トルクを絞ったシャフトと軽いヘッドのバランスによって金谷プロが50m/s以上のヘッドスピードで通常のフルスウィングをしても問題ないクラブになっています。
ただ、RYOMAをバランス計に乗せるとC1.5などという値になってしまいます(^-^;)。ちなみに振動数は通常の計測器では計測不可能です。
「よくプロからシャフトだけ欲しいという話をもらうのですが通常のヘッドにRYOMAのシャフトを装着してもまともなクラブにはなりません。」と谷本さん。
RYOMAが他のモデルに比べ優位な点は軟らかいシャフトでスィングのテンポが良くなることと、(SWING
PROを振るのと同じ効果があるそうです)シャフトがしなって戻る動きをする中でいわば勝手にスィングプレーンを作ってしまうのでボールが曲がりづらいということです。シャフトが走るのでヘッドスピードが上がる可能性もあります。
欠点といえば「インテンショナルが打ちづらいことでしょうか。」と谷本さん。
アイアンとのマッチングを気にする方もいるでしょうがスィングを変える必要がないため問題なさそうです。ある女子プロは試合の朝に試打して「気に入った」とそのままその日の試合に使ったりしてるそうですから。
ヘッドが軽いというクラブのバランスはRYOMA特性のひとつ、トウダウンが少ないという現象に現れます。
どんなにガチガチのものでもトウダウンしないシャフトというのはありません。通常、シャフトは軟らかいほどインパクトで激しくトウダウンしますがRYOMAにはそれが見られません。
これは金谷プロのインパクトです。写真ではトウが下がって見えますがこの程度は一般のシャフトと比べても遜色ないと思います。シャフトの硬度を考えれば少ないと言っていいでしょう。
ゴルファーはトウダウンの量を予期したり、ダウンスィングの途中でアジャストしたりしてるわけで、けっこう複雑な作業をしてるのですね。それがゴルフの難しさのひとつなのかもしれません。
スィングロボットでテストする時も通常のクラブはトウダウンを予測してヒール側にボールをセットするのですが、RYOMAはフェースのセンターでいいのだそうです。eliotの試打した感想でもシャフトの軟らかさを予期して普通に振ると最初はヒールに当たる傾向があります。
現在のゴルフクラブはある程度の硬さがあることを前提にシャフトやヘッドの設計は行なわれているのですが、RYOMAはそうしたものを根底から覆したクラブだと言えるのかもしれません。