名器TN-87のイメージがいたるところに感じられる…



これがSー10のカオ。低いヒール、立ったトウはいかにもミズノ。そしてややヒ−ル側に寄せられたスコアライン、これは…そうTN-87そのもです。

「TN-87を作った人間が金型造りに参加してるんです。」と市川さん。その時はその職人さんの話を詳しく聞かなかったのですが(不覚!)、さすがChoiceには載ってました。養老工場の小原敏行氏。

このヒールの低さはMPー14に匹敵する。実際には驚く程の低重心というわけではないのですが、ボールの上がり易そうなイメージを抱かせますね。ネックセルも低いものが使われ、ヒールの低さが強調されています。スウィ−トスポットはプロモデルらしくややヒール寄り。

以前の代表的プロモデル、ミズノプロMTとの比較。慣性モーメントはこれだけこれだけ向上しています。

これは中空構造にしたこととヘッドサイズが少し大きくなったことからでしょう。




シャフトはカーボンの「スペシャルチューン」もあるのですが、

「中心となるのはダイナミックゴールドのS200あたりだと想定しています。」

と市川さん。対象ユーザーを上級者としているので、これは当然か?

そしてオーダーになりますがTABCもラインナップ!(拍手!)




シャフトを研摩する?!TABC

TABCとは「TRY-AXIAL BRAIDED COMPOSITE」の略です。


これがTABCの作り方。フィラメントワインディング?いえいえ、これは「3軸ブレーディング」という製法。あらかじめ樹脂を含浸させたカーボンファイバーをストレート方向と角度をつけた方向に三つ編みのように編み上げていく。
これがTABC。まさに三つ編み。最終的には表面を研摩して滑らかにする。「だから太陽光に反射するとキラキラと魚の鱗のように光って見えることがありますよ。」と市川さん。今度注目してみましょう。

TABCといえば佐藤プロ。T−ゾイドpro2に入れて使っていますね。今年のつるやオープンから従来より10グラム軽い110グラムのものに変えて8週連続ベスト10入りをはたしました。軽くした理由は「その方がプレーンに乗せやすい」からだそうです。

フィーリングを変えることなく自由に重量が調節できるのもシームレス構造のTABCならでは。

 

去年一緒にラウンドした時の佐藤プロのクラブ。この時のアイアンに入っていたカーボンシャフトはTABCのプロトだったんですね。「DGのS400と同じものをカーボンで作ってもらった。」と言ってました。

スチールの一番の特徴である「粘り」をTABCならカーボンで再現できるのですね。フィラメントワインディングやシートラッピングではできない芸当です。






Sー10はプロモデル、ではEー10は?