2020年10月

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2020年10月の海外旅客船情報

CDC、合衆国港湾発のクルーズ禁止、延長(米国)

Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)は、合衆国港湾発のクルーズに対する禁止を延長した。新たな「no sail(=航海禁止)」命令は、水曜日遅くに発令され、10月31日に失効する。

CDC(=疾病対策予防センター)は、多くの船でコロナウイルスのアウトブレイク(=勃発)があり、少なくとも41人が死亡したことから、3月に合衆国港湾からのクルーズを中止していた。今回の延長では、この連邦機関は、次のように話している。「海外のクルーズ船であった最近のアウトブレイクでは、クルーズ旅行が、COVID-19の原因となるウイルスであるSARS-CoV-2の感染拡大を継続させるという現在の証拠を提供しています。」CDCは、クルーズ客船会社により、健康・安全手続きが導入されているにも拘らず、アウトブレイクは発生していると言っている。しかもこの機関は、追加的検査、隔離、「significantly burdened public health authorities(=大きな責任を負った公共保健機関)」の接触者追跡が必要だと話している。

AxiosとThe New York Times紙は、CDC Director(=所長)のRobert Redfieldは、「no sail(=航海禁止)」命令を、来年の2月まで延長したがっているが、White House(=ホワイト・ハウス、注、アメリカ政府)により却下されたと報じている。フロリダ州の政治指導者ら、すなわち同州の2人の上院議員であるMarco RubioとRick Scottが含まれるが、再開を許可するよう、クルーズを後押ししている。合衆国で最も混雑しているクルーズ港のマイアミ・デイド郡では、同業界は何万人も労働者を雇用している。今週、Mayor Carlos Gimenez(=Carlos Gimenez市長)は、同業界は「extraordinary(=並外れた)」健康・安全対策を実行していたと信じていると話した。「私は「no sail(=航海禁止)」命令を撤廃することに賛成で、できれば11月までに、運航させるべきです。」

この夏、ヨーロッパでクルーズが初めに再開された時には問題があり、ノルウェーのHurtigrutenという客船会社の船でアウトブレイクが起こり、乗客・船員71人が、コロナウイルスの検査で陽性になったのだ。このアウトブレイクで政府の調査に火が付き、このクルーズ客船会社は、来年まで航海を中止することを余儀なくされた。

それ以来、他の客船会社は、ヨーロッパでは制限的にクルーズを再開しており、乗船前に乗客と船員の全員が検査を行うことを要するという健康・安全手続きを使用している。業界では、合衆国で航海を再開する際には、同様の手続きが実施されることになると話している。声明文において、Cruise Lines International Association(注、「クルーズ客船会社国際協会」の意)は、ヨーロッパで「success(=成功)」と称賛されたものに基づいて、合衆国の港湾から安全に航海を再開することができることを確信していると言っている。(npr: October 1, 202011:34 AM ET)

P&O、Covidの影響でハルからゼーブルージュへの航路、削減へ(英国)

フェリー運航事業者のP&O Ferriesは、コロナウイルスのために需要が急落していることから、ハルとベルギー間の航路を削減することにした。

ドーバーとカレー間の運航回数も減らすことになり、会社全体で140人の雇用が危機に瀕していると理解されている。RMTという労働組合は雇用を守るために、このフェリー運航事業者と作業していると話した。P&Oは、「extended impact of Covid-19(=Covid-19の影響拡大)」のために、削減において「difficult action(=困難な行動)」に出ると話した。

ハルとベルギーのゼーブルージュ(注、ゼーブルッヘ)を結ぶ航路は、赤字を出していると言われてきたものであり、今後数か月間に閉鎖になるものと見られている。同航路を削減することは、 Pride of YorkとPride of Brugesという船が、運航から外れることを意味することになる。ドーバーからカレーへの横断は、運航を継続するが、貨物フェリーのEuropean SeawayとPride of Burgundyを止めて、6隻のフェリーを4隻に減らすことになる。

今週、これまでに職員に送られた流出した諮問文書において、同社は、パンデミック(注、国境を越えた大流行)と進行中のBrexit(=ブレグジット、注、英国のEU離脱)の不透明さによる観光客需要の落ち込みが原因だと述べていた。(中略)

今年これまでに、このフェリー運航事業者は、政府の解雇構想を利用して1,100人の雇用を削減することを発表して、批判されていた。(BBC News: 1 October 2020)

BC Ferriesはパンデミックの最中、不当に何百人もの労働者を解雇した、と裁定(カナダ)

ビクトリア発。ブリティッシュ・コロンビア州のフェリー運航事業者は、COVID-19のパンデミックの間、何百人もの従業員をレイ・オフ(注、一時解雇)する権利はない、と独立労働調停員は裁定した。

このBC Ferriesの一時的なレイオフは、4月4日に発表されたもので、約425人の常勤従業員と690人の臨時従業員が、その週に解雇された。しかしこのレイオフは、金曜日に公表された裁定によると、BC FerryとMarine Workers Union間での、同社の協約に反するものだった。

このフェリー運航事業者の同組合との労働協約によると、同社は交渉を経た賃金表による、1か月分の特定月額を従業員に支払わなければならないものとされている。

同協約は、パンデミックの間にしたような、「off-duty status(=非番の地位)」に、常勤従業員を一方的に置く権利を、会社は有しないものとしている。

「私は、COVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)を理由に、当該使用者が、フェリー便の従業員を一時的にレイオフすることになる、既得、あるいは未処理の経営権を有しないものと判断する。」とarbitrator(=調停員)のJohn B. Hallは、労働組合を支持する旨の9月28日の認定において書いた。

Hallは今や、BC Ferriesとその従業員の労働組合に対する自分の判断に、解決策を見つけることを委ねている。「両者の議論を経て、残る紛争がある本件において、私は司法権を保留している。」とHallは書いた。(後略)(CTV News: Published Friday, October 2, 2020 4:41PM PDT)

新しいCarnival最高執行責任者のPalomba、再開計画を詳述(米国)

Carnival Cruise Lineの新chief operating officer(=最高執行責任者)のNeil Palombaは、同社の再開計画を新たな動画更新において詳述した。

この元Costa President(=社長)は、このイタリア商標の再開に関わっていたが、7月にマイアミに本拠を置く本商標に加わって以来、今や北米におけるCarnivalの経営再開に尽力している。

「Carnivalの最高の責務と最優先事項は、法令遵守、環境保護、そして弊社のお客様と船員、訪問先の共同体の健康・安全・福祉であります。」とPalombaは動画において述べた。

「Carnival Cruise Lineにおきましては、北米とオーストラリアでの運航復帰に向け、(Costaの)厳格な健康・傾向・安全基準と同様のものを採用いたします。」と付け加えた。(Cruise Industry News: October 03, 2020)

パンデミックで沈没、クルーズ船解体は急騰(トルコ)

事業はトルコ西部の埠頭で急騰している。Covid-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)のために、業界の殆ど全てが壊滅した後、ここでは5隻の巨大なクルーズ船が、鉄くず販売のために解体されていると船舶再資源業者の団体の長は、金曜日に話した。

クルーズ船は、今年初めにパンデミックが世界的に広がるにつれ、Covid-19の最初期のクラスター(注、集団)の何がしかの発祥の地となった。

3月、合衆国当局は、全てのクルーズ船に対して航海禁止命令を発令したが、未だに有効なままとなっている。

金曜日、大勢の労働者が、壁、窓、床、そして手摺を、トルコ西海岸にあるイズミルから45キロメートル北にある町、アリアガの埠頭の数隻の船から、引きはがしていた。3隻以上の船が、既に解体された船に加わることになっている。

このパンデミックの前は、トルコの船舶解体工場は、典型的には貨物船やコンテナ船を扱っていた、と船舶再生産業の協会のchairman(=会長)であるKamil Onalは、Reuters(=ロイター通信)に話した。

「しかし今回のパンデミック後、クルーズ船は、大幅にアリアガに進路を変えることになったのです。」とこの町について語った。「この危機のため、この分野で成長が見られたのです。船が仕事を見つけられなくなったので、解体されることになったのですよ。」

Onalは、旅客船を完全に解体するのは約6か月かかることになるチームで、2,500人余がここの工場で働いていると話した。船は、英国、イタリア、そして合衆国から到着した。

この解体工場では、今年末までに、解体された鋼材の量は、1月の700,000トンから、110万トンに増やす目標だと語った。「我々は、この危機を1つの機会に変えようとしているのです。」と語った。

ホテル経営者が役立つものを買いにこの工場にやって来るので、船舶の非金属の備品でさえも無駄にならない、と付け加えた。(THE IRISH TIMES: Sat, Oct 3, 2020, 11:22)

Royal Caribbean会長のFain:「風向きが変わった」(米国)

最新の動画更新において、Royal Caribbean Group Chairman(=会長)のRichard Fainは、今やパンデミック(注、国境を越えた大流行)の無数の症例が管理され軽減されていると話し、一方でU.S. President (=合衆国大統領)のDonald TrumpとFirst Lady(=大統領夫人)の回復も願った。

「このコロナウイルスが原因となっているトラウマ(注、心の傷)を最小限には評価しません。」とFainは語り、進展していると付け加えた。

Fainは、大気中の風向きが変わったと話し、「all the negative news(=あらゆる否定的なニュース)」の中で、何がしかの非常に明るい進展が起きており、この病気の脅威を減らすことになる新薬や治療の選択肢に言及した。

「我が国の検査能力の改善は、驚異的であります。」とFainは説明した。新しい検査は、より経済的で、時間のかからないものであり、近いうちに検査が鍵となると話した。

「より速く、より安く、そして広範な検査が、間もなく、影響力のずっと強いものとなります。」と話し、このことは、パンデミックとの戦いにおいて、より良い接触者追跡に繋がる希望がある。(Cruise Industry News: October 05, 2020)

Tallink Silja、コロナウイルス危機のため、120人陸上職削減の意向(エストニア)

フェリー会社のTallink Siljaは、120人の陸上職を削減することを狙って従業員代表と共同決定会談を開始することにした、と同社は月曜日に発表し、この雇用削減は、コロナウイルス危機の経済的影響のためだと付け加えた。この交渉は、同社によると、合計370人の地上職員に影響を与えることになるという。

一方で、何百人もの従業員の一時的なレイオフ(注、一時解雇)は続けられる。同社の人員のほぼ全員がそうされており、留まる者や、解雇(注、恒久的解雇)されている。

この共同決定会談は、10月12日に開始する予定で、約6週間続く見込み。同社では、コロナウイルス関連の渡航制限による旅客数の著しい減少に直面する中で、雇用削減は支出を調整するために必要だと話している。

同社は、この交渉により、余剰人員削減、(注、恒久的)解雇、非常勤への地位の変更、会社運営の集中化、そして会社の組織構成の変更に繋がるかもしれないと話した。(後略)(YLE News: 5.10.2020 19:30)

世界最大の民間病院船の引き渡しは近い、外科治療向け複合産業計画(中国・スウェーデン)

2020年10月6日、ストックホルム発。スウェーデンのStena RoRoは、特殊用途向けに誂えた船舶建造の専門家だ。

世界最大の民間病院船、Global Mercyは、Stena RoRoにとっては正に大変に特別な事業で、設計と建造に数年かけ、本船は今や、北中国のTianjin Xingang造船所から出発する準備が直ぐにも整う。

本船を発注した国際慈善基金であるMercy Shipsでは、アフリカに移動して、2021年末までに就航するものと見ている。(後略)(Cision: Tue, October 6, 2020, 4:46 PM GMT+9)

アジアのクルーズ巨人Genting、ドイツの助成金2億2700万ドル確保(ドイツ)

ドイツ、ハンブルク発。アジア最大のクルーズ運航事業者のGenting Hong Kongが、外国の投資家に対する国家補助金に対し留保があるにも拘わらず、国内でもがいている造船所に対し、ドイツ政府から1億9300万ユーロ(2億2700万ドル)を獲得できることになった。

Star Cruises、Dream Cruises、そしてCrystal Cruisesという客船会社の運航事業者に対する支出は、MV Werftenという集団下にある、ドイツ北東にある造船所で使われることになる。

「明らかに前進いたしました。連邦政府は、MV Werftenを救済することになります。」とMV Werftenがある、メクレンブルク・フォアポンメルン州のeconomic minister(=経済大臣)、Harry Glaweは語った。

Gentingは、ドイツのコロナウイルス安定化基金に5億7000万ユーロを申請していた。これは、外国の会社による要求として公然と知られたものでは、最大だった。Gentingに要求額の全額を助成するかどうかに関する判断は、今や同社の全体的な見通しの評価にかかっている。

ドイツ政府は、パンデミック中の雇用を確保すべく同基金を立ち上げた。しかし、Gentingのような外国企業に対する支出は、納税者が外国の投資家に助成すると、ドイツの労働者の利益になるのではなく、むしろ外国に流れることになる恐れがあることから、論争を引き起こしていた。

この基金の元々の根拠の一部は、資金繰りが苦しいドイツの会社が、アジアの競合企業に買収され難くすることにあった。(中略)

Gentingは、MV Werftenをクルーズ船建造の最盛期の2016年に買収したが、この分野は、コロナウイルスのパンデミックで最悪の打撃を受けており、MV Werftenの3,100人の労働者の先行きを暗いものとしていた。

8月、Genting Hong Kongは、債権者に対する支払いを凍結し、負債の再編を模索していると話していた。

公表されている外国の親会社によるドイツのコロナウイルス安定化基金に対する申請では、Gentingは、合衆国に本拠を置く自動車製造業者のFordや、英米が所有するクルーズ客船会社のAIDA Cruisesの申請よりも、5億ユーロ上回るものだった。(後略)(Nikkei Asia: October 6, 2020 20:01 ST)

Donald:合衆国クルーズ再開で「協議持続」(米国)

Carnival Corporation CEO(=最高経営責任者)のArnold Donaldは、火曜日の公開討論会で、可能性のあるクルーズの再開に向け、合衆国では協議が継続していると話した。

Donaldは、クルーズ指導者らは全員が協力しており、ここ合衆国で再開するための準備で、全ての会社によって多くの作業がなされてきていると話した。

しかし逆風もあり、政府高官とのホワイト・ハウス(注、米国大統領府)での会談が遅れており、これについては、Donaldは詳しく話そうとはしなかった。この会談が、11月3日の選挙(注、米国大統領選挙)前に再調整されることになるのかは、不透明(注、10月9日に開催された)。

「公衆衛生に最良の方法で運航することになるものを、(我々は)共同して検討しているところです。」とDonaldは語った。業界がCDC(=疾病対策予防センター)と協力している地位にあり、現在のホワイト・ハウス政権(注、トランプ政権)が、今年、合衆国でクルーズを再開することには、楽観していると付け加えた。(Cruise Industry News: October 06, 2020)

ABBにより駆動するナイアガラの滝の全電動の新しい観光フェリーが就航(米国)

観光フェリー運航事業者のMaid of the Mistが、ABBによる持続可能な動力で完全駆動の新世代のフェリー2隻を就航させた。

観光船の乗客は、ABBによる完全電気推進が搭載された2隻の船が、2020年10月6日に就航することが承認されたことから、排気ガス、機関騒音あるいは振動による影響を受けていない自然界の驚異の1つを体験することが可能となる。

この排ガス・ゼロのフェリーは、Maid of the Mistのchairman(=会長)と、有名なエネルギー開拓者に敬意を表し、James V. GlynnとNikola Teslaとそれぞれ命名されたもので、合衆国で建造された最初の完全電動船であり、ABBから供給・統合された大容量電池パックで駆動するものだ。電池に加え、ABBはこの新造船のために包括的統合動力と推進解決策も供給している。これには、沖合での充電システムも含まれており、最大の信頼性により運航を維持することを可能にする。

「Maid of the Mistでは、常に技術を進化させており、弊社の歴史の新たなページを開き、弊社船隊を排ガス・ゼロ運航に移行することで興奮しております。」とMaid of the Mist Corp.のPresident(=社長)、Christopher M. Glynnは語った。「ABBとの緊密な連携があったからこそ、この事業は成功したのであり、共に成し遂げることができたものを誇りに思います。」(後略)(ShipInsight: 06 October 2020)

シンガポールはクルーズ再開、しかし目的地なし(シンガポール)

シンガポールは、クルーズは来月始まると発表したが、コロナウイルスのパンデミック(注、国境を越えた大流行)の最中、船員と乗客の安全を維持するため、船は寄港せず、単に出発した港に戻るだけとなる。

この島国は、旅行・観光業を創造的に始動させようとしている。これらの事業は、パンデミックのため、世界的にもがいているところだ。

Singapore Tourism Board(=シンガポール観光局)は木曜日、シンガポール住民のみに許可されることとなる寄港地なしのクルーズを開始する計画を発表した。STB(=シンガポール観光局)の声明文によると、船は「reduced capacity of up to 50 percent(=50パーセントまで収容力を減らして)」運航されることになるという。

同観光局は、厳格な規則や規制に従うことをクルーズ運航事業者に要求しており、例えば、乗船前に乗客と船員はコロナウイルス検査を受けなければならないものとされ、マスクやソーシャル・ディスタンシング(=社会距離戦略)を要求している。

「公衆衛生と安全性は、漸進的かつ安全な方法で、様々な経済部門を再開する中で、我々が最優先していることです。」とSTBのChief Executive(=最高責任者)のKeith Tanは話した。

試験的に参加する会社の1社であるGenting Cruise Linesは、こうしたクルーズは「Super Seacation」だと宣伝している。目的地のなしの旅行の航海を、11月に始める。Royal Caribbean Internationalは、12月にGentingに加わり、同様のクルーズを提供する。

「この試験的クルーズは、クルーズ運航事業者にとって、乗客の信用を取り戻すため、クルーズ体験全体を再構成する価値ある機会であります。」とTanは話した。

パンデミックの初期において、世界中の複数のクルーズ船で、大規模かつ劇的なコロナウイルスのアウトブレイク(=勃発)が見られた。

Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)は、クルーズ船は、船内の人口密度が高いことから、COVID-19の感染の危険がとりわけ高いと話している。先月、「CDCの監視資料は、船内の大幅な人口低減で、感染は終わらないことを示している」と警告した。合衆国政府は、合衆国の旅行者に対し、クルーズ旅行を延期するよう推奨している。

Johns Hopkins University(=ジョンズ・ホプキンス大学)のサイトによると、シンガポールは、確認されたコロナウイルスの症例は57,849人であり、27人が死亡している。最近、保健当局者は、木曜日に9人というような、少数の新たな確認症例を報告している。

Port of Singapore(=シンガポール港)は、東南アジア最大で、最も混雑しており、上海に次いで、世界で2番目に大きい。(npr: October 8, 20204:23 PM ET)

Jalesh Cruisesは廃業(インド)

MV Karnikaの船主を引き合いに出している声明文によると、同社は運航を中止するという。

本船は、Jalesh Cruisesにより運航されており、インド筋の市場を狙っていた。「MV Karnikaの船主は、進行中のCOVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)のため、クルーズ船が運航を開始できることになる日時を、インドの港湾が指定していないことから、運航を開始することができる立場にはないと述べている」とこの声明にはあった。

「この部門は、COVID-19により打撃を受けている。世界の観光業に対するコロナウイルスのパンデミックが与えた壊滅的影響を測定したUNWTOの資料から引き出されたUN Secretary-General(=国連事務総長)のAntonio Guterresにより公表された報告書によると、1兆ドル以上になりそうな経済損失により、1億2000万人の雇用が危機に瀕していると予想されているという。」

同社は、債務がかさんでいるとも話しており、インドの様々な政府機関に対して、同船に乗り組んでいる60人の船員に対する燃料、電力、そして必要最小限の食糧の提供を求めて上訴している。

「しかしながら港湾財団と共に、High Court(=高等裁判所)への上訴に対し、何の進展もない。」と声明文にはあった。「残念ながらこの遅延により、本船の船員は、燃料も電気、その他もないという劣悪な状況の中で生活している。弊社では、法律上の手続きが完了するや、船員が契約を終了させて帰宅できるよう、解放されることを望んでいる。」

当方で参照したものからの引用によると、ここの幹部は次のように話した。「船員やその家族を我々が忘れているわけではないと安心させたいので、車輪は正しく動いているのです(注、事態は正しい方向に向かっている)。緊急の支払い猶予を関連当局に求めており、その返答を待っているところです。加えて、資金を受け取り次第、船員は賃金を受け取ることになると断言いたします。主たる優先事項は、船員が家族と再会できることにあります。」

この会社は、2019年にP&O Australiaの元Pacific Jewelを使って運航を開始し、成長させる野心を持っていた。(Cruise Industry News: October 09, 2020)

新しいIona、P&O Cruisesに引き渡し(ドイツ・英国)

新しい5,200人の客を乗せるIona(=アイオナ)が、Meyer Werftから引き渡され、P&O Cruisesの船隊に加わった。

正式引渡式が、建造されたドイツのパーペンブルクで、10月9日に執り行われた。

Ionaは、史上初のLNG駆動の英国のクルーズ船で、連合王国(注、英国)市場向けに建造された最大のクルーズ船。プレス・リリースによると、本船は17層の旅客甲板を有し、185,000トンだという。

P&O CruisesのPresident(=社長)Paul Ludlowは、Ionaの引き渡しを「positive signal for the future of cruising(=クルーズの将来に対する明るい兆し)」だと呼んだ。

「母港であるサウサンプトンから、北欧、スペイン、ポルトガル、そしてカナリア諸島に向かう新たな就航シーズン中にお客様をお迎えする準備に集中しております。」とパーペンブルクでの式典において話した。「既に弊社お客様、船員、訪れることになる共同体に待ち望まれており、今年の出来事は、これまで以上に期待感が高まっております。」

引き渡しに関して詳細を述べているプレス・リリースによると、Ionaには8つの特別食堂、13の娯楽開催地、(本船の船尾にある無限のものを含む)4つのプール、そして16の渦巻きプール(注、ジャグジー)があるという。

式典での演説において、Ludlowは、P&O Cruisesの運航は、2021年初頭まで中止になることにも触れていた。(Cruise Industry News: October 12, 2020)

にっぽん丸、11月のクルーズ開始を狙う(日本)

Mitsui OSK Passenger Line(=商船三井客船)は、Cruise Industry Newsとのインタビューにおけるpresident(=社長)のNaohiko Yamaguchi(=山口直彦)によれば、一握りの試験クルーズを行ってから、11月にNippon Maru(=にっぽん丸)を使って、日本でクルーズを再び始めることを希望しているという。

同社は、MLIT (Japan Ministry of Land Infrastructures, Transportation and Tourism)(=国土交通省)の監督下にあるJOPA (Japan Oceangoing Passenger Ship Association)(=日本外航客船協会)により公表された最近の規則に従うことになる。

旅程は短いもので、今のところ1泊、2泊、3泊の長さのクルーズで、日本沿岸の航海に集中する。2021年8月まで、37本のクルーズを展開する。

船舶収容力は、40パーセントから60パーセントに削減する、とYamaguchi(=山口)は説明し、隔離の目的で、20室を空けておくという。

船員と職員の全員は、乗船前にコロナウイルスのPCR(=ポリメラーゼ連鎖反応)検査を受け、乗客の方は、厳格なスクリーニング(=ふるい分け)とモニタリング(=監視)がなされ、加えて、船内ではソーシャル・ディスタンシング(=社会距離戦略)規制がなされることになる。

船の改良点では、同社は、殺菌のため、船内の空気穴にUV-C(=紫外線)照明を導入し、HVAC(=冷暖房空調設備)システムが、新鮮な空気だけを取り込むように修正された。COVID-19に向けた、にっぽん丸船上能力試験も行われることになる。

「弊社の運航再開はまだ、寄港地の他、出発港と到着港との最終合意に従うことになります。」と山口は話し、これには隔離、患者の下船と搬送の計画も含まれていることに言及した。(Cruise Industry News: October 12, 2020)

Brittany Ferriesの新船、今日、中国から到着へ(フランス・中国)

Brittany Ferriesに加わることになる3隻の真新しいフェリーの1番船が、今朝、初めてフランスに到着する見込みだ。GALICIA(=ガリシア)は、中国からの長い航海を終えて、現地時間の7時30分少し過ぎにシェルブールに停泊する見込み。晩にプリマスからサンタンデルに向けて出発した僚船のPONT AVEN と、昨夜、数海里の範囲内ですれ違った。

シェルブールでの試験後、GALICIAは(ポーツマスやプリマスを含む)多くの Brittany Ferriesの港を訪問し、その後、乾船渠に入渠するため、サンタンデルに向かう見込み。ここで申請のための最終仕上げを行い、英国からフランス船籍に変更するために船体検査を受けることになりそうだ。

現在、GALICIAはポーツマスを「home(=母港)」としているが、フランスの長期船隊登録という同社の方針に従って、フランスの港湾に変更となる。

本船は、運航のための準備をして、全ての船員の訓練、習熟、そして更なる試験が完了するや、GALICIAは12月中にサンタンデルとポーツマス間に就航する見込み。運航において、本船は、航路が再開されるや、ポーツマスとシェルブール間でも航海する見込みだ。この航路は、COVID-19というコロナウイルス制限の影響により時刻表が変更になっており、追って通知があるまで閉鎖になっている。

威海(=ウェイハイ)(中国)の建造者の造船所からの長い航海では、青島 (=チンタオ)、シンガポール、スエズを含む多くの港に立ち寄った。Stenaの子会社であるNorthern Marine Managementが、Stena RoRoを代理して、この航海のために船員を供給していた。(後略)(NI FERRY SITE: October 12, 2020)

Crypto Cruise Ship「Satoshi」、パナマ湾の母港へ(パナマ)

Satoshi(=サトシ)と呼ばれるCrypto Cruise Shipが、地中海からパナマに向かう航海の準備をしている。パナマで錨を下ろし、母港とするここの湾に寄港する。本船には777室の船室があり、コンドウ(注、分譲マンション)として競売にかけられている。Bitcoin(=ビットコイン、注、仮想通貨の一種)が、船上での全ての商品、サービスで使用可能となる。

「seapods」という洋上住宅を建造している会社であるOcean Buildersが、Satoshiと呼ばれる「The Crypto Cruise Ship」を公開した。地中海からの航海の準備をしており、パナマ湾に投錨することになる。

The Crypto Cruise Ship Satoshiは、長さ811フィートで、12層の甲板を有し、777室の船室が、分譲マンションとして競売にかけられることになる。食堂3つ、ジュース・バー(注、ジュース店)1つ、カフェ2つ、酒場3つ、プール2つ、渦巻きプール(注、ジャグジー)4つ、親水公園1つなどがある、とOcean Buildersのウェブサイトには詳細が紹介されている。ビットコインが、米ドルやその他の支払方法と並んで、全ての商品、サービスで、同船内で利用可能となる。

Maritime Executiveによると、Crypto Cruise Ship Satoshiは、以前、P&O Cruises Australiaにより「Pacific Dawn」と呼ばれていたクルーズ船だという。1991年建造で、Princess CruisesやP&O Australiaにより運航されて来た。P&Oの親会社であるCarnival Corporationは、ここの事業がコロナウイルスのパンデミックにより影響を受けていることから、同船を最近、売却した。

Ocean BuildersのCOO(=最高執行責任者)であるアメリカ人ビットコイン企業家のChad Elwartowskiは、同社では、このクルーズ船の引き渡しを地中海で11月4日に受ける予定だと話している。本船は、ビットコインの匿名創造者であるSatoshi Nakamoto(=サトシ・ナカモト)に因んで、Satoshiと改名されることになっている。(中略)

登録は既に受け付けており、船室の競売は、11月5日から11月28日に行われる予定だ。Ocean Buildersによると、入居日は来年1月になるという。買主は、船室の完全所有権を取得することになり、運航費用を負担するため、月額料金を支払うことを要求されることになる。発表によると、最初の販売は200船室で、暫定的に25,000ドルから50,000ドルまでの価格とされている。(bitcoin.com: Oct 13, 2020)

英国政府、フェリー会社4社に7760万ポンド相当のブレグジット後貨物契約を裁定(英国)

連合王国(注、英国)のフェリー会社4社は、ブレグジット(注、英国によるEU離脱)後の貨物収容力を供給する総額7760万ポンド(8590万ユーロ)相当の政府契約を獲得した。

Department for Transport(=運輸省)(DfT) は、Brittany Ferries、DFDS、P&O Ferries、そしてStena Lineとの間で、合意文書に署名したと発表した。

これにより、必要不可欠な医療用品やその他の重要物資が「continue to be smoothly delivered into the UK whatever the outcome of negotiations with the EU(=ヨーロッパ連合との交渉結果の如何に拘わらず、連合王国への円滑な配送が継続する)」ことが確実となった、とDfT(=運輸省)は話した。この契約は、ブレグジットの移行期間が12月31日に終了してから、6か月間に亘って効力を有することになる。

以前のtransport secretary(=運輸大臣)のChris Graylingは、昨年、ブレグジット後の貨物輸送を行うために、Seaborne Freightと、同社が船を有せず、貿易の経験もないにも拘わらず、1400万ポンド(1550万ユーロ)の契約を結び、辞任を余儀なくされていた。

後任のGrant Shappsは、次のように語った。「移行期間が終わりに近づくにつれ、貨物の円滑かつ成功裏の流入を守るため、必要な対策を取っております。」「こうした契約により、交渉結果に拘わらず、救命医療用品やその他の重要物資が、我が国がヨーロッパ連合から離脱した瞬間から、確実に連合王国に入ってくることが可能となるのです。」(thejournal.ie: Tuesday 13 October 2020)

Newhaven Ferry、政府の貨物契約で将来を確保(英国)

Newhaven Ferryは、ブレグジット移行期間の終了が迫っていることから、国の輸出入を増加させるための7760万ポンドの国家契約の一部に加わることになる。

Brittany Ferries、DFDS、P&O、そしてStenaとの契約は、合計で7760万ポンド相当で、混乱することをなるべく減らすため、地域8港を利用する9航路に特化する。

これらには、フリクストウ、ハリッジ、ハル、ニューヘイブン、プール、ポーツマス、ティーポート、そしてチルベリーが含まれている。(後略)(Sussex Express: Tuesday, 13th October 2020, 7:11 pm)

Royal Caribbean、最悪のシナリオでの雇用削減を注視(米国)

長引く収益無しのシナリオが、世界第二位のクルーズ運航事業者であるRoyal Caribbean Groupに継続することになるのならば、更なる人員削減を行うことになるのかもしれない。

SEC(=証券取引委員会)への提出文書において、同社は、収益無しのシナリオは「further assessment of our U.S. shoreside workforce, including those coming back from furlough(=解雇から復帰することになる者を含む合衆国の陸上要員の更なる評価)」の他、更に係船を行うことになる可能性の検討が含まれることになると述べていた。

同社は、このSECへの提出文書において、職員の削減と解雇は、既に合衆国の陸上従業員の23パーセントに及んでいると述べていた。

注目すべきは、Royal Caribbeanも、陸上従業員の出張を中止し、組織全体で雇用の凍結を行っていることを確認したことだ。(Cruise Industry News: October 14, 2020)

Carnival Cruise Line、フロリダ、オーストラリア旅行中止(米国・オーストラリア)

マイアミ発。Carnival Cruise Lineは、来年初めのオーストラリア発の5本のクルーズの他、フロリダ州の2つの港から出る11月に予定されていた残りのクルーズを中止したと話している。

このクルーズ客船会社は以前、U.S. Centers for Disease Control(=合衆国疾病対策予防センター)により航海禁止命令が10月31日まで延長されたのを受けて、ポート・カナベラエルとポート・マイアミ(注、マイアミ港)発の旅行を除き、全ての合衆国のクルーズは、年内は中止すると発表していた。しかし月曜日の発表では、この2つのフロリダ州の港から出ている6隻の船による11月の旅行を取り止めた。この2つのフロリダの港から出るクルーズは、未だに12月には予定されている。

「Carnivalでは、乗船のための最初の2つの母港として、マイアミとポート・カナベラルを指名し、徐々に段階的に、クルーズ運航を再開することになる手順や手続きに関する作業を継続しております。」とこのクルーズ客船会社は声明文において述べていた。

このクルーズ客船会社は、顧客に対し、来年1月と2月にオーストラリアのシドニーから出発するCarnival Splendor(=カーニバル・スプレンダー、注、「輝き」の意)の5本のクルーズが中止になったことを通知すると述べていた。客は、クレジット(注、将来のクルーズへの振り替え)か、全額返金を受けることが可能。(Japan Today: Oct. 14 06:00 am JST)

Hurtigruten、沿岸航路の縮小を求める(ノルウェー)

The Norwegian Ministry of Transportation and Communication(=ノルウェー運輸・通信省)は、現在運航中の2隻のHurtigrutenの船に対し、追って通知するまで、ボーデとキルケネス間の北ノルウェー沿岸のみを航海するよう要請した。

コロナのパンデミック(注、国境を越えた大流行)と、それに引き続く旅行規制で、Hurtigrutenにとっては大減収となっている。10月24日と27日現在、この運航中の2隻の船は、ボーデとキルケネス間のみを航海することになり、したがって当面は、ベルゲンとボーデ間は運休となる。

北ノルウェーは、とりわけボーデの北部地域は、とりわけ冬季間は、特に旅客と商品貨物においてHurtigrutenに頼っている。冬が近づいてきていることから、雪により道路が閉鎖される危険があり、このことは代替の沿岸貨物航路が、実行可能な選択となることを意味する。Transport and Communication Minister(=運輸・通信大臣)のKnut Arild Hareideによると、それ故、同省では、北部沿岸の頻繁な貨物利用可能性は必須である、と判断しているという。

制限された航路の調整は、追って通知があるまで、効力を有する。(High North News: Published at: Oct 14 2020 - 09:25)

P&O Ferries、ドーバーの港湾及び事務所職員の40人削減発表(英国)

P&O Ferriesで、更に人員削減が行われることになった。今回は、陸上労働者が影響を受ける。

このドーバーとカレーの間の海峡運航事業者は、今日、事務所職員と港に本拠を置く職種の40人の雇用が脅威に晒されている、と従業員に発表した。これは、今日これまでに報じられた、海上職が脅威に晒されているという話とは別個のものだ。こちらは、フェリー労組のRMTが戦っている。今日、CEO(=最高経営責任者)代理のDavid Stretchは、次のように話した。

「私の最終の呼び掛けにおいて話したように、弊社は、弊社事業のあらゆる部分を検討しており、船と陸上のあらゆる水準で変更が行なわているところです。」「今日、皆さんに話す必要が出てきました。連合王国(注、英国)の事務所勤務とドーバー港の職種で、約40人分の雇用を削減する提案をいたします。来週、この提案に関して、GMBと相談を開始します。」「加えて、P&O Logistics(注、物流会社)では、事業の全ての部分の見直しを継続しているところであり、ヨーロッパ中で個人相談を実施中です。」

P&O Ferriesは6月、ここの運航の全てで1,100人の雇用削減を行い、うち670人がドーバーの船の職種だった。同社は、ロックダウン(=封鎖)中、ドーバーからカレーへの運航を、6隻から3隻に減便していたが、現在は4隻の運航に増加させている。Pride of BurgundyとEuropean Seawayという船が使用されておらず、売却か、再利用(注、解体)になる運命だ。(後略)(KentOnline: Published: 15:21, 15 October 2020)

Costa Diadema:乗客7人がCOVID-19の検査で陽性(イタリア・フランス)

イタリアの新聞、Il Secolo XIXによると、Costa Diademaの7人の客が、同船から下船後に、COVID-19の検査で陽性になったという。

同紙は、イタリアの保健当局が、Costa Diademaがジェノバに来た後で、同船の船員全員を対象に、今週これまでに、綿棒検査をするよう要求したという。この保健当局からの要請は、「came after seven passengers already disembarked in Palermo tested positive for coronavirus in recent days.(=既にパレルモで下船した7人の乗客が、最近、コロナウイルスの検査で陽性になったのを受けて行われた。)」

同紙は、乗客全員は「before boarding and then once the cruise is over(=乗船に先立ち、そしてクルーズ終了後、直ちに)」「swab testing(=綿棒検査)」と呼ばれるものを実施することが要求されていたという事実にも拘らず、同船から降りた乗客が、その後、同ウイルスの検査で陽性だったと説明している。

このCostaのクルーズ船は、船員の検査が陰性だったのを受け、その後、地中海旅程を航海した。しかし今日、Costaは「in consideration of the epidemiological situation in France(=フランスにおける疫学的状況を熟慮した結果)」、Costa Diademaの現在のクルーズを、時期を早めて終了する決定を行ったと発表した。COVD-19の検査で陽性だった元乗客については、言及しなかった。

Ship Magは、Costaは、非公表のフランスの旅行業者を代理して、フランス人乗客だけを乗船させて、Costa Diademaを運航していると報じた。Costaは、次のように述べた。「The ship is currently underway to return directly to Genoa, the port of arrival of the itinerary, where it is expected to dock on Friday 16 October.(=本船は、本旅程の到着港であるジェノバに直接、戻るところであり、10月16日金曜日に接岸する見込みです。)」(後略)(Cruise Law News: October 15, 2020)

Hurtigruten、探検クルーズと沿岸クルーズの経営を分離へ(ノルウェー)

ノルウェーに本拠を置くクルーズ客船会社のHurtigrutenは、国内経営から探検部門を分離する。双方の法人の新指導者を含む再編が行われている。

Asta Lassesenが、Hurtigruten ExpeditionsのCEO(=最高経営責任者)に指名され、ここは2021年から8隻の小型船を運航し、アラスカ、北西航路、グリーンランド、スバールバル諸島、英国諸島、カリブ海、南米、そして南極を含む250か所以上の目的地を訪問する。Lassesenは2007年以来、Hurtigrutenと共にあり、最近ではchief commercial officer(=最高商務責任者)を務め、その前はCFO(=最高財務責任者)だった。

Hurtigruten Norwayも来年、再出発し、ノルウェー沿岸航路の7隻の船を使って、この客船会社は1893年以来、継続的に運航してきた。新たなCEO(=最高経営責任者)は、まだ指名されていない。

Hurtigruten ExpeditionsとHurtigruten Norwayは、いずれもHurtigruten Group CEOのDaniel Skjeldamの監督下に置かれることになる。

Hurtigrutenは、3月の世界的なクルーズ運休の後、運航を再開した世界で最初の客船会社で、6月にノルウェーでの航海を開始していた。大規模なCovid-19のアウトブレイク(=勃発)を受けて、8月に大半のクルーズを中止し、Skjeldamは謝罪していた。

今日、Skjeldamは声明文において、2020年のクルーズ業界の突然の後退は「is only temporary(=一時的なものに過ぎず)」、2021年下期とそれ以降においては、同社では「strong demand across all markets and all destinations, including the Norwegian coast, the Arctic and Antarctica(=全ての市場、そしてノルウェー沿岸、北極と南極を含む全ての目的地において、堅調な需要がある)」と見ていると語った。(Travel Weekly: Oct 15, 2020)

Genting Cruise Lines、航海再開に向けたクルーズ準備で、World Dream船用のシンガポール人を雇用へ(シンガポール)

シンガポール発。Genting Cruise Linesは木曜日(10月15日)、そのWorld Dream(=ワールド・ドリーム)という船で働くシンガポール人を採用すると話した。COVID-19の強化安全手順によって運航を再開することがクルーズ客船 会社2社に許されており、試験計画開始のちょうど数週間前のことだ。

100人以上の雇用が用意されており、クルーズ船運航の全ての側面を網羅するもので、これには、客との関係に責任を有することになる「cruise ambassadors」のような接客職員の他、上級船員、厨房の調理師、メディア技術者が含まれている。(中略)

今月これまでに、Singapore Tourism Board(=シンガポール観光局)(STB) は、クルーズ客船会社2社、すなわちGenting Cruise LinesとRoyal Caribbean Internationalに対し、11月6日から「cruises to nowhere(=どこにも行かないクルーズ、注、無寄港クルーズ)」を提供することを許可すると発表していた。

Genting Cruise Linesは、そのWorld Dreamという船を運航することが許可されることになっており、Royal Caribbeanは、Quantum of the Seas(=クウァンタム・オブ・ザ・シー、注、「海の飛躍」の意)を運航する。両船の母港は、 シンガポールにある。

このクルーズは、寄港地無しで周遊するものとなる。シンガポール住民に限られて、最大搭載人員の50パーセントまで許されることになる、とSTB(=シンガポール観光局)は話した。(後略)(CNA: 15 Oct 2020 08:09PM)

Carnival Cruiseの船、沈没した船の24人を救助(米国)

Carninval Cruise Lineの船が土曜日、洋上で困難な状況にあった2ダースの人々(注、24人)を救助した。

Carnival Sensationはパーム・ビーチの沿岸沖、ちょうど37海里の国際海域で遭難した小型船を救助した、とCarnivalは話した。

Sensationは、同船の横に付けて、乗船者に毛布、救命胴衣、水と食料を提供した。船に浸水が始まるや、Sensationは24人全員を救助し、乗船させた。救助された者は様々な国籍で、2人の子供が含まれていた。この一行は、同クルーズ船で、医療班による診察を受け、その後、Sensationの船内で、船員から隔離された。

Carnival Cruise Lineの船は運航しておらず、最小限の船員しか乗船していない。その後、U.S. Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)が、同クルーズ船からこの24人を引き取った。(Miami Herald: October 17, 2020 06:50 PM)

反マスク抗議者、バンクーバーでの「自由決起集会」に先立ち、B.C.フェリーで混乱(カナダ)

反マスク抗議者の一団が、ナナイモからホースシュー湾に向かった朝の航海で混乱させ、この日の残りは、BC Ferries に乗船することを禁ぜられた。これは、反マスク活動家らによって組織されたバンクーバーでの2日間の抗議活動の第1日目の、数時間前の出来事だった。

事件は、BC Ferriesの広報担当者、Deborah Marshallによると、Queen of Oak Bayの航海中の午前8時30分に発生したという。別々の車両に乗って乗船したマスクをしない抗議者の一団が、けんか腰になって、マスクをしている乗客に嫌がらせをした、とMarshallは話した。BC Ferriesは、West Vancouver police(=西バンクーバー警察)の到着を待っていたために、同船の荷下ろし作業が遅れた、と付け加えた。

西バンクーバー警察は、この事件では50人の抗議者が関わっていたもので、他の乗客を「verbally aggressive(=言葉により攻撃)」していたと話した。しかしながら警察は、この行為は犯罪になるものではなく、誰も逮捕されなかったと話した。Marshallは、同社では、少なくとも12人の身元を明らかにすることができて、乗船を禁止したと話した。

土曜日の午後のバンクーバーの繁華街では、反マスク活動家が、2回の「freedom mega rallies(=自由特大決起集会)」の第1回目を開催した。この行事に賛成する抗議者らは、「censorship, lockdowns, mask mandates, vaccine mandates(=検閲、封鎖、マスク命令、ワクチン命令)」に反対し、他に一連の抗議をしている。バンクーバー警察では、最盛期には、約1,000人が土曜日の行事に参加したと見積もっている。(後略)(msn: Oct. 18, 2020)

主要な合衆国クルーズ港で、水曜日に抗議活動予定(米国)

合衆国でのクルーズ運航再開を後押しする一環として、多くのアメリカの港湾では、合衆国でクルーズ産業に運航させるよう政府指導者に対し説得するため、水曜日に抗議活動が予想されている。

抗議活動は、アメリカのクルーズ産業全国労働者大会の一環として、ガルベストンの他、複数のフロリダ州の港湾で予想されている。

港湾労働者の組合、港湾、空港、クルーズ客船会社、陸上輸送、ホテル、接客事業、農業、貿易、商業、その他、巨大クルーズ事業によって支えられている産業からも、参加が見込まれている。

チラシによると、仕事が無期限に、部分的に無くなっているか、クルーズ客船会社が再び航海することを許されるまで解雇されているとこの宣伝用資料が指摘しているように、アメリカのクルーズ労働者は「needs to go back to work(=復職する必要がある)」という。(Cruise Industry News: October 20, 2020)

ノルウェーのフェリー、制限に対処し、運航削減と解雇(ノルウェー)

渡航制限とパンデミックの経済的影響が、スカンジナビアのフェリー網の料金徴収に影響を与え続けている。ノルウェーから運航している客船会社の2社であるColor LineとFjord Lineはそれぞれ、従業員の削減という結果になる、更なる大幅な運航削減を発表した。

来週から、ノルウェーのFjord Lineは、ノルウェーのベルゲンとランゲスンからデンマークに向かう全ての航海を中止する予定だ。同社では、保有船の1隻であるStavangerfjordも係船し、こうした制限は2021年まで続く見込み。運航は、ノルウェーのクリスチャンサンと、デンマークのヒルツシャルス間を航海する船、1隻に制限されることになり、COVID-19による渡航制限の下で、制限された旅客を伴う貨物に集中する。この船で旅行する旅客には、目的地に到着した際に、10日間の隔離が要求されることになる。

ノルウェーのスタバンゲルへの寄港も、少なくとも2020年末まで、週2回に制限される。こうした港への寄港は、燃料として船舶が使用しているLNG(=液化天然ガス)の在庫により、部分的には必須となる。

Fjord Lineは渡航制限のため、旅客数の劇的な現象に直面する中で、その運航を管理すべく、もがいてきた。9月には同社は、運航費を下げるための努力の一環として、200人の従業員をレイオフ(注、解雇)することを余儀なくされたと話した。しかし1か月後、Fjord Lineは、更なる費用削減の動きにより、人数が増え、300人の従業員が影響を受けることになると発表した。加えて同社のCEO(=最高経営責任者)のRickard Ternblomは、即時辞任で取締役会と合意した。

市場において同様の挑戦に直面しているColor Lineも、ノルウェーのオスロからドイツのキールに向かう航路の収容力を減少させる計画を発表した。11月4日から、この客船会社は、Color Magic1隻に航海を制限し、姉妹船のColor Fantasyは「until the infection situation and government regulations are changed(=感染状況や政府の規制が変更になるまで)」係船する、とColor Lineは発表の中で述べた。渡航制限により、同社の旅客数は大幅に減少しており、最近の旅客は、オスロのみで乗船と下船をする周遊クルーズに制限されている。Color Lineは、ノルウェーとドイツの間で航海する1隻の船でのこのクルーズの提供は、継続すると話した。

Color Lineは、オスロとキール間の必須の貨物輸送は、Color Magicと貨物船のColor Carrierで行うと発表した。この客船会社は、デンマークのヒルツシャルスとノルウェーのラルビクとクリスチャンサン間でも、SuperSpeed 1と2という船を使って貨物を輸送している。しかしこの客船会社は、これらの航路での毎日の出発数も、減らす予定だ。

「収容力の逓減は、残念ながら再び行う必要があり、今年の秋と来年に、政府とStortinget(=ストーティング、注、ノルウェーの国会)の双方が補償構想を提供することは、極めて重要なことです。」とColor Line CEO(=最高経営責任者)のTrond Kleivdalは、同社の運航の最新の変更を発表する中で語った。

Color Fantasyを運航から外すことは、同社が言うには、別の400人の従業員が一時的にレイオフ(注、解雇)されることを意味する。こうしたレイオフは、Color Lineが以前、解雇(注、恒久的解雇)した約600人に追加するものだ。ノルウェーのメディアは、この客船会社では、300人分までの職を恒久的に削減することになる再編を行う計画だとも報じている。

こうした取り組みの影響は、2021年までは続くものと見られていることから、Norwegian Shipowners Association(=ノルウェー船主協会)は、大打撃を受けた観光業を支援するために計画されている補償構想において、旅客フェリー運航事業者を含めるよう、政府に要請し始めている。(The Maritime Executive: 10-20-2020 04:12:50)

フェリーのPride of Hullで火災、264人を乗せてイミンガム沖で立ち往生(英国)

火曜日の夜、Pride of Hullというフェリーで火災が発生し、イミンガムの外れのハンバー川で立ち往生している。

このP&Oのスーパー・フェリーには264人が乗船しており、ハンバー川の南バンク(注、堆)沖で停船した際、ハルからロッテルダムに向けて航海中だった。

煙が機関室から、Coastguardが救助のため調整して発進した救命艇のHumberに? 押し寄せて来ていると報告された。

この火災は、同船が10月20日の午後8時30分にハルを出航し、ロッテルダムに? 向かう途中で発生したもので、水曜日の朝の午前8時30分に到着することになっていた。

船員と乗客の全員は無事であると言われており、動力は、接岸可能なままだ。

Associated British Ports(=英国港湾協会)の広報担当者は、この現在進行中の事故を支援していることを確認し、一方、Coastguard(=沿岸警備隊)は、この問題の通報を午前9時前に受けたと話した。(中略)

フェリーは、潮汐条件が水曜日早朝に改善すれば、ハルに曳航されることになると考えられている。

火曜日の晩の海上交通路は静まり返っているように見え、この緊急事態によって影響を受けた他船はないものと考えられている。(GrimsbyLive: 23:25, 20 OCT 2020)

Swan Hellenic、3隻目のクルーズ船、発注(フィンランド・英国・ロシア)

プレス・リリースによると、Swan Hellenicは、Helsinki Shipyardに3隻目の新しい豪華探検クルーズ船を発注したという。

新船は、2021年に予定されるMinervaと、2022年の名称未定の姉妹船の引き渡しの後になる。この3隻目のSwan Hellenicのお目見えは、2022年末。このニュースは、立ち上げ計画に対し大反響を報告している同社を盛り上げるものだ。

「この新規発注は、Helsinki Shipyardにとって意義深いものであります。というのは、弊社の経営に対する顧客の信頼を示すものであり、弊社の経営の長期性への強力な信号でもあるからです。」とこの造船所のCEO(=最高経営責任者)であるCarl-Gustaf Rotkirchは語った。

「世界で、この時代において、これは大変に良い兆しであり、これはHelsinki Shipyarのみならず、ヘルシンキの海事産業や国全体の海事クラスター(=集団)にとっても、大変に良い兆しであります。」

3番船は、96室のスィートに192人を収容することになり、152人の乗客収容力のある最初の2隻の船よりも、大きなものとなる。(Cruise Industry News: October 21, 2020)

ぱしふぃっく びいなす、12月に再びクルーズ運航へ(日本)

日本の3つある商標の全てが、運航に復帰する。この日本の1隻保有商標によると、Venus Cruise Line(注、日本クルーズ客船)のPacific Venus(=ぱしふぃっく びいなす)が、12月に再び運航を開始するという。

1998年建造のぱしふぃっく びいなすは、日本で運航に復帰するNippon Maru(=にっぽん丸)とAsuka II(=飛鳥II)に加わる。3隻全ては同様の安全・保健手順に従い、収容力を削減する。

同様に全てのクルーズは短距離のもので、ぱしふぃっく びいなすでは1泊から3泊で、神戸、大阪、名古屋、横浜、そして東京といった日本の港にのみ寄港することになる。客は、乗船に先立つPCR(=ポリメラーゼ連鎖反応)検査で、陰性でなければならない。(Cruise Industry News: October 21, 2020)

クルーズ船従業員、CDCに航海禁止命令を延長しないよう求め、ポート・エバグレーズで抗議(米国)

フロリダ州ポート・エバグレーズ発。復職を求めるクルーズ船従業員が、ポート・エバグレーズで抗議した。

International Longshoreman Association(=国際港湾労働者協会)の構成員が水曜日、Marnelli Parkに集まり、Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)に対し、航海禁止命令を延長しないよう求めた。この命令は、10月末に失効することになっている。

「我々は、なぜクルーズ船が航海できないのか理解できない。しかし隣の人と2フィートも離れていないところに座る、閉鎖された客室の航空機には搭乗することはできて、ここから国の反対側(注、太平洋岸)に飛んで行くことができるのです。」とLocal 1526 Association(注、地元支部)のpresident(=支部長)であるJohnnie Dixonは言った。「クルーズ船は完全に開放されたものです。なぜ人々は家族と一緒に楽しむために戻って来て、思い出を作ることができないのでしょうか?」

CDCは、COVID-19のアウトブレイク(=勃発)が大量に発生し、数隻の船で船上で死者が出たのを受け、3月に初めてクルーズを中止していた。(WSVN-TV: October 21, 2020)

独占記事:オーストラリア企業、クルーズ産業の緊急再開を求める(オーストラリア)

オーストラリアにおけるクルーズ船に対する現在進行中の禁止で、この急騰していた50億ドル産業に頼っている事業は、壊滅しつつある。

また企業は、もしこの禁止が年末まで解除されなかったならば、忙しい夏季シーズンは壊滅して、失業の新たな波が炸裂するばかりではなく、この産業に頼っている関連労働者にも及ぶことになるのを懸念している。クルーズは、国内で25,000人の雇用を支えており、世界中で何万人もの雇用を支えている。

国内で最も混雑しているクルーズ港であるシドニーは、年間115,000人の乗客を見ており、12月から3月までの夏季シーズンは、毎日、Sydney Harbour(=シドニー港)に複数のクルーズ船が接岸している。ところが、Circular Quay(=サーキュラー・キー、注、埠頭)は、3月末以来、静かなままだ。

Ruby Princessという船に乗船していた30人程の乗客が、パンデミック(注、 国境を越えた大流行)が始まって、船内でウイルスが広がり、死亡した。NSW Health(=ニュー・サウス・ウェールズ州保健省)は、乗客を下船させ、その 後、国中で非難された。それ以来、クルーズ船は、オーストラリアの如何なる場所にも接岸することが許可されていない。

航海再開のための活動をしている業界首脳は、安全にクルーズを再開させるために、どんな観光業よりもより良い準備をしていると話しており、乗船前に、 1人1人の乗客を検査すると言っている。ところがクルーズは、再び開始することができないでいる。Carnival Australiaは最近、新年までクルーズを中止した。

次に農民が打撃を受ける可能性

Paul Nelsonの果物と野菜の大半は、自分の会社であるシドニーのIn2Foodを経由して集荷されており、クルーズ客向けのボリューム満点の食事を作るために使われている。

義父によって始められた家族経営会社から発展し、今や、オーストラリアから出航する全てのクルーズ客船会社に供給している。しかし同産業が休業して以来、Nelson氏は「millions(=何百万)」ドルも失い、倉庫を閉鎖して、14人の職員を解雇することを余儀なくされた。

この波及効果は、農産品を運ぶために利用していたトラック運転手にも及ん だ。通常、船に週21台のトレーラーを送っていたもので、トラックの維持を行う機械工も使っていたものだった。

そしてNelson氏は、農産品を育てていた農民が、次に影響を受けることになると話した。使っていたのは、多くの小作農だった。どんな農産品が必要になるかは判らないと話し、仮に農民が栽培しても、全部が無駄になる可能性があることを心配していると話した。

「ぞっとしますよ。」とNelson氏は話した。「もしクルーズが再開される日が判り、どれだけ多くの船がやって来るのか判ったならば、何を植えるべきかを 農民らに話すことができるのですがね。」「何を植えるべきか、植えるべきで ないかも、判らないのです。」

禁止と戦う家族企業

Clean Cruisingは、オーストラリアで最も成功した専門旅行代理店の1つだ。Dan Russellは、20年前に両親が始めたこのクィーンズランド州に本拠を置く会社を経営している。

通常は毎年、オーストラリア発と世界周遊航海をする30,000人の旅行者を代理して、クルーズを予約している。
そしてクルーズ愛好家は、直ぐに出発することを望み、予約の中には来年のものもあるので、Clean Cruisingの顧客は、通常の僅か20パーセントになっている。職員6人を解雇し、その他は、JobKeeper(注、賃金を政府が援助する経済救済 制度の対象者)となっている。

Russell氏は、クルーズ産業は物事を安全に作業してきたもので、オーストラ リア政府は夏季シーズンを守るために、自分の会社のように、早く作業をする必要があると話した。しかしながら、多くの船員は開発途上国から来ており、この巨大な運営は、一夜で再開できるものではない。

「問題というのは、クルーズ休暇やクルーズが、少しばかり「too hard(=固すぎる)」バスケットの中に押し込められてきたということです。」と Russell氏は話した。「これが意味することというのは、クルーズ再開が、毎週、毎月遅れになっていて、雇用が失われているということです。」「もし夏の半分を失ったら、来年の9月まで再開されないことを意味することになるわけで、もしそうなったら、大きな機会が失われることになるのです。」

下請け80人の仕事なし

船が港に入ると保守が必要で、シドニーの会社、Inter-Marineの作業員が、船上で作業することになる。しかし社長のGraeme Blackmanは、6人の職員を4人に減らしており、シンガポールの乾船渠の船上で作業するために通常送っている約80人の下請け作業員の仕事はないのだ。彼の会社は、財政的に壊滅的になっている。

「昨年度、7500万ドル以上の売り上げでしたが、今年は100万ドルに届くようもがくことになりそうです。」と話した。「生き延びようともがいています。」

Cruise Lines International Association(=クルーズ客船国際協会)(CLIA) Managing Director Australasia(=オーストラリア代表取締役)のJoel Katz は、この産業はパンデミックの最中、規則の見直しを他の如何なる旅行分野よりも行ってきたと話し、航海を再び行うための計画について、政府と作業していると話した。

「クルーズ船は、COVID-19の原因でも発生源でもないということを覚えておくことは重要なことです。」とKatz氏は話した。「この病気は、如何なる社会環境でも広がっており、クルーズは、本質的に社会環境の1つなのです。」「クルーズ産業全体では、他の如何なる旅行分野よりも、COVID-19に対して対応してきました。」「こうした健康対策と乗客数を制限し、1つの段階と、我々自身の地域におけるクルーズの地域的再開を想定しております。」

オーストラリア政府の報道官は、クルーズ船禁止は健康勧告に基づくものであり、大型船を動かす計画はないと話した。

「現時点において、大型の内航あるいは国際的なクルーズのいずれも再開日時は決まっておりませんが、州政府と準州政府は、クルーズ船禁止に触れない小型の内航クルーズを許可することはできます。」と報道官は、9Newsに話し た。(9News: 11:42am Oct 23, 2020)

英国初の電動フェリー、古いNissan Leafの電池を使い、プリマスで進水(英国)

連合王国(注、英国)初の外洋電動フェリーであるe-Voyagerが、プリマスで進水し、来年の4月に就航するに先立って、一連の厳格な試験を開始する。

e-Voyagerは、(コンウォールのVoyager Marine名義で)Plymouth Boat Trips and Voyager Boatyardsにより10月13日に進水したもので、1500RPM(=毎分回転数)まで出せる400Vのモーターを駆動させるため、Nissan Leaf(=日産リーフ、注、日産自動車の電気自動車)の電池を別目的で利用している。

University of Plymouth(=プリマス大学)、University of Exeter(=エクセター大学)、Teignbridge Propellers、そしてEV Partsが提携して設計、開発されたe-Voyagerは、140万ポンドのClean Maritime Callを通じて資金調達したもので、これはDepartment for Transport(=運輸省)(DfT)の後援を受けた、Maritime Research and Innovation UK (MarRI-UK) 構想のことだ。

プリマス大学とエクセター大学の支援を受け、Environmental Futures & Big Data Impact Labという640万ポンドの小規模事業支援計画と、400万ポンドのMarine Business Technology Centreを通じて実現したもので、いずれもEuropean Regional Development Fund(=欧州地域開発基金)の一部資金の提供受けている。(中略)

プリマス地域のe-Voyagerやその他の電動フェリーの将来は、Plymouth City Council(=プリマス市議会)により歓迎されることになっており、ここではBarbican Landing Stage(=バービカン桟橋)に3基の22kWh充電器を導入することになっている。これは3時間以内にe-Voyagerを完全充電することが可能だ。

これにより、e-Voyagerやこのような将来の船が一夜で充電が可能となり、一日中走ることができるのに十分な電力を提供して、1回の充電で運航を完了することが可能となる。(TheDriven.io: October 23, 2020)

台湾初の島一周クルーズ定期船が高雄に接岸(台湾)

10月23日、台北(=タイペイ)発。台湾初の島一周クルーズ定期船が、COVID-19のパンデミック(注、国境を越えた大流行)の最中、国内旅行を急騰させるべく、旅行部門の努力の一環として始めた4日間旅行で、金曜日に高雄(=カオシュン)に接岸した。

Genting Cruise Linesの「Explorer Dream(=エクスプローラー・ドリーム)」は、前日に台湾北部の基隆(=キールン)港を出発して、約1,200人の乗客を乗せて、南部の高雄と東部の花蓮(=ファーリェン)を周る。

この旅行は、パンデミックのために台湾の内航クルーズ観光を運航する同社の最新のパッケージで、基隆を出発して、澎湖(=ポンフー)、馬祖(=マーツー)、金門(=ジンメン)といった諸島に向かう7月からの島巡り旅程の形式を取った最初のものだ。

この新たな島一周クルーズは、島巡り旅行に対する堅調な市場の反応に応えたものだと同社は話し、この販売促進活動は11月末まで続ける、と付け加えた。

乗客は、基隆から台南(=タイナン)の安平(=アンピン)、澎湖、高雄、花蓮のような目的地に向かう1泊から5泊の旅程を選択することが可能だという。その他、宜蘭(=イーラン)沖の亀山島(=クイシャンタオ)や基隆嶼に囲まれた「Milky Sea(=乳白色の海)」を見物する観光クルーズもある。

この初クルーズは評判が高かった、と同社は話し、切符の80パーセントが売れたと付け加えた。船は乗客3,630人を乗せる能力があるが、ソーシャル・ディスタンシング(=社会距離戦略)のような疾病管理対策を実施するために、人数を減らしている。

Kaohsiung Mayor(=高雄市長)のChen Chi-mai(陳其遇)は、金曜日、高雄港で訪問者を歓迎し、そうした観光客の消費力は、1日1人当たり100米ドルと見積もられることから、更にクルーズ定期船が高雄に接岸することを望んでいると話した。

これと異なるクルーズ旅行パッケージの費用は、乗客1人当たり8,900ニュー台湾ドル(309米ドル)以上だ、と旅行業者は話した。(Focus Taiwan: 10/23/2020 08:11 PM)

日本で買ったフェリー、タイに向かう途中、台湾海峡で沈没、5人行方不明(台湾・タイ・日本)

旅客ro-ro貨物船のSEATRAN FERRY 12 (ex- OLIVE MARU NO.8(=旧第八おりいぶ丸))が、台湾の高雄(=カオシュン)沖の台湾海峡で悪天候に遭遇し、10月23日の深夜に遭難信号を発した。Taiwan Rescue servicesはSAR(=捜索救難システム)を開始し、船員5人が救命胴衣を身に着けて洋上浮遊していたのを発見し、全員が救助され、うち2人が負傷していたが、幸いにも全員が無事であると理解されている。5人の船員が行方不明のままで、SAR(=捜索救難システム)は継続中。

SEATRAN FERRY 12は、タイのSEATRAN FERYYという会社が、日本で今年これまでに買ったものだと理解されており、同船は日本から、湾(注、シャム湾)の旅客船会社に配船すべく、タイのGulf of Siam(=シャム湾)に向かう途中だった。船員は、全員で10人と報じられている。タイ国籍。

旅客ro-ro貨物船 SEATRAN FERRY 12、IMO番号 8877849、総トン数 1037、1994年建造、船籍 ツバル、管理 バンコクのSEATRANS FERRY CO.(Maritime Bulletin: October 24, 2020 6:10 am)

日本のクルーズ船、内航運航再開(日本)

10月25日、東京発。新型コロナウイルス危機による長期間の運休を経て、日本のクルーズ船は、内航運航を再開する。

Mitsui O.S.K. Passenger Lines Ltd.(=商船三井客船)が運航するNippon Maru(=にっぽん丸)というクルーズ船は、日曜日、西日本の愛媛県にある新居浜港を出発し、翌日、南西日本の長崎県にある佐世保港に到着する。旅客を乗せたクルーズ船が運航するのは、2月以来、初めてのことだ。

NYK Cruises Co.(=郵船クルーズ)が運航するAsuka II(=飛鳥II)というクルーズ船も、11月から運航を再開する。

クルーズ船運航事業者は、安全な旅行を確実にするため、感染予防対策に取り組んでいる。一方、運輸省(注、国土交通省)は、港湾施設の感染制御の取り組みに、財政支援を行う予定だ。(nippon.com: Oct 25, 2020)

クルーズ客船会社株、ヨーロッパの引き締め強化で更なる崩壊(米国)

クルーズ客船会社株は、世界中でCovid-19症例数が上昇し、ヨーロッパが渡航規制に対して引き締め強化を行ったことから、急落している。多くのクルーズ客船会社専門家が、来週失効することになっているCDC(=疾病対策予防センター)のNo Sail Order(=航海禁止命令)が、来年まで更に延長になり得ると見ていることから、株式は追い詰められてもいる。

執筆時点において、Norwegian Cruise Line Holdings株式は、14%下落、Carnivalは9.9%下落、Royal Caribbean Groupは13%以上の下落となっている。

COVID19症例数の増加は、広く株式を圧迫しており、Dow Jones Industrial Average(=ダウ・ジョーンズ工業株30種平均)は2.8%下落で、S&P 500(=スタンダード・アンド・プアーズ総合500種株価指数)は2.4%の下落となっている。

クルーズ会社株は、このパンデミック(注、国境を越えた大流行)の期間中、大半の航海が中止になっていることから被害を被っている。CarnivalとNorwegian Cruise Linesは、最も酷い打撃を受けており、今年、それぞれ73%、72%下落した。Royal Caribbeanは、56%落ち込んだ。

今月初めにUS Centers for Disease Control(=合衆国疾病対策予防センター)(CDC)のdirector(=所長)であるDr. Robert Redfieldは、クルーズ船旅行が世界的なCOVID19の拡大を深刻化させているとする新たな報告書を発表し、CDCの航海禁止命令を10月末日まで延長した。これにより、合衆国で運航している大半のクルーズ客船会社が、先月初めに運航自粛することを署名し、法的効力を有することになった。

「ワクチンがないので」と、Barronsは経済ニュースで話している。「the (cruise lines) are reminders of how far from normal the world still is(=クルーズ客船会社が未だに世界中で、かなり通常からかけ離れていることを思い起させるのです。)」この産業で働く海員は、「Which major cruise line will go bankrupt first?(=どこの大手クルーズ客船会社が最初に破産することになるのか?)」と尋ね、更なる段階を懸念している。(gCaptain: October 26, 2020)

ケチカンのクルーズ船客、2021年にそれぞれ2ドル余計に支払うことになりそう(米国)

もし来年、クルーズ船客がケチカンに立ち寄ったならば、余計に2ドルの人頭税を支払うことになりそうだ。

昨年、Ketchikan City Council(=ケチカン市議会)は、地元のクルーズ船人頭税を引き上げる決定を行い、来年4月に発効する。そこで、クルーズ産業が州からクルーズ船人頭税の優遇措置を受けることについての疑問が出てきた。

州は、乗客1人当たり$34.50ドルまで徴収する。しかしジュノーかケチカンに船が寄港するかによって、変化するものとなっている。もしそうなれば、この州が課すことになっている税は、こうした都市の徴税総額によって減額されることになるものと思われている。

州歳入官は、この減税についての法律は、2007年の税率で、税の優遇措置を凍結することになると言っている。つまり、この税の優遇措置は、もし地元の人頭税が変更になっても、変わることにはならないものと考えられることになる。この点を明らかにする法律が提案されているところだ。

業界団体のCruise Lines International Association AlaskaのMike Tibblesは、それは、この法律についての自分の理解と一致すると話した。この提案された法律は、実質的な変更ではないと話した。

この提案された法律に関する民間意見調査期間(注、法律施行前の市民の意見を聞く期間)は、元々は月曜日に失効することになっていた。歳入官は、これについての疑問や論評が出てきたのを受けて、11月12日にまで延長した。

ジュノーは、2000年に最初にクルーズ船人頭税の徴税を開始し、これにケチカンや州が続いた。この税は、波止場の改善や、この産業に関連する役務に対する数百万ドルに宛てられるものだ。(KTOO: October 26, 2020)

Royal Caribbean、なおも船舶売却の機会を狙っているのかも(米国)

同社の第3四半期の業績発表で話したCFO and senior vice president(=最高財務責任者で上席部長)のJason Libertyによると、Royal Caribbeanは、今後数年の間に収容力の成長が見込まれているという。

この収容力の増加は、発注されている新船によるものとなると話し、船舶売却や解体の機会が増えていることによって成長率は緩和されるかもしれないものの、より効率的になり、船上収益機会が増えることになる。

もし船が戦略的に商標に合わないものだったならば、取り除かれることになるとLibertyは話し、それは現在進行中だと述べた。一方、現在の新造船の引き渡しは、8か月から10か月遅延することになる、とも語った。

Royal Caribbeanは、2020年9月30日現在、37億ドルの流動資産を報告し、現在、全ての船舶が係船になっており、船舶運航費は、第2四半期の6億8040万ドルから劇的に減少して、第3四半期には3億860万ドルになっている。

資金燃焼(注、人件費などの固定費として使われる手元資金)全体は、1か月当たり2億5000万ドルから2億9000万ドルの範囲と見られており、これには、支払利息、船舶運航費、管理費、ヘッジ費用、資本支出が含まれている。

船舶運航に関し、Libertyは、損益分岐点上か、その辺りだと話した。(Cruise Industry News: October 29, 2020)

AIDA Cruises、ヨーロッパでの11月の航海中止(ドイツ)

ヨーロッパでCOVID-19の症例が急増したことから、Carnival Corp.のドイツ商標のAIDA Cruisesは、11月の全てのクルーズを中止した。同社は、10月17日に航海を再開したばかりだった。

ドイツ政府が新たなロックダウン(=封鎖)対策を発令したのを受けて、同社は、10月31日から11月30日までの出発便を中止したと話した。

AIDAはイタリアで航海しているが、ドイツ語を話す客を引き付けている。そのため大半の顧客は、ドイツ、オーストリア、スイスからやって来るものと見られている。

「ドイツにおける指導的なクルーズ客船会社で、Carnival Corporation & plcの一部として、遵法、環境保護、健康、安全性、そして顧客、船員、陸上従業員、人々、船が訪れる共同体の福利に、AIDA Cruisesは最高の責任を持ち、最優先事項としております。そしてその責務は、この客船会社がクルーズ運航を一時的に中止していることを反映するものです。」と同社はプレス・リリースにおいて述べた。「AIDA Cruisesは、この決定が顧客に失望を与えるものであることを認識しており、お客様には、健康と安全が最も重要な優先事項とされていることの重要性をご理解願いたいです。」

AIDA CruisesがAIDAbluでクルーズを再開した際、健康及び安全手順は、国内・国際の当局者や医療専門家と調整して、開発していた。同社では、2020年12月に運航を再開する場合には、強化された手順を、遵守し続けることになると話していた。

AIDAの姉妹会社であるCosta Cruisesも、現在、ヨーロッパで運航しているが、最近、旅程の何がしかを修正している。MSC Cruisesも、ヨーロッパで運航している。(Travel Pulse: 12:15 PM ET, Thu October 29 2020)

CDC、クルーズに対する禁止解除、航海再開の道を開く(米国)

フロリダ州ポート・カナベラル発。Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)は金曜日、今週末で航海禁止命令を失効させることを許可すると発表した。

航海禁止命令は、コロナウイルスのため、3月中旬以来、発令されてきたが、土曜日の夜に失効し、延長はしない、とCDC(=疾病対策予防センター)は話した。

この命令は失効するが、クルーズが日曜日に再び始まることを意味するものではない。この命令は、2021年11月1日か、公衆衛生緊急事態宣言の失効、あるいはCDC Director(=疾病対策予防センター所長)のDr. Robert Redfieldが終了することを決断するまで効力を維持する、新たな条件付き航海命令に置き換わることになる。

クルーズ客船会社は、乗客を乗せて航海することが許される前に、そのCOVID-19の手順が効果的であることをCDCに対し証明しなければならないことになった。

CDCでは、COVID-19が世界中に広がりつつあることを認識しており、安全にクルーズを再開するためには、感染の危険が増大していることから、慎重な取り組みが必要だと話している。同センターが出した40ページの文書が、クルーズ客船会社が航海を再び始めるために取らなければならない措置の概要を示している。

乗客を乗せてクルーズを始める前に、クルーズ客船会社は模擬航海を行うことが要求されることになり、危険を軽減するために取られている安全対策をCDCが検査することになる。乗客と船員は、航海日とクルーズの終了時に、検査も受けなければならない。航海は、7日間を越えるものは許可されない。

この変更は、3月以来、完全休業していたフロリダ州のクルーズ産業にとっては、大勝利だ。クルーズ産業は、フロリダ州の150,000人以上の雇用と85億ドル以上の消費に責任を負っている。(WESH: 11:08 PM EDT Oct 30, 2020)

カナダ、100人以上の乗客を乗せたクルーズ船を2021年3月まで禁止(カナダ)

クルーズ船は3月1日まで、カナダ水域で航海することが許されないことになった。

カナダ政府は木曜日、2021年2月28日まで、同水域からクルーズ船を出発させることを禁止すると発表した。この命令は、旅客船、とりわけ、クルーズ船または「pleasure craft(=娯楽船)」で、100人以上の乗客を乗せて、船上で宿泊できるものに関するものだ。

カナダは3月19日、初めて禁止命令を発令した。5月末に延長し、この延長は土曜日に失効することになっていた。木曜日の延長は、この禁止が再び更新されることになるまで、クルーズ船が1年近く、カナダ水域から姿を消すことを意味する。

「パンデミック(注、国境を越えた大流行)中、カナダ人と運輸労働者の安全を維持することは、私の最優先事項です。」とカナダのMinister of Transport(=運輸大臣)であるMarc Garneauは、ツイートでこのニュースに触れ、語った。「この点を念頭に置いて、わが政府は、2021年2月28日まで、カナダにおけるクルーズ船と娯楽船に関する対策を延長する発表をいたします。」

この命令の下では、海上タクシー、フェリー、その他の「essential passenger vessels(=必須の旅客船)」は、運航を継続することが可能だ。しかしマスク、収容力の規制、物理的距離を取ること、衛生強化といった、COVID-19の拡大を減らすための連邦政府、州政府、そして地元の指針に従うことは要請される。(中略)

カナダでは、Johns Hopkinsの資料によると、COVID-19の231,000例を超える症例が見られており、パンデミックが始まって以来、10,000人以上が死亡している。(後略)(USA TODAY: Oct. 30, 2020)

Fincantieri、パンデミック後2隻目の新クルーズ船、引き渡し(イタリア)

Fincantieriは、Royal Caribbean Groupによって保有されている商標の1つであるSilversea Cruisesに、Silver Moonという新しいクルーズ船を引き渡した。イタリアのアンコナにある造船所で建造されたもので、コロナウイルスの拡大を緩和するためのイタリアの取り組みのために、春に作業を中断してから操業を再開し、Fincantieriが竣工させた、2隻目のクルーズ船だ。

40,700総トンのSilver Moonは、FincantieriがSilversea向けに建造している3隻の姉妹船の2番船。1番船のSilver Museは、2017年に引き渡されており、3番船のSilver Dawnは、2021年の引き渡しに向けて工事中だ。これらクルーズ船は、長さ698フィートで、298室のスィートに、僅か596人を収容するもので、最も豪華な現代のクルーズ船となる。(中略)

Silver Moonの就航の詳細は、発表されなかった。2021年1月に、フロリダ州から南米に向かう16日間クルーズで航海する予定になっている。

パンデミック(注、国境を越えた大流行)による遅延後、Fincantieriは首尾よく作業を再開し、船を引き渡している。

1か月前、このイタリアの造船業者は、2020年に2隻目のクルーズ船を引き渡しており、1隻目はパンデミックの後だった。その船は145,000総トン、乗客3,660人乗りのEnchanted Princessで、Carnival CorporationのPrincess Cruisesに引き渡された。

Fincantieriは、2020年に更に1隻追加のクルーズ船を引き渡す予定で、それが135,500総トンのCosta Firenzeだ。この船は、12月にCarnival CorporationのCosta Cruisesに引き渡されることになっている。Costaは最近、同船の就航が2021年2月末まで遅れることを発表している。(The Maritime Executive: 10-30-2020 07:12:57)