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2013年1月

2013年1月の海外旅客船情報

クルーズ船に突っ込んだペリカン回復(米国)

フロリダ州、タンパ発。クルーズ船に突っ込んで怪我をしたペリカンは、タンパの動物病院で回復している。

Royal Caribbeanの幹部によると、水曜日にJewel of the Seas(=ジューエル・オブ・ザ・シーズ、注、「海の宝石」の意)の第12甲板の左舷にこのペリカンが落ちたという。船はメキシコへの旅行の後、タンパに戻るところだっ た。船舶職員がこの怪我をした鳥を捕まえて、翌日、Hillsborough County Animal Services(=ヒルズバラ郡動物病院)に運び込んだ。

BluePearl Veterinary Partners(注、「青真珠共同獣医」の意)が、脱水症状にかかっていた鳥を治療しているが、羽の軽傷はリハビリが必要となる。(WALA-TV FOX10: Tuesday, 01 Jan 2013, 2:25 AM CST)

クルーズ船でのノロウイルス勃発、収まる(米国)

プエルト・リコ、サン・ファン発(2013年1月2日)。Queen Mary 2を運航しているクルーズ客船会社は、この船が港に戻るにつれ、胃腸病の勃発は収まったと話している。

火曜日は、僅か2人の乗客がノロウイルスの症例と疑われただけだった。この船が2,600人以上の乗客を乗せて12泊のカリブ海航海中 に、U.S. Centers for Disease Control(=合衆国疾病対策センター)に報告した201例よりは減少した、とCunard Lineの広報担当者(注、女性)、Jackie Chaseは語った。

ノロウイルスは容易に伝染するものであり、典型的に嘔吐と下痢を引き起こす。

CDC(=疾病対策予防センター)とCunardでは、Queen Mary 2の船員はこのウイルスが広がるのを防ぐために、消毒剤を使って公共区画を追加清掃するチーム配置させる等の対策を講じていたと話している。

船は、水曜日にニューヨークに戻る。(KWTX: January 2, 2013)

サン・ファン諸島のフェリーの食堂の営業は春まで休止(米国)

アナコテス発。Washington State Ferry網は、3月24日までサン・ファン諸島で運航されている全ての船舶の食堂を、冬の航海予定期間中は休止すると話している。軽食・飲料の自動販売機は、船上で利用 可能。

一方、フェリーの幹部は、次の月曜日である1月7日から3月1日まで、クープビル/キーストン―ポート・タウンゼント間を走る Kennewickの食堂を閉鎖すると話している。

軽食・飲料の自動販売機は、この船でも利用可能。(KAPS: THURSDAY, JANUARY 3, 2013)

消費者はニュー・サウス・ウェールズ州のクルーズ会社に注意(オーストラリア)

ニュー・サウス・ウェールズ州のFair Trading Commissioner(=公正取引委員会)は、大晦日の花火を見物するシドニー港での夜を顧客に提供しなかったクルーズ会社を避けるよう、人々に警告した。

この警告は、クルーズ船MV Eveがダーリング・ハーバー・フェリー埠頭に姿を現さなかった時、約150人がポケットから450ドルを支払っていたことが判明してから出されたものだ。

この宣伝をしていた6時間クルーズには、DJ(=ディスク・ジョッキー)1人がつき、食べ放題・飲み放題を謳っていた。

ニュー・サウス・ウェールズ州公正取引委員会のRod Stoweは、木曜日、消費者に対して、Eve Harbour Cruises Pty Ltd、あるいはその取締役であるAllen Yousifと取引しないように警告した。

Rod Stoweは、同社は金を支払った顧客にクリスマスと大晦日にクルーズを提供せず、それ以来、返金をしてもらうために同社との連絡が出来なくなっていると語った。

Stowe氏は、Eve Harbour Cruisesと取引している消費者は、同様の運休によりお金を失う相当の危険に直面していると語った。

同委員会では、同社とYousif氏の行動を調査し続けており、お金を失った消費者は、ニュー・サウス・ウェールズ州公正取引委員会に 苦情を申し立てるよう促している。(NEWS.com.au: January 03, 2013 8:38PM)

フォークランド諸島を巡って緊張が高まり、アルゼンチンの抗議者はクルーズ船を混乱させる(アルゼンチン・英国)

アルゼンチンの抗議者は、フォークランド諸島を引き渡せと主張する集団示威行動(注、デモ)を行い、今日、クルーズ船業界を混乱させ た。

国粋主義活動家らは、フォークランド諸島を寄港してブエノス・アイレスに接岸したStar PrincessとSeabourn Sojournという定期船を標的にした。

英国のForeign and Commonwealth Office(=外務連邦省)は今日、クルーズ産業に対する問題は「going on for a while(=しばらく長引く)」と話し、「quite a few incidents(=相当数の事件)」が起きていると話した。

Foreign Office Minister(=外務大臣)のHugo Swireは、2週間前、議会での質問に次のように答えた。

「英国政府は、アルゼンチンの分子が最近、フォークランド諸島を訪問したクルーズ船を混乱させることを狙った行動に出ていることを誠に 遺憾に思う。我が国は、正当な業務を推進しようとしている企業を脅迫する、如何なる取り組みに対しても、明確に批難するものでありま す。」

大臣は、クルーズ船は「without threat or hinderance(=脅迫や妨害を受けることなく)」運航することが許されなければならず、駐英アルゼンチン大使を12月3日にFCO(=外務連邦省)に呼び出して、 「in no doubt about our strength of feeling on this matter(=明確に、この件に対する我が国の感情の強さについて)」伝えたことを力説した。

英国とアルゼンチンの関係は、 フォークランド諸島海域で石油が見つかって以来、ますます敵対的になったArgentinian President(=アルゼンチン大統領)、Cristina Fernandez de Kirchnerの2年以上の間に、悪化して来ている。

フォークランド諸島を訪問するクルーズ定期船は、諸島周辺での天然資源開発に従事する船舶を禁止する法律を破った抗議者によって糾弾さ れている。

英国船舶を禁止するアルゼンチンの法律は、当初は石油探索を混乱、あるいは止めさせるために導入されたものだったが、活動家らはこれを クルーズ船に適用すべきだと論じている。

The Sunという新聞が、アルゼンチンにおけるフォークランドの広告には「hands off(=手を出さない)」と発表したことから、今日、彼らの怒りは燃え上がった。抗議者は英国国旗の他、この新聞のコピーを燃やした。

この広告は、フォークランド諸島との関係を分断するために英国に圧力をかけようと、英国の新聞数紙に発表された、植民地主義を批難し、 交渉を公開するよう要求するDavid Cameronに対する公開書簡を書いた、Kirchner大統領のつい最近の試みを切欠に、公表されたものだった。(The Independent: FRIDAY 04 JANUARY 2013)

クルーズ船の入国審査で接岸時の懸念誘発(英国)

今日、クルーズ船客の入国審査の新制度がフォースのターミナルに寄港する船舶数に悪影響を与え得るという懸念が持ち上がった。

新制度は、安全保障を強化するものであり、業界と全く相談することなく、到着した英国の最初の港で、全ての乗船客が、一人一人顔をつき 合わせて検査した文書を所持させることを要求している。

更にリース、サウス・クィーンフェリー、ロサイスといったスコットランドの港湾に到着する全船舶の40パーセントが、他の英国の目的地 に行く前に到着しているのであり、この新制度により運航事業者が接岸を諦めることになる懸念がある。

クルーズ運航事業者は、上陸を希望する乗客に大変な遅延と不便を強いることになり得ると言って、この提案された新制度に懸念を表明して いる。

国粋主義者のMSP(=スコットランド国会議員)のStuart McMillanは、この新制度は業界に「vital(=致命的な)」損害を与える前に変更しなければならないと述べた。

娯楽の舟遊びと海洋観光に関するホーリールードの超党派団体の議長を務めるMcMillan氏は、昨年、スコットランド経済に4120 万ポンドの貢献をしていると見積もられる業界に対し、新制度が「detrimental effect(=有害な影響)」を与えることに関して、UK Immigration Minister(=英国移民相)のMark Harperと接触している。クルーズ船は昨年、スコットランドに379,955人をもたらしており、2011年に19パーセント上昇したと言われている。

3つあるフォースのターミナルでは、76隻のクルーズ船が接岸し、80,000人近い乗客を乗せて来た。McMillan氏は、以下の ように語った。

「乗客が大幅な遅れに直面していると聞いており、この制度の結果、スコットランドの産業に有害な影響を与えているのです。」

McMillan氏は、スコットランドの港湾をクルーズ船の目的地として推進しているCruise Scotlandの会長であるRichard Alexanderと接触した後で、この問題を取り上げた。

このMSP(=スコットランド国会議員)に宛てた書簡において、Alexander氏は多くのクルーズ客船会社は、顔と文書を付き合わ せる検査を要求している点について、「have already expressed extreme dissatisfaction(=強烈なる不満を既に表明している)」と語った。

過去においては、UK Border Force(=英国国境警備隊)は、事前に提出された乗船客と船員の名簿に基づいて、クルーズ船を通過させていた。(Scotsman: Published on Friday 4 January 2013 09:00)

タンザニアでフェリーが沈没し、8人死亡、20人が行方不明(タンザニア)

タンザニア、アルーシャ州発。タンガニーカ湖で夜間、1隻のフェリーが沈没し、8人が死亡、約20人が行方不明となった、と警察は金曜 日に話した。

「タンザニアとブルンジ間のフェリーには、90人余が乗船していました。」と警察の広報官、Advera Sensoは、AFP(=フランス通信社)に電話で話した。

「ある時点において、大変に激しい風が吹き、この船は転覆したのです。」と語った。「8人が死亡し、遺体は回収されました。」と、60 人が救助されたことを付け加えつつ、語った。(Independent Online: January 5 2013 at 08:42am)

澳門―珠海間のフェリー値上げ(中国)

Inner Harbour(=内港)と珠海(チューハイ)間のフェリーの切符価格が、50パーセント値上げとなった。

Macau Daily Times紙は、地元中国メディアが、フェリー運航事業者のYuet Tung Shipping Co Ltdが、1月1日より価格を引き上げたと報じているのを引用した。

今や片道切符が30パタカ(3.75米ドル)、往復が40パタカとなった。(Macau Business: 1/7/2013 2:13:38 PM)

Sea Shepherd創立者辞任(米国・オーストラリア・日本)

強硬派自然主義者団体Sea Shepherdの創立者で代表のPaul Watsonは、合衆国裁判所が日本による差止め命令を命じる判決を下したことから辞任する。

元Australian Greens(=オーストラリア緑の党)党首のBob Brownが、差し迫っているSea Shepherdの南極での反捕鯨活動を引き継ぐことになっている。

Watson(62)は日本により、Interpol(=国際刑事警察機構)の「red notice」に基づき指名手配中だが、同団体の旗艦Steve Irwinに乗り組んで洋上に留まっている。

Steve Irwinは土曜日、ティマルーに給油のために接岸しているが、Watsonは船が港に到着する前に別の船に乗り換えていた。

同団体を設立して35年を経て、Steve Irwinの船長の地位を含む全ての有給の地位から退くが、この活動の観察者として船上に留まることになると語った。

Watsonは、Sea Shepherdが捕鯨船を攻撃したり、南極で捕鯨船から450メートル以内に接近したりすることを禁止する、合衆国上訴裁判所が設定した境界の範囲内で運航することを 誓っている。

「合衆国市民の1人として、US 9th District Court(=合衆国第9地方裁判所)の判決を尊重して従い、Institute for Cetacean Research(=日本鯨類研究所)(ICR)に許された仮差止め命令を妨害しない。」と語った。

日本の捕鯨船団を阻止しようとする同団体の活動の監督は、BrownとSea Shepherdのオーストラリア人支配人、Jeff Hansenに交代することになる。

昨年、Greens(=緑の党)の党首を辞任したBrownは、Watsonからの忠告は受けるが、この交代が形だけのものであるとす るいかなる示唆も否定した。

「彼は背後にはおりますが、作戦を預かってはいません。」とBrownは言った。

「私は、Jeffと同様、Sea Shepherd Australiaの支配下にあって、Sea Shepherdの船隊内で、この作戦が間違いなく成功するよう毎日作業することになります。」

Sea Shepherdは、初めて活動において4隻の船を使うことになり、これには最近購入した日本の調査船でSam Simonに改名したものが含まれている。(中略)

International Whaling Commission(=国際捕鯨委員会)に対する通告において、日本政府は、ICR(=日本鯨類研究所)に935頭までのミンククジラ、50頭までのナガスクジラ、50 頭までのザトウクジラを殺害することを許可したことを確認した。

このザトウクジラの殺害は、冬にオーストラリア沿岸を移動する鯨を標的にするものであるが、再び一時中止となったとICRは話した。 (Stuff.co.nz: Last updated 17:25 08/01/2013)

LNG駆動フェリーの計画で安全性に懸念の声(米国)

ニューヨーク市のDepartment of Transportation(=運輸局)(DOT)が、Staten Island Ferryの船を液化天然ガス(LNG)で走るものに変更するという決定を行ったことで、燃料の安全性について、この地域から疑問の声が 上がっている。

地元紙のStaten Island Advanceの社説では、スタテン島のブルームフィールドで1973年にあった事故で、タンカーにガスが残っていたために、空のLNGタンクが爆発し、40人の労働者が 死亡したことに言及した。

DOT(運輸局)は先月、ここのフェリー運航で使っている最も小型の船舶の1隻をLNG焚きに改造して、燃料費を50パーセント節約 し、二酸化炭素排出量を25パーセント減少させるために、234万ドルの連邦助成金を使うと発表した。

この新聞の社説は、安くて綺麗な燃料を使用する考えを支持しているが、より簡単に持ち運べるよう、ガスを液化する過程については、懸念 を表明している。

「LNGを輸送し貯蔵するための設備は全て、極端な低温に保つために、完璧に機能させなければならない。」とこの社説は述べる。

「そして貯蔵施設と運搬用タンクの間の移送は、円滑に実施しなければならない。」

とりわけ人口が稠密な地域であるニューヨーク市のようなところでは、「LNGの漏洩あるいは流出は、簡単に火災の惨事になり得る」と同 紙は述べている。

液化ガス海運業界は、貯蔵、船舶設計、輸送処置を含む、LNG燃料の設計、運用、安全問題に取り組むため、7月に新たにNatural Gas Marine Fuel Safety Advisory Group(注、「液化ガス舶用燃料安全勧告集団」の意)(NGMFSAG) を結成した。

この新集団から出された新聞発表では、この燃料のもたらす危険性には言及したが、ノルウェーではLNG船を50年に亘って使用している ものの、火災は僅か2件、流出は4件であり、死亡した者はいないと述べた。(Ship & Bunker: Tuesday January 8, 2013)

ニューヨーク市での衝突事故で負傷者多数、2人重体、フェリー船員は薬物検査へ(米国)

ローアー・マンハッタンで水曜日の朝、通勤フェリーが岸壁に突っ込み、少なくとも50人が負傷、2人が重体となっている。

ニュー・ジャージー州アトランティック・ハイランズ発のSeastreak Wall Streetというフェリーは、水曜日の午前8時45分ごろ、サウス・ストリートに到着した際に、係留施設に大きな音を立てて突っ込んだ。1人が頭部を負傷し、危篤状態に なっている。乗船客は下船を待っていたところで、衝撃で甲板に投げ出されたと話した。

乗客の1人、ニュー・ジャージー州ネプチューン市のEllen Foranは、人々は折り重なり、狂乱状態になって叫んでいたと語った。

「埠頭に突っ込んだのです。船は埠頭に衝突したのです。私たちは折り重なって倒れたのです。私は誰かの上に投げ出されました……。人々 は狂乱状態になっていました。」とEllen Foranは話した。

怪我人は、現場で手当てを受けていた。この怪我の詳細については不明。負傷者数についての報告は、様々。

Coast Guard(=沿岸警備隊)は、負傷者数を確定するや、直ちに船長と船員に対する薬物とアルコールの検査を実施したと語った。アルコール検査は陰性だった。薬物検査の結果 には、数週間かかるかもしれない。

このフェリーの隅は、ブリキ缶のように引き裂かれて開いている。(中略)

フェリー会社幹部は、現場にいた。同社では、この船の推進機関は最近、刷新したことを確認したが、それが事故の原因であるかはあいまい だった。

フェリーは、数本の川によってニュー・ジャージー州とニューヨーク市の残りの部分とが分断されている島であるマンハッタンで働くために 通勤する者にとっては、かなりありふれた通勤手段となっている。(FoxNews.com: Published January 09, 2013)

MSCのクルーズ船が南朝鮮(注、韓国)に売却される?

MSC Cruisesは、同社船隊で最も古い船であるMSC Melodyが引退すると発表した。

このクルーズ客船会社は、本船の引退を今週正式に発表したが、船が売却されたとのニュースは、元々は8月上旬に、Mirror紙の Captain Greybeardのブログに掲載されたものだった。

「Melodyは、上海と済州(チェジュ)島の間で定期運航を行う予定の南朝鮮(注、韓国)の会社に売却されている。」と当時、ブログ は伝えていた。

Cruise Criticでは、本船の最終的な目的地を確認するMSCの論評を待っているところだ。(後略)(Cruise Critic: January 9, 2013)

AGCS、2012年の船舶喪失を調査(英国)

英国の海上保険会社のAllianz Global Corporate and Speciality (AGCS)は、2012年度の船舶喪失に関する年次報告書を公表した。それによると、事故の主要原因は人為的ミスであるように思われることが明らかになった。

海上損害のSafety and Shipping Review(=安全海運審査)によると、Costa Concordiaの事故が、114,137総トンで2012年最大の損害として一覧表のトップだった。続いてフェリーのRabaul Queenで、いずれも多数の死者を出している。

この報告書によると、過去1年間における最も共通した損失原因は沈没であり(49%)、難破あるいは座礁がそれに続いており (22%)、洋上における海難事故の大半は、南中国、インドシナ、インドネシア、そしてフィリピンが際立っていた(30隻喪失)。

船舶喪失は、東地中海や黒海(15隻喪失)、あるいは日本、朝鮮、北中国周辺でもしばしば生じている(10隻喪失)。

AGCSでは、人為的ミスは大半の事故の根本的な原因に留まっており、疲労、経済的圧力、不十分な訓練が関連する主要原因になっている ことを示唆している。(後略)(Maritime Journal: 09 Jan 2013)

Viking Grace引渡(フィンランド・スウェーデン)

Viking Graceが、1月10日、Viking Lineに引き渡された。2013年1月15日に就航する予定。この船は2010年12月に発注され、約2億4000万ユーロの費用でSTX Finland造船所で建造された。

旅客船の「new generation(=新世代)」であると言われ、Viking Graceは、窒素・硫黄廃棄物、その他の温室効果ガスを逓減させることになる液化天然ガス(LNG)を動力源とする世界最初の大型旅客船。この船はまた、できる限り環境 上持続可能であることを確実にするため、うねりを逓減させる流体力学的に最適化された船体や、燃費の良い推進機関を有している。

Viking Graceは、フィンランドとスウェーデンの間を運航することになっており、多島海の浅瀬を走るために特別に設計されている。(Cruise and Ferry: 10 January 2013)

フィリピン、日本、協力強化を誓う(フィリピン・日本)

フィリピンの高級外交官は、中国の海洋要求を守るための努力はアジアの安定性を脅かすものだと警告し、防衛強化に関し日本との協力を 誓った。

Foreign Secretary(=外務大臣)のAlbert del Rosarioは、中国との緊張している領土問題を抱えている東京からやって来た外務大臣とマニラで会談後、声明を出した。

「我々は中国による主張が明らかになる中で直面していると思われる挑戦について話し合った。」と語った。「更に、二国間首脳会談におい て私が話したように、我が国の戦略がどういうもので、どうやって一貫させているかについて表明した。」

Del Rosarioは、彼が南シナ海における中国の「very threatening(=正に脅迫的な)」動きと呼ぶものについて、懸念していると語った。これには紛争地域を統治する地元当局を設立したり、未認可の外国船舶に乗船し たり拿捕したりすることを警察に認めることが含まれている。

またフィリピンは直ぐにも、海上での警備能力を向上させる助けになる10隻の新しい警備艇と通信網を、日本から入手できるものと期待し ていると語った。

日本のForeign Minister(=外務大臣)のFumio Kishida(=岸田文雄)は、マニラとの連携強化は「peaceful and prosperous Asia-Pacific region(=平和的で豊かなアジア太平洋地域)」を形成する上で必要なものだと語った。

両国は、ここ数ヶ月間で悪化している中国との領土紛争に巻き込まれている。日本と中国とはいずれも東シナ海の無人群島を主張し、フィリ ピンと中国は南シナ海に近い浅瀬に対していずれも主張している。

ベトナム、ブルネイ、マレーシア、そして台湾も、海洋領土を巡って中国と紛争になっている。(Voice of America: January 10, 2013)

再処理された核廃棄物が2月下旬に英国から青森に到着(日本・英国)

青森発。Japan Nuclear Fuel Ltd(=日本原燃)は木曜日、日本の使用済み核燃料を英国で再処理して製造した高レベル放射性廃棄物である28本のキャニスター(注、筒状の容器)が、2月下旬に青森県 に到着すると話した。

ガラス固化体の放射性廃棄物である28本のキャニスターは、Kansai Electric Power Co.(=関西電力)のものが14本、Chubu Electric Power Co.(=中部電力)とChugoku Electric Power Co.(=中国電力)のものが、それそれ7本ずつとなっている。

この廃棄物を載せた貨物船、Pacific Grebeは、水曜日にバロー港を出港し、パナマ運河経由で青森県六ヶ所村に遣って来る、とJapan Nuclear Fuel(=日本原燃)は話した。

ガラス固化体の放射性廃棄物が英国から日本に遣って来るのは、3度目となる。

日本は、英国からこうした廃棄物のキャニスターを104本受領しており、更に約800本以上、受領する計画でいる。この104本のキャ ニスターは、六ヶ所村の施設で保管されている。(The Japan Times: Friday, Jan. 11, 2013)

DFDSは不透明さを鎮める(デンマーク・ドイツ)

デンマークのDFDSと破産したドイツの造船所P+S Werftenとの間の問題を抱えた新造発注を巡る交渉は、正反対の報道があるにも拘らず、不調には終わらなかった。

このコペンハーゲンに上場しているフェリー会社は金曜日、昨年9月にズタズタになった2隻のro-ros船の建造契約を巡る広く知られ た不透明さに対応すべく、規制当局への申請を行ったが、間もなく組み立てられることになるという。

「新聞記事に関連し、DFDSではシュトラルズントのドイツの造船所P+S Werften GmbHと、2隻の貨物船の建造に関する交渉が続行中であることを確認することができます。」と金曜日に投資家に語った。「この2隻の新造船の申し込み価格は、8400万 ユーロです。」

「署名がなされれば、この新造船契約は完了しますが、更に多くの条件を前提とすることとなります。全ての契約条件が整えば、更に詳しい 情報を発表いたします。」

DFDSは、2010年に約10億デンマーク・クローネ(1億7300万ドル)で、2隻のro-ro船を発注したが、契約相手が破産し て遅延したために手を引いた。同時に、「several contract terms(=連帯契約条件)」を挙げて、この造船所の債務不履行を批判した。

別のニュースによると、ヨーロッパの報道発信源は、同社は英国のフェリー事業を見直しているとしている。数人の幹部支配人が退陣とな り、広報担当者は、同グループは合理化の取り組みが完了した時には、「as a single organisation(=1つの組織で)」運航する意向だと話している。(TradeWinds: 11 January 2013, 09:39 GMT)

海峡横断フェリー会社のDFDSは大規模な再編を発表(デンマーク・英国)

海峡横断フェリー会社のDFDSは、英国事業における大規模な再編を発表した。

過去8年間に亘ってドーバー発の国際旅客運航部門を監督してきたChris Neweyは、辞任する。ニューカッスルの同等の地位についていたJohn Crummieも、DFDSを去ることになる。同社では、英国では1つの組織で運航されることとなると発表した。

DFDSの広報担当者はExpress紙に対し、この再編は「streamline the passenger sales side of things(=旅客販売側の合理化)」の一環だと話した。

この合併でDFDSは、ニューカッスルからアイモイデン(アムステルダム)、ハリッジからエスビア(デンマーク)に行く航路の他、海峡 の4本のフェリー航路の旅客販売とマーケティングを1本化する。(中略)

DFDS UKの販売組織は、今やDFDS Seawaysのドイツの共同旅客販売組織で、以前トップを務めていたMax Fosterに率いられることとなる。

英国のマーケティングと戦略は、ニューカッスルからオランダとデンマークに行く旅客航路のマーケティングのトップだったPete Akermanが率いることとなる。

より詳しい詳細と反響については、次週のExpress紙をご覧下さい。(This is Kent: Friday, January 11, 2013)

歌手はクルーズ船のトラウマを思い出す(英国・イタリア)

ある英国人歌手は今日、1年前にCosta Concordiaというクルーズ船の大惨事で受けたトラウマ(注、心の傷)について語った。

サウス・ロンドンのブロックレイのAmelia Leon(23)は、別のクルーズ船の歌手であり、Costa Concordiaがイタリア沖で岩礁に衝突した時、船員の恋人のところに訪ねてきていた。

心的外傷後ストレス障害と診断されたLeonさんは、クルーズ船で再び歌うことができるのだろうかと疑問に思っている。

32人が命を落としたあの大惨事を「every day(=毎日)」考えていると話した。2012年1月13日に船が横倒しになった時の「panic and confusion(=恐怖と混乱)」を思い出すという。Leonさんは、現在、精神分析医の診察を受けているが、次のように話した。

「未だにフラッシュバック現象があって(注、過去を思い出し)、偏頭痛がして、パニック発作(注、不安発作)を起こすのです。毎日、何 が起きたのかを考えてしまい、話題を変えることが難しくなるのです。」

「再びクルーズ船で歌うことができるとは思えません。というのは、怖くて船に乗れないからです。沈没すると思うからではないですよ。何 が起きたのかを連想したくないからなんです。ただ、追い詰められた感じに再びなりたくないだけなんです。」更に続けた。

「クルーズ会社は、このことから学び、私達が経験したことを他人がしないように安全性を改善することは、本当に大切なことだと思いま す。私達がした経験を誰にもさせたくないのです。」

「運良く、私と元の彼氏は救命艇で避難することができたのですが、他の人はそんなに幸運ではなかったのです。母親達が赤ちゃんを救命艇 に投げ入れて、完全に恐怖と混乱に陥っていたのを見たのを覚えています。何が起きていたのか、誰も知らないんですよ。」

この船には、合わせて37人の英国人乗客と船員が乗船していた。その中には、8人の踊り子の一座が含まれていた。英国人は全員が助かっ た。

1人の英国人、サリー州ウォルトン・オン・テムズのPhoebe Jones(20)は、船が座礁した時、舞台の上で奇術ショーを演じているところだった。当時、彼女はこう語っていた。

「船は大きく、大きく傾いていきました。突然停電して、舞台の上のものは全て、大きな音を立てて片方の側に崩れたのです。」

多くの英国人は、法律事務所のIrwin Mitchellに代理してもらっている。ここではCosta Cruisesという会社に損害賠償金を請求している。本船の船長であるFrancesco Schettinoと、その他の者が、この大惨事を巡って裁判を受けている。

今週初め、この船長はイタリアの報道機関に、自分はOsama bin Ladenよりも「painted worse(=悪く描かれている)」と語った。

4,000人以上が乗船し、遥かに悪い事態となり得たこの大惨事の後で、安全規則が強化された。旅行業者の bonvoyage.co.ukのクルーズ振興支配人のSteph Curtinは、次のように話した。

「Costa Concordiaの大惨事で、クルーズ業界にメディアのスポットライトが当たり、そこでは多くの人が回復は困難だと言っていたものです。」

「殆どあっという間に、安全手順が大手クルーズ客船会社の全てによって見直され、その年のうちに、必要があるところは変更になり、最も 著しい向上が見られたのは、船が航海する前に、点呼訓練を行わないといけないことになったことです。」

「クルーズ客船会社が、この大惨事を最優先事項として扱い、船上における安全規則を再点検して強化したという事実は、クルーズ休暇の信 用回復に、直ちに役立ったと考えております。」(Irish Examiner: Sunday, January 13, 2013 - 12:00 AM)

吹雪で北東日本の道路交通が止まる(日本)

強力な吹雪が、日本の北東の道路交通を止めた。羽田東京国際空港では、障害が生じている。370便以上の国内線が羽田で運休となってお り、何千人もの乗客で待合室が混雑している。

仙台空港は、定刻までに滑走路を除雪することができず、閉鎖されている。通行量が最も多いことで知られる同国の高速道路である東京―名 古屋間の高速道路(注、東名自動車道)の利用は、禁止されている。

首都圏の全ての旅客フェリーには、運航の中止が命令されている。(The Voice of Russia: Jan 14, 2013 12:03 Moscow Time)

クルーズ船の沈没原因が判明(米国)

スナペー発。ニュー・ハンプシャー州のスナペー港のディナー・クルーズ船が沈み始めた原因を関係者は突き止めた。

同船を所有するFenton一家は、消しゴム大の穴が左舷の機関に繋がる海水弁の連結部分に見つかり、これが先週末にMV Kearsargeに海水が浸水した原因らしいと話した。

サルベージ作業員が、週末にこの船を少しばかり引き上げることができたが、水は排水中。同家では、如何なる対外援助もなく、月曜日には 船は再浮揚すると話した。船は修理が必要かもしれない。

Tim Fentonは、2013年シーズンには、船は運航再開する見込みだと話した。

この船は、1980年以来運航しており、5月から10月までLake Sunapee(=スナぺー湖)の周遊を行っている。(Seacoastonline.com: January 15, 2013 2:00 AM)

全乗客の一覧がHongkong Electricのフェリーで計画(中国)

Hongkong Electric(=香港電燈、港燈)は、10月1日にあった死者の出た洋上での衝突事故を受けて、保有船の乗客一覧を保存するためのコンピュータ・システムを開発する、 とこの大惨事の調査委員会が火曜日に語った。

これは、フェリーのSea Smoothと衝突して39人の命を奪ったLamma IVと、その姉妹船のLamma IIの所有者であるこの会社により、先に発表された27の改善項目の中に含まれていた。

同社は、10月1日の花火遊覧の乗客の全名簿を保存していなかったとして批判されている。

同委員会では、同社は乗船していたHongkong Electricの職員の一覧は保存していたものの、その家族や友人のものは保存していなかったと聴取している。

「弊社では、洋上での全ての娯楽活動を止め、乗船一覧システムの開発を始めました。複雑なものではありますが、新船には適用されること となります。」と同社発電部門の総支配人であるFrancis Cheng Cho-yingは、火曜日に語った。

2隻の新船は、Lamma IIとLamma IVを代替するために2011年に発注されたもので、今年、利用できるようになると見ている。」と語った。

この2隻には、窓を破るための緊急用ハンマー、トーチ(注、懐中電灯)、2隻の救命筏、バックル・タイプ(注、「留め金方式」の意)の 救命胴衣が用意される。

座席長椅子は、釘ではなく、甲板に組み込まれた横木に装着されることとなる。

Lamma IVの多くの座席が、衝撃によって外れて避難通路を塞ぎ、救助活動を阻んだ。(South China Morning Post: Tuesday, 15 January, 2013, 3:44pm)

Norwegianと「Cake Boss」がクルーズ船のケーキ店で提携(米国)

Norwegian Cruise Lineの最新船のNorwegian Breakawayは、5月に就航する際にCarlo's Bake Shop(注、「カルロのケーキ屋」の意)があることを呼び物とする。

「Cake Boss」と「Next Great Baker」というテレビ番組のスターであるBuddy Valastroが経営するケーキ屋が、Deck 8(=第8甲板)に作られ、シェフの有名なオレオ(注、クッキー)、ダーク・チョコレート・ムース、パープル・グルービー・フォンダン・ケーキ(注、「紫の型に嵌った柔ら かいケーキ」の意)の他、ア・ラ・カルト(注、「一品料理」の意)価格で、新鮮に焼きあがったクッキー、カノーリ(注、小麦粉を円筒形に 焼いてチーズ・クリームを詰めてチョコレート・チップをまぶしたイタリアのお菓子)、トラッフル(注、チョコレートにココアをまぶしたお 菓子)、ケーキ、パイを提供する。乗客は、誕生日、記念日、その他のお祝い用の特別注文ケーキも、予め注文することができる。

更に実体験したい向きには、この店では上品に装飾したカップケーキも提供する。

Norwegianでは、乗客4,000人乗りのBreakawayの情報を、常時ストリーム形式(注、動画)で明らかにしている。そ れには、唯一の船室・休憩室複合施設、Havenというスィート複合施設、子供の活動、食堂等が含まれている。Project Breakawayのページをご覧下さい。洗礼式(注、命名式)は、ニューヨーク市で5月8日に開催される。(Cruise Critic: January 15, 2013)

問題を抱えたフェリーのChetzemokaが乾船渠で損傷(米国)

Washington State Ferriesの乗用車64台乗りのChetzemokaは、Vigor Industrialであった事故の後、修理の必要が出ている。

Vigor IndustrialはChetzemokaを建造した会社だが、ここのシアトルの施設内の乾船渠で、この船に損傷を与えた事故について責任を取っている。

「Vigorはこの件について全責任を取り、州には如何なる形であれ、費用を負担させることなく修理を行います。」とVigor Industrialの広報担当者のBrian Mannionは話した。

Mannionは、この事故については調査中であり、如何なる詳細も公表しなかった。

消息筋がKING 5に語ったところによると、同社がこの船を水の中から吊り上げて乾船渠に移そうと試みた時に、損傷が生じたという。(中略)

Chetzemokaは、波乱万丈の歴史を有している。就航したのは2010年11月で、3ヶ月遅れであり、Vigorが見積もった建 造費よりも1500万ドル超過していた。追加費の幾つかはState Ferriesの設計の不備や変更に拠るものだった。この船は、州船隊の中で最小のフェリーの1隻であり、重量比で言えば、8010万ドルをかけた最も高価なフェリーだっ た。

この船で働くフェリーの機関士は、Chetzemokaの設計と動作に賛成できない、とうるさく言っている。本船は傾いており、燃料を 使い過ぎ、振動問題があると不平を言っている。

就航して9ヶ月経過して、振動によりキール・クーラーから浸水した。これにより、船は2日間運休した。

3ヵ月後、更なる問題が生じた。推進器が2基とも修理が必要になったのだった。製造工程において使用された基準以下の鋼が割れたのだ。

Chetzemokaが現在、乾船渠に入渠している理由の一つが、推進器を全部換装するためだった。Vigorは今や、損傷した船体と キール・クーラー、更にあり得る内部の損傷の修理のために、余計な作業と費用をかけている。MannionはKINGに対して、この予定 外の修理で、Chetzemokaが計画よりも長く運休することにはならないと語った。

「Vigorは、これは修理予定における敗北ではないことを確約しました。Vigorにおいてなされた修理はもちろん、船舶建造時の成 功した実績と協力関係があり、この問題を解決するために良い仕事をしてくれるものと我々は確信しております。」とWashington State FerriesのDirector of Communications(=広報責任者)のMarta Courseyは語った。(KING5.com: Posted on January 15, 2013 at 6:53 PM)

2億4000万ユーロのクルーズ船Viking Graceが就航;Comfort Zoneのスパあり(フィンランド・イタリア)

2億4000万ユーロ(1億9960万ポンド、3億2100万米ドル)のクルーズ船、M/S Viking Graceは、スウェーデンとフィンランドの間のトゥルク―ストックホルム航路で処女航海を行った。

この長さ218メートルの船は、環境に優しい極低温の液化天然ガス(LNG)を燃料にする最初の大型船だ。

船内設備には、2つの大きなスパ・プール(注、「健康水槽」の意)のあるSpa・Wellness(注、「健康施設」)領域、そしてス チーム(=蒸気)サウナ、ハーブ(=薬草)サウナの他、フィンランドのサウナがある。

お客は、スパのスノウ・ケイブ(=かまくら)の中で体を冷やすことができる。ここでは雪が降り、温度はマイナス2度になっている。

また、6人まで利用できる2室の個人用VIP(=重要人物)トリートメント・ユニット(=処置設備)があり、それぞれには専用のサウナ とスパ・プールがある。

このスパは、トリートメントの間に使われる環境保護製品を提供するイタリアの会社Comfort Zoneと提携している。

10種のトリートメントの選択は、15分間のマニキュア(=爪の手入れ)とペディキュア(=足治療)から、90分間の全身トリートメン トまでの範囲がある。メニューでは、広範な滋養美顔術トリートメントも呼び物としている。

この乗客2,800人乗りの船は、dSign Vertto Kiviにより設計され、STX Finland造船所により建造されたもので、合計で2,000席になる食堂と酒場が7つある。

スィート船室の範疇は4つあり、flow(=流れ)、organic(=有機の)、romantic(=情熱的な)、そしてhigh- tech(=高度技術)。それぞれのスィートには個別の特徴があり、個人用のスパ・プールとサウナがある。

提供される食事の選択には、国際料理を提供するAuroraの他、スカンジナビアの食堂Oscarがある。

利用できるその他の設備には、シャンパンとワインのバー(=酒場)Seamoreと、Sweet & Saltyというカフェ(=喫茶店)がある。(Spa Opportunitie: 15 Jan 2013)

CryonormがLNGバンカーリング・システムの注文を獲得(ノルウェー)

Cryonorm SystemsはSkangassから、ノルウェーのRisavika港のLNG(=液化天然ガス)バンカーリング・システムの導入を受注した。ノルウェーは短距離沿岸海 運向けのLNGの利用の先駆者であり、とりわけ沿岸沖の諸島間を結ぶLNG焚きのフェリーにおける先駆者だ。

この注文は、ノルウェーからデンマークに行くフェリー向けのLNGバンカーリング・システムのターン・キー(注、「鍵を回せば動く一括 導入」の意)契約。Cryonorm Systemsは、この完全システムの設計、製造、導入、管理を行う。

SkangassとCryonorm Systemsは、この重要な事業で提携することで、合意に達した。「これは両社にとり、もう1つのマイルストーン(=一里塚)であります。」とCryonorm Systemsの営業開発取締役のJos Glorieは、話している。(Energy Global: Published on 16/01/2013)

豪華クルーズ船が損傷、時化の海で4人怪我(アルゼンチン)

世界で最も豪華な探検クルーズ船の1隻が、南極に向う航海で、週末、時化の海により損傷した。

Silversea Cruisesでは、乗客132人が乗ったSilver Explorerの船員4人が、この客船会社が荒天と描写する1月12日に起きた出来事で、軽傷を負ったと話している。

この船は、今月の初めに南極への18泊旅行に出発したアルゼンチンのウスアイアに引き返している。そしてこの客船会社は、航海の残りは 中止になったと話している。Silverseaは、この船による1月21日の航海も中止した。

Silverseaは、船の損傷の詳細を発表していないが、船は全出力で制御されており、スタビライザー(注、安定装置)は良好に機能 していると話している。

「お客様と船員の安全は、いつも弊社の一番の関心事でございます。」とSilverseaはUSA TODAY紙宛ての声明文において話している。「133人のお客様と113人の船員は全員無事で、お客様で怪我をされた方はございませんが、4人の船員が軽傷を負い、船内 のMedical Centre(=医療センター)で治療を受けました。」

Silverseaは、この船の乗船客は、船内のインターネットを通じて本国の家族と連絡を取ることが可能だと話している。

この客船会社では、Silver Explorerは1月31日に再就航する見込みだと話している。(USA TODAY: 12:35p.m. EST January 16, 2013)

LNG燃料のクルーズ・フェリーはNavis DP搭載(フィンランド)

2013年1月16日。今月初旬に引き渡されたLNG燃料のクルーズ・フェリー、Viking Graceには、Navis Engineering Oyに基礎を置くフィンランドのVantaaによるdynamic positioning system(=自動船位保持装置)が搭載されている。

長さ214メートルのViking Graceは、2013年1月10日にSTX Finlandのトゥルク造船所から船主のViking Linesに引き渡されたが、最も環境に配慮した船の1つであると言われている。本船は、排気を大幅に逓減することとなる液化天然ガスによって駆動する最初の大型旅客フェ リーだ。

このDPシステム(=自動船位保持装置)は、Navis Engineeringが納品したもので、操舵室の両脇に位置する2基の制御端末からなる非冗長DP0(ジョイスティック・コントロール・システム、注、「操縦桿制御装 置」の意)のことだ。これは通常、トゥルク―マリエハムン―ストックホルム航路上で、このクルーズ・フェリーを接岸させる際に使われるこ ととなる。

Viking Graceは、Navis DPシステムを搭載した数隻の革新的な船舶の1隻。これらの船には、先週、ロシア最大の船主であるSovComFlotに引き渡された耐氷級のOSV Vitus Bering、多目的・生物燃料駆動のデッキ・カーゴ(=甲板積み貨物)船のAura II、そしてDamenが建造した一連の30隻のアックス・バウ(=鉞船首)のFSIV船が含まれる。(Marine Log: JANUARY 16, 2013)

クルーズ船のQE2はシンガポールに売却、洋上ホテルになる(アラブ首長国連邦・英国)

QE2(=クィーン・エリザベス2)は、極東で豪華洋上ホテルになる、とFinancial Times紙は報じた。

この象徴的な定期船は、英国に買い戻されることが期待されていたが、持ち主のドバイに上場しているIstithmarは、シンガポール に本拠を置く投資グループに売却することに決定した。

最近の報道では、Istithmarはこの70,391トン、乗客1,791人乗りの船を、中国に2000万ポンドで解体するために売 却したとされていた。

Financial Times紙の記事では、合弁事業契約が今日(1月17日)、署名されることになっていると話す「people aware of the matter(=この件を承知している人々)」に言及している。香港と中国の投資家の支援を受けたOceanicが、年間約100万ドルをドバイに支払うものと見られてお り、10年後に最低価格3500万ドルで、この洋上ホテルを購入する選択権がある、と「people(=人々)」は話している。乾船渠で 改装後、船は洋上ホテルとしての新たな人生を始めるべく、シンガポールか香港に航海することとなる。この投資家らは、既にウェブサイトを 立ち上げている。QE2Hotels.comであり、本船の計画の概略を説明している。香港の街を背景に、100戸の 「residences(=住宅)」と300室がある等としている。

2007年にDubai Worldに、この首長国で豪華洋上ホテルに転換する意図で、6400万ポンドで売却されたCunardのフラグシップの酷い悲劇は、終わりに近づいている。経済恐慌によ り、この投資グループの計画は実現不能になり、同船はそれ以来、ポート・ラシードで惨めな姿を晒していた。

Cunard、ここはこれまでこの計画について論評することを避けてきたが、声明文には、次のようにあった。

「Cunard Lineは、ドバイがQE2を開発する計画を推進していることで喜んでおります。2008年にCunard船隊から離れた時に適切な見送りを行い、昨年、本船は大変は成功 を収めました。そしてドバイが本船を将来保存するために更なる開発を行うと発表したことは、大変に良い知らせであります。」

Out of Time Concepts(注、「時機に遅れた概念」の意も)の子会社であるQE2 Londonは、本船をロンドンに戻して、O2 Arenaの反対側の、ロンドンのDocklands(注、波止場地域)のExCeL Exhibition Centreの近くに係留することを希望している。この計画は、Mayor of London(=ロンドン市長)のBoris JohnsonとChancellor(=大蔵大臣)のGeorge Osborneの2人の支援を受けている。QE2 LondonのRob Lightbodyは、次のように話した。

「過去4年間、QE2の将来に関して、ドバイ発の多くの新聞記事を見てきましたが、全ては不正確であることが判明しています。私たち は、我が国の投資家が、ドバイに対して、QE2 Londonが今でも最高の提案をしていることを示すことができるものと信じております。」(Cruise Critic: January 17, 2013)

MTA:South Ferry地下鉄駅は修理に3年かかる(米国)

ニューヨーク発。Superstorm Sandy(=超大型暴風雨サンディ)によるSouth Street地下鉄駅の損害を全て修理するには、3年はかかるかもしれない。

先月、MTA(=都市交通局)は、修理には少なくとも1年はかかると語った。しかし木曜日、同局は駅を完全に復旧させるにはずっと長く かかり、費用は6億ドルになると見積もられると話した。

これには、物理的損傷の3億5000万ドル、信号機の交換の2億ドル、第3軌条設備の3000万ドル、通信設備の2000万ドルが含ま れている。

マンハッタン島の南端にあるSouth Ferry地下鉄駅は、あの嵐の時に天井まで浸水したところだった。

「South Ferry駅は破壊されました。傷が付いたのではないです。大破したのでもないです。上から下まで破壊されたのです。」とMTA chairman(=都市交通局局長)のJoseph Lhotaは11月に語った。

このナンバー・ワンの鉄道駅は、2009年に5億4500万ドルかけて改築し、拡張した。

この駅は、スタテン島とリバティー島のフェリーに繋がる主要ルートになっている。(CBS Local: January 18, 2013 7:51 AM)

よりグリーンな(=環境に優しい)船がスカンジナビア海域に進水(ノルウェー・フィンランド)

「世界最大の」LNG駆動の旅客船が就航した時に、ノルウェーでは「世界最初の」電気駆動のフェリーが就航した。

より環境に優しく持続可能な海運業への道は、「world's first(=世界最初の)」電気駆動のカー・フェリーが就航し、液化天然ガス(LNG)駆動の最大の旅客船が処女航海を行って、今週、数ノット速力を上げた。

この長さ80メートルの電気カー・フェリーは、Siemens、ノルウェーの造船所のFjellstrand、そしてノルウェーの Ministry of Transport(=運輸省)によって組織された競争相手である海運会社のNorledにより開発されてきた。

2015年より、この船はラビクとオッペダル間の航路に就航することになっており、乗用車120台、乗客360人を乗せて、ベルゲン北 部にある有名なソグネフィヨルドを横断し、横断の間の休憩時間の10分間で、電池を再充電する。

本船は、現在横断に使用されている船舶が年間平均100万リットルのディーゼルを使用し、二酸化炭素を570立方メートル・トン、窒素 酸化物を15メートル・トン排出していることから、環境保護にかなりの利益となるものと見られている。

一方、LNG駆動のViking Graceが火曜日に就航し、フィンランドのトゥルクからオーランド諸島を経由して、スウェーデンの首都ストックホルムに乗客を運んだ。

運航事業者のViking Lineでは、LNGをこの2億4000万ポンドの船に使うことで、同じ大きさの在来船と比べて、有害な窒素と粒子状の廃棄物を85パーセント逓減することになり、温室効 果ガスを15パーセント削減して、実際上、硫黄廃棄物は無くすることとなると話している。

また本船には、大幅にエネルギーを節約することになる特別設計の船体と推進システムを使用していると付け加えた。(Business Green: 18 Jan 2013)

フランスの港で17人の船員が「酒に酔って大騒動」を起こし、フェリー会社は休職にする(フランス)

17人のフェリー船員がフランスの港で酒が原因の騒動を起こし、休職処分となった。

ドーバーに本拠を置くDFDS Seawaysに勤務する幹部が、ダンケルクのArno造船所で「drunken disturbance(=酔っ払いの大騒動)」に巻き込まれたものと考えられている。業界内部の者は、この出来事の間、「fisticuffs(=殴り合い)」があった ことを示唆している。

DFDSのvice-president(=副社長)のCarsten Jensenは、同社では修理中の船の上で今週初めにあった大喧嘩を調べていることを確認した。(中略)

Jensen氏は、Arno造船所の職員がこの事件に巻き込まれたか否かについては知らず、同社の幹部が加わっていたか否かについて は、「at this stage(=現在のところ)」論評をしようとしなかった。

「それを調べているところです。何が起きたのかを調査しているのです。」と語った。(Daily Mail: 09:03 GMT, 19 January 2013)

野球の殿堂入りした選手がテーマ・クルーズ中に死亡(米国)

Baseball Hall of Fame(=野球の殿堂)入りしたmanager(=監督)のEarl Weaverが、Baltimore Orioles(=ボルチモア・オリオールズ、注、野球のアメリカン・リーグのチーム名)のテーマ・クルーズで乗船中、土曜日の早朝に死亡した。

この82歳は、Baltimore Oriolesのウェブサイトによると、心臓発作に襲われた時、Celebrity Silhouetteに乗船していたという。

WeaverはOriolesの歴史上、最も勝利した監督で、17シーズンに及ぶキャリアにおいて1,480勝した。The Earl of Baltimore(=Earlの率いるボルチモア)は、1970年に0敗4勝してWorld Series(=ワールド・シリーズ)に臨み、優勝した。この激しい監督は、1996年にNational Baseball Hall of Fame(=野球の殿堂)入りした。(中略)

Weaverは、この行事を発表していたウェブサイトによると、1月13日にフォート・ローダーデールから出航したThe Original Baltimore Baseball Cruise(注、「元祖ボルチモア野球クルーズ」の意)に参加していた。

Cruise Criticでは、論評を得るためCelebrity Cruisesに接触している。

Cruise Criticの掲示板によると、Weaverは以前、野球テーマ・クルーズに参加したことがあるという。2009年、メンバーのPenny's Loaferが、WeaverはMSCのクルーズに参加していると述べ、2005年と2006年の同様のMSCのクルーズで予定された招 待客だったと述べていた。(Cruise Critic: January 19, 2013)

クルーズ船がフランス人ヨット操縦者Alain Delordを救助へ(オーストラリア・フランス)

南極クルーズ船が、今晩、タスマニア島の南西遠隔海域で、救命筏の上で立ち往生している単独世界一周ヨット操縦者のもとに達する見込み だ。

このフランス人は、10月初めに出発した63歳のAlain Delordであると伝えられているが、時化の海でマストを失い、船体が損傷したために、金曜日にヨットを放棄した。

Orion(=オライアン、注、アトラスの娘を追いかけてアルテミスに殺され、星座になったオリオンから)というクルーズ船の到着を 待っているが、救命筏の上で未だに過酷な状況と格闘している。

この場所は、ホバートの南西約500海里であり、Australian Maritime Safety Authority(=オーストラリア海上安全局)がヘリコプターを使って救助するには遠すぎる。ここでは3機の飛行機を使って、船が到達するまで、この船員を連絡を取り 続けている。

AMSAの広報官(注、女性)のJo Meehanは、AP(=オーストラリアAP通信)に、船はオーストラリア東部標準時間の本日午後8時にDelordに到達しそうだ、と語った。

フランス語通訳がこの男性と話をしてきており、精神状態はまあまあ良く、怪我はしていないという。

Orionには100人の乗客と80人の船員が乗船しているが、救助の求めに応じた時、南極から戻る途中で、世界遺産に登録されている マッコーリー島に向っていた。現場に到達するには、51時間かかる。

Delord氏は、食料、水、通信設備、救命スーツを、空中投下で受け取っている。(The Australian: January 20, 2013 2:56PM)

調査は合衆国船舶向けのLNG価格優位性を裏付ける(米国)

天然ガス車輌業界ニュース・サイトのNGV Global Newsによると、新たな調査により、液化天然ガス(LNG)が、合衆国の沿岸及び内陸水路向けの燃料として、明らかに長期的な費用という点で利点があることが判明したと いう。

Princeton Sovereign Maritimeによる調査で、LNGがNorth American Emission Control Area(=北米排ガス規制海域)(ECA)内で運航している船舶の超低硫黄原油を巡り、明らかに価格優位性があること が判明したという。

新たに利用できるようになった国内のシェール(=頁岩、注、シェール層から採取される天然ガス(シェール・ガス)のこと)の開発で、こ の燃料の価格優位性が上昇している。

この燃料源の実行可能性とは、現在「certain(=ある種の)」資源となっているものが、輸送に不可欠な社会基盤として利用できる ものとなって、LNGが流通し、この燃料を使用する船舶技術を向上させることを意味する。

何がしかの計画は進展しているものの、現在、合衆国の港湾と水路周辺には、限られた液化基幹施設しかない。

Royal Dutch Shell Plcは、五大湖やメキシコ湾を含むECA(=北米排ガス規制区域)における海運向けLNG販売を拡大しようとしている。

ところが初の舶用燃料計画がニューヨークのStaten Island Ferry等で始まるにつれ、LNGの輸送・貯蔵の安全性についての懸念の声が上がっている。(Ship & Bunker: Monday January 21, 2013)

HMS Protectorが南極でクルーズ船MS Framを救助(英国・ノルウェー・南極)

Royal Navy(=英国海軍)のポーツマスに本拠を置く砕氷警備艦の乗組員が、南極の氷に脅かされたクルーズ船を救助した。

HMS Protectorは、ノルウェーのクルーズ定期船MS Framが、南極海峡で動きの速い浮氷に閉じ込められた時、この船を自由にすべく厚い氷を割って進んだ。2時間かかったこの作戦において、怪我人はいなかった。

Captain(=艦長)のPeter Sparkesは、HMS Protectorは「英国海軍のスイスのアーミー・ナイフと同等のもの」だったと語った。

2ノットで動きながら、HMS Protectorは、クルーズ船の船首をがんじがらめにしていた厚さ4メートルの氷を2時間で砕いた。Capt Sparkesは、次のように語った。

「Protectorの乗組員は高度な訓練を受けており、南極における多種多様な作戦に対処できる装備が充実しています。」

この地域は風と潮流が変わる傾向にあり、船舶は直ぐに閉じ込められるもので、流氷の塊が増加してくると、時に何週間も閉じ込められるこ とになる。

MS Framは、極地海域を航海する目的で建造されたものだが、事故が1月15日に発生した際は、南極半島を観光中だった。

HMS Protectorは英国南極領域の巡視を継続しており、この半島周辺の環境に敏感な土地を測量する国際調査団を支援している。(BBC News: 22 January 2013 Last updated at 15:08 GMT)

Stenaは夏、手荷物で更なる商売へ(アイルランド)

フェリー・グループのStena Lineは、夏の航海予定向け販売促進活動を公開した。

同社では、休日の行楽客は今年の夏、飛行機で目的地に向うのに比べ、ヨーロッパに旅行すると600ユーロまで節約できると話している。

ボルドーに4人家族が休暇で行く場合のStena Lineでの価格を考えると、ダブリンからホリーヘッド、更にドーバーからカレーに、手荷物制限や超過料金なしの474ユーロぽっきりで旅行することが可能だ。

この場合、大手航空会社だと、ダブリンからボルドーまで1,051.92ユーロにもなり、更に荷物について手荷物料金160ユーロが追 加となる。(Herald.ie: Tuesday January 22 2013)

荒れた海の中の造船業者(中国)

Guangzhou Shipyard Internationalは、2012年度の純利益は、沈滞気味の造船市場において利幅が減少しているため、80―99パーセントに落ち込むものと見ている。

この収益減少は、この業界の衰退と、建造中の船価の下落によるものだ。

同社ではまた、建造中の船舶の新たな担保権付き注文において、構造欠陥的な損失を生じている。

昨年、この造船業者は5億1830万元(6億4562万香港ドル)の純利益を計上した。

昨日、株式は、政府によって予想される支援策で、前場において1パーセント値を上げたが、0.4パーセント低い7.35香港ドルで引け た。

National Development and Reform Commission(=国家発展和改革委員会)、Ministry of Finance(=財務部)、そしてMinistry of Communications(=交通部)は、前半において、共同して業界支援を発表した、とEconomic Information Daily紙は報じた。

造船所が受注した新規注文は、昨年、43.60パーセント落ち込んだ、とMinistry of Industry and Information Technology(=工業情報化部)は先に述べていた。(Hong Kong Standard: Tuesday, January 22, 2013)

Princess Cruisesは来年、2隻の船を日本を本拠地にすることに(米国・日本)

アジアにおける戦略的拡大を継続して、マイアミに本拠を置くCarnival Corp.は水曜日、日本にPrincess Cruisesの2隻の船を2014年に配置させることにすると話した。

このクルーズ巨大会社は以前、乗客2,022人乗りのSun Princessを日本で航海させると話していた。この船は、神戸の他、北部の港町である小樽から出帆することとなる。

乗客2,670人乗りのDiamond Princessは、日本、台湾、南朝鮮(注、韓国)、ロシアなどに寄港する一連の9日間クルーズ向けに、東京に本拠を置くこととなる。

この2隻は、4月から10月まで航海することとなる。Princess Cruisesでは、この配置のために若干の変更を行うと話し、これには、要職に日本語を話す船員を置き、ア・ラ・カルト(=一品料理の)・スシ・バー(=寿司屋)やヌー ドル・バー(=麺類店)といった地元市場に訴求することとなる料理を加え、地域的なきき茶や特別のサケ(注、日本酒)の献立の提供、地元 市場向けの豊かな番組や行事を創造することなどが含まれている。

親会社のCarnival Corp.は声明文において、この計画は、日本における市場を乗客100,000人にまで成長させるものだとしている。(MiamiHerald.com: Posted on Wednesday, 01.23.13)

ケニア:322人の観光客を乗せたクルーズ船がラム港に(ケニア)

明日、ラムに接岸するクルーズ船には、322人の乗客と243人の船員が乗船しているとKenya Tourism Boardは話した。

KTBの税関職員のCynthia Kinyeruは、MV Astorの到来は観光業を急騰させ、ラムが安全な観光地であることを確認することとなると語った。

「KTBでは、ラムにこの船が到着することで興奮しており、こうした出来事を広報することで、現状を変えたいのです。」と Kinyeruは話した。

ラムに船に乗って来ることで、訪問者は「a unique experience(=独特の体験)」をすることになると話した。「政府がラム港の開発を主導することで、将来、この地域により多くの船が接岸することが可能になるので す。」と付け加えた。

これは、初めてラムにクルーズ船が接岸するもの。大半のクルーズ船は、モンバサ港に接岸する。このクルーズ船は1987年建造で、ドイ ツから遣って来る。ラムには、1日滞在する。(AllAfrica.com: 25 JANUARY 2013)

古いクルーズ船がニューファンドランド沖で漂流(カナダ)

1月25日、ニューファンドランド州セント・ジョン発。解体に向う途中の引退クルーズ船、Lyubov Orlova(注、ソ連の映画女優の名前を命名した船)が、カナダ沿岸沖の大西洋上で漂流していると当局者は語った。

2年間接岸していたニューファンドランドのセント・ジョンから、解体されることになっているドミニカ共和国へ、この船が旅を始めて1日 後の木曜日に引き綱が切れた、とCanadian Broadcasting Corp.(=カナダ放送協会)は金曜日に報じた。

政府機関のFisheries and Oceans Canada(=カナダ漁業・大洋庁)の広報官は、この船を曳航していた曳船の船員が金曜日に綱を再びつなごうと試みると語った。

この船は現在、ニューファンドランドのアバロン半島の南東沖を漂流中。風速は毎時35キロメートル(21.7マイル)にもなっており、 波の高さは3メートル(9.8フィート)とCBCは伝えた。(UPI.com: Jan. 25, 2013 at 1:06 PM)

Hitachi Zosenは核燃料会社取得へ(日本・米国)

大阪発。Hitachi Zosen Corp.(=日立造船)は、使用済み燃料を管理する合衆国の核燃料サイクル・コンサルタント会社であるNAC International Inc.を、原子力装置事業を発展させるため買収すると話した。

この日本の造船会社は、子会社のHitz Holdings U.S.A. Inc.が、NACの親会社、USEC Inc.から、NACの全発行済み株式を4500万ドル(約40億円)で3月に購入すると話した。

Hitachi Zosenは、使用済み核燃料を貯蔵・輸送するための設備を製造しているが、この買収により、NACの専門技術である総合生産システムを確立することになる。

ジョージア州に本拠を置くNAC Internationalは、2011年の売上高が7100万ドル、64億円だった。(The Japan Times: JAN 25, 2013)

中国のクルーズ船がハロンにしばしば寄港することに(ベトナム・中国)

1,500人余の乗客を収容できるHannaと呼ばれるクルーズ船が、中国の三亜(=サンヤー)からハロンとダナンに行く航路が開設さ れる1月27日に、ハロン湾に到着する。

Hannaは、クルーズ、航空輸送、物流を提供する中国の大手グループ、Hainam Groupによって所有されており、クルーズ客船会社のStarCruisesが運航している。Saigontouristが、このクルーズ船の到来時に観光客を扱うこと となる。

Saigontourist Travel Service Co.のdeputy director(=副社長)、Vu Duy Vuは、Hannaは今から今年4月までの間に、ベトナムに64回遣って来ると語った。

このクルーズ船は、中国や他のアジア諸国の観光客を三亜からハロンとダナンに、それぞれの目的地に週2回連れて来ることになる。このク ルーズ船客の一部は、レイセイ・パセイ(=通行証)により、ベトナムに入国する。

「64回というのは、概算数です。弊社では、Hainam Groupがヨーロッパや合衆国から中国に乗客を運んでいる航空機隊を保有していることから、フライ・クルーズ形式の観光を通じて、より多くの国際観光客を迎えたいので す。」とVuはDaily紙に語った。

彼の予測では、クルーズ観光は、今年は安定した状態に留まるという。クルーズ客船会社は、クルーズ船をベトナムに向わせる回数を増加さ せるか、古い船を大型のものに代える計画を立てている。

Saigontouristは、クルーズ船Hannaの乗客を扱う契約を獲得する前は、三亜からハロンとダナンに毎週航海する StarCruisesのクルーズ船を歓迎してきた。(VietNamNet Bridge: Last update 26/01/2013 (GMT+7))

ストラドブローク島の島民を救うためフェリー再開(オーストラリア)

Stradbroke Ferriesは、車輌フェリーの2隻を使って北ストラドブローク島への運航を再開したが、この運航は時刻表通りではない。

Fast Passenger Ferryは、運航を再開し、通常の時刻表に従った運航を行う。Big Red Catは、今日は運航を再開しないが、明日(火曜日)に通常の時刻表に従う運航を行う。

Stradbroke Ferriesの南モートン湾諸島への車輌フェリーの運航は、今日は再開せず、明日、通常の時刻表通りの運航を再開する。(Bayside Bulletin: Jan. 28, 2013, 2 p.m.)

アジア・クルーズ市場予測:2012年までに年間700万人(中国・米国)

香港発。この10年間の終わりまでには、アジア人乗客はクルーズ客の5人に1人を数え、今日の約2倍になる、とCarnival Asiaの社長、Pier Luigi Foschiは、当地のクルーズ・フォーラム(=公開討論会)で予測した。

Foschiは、アジアにおける雪だるま式の増加で、2017年までに年間約370万人の乗客、2020年までに約700万人になると 語った。

比較してAsia Cruise Association(=アジア・クルーズ協会)は、2011年には、約170万人のアジア人乗客がクルーズし、これはこの年のCLIAの世界の乗客数、1640万人の 見積もりの約10%だったと話した。

Foschiの予測は、しばしば論じられてきた中国その他のアジア諸国からクルーズに出かける「potential(=可能性)」につ いてのCarnivalの見解を数量化したものだ。「実質成長の大半は、中国からのものとなります。」とFoschiは語った。

Carnival Corp. Chairman(=会長)のMicky Arisonは、12月に、1つかそれ以上のCarnivalの商標を新たにアジアに展開することを4月までに発表する、と語った。

先週、Carnivalは、Princess Cruisesの営業所を香港に開設する計画を発表した。ここでは、当局者が6月に大きなクルーズ・ターミナルを開所する準備をしている。

Princessはまた、2014年に夏のクルーズを提供するため、日本に第2船を配船すると発表した。乗客2,670人乗りの Diamond Princessと、乗客2,022人乗りのSun Princessは、来年20ヶ所のアジアの港湾に、42本のクルーズを提供する。

Seatrade Hong Kong Cruise Forumが当地で開催され、ここではFoschiが意見を述べ、数百人のアジアの港湾管理者、クルーズ客船会社配船幹部、そして陸上観光支配人を集めた。4日間の会議で は、中国の成長の観点から、香港のクルーズの見通しと、今年後半の香港の新しいクルーズ・ターミナルの開所が検討された。

Asia Cruise Associationの会長で、Royal Caribbeanの地域副社長のZinan Liuは、Royal Caribbean Internationalは現在、アジア向け最大の船を保有していると語った。

Seatrade Hong Kong Cruise Forumで提示された図表において、Liuは、Royalは276,000総トンで、これに259,749トンのStar Cruises、160,785トンのCosta Cruisesが続いているとした。

アジアにより大型の船を配置する決定をしたことから、このクルーズ客船会社にとっての問題は、いかにしてアジア人の好みを満足させるク ルーズを正確にあつらえるかということだ、とRoyal Caribbeanの業務発展部長のJohn Tercekは語った。

「弊社は些か実験段階にあるのです。」とTercekは話した。「可能性はとても素晴らしいものですが、地元の顧客が何を欲しているの か、それに弊社が答えられるのかが問題なのです。」

1つの明確なアジアにおける好みというのは、5日間かそれ以下の短いクルーズが好まれるということだ。これにより、アジア人に提供され るクルーズは、北米やヨーロッパで提供される12日間から14日間、あるいはそれよりも長期のものになる傾向にあるクルーズとは違うもの となっている。

他の違いは、より微妙なものだ。例えばTercekが言うには、浜辺に向うことは北米のクルーズ客にとっては、核心的な関心事となって いる。ところが中国から出かけるクルーズでは、ベトナムの美しい浜辺は省略されることになる。というのは、中国人客はギラギラした陽光を 楽しまない傾向にあるからだ。

その他のクルーズ客船会社も、試行錯誤をしている。Princess Cruisesは、主として日本人客を惹き付けるべく、今年後半に日本でクルーズを行うことを期待した。ところが十分な数のアメリカ人とヨーロッパ人がこのクルーズを予約 してしまい、Princessでは、寄港地観光向けに英語を話すツアー・ガイドを追加した、とPrincessの部長、Bruce Krumrineは話した。

Foschiは、アジアにおける成長に対する課題となっているものには、クルーズとは何かという点についての誤解、流通の欠如、遅い予 約、安価な陸上休暇との競争、純収入を左右することとなる強い季節性があると語った。

地域紛争も脅威となっている。昨年、中国は、より魅力的なものとなる、香港と台湾から日本に向うクルーズの拡張を許可した。

ところが中国と日本の両国が主張する東シナ海の島を巡る現在の緊張のために、Royal Caribbeanがこの許可を上手く活用することが難しくなっている、とLiuは語った。

「これは、不運にも弊社に何度も何度も押し寄せている現在進行中の事業上の問題なのです。」と語った。

大型船を扱う収容力を持った寄港先の欠如が、最大の課題なのかもしれない。Liuは、アジアには80余の可能性のあるクルーズ港がある と語った。

しかし大半は、大型クルーズ船を接岸させる能力を欠いている。Royalが乗客3,100人のVoyager of the Seasをアジアに追加させる決定で、これを変えさせることになり始める、とTercekは語った。

「弊社がどこにあの船を持ち込もうと、他の連中は付いてきますよ。というのは弊社が社会基盤を作らせることとなるからです。」と語っ た。

そうではない場合、クルーズ客船会社はカリブ海で時折見られるように、港湾拡張の共同出資者になることができる、とTercekは語っ た。しかしそれが上手く行くためには、その港が数十万人の顧客を惹き付ける可能性を有していなければならず、外部からの助けなしに先に進 めることは不可能だと語った。

「それは本当に弊社の最初の選択肢となったことはありません。」と語った。(Travel Weekly: January 28, 2013)

WMSは2隻の豪華クルーズ船建造へ(バングラデシュ)

1月28日、チッタゴン発。Western Marine Shipyardは、民間会社向けに、豪華ホテルの設備を備えた2隻のクルーズ船を建造する。

この船は、長さ110メートル、幅18メートルで、1800人輸送できるもので、建造費は10億タカを超える。更に声明文には、WMS は過去においてヨーロッパの買主に幾多の耐氷級の商船を引き渡していることから、その技術の向上が証明されているとあった。この造船業者 は、ヨーロッパの買主に50メートルのカー・フェリーと4100重量トンのMPC船を引き渡すことになっている。

WMSはこの豪華クルーズ船の建造で、KR Shipping Limitedとの協定に署名した。WMS Limitedのmanaging director(=代表取締役)Sakhawat Hossainと、KR Shippingのmanaging director(=代表取締役)ABM Ruhul Amin Howladerは、最近、同協定に署名した、とその声明文にあった。

これは、ダッカ―バリサール―パトゥアカリ航路に導入される5星ホテルの設備を備えた最初のクルーズ船となる。

この船は、ダッカからバリサール経由で、パトゥアカリに7時間で到達することが可能。(Financial Express Bangladesh: Tuesday, 29 January 2013)

エジプトのナイル川でクルーズ船が沈没;怪我人の報告なし(エジプト)

112人のエジプト人乗客を乗せたクルーズ船が火曜日の晩、ナイル川で大きな岩に突っ込んだ後で沈没した、とAl-Ahramのアラビ ア語のニュース・ウェブサイトが報じた。

この事故は、コム・オンボやアスワンといった上エジプトの都市近郊で起きたと報じられている。

アスワンの治安当局長であるHassan Abdel-HaiはAl-Ahramに対し、乗客は全員、「King of the Nile(=ナイルの王)」との異名を取るこの沈没船から、救助隊の助けを借りて安全に下船したと語った。(Ahram Online: Tuesday 29 Jan 2013)

EU、LNG燃料の障壁研究に資金を出す(ヨーロッパ)

2013年1月29日。乗客2,800人乗りの二元燃料クルーズフェリーのViking Graceを就航させたばかりのViking Lineは、液化天然ガス(LNG)焚きの船舶を建造・運航することに対する潜在的障壁を確認し、それに対処することを目的とするこの事 業に参加している。この事業の主要部分は、TEN-T事業というEuropean Union(=ヨーロッパ連合)が資金提供する120万ユーロを得た調査研究。

この調査研究では、伝統的な燃料機関をより安くより環境に優しいLNGに転換するために必要な、技術用件、規制、環境操業許可を調べる こととなる。

LNG焚きの船舶の建造、改造、認証、運用段階に関する特定側面が分析される。これらの結果は、European Maritime Safety Agency(=ヨーロッパ海事安全庁)の他、その他の実施中のLNG関連事業と照らし合わすこととなる。この事業は、船主、荷主、LNG供給者、港湾、海事機器製造業者 からなる利害関係者の協力を得て実施される。以下は、資金受益者並びに導入機関。

SSPA Sweden AB
Sirius Rederi AB
Preem AB
Fartygskonstruktioner AB
Svensk Rederiservice AB
Det Norske Veritas AB
Viking Line Abp

この事業は、Trans-European Transport Network Executive Agency(注、「ヨーロッパ運送網執行機関」の意)によって運営され、2014年暮れまでに完了することとなっている。(Marine Log: JANUARY 29, 2013)

難破したクルーズ船の船長は解雇を争う(イタリア)

ローマ発。難破したCosta Concordiaの船長は、解雇を争うために法廷に戻り、再び船の指揮を「certainly(=確実に)」取ると言っている。

Francesco Schettinoは、Concordiaが2012年1月13日にトスカーナ州沖で座礁して転覆し、32人が死亡した後、Costa Crociere SpAが解雇する決定を行ったことについて異議を申し立てている。裁判所が任命した専門家は、人目を引くため船を針路から外したと述べて、この惨事にはSchettino に責任があるとしている。

Schettinoは、自分の手際の良い舵さばきで命を救い、この船が衝突した岩礁は自分の海図には掲載されていなかったと主張してい る。

ナポリに近いトレ・アンヌンツィアータで行われた非公開の聴聞のために水曜日にやって来たとき、Schettinoは船を再び指揮した いかと問われた。彼は「Yes, certainly.(=ええ、もちろんです。)」と答えた。

別の法廷では、Schettinoに過失致死罪、その他の容疑について起訴すべきか否かについて決定することになっている。(The Seattle Times: Originally published January 30, 2013 at 9:24 AM)

「世界最初の」電気カー・フェリー(ノルウェー)

ノルウェーの造船所Fjellstrand、海運会社Norled、そして工学の巨人Siemensは、「世界最初の」完全電動カー・ フェリーと呼ぶものを開発した。

長さ80メートルのZeroCat 120は、乗用車120台、乗客360人を運ぶことが可能。2015年以降、ソグネフィヨルドを横断するノルウェーのラビクとオッペダル間の航路に就航する。

FjellstrandとNorled間のフェリー引渡契約は、E39号フィヨルド横断線における10年間の入札をNorledが勝ち 取ったことから生じた。2015年よりフェリーの運航は、30分間の航路において、この新しいフェリーに加え、2隻の在来型ディーゼル駆 動のフェリーによっても運航されることとなる。

ZeroCat 120は、船内のリチウム・イオン電池に貯蔵したエネルギーに完全に依拠することとなり、これが本船の2つある暗車を駆動させる2基の電動機を動作させることになる。

排出ゼロの利点に加え、本船は2つの細い軽量アルミニウム船体をもつ双胴船であり、伝統的な船体設計よりも水中における抵抗が少ないも のとなる。

燃料補給の際、この電池は荷役作業の間の10分間で再充電することが可能。電池は両岸の港で、ノルウェー電力網からの水力発電を利用し て、ゆっくりと再充電を行う目的で装着されている。

LED(=発光ダイオード)電球やソーラー・パネル(=太陽電池パネル)のような他の技術はこのフェリーで使用され、全ての構成要素が 最大のエネルギー効率を生み出すよう評価されている推進システムに、特別の注意が向けられることとなる。(Maritime Journal: 31 Jan 2013)