2024年2月

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2024年2月の海外旅客船情報

吐き気が勃発して、Cunardのクルーズ船で100人以上の乗客が発病(米国)

Cunardの船で吐き気が勃発して、クルーズ休日中の100人以上の乗客が発病した。

US Centers for Disease Control and Prevention(=合衆国疾病対策予防センター)(CDC)によると、Queen Victoria(=クィーン・ビクトリア、注、「ビクトリア女王」の意)に乗船していた1,824人のうち、116人が胃腸病の一種に罹患したという。全乗客の約6パーセントだ。15人の船員も発病し、主な症状は下痢と嘔吐だ、と報告されている。

Queen Victoriaは2007年以来、稼働しているが、現在は107泊世界航海を航海中で、1月11日にサウサンプトンを出発した。4月末に、連合王国(注、英国)の港に戻って来ることになっている。

この航海の現在の行程は、フロリダ州のポート・エバーグレイズとカリフォルニア州のサン・フランシスコ間の16泊クルーズだ。この航海は、1月22日に出発し、何がしかの乗客は2月7日に下船する。

CDC(=疾病対策予防センター)は、問題は1月22日に始まり、現在のところ原因は不明だと報告した。Vessel Sanitation Program(=船舶衛生計画)が「remotely monitoring the situation(=状況を遠隔監視)」している。この勃発に対処して、船舶勃発予防・対処計画によると、船員は清掃と殺菌措置を増やし、発病した乗客と船員は隔離しているという。

このクルーズ客船会社の広報担当者は、The Independent紙に対し、次のように話した。「Cunardでは、Queen Victoriaにおいて、少数のお客様が胃腸病の症状を報告したことを確認いたしました。」「乗船している全てのお客様と船員の健康を確実にすべく、強化健康・安全手続きが直ちに実施されました。」

この出来事は、Celebrity Cruisesの船であるCelebrity Constellation(=セレブリティー・カンステレイション、注、「有名人集会」の意)の100人程の乗客が、1月3日にフロリダ州を出発してからノロウイルスに感染して、僅か数週間後に起きたものだ。

保健当局は、2023年に表沙汰になった14件の胃腸病事件があったことを記録しており、人々は「しばしば急性胃腸疾患をクルーズ船に結び付ける」が、そうしたノロウイルスのような勃発は、こうした船の上では「relatively infrequent(=比較的珍しい)」と述べている。(The Independent, 1 Feb. 2024)

Blue Dream Cruises、中国で2隻に拡大(中国)

Blue Dream Cruisesは、Beta MarineからBlue Dream Melodyを買収したと発表した。これは直近まで、AIDAvitaとして運航していたものだ。

Blue Dreamは現在、中国市場で1隻の船を運航しているが、1月12日に、この2002年建造・船客1,270人の船の引渡しを受けた。今やこの船は、より小型の船客800人のBlue Dream Starと共に航海することになった。

エストニアでの係船から出発したこの船は、今や中国の造船所に向かうことになり、そこで包括的な改修がなされる予定になっている。Blue Dreamは、未だに造船所の査定をしているところだと話した。

Blue Dreamは声明文の中で、健康と持続可能性に焦点を合わせて、文化・観光業・消費者の選択の新傾向に合わせるべく、同社を新たな「National Cruise Brand(=国家クルーズ商標)」として再配置すると述べていた。(Cruise Industry News: February 1, 2024)

「そこら中、物が飛んでいた」:Royal Caribbeanのクルーズ船が荒天で揺すぶられる(米国)

乗船していた観光客によると、Royal Caribbean Internationalのクルーズ船が荒天で揺すぶられ、客室が衝撃を受けて、船中が洪水になったという。

この客船会社のVoyager of the Seas(=ボイジャー・オブ・ザ・シーズ、注、「海の航海者」の意)は、メキシコのコスメルを訪問した5泊周遊航海の一環で、テキサス州のガルベストンに戻る途中だった。このクルーズは、元々は1月22日に出発していた。

乗客はUSA TODAY紙に対し、同船は金曜日の遅い時間から、雨、霧、そして強風をもたらした荒天が、3回あった中を航海したと語った。(中略)

Royal Caribbeanは、USA TODAYの論評の求めには直ちには応じなかった。このニュースは、もう1隻のRoyal Caribbeanの船であるSerenade of the Seas(=セレナーデ・オブ・ザ・シーズ、注、「海の小夜曲」の意)も、前月、洪水に直面した後で出てきたものだ。同船は現在、この客船会社の9か月間のUltimate World Cruise(注、「究極の世界一周クルーズ」の意)を運航中だが、南米沿岸沖で荒天に巻き込まれていた。(後略)(USA TODAY: Feb.1, 2024)

新たな入札が不採算フェリー航路に発表(ギリシャ)

Shipping Ministry(=海運省)は、2月29日から73本の不採算フェリー航路に対し、新たな国際的な入札がなされることになっていると発表した。この不採算航路の運航で、島嶼が通年定期フェリー便を維持することが確実になる。

以前の入札は、昨年10月になされることになっていたものだが、Zante Ferriesが、航路によっては、船齢25年を超える船舶が入札に参加することを許していると公共調達庁に訴えて、中止になっていた。

より新しく、より速い船は、商業利益が殆どない航路に就航しているフェリー船隊の現代化を図る努力において、海運省の助成金を、より高額にしていた。公共調達庁によると、より新しく、より速い船舶が、優先されるという。(ekathimerini.com: 02.02.2024 19:32)

台湾から沖縄に向かっていたクルーズ船から、乗客が転落(日本・台湾)

台北発。基隆(=キールン)から沖縄に向かっていたクルーズ船、MSC Bellissimaから、乗客1人が木曜日(2月2日、注、2月1日の誤り)の午後10時に、船から海に転落した。

この人物は、Wakaka Wharf(注、Wakasa(若狭)の誤り、那覇港泊埠頭8号岸壁)近くの海に転落したもので、このクルーズ船の船長は直ちに緊急放送を行い、緊急捜索・救助活動を行うよう、日本当局に事件を通報した。この乗客の捜索は、UDN(=聯合報、注、台湾の日刊紙)によると、夜間のため困難だったという。

台湾のMaritime and Port Bureau(=航港局)は、この人物は外国人乗客で、発見されて海から引き上げられたと報告し、事件が起こったことを確認した。日本の救助隊が、この乗客を病院に搬送し、そこで夜を徹して治療を行った。この乗客は現在、良好な容体だと伝えられている。

事故の原因と、この人物の身元は公表されていない(注、トルコ人男性で、出入国管理法違反で逮捕された)。日本当局は捜査を進めている。航港局は、この事件で乗客4,000人乗りのMSC Belissimaの予定は混乱せず、2月4日午前7時にKeelung Port(=基隆港)に戻って来た。台湾当局の人員が同船に乗船して捜査を行った。

2009年、41歳の台湾人女性が、沖縄に向かっていた乗客1,990人乗りのクルーズ船、Sun Princessの11層の甲板から転落した。この女性は、転落で助からなかったが、Taiwan Newsによると。台湾当局は犯罪行為がなかったか判断するため、捜査を実施したという。(Taiwan News: 2024/02/04 18:06)

ギリシャのピレウス港、拡張カー・ターミナル落成(ギリシャ・中国)

2月6日、アテネ発。ギリシャのピレウス港は、新たに拡張したカー・ターミナル(RoRo船埠頭)を火曜日に開業した。積み替え事業で大成功することを狙っている。

「(この事業は)重要な成果であり、本港の新たな可能性を切り開くものであります。」とMaritime Affairs and Insular Policy Minister(=海事島嶼政策大臣)のChristos Stylianidesは、落成式で語った。

この拡張後、カー・ターミナルは110,000平方メートルに達し、専用駐車区画は5,100台から11,800台になった。この事業は、同港の効率性と競争力を引き上げ、ピレウスを、地中海、ヨーロッパ、そして世界で最大の積み替え大手基地の1つにすることを狙っている。

「(この拡張されたRoRo船埠頭は)より広い地域の成長のてこの1つとなります。」とInfrastructure and Transport Minister(=社会基盤・運輸大臣)のChristos Staikourasは語った。

「本港におけるCOSCO(=中国遠洋海運集団)の投資が、(あらゆる側面において)大変に利益をもたらすものであることが証明され、嬉しく思います。」とEconomy and Finance Minister(=経済・財務大臣)のKostis Hatzidakisは語った。

中国のCOSCO Shippingは、国際入札を経て、2016年にPiraeus Port Authority(=ピレウス港湾局)の株式の大半を買収した。

中国が世界的な自動車輸出国になったことから、ピレウスは、ヨーロッパに向かう中国車にとって、最も重要な積み替えの中心地の1つとなる、とChinese Ambassador to Greece(=駐ギリシャ中国大使)のXiao Junzhengは語った。(Xinhua: 2024-02-07 07:22:30)

荷送人、物流業界の「2024年問題」に対処すべく貨物待ち時間の削減計画を作るよう求められることに(日本)

政府は、所謂、2024年物流問題、すなわち、予想されるトラック運転手不足と運送能力の減少に対処することを目指して、2本の物流関連の法律を改正する計画を立てている。この改正法は、法案の概要によれば、積み下ろしされる貨物の待ち時間を減らすための具体的な計画を策定するよう、荷送人に義務付けることになるという。この改正法により、政府は物流業界の下請け業者の多重構造をより可視化し、トラック運転手の低賃金を改善することを狙っている。

4月から、働き方改革に関連する法律がトラック運転手に適用されることになり、長い労働時間が変更になる。全ての産業の平均と比較して、トラック運転手は、20%長く働き、10%稼ぎが少ないと言われている。政府は、この商慣習を見直し、適切な物流契約を推進するため、関連法令を改正する。政府は、今国会に法案を提出する計画だ。

提案された法案は、特定事業として、しかるべき規模の荷送人を指定し、改善計画を策定して、定期的に取り組み状況に関する報告をするよう義務付けるものとなる。会社内における責任の所在を明らかにするため、この法案では、荷送人に物流主任を指定することを義務付ける。こうした取り組みが不十分な場合は、政府は、勧告や是正命令を発令できることになる。

運輸業界は、下請け業者の多重構造によって特徴づけられている。それ故、仲介者がいればいる程、運転手の賃金に回される資金が少なくなることになる。元請け業者は、下請けの状態を明確にする会計帳簿を準備することが求められることになる。

国土交通省によると、トラック運転手は、1日当たり、平均12時間26分、労働しているという。このうち3時間以上が、貨物や積み下ろしの待ち時間であり、輸送とは関係のない仕事になっているという。(The Yomiuri Shimbun: 12:31 JST,?February 7, 2024)

「クルーズ船だと思った」:大型洋上ホテルが何か月間もナナイモに投錨(カナダ)

Denis Berubeは、木曜日にナナイモの港に巨大な新船が到着したのを見て興奮し、クルーズ船が接岸したのなら良いのに、と思った。

最後のクルーズ船が、ナナイモの特別に建造されたターミナルにやって来て、4年が経過している。「それがこの埠頭を建造したわけなんです。」とナナイモの住民であるBerubeは話した。「これはクルーズ船だと思ったのですが、ホテルだって?まぁ、それでも良いですね。」と話した。

Nanaimo Port Authority(=ナナイモ港湾局)によると、水曜日の晩に聳え立つMS Isabelleが投錨して以来、これを尋ねに多くの人が電話をかけてきたという。「たくさんの電話がありましたよ。ええ。」とharbourmaster(=港長)で、ナナイモ港湾局のvice-president of operations(=事業部長)であるSatinder Singhは話した。

しかしMS Isabelleは、クルーズ船ではない。実際は、この船はSquamish woodfibre LNG事業で働くことになる何百人もの建設労働者のために建造された洋上ホテルなのだ。「活動に先立ってナナイモ港湾局にやって来た、船室が652室ある豪華洋上ホテルです。」とSinghは話した。

「クルーズ船のようには見えます。私達が2024年、2025年、それ以降のシーズンに狙っているクルーズ船と、大体、同じ大きさです。」とナナイモ港湾局のhead of cruise development(=クルーズ開発責任者)のAndrea Thomasは話した。

Thomasによれば、2隻のクルーズ船が、2024年5月と8月にナナイモ寄港を予約しており、更に2隻のクルーズ船が、2025年に予約しているという。しかし彼女が言うには、パンデミックでこの業界が運休した時に評判を確立しようとし始めていたことから、この小さな中心地にクルーズの興味を復活させようとする試みは、ゆっくりとしたものだったという。

「本港が最後にクルーズ船を見たのは2019年で、そのため、パンデミック以来、私達はゆっくりと立て直そうとして来ているのです。」とThomasは話した。

ナナイモのクルーズ船ターミナルの建造には、2400万ドルかかったことから、Berubeは、クルーズ観光が復活することを熱望するナナイモの多くの者の1人となっている。「我々ここの商人にとって、大変に助かるのです。それは確かなことなんです。」とCHEK Newsに語った。ナナイモ港湾局では、毎年、ナナイモに25隻のクルーズ船を誘致する目標があるが、そうなるにはどれ位かかるのか、予定は提供していない。

MS Isabelleは4月まで、ナナイモの波止場に留まるものと見られるが、一方でスコーミッシュでは、何百人もの洋上ホテルの客のための準備をしているところだ。(CHEK News: Feb. 8, 2024 5:15PM)

中国のクルーズ客船会社、新会社設立へ(中国)

中国のクルーズ会社6社が一緒になって、Huaxia International Cruisesという新たなクルーズ持株会社を形成することになるかもしれない。中国の地元消息筋によると、この新会社は、12月下旬に署名した株主協力合意の下で運営されることになるという。

Huaxia International Cruisesは、同国のクルーズ産業発展において指導者になることを狙っている、と地元ニュース記事は伝えており、一方で「professional, market-oriented and international operations(=熟達した、市場志向型の、国際的な運航)」を実施するという。

この新商標の株主には、China Merchants Shekouがおり、ここは現在、Viking Cruisesとの合弁事業の一環として、元Viking Sunを運航している。新法人を形成する他の会社は、China Tourism Group、China Ocean Shipping Group、Jinjiang International Group、Shanghai Wusongkou Cultural Tourism Investment Group、そしてShanghai Jiushi Groupだ。

同社は、Shanghai Baoshan Wusong International Cruise Portを主要母港として使用すると報じられており、一方で、海南(=ハイナン)港、深セン(=シンチェン)港、その他の中国の港を利用することになる。Shi Shanboを法定代理人とする、この85億元(約12億ドル)の登記資本金の会社は、他のサービスの中で、水路貨物輸送、免税日用品販売、観光事業、そして供給チェーン管理サービスも提供する、と現地では報道されている。

長年に亘る操業短縮を経て、中国市場は2024年に大復活することになっている。今年は、MSC Cruisesが3月に道を切り開き、同国に国際商標の復帰を記すことになる。このヨーロッパのクルーズ客船会社は、中国本土に2隻の大型船を持ち込んでおり、これには船客4,500人乗りのMSC Bellissimaが含まれている。Royal Caribbean Internationalは、4月に到着するSpectrum of the Seasを使って、数週間後に同国での運航を再開する。

Adora Cruisesも、新しいAdora Magic Cityをお目見えさせて、今年これまでにゲームを始めている。今や通年、上海から航海している、この船客5,246人乗りの船は、Shanghai Waigaoqiao造船所により、中国で建造されたものだ。(Cruise Industry News: February 8, 2024)

Adora Cruisesの2番船は大きくなる(中国)

China Daily紙の記事によると、新船は、2023年建造の姉妹船よりも、17.4メートル長くなるという。

現在、China State Shipbuilding Companyの上海のWaigaoqiao Shipbuilding Yardで建造中のクルーズ船は、2025年に就航する予定だ。141,000総トンの新造船は、135,500トンのAdora Magic Cityよりも、ざっと5パーセント大きくなる、と同記事は付け加えた。

造船所筋を引用して、China Daily紙は、この新船は、改良された設備に加え、内部の配置を最適化したものであることを呼び物にするとも伝えた。「China State Shipbuilding Companyでは、より高い品質、より高い効率性、そして費用の逓減を達成するため、2隻目のクルーズ船の設計、職人の技、工事、そして設備を強化するために、継続的な努力を行う。」と同記事は結論付けていた。

2022年8月に工事を開始した2隻目の中国製クルーズ船は、現在、設計仕事量の75パーセントを終了し、生産設計の58パーセントを完了している。この2025年の新造船と、Adora Magic Cityの双方は、Carnival CorporationのVista級を基にした基本的な事業だ。中国国内市場向けに建造したこれらの船は、拡張された買い物区画や一連の代替食堂を含む、一連の特別誂えの特徴を提供する。

製造で5年かけたAdora Magic Cityは、1月に上海を出発して極東への一連の短距離クルーズを開始した。このWaigaoqiao Shipbuilding Yardで建造された船客4,200人乗りの船は、中国で建造された最初の大型クルーズ船にもなった。

2隻の新造船に加え、Adora Cruisesは、元Costa Mediterraneaも運航している。今やMediterraneaに名称変更された2003年建造の船は、天津を出発する一連の短距離クルーズを提供している。(Cruise Industry News: February 9, 2024)

イスタンブール、イズミルのフェリー便、悪天候のため混乱(トルコ)

イスタンブール発。Anadolu Agency (AA)の報道によると、悪天候のため、トルコの主要都市であるイスタンブールとイズミルのフェリー便の中には、日曜日に運休となったものがあったという。一方で、激しい雷雨の恐れがあるという警報が、広範にマルマラ地域とエーゲ海地域に発令された。

その結果、好ましくない天候状態のため、便の中には追って通知があるまで運航できないものがある、とイスタンブールのSehir Hatlariのウェブサイトで発表された。ここは、同市の海上運送を監視している機関であり、多くのフェリー会社の責任を日々負っているところだ。この発表では、ボスタンジュ―モダ―カバタシュの便、ブユカダ島―セデフ島の便、そしてマルテペ―アダラーの便が運休となっていると述べていた。

一方、イズミルの西部地方では、旅客フェリーの全便が悪天候と時化のために一時的に運休している。「悪天候と時化のため、フェリーとクルーズ船の航海は、午前10時45分(グリニッジ標準時間の午前7時45分)現在、運休となっています。ご理解いただきありがとうございます。」とIZDENIZによる声明文にはあった。

一方、General Directorate of Meteorology(注、気象台)からの警報によると、強風と激しい雷雨が、真夜中(注、午前零時)から西海岸の諸県で予想されているという。この声明では、強風とにわか雷雨が真夜中以降にチャナッカレとバルケシルの西部地域で予想され、月曜日の朝からはエディルネとクルクラレリの近辺、午後にはイズミルとアイドゥン周辺で予想されるという。更に、大変に強いにわか雷雨が、マニサの西部、バルケシルの西部地域、チャナッカレとムーラの南東で予想されると声明文にはあった。(Daily Sabah: Feb 11, 2024 - 3:11 pm GMT+3)

ShipRocked:Killswitch EngageとBeartoothを呼び物とするCarnival Magicのクルーズ、ジャマイカで埠頭に衝突

Killswitch Engage(=キルスウィッチ・エンゲイジ、注、米国のメタル・コア・バンド)とBeartooth(=ベアトゥース、注、米国のロック・バンド)の公演がある音楽祭を開催していたクルーズ船が、先週、ジャマイカの埠頭に突っ込んだ。

このCarnival Magic(=カーニバル・マジック、注、「魔法」の意)という船は、ShipRocked Festival(=シップロックト・フェスティバル、注、「船を揺さぶるロック祭り」の意)を主催しており、先週末にマイアミから出航し、強風と時化に襲われた。

火曜日(2月6日)に、ジャマイカのオチョ・リオスに接岸したが、翌日、ここの埠頭の構造物が圧力により崩壊し、同船は埠頭に突っ込んだのだった。

同船の運航事業者であるCarnival Cruisesは、この事故で、同船は損傷を受けたものの、怪我人はおらず、同船のサービスは運転可能のままだと報告した。

この事故の後、このクルーズ船は隣接の埠頭に接岸し、12時間、乗客が降ろされた。「2000人が、雨の降り注ぐ野原に出されて、救護施設もなく、食べ物もなく、飲み物もありませんでした。便所が1つあったと思います。」と乗客のAdam Muddletonは地元のニュースに語った(IQ経由)(中略)

Cruise Hiveの報道によると、11月3日、41歳の男性客が船外に転落し、初期捜索と救助活動が9時間続けられ、このクルーズ船の船長により、中止になった。この男性は見つからず、クルーズ船はマイアミに戻った。(NME: 12th February 2024)

日本、労働力不足の中、トラック運転手の負担軽減のための法案を承認(日本)

東京発。日本政府は火曜日、物流業界における労働力不足に対処すべく、より良い賃金を促進して、労働時間を短縮するための措置を取るトラック運転手の労働環境を改善するための法案を承認した。

この法律は、元請け業者に、実際のトラック運転手を低賃金が支払われている状況に放置している多重下請けを取り締まるべく、事業で労働している者を追跡するための書類を保持することを義務付けるものとなる。会社は、政府の改善命令に従わないと、100万円までの罰金刑が科され、貨物を積載する際の運転手の待ち時間を減らすよう促される。

この改正は、トラック運転手の時間外労働に、年間960時間まで、1週間当たり約18時間となる上限を4月に導入するまで、「2024 problem(=2024年問題)」として知られている物流不足に取り組むことを目標としている。

複数の下請け業者がいることは、業界内では常態化しており、作業が順に回されると、中間業者が取り分を取ることから、契約価値が下がることになっていた。この過程により、時折、元請け業者が、商品輸送に責任を持つ会社がどこなのかが判らないことになっていた。契約を追跡するための文書作成を義務付けることにより、政府は透明化を通じて、運送手配を改善することを狙っている、と政府の役人は話した。

会社は、商品を運ぶ運送会社の名称、作業の下請け回数を記録し、1年間情報を保持する義務を負うことになる。会社は、下請け業者が適切に補償されることを確実にすべく、費用や商品の種類、そうした作業の補償が含まれるか否かなどの外注作業の詳細を文書化することも義務付けられる。

この改正では、主要会社には、荷役時間の短縮を目標とする計画を用意し、その後、政府に提案書を提出することも要請されることになる。また、定期報告も強制されることになる。

政府は、その計画における向上が不適切な結果となれば、改善命令を課すことも可能で、命令に従わないと、会社名を公表され、恥をかかされることになる。正式な指令を無視した場合、その会社は、罰金刑を科されることもあり得る。(Japan Today: Feb. 14, 2024, 06:33 am JST)

クレタ島へのフェリー運賃、2大運航事業者により値上げ(ギリシャ)

Grimaldi GroupのMinoan Linesは、今やピレウス―クレタ島航路で旅客と車両の切符価格を2.4%引き上げ、旅客は旅行毎に1ユーロ追加して支払い、車両には長さ、メートル当たり1ユーロの追加運賃が課されることになる。

同様の2.7%の値上げは、ピレウスとクレタ島を結ぶ他の大手フェリー会社であるAttica Groupによっても課されることになった。

しかしAtticaが(長距離旅行に課されている)汚染物質排出権を購入するために支払わなければならないことから運賃を引き上げたのに対し、Minoanは、ミロス島に寄港することにより、フェリー旅行を2つの区間に分断することによって、それを回避している。(ekathimerini.com: 14.02.2024 11:39)

V.Ships LeisureがMitsui Ocean Fujiの管理(日本・英国)

MOL Cruises(=商船三井クルーズ)は、元Seabourn Odysseyである外国船籍の遠洋クルーズ船であるMitsui Ocean Fujiの管理のため、V.Ships Leisureとの間で協定に署名したと発表した。この船は年内にMOLの船隊に加わり、12月にMitsui Ocean Cruises商標の下で、営業を開始する。

同社によって署名された協定により、同船の技術的管理は、同船が外国船籍で運航される期間中は、V.Ships Leisureに外部委託されることになる。

V.Ships LeisureのCEO(=最高経営責任者)であるPer Bjornsenは、次のように論評した。「Mitsui Ocean Cruisesのチームの一員となり、光栄です。Mitsuiに代わってMitsui Ocean Fujiの就航航海を行い、その後、世界を周る豪華なクルーズで旅客を取る際に、安全な航海を確実にするために作業することになります。V.Shipsは、長年に亘り、MOLと協働して来ており、この船が新たに弊社の管理下に置かれたということは、弊社の業界一流の管理を認識していることの証であります。弊社では、Mitsui Ocean Cruisesと共に働き、世界の魅惑的な部分における本当に独特のクルーズ製品の一部となることを心待ちにしております。」

世界中でのクルーズ船管理において、広範な経験を有するV.Ships Leisure S.A.Mと作業することにより、Mitsui Ocean Crisesは、本船の日本での登記後には、弊社の管理すステムを発展させるため、安全で不安のないクルーズの安定した継続的な供給を行い、V.Ships Leisureの知見と経験を活用することが可能になると語った。

Mitsuiは、自前のホテル部門を管理することになると語った。(Cruise Industry News: February 15, 2024)

住友重機械、商船建造から撤退(日本)

日本の造船所であるSumitomo Heavy Industries Marine & Engineering(=住友重機械マリンエンジニアリング)は、商船の新規受注を受けることを止める決定を行った。

横須賀にあるこの造船所は、アフラマックス油槽船(注、中型の油槽船)で最も知られているが、現在の新船建造の残務完了後に、この事業から撤退する。親会社のSumitomo Heavy Industries(=住友重機械工業)は、受注船舶数の制限や、造船システムの全面的な見直しを含む、種々の対策を行ってきたにも拘わらず、造船事業を維持することが手腕を試されるものであることが判明したと話した。

日本の造船業者は、今後数年間に引き渡されることになっている船舶の注文簿で優位に立つ中国や南朝鮮(注、韓国)の造船所からの激しい対抗意識に直面してきた。

船舶価格のかなりの変動や、需給のズレの増大による海外企業との長引く厳しい競争の他、鋼鉄や他の材料、設備の価格高騰に対処する必要があることが予想され、弊社では造船事業の将来に対し、広範に熟慮してきた。その結果、弊社としては、FY2024(=2024年営業年度)以降、商船全般の新規受注をしないという決定をした、とSumitomo(=住友)は声明において述べた。

以前、建造した船舶のアフターサービスや、船舶修理事業は継続する。同社では、再生可能エネルギー分野の関連船舶と共に、オフショア・ウィンド基盤の商業化を推進する計画だと付け加えた。

住友の造船事業は、Uraga Senkyo Corporation(=浦賀船渠株式会社)が設立された1879年にまで遡る。住友重機械マリンエンジニアリングは、2003年に住友重機械工業から分離独立したものだ。この造船所は、100隻以上のアフラマックスを建造してきた。

日本は、今世紀初めには、世界最大の造船国家として格付けされていたが、その市場占有率は大幅に侵食され、多くの有名な造船所が合併するか、この事業から完全に撤退するなど、東アジアの競合他社との価格で張り合うことが不可能になっていた。

11月にDanish Ship Financeが発表した報告書では、いかに日本の造船業者が、低いと報告される造船所利用で張り合おうと、四苦八苦していることが強調されていた。47の日本の造船所は、世界の造船所収容力の17%を支配しており、1000万cgt(=標準貨物船換算トン数)を占めているが、3か月前のDanishの資料によると、注文の僅か10%しか惹きつけていないという。(Splash: February 15, 2024)

サントリーニ島の難破船はカチカチ動く時限爆弾、住民が警告(ギリシャ)

2007年4月に人気の観光地であるサントリーニ島近くで座礁し、翌日に沈没したクルーズ船の残骸は、Parliament(=国会)のSpecial Standing Committee for Environmental Protection(注、「環境保護特別設置委員会」の意)に送付された書簡の、Santorini Association for the Salvaging of the Sea Diamond Wreck(注、「サントリーニ難破船Sea Diamond引き揚げ協会」の意)調整委員会によると、同島のカルデラの底において、生態学的爆弾となっているという。

サントリーニ島の住民は、同船の即時撤去に向け、現行法令と関連判決の実施を要求している。「この難破船は、海底に残存しており、ゆっくりと、しかし安定した割合で汚染し続けており、毎日、いかなる時も、侵食し続けており、計り知れない生態学的惨事の原因となる可能性があります。」とこの書簡にはあった。

2人の乗客が行方不明になっており、同島のカルデラ中にあるネア・カメニ島の東のはっきりと認識できる火山暗礁に座礁し、同船の沈没後、死亡したものと見られている。(ekathimerini.com: 17.02.2024 22:05)

クルーズ船の性的暴行の訴え、5年間でほぼ倍増、強姦件数の衝撃的数字:FBI資料(米国・バハマ)

クルーズ定期船における性的暴行の訴えは、FBIの資料によると、5年間でほぼ倍増し、2023年には131件の性的暴行が船上で報告されたという。

衝撃的なのは、こうした訴えのうち、79件余が強姦だったことだ。監視機関はクルーズ人気の拡大と、船上でアルコールが容易く入手できることが、洋上での犯罪に貢献している要素だと指摘している。

「クルーズ船は悪いことをしても、何の罰もない良いところだというのが、性犯罪者によって知られるようになってきています。」と経験豊かな海事弁護士のMike Winklemanは、The Post紙に語った。「クルーズ船に乗船した時、陸上に比べ、洋上で悪い行為をしても、何の罰も受けない良い機会だという感覚があるでしょう。」

性的不品行の申し立ては先週、ケンタッキー州の女性2人が、バハマのクルーズ休暇中に、薬を飲まされて、性的暴行を受けたと主張したことから、突然、脚光を浴びた。この事件は、陸上観光に出かけたDongayla DobsonとAmber Shearerの報告において申し立てられたもので、飲み物に、給仕係によりアルコールが入っていたと主張している。その時は船から降りていたことから、Royal Bahamas Police(=バハマ警察)が、この事件を扱っている。

グランド・バハマ島のこの行楽地の広報担当者は、この日の防犯カメラの映像は、この女性が起きたとする報告とは一致していないと話した。捜査が継続しているところだ。2人の女性は、この辛い目に遭うまで、US State Department(=合衆国国務省)のバハマの渡航勧告を、Carnivalは警告していなかったとも話した。

合衆国の港湾を出入りするクルーズを運航している全ての会社は、FBI(=連邦捜査局)に対し、船上で発生した暴行、不審死、行方不明者、10,000ドルを超える物品の窃盗、そして性関連の犯罪に関し、主要事件報告書を提出しなければならないものとされている。逮捕に繋がったどれだけ多くの事件が、2023年にこの機関に通報されたのかは不明だが、件数は、2018年に報告された77件の性的暴行の数字からはかなり増加している。強姦は、初期の資料においては、他の性的暴行と区別されて報告されていなかった。

The Post紙が調べた、昨年、マイアミの連邦裁判所に提起された12件以上の訴訟において、殆ど全ての事件で、アルコールが1つの要素を演じていた。何がしかのクルーズでの飲み放題酒場は、1日、乗客1人当たり、60ドルの安さからだ。(後略)(New York Post: Published Feb. 18, 2024, 5:14 p.m. ET)

中国海警、領海付近で針路から外れた台湾の観光船に乗船(台湾・中国)

台北発。金門(=チンメン)の台湾の観光船が月曜日(2月19日)、中国領海付近で針路から外れ、中国の海警船に捕らえられて、中国の職員が乗船した。

「King Xia」という観光船での1時間の旅行中に、観光客らは同船に未知の職員が乗船してきたことに気が付いた、とCNA(=中央通信社)は報じた。旅行者らは、中国の海警であることが判った時、中国に拘束されることになることを心配した。

月曜日の晩の声明において、Coast Guard Administration(=海岸巡防署) (CGA) は、午後4時47分に、レーダーと赤外線映像システムに、2隻の中国の海警船が金門島のWushajiaoの北西5.1キロメートルにいるのを捉えたという。台湾の観光船と並んで中国船を捉えたことから、CGA(=海岸巡防署)は、警備艇のPP-10039を現場に派遣した。

CGAによると、6人の中国海上警察の係官が、同船に乗り込んだという。King Xiaを検査して、航海予定、船、文書、船員の免状を調べ、船長の署名を得て、この中国の職員は午後5時19分に下船したという。

King Xiaが、11人の台湾人船員と23人の乗客を乗せて、金門島の水頭(=シュイトウ)港を午後3時33分に出発したことが、調査を行ってCGAは知った。同船の旅行は、元々は金門島水域を巡る観光のために計画されたものだった。しかしWushajiaoの外側にある浅い砂州のため、同船は航海中に中国領海近くで針路から外れた。CGAの警備艇は、現場に午後5時33分に到着した際、状況を評価し、King Xiaが水頭港に戻る際に同行した。

CGAは、King Xiaは金門島に本拠を置く地元の観光船だと話した。CGAは、中国の観光船が時折、金門島沖の台湾の領海に入り込むことがあるが、中国の観光船の乗船して、そうしたことを行うことはないことを指摘した。「国際法に違反することなく、誤って我が国水域に船が入った」場合には、CGAは立ち去るよう指示するために無線警報を使用しており、検査をすることはなかったと話した。

CGAは中国に対して、金門島と厦門(=シアムン、アモイ)周辺水域においては「平和を守り、合理的に連帯して、平穏を維持するよう」求めた。また台湾市民に対し、安全を確保するため海上関連活動に従事する際、中国側の水域に接近しないよう釘を刺した。(Taiwan News: 2024/02/20 10:09)

NYC Ferryを保有する会社が破産申請(米国)

NYC Ferryを経営する会社が、昨年、記録破りの乗船客だったにも拘らず、水曜日に破産申請した。

この100歳のクルーズ運航事業者は、この財務上の申請は、NYC Ferryの運航には影響しないと話した。このフェリー網を運営するための同社の当市(注、ニューヨーク市)との契約は、2023年に、更に5年間、更新されていた。

この破産は、厳密に言えば、Hornblowerの小さな客船会社であるAmerican Queen Voyagesというたったの1社に関連するもので、ここは火曜日に運航を停止した1泊の川船クルーズ事業で、売却か廃業かは決まっていない。Hornblowerは、American Queen Voyagesは業績が低迷しており、パンデミック後、回復することができなくなっていたと話した。

「これは、いずれにしても、NYC Ferryの運航には影響を与えないものです。事実、この取引は、親会社に新たな資本を注入するもので、フェリー運航と無関係の借金をなくすもので、これにより、5つの区にまたがって記録的な成長を継続させることが可能となるのです。」とHornblower CEO(=最高経営責任者)のKevin Rabbittは話した。

この破産取引の基本は債務削減で、合計約7億2000万ドルの新たな資金調達で、1億2100万ドルを注入することが含まれている。これは、大半がAmerican Queen Voyagesという客船会社と関連するものだ。新たな資金調達で「現在進行中の運航と全ての債務削減を支援する」ことになるが、American Queen Voyages以外の全ての経営は、通常通り、事業継続していくことになる。(後略)(Gothamist: Published Feb 21, 2024 at 5:28 p.m. ET)

American Queen Voyages、運航停止し、取引中止(米国)

合衆国の河川クルーズ客船会社であるAmerican Queen Voyagesは、Covid-19のパンデミックの影響を引き合いに出し、運航を停止して、取引を中止した。

この客船会社は、伝統的な合衆国の外輪汽船の船隊を運航しているところだが、声明文において、チーム、船員、提携社に対し敬意を表した。これは、ミシシッピー川とテネシー川でのクルーズに特化したこの客船会社が、今月残りに予定されていた多くの運航を中止してから出てきた動きだ。

合衆国のクルーズ業界メディアでの報道によると、職員には火曜日(2月20日)に、社内メモを介して伝えられたという。「American Queen Voyagesは、休業するという困難な決定を行った。」とこの客船会社の声明文にはあった。「弊社チーム、船員、そして提携社による多大なる努力にも拘らず、American Queen Voyages (AQV)は残念ながらパンデミックの影響から回復することができなかった。」「1泊クルーズ産業は、旅行の好みの変化により、とりわけ影響を受け、結果として、AQVは財政的に維持できなくなった。それ故、弊社では、事業を休止し、将来の全てのAQVのクルーズを中止した。」

AQVの連合王国(注、英国)の代理店であるLight Blue Travelは、TTGの代理人に対し、この客船会社の予約をしている顧客には、間もなく連絡することを確認し、更に顧客には、代替航海か全額返金の選択肢が提供されることになると付け加えた。

この破綻により影響を受けた顧客や代理店を支援するため、2つのウェブサイトが立ち上げられている。aqvinfo.comとaqvrefunds.comであり、一連の経過の詳細を説明しており、顧客は「クルーズ手付金の全額返金を期待すべきだ」と述べている。

AQVの英国とヨーロッパの代理店はAQGSAで、総販売代理店のLight Blue Travelにより運営されている。ここは先月、この客船会社の2025年の航海を特集する、新たな業界内覧案内書を公表していた。(後略)(TTG: 21 Feb 2024)

Condor Ferries社長、John Napton、辞任(英国)

John Naptonは、Condor FerriesのCEO(=最高経営責任者)を辞任すると同社は発表した。2年半在職して辞任する理由は、公表されなかった。

同社は、チャンネル諸島、連合王国(注、英国)、フランス間でフェリーを運航しているが、Brittany FerriesのCEO(=最高経営責任者)であるChristophe Mathieuが、即時にinterim CEO(=暫定最高経営責任者)として指名されたと話した。彼を長年のCondorの取締役会の構成員だ、と説明した。

Condor Ferriesのexecutive chairman(=会長)であるRussel Kewは、次のように話した。「Johnには、弊社で在職中、指揮を執ったことを感謝したい。パンデミック期間中に運航継続を監督し、弊社最新船であるCondor Islanderを昨年、導入するのを監督したのです。」「彼が将来に亘って上手く行くことを、弊社では皆、切望している。」

「Christopheは、Brittany FerriesのCEO(=最高経営責任者)として、フェリーの運航において並外れた経験を持っており、Condorで強力な指導力を発揮するでしょう。」「また弊社の者や顧客、そして諸島も知っており、いつも事業をとてもうまくやっています。」

同社では、Mathieu氏が、チャンネル諸島への貨物と旅客運航の新たな長期協定に向けた獲得手続きを通じて、同社を率いることになるものとみている。この長期協定は、先月、ガーンジー島とジャージー島の政府によって発表されていた。(BBC News: 22 February 2024)

りすぼん丸の英雄的行為、恩を知る遺族に記憶される(英国・中国)

82年前のLisbon Maru(=りすぼん丸)事件で、連合王国(注、英国)の戦争捕虜を救助した漁民の3人の子孫が英国を訪問し、土曜日、イングランドのグロスターであった慰霊行事で、生存者の何がしかの子供や親族と会った。

「私の父は、いつも私に、あの中国人漁師がいなかったら、自分も死んでいただろうと話していました。」と最後の生存者で2021年に亡くなったDennis Morleyの娘であるDenise Wynneは話した。「父はいつも、真の英雄であるこの中国人漁師について話していました。(その子孫の)3人と会い、そうすることができて大変に幸せで、私の父がこの全てを見守っているに違いないことを知っています。」

りすぼん丸は、World War II(=第二次世界大戦)の最盛期に、POWs(=戦争捕虜)を輸送するために日本人が使用した貨物船だ。1942年10月、東中国の浙江(=チョーチアン)省の沿岸沖で、1,800人の英国人捕虜を輸送中、同船は合衆国の潜水艦によって雷撃された。

日本の警備兵は、船と共に沈める意図で、船倉内に戦争捕虜を閉じ込めようとしたが、捕虜の中には、同船が沈没する前に、最終的には逃げ出したのだった。

この沈みゆく船を発見した浙江省の舟山(=チョウシャン)のDongji島近隣の漁民が、溺れていた英国人兵士を救助するため小型船に乗って行った。この出来事で、800人以上の捕虜が死亡したが、約380人が救助されたのだった。(後略)(China Daily: 2024-02-26 01:35)

何千人もコレラ勃発の可能性に襲われたクルーズ船、Norwegian Dawnで立ち往生(モーリシャス・米国)

2,000人以上の乗客と1,000人の船員を乗せたNorwegianのクルーズ船が、船内でコレラ勃発の可能性の恐れがあることから、モーリシャスでの接岸許可を拒否されている。

Port of Mauritius(=モーリシャス港)の声明によると、クルーズ船、Norwegian Dawn(=ノーウィージャン・ドーン、注、「ノルウェーの夜明け」の意)の少なくとも15人が隔離されており、日曜日に検査のため搬送されたという。検査結果は、火曜日になるものと思われる、とReuters(=ロイター)通信は報じた。

同船に乗船している人は、2月中旬に数日間、南アフリカを訪問後、軽度の胃の症状を発症した、とCBSの提携ネットワークであるBBC News(=英国放送協会)が報じた。

「国全体の健康と安全と共に、乗客の健康と安全は、当局にとって最も重要なものであります。」とモーリシャスの港湾局は話した。そこの当局者は「to avoid any health risks(=いかなる健康上の危険も回避するため)」同船を阻止する決定を行った。

過去数か月間、アフリカ南部の諸国では、多くのコレラの勃発があった、とBBCは報じた。BBCによると、2023年1月以来、この地域では3,000人以上がコレラで死亡しており、188,000人が感染したという。

コレラは、激しい下痢と脱水症状を引き起こす感染症であり、先進国世界においては稀だが、治療しないでいると、ほぼ必ず死に至るものだ。世界で最も致死的な疾患とされている。

Norwegian Dawnには、1,026人の乗客の船員の他、2,184人の乗客が乗船している。これら乗客の約2,000人が、旅行を終えてポート・ルイスで下船し、2,279人の新たな乗客が同船に乗船するものと見られている、とReutersは報じた。(CBS News: February 26, 2024 / 9:33 AM EST)

エジプトのナイル川でフェリー沈没、少なくとも10人死亡(エジプト)

カイロ発。日雇い労働者を乗せたフェリーが、エジプトの首都の正に外側にあるナイル川で沈没し、乗船していた15人のうち、少なくとも10人が死亡した、と当局者が月曜日に話した。

助かった5人は病院に搬送され、その後、退院した、とMinistry of Manpower(=人材開発省)は声明において述べた。沈没原因は、直ちには明らかにはされなかった。同省は、死亡者の各家族には、200,000エジプト・ポンド(約6,466ドル)の賠償金、負傷した5人には、それぞれ20,000エジプト・ポンド(約646ドル)を割り当てた。

この労働者らは、地元建設会社での作業に向かう途中だった。地元メディアによると、救助隊は、遺体の収容に数時間かかったという。地元メディアは、ソーシャル・メディア・プラットフォーム上で、ライブ・ストリーム・ビデオ(注、ライブ配信動画)を放映し、村人らがナイル川の岸辺で待つ中、潜水夫らが死者を捜索する様子が映し出されていた。

この事故は、Greater Cairo(=グレーター・カイロ、注、「大カイロ」の意)を形成する3つの州の1つ、ギザのMonshat el-Kanaterの町で発生した。多くのエジプト人は、日常的に船を利用しており、とりわけUpper Egypt(=上エジプト)とNile Delta(=ナイル川デルタ地帯)ではそうだ。ナイル川を航行することも、このアラブ世界で最も人口に多い国においては、休日の一番の気晴らしになっている。

フェリー事故、鉄道事故、交通事故は、主として貧弱な保守と規制の欠如のため、エジプトではよくある。2022年、小型トラックがフェリーから滑り落ち、ナイル川に落ちて、2人が死亡し、8人が行方不明になった。更に20215年には、ナイル川で旅客船とスカウ(注、大型平底運搬船)が衝突して、35人が死亡している。(ABC News: February 26, 2024, 11:39 PM)

Virgin Voyages、来シーズンのオーストラリア航海を中止(オーストラリア)

クルーズ客船会社のVirgin Voyagesは、来年のオーストラリアとニュー・ジーランドでの航海を中止した。

同社は、億万長者のRichard Bransonが舵を取っているが、2023年12月にDown Under(=ダウン・アンダー、注、「オーストラリアとニュー・ジーランド」の意)航海を開始しただけだった。

紅海を通過することを巡る安全性の懸念が、「ongoing conflict puts unacceptable risks for safe passage through the region(=現在進行中の紛争で、この地域を安全に通航することに対する受け入れ難い危険)」と言っている発表の背景にはある、と言われている。

このResilient Lady(=リズィリアント・レディ、注、「快活な婦人」の意)は、2024―25年クルーズ・シーズンのため、滞在が予定されたオーストラリアに行くには、この地域を通過しなければならなかった。そうした旅行は、リポジショニング・クルーズ(注、「再配置クルーズ」の意)と呼ばれる。

幹部らは、現在進行中のオーストラリアでの最初のシーズンは、「extremely successful(=極めて成功)」だったと話している。この成人専用船は、Port Melbourne(=メルボルン港)に本拠を置き、ニュー・ジーランドの他、オーストラリアを周遊する航海を行っている。

「この厳しい決定をせざるを得なかったことで、弊社が失望したことを言うには、控えめな表現にしております。」同社の声明文にはあった。「将来、変更する必要性がかなり高いことが判っていることから、弊社の乗客の休日の計画に対する将来の混乱を最小限にするため、この調整が今、行われているところです。」

同社は、「地域的な再配船の機会が、より耐えられるものとなれば、オーストラリアとアジア太平洋地域に復帰するための選択肢を通じて作業することになる」と話した。予約した人は、返金か、別のクルーズを選択することが可能だ。

Virgin Voyagesの他の船であるScarlett Lady(=スカーレット・レディ、注、「赤い婦人」の意)とValiant lady(=バリアント・レディ、注、「勇敢な婦人」の意)は、カリブ海と地中海で航海している。

クルーズは、経済に対し、何十億ドルもの価値があるものだ。(9NEWS: 10:32am Feb 27, 2024)

2024年は安定した経済成長で、前向きな兆候と共に始まる(中国)

3,900人以上を乗せた、中国最初の国産大型クルーズ船であるAdora Magic Cityは、2月22日、Shanghai Wusongkou International Cruise Terminalに「Piano Land」や「Blue Dream Star」と共に接岸した。

一方、訪問したクルーズ船「Europa」は、2月21日にShanghai Port International Cruise Terminalに停泊した。これは、上海クルーズ港が、同時に4隻のクルーズ船を迎えるのは、2023年に中国が国際クルーズ輸送を完全再開して以来、初めてのことだった。

2月以来、上海港には、20回の国際クルーズ旅行で接岸しており、65,000人以上の入国・出国乗客を累積し、1月の入国・出国国際クルーズ船旅行の合計数の2倍近い。

入国・出国乗客数は、それぞれ2月9日に10,500人、2月14日に10,700人に達し、過去4年間で最高記録に達していた。

2024年には、上海クルーズ港で、380回以上の入国・出国クルーズ船旅行があるものと見られている。(China Daily: 2024-02-29 06:40)

今秋フロリダ行きの新しいSun Princessというクルーズ船が処女航海(米国)

Princess Cruisesは、水曜日にローマから処女航海を行ったこのクルーズ客船会社向けに建造された最新船、Sun Princessで、乗客を迎えた。

この177,882総トンの船は、1室2名の利用で、4,314人の乗客を収容することが可能だ。この客船会社の新しいSphere級の1番船で、親会社のCarnival Corp.の排ガス逓減の努力の一環である、液化天然ガスで走る最初のものだ。

約3,660人の乗客収容力を有し、約145,000総トンだった2022年のDiscovery Princess、2020年のEnchanted Princess、2019年のSky Princessを含むRoyal級の船の大きさからは、大躍進している。

10月までポート・エバグレーズには寄港せず、それまで10泊のGrand Mediterranean(注、「偉大なる地中海」の意)というクルーズで、大量のヨーロッパ航海を始める。

「弊社の新しいSun Princessが就航航海に船出したことから、今日は歴史的な日であり、弊社のお客様は、弊社の驚くべき、次の段階のLove Boatを直に体験することになりました。」とPrincess Cruises President(=社長)のJohn Padgettは、ニュース・リリースの中で語った。「本船は、先進設計、技術、職人の技の壮大な展示品であり、高揚した空間と体験の全ては、Princessの休暇体験を、新たな水準に引き上げることに焦点を合わせたものです。」

Padgettが大きく扱った2つの特色は、The Dome(注、「半球体」の意)と呼ばれる最上甲板の測地線(注、球面状)のガラス空間であり、ギリシャのサントリーニ島の海岸段丘に触発されたものだ。これは、主要な屋内・屋外プールに隣接して、階段で昇って行くことになる数段を想定したものだ。夜には、Cirque Eloize(=シルク・エロワーズ、注、「エロワーズ圏谷」の意)と呼ばれる曲芸の本拠地となる南の浜辺風の娯楽開催場所である舞台になる備えがある。

もう一つの同船の新たな特色は、Piazza(=ピアッツァ、注、「広場」の意)と呼ばれるもので、同船の3層のアトリウム(注、主空間)としての機能を果たし、Sphere級に適切な、より球体に見えるものとなっている。ここからは、同船の反対側の海を眺望することができ、加えて、中央のLED(=発光ダイオード)のスクリーンが、娯楽番組が整理されたものに応じて移動することができるものとなっている。

同船の名前は、Princess Cruisesの愛好家にとっては、馴染みがあるものに思えるかもしれない。これはSun Princessの3回目の襲名であり、この名前は1974年―1988年と、1995年―2020年に、この客船会社の下で航海した船に付けられたものだった。「The Love Boat(=ラブボート)」というTVシリーズのパイロット番組(注、試作番組)は、元々のSun Princessで1977年に撮影されたものだった。

この新版では、30か所の飲食会場があり、これには、有名なカリフォルニア州ハリウッドのクラブの後援で、Spellbound by Magic Castle(注、「マジック・キャッスルによる白い恐怖」の意)と呼ばれるテーマのある魔法体験を提供する。

他の独特の開催地には、Chef(=料理人)のMakoto Okuwaが江戸前鮨を提供するKai Sushi by Makoto(注、「Makotoによる海鮨」の意)、芸術家のRomero Brittoの作品を呼び物とするLove by Britto(注、「Brittoによる愛」の意)、有名なイタリアの肉屋、Dario CecchiniのThe Butcher’s Block by Dario(注、「Darioによる肉屋のまな板」の意)がある。

船内の他の開催地には、この客船会社のもう一つの頼みの綱であるChef(=料理人)のRudi SodaminのThe Catch by Rudi(注、「Rudiによる獲物」の意)と、有名なミクソロジスト(注、カクテル作りが上手いバーテンダー)のRob Floydのカクテル・ラウンジがある。

3層甲板のHorizons Dining Room(注、「水平線食堂」の意)には、Culinary Institute of America(=アメリカ料理研究所)が作り上げた就航メニューがある。

同船は、従前の船よりも更に若いクルーズ客向けに提供しており、これにはPark19と呼ばれる同船の3つの最上甲板を走り周る家族活動地帯がある。これには、Coastal Climb(注、「沿岸登山」の意)と呼ばれる登山構造物の他、Sea Breeze(注、「海風」の意)と呼ばれるジップライン(注、高低差のあるワイヤーロープの滑車にぶら下がって下に移動する遊戯施設)とハング・グライダーのマッシュアップ(注、異なる2つのものを組み合わせたもの)である冒険心のある乗り物が含まれる。

フロリダ州からの最初の旅行は、10月14日の5泊航海となり、その後は、2025年3月まで、主として7泊の東と西のカリブ海旅程を交互に行う。(Orlando Sentinel: February 29, 2024 at 6:30 a.m.)