*** 食餌 ***

   4-1 飼い主たちの試行錯誤
   4-2 あげてはいけないもの
   4-3 水分補給
   4-4 魅惑のおやつ
   4-5 動物質のエサ
   4-6 すききらいを治す方法

4-1 飼い主たちの試行錯誤
お店では「ひまわりの種、ドッグフード、ハトのえさ」などと言われることがあるようですが、バランスのとれた食餌ではありませんし、ひまわりの種は取りすぎると太ってしまうことがあります。基本的には粗食です。しかしその味を覚えていて、なかなかペレット(総合飼料)を 食べてくれなかったりします。飼い主の間でも「好き嫌いが多い」という意見が良く出ます。 神経質な性格のために警戒しているのかもしれませんが、心配ですね。体調を壊してしまう場合もありますし、小さい体では命取りになってしまいます。しかし、この生き物には一日どれだけの栄養が必要!とか、自然界ではこんなものを食べている!という情報が少ないので、飼い主の方々も試行錯誤しています。ですので、これがベスト!というものはないのが、現状ですが、みなさん野菜+ペレット、たまに動物性のえさやおやつ類といった感じでしょうか。また、プレーリードッグやリチャードソンの場合は、草原に住んでいるせいか、草食を好む傾向があります。 現在、飼い主はどんなものを与えているか、以下に記述します。


Hさん宅のメキシカンジリス
メキシカンジリス飼育のHさん
ペレット類については、鳩餌・文鳥用餌、齧歯類用ペレット、乾燥野菜、(マルカンぱりぱりサラダ)などを適当に混ぜ与えている。具体的な量はわからないが、一日あたり9センチ角で深さ3センチの小鉢一杯分程度がだいたい3匹分の量。

野菜、果物類は小松菜、にんじん、りんごの3種類が黄金パターン。小松菜のいいのがなかったときはチンゲン菜、モロヘイヤ、サラダ菜などに変わる場合もあり。これらを小鉢に山盛りにして与えている。このほかさつまいも、冷凍もののスイートコーンなども。またおやつとしてインディアンコーン(乾燥したプチトウモロコシ)も。これは噛り木代わりにもなり便利。

このほか動物質として、プレーンタイプのヨーグルト(小匙半分くらい?)、ミルワーム(5、6匹)なども毎日少量与えている。果たしてどの程度の量を与えていいものかいつも悩んでいるが、どうやら野生下でかなり動物質を摂取しているからといって野生下と同様な比率で与えると、運動量が違うせいか極端に太ってしまうため最近はややセーブしている。

中国ハタリス飼育のSさん
チンチラペレット、プレペレットを混合して、陶器の小鳥用水入れに1/3程度。ミューズリーのシリアル(おやつ程度)インディアンコーン (おやつ程度)林檎、まんま(おやつ程度) 野菜類 キャベツ(大好き)、ナマ牧草、人参、コマツナなど。

塩土とイカの甲(小鳥用)をすって、粉にしてまぶしています。(これは2、3日に1回の割合) これらは、塩分補給とカルシウム補給の目的ですが経験的にジリス系はカルシウム不足になり易いのでこの方法で補給しています。

リチャードソンジリス飼育のYさん
こまつな5枚、かぼちゃ・にんじん・さつまいも・りんご各1切れずつ、ミニマルフード「リスハムの主食」スプーン半分程度、塩土(ほとんど食べない)

プレーリードッグ飼育のUさん
BUNNY BASICS/T (Oxbow Hay Company製):約50g、ラビットフード (イースター(株)製) :約10g、アニマルファーム 牧草((有)ナチュラルペットフーズ製) :適量、ニンジン:30g、キャベツ:2枚、チンゲン菜or小松菜:2枚、ペット用にぼし:2匹ずつ

これを参考にあなたのハタリス・ジリスに合う食餌を見つけてあげてください。それから季節によって好むものも変わってくる場合があります。春先はキャベツなどの野菜(葉っぱ)を好み、 秋には木の実など・・・きっと自然下で食べるものに影響をうけているのでしょうね。ペットとして飼われていると太りやすいようですので、バランスも考えてあげてくださいね。


4-2 あげてはいけないもの
ねぎ類、にらなど刺激が強く、ハタリス・ジリスに有害な物質が含まれているもの。ごぼうのようにあくの強いもの。人間の食べるもの(味付けがされているので)、チョコレート、ポトスのようなサトイモ科の植物、ジャガイモの芽、梨。


4-3 水分補給
飼い主のアンケートで大多数だったのが、「野菜からとらせる」派でした。これは野菜を多く食べさせるためには適しているのかもしれませんね。飼育下ではどうしても太りやすいため、総合飼料+水よりも、総合飼料+野菜のほうが、総合飼料の量を押さえられそうです。またいろいろなビタミンを摂取することもできます。生のサツマイモは目に見えにくいカビが生えるようです。他の野菜にも言えることですが、食べ残したえさはケチらずに捨ててましょう。またお豆腐もよいようです。

中国ハタリス飼育のEさん
飼育して1年くらいはハムスター用の給水ボトルを使っていました。器用に飲んでいて、とてもよかったのですが、あるときから給水ボトルをカリカリと手で引っかくようになり、手やお腹がずぶぬれ、ケージは水びだしに・・・。風邪をひいたら困るので、はずしました。なんでそんな行動をとったのかは不明。今は野菜で水分を取らせてます。キャベツ・にんじん・サツマイモ・りんごが多いです。サツマイモは秋から冬にかけては食べますが、春夏はあまり食べません。


4-4 魅惑のおやつ
なかなか慣れない〜!!という場合はやはりコレですね。ハムスターのおやつとかウサギのおやつといったビスケット風のおやつがお店で売ってます。他、蒸した鶏のささみ、ゆでたまご、 動物用チーズなどの動物性のえさもいいですね。これを飼い主に慣れるように手渡しであげたり、 名前を連呼して声を覚えさせると飼い主とペットの間によい関係が生まれると思います。普段は野菜やペレット中心でおやつのハト餌やビスケット類は手渡しで少量・・・というのがおすすめです。


4-5 動物質のエサ
自然界では昆虫などの動物性のえさも食べている場合があります。ですので、飼育下でも少しあげたほうがいいと思います。特に夏前〜夏、冬前〜冬など気温の変化がある時期には体力をつける意味でもあげてみてください。蒸した鶏のささみ、ゆでたまご、動物用チーズ、無糖ヨーグルト、煮干し、ミルワーム、ドッグフードなど。しかし、これは主食ではありません。好むからといってあげすぎると栄養が片寄ってしまいます。気をつけましょう。


4-6 すききらいを治す方法
好んでいたえさをもらえなくなると徐々に嫌っていたペレット類も食べるようになります。ですので、今まであげていたえさを減らすかあげないようにして、食べて欲しいえさを入れてください。しかし、ある意味これは荒療治ですので、健康管理には注意してくださいね。

プレーリードッグ飼育のFさん
プレに関しては2週間程の絶食は可能だそうです。それだけ、頑固な動物です。余り神経質に成らずに「腹減りゃ、食うわ」的感覚で餌替えに挑戦してみて下さい。その時も、食べてないからと言って、古い餌を入れたままにしないで、こまめに換えて下さい。