2025年4月

HOME > 海外旅客船情報 > 2025年4月

2025年4月の海外旅客船情報

Aranui、2隻目の船で拡大へ(タヒチ)

Aranuiは2027年、南太平洋で2隻目の豪華貨客船を使って拡大する、と同社は発表した。この新船は、Aranoaという名前を使い、オーストラル諸島を航海する。

「Aranui CruisesのAranoaは、間もなく、ここの主要任務に乗り出します。つまり人里離れたオーストラル諸島とそこの住民に、最も必要とされる食糧を供給する一方で、弊社のお客様に、壮大で、手つかずの、息をのむような諸島の紹介もいたします。」とAranui CruisesのEVPであるEric Wongは、事前に準備した声明において述べた。

Aranui 5のように、新しいAranoaは、貨客混載船として設計され、環境影響を最小限にするために最新技術を装備する。同社では、この観光業を包括する独特のモデルは、新たな経済機会を提供し、島嶼間交流の促進、そして鮮やかな景観と豊かな文化を強調して、オーストラル諸島の開発の役立つことになると話した。

「この事業は、オーストラル諸島に観光客をもたらすことになる類いの、初のクルーズ船です。」とWongは付け加えた。「人里離れたタヒチ諸島の経済発展に役立つ弊社の関与と、かなりの投資を強化するものです、」

タヒチ語で偉大な「awakening(=覚醒)」として知られているAranoaは、各航海で198人の乗客を収容し、船室は全部で93室で、うち62室の船室には専用バルコニーがあることを目玉としている。本船には、食堂が2つ、酒場が2つ、渦巻きプール(注、ジャグジー)が2基、売店が1軒、スパ、フィットネス・センター、そして刺青店が1軒ある。(Cruise Industry News: April 2, 2025)

合衆国関税でクルーズ株急落(米国)

4月3日の合衆国関税の発表を受けて市場が悪化し、クルーズ株に大きな影響が出た。他の主要企業やS&P 500株価指数との比較で、かなりの下げとなって引けた。

S&P 500株価平均は、この日、4.85パーセントの下落で引け、証券市場の5社のクルーズ客船会社よりも遥かに良かった。ウォール街では、自分の判断で使える品目の消費支出が矢面に立たされていることを懸念している。

クルーズ株:4月3日の終値:
Carnival Corporation:17.28ドル、13.69パーセント下落
Royal Caribbean Group:188.33ドル、11.17パーセント下落
Norwegian Cruise Line Holdings:16.31ドル、16.36パーセント下落
Viking:38.34ドル、8.65パーセント下落
Lindblad:8.60ドル、10.14パーセント下落(Cruise Industry News: April 3, 2025)

MSC、マイアミで新クルーズ・ターミナル開業(米国・イタリア)

MSC Cruisesは土曜日、PortMiami(注、マイアミ港)で、リボン切断式典で、ここの新しい大規模なクルーズ・ターミナルを開業した。

この行事には、合衆国やイタリアの地元及び国家当局者に加え、同社や提携者の主要幹部が出席した。MSC GroupのCruise Division(=クルーズ部門)のexecutive chairman(=会長)であるPierfrancesco Vagoは、この式典で登壇して新施設を強調し、この事業に関与した全ての提携者に感謝した。

他の代表者には、合衆国におけるMSC Cruisesのchairman(=会長)であるRick Sasso、Fincantieri GroupのCEO and managing director(=最高経営責任者兼代表取締役)であるPierroberto Folgiero、駐米イタリア大使のMariangela Zappia、イタリアの社会基盤及び運輸副大臣のOn. Edoardo Rixi、フロリダ州の商務長官であるJ. Alex Kelly、港長であるHeidi Webb、そしてマイアミ・デイド郡の市長であるDaniella Levine Caraがいた。

同社によると、この新しいMSC Miami Cruise Terminalは、最も技術的に進んだもので、クルーズ社会基盤の世界的な標準を設定したものだという。この新施設は、デジタル身元証明により、完全生体認証旅行を実装する業界最初のものでもあるとMSCは語り、継ぎ目のない乗船体験を提供することになる。

世界的な設計会社であるArquitectonicが設計し、Fincantieri Infrastructureが建設したMSC Miami Cruise Terminalは、1日に36,000人の乗客を処理することが可能。492,678平方フィートを占めるこの施設により、同時に3隻が接岸可能だ。(後略)(Cruise Industry News: April 5, 2025)

Norwegian Cruise Lineの船、船隊を離脱、クルーズは中止(米国)

クルーズ客船会社が、何十年も運航してきた船を売却、あるいは解体する時は、何時も悲しいことだ。というのは、どの船にも、お気に入りだと考える乗客がいるように見えるためだ。

ある者には古くて時代遅れだと思うものでも、古風な趣を発見し、歓迎する者もいる。乗客はしばしば、それが最初の船であったとしても、心の中に弱点を有するもの(注、「大好きだ」という意味)でもある。時々、人々は船を気に入り、時々訪問することを考える。しかし船には寿命がある。通常、約30年から35年だ。

Norwegian Skyは、1999年7月に就航し、25年前以上にもなる。この船は実際、Costa Cruisesに発注され、Costa Olympiaとなるものと見られていた。Norwegianは未完成の船体を買って、これが最終的にはNorwegian Skyとなったのだった。今やこの船は、このクルーズ客船会社との旅の終わりに近づいている。(後略)(The Street: Apr 7, 2025 11:39 AM EDT)

航空会社、クルーズ株、90日間関税停止で急騰(米国)

President(=大統領)のTrumpが、先週クルーズ市場の重しとなっていた関税の大半に対する90日間の停止を発表をしたのを受けて、旅行株は水曜日の午後、急騰した。

United Airlines (UAL)は、水曜日、最近の商いで、25%株式が急騰し、S&P 500の中で優良株だった。Delta Air Lines (DAL)は、後を追って引け、株式は22%以上、上昇した。クルーズ運航事業者のNorwegian Cruise Line Holdings (NCLH)とCarnival (CCL)は、それぞれ18%、17%急騰した。

水曜日、Deltaは、予想よりは良かった第1四半期の業績を発表したが、関税と経済の予測が不透明であることを考慮し、利益予想を引き下げた。CEO(=最高経営責任者)のEd Bastianは、娯楽・商業旅行需要は2月下旬に行き詰まり、最近の消費者行動は景気後退中に見られるようなものに思えると警告した。

Trumpの90日間関税停止は、広範な株式の持ち直しを促し、Nasdaq Compositeを約11%引き上げ、S&P 500は8%以上だった。投資家らはこの停止で、Trumpの関税の標的とされた諸国には、交渉のための時間が与えられ、合衆国の事業にとって利益となる譲歩を引き出すか、より低い関税率が引き出されることを望んでいる。

航空会社、クルーズ会社は景気後退に敏感

航空会社とクルーズ会社は、商品を製造・販売している会社よりは、高関税の影響を直接にはそれ程受けない。しかし運航にはかなりの裁量があり、景気後退や、消費意欲の急降下には脆弱で、消費意欲は最近、2022年以来の最低水準に落ち込んでいる。

合衆国の航空会社も、国際旅行者の需要減少に直面しており、ヨーロッパ連合やカナダのような合衆国の同盟国に対するTrump政権の敵意を考慮して、アメリカでの休暇を諦める者もいる。Trumpの移民に対する厳しい取り締まりも、見込みある旅行者を遠ざけ、いくつかの諸国では、合衆国に渡航することについて、警告を発令する事態となっている。(Investopedia: Published April 09, 2025 03:41 PM EDT)

MSC World Americaは処女航海を前にマイアミ港で波を立てる:船を見よ(米国・スイス)

MSCは、PortMiami(=マイアミ港)で、MSC World Americaという最新の追加を船隊に迎え、NBC6(注、地方テレビ局)では、正に最初に航海する前に見学した。

同社は、この革新的な船は、アメリカの快適さとヨーロッパの流儀を統合させたもので、6,762人の船客の他、2,138人の船員を収容することができると話している。

メディア発表によると、本船は水曜日に「in a glamorous, star-studded ceremony at the new MSC Miami Cruise Terminal, followed by a 2-night sailing to Ocean Cay MSC Marine Reserve(=新しいMSC Miami Cruise Terminalでの魅力的で、スターが沢山集まる式典で)」正式に命名されることになり、引き続いてOcean Cay MSC Marine Reserveへの2泊航海を行うという。

処女航海では、MSC World Americaは、交互に7泊の東と西のカリブ海旅程を行って、乗客を乗せることになる。

これは進行中の話題。最新情報は再読み込みで。(NBC 6: Published April 9, 2025)

高速フェリー、土曜日の航海の準備完了、DFDS(英国・フランス・デンマーク)

ジャージ島の高速フェリーは、遅延を経て、土曜日からの航海の準備が完了する、とDFDSは発表した。Tarifa Jetは、3月28日に就航することになっていたが、最初の航海は技術的問題のため、中止になっていた。

DFDSは、ジャージー島とサン・マロ間の旅客を乗せるため、遅いStena Vingaに頼って来た。同社では、英国海事当局が、利用承認をするのを待っていると話した。

予定変更

DFDSは3月に、以前の運航事業者で、60年間運航してきたCondor Ferriesから、同運航を引き継いだ。Tarifa Jetは、この新しい運航に向けた準備で、ポートランドで修理して来た。しかし遅延のため、フランスへの旅行は中止となり、ポーツマスの航海予定は変更になっていた。

DFDSは、土曜日のTarifa Jetの就航に先立って、「temporary schedule changes(=一時的な予定変更)」がなされていると話した。Stena Vingaは、ジャージー島―サン・マロ航路で、1日2往復で運航することになり、一方Cote d'Albatreは、僅かに予定を変更して、ジャージー島からポーツマスへの航路を続けるという。

影響を受ける顧客は「rebooked automatically and contacted directly(=自動的に再予約されて、直接連絡する)」とDFDSは話した。(BBC News: 11 April 2025)

最上位クルーズ幹部ら、関税、私有島などについて語る(米国)

記録的な2024年の販売、そして堅調な2025年の開始を経て、クルーズ産業は他の事業と同様に今月、株式市場の乱高下と通商関税の懸念を経験した。しかし火曜日にマイアミ・ビーチであったSeatrade Cruise Globalでの基調演説「State of the Cruise Industry(=クルーズ産業の状況)」で、Cruise Lines International Association(注、「クルーズ客船会社国際協会」の意)のpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のBud Darrが表明した見解は、楽観主義は未だに中心にあるというものだった。3,000人の会議の出席者に対し、Carnival Corporation、Royal Caribbean Group、MSC Group、そしてNorwegian Cruise Line Holdingsの指導者らも、業界の状況に関する自己の見方を提供した。

関税の舵取り

議論を通じて、幹部らは楽観的ではあったが、今春の地政学的なドラマの影響については、なおも霞がかかった絵のままだった。そうは言っても、Seatrade Cruise Newsのexecutive editor(=編集長)で司会者のAnne Kaloshは、幹部らに関税状況を議論するよう求めた。ここに、その見所を紹介する。

Carnival Corporationの堅調な2025年第1四半期の業績を「amazing(=素晴らしい)」と描写したCarnival Corporationのpresident, CEO and Chief Climate Officer(=社長、最高経営責任者、そして気候長)であるJosh Weinsteinは、同社の前年比7%の成長率を指摘し、客は以前の比較可能な期間よりも10パーセント以上消費していると話した。

しかし消費者と同様、各社は最近の地政学的なドラマと、関税の懸念と取り組んでいるところだと付け加えた。「不確実性と波及効果が、間違いなく業界に影響を与えています。」とWeinsteinは話した。「各社は『What does it mean for me?(=自分にとって、どういう意味があるのか?)』答えを見つけ出そうとしているところです。そして今のところは、これについては正念場であり、答えは『We don’t know.(=判らない)』というものです。」人々がこの不確実性に安心できるようになるには、ある程度の時間がかかることになりそうだと話した。

Norwegian Cruise Line Holdingsのpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)のHarry Sommerは、2025年のWave Season(=波の季節、注、「クルーズ予約の書き入れ時」の意)が「a bit choppy(=少しばかり波立った)」始まりだったことは認めたが、次のことも強調していた。「Two shaky days in the stock market do not have us changing our long-term financial strategies and models.(=株式市場のぐらついた2日間で、弊社の長期的な戦略と模範には変更はありません。)」

Sommerも、幸せなクルーズ客が記録的な人数で、パンデミック時代の後で、「tremendous recipe for financial recovery(=財政回復の素晴らしい処方箋)」となる堅調な反復率を指摘した。そして、地元と世界のNCLHの事業取引について話した。「多くの異なる土地に、多くの友人がおります。」と語り、NCLHも、合衆国で製品を調達し、優良企業市民となっていると付け加えた。

他の種類の産業から、クルーズ産業の事業モデルを特徴付けて、Royal Caribbean Groupのpresident and CEO(=社長兼最高経営責任者)であるJason Libertyは、それは移動要因であると述べた。簡単に言えば、「our ships move(=我々の船は動く)」というものだと語った。また「once our ships land, they can make an economic impact(=我々の船が接岸するや、経済的影響を与えることが可能だ)」と言い、政府に対し、政策変更を検討する際には、クルーズ観光が目的地あるいは国にもたらし得る経済的利益が何かを理解する必要があることを示唆した。自分の会社は「listens well(=よく聞いている)」と付け加えた。全体的に見て、「power of our platform(=我々のプラットフォーム)」は、「it’s flexible(=柔軟性がある)」ことを強調した。

MSC GroupのExecutive Chairman(=会長)Pierfrancesco Vagoは、クルーズ産業の世界的成長と、どのように成長したかに注目した。このスイスに本店のある会社は、例えば、合衆国内で最初に拡大し、今週、PortMiami(=マイアミ港)で世界最大のクルーズ・ターミナルを開業し、MSC World Americaを命名した。しかし合衆国の外側にある新たな市場も見ていると語った。同社では最近、例えばインドの提携社を発表していた。

幹部の何人かは、どんなクルーズ休暇中であっても、消費者に提供する「value(=価値)」に言及した。そうなので、人々が自分の財布を見ている不安定な経済の時代であっても、クルーズには大きな価値がある可能性がある。例えば、Vagoは3,000人の聴衆に、マイアミで1回分の夕食をとるのと、彼の会社の全て込みの豪華クルーズ商標であるExplora Journeysでの1日分の費用は同じだと話した。

CLIAの新政権への対処については、関税であれ、他の主題であれ、「finding those voice that actually are open-minded and making sure they understand what we’re about.(=実際に偏見無く声に耳を傾け、我々のことを確実に理解してくれる)」正しい政策立案者を見つけることだ、とDarrは語った。

世界の民主国家の3分の1が、2024年に選挙を行い、Darrの見解では、Trumpのチームと全く同じ行動をしているところはないという。「What’s unique about this transition is they came in better prepared to actually implement and execute their prerogatives - much more than we typically see.(=この推移について独特なことは、実際に権限を実行・遂行するためにより良く準備していたということです。我々が典型的に見るものよりも、ずっと良くです。)」(後略)(Travel Agent Central: Apr 11, 2025 9:47am)

GNTO事務局長、Seatrade Cruise Global 2025見本市でマイアミ訪問(米国・ギリシャ)

Greek National Tourism Organization(=ギリシャ国家観光協会)(GNTO) のSecretary-General(=事務局長)であるAndreas Fiorentinosは、今週、国際的なSeatrade Cruise Global 2025見本市のため、マイアミを訪問し、中でもRoyal Caribbean GroupのFleet Technical Operationsのvice president(注、「船隊運用部長」の意)であるChris Alexander Korfiatisと面談した。

FiorentinosとKorfiatisは、東地中海でのRoyal Caribbeanの存在感を強化することを狙って、同グループがギリシャの港湾に接岸すること(母港化)の他、Skaramangas Shipyardsのようなギリシャの造船所を船舶修理、保守作業のために利用する可能性について議論した。(ekathimerini.com: 12.04.2025 07:38)

ギリシャ諸島、価格高騰によりイースターのフェリー切符売り切れに直面(ギリシャ)

イースター(注、復活祭)が近づくにつれ、ギリシャの愛される諸島行きのフェリー切符は殆ど売り切れており、旅行代理店は、Holy Wednesday(=聖水曜日)とHoly Thursday(=聖木曜日)の出発便の空前の需要を報告している。

パロス、チオス、チノス、シロス、シミ、コルフ、そしてスキロスのような人気の目的地は、多くの航路で100%の稼働率で、遅れてきた計画者は途方に暮れている。

象徴的なパロスは、崇拝されるPanagia Ekatontapiliani(=パナギア・エカトンダピリアニ教会、注、「百の門の教会」の意)のあるところだが、イースターの最高の目的地に留まっている。しかしこの場所を確保するには高額の費用となっている。乗用車1台を乗せて高速フェリーで2人連れが旅行すると、往復切符が441.60ユーロで、シミに向かう4人家族は、車両料金込みで、913.50ユーロ支払うこととなる。スキロスのような金のかからない選択であっても、最小限の道路使用料込みの往復切符で、1家族169ユーロかかる。

クレタ島やドデカネス諸島に向かう、より長い航路の船室は、見つけることが殆ど困難で、船の車庫の車両空間(注、車両甲板)は、全て予約されている。「It’s a frenzy.(=きちがい沙汰ですよ。)」とある代理店は話した。「Tickets are vanishing, and prices are dizzying for many Greeks planning their Easter getaway.(=切符は消えていて、イースターの休暇を計画している多くのギリシャ人にとっては、価格は目がくらみそうです。)」(後略)(Greek City Times: 15 April 2025)

CDCのクルーズ検査官、解雇が勃発監視者を直撃し、パンク寸前(米国)

Centers for Disease Control and Prevention(=疾病対策予防センター)は政府の解雇の最中でも、クルーズ船の検査は続けると言ったが、ある係官は、仕事は残った作業員にとっては、手腕の試されるものとなると話した。この機関のVessel Sanitation Program(=船舶衛生プログラム)(VSP)は、Department of Health and Human Services(=保健福祉省)での最近の職員削減の影響を受けたものの中の1つだ。

「本当にあらゆるものを毀損しており、世界を移動して、ヨーロッパやどこであろうとも、検査をすることは難しくなっています。」とCDC(=疾病対策予防センター)のNational Center for Environmental Health(=国立環境衛生センター)のDivision of Environmental Health Science and Practice(=環境保健科学・実践部門)のDirector(=主任)であるErik Svendsenは話した。

4月1日、Svendsenは、6月初旬まで休職扱いとなり、この時点で解雇となる。VSP(=船舶衛生プログラム)が、自分の部門の管轄だ。

最近の一連の胃腸病の勃発の後で、このニュースが飛び込んできた。このうちの12件が、ここの機関の入り口に公示されている。大半は、ノロウイルス。

CDCは、2024年全体で、クルーズ船で18件の胃腸病の勃発があったことを記録しており、その前年が14件だった。(後略)(USA TODAY: April 15, 2025)

ロシアのNeva Travel、予定より早くサンクト・ペテルブルクのフェリー航路開設へ(ロシア)

ロシアの運行業者のNeva Travelが、当初の発表りも1週間早く、サンクト・ペテルブルク市内の新しい2本のフェリー航路のうちの1本を開設することを、今週これまでに同社が確認した。

Neva Travelは、好天が、サンクト・ペテルブルクとクロンシュタットの町との間の航路開設を、4月19日土曜日に予定変更する決定に繋がったと話した。

この航路には、サンクト・ペテルブルク―ペテルゴフ宮殿航路と並んで、Project 04580という高速双胴船が就航し、通勤フェリーと観光定期便の双方として運航されることになるのかもしれない。

サンクト・ペテルブルク―ペテルゴフ航路は、4月26日に開設される予定だ。

Project 04580という双胴船の低い高さのため、橋梁の下を安全に潜り抜けることが可能となり、一方で、この船体構造は、最小限の航跡しか発生させない。この設計は、船を収容するために既存の桟橋に追加変更する必要がないことも意味する。

Project 04580という双胴船は、State Transport Leasing Companyを代理して、Neva Travelにより運航されることになる。(Baird Maritime: Published on: 16 Apr 2025, 2:37 pm)

Victory Cruise Lines、出航(米国)

Victory Iがメーン州ポートランドを出発し、Victory Cruise Linesが帰って来た。

この客船会社の最初の営業クルーズが始まり、The New England & Canada 2025 Reunion Cruise(=ニュー・イングランド及びカナダ2025年再会クルーズ)は、Victory Cruise Lines Chairman and Founder(=会長兼創業者)であるJohn Waggonerと妻のClaudetteによって主催される。就航Great Lakes(=五大湖)シーズンに備えて、このクルーズ客船会社の最初の営業航海を記念する航海には、プレス・リリースによると、Waggonersの過去の多くの客と、Greg and Lindy PendzickとMichaelyn Obyを呼び物とする厳選された特別公演が含まれるという。

「今日は、Victory Cruise Linesにとり、胸躍る一里塚であり、家族や友人、長年のお客様が参加するVictory Iで、トロントに向けて出航するのです。」とVictory Cruise Linesのfounder and chairman(=創業者兼会長)であるJohn Waggonerは語った。

「この1年足らずの間に、Claudetteと私は、五大湖のために特別に建造された船を購入しました。チームは集まり、我々はお客様を船にお迎えして、5つの五大湖全てを体験する信じられない旅行に乗り出します。」

The New England & Canada 2025 Reunion Cruise(=ニュー・イングランド及びカナダ2025年再会クルーズ)という航海は、ポートランドでクルーズ前にホテルで夜を過ごすことから始まり、ハリファックス、シドニー、ケベック・シティ、モントリオールを10泊航海して、トロントで終わる。

Victory Iは、4月27日にトロントで洗礼を受け(注、命名され)、姉妹船のVictory IIは、5月12日にシカゴのNavy Pierで洗礼を受ける(注、命名される)。Victory Cruise Linesは、2025年に5つの五大湖の全てに触れる33本の航海を提供する。(Cruise Industry News: April 18, 2025)

中国船に対する合衆国港湾料金は朝鮮の利益になりそう(韓国・米国・中国)

朝鮮(注、韓国)の海運会社と造船業者は、中国の会社が建造、あるいは運航する船舶に対し、新たな港湾料金を課すというU.S. Trade Representative(=合衆国通商代表部)(USTR)の最近の決定の受益者となる可能性が浮上してきた。

HMMの船隊の中国建造船の割合が低いことを引き合いに出して、分析者はより多くの貨物船の船主が、合衆国に商品を船積みする際に、朝鮮(注、韓国)の大型コンテナ船に切り替えることを予想している。

「中国建造船は、HMMのコンテナ船隊全体の中で、僅かに6パーセントを占めるだけで、世界の海運会社の中で最低です。」とHana Securitiesの分析者、Ahn Do-hyunは話した。「HMMが中国の造船所に発注していないことから、米中緊張の影響を受けることはなさそうです。」

HMMの83隻のコンテナ船の中で、5隻が中国で建造された。

これらのうち2隻は、賃貸されているが、間もなく返還され、残りの3隻は、東南アジア航路で主として使用されている。

「HMMは、中国建造船に対する合衆国の規制から外れるため、貨物量を確保する競争で優位に立てるものと見られます。」とMeritz Securitiesの分析者、Oh Jung-haは話した。

朝鮮(注、韓国)の造船業者は、世界の海運会社が中国の造船所への依存を減らすことから、利益を得るものと見られる。

「主要海運会社は、今や、大半の船を建造してきた中国造船所を避けろという圧力をかけられています。」とKorea Investment & Securitiesの分析者、Kang Kyung-taeは話した。「朝鮮(注、韓国)の造船業者は、油槽船やコンテナ船のような部門で、中国の競合他社から市場占有率を奪うことになりそうです。」

中国の造船所が、進んだ技術を要しない船舶市場で先行しているが、朝鮮(注、韓国)の造船所は、liquefied natural gas(=液化天然ガス)(LNG)やliquefied petroleum gas(=液化石油ガス)(LPG)運搬船のような高付加価値の分野で優位に立っている。

中国造船業の支配を阻止するという合衆国政府の合図に引き続き、ExxonMobilは、中国の造船所と間でのLNG(=液化天然ガス)燃料船の計画を延期した。

こうした状況を背景に、Hanwhaは、合衆国の戦略の支持を表明した。この朝鮮(注、韓国)の複合企業は、アメリカの造船所を保有し、海運部門で運航している。

「Hanwha Shippingは、合衆国の海事産業基盤を再工業化するというTrump政権の「all-of-government(=政府を挙げた)」努力を支持しており、我々が海上運航の中心となり、建造の優位性を再び取り戻すことを支援することを楽しみにしております。」とHanwha Shipping Vice President(=部長)Ryan Lynchは、先月、USTR(=合衆国通商代表部)の提案方策に関する公聴会で話した。

しかしそれでも、10月14日に予定されている港湾料金の実施に先立って、米中貿易交渉が継続していることから、不透明だ。

USTRは、業界団体からの反発を受け、国内輸出業者と、五大湖、カリブ海、合衆国領土を運航する船舶運航事業者を例外とすることを既に発表している。

合衆国が自前の造船所の再生を狙っていることから、長期的には、朝鮮(注、韓国)の会社も、押され気味になる危険に直面するのかもしれない。(The Korea Times: Published Apr 18, 2025 3:37 pm KST)

Disney Adventureがビスマールで進水(ドイツ)

Disney Cruise Lineのアジア・クルーズ市場参入は迫っている。Disney Adventureが土曜日、ビスマールの建造ホールから進水したのだ。

この船は今や、海上試運転や今年の秋の引渡しに先立って、最終内部艤装用の埠頭に移動した。その後、この船はシンガポールのマリーナ・ベイに向かい、ここを年間を通じて母港にし、短距離クルーズを提供することになる。

注目すべきは、この船は、元Genting/Dream Cruisesの新造船で、Genting Cruise Lineの破産を受けて、Disney Cruise Lineが買収し、かなり修正したものであるということだ。

今後数年間にDisneyにやってくる7隻の新造船の内の1隻。これには、OLCとのライセンス契約の下で日本に向かう1隻が含まれている。(Cruise Industry News: April 19, 2025)

Hankyu Travel、日本での航海のため、Ponantの船を傭船へ(日本・フランス)

Hankyu Travel International(=阪急交通社)は、2027年の春に日本を周遊する3本のクルーズで、Ponant(=ポナー)の船を傭船する。

プレス・リリースによると、この日本に本拠を置く旅行代理店は、Le Jacques Cartier(=ル・ジャック・カルティエ)での航海を、国際客に勧めるという。この航海は、2027年3月から4月の間に行われることになっており、神戸と横浜から出発する旅程が含まれている。

Hankyu(=阪急)は、このクルーズは、各寄港地の豊かな文化や歴史体験の他、日本の手つかずの自然の美しさを探求するものだと話した。この航海は、日本の700以上の島嶼を提供する瀬戸内海の目的地を訪問することを強調している。この地域は、同国のインバウンド(注、国外からの)旅行者に、大量の呼び物を提供すると阪急は話し、これには自然景観、郷土料理、史跡、伝統文化、そして現代美術が含まれる。お客が桜の花の季節を目撃できることに加え、12泊の一連のクルーズには、南朝鮮(注、韓国)や富士山の他、西日本の目的地を訪問することが含まれている。

寄港地は、乾島、御手洗、宮島、萩、田子の浦、焼津、鳥羽、勝浦などを訪問することになっている。

この運航は、日本の旅行代理店が初めてインバウンド市場に特化するためにPonantの船を傭船するものだと、阪急は話した。この旅行代理店は、現在、新たなクルーズ体験を提供するため、各港と、活動や寄港地観光を調整しているところだと付け加えた。

阪急交通社はまた、将来かなり成長することが期待される日本におけるインバウンド市場を発展させるため、この事業を通じて作業しているところだ、とも述べた。傭船航海の予約は、旅行助言者や代理店を経由して利用可能となる、と同社は付け加え、条件は間もなく発表されるという。

PonantのExplorerシリーズ船の一部であるLe Jacques Cartier(=ル・ジャック・カルティエ)は、高級探検クルーズ向けに設計された。Le Laperouse(=ル・ラペルーズ)、Le Champlain(=ル・シャンプラン)、Le Dumont-d’Urville(=ル・デュモンデュビル)、そしてLe Bougainville(=ル・ブーゲンビル)に引き続き、この乗客180人の船は、2020年に就航していた。(Cruise Industry News: April 19, 2025)

関税で、アメリカの海運・貨物産業に不確実性を引き起こす(米国・中国)

Port Authority of New York and New Jersey(=ニュー・ヨーク及びニュー・ジャージー港湾局)のPort Director(=港長)であるBeth Rooneyは、誇張ではなく、アメリカの港湾システムは危機的だと話している。

「文字通りあらゆるものです。外洋コンテナで合衆国にやって来る消費財の95%です。」とRooneyは、Spectrum Newsに、Howland Hook Marine Terminal(=ハウランド・フック海上ターミナル)を案内しながら、話した。

この統計値は、正確には、今や合衆国が輸入する大量の貨物に関税が課せられる可能性があるものに、多くの注意が注がれている理由となっている。

しかし、合衆国の貨物に関税が課される可能性がある潜在的効果を理解するためには、貨物がどのように測定されているのかを理解することが重要だ。この体系は、Malcom McLeanという名前の男によって、1956年にニュー・ヨーク港とニュー・ジャージー港で、偶然にも同時に発展した。

標準的な貨物コンテナを作り出した背景の考えというのは、単純だった。Rooneyは言っていたが、本質的には次のようになる。「Why dont we just move the truck on to the ship?(=船に、トラックを単に乗せたらどうだ?)」

大半のアメリカ人が、18輪トラックの後ろに見ていたものだったコンテナの種類は、1フィートの長さのものだ。しかしこの産業は、TEUと呼ばれる標準単位を使っており、これは20フィート換算単位という意味だ。1TEUは、車両2台分か、靴箱10,000個分になる。

1月に合衆国の港湾には、記録的に高い、249万TEUが持ち込まれていた。2024年1月との比較で、10%近い増加だった。2月には223万8000TEUで、2024年2月よりも4.7%の増加だった。更に物流技術企業のDescartes Systems Groupによると、3月には239万TEUで、1年前の3月から11%の急騰だったという。

専門家は、今年は堅調に始まったと話している。というのは、東海岸から西海岸までの最前線の合衆国の輸入者が、大変な不確実性が予想されることから、貨物を積み込んだためだ。

「この関税の波及効果は、我々全員が感じることになります。」とPort of Los Angeles(=ロサンゼルス港)のexecutive director(=専務理事)のGene Serokaは、4月にState of the Port(=同港の状況)の演説の中で話した。「And there's no way around that.(=しかも、その周辺だけでは決してないのです。)」

「7月から今年の暮れまでの間に、すくなくとも10%貨物量が落ち込むものと予想しています。」とSerokaは続けた。「しかしこの急落は、来月の5月に、早くも始まる可能性があります。」

ロング・ビーチでは、状況は更に悪いものとなる可能性がある。

「現時点において、量が20%減少するものと見積もっているところです。」とMark Corderoは話した。「うちの職員は、今や国際運送業者から、17本の航海の中止を記録しているところです。」

ニュー・ヨーク及びニュー・ジャージー港湾局は、貨物の下落の可能性に関して、関税と関係があることから、予測を公にして来なかった。ただ、関税により、貨物運航には、現在、変化はない、と言っていただけだった。

「取り消されているか、遅延している中国での注文について、多くの皆さんからの声を聴いているところです。」とNational Retail Federation(=全国小売連盟)のvice president of supply chain(=サプライ・チェーン部長)の Jonathan Goldは話した。全国小売連盟では、今年下期に合衆国に入って来る貨物が20%に急落するものと予測している。「かなり深刻になる可能性があります。」

例えばニュー・ヨークでは、ニュー・ヨーク及びニュー・ジャージー港湾局によると、中国からの貨物は、同港の全輸入品の約23%を占めているという。しかしロサンゼルス港では、中国からの輸入は、同港が扱う全輸入品の40%もの高さになる可能性がある。

中国からの貨物のかなりの落ち込みは、Robert Spakowskiのような貨物を動かしている労働者に対し、まぎれもない影響を与える可能性がある。

「『Just forget it, come on back.(=取り敢えず忘れろ、さあ引き返そう。)』と言って、こちらに向かっていたコンテナ船を方向転換させているのです。」と船乗りのRobert Spakowskiは話した。「生活に関わるものです。それを心配しています。」「それに、ここにやって来た何千もの労働者が、何が起きたのかを知るために、毎日、ニュースを見ているのですよ。」

「単に影響を受けた港だけのものではないのです。」とNRF(=全国小売連盟)のJoanthan Goldは付け加えた。「トラック輸送、倉庫保管、その他の関連する仕事の全てに関わります。」

Associated Pressがこの記事に貢献した。(Spectrum News NY1: PUBLISHED 10:00 AM ET Apr. 22, 2025)

Information

日々、更新中!

Information

日々、更新中!