日本は、”春眠、暁をおぼえず”っといったところでしょうか?
モロッコでも、心地良い初夏の風に眠気をさそわれるサラのママです。
本日、第3回目は、おいしいミントティについてをお伝え致します。


【ミントティ、それは、モロッコでは、アッツァイと呼ばれる】

モロッコのお茶として、もっとも代表的なものは、ミントティで、一般にアッツァイとモロッコでは、言います。アッツァイとは、本来は、お茶という意味ですが、モロッコのお茶というとミントティをさすことから、カフェなどでミントティを注文する時でも、アッツァイ、お茶というだけでも、十分通じます。


【アッツァイの正体】

アッツァイ専用のポットがあり、この中に、中国の緑茶と生のミントの葉と茎を丸ごと、たっぷりの砂糖を入れます。そこに、熱湯を注いで、ポットごと弱火にかけて、ミントの風味をゆっくり煮出します。
こうして、砂糖をたっぷり使った熱いアッツァイは、さばくの灼熱のなか、なんとも心地良く私たちの喉を潤してくれるのです。


【モロッコの生活の中のアッツァイ】

一日の朝食はアッツァイに始まり、夕方の5時から6時のお茶の時間もアッツァイが、登場します。カフェで、くつろぐ時も、当然、アッツァイ。ディナーショーで、食後にアッツァイが、甘いお菓子と一緒に登場することもあります。個人の家でも、お客様が訪問されると、アッツァイが、差し出されます。


【アッツァイの種類】

中国の緑茶には、いくつか種類があって、この葉っぱによっても、味が若干変りますが、実は、ミントの葉っぱ以外にも、ほかの葉をつかったお茶があります。
 ☆アッツァイ ナナ(ミントの葉っぱ)
 ☆アッツァイ シバ(シバと呼ばれる葉っぱ)
 ☆アッツアイ フリヨ(フリヨと呼ばれる葉っぱ)などなど。。。。。
カフェで、出てくるのは、当然、ミント。でも、晩秋から冬にかけては、シバというのが出まわって、これは、風邪などの時、喉の痛みなんかに効くそうです。モロッコのカフェですから、シバのアッツァイもお願いすれば、応じてくれるかも。


【モロッコの茶道?】

お茶の準備は、台所では、なされません。熱湯の入ったポットも、ミントの葉っぱも砂糖も全て、お客様のいる前で、調合され、熱湯がそそがれ、ポータブルのガスを床においてその場で、ゆっくりと煮出され、熱々を戴きます。
ですから、お茶に必要な道具も一式セットで客間に準備されるようです。

 1.まず、お客様に、手をあらって戴くための水差しとそのすすいだ水をう
   ける特製のお皿状の盥(たらい)があります。
 2.手をすすいでいる間に、お茶をサービスする主人が、中国の緑茶、砂糖、
   ミントを調合して、ポットに入れます。緑茶などの材料が入っている器
   も、それぞれ特徴のある容器にはいってお盆にのっています。
 3.ポータブルのガスは、モロッコでは、ごく一般で、都会でも、ガス管が
   一般家庭に通ってないので、普通一家に20センチぐらいの直径で高さ
   30センチぐらいのタンクに入った3kgぐらいのガスを客間に持って
   きます。ただ、このタンク、空っぽになったら、タンクごと交換してガ
   スを購入するので、何回もあっちこっちの家庭で、使いまわされて、
   見た目がきたないです。ですから、客間に出す時のため、専用のアルミ
   製あるいは、銀製のきれいな細工のされたカバーがあって、これをガス
   タンクにかけて、使います。
    参考までに、ガスは、プロパンではなくブタンです。そのため、モロ
   ッコでは、ガスのこと”ブタ”っと言います。
 4.地方によっては、この準備されたポットの向きが、重要な意味を持って
   いるらしく、これを守らなかったがために、お客様が、気分を害されて
   しまう事もあるそうです。
 5. お茶が、準備できると、まず、1ヶだけグラスに注がれて、ホストの方
   が、味見をなされることがあります。あるいは、味見しないで、ポットに
   再びもどされるとか。これは、砂糖が、混ぜる意味でグラスに注がれた
   お茶をポットのふたを開けて、戻すそうです。
 6.煮出されたお茶は、約100cc−150ccのガラスのコップに半分
   から3/4ぐらい注がれて、お茶が満たされていない部分が熱くないので、
   ここを持って、戴きます。熱燗(あつかん)がなみなみ注がれたおちょこ
   を持つときも、上の方を持ちますよね。あんな具合に、グラスの上の方を
   持って飲みます。
 6.熱いのですが、ずずーっとやってしまわないように、。。。。


【甘さの秘密】

あんなに甘いのに、なぜだか、また飲みたくなる。あんなに暑い砂漠なのに、コーラより、あつーいアッツァイが欲しくなる。って純日本人ですら、言うぐらいアッツァイは、人を寄せ付ける魅力があります。おそらく、それは、あの甘さ。
飲んだあとに、唇がねちねちになるくらい糖分が、あるのに、飲んだあと、喉の渇きがすっきり。  理由は、こんなところにあるのでは。。。。
  
甘さと言うと、こくのある黒砂糖のようなあまみから、あっさりとした甘さの氷砂糖まであります。アッツァイに使う砂糖は、できるだけ、氷砂糖をたっぷり使い、柔らかいあっさりとした甘味をだすのが、おいしいようです。
あまりモロッコでは、出まわっていないのですが、日本国内で、ごく一般にお料理なんかで使われる上白糖などをいくら入れて、甘味をだそうとしても、アッツァイのおいしい甘さは、出てこないかもしれません。
  
岩石のようなものを割って、ポットに入れていた。と、ある旅日記に書かれていましたが、これこそ、おいしいアッツァイの秘密なんです。あの岩石が。。。
で、実際、あの岩石のような砂糖のほうが、モロッコでは、高価です。


【ミント】

日本では、スペアミントとかペパーミントという2種類が手に入りやすいのですが、どちらでも、良いようです。わたしも、どちらが、どちら、ということを実際には、よくわからないのですが、根から茎一本で、その茎に葉をつけたものと、茎から、枝のように次ぎの次ぎと茎を伸ばしていくものと2種類モロッコでは、手に入ります。でも、どちらでも、味には、それほど影響はないようです。

参考までに、スペアミントは、サラダやソースに、ペパーミントは、チョコレート菓子など、甘い料理に入れられるようです。

国内の入手先を紹介します。実は、河口湖の周辺は、ハーブが、盛んに販売されていて、河口湖の大橋の山梨県側にある美術館の駐車場わきにあるハーブ専門店の玄関に、ミントが植えられています。
私は、この店の方にミントを少し戴いても?っと聞いたところ、簡単に承諾が戴けました。理由は、庭に移植してわかりました。ミントは、とても、強力な生息力をもっていて、我が家の庭の雑草があっというまに、ミントに消されてしまいました。ためしに、封筒にミントの根を5センチぐらい切ったものを湿らせて、ラップで包み、郵便封筒にいれて、友人に送ったところ、見事に移植に成功した
そうです。
もし、これを読まれて、ミントを庭にと考えておられる方、直に庭に移植しない事。鉢上の場合は、絶対に、土壌に置かない。コンクリートやタイルの上に置く。そうしないと、底の穴から、根が伸びて、鉢が、二度と、移動できなくなります。お薦めは、小さ目のプランターです。
 
 

【おいしいミントティの入れ方<<サラのママ流>>】


☆モロッコバージョン(2人分)
 1.直火にかけれるポットに中国緑茶(モロッコでは、SULTANというのが、代
   表的)小さじ2杯、グラニュー糖大さじ山盛り5杯、生のミント葉っぱが
   10枚ぐらいついた茎を4−6本洗って水きりしたものを入れる。
 2.熱湯約500ccを1に注ぐ。
 3.2を弱火で沸騰させないように火にかける。
 4.泡が立ち始めたら、すぐに火からおろす。
 
 こつ:砂糖をできるだけ、グラニュー糖、白ざらめ、氷砂糖のいずれかにする。
    緑茶をいれたあとは、絶対に、沸騰させない。
    ゆっくり、ミントを煮出すのが、ポイント 

 ☆日本バージョン(1人分)
ドライミントなら小さじ1杯、生のミントならその3倍をポットにいれ沸騰したお湯コップ1杯を注いで、5分から10分、置いてください。ティーサーバーなんかがあると入れやすいようです。お砂糖は、おこのみで、モロッコのアッツァイのように濃いものではありませんが、清涼感があって、精神もリラックスさせてくれるかも。



【モロッコweeklyトピック】

3月23日
大西洋岸を中心にモロッコ全般に雨がふりました。
ラバトでは約2ヶ月ぶり。

3月25日
ラバトのモハメッド5世劇場で、各国大使館後援のバザールがありました。各国の物産品をお手ごろな価格で、提供されてますと案内状にはありました。しかし、入場料20DHは、一般市民にとってかなり高い!?

3月26日
シドニーオリンピックのサッカー予選がありました。場所は、カサブランカで、対戦相手国は、コートジボアール。2−1で、モロッコの勝ち、シドニーオリンピックへの出場が決定しました。

3月28日
モロッコのテレビニュースの中で、フランスに、ベルベル専門のチャンネルがあることを報道していました。モロッコには、ベルベル語のニュース中継が、時間帯によってありますが、全てのプログラムが、ベルベル語というのは、ありません。

*ベルベル:モロッコに住んでいる主な、人種は、アラブ人、ベルベル人、ユダヤ人です。その中でも、ベルベルは、約3−4つの地方によって違った、文化風習、言語を持っています。ベルベル語は、公用語とまでいきませんが、新聞も、本も、出版されています。

3月29日
理由は、わかりませんが、犠牲祭以降、お野菜が高騰してます。ニュースでは、トマト1kgが、10DHと伝えていました。トマトは、底値だと、1kg1DHなんです。

ヨーロッパから、新たな携帯電話会社が、上陸。本日開店。この会社のCMでは、おそらく、モロッコ初のベルベル語がありました。”ハロー、マエザキーン?(もしもし、元気?)”らしいのですが、どう聞いても、私には、”前崎?”っと言ってるようにしか、聞こえない。


【今週の考えてみよう】

”寄ってくる子供に・・・”
モロッコとはいえ、カサブランカや、ラバトの都会などでは、あまり無い事なんですが、田舎の観光地などへ行くと、観光客に子供がよってきて、おねだりをすることがあるそうです。
10年前は、観光地といっても、団体客がバスで、田舎へやってくることは、ほとんどなかったのですが、ここ最近は、チャーターされた立派な大型バスが毎日のように観光地を目指してやってきます。そのせいか、子供たちも、自然と観光客におねだりすることを覚えてしまったようです。

おねだりする子供も、それに答える観光客も、自然な成り行きで、悪意なんて、全くないのですが、、、、、観光客にとっては、一度きりの子供との交流なんですが、子供にとっては、日常化してしまうのです。
つまり、子供は、観光客を見れば、おねだりをする。すると、何か、もらえる。子供はもらえる事が、当たり前となって、何も、くれない観光客を罵倒するかもしれないし、あるいは、強引に観光客のかばん等に手を突っ込んでくるかも。

前回同様に答えは、見つからないのですが、ちょっと考えてみてください。


【モロッコ人ってどんな人??】

毎回というわけには、行きませんが、私の知ってる範囲で、これぞ、モロッコ人というトピックを紹介させてください。

話しは、1992年のアルベールビル冬季オリンピックのアルペンスキー競技での出来事。参加する事に意義がある。というものの、やはり参加するからには、予選突破とか上位を狙うとか、目標を設定する日本の選手。参加するだけで、いいの。それで、十分。とは、いかないのが、日本選手。
種目も、選手の名前も覚えてないのですが、モロッコ人ということと、彼におこった出来事には、忘れられないものが。。。。

モロッコでは、スキーは、マイナーなスポーツ。スキー場もあるし、雪もふるけど、ヨーロッパや日本のように、学生時代に一度は、だれもが経験にしているというスポーツでは、到底無い。そんなモロッコからあるひとりの選手が、タイムこそ、トップとは、大きな差があったのですが、ゴールを目指して、ポールを次々とクリア。と、ゴール寸前にして惜しくも、転倒。と、その次の瞬間、彼は、起き上がって、コースに戻って、競技を続けるのです。そこには、悲壮感なんて、全くなくて、ゴール寸前には、両手を高々揚げて、喜んでるのです。と、両手を挙げたもんですから、またまた、バランスを崩して、ゴール前の直線でももう一度、転倒。観客の笑いの渦の中ゴール。まるで、コメディアンのよう。

日本流に同じストーリを設定すると、間違い無く、まずしい国、しかも、練習環境も十分とは、いえない国の選手が、転倒しながらも最後まで、レースをあきらめなかった。っと感動物語になりがちなのですが、モロッコでは、あくまで、コメディストーリーです。ですから、これ読んでも、感動しないで、笑ってください。


【モロッコ語】

本日の特集であるミントティになくてはならないミント。
モロッコでは、”ナァナァ”っと言います。


【コマーシャル・CM・広告・宣伝】
<宣伝料もらってないので、固有名詞は、避けさせて下さいね。>

テレビのCM 日本にもあるある洗濯粉の宣伝。

日本では、洗濯機での洗濯が、一般化してる中、モロッコでは、洗濯機を使って洗濯する家庭は、まだまだ多いとは、言えない。洗濯板を使ったりするので、今でも、水道の流しに洗濯板が、最初から取りつけられた新築のマンションがあるくらい。これに応じて、手洗い洗濯用の洗濯粉と洗濯機用の洗濯粉を販売してるのが、この大手の会社がある。

そのコマーシャルでは、洗濯板を使うと、どうしてもシャツなどが、こすれて色落ち、生地が傷んでしまう、という欠点を見せて、これを使えば、手洗い洗濯が簡単で、生地も傷まない。というもの。
まず、洗濯粉を水で溶いて泡立てて、30分洗濯物を浸けておく。汚れのひどいところは、生地同志軽くこする。あとは、すすいでおしまい。モロッコとはいえ、需要に合わせて、新製品をどんどん開発する会社です。
(でも、この会社が出している生理用品は、まだぶ厚いです。そういう顧客要求なのかも。。) 


【お天気】
申し訳ない、チェックし忘れました。
3月29日のラバトは、晴れ、日中は25℃ぐらいでした。 

【為替】
1DH=10.1655円です。

【予告】
ここ2−3年で、大きくかわりましたモロッコのコンピュータ市場とインターネット。さて、モロッコの一般社会にも、デジタル情報がどんどん入りこんでいるのか、いつもながらの”サラのママ”流にお伝えします。
だまされるな!!旅人!!ここが、危ない、モロッコの落とし穴だ!この人は、そんなひとじゃない。っと思って、ついて行くと・・・・


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