2019年10月

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2019年10月の海外旅客船情報

Harland and Wolff:ベルファスト造船所は英国の会社が買収(英国)

ベルファストのHarland and Wolff造船所は売れ、閉鎖から救われた。

この造船所は、Titanicを建造したことで最もよく知られているが、ロンドンに本拠を置くエネルギー会社、InfraStrataにより、600万ポンドで売却された。

Harland and Wolffは、ノルウェーの親会社が崩壊したのを受けて、8月に管理下に置かれ、約120人の雇用が危機に瀕した。

InfraStrataは、未だに雇用されている79人の労働者は維持すると話した。今後5年間に「several hundred(=数百人)」にまで従業員を増やしたい希望も持っている。

労働組合のUniteは、早ければ今週にも、人々が仕事に戻ることになるものと思われると話した。

同社の主要事業は、アントリム州のアイランドマージーでのガス貯蔵事業であり、年末までに建設工事が始められることを希望している。また、別個に浮体式ガス貯蔵施設も計画しているが、計画許可条件や地元住民の反対など、複雑な問題がある。(後略)(BBC News: 1 October 2019)

彼女は偽カードでRoyal Caribbeanのクルーズを予約したと警官話す。初めてではなかった(米国)

Melvia Mackは、金曜日に出発するに先立って、Royal CaribbeanのNavigator of the Seasの3泊クルーズの全額を支払った。

問題というのは、警察が言うには、彼女は自分の名前が書かれた「re-encoded and re-embossed(=再作成され、再浮き彫りにした)」偽造クレジット・カードを使用したという点だ。

ミラマーのMack(46)は、月曜日に逮捕され、クレジット・カード偽造、詐取したクレジット・カードの使用、重窃盗、詐欺の組織陰謀の罪で起訴された。警察は、Mackは以前のクルーズで、船上クレジットのために偽のクレジット・カードも使用したと話している。

逮捕報告書によると、Royal Caribbeanは「the suspicious activity(=不審な行動)」に気が付いて、港湾当局者に通報したという。Mackは、船上で身柄を拘束され、使用されたカードは、巧みに自分の名前を記載したWalmart Valued Customerカードであったと捜査官が判断した、と刑事はこの報告書に書いた。

更に行った捜索により、Mackは、5月に同じ船で航海しており、船上クレジットのためにDiscoverカードで1,000ドルを請求していたことが明らかになった。偽カードであることも判明した、と警察は語った。彼女と一緒に旅行した誰かが、同一のカードで、更に1,500ドルを請求していた。

Mackは、マイアミ・デイド郡のTurner Guilford Knight Correctional Center(=ターナー・ギルフォード・ナイト矯正センター)に、20,000ドルの保証金(保釈金)付きで拘束されている。(Miami Herald: October 02, 2019 06:12 AM, Updated October 02, 2019 08:54 AM)

Harry Sommer、Norwegian Cruise Line CEOに指名、Stuartは退任へ(米国)

Norwegian Cruise Line Holdings (NCLH) は今日、Harry Sommerを president and CEO(=社長兼最高経営責任者)のAndy Stuartの後任に指名して、Norwegian Cruise Line商標での組織改編を発表した。

Stuartは、Norwegian Encoreの進水に引き続いて退任することになっている。Sommerは現在、NCLHのpresident of international(=国際社長)。

プレス・リリースによると、Stuartは2019年12月31日に職務から退任することになり、2020年3月31日までSenior Advisor(=上級顧問)として同社に留まり、円滑な移行を確かなものにするという。(中略)

Sommerは現在、Norwegian Cruise Line Holdings Ltd.のPresident, International(=国際社長)を務めており、合衆国及びカナダ以外の全ての市場におけるNorwegian Cruise Line、Oceania Cruises、そしてRegent Seven Seas Cruisesの全営業、マーケティング、広報活動、事務所業務に責任を負っている。

以前は、Norwegian Cruise Line HoldingsのExecutive Vice President(=上級部長)、International Business Development Executive Vice President(=国際事業開発上級部長)、そしてChief Integration Officer(=主席統合責任者)を務め、Prestige Cruise Holdingsでの様々な役員の地位に就いていた。これには、Chief Marketing Officer(=主席マーケティング責任者)、Senior Vice President(=上級部長)、Finance and Chief Information Officer(=財務・主席情報責任者)、Chief Accounting Officer(=最高会計責任者)が含まれる。Sommerは、Pace UniversityからMBA(=経営学修士)、Baruch Collegeから、BBA(=経営学士)を取得している。(Cruise Industry News: October 03, 2019)

Brittany Ferries、ポーツマスにおけるブレグジットの貨物混乱の恐れを重要視せず(フランス・英国)

ポーツマス港がno-deal Brexit(=合意無きブレグジット、注、英国のEU離脱)で、何百台もの大型トラックにより「overwhelmed(=渋滞する)」ことになる懸念は、フェリー会社によって重要視されていない。

Brittany Ferriesの幹部は、もし英国が、10月31日にEuropean Union(=ヨーロッパ連合)から出て行くことになった場合、貨物によって同港が多忙極まりない状況になることを回避するための計画を、同社が補強していることを力説した。

同社は、ブレグジット後に英国に必須に医薬品を輸入する、金になる政府契約に入札している旅行会社8社のうちの1社だ。これは、ポーツマスに到着する500台かそこらの大型トラックの75パーセントが、正しい書類を有していないとして引き換えすことになる可能性があると政府が警告した後で出てきたもの。

Brittany Ferriesのgroup head of external communications(=外部連絡グルーズ長)のNigel Wonnacottは、この数字は「worst case scenario(=最悪の筋書き)」であり、起こりそうもないことだと力説した。(後略)(The News: 15:52 Thursday 03 October 2019)

釜山へのクルーズ客急増(韓国)

釜山(=プサン)を訪問するクルーズ客数が、今年上期にかなり増加した。

木曜日、釜山市役所は、クルーズ船でこの港町に到着した観光客数は、1月から6月までの期間中、昨年同時期の71,980人から、30.5パーセント増の93,919人に上昇したと話した。船員を含めた訪問者の合計は、30.3増の135,906人だった。

32,046人余の乗客は日本からで、13,948人の合衆国、10,033人の台湾、8,663人のオーストラリアが続いた。台湾人客は、212パーセントもの途方もない増加であり、最大の増加だった。オーストラリア人が75パーセント、アメリカ人が40パーセント、日本人が19.2パーセント増だった。(Chosunilbo: October 04, 2019 10:53)

Princess Cruises、来週、クルーズ発売に合わせ、新船のDiscovery Princessを命名(米国)

Princess Cruises は、次船であるDiscovery Princessを命名することになっている。2021年11月にお目見えし、現在の船隊のRoyal、Regal、そしてMajestic Princessの姉妹船となり、(今月下旬に加わる)Skyや(2020年6月にサウサンプトンで就航予定の)Enchanted Princessの姉妹船にもなる。(中略)

Princessの化身は、ローマで始まる一連の地中海クルーズで、一生を開始する。この乗客3,660人乗りの143,700総トンの船は、その後、カリブ海の一連の周遊クルーズのため、フロリダ州フォート・ローダーデールに再配置され、その後、ロサンゼルスからメキシコやカリフォルニア海岸に向かう他、アルゼンチンやチリに行く。(中略)

イタリアのトリエステに近いFincantieri造船所で建造され、OceanMedallionという技術を呼び物とする。これは、乗客の乗船を容易にし、触ることなく船室に入室して、船内売店で飲み物や食べ物、商品を注文できる10ペンス硬貨と同じ大きさのウェラブル・ディバイス(注、身に着けられる装置)であり、双方向型のゲームに参加し、船内の家族や友人の位置を教えてくれるものでもある。またDiscoveryは、よりグリーンな(注、地球環境に優しい)もので、より綺麗なLiquefied Natural Gas(=液化天然ガス)(LNG)で駆動する。

クルーズは、10月8日火曜日発売。Princess Cruisesは、Discovery Princessで行く7日間地中海・エーゲ海の就任航海を、1人当たり1,389ポンドから提供する。2021年11月3日に、ローマからアテネに出発して、ナポリ、クレタ島(ヘラクリオン)、クサダシ(エフェソス)、イスタンブール、そしてミコノス島に寄港する。

Princess Cruisesのウェブサイトで、更に詳細を知ることができ、予約が可能だ。(Mirror: 00:01, 5 OCT 2019)

「最大かつ最も豪華なフェリー」がホリーヘッドからダブリンに行く航路に復帰(英国・アイルランド)

スーパー・フェリーのWB Yeatsが、ホリーヘッドからダブリンに行く航路に復帰した。

Irish Ferriesの1億5000万ポンドの船であり、アイリッシュ海を航海する「largest and most luxurious ferry(=最大かつ最も豪華なフェリー)」という異名を有する船が、当初、2018年末に同港に到着した。しかし3月以来、ダブリンとシェルブール間の航路に配船されていた。

今や、アングルシー島とアイルランド間のアイリッシュ海を航海し、英国とアイルランド間の最も混雑する横断航路のUlyssesの運航予定を支援することになる。高速フェリーのDublin Swiftは、同航路を外れている。WB Yeatsは、今月中に一休みして入渠し、Epsilonが1週間に亘って引き継ぐことになる。ホリーヘッド港に影響を与える可能性があることが懸念されている、現在、10月31日とされているBrexit date(=ブレグジット日、注、英国のEU離脱の日)に配船となる。

広報担当者(注、女性)は、次のように語った。「WB Yeatsは、処女航海を完了し、アイルランドとフランスの間で大変に成功した夏季シーズンを終えました。」「10月1日現在、ホリーヘッド―ダブリン航路での冬季予定を始めました。そして、次の5か月か6か月間、英国とアイルランド間で航海します。」「同時にDublin Swiftは、冬季間、通常通り、同航路から外れました。」

Irish Ferriesでは、WB Yeatsは「new era of luxury sea travel(=贅沢な海の旅の新時代)」をもたらしたと言っている。これには、独自のバルコニー付きの上流船室、2つの映画館、高級食堂、そして休憩室が含まれている。長さ195メートルの本船は、135人の船員が世話をする乗客1,750人の他、乗用車300台とトラック165台を輸送する能力がある。(NorthWalesLive: 05:00, 6 OCT 2019)

Carnival Corp.、日本の佐世保でターミナル着工(日本・米国)

Carnival Corporationは、日本で、クルーズ業界最初のクルーズ・ターミナルの工事を開始した。これは佐世保港に位置しており、プレス・リリースによると、起工式には政府、企業、地域社会の代表者が出席したという。

Carnival Corporationを代表して出席したのは、senior vice president port operations and development(=港湾経営・開発上級部長)のRemco Buis、vice president of business development for Carnival Asia(=Carnival Asiaの営業開発部長)のPaul Chongで、その他、日本のMinistry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism(=国土交通省)(MLIT)と佐世保市の代表者が出席した。

佐世保市と日本のMLIT(=国土交通省)との間で2018年3月に署名された戦略的提携合意書の一環として、Carnival Corporationは、この新ターミナルを建設して経営することになる。2020年夏の開業と見られている。20年間の合意の下、Carnival Corporationと、ここのクルーズ客船会社のブランド(注、商標)は、優先的に停泊することが許され、同港を訪問する際に最適化されたクルーズ旅程を顧客に提供することが可能になる。

「クルーズ業界初の日本のターミナルとして、この起工はCarnival Corporationの我々全員と、この胸躍る事業の提携者にとって歴史的な日であります。」とgroup CEO, Costa Group and Carnival Asia(=Costa Group及びCarnival Asiaのグループ最高経営責任者)のMichael Thammは語った。

「この新しいターミナルは、アジア太平洋地域における弊社の強固な存在感を補完するものであり、この地域におけるクルーズ休暇の需要増大を促進させることになる弊社の関与を前進させるものであり、世界中からやって来た、より多くの人々が、なぜ日本がそんなに類まれな目的地、すなわち、弊社のお客様の多くが長年に亘って楽しんできたところの1つであるのかを発見することを可能にするものであります。そして、弊社の日本における最初のクルーズ・ターミナル投資として、長期の関係を開始することを記すことになり、興奮しております。この先何年も、日本のクルーズ産業の更なる成長支援と拡大を助力するための将来の投資機会について、積極的に作業しているところであります。」

Carnivalは、日本国内の可能性ある追加港湾開発の機会と将来の投資を特定すべく、日本政府と国土交通省との連携を継続すると話した。

日本は、7つあるCarnival Corporationのクルーズ客船商標であるAIDA Cruises、Costa Cruises、Cunard、Holland America Line、P&O Cruises (UK)、Princess Cruises、Seabournにとって、人気の目的地だ。全体では、Carnival Corporationは、2019年に同市場で推定200万人の移動を扱っているものと見られ、同社のクルーズ客船商標の15隻の船が、日本の50港以上に、800回近く寄港している。(Cruise Industry News: October 07, 2019)

リバー・クルーズ船が貨物船と衝突して激しく損傷(ルーマニア)

週末、Prinzessin Isabellaとして知られているリバー・クルーズ定期船の乗客5人が、同船が貨物船との衝突に巻き込まれたことから、負傷した。

この事故は、土曜日の早い時間に、ルーマニアのトゥルチヤと、ウクライナのオデッサ地方のイズマイールの間のダニューブ川(注、ドナウ川)で発生した。Prinzessin Isabellaは、9月29日にウィーンを出発し、衝突当時、165人を乗せていた、とトラッキング・データは示している。

この川船は、下流に向かっていたもので、ギリシャのピレウスからガラツに向かって上流を進んでいたBlue Star 1として知られているパナマ船籍の大型貨物船と衝突した。世界中で動いている船舶をリアル・タイムで分析しているVessel Trackerによると、2人の乗客はその後、ルーマニアのTulcea Ambulance Service(=トゥルチヤ救急車サービス)により、病院に搬送されたという。(中略)

Blue Star 1という貨物船は、検査を終えてガラツへの旅を続けている。ルーマニア警察は、この衝突事故の捜査を開始したと伝えられている。ニュース・ウェブサイトのTL Newsは、この事故で、環境汚染や河川の封鎖は生じていないと報じた。そのウェブサイトによると、Prinzessin Isabellaの乗客は「classic river cruise in a tasteful ambiance, with comfortable cabins and fine dining(=快適な船室と良質な食事で、上品な雰囲気での、古典的なリバー・クルーズ)」が期待できるという。この船には、4層の旅客甲板があり、170人まで収容する。(Newsweek: 10/7/19 at 10:21 AM EDT)

フィヨルドでの反乱!(英国)

5,300ポンドの「神秘のフィヨルド旅行」の怒りのクルーズ客、アイスランド寄港がグラスゴー、その後ベルファストに変更になり、食事は「腐り」、汚水システムは「故障」、退船要求

クルーズが「the holiday from hell(=地獄の休暇)」になり、豪華定期船の乗客が反乱を起こした。

Norwegian Spiritの2,000人の観光客は、一生に一度の「mystical fjords(=神秘のフィヨルド)」旅行のために、1人当たり最大5,300ポンドを支払った。これにはフランス、アムステルダム、ノルウェー、そしてアイスランドの観光が含まれていた。ところが乗客らは、この2週間クルーズを「the worst trip ever(=史上最悪の旅行)」と描写している。この船は、9月27日にサウサンプトンを出航したが、一見したところ強風のため、ル・アーブルにもアムステルダムにも接岸しなかった。

ノルウェーに連れて行かれたが、観光客には閉ざされた「deserted(=さびれた)」町に船は停泊した。有名なフィヨルドは、遠くに見えただけだった。レイキャビクへの寄港は中止となり、代わりに、グラスゴーに近いグリーノックへの小旅行となったが、この長さ900フィートの船は、月曜日の朝、そこへの接岸許可を拒否され、代わりに船長は、ベルファストに向かう判断をしたのだった。

この時点までに、乗客らは洋上で3日間を耐えており、同船の汚水システムは「failing(=故障しつつあった)」。多くの乗客は、食堂で出された食事は新鮮ではなかったと話した。この合衆国に本拠を置く運航事業者であるNorwegian Cruise Lineが、全額返金を拒否して、将来のクルーズ用にたったの25パーセントの割引券を提供した時、乗客は更に怒り狂った。

映像には、何百人もの乗客が、同船のグランド・アトリウム(注、大吹き抜け)で、「shame on you(=恥を知れ)」「we want refunds(=金返せ)」「get us off this ship(=この船から降ろしてくれ)」と唱えているのが写っている。乗客には、英国人、アメリカ人、そして中国人の観光客が含まれているが、船員や警備員の前で「take us back to London(=ロンドンに帰してくれ)」と叫んでいるのが聞こえる。ある者は次のように要求した。「I want to see the captain. He should be out here.(=船長に会いたい。ここに出て来るべきだ。)」

この「near rioting(=暴動に近い状態)」は、乗客の電話で撮影されていたが、ある観光客は、映像がオンラインに流れるのを止めるために、船員が同船のインターネットを切断したと主張した。乗客はその後、「shame on you(=恥を知れ)」「we want refunds(=金返せ)」と書いたプラカードを掲げたのだった。(中略)

昨日、多くの乗客は、同船がベルファストに寄港した後でこの船を離れて、自力でロンドンに戻ることを決心した。76,000トンのNorwegian Spiritは、お客に17か所の食事の選択を提供しており、これには、ステーキハウスや日本食堂が含まれ、12か所の酒場、休憩室、カジノ、スパ、劇場、フィットネス・センター、そして子供向けアクア・パークがある。

豪華なスィートは、1人当たり5,300ポンドもかかるもので、執事と案内人の24時間サービスの他、居間、食堂、仕切られた寝室を呼び物としている。船室の価格は「inside(=内側の)」部屋で1,799ポンドからで、海が見えるバルコニー付きの部屋だと、2,000ポンド以上にもなる。

Norwegian Cruise Lineの広報担当者は、次のように話した。「Norwegian Spiritは、天候状態により、グリーノックへの寄港中止を余儀なくされ、機器不良のNavy(=海軍)艦船の出発のため遅延いたしました。」(MailOnline: Published: 22:00 BST, 8 October 2019)

15フィート下の甲板に転落してルイジアナのクルーズ船から救助された男性は重体(米国)

15フィート下の甲板に転落して、ルイジアナ州沖のクルーズ船から救助された男性は重体だ、と当局者は話した。この23歳の男性は、火曜日の朝、メキシコ湾のクルーズ船、Carnival Valorからヘリ輸送しなければならなかった、とU.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)は話した。(中略)Carnival Valorは、ニュー・オーリンズに本拠を置くクルーズ船で、Carnivalのウェブサイトによると、カリブ海へのクルーズ船で、3,000人近い乗客を乗せているという。

この事故は、連邦判事がCarnival Corp.の経営幹部に、この世界最大のクルーズ客船会社による大洋汚染問題を早く解決するように語って、数日後の出来事だった。

先週、マイアミの連邦裁判所であった聴聞の際、U.S. District Judge(=合衆国地方裁判所判事)のPatricia Seitzは、Carnivalの具体的行動を期待しているが、約束してくれたことは少ないと語った、とAssociated Pressは報じた。このクルーズ会社は、2016年の犯罪的な汚染の有罪判決で、5年間の保護観察を言い渡されて、道半ばなのだ。

Miami Heatも所有しているChairman(=会長)のMicky Arisonと、CEO(=最高経営責任者)のArnold Donaldは、いずれも同社は多くのことをやっているが、120,000人の従業員、100隻以上のクルーズ船、そして9つの異なるブランド(注、商標)を有する会社が本当に変わるには、時間がかかると主張した。(Newsweek: 10/9/19 at 11:21 AM EDT)

クルーズ船混乱:何百人もの英国人乗客、中国入国拒否される(中国・英国)

すすり泣く家族は、12日間のRoyal Caribbeanのクルーズに参加するために飛んできて、Beijing Airport(=北京空港)の国境職員によって「treated like criminals(=犯罪者のように扱われた)」と話した。Quantum of the Seasに乗船するに先立って、3日間観光して過ごすためには、144時間の査証例外システムの下でなければ入国が許可されない、と言い渡されたのだった。しかし家族らは、当局者にぞんざいに扱われたことから、身の安全に対し、心配したと話した。

多くの者が、団体から個人がつまみ出され、入国が拒否された後、最愛の人からどのように分離させられたのかについて語った。乗客の中には、直ちに英国に戻ることを余儀なくされた者もいた。

Management consultant(=経営コンサルタント)のAlison Goldie(56)は、自分と会計士の夫のAllan(同じく56)が、友人のLesley McGregorの50歳の誕生日を祝うために、このクルーズに6,000ポンドを費やしたかについて話した。Lesleyは、夫のScott、そして両親のAnne MathesonとMatt Mathesonと共に旅行していた。車椅子利用者のMatheson夫人(68)と71歳の夫は、直ぐに入国審査を通過したが、係官は、Alisonはこの一団と一緒には旅行できないと判断したのだった。

夫の後ろにいたAlisonは、次のように話した。「Lesleyの両親は、5日間に亘って完全に異なる国にいたのです。」「私には、中国人は楽しんでいるように見えました。ちょうどゲームのようなものでした。」

この一行は、船を待って、船上の年配の両親に会うため、日本に飛行機で行くことを余儀なくされたのだった。(中略)

Abta(=英国旅行業協会)の広報担当者は、昨夜、次のように話した。「査証免除で中国に入国することは保障されているものではなく、中国の国境係官は、警告や説明なく入国を拒否できる権限を有しているのです。」(Express: PUBLISHED: 00:01, Thu, Oct 10, 2019)

ケープへのフェリー便、運航毎に再開へ(米国)

マサチューセッツ州ケープ・コッド発。悪天候により今週は混乱したが、Steamship Authorityは、土曜日に運航便の何がしかを再開すると通知した。

ナンタケット島とマーサズ・ビンヤード島へのフェリー便は、風と海上の条件が改善次第、運航毎に再開する、とSteamship Authorityは話している。

運航が再開されるや全ての運航は、オーク・ブラフからビンヤード・ヘブンに移る。(Boston 25 News: Updated: Oct 12, 2019 - 9:18 AM)

Fincantieri、新Cunard船の鋼板切断(イタリア)

鋼板切断式典(注、起工式)が金曜日、Fincantieriによって執り行われ、Cunardの249番船の工事開始を告げた。この豪華クルーズ客船会社は、179年間に亘って運航して来た。

本船の最初の区画は、FincantieriのCastellammare di Stabia造船所で工事中だ。この造船グループは、これまでにCunardのQueen Victoriaを2007年、Queen Elizabethを2010年に引き渡している。

この名称未定の船は、Cunardの旗をはためかせることになる2番目に大きな船となる。本船は、2022年にイタリアのゴリツィアのモンファルコネから引き渡されるものと見られている。

CunardのPresident(=社長)であるSimon Palethorpeは、次のように語った。「この249隻目のCunarderは、21世紀の4隻目の弊社豪華定期船となります。この新船は、弊社のお客様に独特の贅沢な旅行体験を提供することになる、興奮させられる新しい構想と着想により、弊社の過去の統合されたCunard精神の成功からの刺激を受けることになります。」

Cunardはこの機会を利用して、新船のための金属切削の最初の塊から制作される独特の彫像を依頼したことを発表した。高く評価されている彫刻家のSam Shendiが、この作品を完成させ、本船の船上で展示される。Shendiは、エジプト生まれの英国人彫刻家であり、現代の工業材料、鋼板、ステンレス鋼、アルミニウム、ファイバーグラスを使用して、象徴的な作品を創造している。

新船の内装のデザイナーは、デザイナーのAdam D. Tihanyによって率いられることになり、デザイン・チームには、Simon Rawlings (David Collins Studio)、Terry McGillicuddy (Richmond International) 、そしてSybille de Margerie (Sybille de Margerie Paris)が含まれている。各人は、Cunardの贅沢の新しい水準を生み出すことを狙って、様々な世界一流の国際ホテルやリゾートの経験を持ち込むことになる。(The Maritime Executive: 2019-10-12 19:25:01)

ギリシャの運河を通り抜けた巨大クルーズ船、記録だと主張(ギリシャ・英国)

幅22.5メートルのクルーズ定期船がギリシャの狭いCorinth Canal(=コリント運河)を通過した最大の船となった時、運航事業者によると、クルーズ客は固唾を飲んだという。

929人の乗客を乗せたBraemar(=ブレ―マー)というクルーズ定期船は、この運河の岩石の多い壁を、何とかして、かろうじて通り抜けた。水面は、最大で幅25メートルであり、ここを通過した最長の船となった、とクルーズ会社のFred Olsenは話した。

コリント運河は、コリント湾とサロニコス湾をつないでいる、満潮時に通過できる水路で、ペロポネソスとギリシャ本土を分かつものだ。1893年以来、この狭い水路を船舶が航行して来たが、水曜日にFred Olsenは、この運河を、最長のクルーズ船が通過したと主張した。本船は、重さ(注、容積の誤り)が24,344総トンで、長さが195.82メートルだ。

「本日、Braemarは、コリント運河を通過して、史上最長の船となる歴史を作りました。」とFred Olsenというクルーズ定期船会社は、ソーシャル・メディアで述べた。長さ6.3キロメートル(3.9マイル)のコリント運河は、イタリアの港湾からアテネ港に向かう海上航路を短縮するものだ。

「これは、Fred Olsenの171年の歴史における大変に胸躍る航海であり、素晴らしい一里塚なのであります。そして弊社は、お客様とそれを共有することが出来て、感激しております。」とFred. Olsen Cruise Linesのdirector of product and customer service(=商品・顧客サービス担当部長)のClare Wardは、声明文において述べた。「Fred Olsenでは、Braemarのお客様と共に、生涯続く記憶を作るために努力しており、側面に殆ど接触しそうな位にまで、コリント運河の縁にかなり接近することができました。これは、お客様が決して忘れることのできない休日となるであろうことを、弊社は知っております。」と付け加えた。

tight squeeze(=狭いところを上手く通過する、注、「窮地」や「困った状況」の意もある)について話そう。(CNN: Published 13th October 2019)

Red Funnelのカー・フェリー、技術的問題により運休(英国)

RED Funnelは、今日(月曜日)、数本のカー・フェリーの運航を取り止めた。サウサンプトン発の午後2時、午後5時、午後8時15分の便と、イースト・カウズ発の午後3時30分、午後6時30分、午後9時45分の便は、技術的問題により運休となった。

Red Funnelはツィートした。「ご旅行にご不便をおかけしたことを謝罪いたします。」(Isle of Wight County Press: 14th October)

中国のクルーズ建造業、改善されたサプライ・チェーンと更なる熟練工が必要(中国)

第一位の造船国として中国は、クルーズ船建造における実績改善に向けてギアを入れ替え、持続可能な発展に向け、クルーズ・サプライ・チェーンの確立を計画しているところだ。

数人の業界専門家らが、Bernhard Schulte Cruise Servicesの後援で、United Technologiesのglobal marine director(=世界海洋監督)のJohn Hemgardが司会を務めたSeatrade Cruise Asia Pacific 2019の集まりで、中国の現在のクルーズ建造事業をどのように改善すべきかについて意見を共有した。

China State Shipbuilding Corpのクルーズ部門であるCCTD (CSSC Cruise Technology Development)は、この市場でより良いサービスを行うため、川上と川下を連絡するクルーズ産業の生態系の形成を狙っている、とdeputy general manager(=部長代理)のLyu Zhiyongは語った。「弊社では、クルーズ産業のサプライ・チェーンを発展させることに特化した合弁企業を間もなく立ち上げます。」とLyuは付け加えた。

サプライ・チェーン合弁企業

Deltamarinのsales manager(=営業部長)であるTang Leは同意し、改善の必要がある事業分野があり、これには、地元サプライ・チェーンの推進と、良質の製品と役務を提供するよう地元サプライヤーを勇気づけることが含まれるという。

Ulstein Chinaのdeputy managing director(=代表取締役代理)のKirk Duは、クルーズ船建造技術の熟練した造船工や、将来の成長の鍵となる中国とヨーロッパのクルーズ業界関係者との間の連携・連絡の強化に向け、クルーズ建造で、国内造船所がより儲かるものとなるよう助力することを確認した。

「業界をよりよく発展させて規制するための業界標準を定めて、システムを構築すべきであり、分散資源を集約すべきなのです。」とSchulte Marine Conceptのmanaging director(=代表取締役)のKrzysztof Kozdronは、論評した。

持続可能な技術

China Classification Society(=中国船級協会)のCCS Cruise Project TeamのShip Type Groupのleader(=指導者)であるXie Damingは、クルーズ船に関する持続可能な技術、とりわけLNG(=液化天然ガス)のような新しいエネルギーの使用という検討事項について語った。

「この産業は、持続可能な発展を模索しています。どの技術がこの市場の一番先を進むものとなるのかは確認できませんが、中国が今後、クルーズ船の動力に関し、新エネルギーの選択を適用することになると信じています。」とCruise & Ferry, Wartsilaのsegment sales general manager(=部門営業部長)のMaikel Artsは語った。

9隻の新造船

中国は現在、9隻のクルーズ船を建造中だ。Greg Mortimerは、中国の造船所による史上初の専用クルーズ船であり、China Merchants Industry Holdings(CMHI) により、SunStoneに海門(=ハイメン)生産基地で引き渡されたもので、一連の更に6隻が建造中だ。CSSC Carnival Cruise ShippingとFincnatieriは、Shanghai Waigaoqiao Shipbuildingで、2隻の133,500総トンのクルーズ船を建造する計画を進めている。この合弁企業にとっての1番船は2023年の引き渡しであり、CMHIは、3隻以上の選択権付きで、Shanghai Style Cruise Industry Development Coとの間で、37,000総トンのクルーズ船1隻を建造する契約に署名している。(Seatrade Cruise News: Posted 15 October 2019)

嵐で2隻のクルーズ船がグロスター沿岸沖で待機を余儀なくされる(米国)

グロスター発。イプスウィッチ湾に向かっていた2隻のクルーズ船が、木曜日、グロスター沿岸沖で天候の回復を待つことになった。

U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)は、Norwegian Dawnは2,178人の乗客を乗せてニューヨークに向かっているところで、Seven Seas Navigatorは479人の乗客を乗せてボストンに向かっていると話した。いずれの船も投錨していない。両船は、グロスター沖で強風と14フィートの時化が収まるのを待って、旅行を続けようとしている。

沿岸警備隊は、注意深く両船を監視していると話した。怪我人の報告はない。(CBS Boston: October 17, 2019 at 1:55 pm)

クルーズ客(75)、8階の部屋のバルコニーから飛び降りて死亡(ポルトガル・イタリア)

イタリアのクルーズ客船会社は火曜日、Costa Cruiseの船であるCosta Pacificaの船室の8階のバルコニーから飛び降りた75歳の乗客の死亡を確認した。遺体収容のため、大規模な捜索救助活動を行った。

この会社の広報担当者は、匿名の乗客が、10月10日の午後10時45分頃、「voluntarily jump from the balcony of their cabin(=自室のバルコニーから自分から進んで飛び降りた)」のを見たと申し立てた目撃者から、船員が通報を受けたと話した。幹部らはこれまでのところ、この犠牲者についての個人情報を発表することを拒否している。Newsweek誌は、このクルーズ客船会社が、犠牲者は女性だと話したと報じている。

水曜日、これまでに発表された声明文において、このクルーズ客船会社は、同船は事故当時、ポルトガルのフンシャルとマラガの間を航行中だったと報告した。声明文によると、船長は直ちに船を引き返して、現場で捜索を始めたという。加えて、地元の捜索・救助隊と、2機のヘリコプターが活動した。

この行方不明の女性の遺体は、その後、金曜日の午前9時頃、カディス湾で収容された、とNATO Allied Maritime Commandが声明文において確認した。(中略)

先月、Royal Caribbeanのクルーズ船、Rhapsody of the Seasの35歳の船員が、この定期船がクロアチアに接岸している際に、船外に飛び降り、死亡している。

Costa Cruisesの声明文では、遺族へのお悔やみが述べられており、この遺族は「in our thoughts and prayers(=弊社の想いと祈り)」の中にいるという。(Fox News: October 17, 2019)

インスタグラムのためにやる?Royal Caribbeanはそれはダメだと言い、二度と航海することを客に禁止(米国)

Doing it for the 'gram?(=インスタグラムのためにやる?)

Royal Caribbean Cruisesは、それが良い考えだとは考えていない。とりわけ危険な場合は。

「今週これまでに、Allure of the Seasで、乗客が連れの助けを得て、自室のバルコニーの手摺の上に立って写真を撮るため、無謀にも危険なポーズを取っているのが観察されました。」とRoyal Caribbean Cruisesのcorporate reputation manager(=企業評判支配人)のJonathon Fishmanは、電子メールでUSA TODAY紙に語った。

The Sun紙が、乗客のPeter Blosicが、バルコニーの壁の外側で、匿名女性が青い水着を着て、ポーズを取っている写真を撮影して、投稿したと報じた。「コンシェルジュ(注、案内人)に見せました。その後、スタッフ・キャプテン(注、職員長)が私に会い、この写真の複製が欲しいと言いました。屋根の上だったので、簡単に船室番号が判りました。」とthe Sun紙は、Blosicが書いたものを報じた。

Blosicは、この女性の行動には感心しなかった。「これを、Allureの船上で目撃しただけです。何て全くのIDIOT(=バカ)なんでしょう。脳足りんのように行動しない限り、船から転落することはないのですよ!」と書いた。

警備員が通告し、このお客、すなわち、この女性と連れだが、ジャマイカのファルマウスで下船した。2人は、元々は日曜日に出港したこの船に戻ることを許されなかった、とFishmanは話した。

ここのGuest Contact Policy(=顧客関係方針)では、Royal Caribbeanは特に以下のことを注記している。「sitting, standing, laying or climbing on, over or across any exterior or interior railings or other protective barriers, or tampering with ship’s equipment, facilities or systems designed for guest safety is not permitted.(=如何なる外部又は内部の手摺、あるいはその他の防護壁の上に座り、立ち、横たわり又は上ること、もしくは顧客の安全のために設計された船の施設、又はシステムを妄りに変更することは、許されない。)」

そしてこの帰結の1つは、次の寄港地で追い出されるということだ。

「Guests removed from a Royal Caribbean International ship pursuant to this policy are responsible for their own accommodations and transportation home, at their expense. Documentation requirements for re-entry into the guest’s home country are also the responsibility of the guest,(=Royal Caribbean Internationalの船から、この方針に従って追い出された顧客は、自己の費用で、宿泊・帰宅のための移動の責任を負う。顧客の本国への再入国のために必要な文書も、この顧客の責任とする。)」とこの方針にはあった。

こうした状況のため、Royal Caribbeanは、この方針の将来的可能性として、追加の帰結も載せている。すなわち、将来の乗船の拒否だ。「(2人は)今やRoyal Caribbeanで航海することが、一生涯、禁止されたのです。」とFishmanは付け加えた。(USA TODAY: Published 5:42 p.m. ET Oct. 17, 2019)

Star Breezeの新中央部装着(イタリア)

哀愁を漂わせているSalvatore Savareseは、手摺から身を乗り出した。40フィート下のStar Breezeは、船体全体にシチリア島の陽光を浴び、40メートルの長さとなっていた。

夜通しで、Fincantieri PalermoのShipyard Director(=造船所監督)のSavareseの一団は、注意深くこの船を2つに割ったのだった。4,000トンの船首を、前方にセンチメートル単位で引っ張り、一方、新しい25.6メートルの中間部が、370メートルのピットの向こう側で、黒光りする車輪の上で待ち構えていた。

荷重を、もしそれまでに僅かに外れたならば、作業の全体を停止することになる検出器を装着した12枚の真っ赤なスキー板の上で、完璧に水平を取らなければならないことから、船首部分の動きには、僅かな遅延が生じていた。今や、1人の運転員が、中間部のブロックを、前方に移動させ、90度旋回させ、滑るように動かすことのできるジョイスティックを使うことになる。

下から低い轟音が聞こえてきたが、何も起きなかった。破顔一笑したSavareseの白いオーバーオール(注、上下つなぎの仕事着)と安全帽子(注、ヘルメット)が、白昼の太陽の中できらりと光った。

「車輪を見てくれ。」と言った。確かに十分に動いていた。「とっても、とっても、とてもゆっくりだ。」と言った。

30分後、新しい中間部は、所定の位置に付き、Prosecco(=プロセッコ、注、イタリアの白のスパークリング・ワイン)の瓶が、ポンと開けられた。

Windstar Cruisesのチームは、有頂天になっていた。

Star Breeze、Star Legend、Star Prideの船体延長の監督のため引退を撤回していたJohn Gunnerは、Fincantieriのカウンターパート(注、同等の地位の人)と喜び満ち溢れて、冗談を言っていた。「Looks like it fits!(=ぴったり合ったみたいだぞ!)」

Gunnerと、Windstarの誰もが、この造船所を称賛した。

「Fincantieriは、本当にもう、他の誰かとこれをすることは考えられないと言えます。彼らが成し遂げることができるということは、注目に値します。それに私は、この新造グループと最初に始めた1991年以来、Fincantieriを知っています。だから、能力があることは知っているのです。それに、ここの人達も知っています。だから、再び職に戻って、実際、本当にうれしいですよ。」(Cruise Industry News: October 17, 2019)

我々は、中国が我々のようになる以上に、中国のようになりつつある(米国)

Victor Davis Hanson

40年ばかり前に、中国の共産主義者で、絶対的指導者・改革者であるDeng Xiaoping(=ドン・シャオピン、注、鄧小平)は、抜本的経済改革の15年を開始した。これは、1976年に死亡したMao Zedong(=マオ・ツォートン、注、毛沢東)の破滅的で殺人的でもあった計画経済を終わらせるよう意図されたものだった。

Deng(=鄧)の革命の結果は、世界をあっと言わせるものだった。40年間で、中国は、後進的な無力な国から、地球上で第2位の経済になった。中国は、何百万人もの中国人を、世界的な中産階級に引き上げた。Deng(=鄧)の革命は、酷い環境破壊を伴うものであり、地方共同体の凄まじい破壊、そして継続的な政治的弾圧を伴うものだった。より効率的な経済が、独裁政治に拍車をかけた。

海外では、中国は、国際貿易や商業のあらゆる教義に組織的に違反した。著作権や特許権を盗んだ。巨大な貿易黒字を急騰させた。国際的な消費者をひっかけるため、生産費用を引き下げて、製品を投げ売りした。不買運動、負の投資、排除によって、批判者を脅迫した。通貨を操作した。中国で事業を行う会社からは、技術移転を要求した。技術を盗み出すため、西洋諸国において広範な諜報網を作り上げた。更に、近隣アジア諸国に対しては、益々いじめ、脅迫するようになっている。

海外でのそうした犯罪行為や、国内でのそうした抑圧は、西洋諸国によって言われているものの、大半は正当化されている。

中国に対する合衆国の外交政策は、より中国が近代化して、そこの市民がより豊かになれば、中国の政治的自由は、より不可避のものになるという考えに依拠していたように思われる。恐らく中国自由市場は、その共産主義者の過去を蹴落とすることになり、日本、南朝鮮(注、韓国)、あるいは台湾のような、西洋化された民主主義国になるものと思われていた。中国が成功した法治国家になったならば、西側の自由は力を増し、安定した国際秩序の創設に役立つものと見られていた。

そうしたことは、1つも起こりそうになかった。

中国が共産主義を終わらせることを望んでいるという証拠は、どこにもなかったのだ。むしろ独裁的な支配を強化して、海外にその影響力を与えることを意図した何がしかの市場改革を許したのだ。過去において中国の共産主義が、そこの市民を疲弊させ、世界の大半が放置していたとしても、今や、本国では10億人以上の人々が金持ちになっており、海外の60億人が恐怖に怯えているのだ。

新興成金の中国は、政治的に西洋化されるどころか、西洋と世界の残りは、中国のように、政治的に弾圧するようになってきている。

イスラム教徒が漫画家を殺害し、ジャーナリストが意図的にイスラムを侮辱した時に謝罪する西洋人は、中国が100万人のイスラム教徒を再教育キャンプに送り、イスラムの墓地をブルドーザーで破壊し、モスクを閉鎖しても、一言も言わない。

ヨーロッパの声の大きな人権活動家は、中国の臓器摘出、堕胎の強要、不妊手術、そして投獄や反体制派の処刑の疑惑(注、ウイグル人に対する弾圧)に対しては、子猫のようになってしまう。

アメリカの環境保護運動家は、現在の化石燃料に依拠する合衆国経済を急進的に終わらせるよう要求している。連中は、これまでに世界最悪の汚染者である中国からの温室効果ガス(注、二酸化炭素)については、殆ど言わないのだ。

率直なNBA(=全米プロバスケット・ボール協会)の選手や、いかしたハリウッドの有名人は、Second Amendment(=憲法修正第2条)をこき下ろし、自分の大統領を呪い、政治的に正しくない国をボイコットしている。しかし彼らは、中国になると、卑劣な卑怯者になっているのだ。

大学での講演者の邪魔をし、自由な講演を禁止する声の大きな大学生は、中国の身の毛のよだつような人権の歴史について、一言も言わない。連中は、大学構内で甲高い声を上げている在外中国人の学生支援家(注、外国にあって中国を批判している中国人学生)を無視している。

世界的な倫理観を重視している大学学長は、中国の香港に対する弾圧やグラーグ(注、強制収容所)については何も言わない。

なぜ我々は、中国が我々のようになる以上に、中国のようになりつつあるのか。

中国は、世界最大の消費市場なのだ。企業はその安い労働力を利用することで、中国の工場に外注して豊かになっている。全てが、テレビ視聴者、技術消費者、そして学生という儲かる市場を獲得するために争っている。西洋の知識人は、常に破滅に招く共産主義者を、冷酷無比な権威主義者というよりはむしろ、間違った理想主義者として美化している。Mao(=毛)は、彼の強烈な経歴において5000万人余も粛清したにも拘わらず、未だに西洋においては英雄なのだ。

中国は、時間を無駄にするようなバカではない。北京(注、中国政府)は、中立国、競争国、敵対国を脅迫するばかりではなく、その経済力、そして疑いもなく直ちに軍事力に成長するものを使って、服従を強いている。譲歩する世界は、14億人の巨大な軍事・経済大国が、直ぐにもその批判者を何とかすることが可能になることに怯えているのだ。

多様性のない、絶望的人種差別主義者の中国は、犠牲者カードを鮮やかに切っている。ここは、しばしば西洋の白人権力者の人種偏見の被害を被っているアジア人国家であると主張する。中国はいつも、恐らくは抑圧された非白人が迫害者になることはあり得ないという犠牲者神話に導くのだ。

なぜ世界が脅かされていることを警告する1人の主要な西洋人政治家がいないのかというこれらの理由の全てと、その更なる説明は、中国が支配する未来というのは、中国が西洋になるよりはむしろ、西洋が中国になるということに尽きる。

そうした警告を出している唯一の人物は、軍事的あるいは政治的経験のない向こう見ずなDonald Trumpであり、彼が非公式に、静かにそうすることを称賛してきたように、大きな声で公に要求しているのだ。(The Daily Signal: October 17, 2019)

ソウル、日本海の名称を巡って、東京と「東海」問題で非公式協議(モナコ)

ソウル発。日本と南朝鮮(注、韓国)の当局者は、両国間にあるSea of Japan(=日本海)は、East Sea(=東海)と呼ばれるべきだとソウル(注、韓国政府)が主張していることを巡って、金曜日にモナコで非公式協議を行った、と南朝鮮(注、韓国)政府は土曜日に話した。

このモナコ会談は、 International Hydrographic Organization(=国際水路機関)によって主催されたもので、South Korean Foreign Ministry(=韓国外交部)によると、北朝鮮、合衆国、連合王国(注、英国)の当局者も出席したという。同部は、参加者は、率直かつ包括的な意見交換を行ったと話した。この件に関する日本と南朝鮮(注、韓国)の同様の会談は、4月にロンドンで開催された。この日本・南朝鮮(注、韓国)会談の結果は、来年4月のIHO(=国際水路機関)の総会で報告される。

南朝鮮(注、韓国)は、この海はEast Sea(=東海、トンヘ)に改称するか、この提案されている名称は、地図上での既存の名称と共に使用されるべきだと主張している。日本政府は、南朝鮮(注、韓国)の要求を拒絶する構えであり、Sea of Japan(=日本海)は、この海の「only internationally established name(=唯一の国際的に確立された名称)」であるという立場を維持している。(The Japan Times: Oct 19, 2019)

ホースシュー湾の船上でBC Ferriesの労働者が負傷、運休(カナダ)

BC Ferriesの労働者の1人が、土曜日に接岸した船の上で負傷して病院に搬送され、何がしかの朝の航海は中止を余儀なくされた。

BC Ferriesは、この労働者はQueen of Cowichanで負傷したもので、この船は午前8時25分にホースシュー湾を出航して、ナナイモのデパーチャー湾に向かっていたと話した。この航海はその後、BC Ferriesが当初、「crewing issue(=配乗問題)」と呼び、その後、医学的緊急事態と呼んだこの事故により中止となった。

午前10時40分のデパーチャー湾からの帰りの航海も、中止となった。BC Ferriesはその後、女性労働者が、開けることに不具合のあった船首扉の1つによって負傷したことを確認した。

匿名を希望した目撃者(注、女性)は、女性と数人の他の通行人が、車両甲板で下船を待って立っていた時に、事故の顛末を目撃したと語った。「約10人か15人のフェリー労働者が、これらの扉を開けようとしていた時に、大きな騒ぎになったのです。」と語った。「通常は手荷物カートをけん引している車両を、扉の1つを開けて、他の扉に激しくぶつけるために、鎖を付けて使うことになりました。」

この目撃者は、この被害者は全員の安全を懸念して、事故直前に全員を邪魔にならないようにしようとしたのだと語った。「扉の1つがこの女性に激突して、足で立っていられないほどに突き飛ばして、それから甲板の下に引きずって行ったのです。」と語った。「本当に恐ろしいことでした。」

BC Ferry and Marine Workers Union(注、労働組合)のprovincial president(=地方委員長)であるGraeme Johnstonは、声明文において、この労働者は「significant injuries(=重傷)」を負ったと述べた。「我々の思いは、彼ら、彼らの家族、そして船と陸上の巻き込まれた船員と共にあります。」と話した。

BC Ferriesは、この船首扉の問題は解消され、更に航海を続けることが可能となったと話した。徹底調査も行われているところだ。

WorkSafeBCは、ここも事故を調査中であることを確認し、ターミナルに安全管理者を派遣したが、これ以上の情報を共有しようとはしなかった。

ホースシュー湾とデパーチャー湾の間の航海は、午後1時に再開され、その日の残りの時間は、通常通り継続されることになっている、とBC Ferriesは話した。予約客は、この後の航海で対応した、と広報担当者は付け加えた。(Global News: Posted October 19, 2019 2:59 pm)

タイコンデロガのフェリーは季節運休(米国)

バーモント州ショアハム発。日曜日が、Ticonderoga Ferryから風光明媚な景観を見ることのできるシーズン最後の日となった。最後の運航は午後6時だった。冬の後、再開される。

このフェリーは、ニューヨーク州のタイコンデロガとバーモント州のショアハムの間にあるシャンプレーン湖の歴史的に有名な風光明媚な7分間の日中横断を提供している。(WCAX: Sun 10:45 AM, Oct 20, 2019)

Tallink Silja Europaという船で2遺体発見(エストニア)

エストニアの警察は、Tallink Silja Europaというクルーズ船で2遺体を発見したと言っている。

死亡していたのは、21歳の男性と25歳の女性で、いずれもフィンランド人。エストニア警察によると、2人の死は関係があるものとは考えていないという。

Tallink Siljaの広報担当者は、News Now Finlandに対し、この船はヘルシンキからタリンに22時間クルーズを行っていたもので、土曜日の夜の22時にエストニアの港に接岸したと話している。この広報担当者は、遺体は日曜日の朝の3時と4時の間に発見されたと話している。

このミニ・クルーズに参加していた乗客は、一晩中、船室内で過ごしていたが、日曜日の朝の8時から12時までの間には、タリンに上陸する機会がある。Tallink Silja Europaは、日曜日の午後12時30分にタリンを出発し、16時にヘルシンキに戻って来ることになっている。(News Now: October 20, 2019)

Princess Cruisesの最新船、Princess Cruisesがヨーロッパで就航シーズン開始(ギリシャ・米国)

Princess Cruisesの王族の最新構成員であるSky Princessは、日曜日にギリシャのアテネから、地中海とアドリア海を通過して、スペインのバルセロナに向かう就航クルーズに出帆することになっている。

この航海は、Sky Princessのヨーロッパでの就航シーズンを開始するもので、今年の秋の一連の地中海航海を呼び物としているものであり、その後、カリブ海での周遊クルーズのため、12月1日にフロリダ州のフォート・ローダーデールで同船の北米でのお披露目を行う。

「お客様にとって本当に特別のものでございます。大勢のお客様が、就航クルーズで航海したことがあると言うのが自慢なのです。」とPrincess Cruisesの広報担当者のAlivia Owyoung Enderは、USA TODAY紙に話した。

同社によると、本船は初の「purpose-built(=専用の)」Princess MedallionClass船だという。MedallionClassは、乗客個人用のOceanMedallionというウェラブル・デバイス(注、身に着けることのできる装置)を呼び物としており、これは鍵や支払いなどに使用できるものだ。(中略)

Sky Princessは、乗客3,660人を収容できるもので、3歳近いMajestic Princess、5歳のRegal Princess、6歳のRoyal Princessと同様の特色を有するが、Jacuzzis(=ジャクージ、注、泡風呂)や広い成人専用区画のような快適設備が加わっている。(USA TODAY: Published 9:01 p.m. ET Oct. 21, 2019)

Carnival、Royal Caribbean、セント・ルシア政府、新クルーズ港建設へ(米国・セントルシア)

Carnival、Royal Caribbean、そしてセント・ルシア政府は、セント・ルシア島の南部に新しいクルーズ港を建設することと並んで、セント・ルシアのクルーズ埠頭とターミナル施設を管理すべく協力する。

Carnival Corporationにより今日発表された声明文は、この3当事者が、合弁事業を形成するためのmemorandum of understanding(=覚書)(MOU) に署名したことが明らかにされ、これには既存のクルーズ埠頭と、Port of Castries(=カストリ―港)のターミナル施設の管理が含まれる。

この合弁事業では、設計、資金調達、建設、そして島の南部のVieux Fort(=ビュー・フォール、注、「ビュー砦」の意)の新しいクルーズ港の運営に及ぶものであり、このクルーズ港は、クルーズ産業における最新船を収容できるものとなる。

セント・ルシアのPrime Minister(=首相)であるAllen Chastanetは、このMOU(=覚書)を「historic(=歴史的)」で「a major step toward enhancing Saint Lucia's tourism product(=セント・ルシアの観光事業強化に向けた大きな第一歩)」であると呼んだ。(中略)

Carnival CorporationとRoyal Caribbean Cruisesは現在、セント・ルシアに配船しているクルーズ船全体の75パーセントを占めている。(Travel Pulse: October 22, 2019)

Greta Thunberg、ビクトリアの招待については知らないが、フェリーの排気ガスは問題ではないと話す(カナダ)

気候変動運動家のGreta Thunbergは、ブリティッシュ・コロンビア州議会での演説を招待されたことについての話で論争している。招待には気が付いていないし、フェリーの排気ガスには懸念していることから「definitely(=明確に)」辞退することはないと言っている。

火曜日、B.C. Green Party Leader(=ブリティッシュ・コロンビア州緑の党党首)のAndrew Weaverは、この16歳のスウェーデン人をビクトリアに招待したと語った。ところがThunbergは、フェリーか飛行機で化石燃料を燃やすことなしでここにやって来る方法がないことから、ビクトリアには来ないという噂が直ぐにビクトリアの政界に広まった。Mayor(=市長)のLisa Helpsは、Thunbergから直接聞いたわけではないが、議員の1人が気候活動家のチームからニュースを聞いたと話した。

Thunbergは火曜日の夜、tweet(=ツィート)で、この招待については知らず、「have definitely not declined it because of 'emissions' from the public transport ferry(=公共交通機関のフェリーからの「排気ガス」を理由に、確かにそれを断っていない)」と書いて、この噂を退けた。

Thunbergは、航空機を退け、排ガス・ゼロの船で大西洋を横断して、9月にUN Climate Action Summit(=国連気候行動サミット)に出席した。北米での旅行では、電気自動車のTeslaを使っている。

火曜日これまでに、バンクーバー島の島民の中には、Thunbergをビクトリアに連れて来るための創造的解決策を思いついた者がいる。Helpsは、Olympic rower(=オリンピックのボート選手)のAdam Kreekが、Thunbergをバンクーバー島に漕いで連れてきて、再び戻ればいいと話した。

BC Ferriesの長期計画では、同社の船隊の全てを電化するというもので、現在はディーゼル油で運航している。9月にハイブリッド電化船の最初の波を発表し、その第1船は、2022年までに運航する見込みであり、最初の2隻は、2020年に運航する見込みとなっている。

Thunbergは、金曜日にVancouver Art Galleryの外側で、気候ストライキに参加することを火曜日に確認した。

バンクーバーで以前あった気候ストライキを組織した十代の団体であるSustainabiliteensでは、若者が、新たに選挙された少数与党連邦政府が気候危機に取り組むよう、政党間を横断する協力体制をSustainabiliteensが求めていると話している。(CBC News: Posted: Oct 22, 2019 7:13 PM PT)

Carnival初の中国建造船の鋼板切断(中国・米国・イタリア)

Carnival Corporation初の中国建造船の鋼板の切断が、先週、行われた。中国の情報筋によると、現在、Shanghai Waigaoqiao Shipbuilding Co Ltdの工場で工事中であり、2023年下期に引き渡されることになっているという。

この鋼板切断式典(注、起工式)において、完成予想図と船の模型が公開されたが、AIDA/Costaの2つの要素を有する煙突1本を持つVista級の船で、AIDAの船体塗装を身にまとっているように見える。

Carnivalの中国新造事業は、合弁事業の一環であり、船は、名称未定の国内ブランド(注、商標)の下に行くことになっており、これはCarnivalがChina State Shipbuilding Corporationと提携しているものだ。Fincantieriも関係しており、Vista級基盤の免許を与えている。この国内ブランドについての詳しい情報は、まだ明らかにされていない。

この合弁事業は、既存の船舶(2隻のCostaの船)の転配を必要としており、その後の新造事業は、一対の135,000トンのVista級の船の注文を確実にしており、更に4隻までの選択権が付いている。契約価格は、新船1隻につき、7億7000万ドルになると報じられている。(Cruise Industry News: October 23, 2019)

イタリアのro-ro、カリアリでギリシャのフェリーと衝突(イタリア)

Ro-ro貨物船のMASSIMO MURAが、10月23日午後、2隻の曳船を使って接岸作業中に、カリアリで停泊していたroroフェリーのARIADNE(=アリアドネ、注、旧れいんぼうべる)と衝突した。

引き綱の1本が、シロッコという突風で切れた。両船とも表面的な損傷を受けたと伝えられているが、10月23日1700協定世界時現在、両船とも未だに港にいる。(Fleetmon: Oct 23, 2019 at 17:16)

12歳の少年、MSC Divinaで家族クルーズ中にイタリアで不慮の死(イタリア・ドイツ)

ドイツからやって来た12歳の少年が、今週これまでに、MSC Divinaに乗船中、イタリアの海で死亡した。当時、家族とヨーロッパ・クルーズの旅行中だった。

MSC Cruisesの広報担当者のRobin Roothansは、USA TODAY紙に対し、月曜日の午前0時頃、一家が子供の診察を求めてきたと話した。この船が、シチリア島の北部沿岸にあるパレルモから、南部のサルディニア島のカリアリに向けて西に航海中に発病し、洋上で死亡した。

「弊社のMedical Center(=医療センター)の職員が直ちに対処しましたが、このお子さんの健康状態は急変したのです。」とRoothansは話した。「このお子さんを蘇生することを数回試みましたが、残念ながら亡くなりました。」

MSCのウェブサイトには、ここの医療センターは全て、船医とその他の医療関係者によって監督されていると述べている。

「医療センターは、船のDaily Programme(注、船内新聞)で広告されている時には、営業しています。緊急サービスは、Medical Emergency(=医学的緊急事態)番号に電話をかけることで、24時間、利用できます。緊急時を除き、医療サービスは有料で、料金は船上で入手可能です。クルーズ中に医療経費を計上することになったお客様は、上陸次第、保険会社に払戻金を求めることが可能です。」とここのサイトでは述べられている。

木曜日の晩現在、MSC Cruisesはこの子供の死亡原因や種類については明らかにしていない。同社は、指針に従って当局と作業をしているところであり、必要とされるかもしれない如何なる捜査や尋問にも助力する、とRoothansは話した。Roothansは、MSCでは「できるだけ早く、このお子さんを本国に帰国させて家族を支援すべく」大使館や領事館職員と作業しているところだと付け加えた。「弊社では、この極端に困難な時にあるご家族を完全に支援しており、現場の介護班が、支援と癒しを提供している」という。

このクルーズは、イタリアのジェノバから旅を始めたもので、進行中であり、予定通りだ。MSCはUSA TODAY紙に対し、この少年が発病時に見せた症状を明らかにすることはできないとする一方、乗船している他の誰が、何か同様のことで医療センターに報告することはなかったと話した。このクルーズ客船会社は、一家のプライバシーを尊重して、詳細について情報を共有することは拒絶した。(USA TODAY: Published 7:03 p.m. ET Oct. 24, 2019)

沿岸警備隊、Carnivalのクルーズ船から船外に転落した男性を捜索中(米国)

Coast Guard(=沿岸警備隊)は、木曜日の晩にCarnivalのクルーズ船から船外に転落したと報告された26歳の男性を捜索している。Carnival Dreamは、木曜日にこの客が船外に転落した時、テキサス州ガルベストンを4日間クルーズで出発していた、とCarnivalはCNN宛の声明文において述べた。

「カメラ映像によると、お客様は自室のバルコニーから飛び降りたように思われます。」と声明文にはあった。捜索・救助手続きの開始が直ちになされた。(中略)

昨年12月、Carnivalのクルーズでは、2人の男性が船外に転落したと報じられた。このクルーズ客船会社によると、自閉症の22歳の男性が、成人身体障害者と取り組んでいる非営利組織と共にメキシコへのクルーズ中だったが、甲板の手摺を乗り越えて行方不明になったという。その数日前、26歳の男性がフロリダ・キーズ(注、フロリダ州南端部の諸島)の南35マイルで船外に転落し、捜索・救助活動が行われていた。

CNNのJoe Suttonが、この報告に貢献した。(CNN: Updated 0839 GMT (1639 HKT) October 25, 2019)

中国、2大造船業者の合併計画に青信号(中国)

10月26日北京発。中国は最大の造船業者2社の合併計画を前進させた、と同国首位の国有資産監督官が語った。

State-owned Assets Supervision and Administration Commission(=国有資産監督管理委員会)が金曜日に開示した声明によると、State Council(=国務院)の承認を受けたChina Shipbuilding Industry Corporation(=中国船舶重工集団)とChina State Shipbuilding Corporation Limited(=中国船舶工業集団)は、結合再編を実行するという。この2社は、1つの法人に合併するもので、同委員会によって管理されることになる。

中国は近年、国有企業の再編を加速させており、経営効率を改善させて競争力を急騰させるべく、産業合併を促している。(Xinhua: 2019-10-26 21:55:29)

ピレウス港での船舶修理活動が増加中(ギリシャ・中国)

10月25日アテネ発。ギリシャ最大の港湾であるピレウス港での船舶修理活動が、「PIRAEUS I」という浮体式船渠が保守作業期間に予定されている今期、一時停止しているにもかかわらず、2019年の最初の9か月間において増加を見せている、とPiraeus Port Authority S.A.(=ピレウス港湾局)(PPA S.A.)が金曜日に話した。

電子メールで送信されたプレス・リリースによると、入渠している船は11パーセント増加し、Ship Repair Zone(=船舶修理地帯)で修理中の船舶は、2018年の同時期と比較して、7.4パーセント増加したという。

「PIRAEUS I」は使用に供され、再び操業している、とPPA S.A.(=ピレウス港湾局)は発表した。この浮体式船渠は、長さ202メートルで、内部の幅が31メートルあるもので、15,000トンを吊り上げる能力があり、40,000トンまでの船舶に対処することが可能だ。「PPA S.A.の経営陣は、船舶修理の開発と、Perama Ship Repair Zone(=ペラマ船舶修理地帯)で多くの船舶を惹きつけることに高い優先順位を与えており、これは、新しい仕事を作り出すことに貢献することになる。」とプレス・リリースは締めくくっている。

中国のCOSCO Shippingは、国際入札を受け、2016年にPPA S.A.の大半の持ち分を買収しており、既に同港の印象を変え始めている。この中国企業の子会社であるPiraeus Container Terminal S.A. (PCT) も、同港のコンテナ・ターミナルを2009年以来、経営しており、並外れた業績を上げている。

今年10月のこれまでに、PPA S.A.が提出した基本計画がギリシャ当局によって承認され、ギリシャ最大の港湾に、6億1180万ユーロ(6億7800万米ドル)に上る投資の道を開いている(1ユーロ=1.11米ドル)。(Xinhua: 2019-10-26 03:57:39)

ピース・ボートの世界航海で次の寄港地はグリーノック(英国)

GREENOCK Ocean Terminalは、火曜日(10月29日)、クライドにやって来る「floating peace village(=洋上平和村)」を歓迎する。

旅客船のOcean Dreamは、Peace Boat(=ピース・ボート)という平和・人権・持続的発展を推進し、環境に配慮する作業をしている日本に本拠を置く国際組織によって傭船されている。

この36,600トンの船には、約1,100人が乗船しているが、午前6時頃、アイスランドのレイキャビクからグリーノックに到着することになっており、午後10時にポルトガルのリスボンに向けて出発する見込み。(後略)(inverclydenow: 26 October 2019)

海峡フェリーに発見され、移民が救助(英国)

移民の一団が、海峡横断フェリーによって発見されてゴムボートから救助された。

このボートには15人のイラン人男性が乗っていたが、グリニッジ標準時間の6時32分に、ドーバーに向かって航行中の旅客フェリーが発見した。DFDSは、ここの船は、フランスと英国の当局者が30分後に到着するまで、「tasked by Dover Coast Guard to stand by a migrant boat(=移民のボートの傍で待機するようドーバー沿岸警備隊に命ぜられた)」と話した。

2隻目のゴムボートは、7時30分頃、ドーバーのShakespeare Beach(=シャークスピア浜)に上陸したものと考えられている。Border Force(=国境警備隊)と入国審査官は、移民と放棄小型船が発見されたのを受け、この浜辺での捜索で警察を支援している。

その後、イラン国籍だと名乗る4人の男が、エイクリフ地区で発見され、入国審査官の取り調べを受けている、とHome Office(=内務省)は話した。内務省は、更に2人の男が、その後、ドーバーのCrabble地区で発見されたと話し、ローリー(注、大型トラック)で連合王国(注、英国)に到着したものだと主張している。取り調べのため、移民当局者にも付託されている。

DFDSは、自社船のDunkerque Seawaysは、最初のボートの「not involved in the rescue operation(=救助活動には関わらなかった)」と話し、「a French warship, two Border Force vessels, the Dover lifeboat and a coastguard helicopter(=フランスの軍艦、国境警備隊の艦船2隻、ドーバー救命船、沿岸警備隊のヘリコプター1機)」が30分以内に到着したと話した。

内務省は、この15人の男は、医学的診察を受けた後、取り調べのために入国審査官に引き渡されたと話した。(BBC News: 28 October 2019)

Royal Caribbeanでの幼児死亡:祖父、クルーズ船転落で起訴(プエルトリコ・米国)

7月にRoyal Caribbeanのクルーズ船の開いていた窓から転落して死亡した幼児の祖父が、過失致死罪で起訴された。

Salvatore Anello(50)は、1歳児のChloe Wiegandが、プエルト・リコに接岸していた船の11階から転落した際、この子と遊んでいた。このインディアナ州の一家は、クルーズ客船会社に事故の責任があるとしていた。しかし月曜日、サン・ファン当局は、Chloeの死に対し、Anello氏に責任があると申し立てた。

この一家の弁護士であるMichael Winklemanは、起訴は「pouring salt on the open wounds of this grieving family(=この深い悲しみに暮れる一家の傷口に塩を塗るものだ)」と語った。この転落は「clearly a tragic accident(=明らかに悲劇的な事故)」なのであり、この一家の目標は、二度とこのようなことが起きないようにすることだと語った。Winkleman氏は、Royal Caribbeanに対して準備中の民事訴訟において、一家を代理している。

Anello氏は、80,000ドルの保証金(注、保釈金)で勾留中であり、11月20日には、法廷に出頭する予定になっている。Chloeの両親は、Kimberly WiegandとAlan Wiegand。 Wiegand氏は、インディアナ州サウス・ベンドの警察官だ。

Chloeはどのように転落したのか?

7月7日、このクルーズ船がサン・ファンに接岸していた時、Chloeと彼女の家族は休暇中だった。Anello氏は、ここにガラスがあると信じて、子供の遊戯区画の手摺の上に、この子を載せていた、とこの一家は主張している。この子は大きく開いた窓から転落し、下のコンクリートの埠頭の上に落ちた。

Winkleman氏によると、この子の兄がホッケーの試合をしている間、「Chloe wanted to bang on the glass(=Chloeはガラスを叩きたがっていた)」という。Winkleman氏は「her grandfather thought there was glass just like everywhere else, but there was not, and she was gone in an instant(=祖父はどこもそうなっているように、ガラスがあると思っていたものの、それがなかったのであり、一瞬のうちに転落したのです)」と語った。

当時、声明文で、BBC(=英国放送協会)に対し、Chloeの祖父は、この子を落としたのではなく、確実に閉まっていなければならなかった開いていたガラス窓から転落したと語っていた。

「一家は、子供の遊戯区画の固定窓の壁にある窓が、何故、開いていたのかについての回答を必要ととしています。警告や標識、あるいは掲示もなく、何故、危険に遭遇しないといけないのでしょうか?」(BBC News: 29 October 2019)

HHIの取引でカザフスタンの同意を得る(韓国・カザフスタン)

カザフスタンの反トラスト当局は、Hyundai Heavy IndustriesによるDaewoo Shipbuilding and Marine Engineering (DSME)の承継を承認した、とHyundai Heavyは火曜日に話した。これは、この取引に対する反トラスト当局による最初の承認であり、世界最大の造船業者を創設することを可能にするものだ。

この提案された合併は、取引が市場を阻害するものかどうかを決定する複数の反トラスト当局の承認を条件とする。現在、この取引は、中国、日本、European Union(=ヨーロッパ連合)、シンガポールの反トラスト当局の他、朝鮮(注、韓国)のFair Trade Commission(=公正取引委員会)の審査を受けているところだ。もし何れかの当局がこの取引を否認すれば、崩壊することになる可能性がある。(中略)

造船市場調査会社のClarksons Researchが、先月、出した資料によると、Hyundai Heavy Industriesは、8月現在の受注残で世界第1位であり、DSMEは4位に格付けされていた。(The Korea JoongAng Daily: Oct 30,2019)

水素燃料の曳船が日本の港湾で計画(日本)

日本の曳船運航事業者のTokyo Kisen(=東京汽船)と海運調査共同事業体のe5 Labは、水素によって駆動する曳船を共同開発した。

この電気推進曳船は、完全電化されており、環境フットプリント(注、製品が環境に与える影響を評価する指標)を最小限にするように設計されている。主要動力源として大容量の電池システム、水素燃料電池、そして補助動力源として発電機を利用している。

声明文において、この企業は次のように語った。「Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism(=国土交通省)、ClassNK(=日本海事協会)、そして法規制遵守のためのその他からの勧告を求め、この事業を進めて参ります。」「最終投資決定を受け、2022年に横浜港と川崎港で、商業運航用の曳船を進水させることを狙っております。」(H2 View: Oct 31, 2019)