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2016年4月

2016年4月の海外旅客船情報

Hornblowerのクルーズ船、サン・ディエゴの埠頭に突っ込む(米国)

サン・ディエゴの埠頭に観光船が突っ込んで、数人が負傷した。

Adventure Hornblowerは、現地時間の午後1時をちょうど過ぎた時に、Embarcadero(注、「波止場」の意)に衝突した。7人が負傷し、San Diego Fire-Rescue Department Capt.(=サン・ディエゴ消防救助隊隊長)のJoe Amadorは、怪我人のうち3人が地元の病院に搬送されたと語った。

この衝突後、多くの乗客は船内で立ち往生した。地元記者によると、少なくとも2人が担架で運ばれたという。

Adventure Hornblowerは、元々は鯨とイルカの観察遊覧に使われている。Amadorは、一見したところ機械的故障であり、この長さ150フィートの船は、接岸時に停船でき なかったと話している。曳船が、同船を埠頭から引っ張り出そうと作業している。

Hornblowerは電子メールで、この「hard landing(=硬接岸)」をMashableに確認した。

「年間を通じ、Hornblowerは無事故で通常150,000回接岸しています。」と同社広報担当者は話した。 「Adventure Hornblowerは、メーン州East Boothbayで建造されたものですが、US Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)により完全に認定されており、15年以上に亘って、鯨見物と港でのクルーズで、毎日使用されてきました。」

「安全性は当社第一の優先事項であり、もちろん合衆国沿岸警備隊と協力して徹底調査を行うことになります。」(Mashable: 1 Apr 2016)

ウェイマスのHigh Speed Ferriesは、シェルブール行きを「2017年開始」(英国・フランス)

ウェイマスからフランスのシェルブールに向かう新しい旅客フェリー運航が2017年に始まる、と運航事業者は話している。

High Speed Ferriesは、元々来月から運航を開始することを希望していたが、自治区議会が、同社には「further financial backing(=更なる財政的支援)」が必要だと話したことから、先送りされていた。

Director(=取締役)のJonathan Packerは、今では1月か2月にWestern Channel Service(=西部海峡運航)を開始することを目標にしていると話している。同社では、Condor Ferriesが残したターミナルを使用する計画だ。Packer氏は次のように語った。

「2017年初めに開始することで、最高の高速フェリーを確保して、弊社の計画要件に見合う必要な港湾設備を開発するための時間が生ま れました。」(中略)

Condorは、より大型の高速船を導入したことから、海峡横断運航を2015年にプールに移転していた。

Weymouth and Portland Borough Council(=ウェイマス及びポートランド自治区議会)は、2012年に岸壁が崩壊したのを受けて、フェリー港の修理に450万ポンドを既に支出していた。

当局は、使用していないターミナルを閉鎖することを検討していたが、新たな運航の準備を整えて開所しておくことで合意した。

High Speed Ferriesは、最初のものとなる横断は2時間はかからないものとなり、ウェイマスとポートランドで90人の雇用を創設することとなると話した。

同社は以前、ポートランドからフランスに行く運航を2010年に始めることを検討していた。(BBC News: 1 April 2016)

世界最大のクルーズ船が11月にポート・エバグレーズにやって来る(米国)

11月になると、ポート・エバグレーズにとっては忙しい時を迎えることになる。2隻の新船が到来し、フォート・ローデーダールに本拠を 置くことになる。すなわちRoyal CaribbeanのHarmony of the Seasと、Holland Americaのms Koningsdamだ。

乗客5,497人乗りのHarmony of the Seasは、Royal Caribbeanが世界最大のクルーズ船であるとしつこく宣伝している。乗客2,650人乗りのKoningsdamは、HALの船隊における最大船となる。両船とも ヨーロッパで今年の春にお目見えし、その後10月の末に大西洋を横断する。

Harmony ot the Seasは、11月5日にバルセロナから到着する予定。同船は、11月5日から8日までナッソー行きの3泊クルーズを提供し、その後、7泊の東・西カリブ海の旅程に変更と なる。

Koningsdamは、ローマから大西洋横断クルーズを行った後、11月9日にポート・エバグレーズにお目見えする。本船は同日、バ ハマ行きの4泊クルーズに出発し、ナッソーとハーフ・ムーン・ケイ(注、「半月島」の意)という私有島に寄港する。秋冬シーズン中、数本 の異なる旅程が計画されており、7日から11日間の範囲の航海を行う。(後略)(Palm Beach Post: 8:33 a.m. Friday, April 1, 2016)

世界銀行、フェリー運航改善の支援へ(シエラ・レオネ)

World Bank Regional Director for Ghana, Liberia and Sierra Leone(=世界銀行ガーナ、リベリア、シエラ・レオネ地域所長)は、輸送部門、とりわけフリータウンとルンギー間のフェリー運航の改善を支援する同銀行の計画について 語った。

同行の経営評価のための所定の訪問で、現在、国内(注、シエラ・レオネ)に滞在しているHenry G.R. Keraliは、昨日、President Ernest Bai Koroma(=Ernest Bai Koroma大統領)との会見中にある新聞記者に対して、フェリー運航の支援と改善に同行が提供する可能性ある支援について議論したと語った。

それによると、長年に亘りフェリーの運航は極めて効率の良いものであり、政府は、2つの地点間で高品質の運航にすることが最優先である としているという。

「2隻のフェリーを提供することとなる事業の融資と、また、そうしたフェリーの接岸に必要な社会基盤に対する融資の可能性を調査してい るところです。もちろん、将来必要とされるものが何かを知るために、輸送部門に関連するその他の実現可能性の調査もすることになりま す。」と語った。

この援助は、技術的に健全で、良好な接岸を確実なものにするために、フェリーによって使用されている接岸地の改修をも含むものだと断言 した。更に、フリータウンとルンギーにある接岸地に連絡する道路も改善することが必要だと付け加えた。(中略)(Concord Times: 1 April 2016)

Fincantieri、Carnivalから5隻のクルーズ船の注文を獲得(イタリア・米国)

昨年12月の協定書と2015年3月の合意に引き続いて、クルーズ船の設計・建造の先導者であるFincantieriと、世界最大の クルーズ会社であるCarnival Corporation & plcは、5隻の次世代旅客船の建造契約を締結した。

今日締結した契約は、12月の協定書と比較すると、更なる一つの単位と見なされるものであり、長年に亘って両グループが到達した最も重 要な目標を記すものであり、総価値は30億ユーロを超えるものとなる。

この合意の締結は、繰り返しになるが重要なものであり、輸出信用システムの支援は、Cassa Depositi e Prestiti (Cdp)によりなされた。この支援は、イタリアの他の輸出業者の場合と同様にFincantieriを代理するものであり、「Italian system(=イタリアのシステム)」の効率にとって、本質的要素となっている。

新船のうち2隻は、Costa Crociereの商標であるCosta Asia向けに建造され、他の2隻はPrincess Cruises向け、そして1隻はP&O Cruises Australia向けに建造される。2019年から2020年の間に、モンファルコネとマルゲラの造船所で全て建造され、それぞれ船隊を投入している中国、オーストラリ ア、その他の新興成長のクルーズ市場で運航されることになる。

この発表は、Carnival Groupの別の商標であるHolland America Lineの船隊の新船であるKoningsdamの船上で行われたもので、この船は3月31日にこの船主に引き渡され、マルゲラのFincantieriの造船所で今日、 公開された。

この契約は、Carnival CorporationのChairman(=会長)のMicky Arison、FincantieriのCEO(=最高経営責任者)のGiuseppe Bonoによって署名された。Minister of Infrastructures and Transport(=社会基盤・運輸大臣)で、私的にPrime Minister’s Office(=首相官邸)を代表したGraziano Delrioが、イタリア政府を代表して同席した。

また、この式典には数人の当局者も出席し、その他、Carnival CorporationのCEOであるArnold Donald、Holland America Line、Princess Cruises、P&O Cruises AustraliaとSeabournという商標を構成するHolland America GroupのCEOであるStein Kruse、AIDA CruisesとCosta Crociereが含まれるCosta GroupのCEOであるMichael Thamm、そしてHolland America LineのPresident(=社長)であるOrlando Ashfordが出席した。

この新部門は、それぞれの商標や受け入れることになる顧客向けに特別に設計・開発を行うものとされる。Costa AsiaとP&O Australia向けの船は、4,200人の乗客を輸送する収容力のある135,500トンの船となる。

Princess Cruises向けの船は、143,700トンと乗客3,560人乗りの船で、Royal、Regal、Majesticと続くRoyal Princess級の4番船と5番船となり、全てモンファルコネにあるFincantieriの造船所で建造される。Majestic は、2017年に引き渡されることとなっている。(中略)

FincantieriとCarnival Corporation間の提携は、造船業界にとって戦略的価値があるばかりではなく、国家経済全体にとっても戦略的価値があり、この契約はイタリアの大手外国人投資家の 1社であるAmerican groupの長期に亘る活動を物語るものである。同社は、Fincantieriとの提携により、同国に300億ユーロ近く投資しており、今日の発表もその一つに数え上げ られる。Fincantieriは1990年以来、72隻のクルーズ船を建造しており、うち60隻がCarnivalの異なる商標向けの もので、他に24隻が現在、同グループの造船所で設計あるいは建造されている。うち11隻が、American groupの船主向けのものとなっている。(MarineLink.com: Sunday, April 03, 2016)

大型クルーズ船が北西回廊航海の準備、北極での救助の懸念が浮上(カナダ)

大型クルーズ船が今年の夏にNorthwest Passage(=北西回廊)を航海する準備が整うにつれ、何か上手く行かなかった時にCanadian Coast Guard(=カナダ沿岸警備隊)がどれくらいの準備をすべきかについての安全性の懸念が生じている。

巨大なCrystal Serenityというクルーズ船が、約1,000人の乗客と600人以上の船員を乗せて、8月、この海域を通過する最初の航海を行う。このようなものをしようと試みる最 初の世界の大手クルーズ会社だ。

温暖化と氷の減少により、何がしかの海運や大規模クルーズにとって、Northwest Passage(=北西回廊)は十分に開けたものとなっている。しかしそこは最も人里離れた、世界で殆ど地図になっていない地域であり、カナダの捜索・救助ヘリコプターが 到達できないところが大半なのだ。

それが懸念されている。University of British Columbia(=ブリティッシュ・コロンビア大学)で世界政治と国際法を専攻するカナダの研究者、Michael Byersは、カナダ沿岸警備隊はこの地域での災害に対処できる適当な装備がないと話している。

例えば、もし乗客1,000人の全員、船員600人の全員といった船の全体が捜索・救助を要することになったならば、もしこの船が沈没 したならば、その時はカナダの捜索・救助システムが現実に破綻することになります。」とCBC Newsに語った。

「これらの人々のいるところには到達することはできず、時間内に収容することはできないでしょう。」

北西回廊での救助には、数日はかかりそうで、全国の軍用機を派遣することが必要となりそうだ。

2010年、より小型のClipper Adventurerというクルーズ船が、この回廊を通過中に、ヌナブト準州のKugluktukに近いコロネーション湾の海図にない岩棚に衝突した。Coast Guard(=沿岸警備隊)の砕氷船が到着するのに、約2日間かかった。

カナダと合衆国の沿岸警備隊は、この規模の災害に備えるために、今後数週間に北極海で一連の最悪のシナリオの訓練と演習を行う。

「沿岸救助隊員として、Titanicの再来は望みません。熟慮し、正しく対処することを確実にしておく必要があります。」とU.S. Coast Guard Rear Admiral(=合衆国沿岸警備隊少将)のDan Abelは話した。

Crystal Cruisesは自前で砕氷船を傭船しており、これは全期間、同船に付いて行くことになる。船上には、同社が言うには極地航海の専門家を乗船させ、氷探査レーダーやライト を備えるという。

この8月の航海が成功したならば、大型クルーズ船が更にこの旅行をすることになりそうだ。

カナダ沿岸警備隊は、将来のクルーズの計画に役立つ試運転として、実際の航海の他、訓練を行うと話している。

「この出来事を利用して、その危険、課題を評価し、Transport Canada(=カナダ運輸省)と共に、規制が適切なものかどうかを明確にすることになります。」とSupt. Peter Garapick(=Peter Garapick長官)はCBC Newsに語った。(CBC.ca: Apr 03, 2016 2:00 PM CT)

カンボジアの川のフェリーから乗用車が転落して7人死亡(カンボジア)

カンボジア、プノン・ペン発。乗客を乗せた乗用車がフェリーから滑り落ちて川に転落し、5人の子供を含む7人がカンボジアで溺死した、 と警察は月曜日に話した。

この事故は、南部のカンダル州で日曜日の夜に起きたもので、捜査官が言うには安全ではない速度で地元フェリーに運転者が乗船しようとし た際に発生したという。

「運転者は缶ビール2缶を飲んで酒に酔っていた。速力を出し過ぎてフェリーに乗船し、川に落ちた。」と警察の調書にはあった。

この一行は、毎年恒例のTomb Sweeping Day(注、「墓掃除の日」の意)とも知られるQingming festival(=清明祭)で、親戚の墓参りから戻るところだった、と調書にはあった。運転者は何とかして窓から逃げ出したが、4歳から13歳までの子供を含む同乗者は 死亡した。運転者は以来、逮捕されている。この一行の他の3人は、フェリーに乗船する前に車から下車していた、と警察は話した。

困窮しているカンボジアは、道路の安全衛生記録は劣悪で、労働災害はありふれたものとなっている。この熱帯の国では、フェリーが乗用車 や自動二輪車が幅の広い川を横断する際にしばしば利用されている。

中国や多くのその他の東南アジア諸国のように、清明祭は、カンボジアの様々な共同体において広く祝われている。この祭りの期間中、人々 は尊敬と功績を称える証に、先祖の墓を訪れて清掃する。(Manila Bulletin: April 4, 2016)

ガイアナは小型船クルーズ市場に注目(ガイアナ)

ガイアナは、小型船クルーズの誘致を模索している。

カリブ海経済の本店が所在するこの南米の国は、近年、その観光分野を成長させることを検討してきており、ガイアナの観光省の director general(=事務次官)であるDonald Sinclairによると、今や小型船クルーズに狙いを定めたという。

「我々の希望は、我が国の観光商品の一部として、クルーズ訪問の枠を拡大することにあります。」とSinclairは述べた。「観光客 /乗客がガイアナ滞在中に特別あつらえの体験を提供されることになることから、小型の船舶が予想されます。」

Sinclairは今週、ポート・ジョージタウンにNoble Caledoniaというクルーズ船が到着したのを受けて発言していた。もう1隻の小型船であるMinveraは、昨年末にガイアナを訪問していた。

「この船の乗客の大半は……上陸します。」とGuyana Tourism Authority(=ガイアナ観光局)のDirector(=局長)Indranauth Haralsinghは語った。「都市を綺麗に清掃し、非常に多くの劇的な改善をして、私が思うに、これにより発することになるメッセージというものは、おい、これは偉大 で魅力的な、大変に友好的な、暖かい歓迎を受けられるところだ、ということになります。」(Caribbean Journal: April 4th, 2016 6:00 pm)

Brittany Ferries、船隊を環境に優しいものにする6,000万ポンドの投資完了(フランス・英国)

海峡横断フェリー会社のBrittany Ferriesは、環境保全技術に6,000万ポンドを投資した新しい環境に優しい船隊を公にした。

良く知られたフェリーのPont-AvenとArmoriqueは、「scrubbers(=スクラバー、注、気体洗浄装置)」として 知られる新しい煙突排ガス削減システムを備えて、ポーツマスに戻って来た。

同社は、「significantly improve the environmental performance of its fleet(=船隊の環境性能を大幅に改善させる)」こととなる事業の最終段階であると話した。

合計6,000万ポンドが、6隻のクルーズ・フェリーに所謂「scrubbers」を導入するため、18か月以上に亘って投資された。 (Plymouth Herald: April 04, 2016)

Deltamarin、中国で建造するStenaのフェリーの設計と建造支援(フィンランド・スウェーデン・中国)

Deltamarin Groupは、AVIC Weihai Shipyardで建造することとなるStenaのro-paxフェリー(注、RORO式貨客船、カー・フェリー)の新造船向けの包括作業・調達・建造・管理(EPCM) を行う最初の事業を発表した。スウェーデンの船主であるStena ABの子会社であるStena RoRoと、AVIC International Ship Development (China) Co. Ltd.は、別に4隻の選択権を含むことになる4隻について、取締役会の承認を条件とする契約に署名した。これは、西洋の船主向けに中国で建造することとなる最初のro- paxフェリーの1つとなる。

Deltamarinは、この事業において設計者として作業するばかりではなく、船舶建造において、AVIC SHIPとAVIC Weihai Shipyardを支援する包括的計画管理サービスの提供者としても作業することになる。(中略)

Deltamarinは、船主のStenaとの間で緊密な協力を行って、早い段階において、本船の構想を発展させた。Stena Lineの北ヨーロッパ航路向けに設計されたもので、安全と環境に対する最新の法令や規則に準拠している。設計においては、貨物スペースを極限にまで最大化することの他、 船の燃料効率に対し特別の注意が払われている。

本船はドライブ・スルー構造(注、RORO方式)において、3,000メートル以上のレーン長を有することになる。また約1,000人 の乗客を収容でき、幅広い乗客サービスを提供することになる。主機関は「gas ready(=ガスの準備ができている)」もので、メタノールかLNG(=液化天然ガス)の燃料を使用する準備が整ったものとなる。

「弊社は、中国でこの高性能次世代ro-paxフェリーの建造に関わることを誇りに思います。国際的に運航している上位船主の要望を満 足させる最良の費用で工事を行うことで、Deltamarin Groupの幅広い旅客船経験を、初めて結合させることとなります。」とDeltamarin Managing Director(=代表取締役)のMika Laurilehto氏は話している。(PortNews IAA: 2016 April 5 16:58)

生きているゴキブリ、汚れたグラウト材、それに「潜在的に危険な」チーズが豪華クルーズ船で見つかる(英国・米国)

プールの汚れたグラウト材(注、漆喰)や、不適切な塩素濃度が、豪華クルーズ船で見つかった不衛生な状態の1つの中にあった。

衛生検査官は、運航事業者のP&O Cruisesが当局の抜き取り検査に不合格になったのを受けて、Oceana(=オセアーナ)のプールとスパ・バス(注、健康施設内の浴槽)を閉鎖した。厨房職員が 「potentially hazardous(=潜在的に危険な)」温度で、チーズやサンドウィッチを保管していたことも見つかった。

Centers for Disease Control and Prevention(=疾病予防対策センター)(CDC)は、乗客に対する潜在的健康の危険を抱えたOceanaという定期船とOriana(=オリアーナ)という定期 船で、多数の違反を発見した。この豪華定期船は、乗客に対して潜在的健康の危険がある20以上の衛生・安全検査に違反していた。 P&O Cruisesは、問題は「immediately rectified(=直ちに是正した)」と話した。

Oceanaというクルーズ船は、現在P&O Cruisesが運航している8隻の船の中で5番目に大きなものであり、1月にアメリカ合衆国に接岸した際になされた検査で、100点満点中、82点だった。合格点は、 85点。(後略)(Daily Mail: 12:15 GMT, 5 April 2016)

フランス:46億ドルのクルーズ船契約で造船所急騰へ(フランス)

パリ発。フランス政府は、政治的象徴となっているフランスの造船所で雇用を増やすこととなるクルーズ船を建造する約40億ユーロ(ほぼ 46億ドル)相当の契約を発表した。

スイスに本拠を置くMSC Cruisesは、水曜日、船舶製造業者のSTX Franceとの間で、4隻までの船を建造することで同意書に署名した。President Francois Hollande(=Francois Hollande大統領)は、Elysee Palace(=エリゼ宮)で署名式典に立ち会った。

STXは、フランス政府が部分所有しており、大西洋岸のサン・ナゼール港に本拠を置いているが、ロシア海軍向けの軍艦を建造するという 議論を呼んだ契約により、破産を免れていた。

Hollandeの前任者であるNicolas Sarkozyは、フランスの雇用を守るための努力において、2009年の契約を確約し、ロシアに手を差し伸べた。ところがHollandeは、ウクライナでの紛争を巡っ て、2014年にこれを破棄したのだった。その代わりにエジプトが同艦を購入した。(ABC News: Apr 6, 2016, 11:47 AM ET)

Viking Sun、建造工事中(イタリア)

今日、Viking Sunの起工式が執り行われた。Viking Ocean CruisesがFincantieriのアンコーナ造船所に発注した6隻のクルーズ船の4番船だ。

本船の最初の建造ブロックは、長さ約11メートル、幅28.8メートルあり、重さは約280トンで、2017年に引き渡されることに なっているViking Sunの中央部分の一部。

Viking Sunは、姉妹船のように小型クルーズ船に分類される。約47,800総トンで、930人の乗客を収容できる465室の船室を有し、最大搭載人員は、船員を含む1,400 人以上となる。

Viking Sunは、最新の航海規則に従って建造されることになっており、「Safe return to port(=安全帰港)」を含む最も近代的な安全システムを装備する。更に、環境影響を逓減し、エネルギーを節約する最も進んだ技術を特色とすることとなる、とこの造船業 者は話した。

一連の船の1番船はViking Starで、マルゲラの造船所で建造され、2015年春に引き渡された。2番船のViking Seaは、ちょうど数週間前にアンコーナの造船所から海に出た。3番船のViking Skyも、最近、進水し、2017年2月に出航することとなっている。(MarineLink.com: Wednesday, April 06, 2016, 9:10 AM)

貨物船がトルコのダーダネルス海峡でフェリーと衝突(トルコ)

88メートルの貨物船が、今週ダーダネルス海峡でトルコの旅客フェリーと衝突し、両船が損傷した。

Turkish Directorate of Coastal Safety(=トルコ沿岸安全会議)は、クック島船籍の乾貨物船のEsperanzaと、旅客フェリーのEzineが、4月3日午前零時少し過ぎに発生した衝突事故に巻 き込まれたことを確認した。両船は、検査のため近隣の港に曳航された。

写真によると、貨物船の船首と、フェリーの左舷4分の1に損傷が生じていた。怪我人は報告されていないが、フェリーに搭載していた数台 の車両がこの衝突で損傷した。事故原因は調査中。

ボスボラス海峡と共に、ダーダネルス海峡は、黒海とエーゲ海、地中海を結ぶトルコ海峡を形成している。(GCaptain: April 8, 2016)

LNG焚きの旅客船は成長・拡大

就航している30隻のLNG(=液化天然ガス)駆動旅客フェリーのうち、8隻を除いた全ては、ノルウェーのフィヨルドを横断するために 建造された小型船だ。22隻のフィヨルド船のうち、3隻を除いた全ては、乗用車と商用車も輸送している。このノルウェー船籍の船団には、 長さ95メートルの2000年建造のGlutraが含まれるが、本船は、LNG輸送船ではない最初のLNG燃料船だった。

ノルウェーのフィヨルドを折り返し横断運航しているのではない8隻の旅客船は、独立した特色ある船だ。1隻はFranciscoであ り、プラーテ川(注、ラ・プラタ川)の河口で、モンテビデオとブエノス・アイレス間を横断している高速双胴船だ。ガス・タービンで運航し ている唯一のLNG焚きの船で、50ノットの巡行速力により、世界最速の商船となっている。

この8隻のうちの2隻は、Fjord Lineの25,000総トンのStavangerfjordとBergensfjordであり、ノルウェーのスタバンゲル港のリサビカ港で燃料補給し、世界最初の埠頭に 設置されたLNGバンカーリング施設を利用している。

他の船団に属するViking LineのViking Graceは、ストックホルム港で毎朝、LNG燃料を、未だに世界唯一の稼働中のLNG燃料船であるSeagasから、ship-to-ship(=船から船へ) (STS)の方法で積載している。1年間に亘り、57,000総トンのViking Graceは、毎日、ストックホルム―ヘルシンキ航路を走って、23,000トンのLNGを燃焼している。

2013年に引き渡されたViking Graceは、21番目に就航したLNG焚き旅客船であり、以前の船が希薄燃焼のガス専焼機関を利用していたのに対して、二元燃料機関を備えた最初のものだった。二元燃料 機関は、LNG焚き旅客船部門において支持され、注文では、この型の23隻のうち、20隻の動力に選ばれている。

LNG駆動旅客船の注文控え帳は、この概念がノルウェーから広がっており、そうした船舶の平均的な大きさは、増加していることを示して いる。新造船のうち7隻は、カナダで運航することが決まっており、STQ Quebecの2015年建造のFA Gauthierは、北米最初のLNG焚き旅客カー・フェリーとなる。

発注されている旅客船の中で、4隻の180,000総トンのクルーズ船は、2019年と2020年の引き渡しで、Carnival Groupの会員企業向けに建造中だ。それぞれの船は、長さ337メートルで、最大のLNG輸送船である266,000立方メートルのQ-max船より僅かに小さなもの で、LNG容量が合計3,500立方メートルになる3基のIMO Type C燃料タンクを備えることになる。

他の新造船は、初めてスコットランド、スペイン、エストニア、そしてスウェーデンのゴトランド島に、LNG駆動旅客船技術をもたらすこ とになる。エストニアの提案は、Megastarという49,000総トンのフェリーとして現れた。本船は、活気あるタリン―ヘルシンキ 航路で運航するために、2017年初めにMeyer TurkuがTallink Groupに引き渡すことになっている。Megastarは、巡行速力が27ノットになるように設計され、本船のWartsilaの二元燃料の主機関は、3基の12気筒と 2基の6気筒の50DFユニットから構成されるものとなる。

1年前、 Small-Scale LNG Supplement 2015(=2015年小型LNG補遺)が刊行された時は、27隻のLNG駆動旅客船が運航し、16隻が発注されていた。(Passenger Ship Technology: Fri 08 Apr 2016)

荒波のカジノ・クルーズ船、破産に直面するかも(中国)

46人の船員との間で賃金紛争になって五里霧中のカジノ・クルーズ船の船主が、自分がこの船員との綱引き合戦の最大の被害者であると主 張している。

Wong氏は、New Imperial Starを保有するArising International Holdings Ltd,の代表者であると名乗っているが、Post紙に対し、安全点検を経て本船を取得するのに2000万香港ドルを使ったものの、7か月の航海を経ても何らの利益もな かったと語った。Wongは、最悪の場合のシナリオは、会社が破産を宣言して、本船を売りに出すことだと付け加えた。

「この船は、実に刑務所ですよ。」と香港に抑留されているカジノ船の船員は、賃金未払いの悲惨な生活状態を話している。

「うちの投資家達は、酷く打ちのめされて、多大の損失を被っているのです。」と男性船員は語った。「本当に(破産は)見たくはないんで す。というのは、そうなるまでには、この船はかなり安く売られてしまうことになるからです。」

同社は、昨年11月にPort State Control(=ポート・ステート・コントロール、注、IMOが定めた外国船検査・監督方法)による検査で不合格になった同船を支援して再び出航するために、新しい船長 を雇う計画を立てている。

北京の新しい投資家を必死になって探しているWongは、 Sun Junhao Ltdが船員の使用者であり、本船はカジノ・クルーズ事業のためにSun Junhao Ltdが賃借していることを明らかにした。しかしSun Junhaoの広報担当者は、この船主の事業には関わっていなかったと力説している。

この賃借人は、汚職とゲーム事業(注、賭博事業)に対する北京(注、中国政府)の取締りの他、本土観光客数の劇的な落ち込みにより、カ ジノ・クルーズ産業が大打撃を受けていることから、酷い経済的苦境に陥っている。

乗務している船員は、20人がウクライナ出身、18人がミャンマー出身、8人が本土(注、中国本土)出身で、来週、法的支援を申請する 予定であり、1か月当り1,300米ドルから6,500米ドル、総額約300万香港ドルの5か月増しの未払い賃金を求めて、地元裁判所に 対し、使用者を訴えることにしている。

ウクライナ人船長のValeriy Lyzhyn(63)は、昨年8月以来、この船に乗組んでいるが、水、食料、エネルギー(注、石油や電機など)の供給が不安定になっていると語った。

「望みがないような気がしています…。船主を信じていません。法的支援が船員達を助けてくれることを望んでいます。」と語った。「私の 最大の懸念は、船員らの賃金、食料、本国への帰還についてです。」

Arising Internationalは、2012年に1億香港ドル以上で本船を購入し、現在、パラオ共和国に登録されており、その後Sun Junhao Ltdに対して、月額200万香港ドルで賃貸している。

Wongは、景気の良かった時には、本船の日商は1日に400人以上の乗客が乗船して1000万香港ドルもあったが、昨年、徐々に減少 して、僅か数十人の乗客になっていたと付け加えた。(South China Morning Post: Sunday, 10 April, 2016, 2:42am)

フェリー運航事業者はスピードの必要性を感じる(カナダ・米国)

メーン州サンフォード発。メーン州ポートランドからノバ・スコシア州ヤーマスにフェリーに乗船する乗客は、昨年に比べて何がしかの快適 さが無くなったことを感じるだろう。しかしその快適さを楽しむ時間は、減ることになる。

この航路を引き継いだBay Ferriesは、時速40マイルで走る高速双胴船は、10時間から5時間半に輸送時間を短縮させることになると話している。

Nova Starは、528フィートの船で、船室が162室あり、食堂が3つ、カジノが1つ、そして酒場が2つあった。

president and CEO(=社長兼最高経営責任者)のMark MacDonaldは、この349フィートのCat(注、Incat製の高速船)で重視しているのはスピードであり、しかしそれでも、乗船して快適なものとなっていると話 している。乗客が映画やテレビを見たりする場所はあり、中価格帯の食堂が1つあり、土産物売り場が1つ、酒場が2つあると話している。

切符は今週、発売される。(Washington Times: Monday, April 11, 2016)

超クルーズ船が中国にやって来る(中国・米国・ドイツ)

4月11日、北京発。新しい超クルーズ船が中国に遣って来る!

最新船であるOvation of the Seasは、クルーズ巨大企業のRoyal Caribbeanが保有する3隻のQuantumシリーズの船の1隻であり、Royal Caribbeanの公式ウェブサイトによると、総トン数の点で、Titanicの3倍の大きさがあるという。

4,180人の乗客を輸送できる168,666トンの超クルーズ船は、ドイツのMeyer Werft造船所で建造されたもので、中国市場向けに特注設計された最初の大型クルーズ船。北京の南東約137キロメートルにある中国北部の沿岸都市、天津(=ティエンチ ン)に本拠を置くことになる。

一連の船の第1船であるQuantum of the Seasも中国市場を扱っており、上海を本拠地にしている。

近年、急成長の中国市場は、その最新の素晴らしい船の何がしかを中国に送るよう、クルーズ客船会社を惹きつけている。(Xinhua: 2016-04-11 18:40:34)

郡、4,140人乗りの船到来で、3800万ドルの海港改修を検討(米国)

Miami-Dade County(=マイアミ・デイド郡)のtrade and tourism committee(=貿易・観光委員会)は、PortMiami's Cruise Terminal Fを、2017年に到来するMSC Seasideを収容すべく、3800万ドルかけて改修することを検討する。

この改修工事は既に承認されているが、5月17日に行われるマイアミ・デイド郡の決議事項は、市長に対し、ターミナルを大型化するため の設計契約を裁定する権限を与えるものとなっている。

乗客4,140乗りの船が、2017年冬にマイアミからカリブ海に通年航海することを開始する前に、クルーズ・ターミナルの拡張を始め るよう郡は要請されている。

この改修工事により、ターミナルは6,000人以上を乗せることのできる船を収容できるものとなる。最大搭載人員は、MSC Seasideでは乗客5,300人以上となる。

ターミナルが大型化することで増加するクルーズ客からの収入は、最終的にはPortMamiでの3800万ドルの投資額を超えるものと 見られる。決議によると、この3800万ドルは、公債収益により支払われることになるという。

PortMiamiは、2015年に490万人のクルーズ客を報告しており、世界の如何なる港湾よりも多く、もう1年(注、今年も)記 録破りの年になるものと期待している。(South Florida Business Journal: Apr 11, 2016, 2:03pm EDT)

フロリダ―キューバ間のフェリーが6月にも始まる可能性(米国・キューバ)

タンパ発。キューバに貨物と旅客を輸送することに関心を持っているフェリー運航事業者は、数カ所のフロリダ州の港で、当局者と公開討論 している。

キューバ政府は、合衆国のフェリーにその港湾の1つを使用させる承認はしていないが、フェリー側は、フロリダ州からこのカリブの島に旅 行し船荷を運ぶことに人気が出ると期待している。

フォート・ローダーデールのHavana Ferry PartnersのCEO(=最高経営責任者)のJorge Fernandezは、The Tampa Tribune紙に、同社は最近、キューバ政府関係者と会談しており、6月にも出航許可を受けることについて楽観していると話している。

Fernandezは、マイアミ、フォート・ローダーデール、キー・ウェストから出航することに関心を持っているが、タンパ湾地域の港 湾を研究してもいる。Port Manatee(=マナティー港)は、タンパやセント・ピーターズバーグの港よりは好ましいと語り、キューバでは、ハバナに上陸するのが、サンチアゴ港よりも好ましいと 語った。

マナティー港からのフェリーは、ハバナに到着するのに、ざっと8時間かかることになる。セント・ピーターズバーグよりは90分、タンパ よりは3時間近い。

キューバにいる家族にばら積み品を持って行く乗客にとっては、飛行機の手荷物料金よりは、フェリー運航の方が安くなる、とHavana Ferry Partnersのpresident(=社長)であるPhil Richardsは話した。切符はざっと290ドルで、手荷物は当初、40ポンドから60ポンドまで無料になると話した。

Havana Ferry Partnersは、130フィートの高速双胴船であるフェリー1隻を保有しており、ばら積み貨物なしで、400人もの旅客を輸送することが可能だ。キー・ウェストを出発 することになりそうだ、とRichardsは話した。

同社では、他の港からの貨物を輸送できる船の選択肢も研究している。(Sarasota Herald-Tribune: Monday, April 11, 2016 at 9:16 a.m.)

Brittany Ferries運航混乱(フランス・英国)

Normandie(=ノルマンディ)であった漏電による火災で、船員2人が負傷し、500人近い乗客を乗せてシェルブールに向かうこ とを余儀なくされたことを受け、海峡を横断しているBRITTANY Ferriesの運航は、酷く影響を受けた。

カーン/ウェストレアムとポーツマス間の運航は、昨夜運休となり、ポーツマスからサン・マロに向かうBretagne(=ブルター ニュ)の深夜の航海は、Normandieの乗客を海峡を横断させるため、遅延した。今日の運航も中止で、Brittany Ferriesは次のように話している。

「Normandieの運航はポーツマス発カーン行きの水曜日8時15分発の航海を含めて、現在、運休しています。」

「お客様は、ポーツマス/ルアーブル航路、ポーツマス/サン・マロ航路、プール/シェルブール航路の他、(Mont St Michel(=モン・サン・ミッシェル)が運航している)ポーツマス/カーン航路といったその他の航海で対応しております。」

Normandieは、配電盤に障害が生じ、2人の船員、すなわり1人は外部の請負人、もう1人はBrittany Ferriesの2等機関士が負傷した。1人は電気熱傷を負い、もう1人は煙の吸入の影響を受けた。

このフェリーに医療班がヘリコプターで向かい、シェルブールに戻って、2人の負傷した船員はリールの病院に空輸された。

現在、Normandieは運休しており、技師チームがこの障害と原因の修復のために送られている。(The Connexion: April 12, 2016)

キューバ―アメリカ間クルーズ船でドラルでの抗議に火が付く(米国・キューバ)

フロリダ州ドラル発。マイアミからハバナに向かう最初のクルーズ船は、5月1日に出発することになっている。ところが、ある南フロリダ の団体がそうなることを欲していない。

Doral Democracy Movement(=ドラル民主主義運動)は、Carnival Corporationの本社の外側で、火曜日の午後12時直前に抗議運動を行った。この団体は、キューバ生まれのアメリカ人が、キューバの法律が海路、同国に入国するこ とを禁止しているために、CarnivalのFathomという客船会社の船であるMV Adoniaに乗ってキューバに航海することが歓迎されていないことから、抗議している。

Carnival Corp.は、この島国の法令に従わなければならなかったと話した。しかし抗議者らは、そうしたことをすることによって、差別に関わることになると考えている。「我々は、 これは黒人がバスの後ろに座らなければならなかった時と同様のものだと考える。」とこのDemocracy Movement(=民主主義運動)のPresident(=委員長)であるRamon Saul Sanchezは話した。「我々はRosa Parksさんの例(注、1955年、アラバマ州モンゴメリーのバスで白人に席を譲らなかった事件で逮捕された黒人女性。これを切っ掛けに モンゴメリー・バス・ボイコット事件が起きた)を何とか取り上げて、この種の政策に抗議してバスの最前列に座らせようとしてきた。だから クルーズは、差別的でなく、 包括的に(注、差別することなく)進めることができるはずだ。」

Carnivalの幹部らは、同社としては政策変更を要請していると話した。火曜日の午後に声明文を発表し、その中に「現役商業協定に 関わる現在の政策の範囲内において作業することにより、当該改正に影響を与えるべく助力できることとなる更に良い機会を持つことができる ものと弊社は信じております。」とあった。

しかし抗議者らは、Carnivalはキューバ系アメリカ人を同船に乗せて航海すべきであり、それをしないのならば、航海はすべきでは ないと考えている。

同団体は、キューバが法律を改正するまで、キューバに行くFathomの全クルーズは中止すべきだと考えている。「今、起こっているこ とは、共同体全体に対する差別行為なのです。」と抗議者のAmaury Gutierrezは、通訳を通じて語った。

抗議者の中には、これをキューバにおける差別になぞらえる者もいる。「我々は差別に反対しているので、今日、ここにいる。」と Cuban Democratic Directorate(=キューバ民主主義理事会)のOrlando Gutierrez-Boronat博士は話した。「弾圧はキューバで行われている。我々はここマイアミで、それを行わせることはできない。」

Doral Democracy Movementという団体は、Carnivalがあらゆる者に切符を販売して、キューバが到着時に、そうした乗客をどのように扱うのかを世界に知らしめることを望んでい る。(7Online WSVN-TV: Apr 13, 2016 2:21 AM)

Condor Ferries消費者団体設立計画(英国)

運航の改善に関し、States(=自治政府)と同社間で連携するため、ガーンジー島でCondor Ferries消費者団体を設立する計画がある。

これは運航が1年間混乱し、フェリー利用者によるCondorの経営陣に対する抗議を受けて、出て来たもの。

最近の動きを背景に活動しているJonah Lloydは、States(=自治政府)とCondor Ferriesの代表者との間で定期的に会合するため、8人のフェリー利用者からなる多様性ある団体を提案している。

この考えは、信頼性と顧客サービスを議論するため、現在、同社と毎月会合している上級政治家の支持を得ている、とJonah Lloydは主張している。(ITV News: 13 April 2016 at 12:21pm)

100年後、カナダは駒形丸に対し謝罪することに(カナダ・インド・日本)

トロント発。カナダが大半がインドから来たシーク教徒の376人以上の移民を追い返して102年近く経過して、Prime Minister Justin Trudeau(=Justin Trudeau首相)は5月18日に、「discriminatory laws of the time(=当時の差別法令)」により起きた出来事を正式に謝罪する。

月曜日にオタワであったBaisakhi祝典での演説で、TrudeauはKomagata Maru(=駒形丸)の乗客は「like millions of immigrants to Canada since(=以来、カナダにやって来た何百万人もの移民と同様)」難を逃れて、より良き生活を求めていたと述べた。

「新たな故国に多大なる貢献を果たして、彼らはカナダを選択したのです。そして私たちは、彼らを残らず追い払ったのです。」と首相は述 べた。更にこの乗客らは「discriminatory laws of the time(=当時の差別的な法令)」のためにカナダに入国することを拒否されたと付け加えた。

「一国民として、私たちは、当時のカナダ政府のためにシーク教徒の共同体が被った偏見を決して忘れるべきではないのです。忘れるべきで はなく、忘れてはなりません。」Trudeauは、Gurdwara Sahib Ottawa Sikh Society(=グルドワラ・オタワ・シーク教徒協会、注、グルドワラはシーク教徒の寺院)で述べた。更にHouse of Commons(=下院)において、5月18日に「formally apologise(=正式謝罪する)」と述べた。この悪名高い出来事から102年後の出来事だった、とToronto Star紙は報じた。

日本の汽船、Komagata Maru(=駒形丸)は、大半がシーク教徒である376人の移民をインドから乗せて来たものの、1914年5月にカナダ政府により入国を拒否され、インドに戻ることを余儀 なくされた。2か月後、同船はカルカッタに戻ったが、そこで英国兵らは下船して来た乗客らに発砲し、19人が死亡した。

カナダにおけるシーク教徒の苦難の1章であるこの事件は、19世紀のアジア人移民に対するカナダの差別的な移民政策を浮き彫りにするも のでもあった。

前首相のStephen Harperは、2008年にブリティッシュ・コロンビア州であった公開行事において、この事件に対して謝罪したが、シーク系カナダ人はParliament(=国会)で の正式声明を要求していた。Trudeau率いるLiberal Party(=自由党)は閣内に4人のシーク教徒の大臣を有しているが、昨年の選挙運動中に正式謝罪を約束していた。(Deccan Chronicle: Published Apr 13, 2016, 1:34 am IST)

船齢111年のフェリーの回収作戦がウィ二ヤード埠頭で始まる(ニュー・ジーランド)

オークランドで最古のフェリーの1隻の回収作戦が、先月、突然沈没したのを受けて始まった。

船齢111年で、Kestrel(=ケストラル、注、チョウゲンボウという鳥)と命名されているフェリーは、3月8日にWynyard Quarter(=ウィニヤード地区)の停泊地で突然沈没し始め、水中に没するや、必然的に水によって潰されてしまった。

沈没後、同船の残骸が海面上に浮かび上がり始め、船は水中で分解し始めていた。

Kestrel Restoration Society(=Kestrel復元協会)のchairman(=会長)、Mike Alstonは、今やこの最愛の船は、修理不能な位に損傷したように見えると話した。

「悪そうに見えます。粉々になって、全てが海面に上がって来ていて、爆弾のようなものが命中したようです。」と話した。

Kestrelの本体の回収は保険により可能だったが、この保険は同船の回収は補償するものの、復元までは補償しないものだった。 (TVNZ: 2:42pm)

Carnival Corporation、17パーセントまで増配(米国)

フロリダ州マイアミ発。Carnival Corporation & plcは、17パーセント増やして、1株当たり0.35ドルの配当金を公表すると発表した。

「弊社の四半期配当の増加は、1年前にもならない20パーセントの増配に引き続くものであり、弊社の持続的な収益改善と、2016年に 45億ドルに達するものと予測されているネット・キャッシュ・フロー(=純現金収入)の増加を反映するものであります。」と Carnival Corporation & plc President and Chief Executive Officer(=社長兼最高経営責任者)であるArnold Donaldは語った。「この増配は、弊社の現在の株式買戻事業と相まって、弊社株主の皆様に配当するという公約を強調するものであります。」

同社の取締役会は、2016年5月27日の四半期配当の配当基準日と、2016年6月17日の配当日を承認した。

Carnival Corporationの普通株とCarnival plc ADSs(=米国預託株式)の株主は、米ドルで未払い配当金を受領することになる。Carnival plcの普通株の配当金は、米ドルか英国ポンドで支払われる。逆に指図や選挙がない場合は、Carnival plcの普通株の株主は、英国ポンドで配当金を自動的に受領することになる。

英国ポンド建ての未払い配当金は、2016年6月1日正午にロンドンで、Bank of England(=イングランド銀行)による為替レートで、米ドルから両替されることとなる。Carnival plcの普通株の株主で、米ドルで配当金を受領することを希望する者、あるいはCarnival plc Dividend Reinvestment Plan(=配当金再投資計画)に参加することを希望する者は、2016年5月27日までにそれを選択しなければならない。Carnival Corporation & plcは、世界最大の娯楽旅行会社であり、同業界において最も利益を生み、財政的に強固である。北米、ヨーロッパ、オーストラリア、アジアに、10のクルーズ商標という品 ぞろえを抱えており、それは、Carnival Cruise Line、Fathom、Holland America Line、Princess Cruises、Seabourn、AIDA Cruises、Costa Cruises、Cunard、P&O Cruises (Australia)、そしてP&O Cruises (UK)から構成されている。

同時にこれらの商標は、世界中の700港以上を訪れる100隻の船を運航しており、2016年から2020年の間に引き渡されることが 予定されている16隻の新船を有し、下寝台だけで合計221,000床に及んでいる。Carnival Corporation & plcは、Holland America Princess Alaska Toursも経営しており、これはアラスカ州とカナダのユーコン州における指導的な旅行会社。ニューヨークとロンドンのStock Exchanges(=証券取引所)の双方に上場しているCarnival Corporation & plcは、S&P500とFTSE 100という双方の指数に含まれている世界で唯一のグループ。(eTurboNews: Apr 15, 2016)

夫婦が地震に襲われる直前に日本からサン・アントニオに旅行(米国・日本)

サン・アントニオ発。金曜日に日本からサン・アントニオに旅行して来た夫婦は、出発して数時間後に熊本を襲った地震を辛くも免れた。

「ラレードの空港に到着するまで、2人は何も知らないでいました。」とReiko Johnsonは、熊本から何時間もかけて飛行機でやって来たIppei NakamuraとSachiko Nakamuraという友人について話した。

Nakamuras(=中村夫妻)は、Fiesta(注、スペイン語で「祝祭」の意)を楽しみ、クルーズに出かけるために、サン・アン トニオのJohnsonを訪ねて来た。

金曜日にマグニチュード7.0の地震が熊本を襲い、翌日も別の大地震がこの都市を襲った。中村夫妻は、地震が襲う直前に、この現在住ん でいる町を出発した。ラレードに着陸すると、最新ニュースを得るためテレビに釘付けとなった。

「後になって、『Oh my, we need to go back(=おっと、これは帰国しないといけない)』ことに気が付いた、と中村夫妻の話を翻訳してJohnsonは話した。

故郷の空港が閉鎖されていたため、帰国できないことが判った。漸く娘さんからの電話があったのだった。

「娘は万事大丈夫だと言っていましたが、もちろん、戸棚の中の瀬戸物が少しばかり割れました。」とIppei Nakamuraは話した。

中村家の自宅の損害は深刻ではなかったが、友人の中にはそんなに幸運でない人もいたと話した。

「それから、テレビがあらゆる場所、損害を映し出していました。(その場所を)知っている。(あの場所を)知っている。」と中村夫妻の 話すのを再び翻訳して、Johnsonは話した。

有名な熊本城さえも、損傷を受けた。熊本はサン・アントニオの姉妹都市であるため、この場所はサン・アントニオで良く知られている。

「本当に馴染のあるところです。」とAlamo Asian American Chamber of Commerce(=アラモ・アジア系アメリカ人商工会議所)のpresident(=会頭)であるChristopher Scottは語った。「もちろんそこで影響を受けた多くの人を、仕事の上だけではなく、個人的にも知っています。」

熊本は、数十年に亘りサン・アントニオの姉妹都市であり、同じ位の人口を擁している。

「確かに学生交換の他、多数の文化交流があります。」とScottは話した。

中村夫妻は娘さんからの言質を得て、滞在し休暇を続けることを選択したが、故郷のことが気がかりだと話した。

「65年間生きて来て、こんなことが起きたのは初めてです。」と Ippei Nakamuraは話した。

日本での募金活動に助力したい場合、Japan-America Society(=日米協会)やAlamo Asian American Chamber of Commerce(=アラモ・アジア系アメリカ人商工会議所)を通じて、地元でも助力することが可能だ。(KSAT San Antonio: 6:41 PM, April 15, 2016)

Cape May-Lewes Ferry、600万ドルの助成金を受領(米国)

Cape May-Lewes Ferryに対し、2隻の船の機関換装と改良の支援で600万ドルの助成金が授与された。

MV New JerseyとMV Cape Henlopenは、このフェリーを保有し運航しているDelaware River and Bay Authority(=デラウェア州河川港湾局)のvice chairman(=副局長)のJames N. Hoganによると、より高効率であるばかりではなく、40パーセント近く排ガスを逓減することが期待される新しい機関を得ることとなるという。古い機関は40年以上も前 のもので、運転時間が100,000時間に達しつつあり、これは150万マイル相当になる、と同局報道官のJames E. Salmonは話した。

同局では、古い機関に関連する保守費用が、年間で約130,000ドル節約できるものと期待している。新しい綺麗なディーゼル機関は、 将来、天然ガス運転に切り替えることができる能力も有することになる。この新しい推進機関は、年間39,600ガロンにまで使用燃料を逓 減し、二酸化炭素排出量は年間443トンにまで逓減することが期待されている。

この機関に対する資金は、Federal Transit Administration(=連邦運輸局)のPassenger Ferry Grant(=旅客フェリー助成金)から支出されている。(The News Journal: 8:47 p.m. EDT April 18, 2016)

MedCruise Ports、中国で売り込み拡大(中国)

MedCruiseは、COTTM2016に参加した。これはChina Outbound Travel & Tourism Market(=中国海外旅行・観光市場)であり、中国で最近、開催された。

MedCruise代表団は、会議初日の討論会に参加し、地中海の様々な地物(注、河川、景観、建物等)や目的地を紹介した。

The Association of Mediterranean Cruise Ports(=地中海クルーズ港協会)は、COTTM展示ホールの自前の空間でも展示した。ここではMedCruise代表団が、地元旅行代理店やその他の利害関係人と出 会う素晴らしい機会を得ることができ、クルーズの素晴らしい選択としてMedCruiseの目的地を展示し、この地域の宣伝を行った。

中華圏に広めたメッセージは明確だった。こんなに短期間で、こんなに多くの異なる国々にクルーズできる場所は、地球上には存在しないと いうことと、多くの味覚・文化の例示、そして地中海と隣接する海域で歴史の足跡を辿れるといったことだ。

中国市場について更に知ろうとして、MedCruiseは、中国人民向けに特別に設計した調査を行い、それにより北京において存在感を 最も示すための試みがなされた。

これは、地中海におけるクルーズ市場の主要な乗客源にアジアを変えることを戦略的に狙った、MedCruiseが極東で会員の魅力を宣 伝した最初ものではない。(Cruise Industry News: April 19, 2016)

香港は、中国市場向け仕立て同市史上最大10億米ドル・クルーズ船の母港へ(中国・米国)

Royal Caribbean Internationalは、中国での需要の伸びに対処すべく、香港を母港にすべく、もう1隻の国際水準のクルーズ定期船を準備した。

Ovation of the Seasは、建造費用が10億米ドルかかったもので、4,180人もの多くの乗客を収容できるものだが、今年の11月に53日間世界旅行を終えて、Kai Tak Cruise Terminalに接岸する。これは香港を母港として使用することになる最大のクルーズ定期船となる。

香港にいる間、この新しい長さ 1,141フィートの定期船は、同社の中国と北アジア太平洋地域社長のLiu Zinanによると、4泊から8泊の範囲で、当市から台湾と日本に向かう5本の航路を提供することとなるという。

「弊社が香港に進出して以来、需要の伸びと大変に健全な成長を見てきております。」とLiuは話した。更に香港とPearl River Delta(=珠江デルタ)、中国中部、台湾との連続性は、他の本土の港湾との比較では、独特の利点があると付け加えた。しかしながら、この新しい国際水準の船は、香港で はたったの1か月しか過ごさない。最初の母港となる天津(=ティエンチン)では、9か月過ごす。

同社の香港director of marketing(=営業担当責任者)のBalwin Yeung Pok-Hungは、当市のクルーズ施設の改善により、香港を母港として利用するより大型のクルーズが可能となったと話した。香港が人気の目的地であることが判れば、会社 では同船の時間を延長すると付け加えた。

Yeungは、新たな旅行のお客の半分は香港人で、40パーセントが中国本土から来ると見ている。

Royal Caribbeanの他の船と違って、Ovation of the Seasは中国市場向けに仕立てたもので、中華料理を特に重視している。

人気の本土映画のスター、Fan Bingbing(=范冰冰)が、この新船の「godmother(=名付け親)」に任命され、クルーズ史においてこの地位を引き受けた最初の中国人となった。伝統的に女 性市民は、遠洋船の「sponsor(=賛助者)」として招かれており、幸運を授け、船を守るものとされてきた。

同社は、中国のForbidden City Imperial Palace Museum(=故宮博物院)と提携して、同船内に古代美術品を展示し、関連する航路を通じて客に中国文化を紹介する。

またRoyal Caribbeanは、香港の広東食堂チェーンのXin Dau Ji(=新斗記)とも提携して、当市発の航海で20品以上の無料料理を提供する。(South China Morning Post: Tuesday, 19 April, 2016, 1:47pm)

ハイファ港はクルーズ客船会社誘致を模索(イスラエル)

イスラエルのHaifa Port(=ハイファ港)は、クルーズ産業に販売・営業説明を提供しているマイアミに本拠を置くAccess Cruise Inc.と相談して、この「Gateway to the Holy Land(=聖地への玄関口)」にクルーズ客船会社が戻って来ることを狙って、長期的な計画を実行している。

ハイファ港とAccess Cruiseは、Israeli Ministry of Tourism in North America(=北米イスラエル観光省)のdirector of marketing(=営業責任者)と共に、フロリダ州フォート・ローダーデールで最近あった2016 Seatrade Conventionの期間中、全ての大手北米クルーズ客船会社の重役と会合した。

これらの会合の結果、Haifa Municipality(=ハイファ自治体)とHaifa Tourism Company(=ハイファ観光会社)の取締役会は、クルーズ客船会社がこの地域への旅行促進に向けた重要な目標市場として見ていることが判った。(中略)

ハイファ港は、イスラエル最大の海港で、自然に守られた湾に位置し、大型旅客定期船の接岸設備がある。同港は、国有Haifa Port Companyが経営しており、クルーズ経営の最盛期には、年間300,000人以上の旅客を扱っていた。

このイスラエルの港は、イスラエル、エジプト、紅海の港湾に定期運航していることを呼び物としているMSC CruisesやCosta Cruisesのようなヨーロッパのクルーズ客船会社にとっては人気の目的地となっている。Princess CruisesやHolland America Line、Celebrity Cruisesといった高級客船会社は、世界一周クルーズや拡大ヨーロッパ旅程において、ハイファに定期寄港していた。

ハイファのクルーズ施設には、最近、拡張した近代的な旅客ターミナル、同時に3隻の大型クルーズ船が収容可能な埠頭が含まれる。最近、 2隻以上の旅客船を収容するため、1本のフィンガー・ピア(注、細長い埠頭)が増設された。

ハイファの旅客ターミナルは、同時に複数の船の乗客を効率的に処理することが可能だ。ターミナルの充実ぶりには、快適な待合区画の他、 免税店や土産物店、カフェ、VAT(=付加価値税)払戻カウンター、両替、Israel Ministry of Interior(=イスラエル内務省)サービス、その他、旅行関連サービスがあるコンコース(注、中央広場)が含まれる。

世界に通用する浜辺や、地元の文化的・歴史的施設に加え、ハイファは、この地域の多くの重要な聖書と宗教の地への玄関口として考えられ ている。(MarineLink.com: Tuesday, April 19, 2016, 10:55 AM)

クルーズ船はタンパ湾港に戻って来る(米国)

Port Tampa Bay(=タンパ湾港)を1シーズン留守にした後、Carnival Cruise Linesの船が更なるクルーズの選択肢を提供して戻って来る。

タンパ湾港のクルーズ数は減少しており、同様に収入も減少している。Carnival Prideが帰って来ることが、火曜日のPort Tampa Bayの委員会で明らかにされた。同船の旅客収容力は、2,124人。

同港のchief financial officer(=最高財務責任者)のMike Macalusoは、クルーズ事業の低下による収入の落ち込みが予想されており、既にFiscal Year 2016(=2016年営業年度)の予算に織り込み済みだと語った。

同港はクルーズ航海が21回減っており、予算よりもFY16(=2016年営業年度)の最初の6か月の営業収益は、僅かに減少する結果 となっている。営業総収益は2780万ドル近くであり、予算額よりは0.4パーセント少なく、2015年3月から4.4パーセント、 120万ドルの減少となっている。

賃貸収益は、新たな賃貸借契約と、ある賃借人からの一時契約解除手数料を受領したことから増えていた、とMacalusoは委員会で述 べた。「経費を注視し続け、収入を見守り続けています。」と語った。

「最終的には、純利益は約500万ドル、すなわち17.5パーセント高いものとなります。」とMacalusoは、1年前の同時期と 2016年3月を比較して述べた。この額には、同港に対する助成金が含まれている。助成金は、昨年から79パーセント増えている。「事実 上、予算通りになっています。」

2016年3月の実際の経常収益の合計は1450万ドルで、予算額を669,000ドル近く、すなわち4.8パーセント上回るものだっ た。

「営業利益は、我々の財政上の成功の批判的尺度です。」とFobesは語った。

Port Tampa Bayは、冬のクルーズ・シーズンの間、5隻の季節運航船の他、ドイツからAIDA Cruisesの寄港があった。2017年営業年度と2018年営業年度では、Royal CaribbeanのBrilliance of the SeasとRhapsody of the Seasという船が、それぞれ2016年10月下旬と12月に母港とし始める。いずれも2017年4月まで、タンパを出入港することとなる。(Tampa Bay Business Journal: Apr 20, 2016, 7:20am EDT)

メーン州―ノバ・スコシア州フェリー運航は破産申請(カナダ・米国)

Portland Press Herald紙によると、問題を抱えたフェリー運航、Nova Star Cruisesは破産申請したという。同社は2年間に亘り、ポートランドとノバ・スコシア州間で旅客を乗せて往復運航していた。

同社は、僅か142,000ドルの資産しかないことが判明しているが、ハリファックス地方裁判所に提出された文書によると、債権者に対 し1500万ドル以上の負債を抱えているとPress Herald紙は報じている。これら債権者は広範な事業に亘っており、Red Hot & Lady Likeのようなメーン州に本拠を置く事業から、The Boston Globeのようなメディア会社(注、マスコミ)が含まれている。

Nova Star Cruisesは、これまで以上の旅客を惹きつける計画を立ててから、追い詰められていた。未払い債務の苦情を受けた後、11月、このフェリーは債権者らが裁判所に苦情を 訴えたことから、差し押さえられた。1か月後、フェリーは差押えを解かれ、船主らは、新たな運航事業者と航路を探していると話していた。 (Boston.com: April 21, 2016)

Irish Continentalの新しいフェリーはアジアで合衆国海兵隊の任務続行(アイルランド・米国・日本)

Irish Continentalが買収することになる高速船は、アジアにおける合衆国の軍隊と装備品の輸送の任務を継続することとなる。

この船はWestpac Expressで、日本に本拠を置くUS Marine(=合衆国海兵隊)が長年、軍事演習と人道援助の双方における高速対応船として使用して来た。旅客船をIrish Ferriesの名称で運航しているIrish Continentalは、先週、合衆国に本拠を置く企業から、この双胴船を1320万米ドル(1160万ユーロ)で買収したと発表した。このアイルランドの会社は、購入 契約の条件に従い、同船は5月下旬に引き渡されることになると話した。更に、引き渡しの際には、Westpac Expressは合衆国に本拠を置く会社であるSealiftに、4か月間の固定期間の他、1年間の選択権付き期間4回、そして最後の7か月間の選択期間付きで、傭船する ものとされていると付け加えた。

US Navy(=合衆国海軍)は2001年、同年タスマニアで建造されたWestpac Expressの使用を開始した。試験的に極東のthe III Marine Expeditionary Force(=第3海兵遠征軍)に配属され、特別の場合に航空輸送の代替として本船が使用されることが視野に入れられていた。合衆国軍がこのような支援目的で商船と契約を 締結したのは、初めてのことだった。

本船は重機の他、約1,000人の海兵隊、1個大隊を輸送することができ、1,100海里(2,037キロメートル)までを、36ノッ トまでの速力で運航することが可能だ。本船は人道支援の他、アジアにおける軍事演習で、海兵隊により使用されてきた。2005年のタイで の津波の他、2011年の壊滅的な日本の地震とそれに引き続いて発生した津波で、そうした活動(注、人道支援)のために使用された。

Sealiftは、Irish Continentalから5月に本船を傭船することになっている合衆国の会社だが、合衆国政府の食料援助貨物の最大の海上輸送請負人の1社。今月初め、合衆国海軍から1 億2300万ドルの長期契約を裁定され、極東のMarine Expeditionary Force(=海兵遠征軍)への支援を行うことになった。1月、Sealiftは、世界中に本拠を置く部隊に弾薬を輸送する7100万ドルの契約を合衆国海軍から獲得し た。SealiftとIrish Continentalの双方は、Westpac Expressの使用に関する論評を拒否した。

Irish Continentalは、chief executive(=最高責任者)のEamonn Rothwellに率いられており、自身もこのフェリー会社の約15パーセントを保有している。同社は昨年、3億2000万ユーロの収入を上げており、営業利益は5720 万ユーロだった。燃料費の低下、英国ポンド高、アイリッシュ海の輸送増から利益を得ている。同社は貨物業務の他、旅客船を運航している。 (Irish Independent: 21/04/2016 02:30)

Costa Fortuna、呉淞ターミナルを母港とする9隻目のクルーズ船となる(中国)

Costa Fortunaはドバイから上海への23日間の旅を終えて、今日、Wusong International Cruise Ship Terminalを母港にした。同市を母港するにするクルーズ船隻数は、9隻になった。

この豪華船は、1,388人の観客を収容できるRex 1932 Theater(注、劇場)、ルネサンス(注、文芸復興)やヨーロッパのクルーズの歴史に敬意を払うDa Vinci 1960 Salon(注、大広間)やColombo 1954 Buffer Restaurant(注、食堂)を呼び物としている。

3,470人を収容でき、済州(=チェジュ)島、福岡、釜山(=プサン)、沖縄、鹿児島等に寄港する。11月まで旅行する。

Costaは、中国市場に5隻目のクルーズ船を保有することになり、Costa neoRomanticaは来年、上海に到着する。

昨年、国際クルーズ船は、上海港経由で688回航海し、1年前よりも26.9パーセント増えた。上海は、世界で8番目に大きなクルーズ 母港となっている。

呉淞(=ウーソン)港は今年、国内と海外の双方から280万人の旅客を受け入れるものと見られている。(Shanghai Daily: April 22, 2016, Friday)

Shellが新しいAIDAの船のLNG供給者に指名(ドイツ)

AIDA CruisesとShellは、AIDAprimaとその姉妹船AIDAperlaにLNG(=液化天然ガス)を供給するShellとの契約を発表した。

両船は、二元燃料機関を有しており、港内ではLNGで走ることが可能だ。

「弊社では、LNGは最も綺麗な化石燃料であると考えています。」とPresident AIDA Cruises(=AIDA Cruises社長)のFelix Eichhornは語った。「Shellとは、海運業においてLNGを確立する上で、弊社と新たな道を開く強固な世界的提携者となっております。AIDAprimaが接岸 する際にLNGを供給することで、環境・気候保護の点で、鮮やかな潮流を確立することになります。」

7日間旅程における全ての港湾において、AIDAprimaは、港に接岸する際にLNGで運航することが可能だ。ハンブルク、サウサン プトン、ル・アーブル、ロッテルダム、ゼーブルージュ各港で、LNGトラックが同船に燃料供給する準備及び初期許可手続きは既にかなり進 行している、とAIDAは話した。(Cruise Industry News: April 22, 2016)

キューバ、クルーズ船再開に決着(キューバ・米国)

キューバ、ハバナ発。キューバは、金曜日に合衆国からのクルーズ航海の再開に決着をつけ、キューバ人が、海路により同国に入国あるいは 出国することに関する制限を廃止した。

Cold War(=冷戦)にまで遡る規則の改正は、共産党機関紙のGranmaに発表された声明文により公表された。この制限は、火曜日に廃止された。

今までキューバ人は、飛行機によってのみ、同国に入国あるいは出国することしかできないものとされていたが、この改正はハバナ(注、 キューバ政府)とワシントン(注、米国政府)間で、昨年、外交関係が回復したことのもう一つの派生物となった。

そのクライマックスは、President Barack Obama(=Barack Obama大統領)による先月の歴史的なキューバ訪問だった。両国間の民間航空機も、直ぐに再開される見込み。

娯楽巨大企業のCarnivalは、フロリダ州とキューバ間でのクルーズ船の運航につき、両国政府から許可を得ていた。しかし当初は、 今や廃止となった制限のために、Carnivalはキューバ生まれの人の予約を受けることができなかった。最初の船は、5月1日にハバナ に向けて出港することとなっていた。

大半はキューバ政府に反対する喚き声がマイアミの大きなキューバ系アメリカ人共同体から上がり、合衆国政府も反対する中、 Carnivalは方針を変えて、キューバ生まれの人からの予約を受け付けると言った。

Carnivalは、海路からの出入国制限を廃止することについて、キューバ政府と話し合っていると話し、最初のクルーズは、キューバ が政策を変えない場合には延期になると警告していた。

金曜日に公表された政府声明は、「regardless of their migratory status(=移住地位に関わらず)」今やキューバ人は、海路から同国に出入国することができると述べていた。(Jamaica Observer: Friday, April 22, 2016 8:30 AM)

元同僚ら、死にかけているバロー造船所作業員の援助に名乗り(英国)

元同僚らが、アスベスト関連の肺がんに侵され、どうして自分の元使用者らが、致死的水準の有毒粉塵に自分が晒されることを許されていた のかという答えを探し回っている元バロー造船所の建具師を援助しようと、名乗り出ている。

Douglas Newbyは、1950年代及び60年代に、建具師の工場や、船内など、造船所で体験した労働状況についての情報を求めて、元同僚らに訴え始めている。

Evening Mail紙で、この記事が紙上やオンラインで公になると、貴重な証拠を持った2人の目撃者が名乗り出た。

Newby氏(79)は、2015年9月に肺がんと診断された。若い時は陸軍兵士で、人生の大半を健康証明書を有してきたのだが、息切 れの問題を抱え、自宅までの上り坂を歩くことが徐々に困難になり、調べてもらうことにしたのだった。

診断結果は、衝撃的なものだった。アスベストの濃厚暴露によるものと考えられる肺がんに侵されていたのだった。

病気が進行するにつれて、生活のあらゆる面で影響を受けた。かっては手を使って働くことを楽しんでいた活動的で社交的な男が、今や家に 引きこもっており、基本的な仕事でさえも、息切れすることなく行うことが出来なくなったのだ。

Newby氏は現在、ロンドンに本拠を置く職業病専門の法律事務所であるHodge Jones & Allenに、自分がアスベストの塵に、どこで、なぜ晒されたのかを調べ、自分の元使用者らが、この致死物質から自分を守るためになし得ることがあったのかを探し出すよ う、指示している。

自分の弁護士らに、当時、Vickers-Armstrongs (Shipbuilders) Limitedによって所有されていた造船所で、建具師として働いている間、仕事中、アスベストに晒されていたと話している。当初は、1952年から1958年まで見習い 建具師として働き、その後、1960年から1961年まで十分に的確な船舶建具師として、そしてその後、1962年から1965年頃まで 働いた。

就業に際し、Newby氏は建具師の工場で働き、そこでは造船所の船舶向けの家具を建造していた。また船室の建築、壁や隔壁の設置、家 具の組み込みで、船内で長時間働いていた。

船舶内で働いていた廊下には、蒸気や温水の管が走っていた。アスベストがこれらの管を断熱するために使用されており、この保温作業では 断熱材が使われ、管の上からは濃い灰色のアスベストが吹き付けられ、その後、アスベスト・クローズ(=石綿布)で管を覆ったのだった。こ の工程では大量の粉塵が発生し、その後、こぼれたものや塵をほうきで掃き掃除した。皆の作業服が、この塵まみれになっていたのを思い出す という。

Newby氏は、アスベストが含まれていた素材も使っていた。1960年、遠洋定期船、Orianaの便所や映画館を建築した。雇い主 はこの目的で、船上では「marinite(注、断熱材に使う不燃性材料)」を提供したのだった。

このmariniteを、船上ではのこぎりで切り、穴を開け、固定し、しばしば限定された空間で作業し、この工程では、白いアスベスト を被ることになった。昨年、診断結果を得てから初めて、mariniteにはアスベストが含まれていることを知ったという。自分の状況を 論評して、Douglasは次のように話した。

「専門家は化学療法を行うことができると言っているんだが、そうしたとしても、長く生きることができるだけで、病気が治るわけではな い。私は、それには反対することに決めたんだ。」

「このニュースを聞いて、本当に打ちのめされた。私が癌ではないかと調べ始めた時は心配したものだったが、アスベスト暴露に関連するも のだとは思ってもみなかったんだ。」

「アスベストが有害なものであるとは聞かされていなかったし、今では何だか犯罪的なものだと考えている。身に着けるマスクを持っていな かったし、それにmariniteという製品名は、アスベストに関連のあるものとはされていなかったし、アスベストと関係があることを知 らなかった。我々は単に、自分たちが使うもう一つの製品だと思っていただけだった。」

Newby氏を援助できる方は、Hodge Jones & Allen、電話020 7874 8502番に連絡を。(NW Evening Mail: 22 April 2016 3:05PM)

Scandlinesのフェリー、FAYARD造船所を離れる(ドイツ・デンマーク)

ロストク―ゲサー航路向けの新しいScandlinesのフェリーが、2016年4月20日水曜日にデンマークの造船所、FAYARD を出発した。本船は、2016年5月3日火曜日にM/V Berlinと命名されることになっている。

この数か月間、本船は包括的試験(Harbor Acceptance Tests(=港湾受け入れ試験))を成功裏に終えていた。それ故、M/V Berlinは、4月20日水曜日に海上試運転 (Sea Acceptance Tests(=海上受け入れ試験)) を開始することができた。ここでは、通常及び異常な状況における操船性が試験されることになる。

海上試運転を終え、M/V Berlinは、ロストクの将来の停泊地に到着する見込み。ランプ(注、乗降口にある傾斜路)を調整した後で、M/V Berlinは運航の準備が整うこととなる。

予定されているM/V Prins Joachimの代替に先立って、本船は招待したドイツとデンマークの政治家、ジャーナリスト、取引先が参加する2016年5月3日火曜日の式典で命名される。

乗用車460台、あるいはローリー(注、大型トラック)96台分の空間があり、収容力は、ロストク―ゲサー航路で2倍以上になる。同時 にScandlinesは、ロストクとゲザーの双方からの出発毎の空き時間を修正し、時刻表を簡素化して拡大する(7時、9時、11時 等)。

旅客区画では、意匠と内装は、自然や田舎を意匠化したものとなり、広々とした明るい部屋では、目を見張るような海の眺めが旅客を待ち受 けている。このフェリーの正面にあるScandlines Buffet(注、食堂)は、本船中央部にあるFoodXpressと同様、300席以上の座席があり、更に広くて近代的な船上売店もある。上甲板にあるBerlin Xpressoは浜辺の色彩で装飾され、屋外日光甲板に直接出られるようになっている。(MarineLink.com: Sunday, April 24, 2016, 7:58 AM)

バルト海フェリーの不法投棄禁止(スウェーデン)

ストックホルム発。フェリーと船舶は、世界で最も汚染された海域の1つであるバルト海に、便所の排せつ物を投棄することが禁止されるこ とになる、とInternational Maritime Organization(=国際海事機関)は金曜日に話した。

この禁止は、新しい旅客船については2019年6月から発効し、2年後に古い船にも適用される、とIMO(=国際海事機関)は声明文に おいて述べた。

2011年、IMOのMarine Environment Protection Commission(=海洋環境保護委員会)(MEPC)は、「special area(=特別海域)」を指定して、バルト海を保護する動きに出たが、廃棄タンクの放出に関する禁止を合意するのに、5年かかったのだった。

スウェーデンの社会基盤大臣であるAnna Johanssonは、この決定を歓迎したが、沿岸数か国の反対に直面して長くかかったことを悔やんだ。

「交渉は時間がかかり、時に困難でした。というのは、多くの国が反対していたからです。」と取り決めに反対していた国を名指しすること は避けて語った。

バルト海の港湾において廃棄物を処理する十分な社会基盤がないと言っていた国もあった。

この禁止は「more sustainable shipping(=より地球にやさしい海運)」を推進し、持続可能な観光業に貢献することに役立つ、とスウェーデン政府のウェブサイト上の声明において、 Johanssonは述べた。

「特別海域内における旅客船からの下水の投棄は、この新規制の下では徐々に禁止されることとなるが、例外として、当該船舶が承認下水処 理工場を稼働している場合はこの限りではない。」とIMOは声明で述べていた。

この規則は直ぐに強制力のあるものとはならないが、MEPC(=海洋環境保護委員会)は政府と業界団体に対して、この新しいガイドライ ンに準拠するよう奨励している。

バルト海における最大の単一問題は、硝酸エステルなのであり、海底の富栄養化の原因となる産業農耕から出るフォスフェイト(注、リン酸 肥料)は、浅瀬の酸素を消耗させ、植物や動物を窒息させているということで、大半の科学者は意見が一致している。

2007年に、2021年までにバルト海の状況を改善すべく行動計画の合意を得たにも関わらず、環境NGOs(=非政府組織)による と、この地域の国々は努力を殆ど払って来なかったという。(News24: 2016-04-24 22:18)

Hadidのカキ貝の形をしたフェリー・ターミナル、建築家の死後数週間後にイタリアで開所(イタリア)

ローマ発。先月、突然死亡した、高く評価されていた建築家、Zaha Hadidの最後の作品の1つが、月曜日にイタリアで死後に開所されることとなる。

南部のサレルノ港にある、カキ貝を意匠化したこの新しい海事ターミナルは、柔らかく流動的な内装の上に、硬い殻が乗っており、その破線 はHadidの署名になっているのを特徴としている。65歳で心発作で死亡して以来、初めて竣工した彼女の大型事業の1つだ。この新しい ターミナルは、サレルノの港区域の広範な再開発の一部であり、そこを通過するフェリーやクルーズ船の多数の乗客の動きを円滑にするよう設 計されている。イタリアのPrime Minister(=首相)であるMatteo Renziは、日曜日にこの建物を訪れ、Hadidの遺産を称えた。(中略)

現在、Hadidの業務は、Hadidの死亡前から28年間共に働いてきたドイツ人建築家のPatrik Schumacherが行っている。気管支炎の治療を受けていたマイアミの病院でHadidが死亡した時、このスタジオ(注、設計事務所)では、36件余の事業が設計段 階、あるいは建築中だった。進行中の大作には、カタールの2022 World Cup stadium(=2022年ワールドカップ・スタジアム)、ニューヨークの摩天楼、イラクの新国会議事堂などがある。(The Japan Times: Apr 25, 2016)

Haimark Line、将来のクルーズを中止(米国)

旅客船運航事業者のHaimark Line Limitedは、U.S. Federal Maritime Commission(=合衆国連邦海事委員会)(FMC)の勧告により、将来の全てのクルーズを中止した。

Haimarkは、乗客210人乗りのSaint Laurent、1隻を運航しているが、長引く財政問題のため、マイアミからキューバに向かう予定の全ての航海を中止した。Haimarkは、2015年10月に Chapter 11(=連邦破産法第11章)の破産申請を行って以来、運航していなかった。

監督官庁であるFMCに従い、Haimarkは、このクルーズ客船会社が如何なるクルーズも実施できなくなった出来事で、合衆国の港湾 から出発するクルーズの料金や前払い金を乗客に返金するためのエスクロー勘定(注、第三者預託金口座)を維持している。この勘定は、飛行 機旅行、陸上のホテルの費用、あるいは海上運送やそれに関連するサービスを構成しないその他の費用に対しては支払われないものだ、と FMCは話した。(MarineLink.com: Tuesday, April 26, 2016, 10:12 AM)

ピレウス港でフェリーのPanaghia tis Tinouが沈没(ギリシャ)

ギリシャの首都から同国の島嶼に何百、何千もの乗客を乗せたPanaghia tis Tinouというフェリーが、ピレウス港で浸水し、沈没しつつある、と当局が火曜日に話した。

この船は1960年に就航し、運航者のVentouris Sea Linesの未払債務のために、数年前に国によって差し押さえられていたものだが、火曜日の朝、浸水し始め、過剰水を汲み出す努力を続けるにつれて、傾いて不安定になって きている。

Panaghia tis Tinouというフェリーは、生涯の大半において、ピレウスから人気の観光の島であるシロス島、その船名になっているTinos(=チノス島)、そしてミコノス島に向かう 航路に就航していた。(Kathimerini: 26.04.2016 : 13:18)

Kleven Martime、4隻のHurtigruten向け探検船建造へ(ノルウェー)

ノルウェーの造船業者、Kleven Maritimeは、探検旅行会社のHurtigruten Cruisesとの間で、4隻の探検風船舶を建造することで同意書に署名した。これらの船は、2018年と2019年に引き渡されることとなる。

Hurtigrutenは、冒険旅行の需要増大に合わせて発注した。冒険旅行は2630億ドル相当のものと見積もられており、この2年 ほどの間に195%の成長を見ているとMarinelink.comは報じた。この取引は、Hurtigrutenの120年間の歴史に おいて最大の投資となった。船は、ノルウェーのウルシュタインビクにあるKleven Verft造船所で建造されることとなる。

現在、Hurtigrutenは、14隻の船からなる船隊を保有しており、これにはKleven Verftで建造された4隻の探検風船舶が含まれており。船は、北極と南極地方における探検航海が保障できるよう設計されることになる。船は、炭酸ガス放出を削減すべく、 環境に優しい技術が装着される。

設計と開発はRolls-Royceで、ノルウェーの船舶設計者のEspen Oinoの援助を得て行われ、Klevenが建造する、とmarinelink.comは報じた。

Hurtigruten CEO(=最高経営責任者)のDaniel Skjeldamは、次のように話した。

「これは弊社にとっては一里塚であり、冒険旅行業の世界的市場の成長に対して弊社はいかに自信に満ちているかを表すものです。」「弊社 はこれまで世界で見られた中で、最も並外れた探検船を建造する意向です。」

Kleven CEO(=最高経営責任者)のStale Rasmussenは、次のように語った。

「これはKlevenの歴史上、最大の注文の1つです。Hurtigrutenが発注したという事実で、この事業がとりわけ心躍るもの となりました。」

Hurtigrutenが最後に新船建造を発注してから、10年以上になる。Hurtigrutenの船隊のうち3隻の船は、 Klevenによって建造された。この造船所が建造した最終船は、2002年のMS Finnmarkenだった。(Ship Technology: 27 April 2016)

Lake Expressフェリーはミシガン湖で13回目のシーズンを開始(米国)

ミシガン州マスキーゴン発。ウィスコンシン州とミシガン州を結んでいるフェリーは、13回目のシーズンを見越して整備を終えた。 Lake Expressの船齢12年の船は、閑散期に船橋と指令センターを整備し、レーダーと航海性能を改善した。

Lake Expressは、ミルウォーキーとミシガン州マスキーゴンの間でミシガン湖を横断している。この運航は時速約40マイルで、約2時間半かかる。このフェリーは、6月14 日まで1日2回、その後、9月5日まで3回に運航回数を増やす。フェリーは、1回の湖の横断運航について、乗客250人、乗用車46台を 積載可能だ。

Lake Expressは、金曜日に2016年の最初の運航を行う。(WZZM13.com: 6:25 PM. EST April 28, 2016)

月曜日、プリンス・エドワード・アイランド州にシーズン最初のクルーズ船到着(カナダ)

月曜日、P.E.I.(=プリンス・エドワード・アイランド州)のクルーズ船シーズンが、シャーロットタウンにVeendamが到着し て始まった。

港湾当局は、今シーズン58隻のクルーズ船がやって来ると話しているが、数隻が他に転配となったために、昨年よりは僅かに減少してい る。

クルーズ船のうち8隻は、初めてこの島を訪問するもので、これには6月にカナダで唯一シャーロットタウンに寄港することとなる日本船が 含まれている。

「Peace Boat-The Ocean Dreamと呼ばれているもので、本当に違ったタイプの船なのです。」とPort Charlottetown(=シャーロットタウン港)のbusiness development manager(=営業開発支配人)のCorryn Morrisseyは話した。

「大部分は日本人乗客が乗船しているものです。世界一周クルーズで、沢山の教育的セミナーを行っています。」

今年、この海港では多くの改良があり、小売り空間を増やし、カフェを拡張した。観光案内センターは、Founders HallからWater Streetの古いStonehouse に移転した。

月曜日に、売店や歩行者区域を見ることに関心がある人向けに、一般公開が行われている。(CBC.ca: Apr 28, 2016 5:00 PM AT)

クルーズ船がノロウイルス勃発の最中、ノーフォークに接岸(米国・英国)

バージニア州ノーフォーク発。ノーフォークに接岸したクルーズ船では、CDC(=疾病対策予防センター)によると、最近、ノロウイルス の勃発が見られたという。

CDCは、同船での航海中に乗客と6人の船員が発病したと報告していると話した。1,434人が乗船している。

このクルーズ船はFred Olsen CruiseのBalmoralで、木曜日、ノーフォークのNauticusにあるHalf Mooneで入港を歓迎されていた。

Captain Bent Ivar Gangdal(=Bent Ivar Gangdal船長)は、同船が航海を開始して2週間に発病した乗客の数は、153人になったと語った。現在、7人の乗客が隔離されていると付け加えた。Gangdalは 金曜日、地元メディアとの記者会見で、この勃発を発表した。

Balmoralは、4月25日に予定されていたバミューダへの寄港をしない決定を行って、24時間早くノーフォークに向けて出発して いた。Gangdalは、バミューダからの出発を早めることについて、CDCとノーフォーク港と連絡を取っていたと話している。

金曜日の朝、乗客らは同市(注、ノーフォーク)を訪れるためにBalmoralから出て来ていた。この船は、金曜日の午後6時30分に ボルチモアに向けてノーフォークを出発する予定。ボルチモアでは、CDCの係官が同船に乗船して、状況を評価する予定。(後略) (WAVY-TV: April 29, 2016, 10:37 am)

Royal Caribbeanの収入は5.6%増(米国)

Royal Caribbean Cruises Ltdは、旅客切符の収入増と船内消費増、時間外取引に放出される同社株式が4パーセント増となったことから、四半期収入は5.6パーセント増であったと報告した。

またRoyal Caribbeanは、通年収益見通しを、一株当たり5.90ドルと6.10ドルの間から、6.15ドルと6.35ドルの間に引き上げた。

同社は、利用できる寝台当りの純収入、つまり純収益は、3月31日締めの第1四半期の普遍通貨基準で、7パーセント増だったと述べた。 旅客切符からの収入は5.5パーセント増で、船内収入は6パーセント増だった。

純利益は同社に貢献しており、1年前の4520万ドル、つまり一株当たり20セントから、9910万ドル、つまり一株当たり46セント に跳ね上がった。同社の総収入は、18億2000万ドルから19億2000万ドルに上昇した。

Royal Caribbeanの株式は、木曜日は76.02ドルで取引を終えたが、金曜日の(注、取引終了の)ベルが鳴る前には79.50ドルだった。 (MarineLink.com: Friday, April 29, 2016)

三菱重工はドイツの港で特大クルーズ船を公開(ドイツ・日本)

ドイツ、ハンブルク発。 Mitsubishi Heavy Industries(=三菱重工業)により建造された巨大クルーズ定期船が定期運航に就航するに先立ち、金曜日、当地でその扉が開かれた。

125,000トンのAIDAprimaは、長さ300メートルで1,643室の旅客室を擁し、この日本の造船業者がこれまでに製造し た最大の旅客船となった。このクルーズ船は最新の工学技術を組み込んでいる、とMitsubishi Heavy President(=三菱重工社長)のShunichi Miyanaga(=宮永俊一)は、船上であった式典で語った。

この日本企業は2011年、Carnivalグループの会員であるドイツのAida Cruises向けの2隻の大型旅客クルーズ船の建造を受注した。最初にAIDAprimaが、今月引き渡された。しかし遅延がこの事業を苦しめ、Mitsubishi Heavy(=三菱重工)の損失は、全体で2375億円(22億1000万ドル)に達している。

この式典は、大半はヨーロッパの取引相手からなる300人の招待客向けのinformation session(=情報集会)を兼ねていた。Miyanaga(=宮永)と関連会社の重役らは、商業事業のあらましを説明した。(Nikkei Asian Review: April 30, 2016 12:00 am JST)

沿岸警備隊、フェリーに対するレーザー攻撃で男に100,000ドルの罰金刑を科す(米国)

シアトル発。100,000ドルの民事罰則(注、過料に相当)が、昨年の秋、ワシントン州のフェリーの船橋に向けて高出力レーザーを照 射し、フェリーの船長と上級船員に傷害を負わせた男に科せられた。この罰金は、シアトルのU.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)によって、今週科せられた。最終的な民事罰則額は、バージニア州アーリントンの審査官によって決定されることになる。

沿岸警備隊当局者は、捜査によりフリーランドのMark Radenが、2015年10月22日にマキルチオ―クリントン航路を運航している州フェリーのTokitaeの操舵室に、高出力青色レーザーを故意に照射したことが判明 したと話している。Radenは当時、Kitsapというフェリーに乗船しており、同じ航路の反対側に向かって航行中だった。沿岸警備隊 では、Radenの行為は、マキルチオとホィットビー島の間の開放水域を航行中のフェリーの安全区域を侵害し、同船の安全運航を妨げるも のであると話している。

「船舶に向けてレーザーを照射することは、極めて危険であり、商船の安全運航及び沿岸警備隊の捜索・救助活動の実施能力を直接に妨害す るものであります。」とピュージェット湾のcaptain of the port(=港長)であるCoast Guard Capt.(=沿岸警備隊大佐)Joe Raymondは語った。Raymondは、フェリー、商船、航空機あるいは沿岸警備隊の小型船に対するレーザー攻撃を目撃した者は、911番通報するよう呼びかけた。

沿岸警備隊では、フェリー、沿岸警備隊のヘリコプター、救助船に対するレーザー攻撃は、過去数年間に増加しており、潜在的に救助活動や 遭難信号対処の妨げになるものだと話している。加えてレーザー攻撃は、攻撃を受けた個人に対し眼障害の原因となり得る。(KOMO News: Saturday, April 30th 2016)