2022年8月

HOME > 海外旅客船情報 > 2022年8月

2022年8月の海外旅客船情報

専門家はスリ・ランカの港の中国船寄港を巡るインドの「大騒ぎ」を退ける(スリランカ・中国・インド)

スリ・ランカがインドのメディアに対し、中国の調査船がハンバントータ港に接岸することを許可したことを確認したことを受けて、中国の専門家らは月曜日、そんな動きは通常のことであるばかりか、経済危機に直面している同国にとっては収入を得る助けともなり、インドは干渉する権利はないと話した。

スリ・ランカ陸軍の報道官の話を引用して、インドのメディア支局のPTIは、月曜日に、スリ・ランカは中国の調査船、Yuan Wang 5が今月、ハンバントータ港に接岸することを許可したことを報道した。インドの当局者は、これまでに懸念を高めており、事態の進展を監視することになると語った。

Global Governance Institution(注、「地球政治研究院」の意)のfounder(=設立者)で、International Center for the Law of Military Operations(注、「軍事行動法国際センター」の意)のdirector(=主任)であるTian Shichenは、Global Times(=環球時報)紙に対し、インドはスリ・ランカの内政に干渉する権利はないのであり、通常の寄港をインドが誇大宣伝していることの背景には、過敏症があると話した。

「全く普通のことであり、どこの国から来た船も、港を管理する国により許可を受ければ、寄港できます。」とTianは話した。「そして、これは調査船なのです。たとえ軍艦であっても、港を管理する国の関連法規に適合する寄港であれば、通常のことなのです。」

Tianは、インド船は他国において同様の寄港を行っており、したがって中国船による合法的で合理的な寄港を騒ぎ立てる理由はないと話した。

インドのニュース支局のThe Hindu紙によると、スリ・ランカのDefense Ministry(=国防省)も、この寄港は、インド、日本、そしてオーストラリアといった国から来た船が定期的にそうした寄港を行っているように、この寄港は「nothing unusual(=変わったことは何もない)」とも述べていた。

2017年、スリ・ランカは、この南港をChina Merchant Port Holdingsに賃貸した。スリ・ランカに影響を与える経済的苦悩にも拘らず、同港のドライ・バルク貨物(注、液体でない貨物の意)は、2022年の最初の5か月間に、前年比で1.5パーセント増加した。ハンバントータ港も、この燃料の欠乏した国に5,000トンの石油の輸送を促進していた。

中国の専門家は、寄港した船は、燃料補給や日常品の取得のようなサービスで、管理国に外国為替収入をもたらし、現在、経済的苦悩と取り組んでいるスリ・ランカに、何らかの支援を提供することになると話した。

Chinese Academy of Social Sciences(=中国社会科学院)のNational Institute of International Strategy(注、「国立国際戦略研究院」の意)のassociate research fellow(=準研究員)のLiu Xiaoxueは、Global Times紙に対し、月曜日、中国の会社によって経営されている商港であるハンバントータの使命は、世界中から来た船のために尽くすことにあると話した。

「今やスリ・ランカは経済危機に直面しており、ハンバントータのような港は、スリ・ランカ政府のために収入やドルを生み出すため、より多くの船に寄港してもらう必要があるのです。」とLiuは話した。(Global Times: Aug 01, 2022 09:20 PM)

Royal Caribbean Group株が下落:何が起きている?(米国)

Royal Caribbean Cruises Ltd (NYSE: RCL)株が、月曜日の朝、同社が元本総額9億ドルで、senior convertible notes(=優先転換社債)の私募を発表したのを受けて3.87%下落し、37.21ドルで取引されている。

何が起きた?

「この募集目的は、以下に書かれているように、株主に対する希釈効果のない方法で、既存の短期満期のconvertible bonds(=転換社債)の何がしかを、新たな長期転換社債と差し換えるものです。」とRoyal Caribbean GroupのChief Financial Officer(=最高財務責任者)のNaftali Holtzは語った。

Royal Caribbeanは、同社はこのConvertible Notes(=転換社債)の売却から得た収益を、2023年11月15日満期のconvertible senior notes(=優先転換社債)2.875%と、2023年6月15日満期の優先転換社債4.25%の割合を、open-market purchases(=公開市場買い付け)、privately negotiated transactions(=私的相対売買)、tender offers(=株式公開買い付け)、あるいは別の方法で買い戻すために使用する意向であると話している。

Benzinga Proの資料によると、Royal Caribbeanは52週間の最高値が98.27ドルで、52週間の最安値が31.09ドル。(Investing.com: Aug 01, 2022 14:11)

事故を起こしたWAフェリーの船長、辞職(米国)

木曜日にウェスト・シアトル近くで針路から外れたCathlamet(=キャスラメット、注、地名)というフェリーの船長が、月曜日に辞職した。この衝突で、怪我人や危険物の漏出はなかった。

Washington State Ferriesのspokesperson(=広報担当者)のIan Sterlingは、月曜日に船長が辞職し、このフェリーはあの地点で守らなければならない速度よりもずっと速く動いていたことを確認した。船長の氏名は公表されていないが、薬物やアルコールの検査を受け、結果は陰性だったと話した。衝突の原因となった操舵室で何が起きたのかは、ハッキリしないままだ。Sterlingは、機械的なミスは排除できないともしていた。

「本当に謎です。」とSterlingは話した。「何か悪いことが起きたのです。」

Cathlametは木曜日の朝、午前7時55分頃、バション島を出発し、ウェスト・シアトルのFauntleroy(=フォントゥラロイ、注、「小公子」の意)埠頭に向け、東に向かっていた。船舶の位置を追跡できるウェブサイト、Marine Trackerによると、航海の大半は通常通りだった。しかしこの埠頭に接近した時、このフェリーは南によろめいたのだった。針路から大きく外れ、北に面した同船の側面が、ドルフィンとして知られている南側の一群の杭に衝突した。

この衝突で、船の一方の隅がくしゃくしゃに潰れ、picklefork(=ピクルフォーク)として知られている旅客甲板の外側の一部が崩壊した。数台の乗用車がこの衝突で損傷し、1台は金属によって閉じ込められ、そこに留まっている、とSterlingは話した。

Issaquah(=イサクア、注、地名)級フェリーの一部として就航した1980年代の船であるCathlametの修理費の初期見積もりは、500万ドルから700万ドル。この数字は、調査が継続するにつれて容易に増える可能性がある、とSterlingは話した。(後略)(The Seattle Times: Aug. 1, 2022 at 4:16 pm)

Ritz-Carlton、再び就航クルーズ延期(米国)

The Ritz-Carlton Yacht Collectionは今日、声明文によると、進行中の世界的なサプライ・チェーンへの手腕の試される事態と、仕上げの最終段階に必要な何がしかの必須物資が前例のない受領遅延に見舞われているため、就航航海を延期すると発表した。

Evrimaは、Ritz-Carltonの初ヨットで、今やバルセロナから、2022年10月15日に出航する。このクルーズ商標は、元々、2019年に就航する意向だった。Ritz-Carltonは、影響を受けた客と旅行代理店に、個別に連絡すると話した。

予定変更の影響を受けた客は、自己の航海を利用可能な旅程に延期するか、返金を求める選択をすることが可能だ。(Cruise Industry News: Aug 05, 2022)

ノルウェーのクルーズ船、フィヨルドで座礁(ノルウェー)

ノルウェーのクルーズ船は、同国西海岸沖の浅瀬で座礁した。

ノルウェーのクルーズ船運航事業者であるHurtigrutenは、ノルウェー最長かつ最深のフィヨルドであるソグネ・フィヨルドの入り口近くで、事故が発生したと話した。MS Richard Withは、通常の運航ではなく、乗客は乗船していなかったという。怪我人はおらず、船員には危険はないと、この運航事業者は付け加えた。同船は安定しており、曳航支援を待っているところだという。

Hurtigrutenは、ノルウェーの風光明媚な沿岸に沿ってクルーズを運航している。(Sky News: Friday 5 August 2022 14:21, UK)

ケニア、新造船所とビクトリア湖向けの新フェリー開設(ケニア)

地域の造船と修理の中心地となるというケニアの野心は、70年近い間で、地元で組み立てられることになる最初の船の進水を経て、大きな節目を迎えている。

President(=大統領)のUhuru Kenyattaは、海運の中心地としての東アフリカ国家の地位を得るべく、ケニアの海上輸送と物流部門の再開を見守ってきたが、Kenya Shipyards Limited (KSL) のKisumu Shipyard(=キスム造船所)を正式に開所してから、キスム埠頭で新しい1,800トンのMV Uhuru IIというワゴン・フェリーの進水に立ち会った。

2000万ドルのMV Uhuru IIは、オランダの提携先であるDamen Shipyardsと協働しているKSLにより、地元で建造される最初の船だ。このフェリーは、竣工間近だが、今年後半に就航するものと見られている。

Damenは、オランダに本拠を置く国際的な造船所グループで、このフェリーの建造で必要とされる技術的な専門知識の提供の他、船舶工事に関する相談業務を通じて、KSLを支援してきた。

「このフェリーは、ケニアが地域造船の中心地としての地位を得て、ケニアの計り知れないblue economy(=海洋経済)の可能性を開くことを狙った旗艦事業なのです。」とKenyatta大統領は語った。

造船業や修理の他、海上輸送や物流、漁業を含む海洋経済の鍵となる下位部門は、活用されなければならない低い位置にぶら下がっている果実(注、簡単に達成できる目的)だと付け加えた。

Kisumu Shipyardでの、このフェリーの組み立ての成功は、ここでの開発により、ケニアの納税者にとって、1080万ドルの輸入を節約することになり、キムス港の牽引能力は、3,060トン以上に増加した。1966年建造で、1,260トンのMV Uhuru 1を補完することになる。この船は現在、商品、主として石油製品を、隣国のウガンダに輸送している。

MV Uhuru IIは、ビクトリア湖において、近隣諸国に石油、石油製品、その他の商品を輸送するために使用されることになり、東アフリカ地域に尽くす複合輸送システムを構築するケニアの広範な計画の一部を形成する。この計画には、ビクトリア湖のキムス港再開も含まれており、これにより、道路、鉄道、そして水運を含む複合システムを構築することになる。

このフェリーの進水は、8月9日に予定される総選挙のために離任することになっているKenyatta大統領が、キスム鉄道駅を開設し、鉄道輸送はこの湖畔の都市を地位を経済中心地に急騰させ、タンザニアやウガンダばかりではなく、ルワンダ、ブルンジ、南スーダン、そしてコンゴ民主共和国のような他の国々を結ぶことになるという楽観的な見通しを表明して、僅か1日後に到来した。

「この鉄道により、モンバサからキスムへの旅行費用は減少します。また、モンバサからキスムへの商品輸送の費用も減少します。」と大統領は語った。

ビクトリア湖で使用される船舶の修理、改装、再生を行うキスム造船所の開業で、今やケニアは、この地域において、儲かる造船と修理事業で競争することになる必要な施設を同国にもたらすことになる2つの造船所を有することになった。

ケニアは、モンバサ造船所(昨年12月に開業)と共に、同国は、外国の造船所で船を維持することになる外国為替の点で、大幅に節約することもできるようになると信じている。これらの造船所は、KSLが経営しており、この軍営機関は、既にタンザニアとウガンダから、船舶建造で6件の受注を確保し、他に地元企業からの11件の注文を受けている。

この2つの造船所により、ケニアは、活力ある地元造船業を何とか築いている南アフリカとエジプトとの同盟に参加している。(The Maritime Executive: Published Aug 5, 2022 6:46 PM)

Norwegian Cruise Line、最新船進水(イタリア)

Norwegian Cruise Lineは、最新のクルーズ船を進水させた。Vivaだ。

この新船は、同社の新たなPrima級の6隻の船の2番船。同船は、イタリアのベニス郊外のFincantieri造船所の乾船渠から進水し、初めて水に触れた。

「Norwegian Vivaの進水は、大変に待ち焦がれていたものであり、我々全員にとって、信じられぬ位、誇らしい日であります。弊社の19番目の船で、革新的なPrima級の2番船として、Norwegian Vivaは、お客様に想像できる最高の休日体験を提供するための現在進行中の弊社の取り組みを代表し続けるものであります。」とNorwegian Cruise Lineのpresident and chief executive officer(=社長兼最高経営責任者)であるHarry Sommerは語った。「Norwegian Vivaの名称の意味は「to be alive(=元気はつらつ)」であり、本船のモットー(=標語)は「Live it Up(=大いに楽しめ)」で、弊社はこれを実践することが待ちきれないばかりか、一生の休暇のために間もなく乗船するお客様をお迎えすることが待ちきれません。」

今や工事は、Vivaの内装や客室で続いているところだ。この船は来年、Norwegianに正式に引き渡され、航海を始めることになる。(Caribbean Journal: 2022/08/07)

Yangzijiang Shipbuildingの上半期の純利益17%増(中国)

Yangzijiang Shipbuilding Holdings Ltd.は、記録的な造船収益により、上半期の純利益が、前年度よりも17%増の13億7000万中国人民元(2億260億米ドル)だったと話した。

このシンガポール上場の造船業者は、日曜日、上半期収益は、年70%増で、97億4000万中国人民元に達したと話した。同社の造船収益は、上期において記録的に高い85億人民元だったと話した。

Yangzijiang Shipbuildingは、過去1年間に18隻、10億9000万米ドルの新規受注を確保しており、傑出した注文簿の合計は、81億3000万米ドルとなっている。(MarketWatch: Aug. 7, 2022 at 7:49 p.m. ET)

中国、造船能力増強を見せる中、2隻目の大型クルーズ船の建造開始へ(中国)

月曜日、中国は、同国2隻目の大型国内建造クルーズ船の工事を開始し、ニュース・ウェブサイトのchinanews.com.cnの記事によると、同国が大型クルーズ船の設計と工事の中核となる技術を獲得したことを示唆するものだという。

この動きは、中国での大型クルーズ船の大量生産に向けた画期的な一歩でもあり、これは、中国製造の世界的な注目度の強化と相まって、国内造船業の向上には重要なものでもある、と同記事は述べた。

このchinanews.com.cnの記事によると、同船は、国有のChina State Shipbuilding Corp傘下にあるShanghai Waigaoqiao Shipbuilding Coにより工事中だが、高さ(注、長さの誤りか)が341メートルで、幅が37.2メートルになるように設計されているという。本船は、合計142,000トンになるもので、2,144室の客室が備え付けられ、最大航海速力は22.7ノット。

中国初の国内製造クルーズ船との比較では、この新たな反復は、トン数、高さ(注、長さの誤りか)、そして客室数の点で改善されている。また、他のモデルとの比較で、同船をより環境に優しくするdesulfurization tower(=脱硫塔)のような、何がしかの装置も設置されている、と同記事は述べている。

中国最初の大型クルーズ船である、クルーズ船H1508も上海で工事中であり、5月末に、この船の全工程の60パーセントを越えており、本船は、2023年下期に引き渡される見込みだ、とChina News Serviceは木曜日に報じた。この記事では、前述のクルーズ船は、16層の生活・娯楽区画を備えており、これには、大型公演センター、買い物広場、画廊、そして子供センターといった余暇施設が含まれているという。これまでに、このクルーズ船の約40パーセントの詳細設計が完成している。

7月13日のShanghai Securities Newsの報道によると、中国はその初の国内製造大型クルーズ船の工事の約77パーセントを終えているという。同船もShanghai Waigaoqiao Shipbuilding Coにより工事中だ。(Global Times: Aug 08, 2022 06:25 PM)

満員にするための「常軌を逸した」値引きを拒絶、Del Rioは、2023年のNCLHの価格は記録的な2019年の20%増だと話す

Norwegian Cruise Line Holdingsは、短期的占有率を引き上げるために価格を犠牲にしない、CEO(=最高経営責任者)のFrank Del Rioは、火曜日に強調した。

NCLHは、今年は競合する上場企業よりも低い有償利用率を想定しているが、満員にするために値引きする計画はない。

「crazy(=常軌を逸した)」価格でクルーズは売らない

「弊社では、他社のように短期的な占有率を追い求めたり、常軌を逸した価格でクルーズを売ることは可能ですが、しかしそうしたことは致しません。決してそうしたことをしたことがありません。それは弊社の戦略ではないのです。」とDel Rioは、同社のテレビ会議による業績発表で、分析者らに語った。

2008年と2009年のthe Great Recession(=大不況、注、リーマン・ショック)に言及し、この時は、競合他社の中には、料金を「ridiculous(=馬鹿げた)」水準にまで引き下げて、場合によっては回復するのに10年かそれ以上かかったところがあったという。収益は、未だに回復していない。

長期的展望

「私は次の四半期などの上辺を飾るために、10年以上も、進んで会社に抵当権を設定することはしません。そんなことは致しません。弊社は、長期的な展望に立っております。長期的な基盤に立って、事業を経営しております。COVIDは、大きな影響を与えております。その回復は、インスタントのマッシュ・ポテト(=即席のすり潰した芋)のようなわけにはいきません。即席のすり潰した芋が欲しいのならば、どこかに行ってください。というのは、弊社は長期的な経営をしているのであり、それに、弊社の価格戦略は実際に制御されたもので、そのように証明されているのです。」とDel Rioは、熱を帯びて語った。

株式は12%下落

しかし投資家の中には、短期に集中しているように見える者もおり、NCLH株は火曜日の午後早く、12%下落した。動向としては改善しているものの、NCLHは今日、第3四半期の赤字を示唆した。これは、Royal Caribbean Groupが7月28日に、第3四半期の利益を予想したものに引き続くものだった。

Del Rioは、2022年を「transition(=移行の)」年であると呼び、NCLHは、正常な利幅、収益、採算性、そしてEBITDA(=金利・税金・償却前利益)を回復するため、2023年に集中していると語った。「It's all 2023 and beyond(=全ては2023年以降です)」と語った。

2023年、20%値上げ

こんなにも自信に満ちている理由を説明すると、Del Rioは、2023年の価格は、記録的な年だった2019年よりも20%以上高くなっており、NCLHの3社の商標の全てで、2桁の上昇になっていることを開示したのだった。

販売は40%増、収容力は20%増

更に2023年クルーズの販売は、2019年の航海向けの2018年の同時期の予約と比較して、収容力が20%増になっていることを考慮に入れると、「whopping 40% higher(=実に40%増だ)」とDel Rioは分析者に語った。

これらの予約の大半は、かなり高い割合示して以来、不動のものと見られており、2019年との比較で4倍になる。これには、NCLHによる航空機が含まれており、航空機・船の予約が「stickier(=不動)」の傾向にあることが含まれている。(Seatrade Cruise News: Aug 09, 2022)

ジュノー警察、クルーズ船から転落して行方不明になった男の身元判明(米国)

ジュノー警察は、月曜日の夜にジュノー水域のクルーズ船から転落して行方不明になった船員の身元を明らかにした。

警察は、テネシー州出身の31歳の男性は、Lorenzo Anthony Holmes Jrという名前だと話している。Holland AmericaのKoningsdamのエンターテイナー(注、芸能人)で、5月以来、勤務していた。

当局者は、船内のビデオが、ある人物が同船の手摺を乗り越えたのを捉えていると話している。別のクルーズ船の目撃者が、誰かが海中に転落するのを見ており、その後、助けを求めていたという。Holland Americaは火曜日、この男性は「intentionally(=故意に)」船外に転落したようだと話した。Coast Guard(=沿岸警備隊)がこの海域を捜索したが、誰も見つからなかった。

Juneau Police Lt.(=ジュノー警察警察官)のKrag Campbellは、現在までのところ、本件は行方不明の事例のようなものとして取り扱っていると話している。「遺体はないですが、検視官事務所に回されるようなものはありません。」とCampbellは話した。「判断するようなものはありません。」

Campbellは、目撃者と船が動いているので、捜査には特別の調整が取られることになると話した。警察では、分かったことを文書にし、これを裁判制度が遺体無しで法的死亡の宣言を可能にするために役立てることになる。

Holland Americaは、影響を受けたチーム・メンバーや客に対し、カウンセリング・サービスを提供していると話した。(Alaska Public Media: August 11, 2022)

スコットランド国民党政府、出資者計画が混乱している中、ウクライナ難民のため2隻目のクルーズ船を傭船(英国)

2隻目のクルーズ船が、スコットランドに到着しているウクライナ難民の住居として使用されることになった。

The Scottish Government(=スコットランド政府)は、グラスゴーのクライド川で、M/S Ambitionという船を傭船する。Ministers(=大臣ら)は、同船は9月まで完全運航で、1,750人までの人々に宿泊設備を提供することになると話した。

現在、エジンバラに停泊している1,600人から1,700人の難民のための宿泊設備として使われているMS Victoriaに加わることになる。宿泊設備の不足と、査証申請の急騰の中、3か月間の超出資者計画が中止になってからやって来たものだ。

この計画では、これまで、ウクライナからスコットランドに無事やって来た10,056人の避難民に対する安らぎの場を提供しており、3,000人を収容するという元々の関与からは、遥かに超えたものとなっている。しかし2隻目の船を借りるという動きは、人権活動家や野党の懸念を高めている。(後略)(The Scottish Daily Express: 14:42, 12 AUG 2022)

ヨーロッパの干ばつ、リバー・クルーズの死の暗示(抄訳)

パンデミックで混乱した海が安全になったと思った矢先に、ヨーロッパは別の激動の夏を迎えている。今回は、パンデミックのお役所仕事ではなく、大陸が歴史上最悪のものとなったように見えるものだ。EU(=ヨーロッパ連合)とUK(=連合王国、注、英国)の土地の約63%が、先週、EUのEuropean Drought Observatory(注、「ヨーロッパ渇水観測所」の意)によれば、干ばつ注意報か警報が発令されており、そしてこの数字は、英国が14地域の内、8地域で干ばつを宣言する前に発令されたものだ。新たな警報が、毎日、注ぎ込まれている。

風景が、燃えやすく乾燥したものとなっている一方、水位は急減している。河川や湖は干上がっており、貿易や産業に対しても、徹底的な破壊となっており、パンデミックのおかげで既に打撃を受けている分野にも打撃となっている。すなわち、観光業だ。更に悪いことに、専門家らは、これは物事が起こる兆候だと話している。

ライン川での劇的な出来事(略)
急騰する事業、今までは(略)
無傷の川はなし(略)
干上がった湖(略)
渇水から鉄砲水(略)
不確かな将来(略)

(CNN: Published 14th August 2022)

サン・フランシスコ湾フェリーの乗客、船外に飛び降り(米国)

オークランド発。Water Emergency Transportation Authority(注、「水上緊急交通局」の意)からの声明によると、サン・フランシスコ湾フェリーの乗客が日曜日、Oakland Estuary(=オークランド・エスチュエリー、注、「オークランド河口」)に「believed to have jumped(=飛び込んだものと考えられる)」という。

「船長は目撃者から通報され、救助手続きを開始すべく、直ちに船を転進させた。」と同声明にはあった。「第一対応者には連絡が取られ、この水上救助作業を引き継いだ。フェリーの船員は、地元当局者が到着するまで、現場に留まった。」

The United States Coast Guard(=合衆国沿岸警備隊)は、現場に召集されて救助を試みた。声明文には、当該人物が見つかったかどうかは述べていない。KRON4(注、地元テレビ局)は、運輸当局と連絡を試みたが、本部はCoast Guard(=沿岸警備隊)の方だとされた。

Petty Officer(=下士官)のTaylor Baconは、KRON4に対し、911番通報(注、緊急通報)がオークランドからこの軍事部門に中継されて、日曜日の午後4時頃に、沿岸警備隊が関わったと話した。

誰も見つからず、沿岸警備隊は月曜日の午前1時頃、捜索を終了した、とBaconは話した。Oakland Fire Department(=オークランド消防局)の広報官はKRON4に対し、同人物は月曜日の深夜現在、発見されておらず、地元当局は「until around midnight(=深夜頃まで)」水上捜索を行ったと話した。(後略)(KRON4: Aug 15, 2022 / 11:23 AM PDT)

巨大クルーズ定期船、Mein Schiff 3が今日、リバプール訪問(英国・ドイツ)

リバプールを訪問する最大のクルーズ船の1隻が、今日(月曜日)、当市のクルーズ・ターミナルで見ることが可能だ。

特大クルーズ船、Mein Schiff 3は、TUI Cruisesが運航しており、12日間英国一周クルーズの途上にあり、ドイツのブレマーハーフェン港、発着。リバプール到着に先立ち、同船はスコットランドを訪問しており、そしてちょうどベルファストからやって来たところだ。リバプールに滞在した後、同船の次の寄港地は、チャンネル諸島のガーンジー島となる。

Mein Schiff 3は、15層甲板の豪華な快適設備を自慢としており、これには、9つの食堂とビストロ(注、一杯飲み屋)が含まれる。この船齢8年の船は、1,000人の職員の他、最大2,500人の乗客を収容する。

1,200室以上の船室があり、直近のリバプール訪問は6月だった。Mein Schiff 3は、6隻の同型の姉妹船の1隻であり、全てに1番から6番までの番号が付いている。(LiverpoolEcho: 05:30, 15 AUG 2022)

予約システムが故障、運転手らはBC Ferriesで何時間も待たされる(カナダ)

月曜日(8月15日)にBC Ferriesに乗船していた乗客にとって、技術的困難は、渋滞状況を助けることにはならなかった。

同機関は午後12時45分に、予約システムがダウンし、旅行者が予約や予約変更ができなくなったとする勧告を出した。午後3時現在、同システムはダウンしたままとなっている。

月曜日の朝の午前8時までに、BC Ferriesは可能な限り多くの車両を職員が積み込んでいると述べたが、ナナイモのデューク岬に向かう運転手は、ツワッセン・ターミナルで渋滞し、航海を待つことになった。午後3時現在、午後10時45分発の便に空きがあるだけだった。火曜日の午前5時15分の便には余裕があるが、午前7時45分と午前10時45分の便は、満席となっていた。他の方向に向かうものも、同様に午後10時45分の便だけが選択肢となっていた。

ツワッセンとスワーツ湾間の1時間に1便の航海にも拘わらず、こうした離島に向かう旅行者は、午後7時の便の切符が受け付けられていることから、4航海待ちとなっている。他の方法との接続も、旅行者らは2航海待ちに直面して、正午頃に始まった。

予約システムはダウンしたままだが、情報を求める者には、現在の状況は、cc.bcferries.comで、実現可能な選択肢として残っている。BC Ferriesは、Twitter(=ツイッター)をフォローすることも推奨している。(Saanich News: Aug. 15, 2022 3:00 p.m.)

Disney Cruise Line、5歳から11歳の子供のワクチン要求中止(米国)

Disney Cruise Lineは月曜日、12歳未満の子供のワクチン要求を中止すると述べた。

9月2日から、Covid-19に対するワクチン完全接種要求は、合衆国とカナダの港湾を出発する航海の、5歳から11歳の客には、もはや適用しない。

このクルーズ客船会社の以前の規則は、9月1日まで出発の航海に未だに拡張されているが、5歳以上の客には、Covid-19に対するワクチンの完全接種を要求していた。US Food and Drug Administration(=合衆国食品医薬品局)は、生後6か月の若い子供に対するCovidワクチンを許可しているが、このクルーズ客船会社は、最も若い子供に対しては、要求を拡大していなかった。

この変更により、ワクチン要求は12歳以上の全ての客には未だに適用されることになる。このクルーズ客船会社は、ワクチンは若い旅行者には推奨されていると述べている。

「CDC(=疾病対策予防センター)の指針を考慮して、Disney Cruise Lineは11歳以下の客に対し、航海前にワクチン完全接種を受けることを強く推奨しています。」とDisney Cruise Lineのウェブサイトにはあった。

Covid-19の検査は、ワクチン接種済の旅行者と、未接種の旅行者に対し、異なる条件で、全ての客に対して要求されている。

航海の1日から2日前に、Covid-19の検査で陰性だったワクチン完全接種済の客は、クルーズ・ターミナルでの検査は免除される。要求されている陰性検査結果を提供しないワクチン完全接種の客は、クルーズ・ターミナルで検査を受けることが要求されており、この検査は料金が請求される。

完全にワクチンを接種していない客は、旅行前に陰性の検査結果を提供しなければならず、Disneyの費用負担で、乗船前にターミナルで2回目の検査を受けなければならない。

CNN Travelでは、この改訂方針についての論評を求めて、Disney Cruise Lineと接触している。(後略)(CNN: Published 16th August 2022)

Royal Caribbean、2022年の大半を船を陸揚げすることになった厳格なコロナウイルス対策を経て、香港発の航海再開を計画

Royal Caribbean Internationalは、ここの「cruise to nowhere(=どこにも行かないクルーズ)」の船の1隻を使って、香港に復帰する計画を立てており、それを行うための承認を求めている、とthe Post紙は情報を得た。一方である業界指導者は、当市に運航復活を惹きつけるための更なる対策を求めている。

政府が、オミクロン変異株の拡大を堰き止めるため取り組みを強化し、クルーズと旅行業全体が急停止を余儀なくされ、今年初めにクルーズは中止になった。当局は、これまでのところ、クルーズ業界に対する如何なる緩和対策も発表していない。

Royal Caribbeanは火曜日に、Legislative Council(=立法院)のHealth Bureau(=保健局)当局者に対し、その計画を提示すべく代表者を送り、手順や医療施設の詳細を述べ、船上で可能性のあるCovid-19のアウトブレイク(=勃発)に対処できる能力があることを実証することを狙っていた。

当市のKai Tak Cruise Terminalを経営しているWorldwide Cruise Terminalsのmanaging director(=業務執行取締役)であるJeff Bentによると、この提案では、業界の高度な公衆衛生基準、社会距離戦略、感染追跡、そして船上の医療設備の概要も示したという。

20人余りの他の観光業やクルーズ代表者らとの密室会議に出席したBentは、Royal Caribbeanは、大いに緩和したパンデミック対策を取ってクルーズ運航を再開した他国を引き合いに出し、オミクロンの勃発の最盛期における合衆国内の乗客の低入院率に関する資料を提供した、と付け加えた。

「(これらは)保健局と共有すべき基本的な情報で、というのは、誰もがクルーズ(の運航)に精通しているわけではないからです。」とBentは話した。「Royal Caribbeanは、(再開の準備に)最低3か月から6か月の告知が必要だと話していました。」

しかし、これまでのところ、当市において運航再開を要求しているのは、同社のみだったと述べた。

「ここは、市場において確立した商標であり、商標や旅行業での名声を築いており、香港市場における取組や投資により、他のクルーズ客船会社よりは、再開は容易かも知れません。」と話した。

2月初め、このクルーズ客船会社は、地元の「cruises to nowhere(=どこにも行かないクルーズ)」の全てを中止し、香港の厳格な反パンデミック対策を回避するため、ここのSpectrum of the Seas(=スペクトラム・オブ・ザ・シーズ、注、「海の波長分布」の意)という船を、シンガポールに移動させていた。この動きは、当市をアジアのクルーズ中心地としようとする野心の他、当市の利用率の低いKai Takクルーズ・ターミナルに対する打撃となった。(中略)

The Post紙では、Royal Caribbeanに論評を求めている。(South China Morning Post: 10:00am, 17 Aug, 2022)

StorylinesとBrodosplit、新しい居住クルーズ船建造で正式署名(クロアチア)

StorylinesとBrodosplitは正式に、2025年引渡しの居住クルーズ船の新造契約に署名した。

プレス・リリースによると、この契約は、住民547人乗りのLNG(=液化天然ガス)駆動船で、15億ドル相当のものだという。

Brodosplitを所有するDIV Groupは、クロアチアにおいては、ある種のpre-bankruptcy protection(=事前破産保護)下にあると言われている。

「弊社は、高品質の旅客船を引き渡して来た長い歴史を有する、そうした評判の良いヨーロッパの造船所と提携して興奮しております。」とStorylines CEO(=最高経営責任者)のAlister Puntonは声明において述べた。「弊社の居住所有者は、快適な自宅に居ながら世界を旅行できることから、この最新鋭の船に引っ越すことが待ちきれません。」

「弊社は、Storylinesと、この革新的な船を建造することをうれしく思います。」とBrodosplitのPresident of the board(=取締役会会長、注、社長)のTomislav Debeljakは、プレス・リリースを通じて述べた。「弊社は常に、業界に進歩をもたらし、新技術を導入する事業に参入して参りました。この船は、様々な省エネルギーの特色を備えており、二元燃料駆動機関(燃料油とLNG)を有し、有害な粒子やガスの排出の可能性を最小限にすべく最適化されることになります。多くの新しい環境に優しい技術と、弊社が開発している船舶システムは、弊社にとっては、これを大変に興奮できる事業にするものとなります。」

この船の住宅の価格は、本船の耐用期間中、100万ドルから800万ドルの範囲。限定数のある24年間賃貸は、647,000ドルからだ。(Cruise Industry News: Aug 19, 2022)

元Maasdamが3000万ドルでフランスの新設クルーズ客船会社に売却された可能性(フランス)

Holland America Lineの元Maasdamが、Masters Shippingによると、売却されたという。Cruise Industry Newsに宛てた電子メールにおいて、CFCとして知られている会社に同船を売却する際、Masters Shippingは仲介業者として行動したことを確認した。

本船は、Crew Centerの報道によると、直近までAegean Mythとして知られており、3000万ドルでフランスの新設クルーズ客船会社に売却されたと伝えられているという。今やピレウスに向かっており、同船はRenaissanceに改名されている。

元々はMaasdamとして進水したこのFincantieri建造船は、1993年のお目見えで、パンデミックまで航海していた。その後、Carnival Corporationはこの船を、係船クルーズ船隊を集めていたギリシャの実業家、Marios Iliopoulosの支配下にあるSeajetsに売却した。

CFCは、Crew Centerによると、フランスの新設のCompagnie Francaise De Croisieresだという。発行時において、これ以上の詳細は入手できなかった。(Cruise Industry News: Aug 20, 2022)

クルーズ船はトン数の点で、年初来、記録的(スペイン)

土曜日、パルマには5隻のクルーズ船がいた。この合計トン数は、610,231トンだった。これは今年の夏の記録、7月22日の603,989トンよりも高いものだった。

この5隻の内の3隻は、メガ・クルーズ船(注、特大クルーズ船)の範疇に属するもので、いずれも150,000トンを超えるものだった。すなわち、Aida Cosma、Anthem of the Seas、そしてNorwegian Epicだ。他の2隻は、Marella Discovery 2と、乗客数が僅か450人の超豪華クルーズ船であるSeabourn Sojournだった。

この3隻の巨大船は、最大搭載旅客数を合わせると、14,200人を超える。合計では、この5隻の船は、収容力を減らして運航を継続しているが、16,500人近い乗客を積載可能だ。

現在、3隻以上の船が、ある日に同時に入港することが許されている。すなわちこの土曜日は、そうした日の1つだ。来年からは、こうした例外的な日はないことになる。3隻が限度となる。(Majorca Daily Bulletin: 20/08/2022 18:57)

難民を収容する船がオランダに出発準備完了(オランダ)

Central Agency for the Reception of Asylum Seekers(注、「難民受け入れ中央局」の意)と政府に依頼された大型クルーズ船が、エストニアからオランダに出発する準備が完了した。NOSによると、他に住まう選択肢のない1,000人の難民を収容するために使用されるという。

しかしながらこの船、Silja Europaが、いつ実際に航海を開始して、フェルセンの停泊地点にやって来るのかは、未だに不透明だ。この自治体はNOSに対し、この船がフェルセンに接岸できるのか、いつ接岸するのかは分からないと話した。フェルセンでは、この計画に対する反対が急増している。

「健康管理について考えてください。1人の一般開業医は、既に当地で4,100人の患者を抱えているのです。今、予約が取れればうれしいでしょうが、14日もかかるのです。」とフェルゼン・ノールトの住民の1人は、NOSに話した。5,300人のこの村は、難民を船に収容することに反対しているばかりではなく、フリッシンゲンの市議会も船の受け入れに反対している。

しかしCOAは既に、この船で生活することになる難民には、自前の医師を提供することになると発表している。Rijkswaterstaatと自治体と共に、COAは本船の到着に向けて、フェルセンの現場で準備しているとNOSは報じている。例えば悪天候の場合に同船を保護するため、埠頭には強固な杭が打ち込まれている。

Silja Europaをタリンに引き渡し、オランダに向けて出発するのを待っている海運会社の広報担当者(注、女性)は、本船は既に出発する準備ができていることを確認した。「しかしCOAのチームとの何がしかの合意により、弊社がタリン港の当地に本船を引き渡した後に起きたことは、説明して答えなければならないものです。」とNOSに話した。COAは、この質問に対して最終的な回答をすることができないでいる。(NL Times: Sunday, 21 August 2022 - 11:10)

最上位造船業者、費用の急騰で赤字(韓国)

朝鮮(注、韓国)の最上位造船業者3社は、注文が急騰しているにも拘らず、今年の上期は、赤字が合わせて1.5兆ウォンになっている(1米ドル=1,326ウォン)。主要原因は、2年か3年前に造船業が落ち込み、鋼板費用が急騰した長期に亘る不振の中、低価格受注を受けたことにある。

Korea Shipbuilding and Offshore Engineering(=現代重工業)は、今年上期に6614億ウォンの赤字で、Daewoo Shipbuilding & Marine Engineering(=大宇造船海洋)は5696億ウォンの赤字、Samsung Heavy Industries(=サムスン重工業)は3506億ウォンの赤字だった。

最大の原因は、世界中で原材料価格が急騰する中であった、鋼板価格の上昇だった。鋼板は、船舶を建造する費用の20パーセントを占めており、2021年には500,000ウォンにまで増加し、今年上期には更に100,000ウォン増加した。

造船業者3社は、2019年から2020年の間の同業界の不振の間、多くの受注を獲得したが、競争力を保つため、安くせざるを得なかった。「船舶受注は低価格で受けましたが、鋼板価格は、2020年にトン当たり600,000ウォンだったのが、今年上期にはトン当たり120万ウォンに上昇しました。」と、ある業界内部者は話した。

朝鮮(注、韓国)の造船業者は、コロナウイルスのパンデミックを反映し始めて、より高い価格で受注した来年からは、利益は改善するものと期待している。昨年は目標受注量を越え、そして今年の目標の86.9パーセントは既に達成している。

労働者不足も、苦しめ続けている。労働者合計は、今年上期には36,594人となっており、昨年下期よりも480人の減少。The Korea Offshore & Shipbuilding Association(注、「韓国オフショア造船協会」の意)では、造船所では来月、9,500人という途方もない労働者が不足することになると見積もっている。(Chosunilbo: August 22, 2022 13:02)

ダニューブ川、ドラバ川、サバ川のリバー・クルーズ、堂々復活(クロアチア)

2022年8月22日。パンデミック前、継続的に成長していたリバー・クルーズの傾向が、堂々と復活しているように見える。今年から全てのクロアチアのリバー観光埠頭は、同一の視覚的アイデンティティにより、客を迎えることになる。

SiBが書いているように、これから始まる今年の夏から、クロアチアの河川埠頭は、共通の視覚的アイデンティティを有することになる。ロゴ(注、意匠文字)、6本の同一マスト、そして7枚の旗が、ダニューブ川(注、ドナウ川)のアリマシュ、バティーナ、ブコバル、そしてイロク港、ドラバ川のオシイェク港、サバ川のスラボンスキ・ブロドとシサクに作られる。

この事業価値は、92,000クーナを僅かに下回るもので、Croatian Tourist Board(=クロアチア観光局)が全額負担し、同事業の保有者、ブコバル・スリイェム郡のTourist Board(=観光局)、オシエク・バラニャ郡、ブロド・ポサヴィナ郡、シサク・モスラヴィナ郡の地域観光局、そしてブコバル、オシイェク、スラボンスキ・ブロド、シサクの管轄港湾局が提携しているものだと理解されている。

「この共同事業により、我々の目標は、リバー・クルーズの舟運観光地域における観光部門の注意や関心を高めることにあります。この共通の視覚的アイデンティティと全7本の川の埠頭への適用を推進し、視覚性と、リバー・クルーズのために組織された観光交通市場におけるクロアチアのダニューブ川とサバ川の地位を強化することになります。」とCroatian Tourist Boardのdirector(=局長)、Kristjan Stanicicは語った。

パンデミック前は、リバー・クルーズは継続的成長を記録し、今年、この傾向は回復している。ダニューブ川とサバ川のインフラ投資で、クロアチアの河川観光が、更に魅力的なものとなる。

「これは、クロアチアのダニューブ川地域内の急速に成長している製品・市場であり、かなりの地位を獲得しております。Port Authority of Vukovar(=ブコバル港湾局)の資料によれば、今年これまでに、ブコバル埠頭では339回の接岸、イロク埠頭では89回だと発表されています。75回の接岸はバティーナで発表されており、62回がアリマシュで、ダニューブ川の埠頭だけで合計565回です。因みにパンデミック前の2019年には、ダニューブ川で合計557回、リバー・クルーズ船が接岸していました。」とVukovar-Srijem County Tourist Board(=ブコバル・スリイェム郡観光局)のdirector(=局長)、Rujana Busic Srpakは指摘した。(Total Croatia News: 22 August 2022)

Fred Olsen Jnr、Fred Olsen Cruise Linesの会長辞任(英国)

Fred Olsen Jrは、同名の会社、Fred Olsen Cruise Linesのchair(=会長)の地位から退いた。同業界で35年在職していた。

この動きは月曜日(8月22日)、同客船会社のmanaging director(=代表取締役)、Peter DeerがTTGに対し確認した。「7月初旬にFred Olsen Jnrは、クルーズ業界において35年間の長きに亘って在職したFred Olsen Cruise Linesのchairman(=会長)を辞任し、取締役会から退きました。」と付け加えた。

Fred Olsen Cruise Linesの取締役会とここの持株会社は、Fred及びAnette Olsen夫妻、Richard Aa、Deer、そしてJeremy Dowlerによって構成されている。

「Fred Olsen Cruise Linesと取締役会の全員は、Fred Olsen Jnrに対し、弊社に対する支援と永年勤続に衷心より感謝いたします。」とDeerは結んだ。(TTG: 22 Aug 2022)

世界初の排ガス・ゼロの高速フェリー引渡し(ノルウェー)

EU(=ヨーロッパ連合)が資金を出したTrAM事業の一環として、Wartsilaと提携社は、ノルウェーの通勤航路で運航する排ガス・ゼロ完全電動高速フェリーを引き渡した。

このフェリーは、空や海に排ガスを出すことなく、スタバンゲルとHommersak間で旅客運航するばかりか、完全電動旅客高速フェリーが、大きな裏付けのある成長し得る概念であることを示すものでもある。

TrAM事業は、European Union(=ヨーロッパ連合)のHorizon2020 Research and Innovation(注、「水平線2020年、調査・技術革新」の意)プログラムにより資金供給され、ノルウェーの組織集団であるMaritime Clean Techにより促進されたもので、高度なモジュラー生産により、排ガス・ゼロ高速フェリー概念を作り出すことを狙っている。

モジュラー製造法により、製造費用は25%、工学技術費用は70%低減されることが期待されている。同事業の結果であるこの1番船、MS Medstraumは、今や完全に運航可能だ。

MS Medstraumは、複数地点に停まる通勤航路で、終日、毎日運航し、典型的な巡行速力23ノットで、147人の乗客が積載可能。スタバンゲルとHommersakの間の航路は修正されたが、乗客が待っている場合に停まることになる12か所の停留所がある。したがって現実の航路は、かなり変わり得るものだ。(後略)(safety4sea: August 24, 2022)

Celebrity Cruisesの新しいクルーズ船の工事が転換点に向かう(フランス。米国)

Celebrity Ascent(=セレブリティ・アセント、注、「昇進」「上昇」の意)というクルーズ船が、建造に向けて一歩前進した。

Chantiers de l’Atlantique造船所において、同船のキール(注、竜骨)を形成する巨大な鋼鉄結合ブロックに、儀式用硬貨を溶接し、Edge級4番船の Celebrity Ascentの工事開始を正式に記して、Celebrity Cruisesは水曜日に一里塚を祝った。同船の竜骨の形成は、正式にこの4番船の工事の開始を記すものだ。

Celebrity Ascentは、他の3隻のEdge級の船に加わることになる。Ascentは、高さが17層で、元々のCelebrity Edgeよりも、20メートル長い。Ascentは、船内がより広くて、より豪華であることも目玉とする。

この由緒ある海事儀式において、硬貨を設置したのは、Celebrity Cruisesの親会社であるRoyal Caribbean GroupのPresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のJason Liberty、Chantiers de l’AtlantiqueのGeneral Manager(=総支配人)のLaurent Castaingだった。何世紀にも亘る伝統であるある伝説によると、硬貨を設置することは祝福であり、船の幸運をもたらすものと考えられている。(中略)

Celebrity Ascentは、2023年12月3日にフォート・ローダーデールのポート・エバグレイズでお目見えする。最初のカリブ海のシーズンは、7泊の東カリブ海旅程と西カリブ海旅程を交互に行う。予約は現在、受付中だ。(Cruise: 24 August 2022)

英国のクルーズ客船会社、需要不足でクルーズ中止(英国)

主として英国市場に特化しているクルーズ客船会社のFred Olsen Cruise Lineは、需要不足のため、4本のクルーズを中止した。このクルーズは、Boletteで今年の冬に航海することになっていた。

同クルーズ客船会社は、本年度は常にクルーズにとっては静かな時期だが、予約数と極端に高い燃料価格が、Fred Olsenがこの劇的な対策を取ることを余儀なくさせたと述べた。加えて同社は、ここの他の1隻で行く1航海を、技術的問題を理由に中止した。(中略)

Balmoralは、9月11日にサウサンプトンから航海することになっている。この船の残りの予定は、変わらない。

Fred Olsenにとっては、激動の年となっている。2隻の新船を購入したことを別にすれば、同社は2隻売却してもいる。そのうちの1隻、Black Watchは、このクルーズ客船会社の希望に反し、解体された。(cruisehive: Aug 25, 2022)

Bodrum Cruise Port、Royal Caribbeanのクルーズ船を迎える(トルコ・米国)

このクルーズ船は、長さが347.1メートル、幅が41.1メートルで、総トン数は169,300トン。

Global Ports Holdingの子会社である、トルコのBodrum Cruise Portが、Royal Caribbeanのクルーズ船、Odyssey of the Seasを迎えた。Bodrum Cruise Portは、これはここの歴史上、迎えた最大のクルーズ船だったと話した。

3,693人のアメリカ人、英国人、ドイツ人乗客を乗せ、これはOdyssey of the Seasにとっては、ボドルムへの初航海だった。(後略)(Ship Technology: August 26, 2022)

習、「りすぼん丸」の生存者の家族からの手紙に返信(中国・英国)

8月27日、北京発。Chinese President(=中国国家主席)のXi Jinping(=習近平、注、シー・チンピン)は「Lisbon Maru(=りすぼん丸)」の生存者の家族からの手紙に、最近、返信した。

書簡の中で、Xi(=習)は、中英友好に積極的に献身し続けるよう励まし、更に多くの英国の友人が、両国関係に貢献することを楽しみにしているとした。

1942年10月、1,800人以上の英国人戦争捕虜(POWs)を香港から日本に運ぶため、日本陸軍に徴用された「Lisbon Maru(=りすぼん丸)」という貨物船は、中国の浙江(=チョーチアン)省沖の舟山(=チョウシャン)群島沖で、合衆国陸軍により攻撃された。

合計843人のPOWs(=戦争捕虜)が死亡し、384人は地元漁師により救助された。英国当局者と兵士、そして英国政府は、彼らの支援に対して、深く感謝した。(Xinhua: 2022-08-27 11:16:15)

フィリピン:火がバタンガス州沖の82人が乗った船を飲み込む(フィリピン)

マニラ発:82人が乗ったロール・オン、ロール・オフ (Roro) 船が、金曜日の午後、バタンガス州に向かう途中で出火した、とPhilippine Coast Guard (=フィリピン沿岸警備隊)(PCG)は話した。MV Asia Philippinesは、ミンダナオ島のカラパン港を午後3時に出発し、Batangas Anchorage Area(=バタンガス停泊地)沖、1海里で、午後5時59分頃に出火した。

PCG spokesman(=フィリピン沿岸警備隊報道官)Commodore(=少将)のArmand Baliloは、この被災船は、午後5時30分に到着するものと見られていたと話した。

初期調査によると、この船には乗客48人と船員34人の合計82人が乗船していたことが判った。また16台のrolling cargoes(=転がる貨物、注、トレーラー)も積載していた、とBliloは話した。この船の許可された旅客定員は402人。火災原因は、直ちには判明しなかった。

救助隊員と2隻の浮き資産が、捜索と救助活動を実施するために派遣された、とPCGは述べた。金曜日午後7時30分現在、Baliloは合計73人が救助されたと話した。

救助された73人のうちの1人、44歳の女性は、怪我の治療のために最寄りの病院に搬送された。先に「missing(=行方不明)」として報道された2人の乗客は、既に見つかっている、とCoast Guard(=沿岸警備隊)は土曜日に話した。

バタンガス市港で出火したM/V Asia Philippinesの付近では、油漏出の痕跡は見つかっていない。

午後9時47分頃、当局は、同船の火の大半は消火されたと宣言した。同船はこの事故のため、僅かに傾いているとPCGは話し、油の漏出の痕跡や油の輝きは見つかっていないと付け加えた。前述した船の許可された旅客定員は、402人。(Gulf News Report: August 27, 2022 10:40)

スウェーデン近くのフェリーで出火、救助活動進行中(スウェーデン)

300人が乗船しているカー・フェリーで火災があり、スウェーデン沿岸沖で大規模な救助活動が進行中だ。

海事当局者は、3機のヘリコプターと7隻の艦船が現場に派遣されており、この船の乗船者の避難が始まったと話している。「車両甲板で火災が起きています。」とSwedish maritime administration(=スウェーデン海事管理局)の広報官、Jonas Franzenは、AFP(=フランス通信社)に話した。

スウェーデンのメディアは、この火災は、月曜日の午後、Stena Scandicaという船の船上で発生したと報じている。同船は、ゴトランド島の北を航海中。

「火は制御されています。」と別の海事女性広報官、Lisa Mjorningは、AFPに話した。これまでのところ、怪我人は報告されておらず、火災原因はまだ分かっていない。

Euronewsでは、この事故の声明文を求めて、フェリー会社のStena Lineに連絡を取っている。(euronews: 29/08/2022 - 15:13)