。(New York Post: 1:44 AM, November 21, 2012)

厦門は来春、Crystal Symphonyを歓迎へ(中国・日本・米国)

厦門(シアメン、アモイ)発:厦門は、国際的なクルーズ客船会社の人気の母港になってきている。

Crystal Symphonyは、Crystal SerenityとCrystal Harmony(注、現在の「飛鳥II」)の姉妹船だが、米国に本店を置くCrystal Cruise Linesにより所有・運航されており、香港、厦門、上海、大連(ターリエン)、天津(ティエンチン)を結ぶクルーズ航路を、2013年3月から4月に始める予定だ。現 在、Crystal Cruise Linesは、Ministry of Transport(=運輸省)に同航路の認可申請すべく、China Ocean Shipping Agency Xiamen(注、「厦門中国海上輸送局」の意)に依頼している。

1988年に設立したCrystal Cruise Linesは、日本の海運会社であるNippon Yusen Kaisha(=日本郵船)の完全子会社。

Xiamen International Cruise Terminal(注、「厦門国際クルーズ・ターミナル」の意)によると、20隻のクルーズ定期船が年末までに厦門に接岸し、30,000人以上の乗客を運ぶ見込みだとい う。(SinoShip News: 22/11/12)

南極クルーズ船はストライキのため遅延(アルゼンチン)

アルゼンチンでの全国ストライキで乗客らは立ち往生し、ウスアイアで船の出発が遅れているとCruise Weeklyは報じている。

南極クルーズ・シーズンの始まりは、全国ストライキが世界最南端の都市ウスアイアという南極クルーズの出発港の運営に影響を与えた火曜 日 (11月20日)に、1日遅れとなった。

2隻の小型探検船は影響を受けており、いずれもOne Ocean Expeditionsが運航している船。乗客92人乗りのAkademik Ioffeは、埠頭に労働者がいないため早朝、接岸していた。姉妹船の乗客105人乗りのAkademik Sergey Vavilovでは、乗客の1人が同国内での航空機ストのために乗船することができなかった。

他に174人の乗客が、ストライキが終了して船が出る深夜まで待たされた。僅かなオーストラリア人、カナダ人、ヨーロッパ人の乗客は、 航 空機が運休となったために帰国することができなかった。他の者は、ウスアイアのホテルで一夜を明かした。

南極クルーズ・シーズンは、11月中旬に始まり、3月まで続く。(Cruise Critic: November 22, 2012)

Interislanderフェリーのストライキに先立ち、明日会談(ニュー・ジーランド)

KiwiRailのInterislander(注、「島嶼間」の意も)フェリー事業では、来月、1週間フェリー運航が中断することと なるストライキを回避すべく、明日、労働組合との間で調停に入る。

オークランドのバス運転手、Aviation(注、「航空機産業」の意)とMarine Engineers Association(注、船舶技師協会」の意)、Merchant Services Guild(注、「海上貿易組合」の意)の組合員は、会社と組合との間で合意に達した協約を承認していない。

KiwiRailでは、全てのInterislanderのフェリーの航海は、このストライキのために、12月1日から8日まで中断す る と話した。

KiwiRailの最高経営責任者のJim Quinnは今日、このストライキは1年の活気のある時期に、ニュー・ジーランドの供給網に深刻な影響を与えることとなると語った。

これより先、Interislanderの総支配人のThomas Davisは、11月16日に調停に戻るよう要求するのではなく、ストライキ通告を受けて失望したと話した。AMEAは70人の技術職員を代表し、MSGは54人の甲板部 職員を代表している。

「このストライキが始まったら、約14,000人の乗客と4000台の乗用車が影響を受けることになります。約1200両の鉄道車両と 同 様の数のトラックも混乱します。」とQuinn氏は話した。「弊社の主要な貨物の顧客には、貨物については代替手段を取るように忠告して おります。」

Interislanderは、直ちに全ての関係者との時宜に適った調停を準備することを模索しているが、労働組合が11月23日まで 調 停には入らないというのを知って失望した、とQuinn氏は話している。

KiwiRailのフェリーは、年間4600便運航しており、乗客755,000人、53,000両の鉄道車両、73,000台のト ラッ ク、212,000台の乗用車を輸送している。年次報告によると、2年前には、ここのフェリーは乗客845,411人を輸送したという。

Interislander事業は、2012年度のKiwiRailの収益の17%に貢献したが、乗客数は落ち込んでおり、不況であ り、 Aratereというフェリーは延長工事のために運休している。

この10年から20年の期間、格安航空と貨物比率の低下が、同社によるとInterislander事業にとっては課題となっていると い う。

労働組合幹部は、直ちに論評する用意がなかった。(National Business Review: Thursday November 22, 2012)

中国の新旅券に領土を争っている国に対する巧妙な紛れもない侮辱が含まれる(中国)

東シナ海の群島を巡る反日感情が広がって収拾がつかなくなり、中国の諸都市で暴力的な抗議活動を見たように、領土紛争は、21世紀の中 国の地政学上の面倒な要因になって来ている。

そのようなことから、巧妙だが領土紛争に繋がることが不可避なものが明らかに含まれている中国の旅券が新たに発行されたというニュース を 耳にして、多くの人は失望することになるかもしれない。が、これは気付かれずには済まなかった。

旅券の別々の3ページに、1947年に初めて出版された中国の所謂「nine-dash(=南海九段線)」という海の地図が含まれてお り、これは中国の領土が、中国の海南(ハイナン)島より南からボルネオ島沿岸沖の赤道直下の海域まで、何百マイルも広がっていることを示 している。右に掲載した画像(注、省略)は、Weibo(=新浪微博)のユーザーであるRoger Armyから提供されたものだが、その地図が掲載されている。

問題となるのは、この地図に現在、中国、台湾、ベトナム、ブルネイ、マレーシア、フィリピンによって重畳的に領有権が主張されているス プ ラトリー島が含まれていることだ。フィリピンはこの地図を含めるという中国の決定に対して「strongly protest(=強く抗議する)」と発表し、一方ベトナムは、正式に苦情を申し立てた、とSydney Morning Herald紙は報じている。

それだけの問題に留まっていない。台湾もその地図に含まれており、抗議をしている。一方インドは、この地図に紛争地域が含まれているこ と から報復の動きを見せ、中国市民の旅券に、この地図のインド版を押印し始めた。

旅券は、このような外交論議においてはとりわけ難しい領域だ。というのは、別の国の消印がこの地図の承認印として扱われ得るからだ。過 去 において、中国もこの問題を広めようとして、旅券に押印するよりはむしろ旅券をホチキスで綴じていた、とWashington Post紙は報じている。

しかし、1つの小さな微かな望みではあるが、この地図には中国と日本が主張している東シナ海の諸島は含まれていない。 (Business Insider: Nov. 23, 2012, 1:09 PM)

Stena Lineの新しい最高経営責任者(スウェーデン)

Stena LineのGunnar Blomdahlは、2013年1月に同社の最高経営責任者の地位から退き、現在のStena Lineの会長、Carl-Johan Hagmanの地位を引き継ぐことになる。

Blomdahlの10年間に、Stena Lineを世界最大のフェリー会社の1つに発展させた。彼の指導力の下、同社は新船と地理的拡大に約110億スウェーデン・クローネを投資し、Stena Lineの歴史において最も繁栄した年を生み出した。

「Gunnarの指導力の下、Stena Lineが発展し、弊社の業績が2億7500万スウェーデン・クローネに改善したことで、私は大変に満足しております。」とStena ABの最高経営責任者、Dan Sten Olssonは語った。「これはさて置き、Gunnarは並外れた方法で、絶え間なく改善し、発展させ、拡大させて、2012年には若干の損失が出たものの、大変に良い状 況においてStena Lineを去ることになりました。」

Blomdahlは、Stenaグループの様々な取締役会において役職に就き続けることとなる。(後略)(Cruise and Ferry: 23 November 2012)

Voyager of the Seasでノロウイルスが勃発(オーストラリア)

Royal CaribbeanのVoyager of the Seasに乗船している約135人が、8人の船員と共に発病し、本船はニュー・ジーランドからシドニーに戻った。

「この短期の病気になった人は、本船に設置されている医療窓口を通じて十分に回復いたしました。」とRoyal Caribbeanは、昨夜遅く出した声明文で述べた。

この病気により、サーキュラー・キー(注、「円形埠頭」といった意も)にあるOverseas Passenger Terminal(注、「海外旅客ターミナル」の意)の人の列は何百メートルにもなり、新たな乗客は何時間も待たされてイラついた。Royal Caribbeanでは、この長い列は、大半は乗船時間をずらすことを無視した新しい乗客によって生じたものだと話している。

Voyager of the Seasの乗船者には、乗船の遅れた理由がノロウイルスの勃発によるものであるとする声明文が配られた。

乗客には最近、胃腸病、あるいは風邪のような症状になったことがあるかを申告する用紙に記入するよう要請された。「はい」をチェックし た 者は、医療検査のため、特別扱いされた。(Royal Caribbean blog: 23 Nov 2012)

クルーズ船はフォークランド諸島への寄港を中止(アルゼンチン・英国)

2隻のクルーズ船が、ブエノス・アイレスでの抗議活動により、予定していたフォークランド諸島への寄港を中止した、とDaily Mail紙は報じた。

Holland America LineのMS Veendamは、金曜日に予定していたフォークランド諸島への寄港を中止した。一方、AIDAのAIDAcaraは、12月3日にポート・スタンリーに計画していた寄港 を中止したと報じられている。

両船とも、合衆国に本拠を置くCarnival Corpの所有で、今年の夏季シーズンにこの諸島に遣って来ることになっていた最初の大型クルーズ船だった。Holland America Lineの広報担当者は、同紙に次のように語った。

「弊社の予定しておりましたフォークランド諸島への寄港に関しては、天候は良く、そこに行くことは可能ですが、そうではない場合は殆ど の 場合、そうはいたしません。」

ポート・スタンリーのSulivan Shippingは、次のようにツィート(注、「さえずる」が本来の意)している。

「12月3日に訪問することになっていたAIDAcaraは、アルゼンチンの現在の政治情勢のために訪問を中止した。巻き込まれた者の 全 員が大打撃を受けており、今シーズン中、これが続かないことを期待しよう。」

AIDA Cruisesからは、論評を得ることはできなかった。

2月にP&O CruisesのAdoniaとPrincess CruisesのStar Princessは、いずれもフォークランド諸島を訪問したことから、アルゼンチンのウスアイア港に入港することを拒否された。フォークランド島の島民にとって気がかりな ことは、この抗議活動が継続すると、他の客船会社も旅程からフォークランド諸島を外すのではないかということだ。クルーズ船の寄港は、こ の島の経済に、少なくとも1000万ポンドの富をもたらすと見積もられている。

Foreign Office(=外務省)は、月曜日(11月19日)にあった抗議活動を次のように非難している。

「ブエノス・アイレスの船舶代理店に対する威嚇である暴力行為により、クルーズ会社がフォークランド諸島への訪問を中止する決定をした こ とを知り、我が国は深く憂慮している。諸島の小集団の経済の首を絞めることを、アルゼンチンのような大国が模索するということは、恥じず べきことである。そうした行動は、誰にも利益をもたらさず、支援に手を貸した者に対する非難だけに終わるのである。」

アルゼンチンへの渡航に関するFCO(=外務英連邦省)のウェブサイト上の声明は、次のようになっている。

「フォークランド紛争30周年の2012年に起きているフォークランド諸島問題に対する高姿勢の文脈において、アルゼンチンにおける英 国 権益に対し、近時、抗議活動がなされている。アルゼンチンの如何なる地域においても、あらゆる抗議活動、集団示威行動を避けるべきであ る。」

「Argentine Confederation of Transport Workers(=アルゼンチン運輸労働者連盟) (CATT) は、英国船籍の船舶を排斥を承認している。アルゼンチンの州の中には、フォークランド諸島における炭化水素活動を支援する船舶の入港を禁止する法令を可決したところがあ る。」

火曜日、南極クルーズ・シーズンが、港湾と空港を含む同国内であったストライキ(注、同名罷業)のために遅延した。(Cruise Critic: November 25, 2012)

Genting Hong Kong、2016年までに22隻のクルーズ船を視野に入れる(フィリピン、マレーシア)

2012年11月26日、マニラ発。Star CruisesとNorwegian Cruise Line (NCL)の商標でクルーズとクルーズ関連事業を営んでいるGenting Hong Kong Ltdは、2016年までに、現在の18隻から22隻の連合船隊を保有する見込みだ、とこのクルーズの最高執行責任者のWilliam Ngは語った。

以前はStar Cruises Ltdとして知られていたGenting Hong Kongは、NCLの50%を保有している。

「毎年1隻づつ増やして、4年(2016年)で22隻にする見込みです。」と当地で土曜日、記者らに語った。

Ngは、同グループのクルーズ事業は現在、アジアで80%の比率だが、シンガポールのような国々では、100%以上の占有率になってい る と語った。

Genting Hong Kongの社長、David Chuは、フィリピンでResorts World ManilaやResorts World Bayshoreといった陸上に本拠を置くアトラクション(注、「呼び物」の意)を積極果敢に拡大している同グループは、クルーズ事業に焦点を合わせ続けると話した。

「陸上に本拠を置くアトラクション事業が、クルーズよりも大きなものになるとは考えてはおりません……しばらくの間は。」

「50億米ドル(15億3000万マレーシア・リンギット)の世界クルーズ事業の10%を占めることができたならば、(既に)大きなも の なのです。」とChuaは話した。

職員強化の点については、ChuaはStar Cruisesが5,000人の従業員、NCLが20,000人から25,000人の従業員を雇用しているのに対し、Resorts World Manilaでは5,600人を雇用していると話した。

同グループでは、経営を拡大するために、新しいクルーズ船を建造し続ける。

「Norwegian Breakaway(NCLのクルーズ船)はニューヨークを母港にし、Getawayは2014年1月に配船します。」

「弊社では、10億米ドルの費用をかけてBreakaway Plusも建造しており、これは2015年の第4四半期に配船します。」とChuaは話した。

今日、Star Cruisesは、NCLと共に世界第3位のクルーズ運航事業者となっており、200以上の目的地に、18隻からなる連合船隊でクルーズを行い、35,000床の下段寝台 を提供している。

多くの船室が3人かそれ以上の乗客を収容できるものだが、この寝台数は、1船室2人利用の場合の収容力として計算した場合のもの。 (The Sun Daily: Posted on 26 November 2012 - 11:39am)

海賊がオマーン近郊でクルーズ船を追いかける(オマーン・米国)

Azamara Journeyは、11月23日のオマーンの海岸沖を航海していた時、同船の船員が数隻の小型船が素早く接近してくるのに気が付き、「evasive(=回避)」行動に出 ることを余儀なくされた。

Azamaraの親会社、 Royal Caribbean Cruises Ltd.のGlobal Corporate Communications(=世界企業広報)の取締役、Cynthia Martinezによると、「十分な注意を払っており、船長は予防措置として、回避行動に出た他、乗客に対して同船の内部区画に移動するようお願いしました。」という。

15分以内に小型船は接近するのを止め、Journeyは通常の行事と旅程を再開した、とMartinezは話した。

Martinezは、同船が取った回避行動がどのようなものかについての詳しい論評はしなかったが、オマーンに本拠を置く英字紙の Muscat Daily紙によると、11月23日に怪しい海賊船に「aggressively approached(=積極的に接近された)」あるクルーズ船が、その船に対して少なくとも3発の発炎筒を発射したという。

Cruise Criticでは、Journeyが本当に発炎筒を使ったのかについては確認できなかったが、アデン湾近くを航行中、Azamaraの船では「船の周囲を臨時に監視すると いったしかるべき予防・追加的用意」を行ったとMartinezは話した。「弊社の船員、警備班は広範な様々な問題に対処できる能力があ り、アデン湾横断の際には、常に十分な準備をしているのです。」

Azamara Journeyは、11月14日にピレウス(アテネ)を出発し、11月29日にインドに到着する。(Cruise Critic: November 26, 2012)

最初のCelebrityのクルーズ船がアジアを訪問(アジア)

ターミナルを経営するMarina Bay Cruise Centre Singapore (MBCCS)によると、Royal Caribbean Cruises Limited (Royal Caribbean)が運航しているCelebrity Solsticeがアジアを訪問する最初のCelebrityのクルーズ船となり、この地域のクルーズ産業に同社が参入することを記したという。

SATS-Creuers Cruise Services (SCCS)は、Celebrity Solsticeが2012年11月23日金曜日にMBCCSに初めて寄港し、12月8日からは、Celebrity Millenniumもそこを母港にすると語った。

SCCSでは、この2隻の到着は、この定期船を扱い、この地域におけるクルーズ業界を支援する点で、MBCCSをRoyal Caribbeanが信頼していることの証明だと語った。(中略)

クルーズ業界幹部は、アジア太平洋地域は適切な社会基盤が開発されていれば、著しい拡大をする態勢が整っていると話しており、ニュー・ ジーランドのオークランドを訪問するクルーズ船は、既に過去21年間以上に亘り「exponential growth(=指数関数的成長)」を経験している。

ところがオーストラリアでは、ゴールド・コースト地域の多くの住民が、この事業では浚渫が必要とされており、何千棟もの家が危険になる と 言って、Carnival Australiaの支援を受けたクルーズの開発に抗議している、とBaird Maritimeは報じている。(Ship & Bunker: Monday November 26, 2012)

老練のクルーズ船、中国で新生活を始める(中国)

2012年11月28日。元々1986年にスウェーデンのマルメにあるKockums VarvでCarnival Cruise Lines向けにMS Jubileeとして建造されたクルーズ船が、今や中国のHNA Tourism Cruise and Yacht Management Co., Ltd.のMS Hennaとして運航されることとなり、本土最大の豪華クルーズ船となった。

2013年1月26日、この船は三亜(=サンヤー)―ハ・ロン湾―ダ・ナン航路で、HNAのクルーズ船としてお目見えする。HNA Tourism Cruise and Yacht ManagementのPresident(=社長)、Zhang Hao氏は次のように語った。

「クルーズ産業には大きな可能性があり、その市場は極めて大きなものとなると予測されています。始まったばかりのものですが、中国本土 で は付帯設備や港湾の建設と並んで、急速に発展しております。」

HNAでは、中国のクルーズ航路は主として短期間・短距離の需要に基づいており、三亜と天津(=ティエンチン)を母港にして、ベトナム と 南朝鮮(注、韓国)を目的地としているものだと話している。これまでにHNAでは、主として中国の顧客に焦点を合わせて、主として局地的 な運航を維持してきた。

Hennaは、長さ223メートル、幅31メートルで、居住・娯楽向けのあらゆる種類の設備の他、1,965人の乗客を収容できる 739 室の船室を有している。

HNAに加わるに先立ち、2004年以来、本船はP&O Cruises AustraliaのPacific Sunとして運航してきており、数百万ドルの大改装工事をした。

Equasisのデータ・ベースによると、Hennaは現在、マルタ船籍でマレーシアのStar Cruisesが経営しているが、登録済船主はTriton Internationalとなっている。所在地は、「Princess Cruise Lines Ltd内、Suite 200, 24305, Town Center Drive, Valencia CA 91355-4999, USA」となっている。(Marine Log: NOVEMBER 28, 2012)

P&S、Scandlinesの取消で会談(ドイツ)

破産したドイツのGerman P+S Werften造船グループの管財人のBerthold Brinkmannは、フェリー会社のScandlinesが2隻の新船の建造契約を取り消すというニュースで「unperturbed(=動揺していない)」と話してい る。Brinkmann氏は声明文を出し、次のように話している。

「私の計算では、Scandlinesの取消しは想定の範囲内でした。この2~3週間内に弊社では、この2隻の船の船台、職員、あらゆ る 建造計画を、他の造船所、下請け業者、更に弊社が行う本船の検査の他、Scandlinesのために準備しました。Scandlines は、他の造船所との交渉の結果、合意する見通しについては、弊社に情報を提供しませんでした。」

この2隻のフェリー、BerlinとCopenhagenは、今やそれぞれ9ヶ月遅れ、7ヶ月遅れとなっており、かなりの違約金が P+S に課されることとなるものと考えられている。(後略)(The Motorship: 28 Nov 2012)