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今回は、先日、旅の掲示板で、話題になった割礼についてちょっと紹介させてください。 ここに記載されている内容は、私サラのママが、見たり聞いた話です。内容に誤りがあるかもしれませんが、ご了承ください。 【割礼とは？】 日本には、ない習慣ですので、割礼という文字も知らない方もおられるかと思います。割礼（かつれい）は、男性の包皮を根元から除去してしまう一種の外科手術です。この習慣は私の知っている範囲では、中近東、トルコ、北アフリカといった、主にアラブ諸国で行われていますが、ユダヤ教徒の多いイスラエルでも、実施されているそうです。割礼は、宗教儀式の１つとして、理解されているところがありますが、宗教とは、関係のないもののようです。 お母さん同志の会話の中にも、無事、割礼が済んで良かったですね、うちは、まだ なんですよ。といったふうに、話題にもなるようです。 【なぜ割礼？】 わたしも、よくわからないのですが、多くの人々は、衛生のために、必要な外科手術だと理解されているようです。でも、日本や、西欧には、そういった習慣がないわけですから、ついつい衛生のため？っと疑問を抱くのですが、先日の旅の掲示板によると、どうも２つ理由があるようです。 ・砂漠地方では、水がいつもあるわけではないので、清潔を保つために、砂が利用されて いて、砂で、洗うには、包皮が邪魔である。 ・包皮があると、ごみなどがたまりやすく、砂埃の多い砂漠地方では、包皮を切除するこ とによってごみがたまらないようにする。 【いつするの？】 だいたい、学齢期前の春から夏にかけて行われるようです。春から夏というのは、季節がら、乾燥しており、包皮を切除した後、治癒がしやすいというのがあるようです。 【だれが？】 普通は、それを専門にしている小児外科の医者の資格をもった人とその人のお手伝いをする看護人の２人の男性が、ペアで、行うようです。日本でも、小児外科にお願いするとしてもらえます。 【どこで？】 上で書いた医者と看護人のペアに頼めば、休日でも、自宅まできてくれて、切除手術を約１時間で、やってくれます。その後、様子をみるために、２時間ほど、自宅にいて、術後の説明をしてくれます。 【どうやって？】 当然、痛いわけですから、部分麻酔をして、切り落とします。その後、赤チンや、ヨードチンキっといった消毒薬を塗布してできるだけ、早く皮膚が乾くように、包帯などは、しないで、空気にふれやすいようにします。また、ばい菌等が入って、感染症になるのを防ぐために、抗生物質なんかも内服します。 【費用は？】 これは、まちまちだとおもいます。ぴんからきりまで、、といった具合ですが、手術をしてもらうわけですから、最低でも２００DHぐらいは、かかるかと思います。ただ、後で、書きますが、貧しい方は、この費用をまかなえないため、苦労があります。 【トイレは？】 切除後しばらくは、麻酔が効いているので、いいのですが、麻酔が切れて、トイレにいくとこれは、もう当然、尿がどうしても、皮膚に染み込みので大変痛いようです。こんな日々が約１週間もつづくのです。 【切った包皮の行方】 生まれた子供のへその緒を桐の箱に入れて、、、というのが日 本にもあるように、モロッコでももしかすると、っと思って聞いてみましたが、そういった習慣は、全くないようです。ただ、年配の方に伺うと、地方によっては、子供のできない女性に子供が授かれますようにとこの切除した包皮をプレゼントするところもあるそうです。 【お祝い】 切除手術が終わると親戚などが集まって、お祝いをします。家庭に余裕があれば、羊などもいけにえとして、台所に登場します。お祝いの当人は、わけわからず、たいていは、不機嫌なお祝いになってます。これも、ケースがあるようで、お祝いの全くない家庭もあります。しかし、基本的に割礼は、喜ぶべき行事だそうです。 【割礼にまつわる悲劇】（２月ごろ２M：モロッコのＴＶチャンネル放送より） ある貧しい家庭で、ことは起こりました。長男に割礼をさせようとなんと近所の床屋さんに、切除手術を頼んだのが、この悲劇の始まりでした。床屋さんは、それらしき身なりで、この家庭に訪れ、切除手術を１人で行いました。通常、術中は両親は、別の部屋で待たされるので、この床屋さんが１人で、手術をしたので、両親も、何も知らず、術後に払えるだけのお礼を渡し、床屋さんは、この家を去りました。日が何日たっても、子供が痛がって、様子がおかしかった事から、両親は、子供を病院に連れて行きました。そこで、わかったのが、なんと、包皮切除のはずが、陰茎が切除されていてしまったのです。 なぜ、床屋なんかに頼んだんだ。っと医者にせめられる両親なのですが、父親は、初等教育受けておらず、８平方メートルの１部屋で、家族１０人が生活をして育ち、母親も、まったく教育を受けていないという貧困家庭でした。床屋さんなので、切る事にかけては、うまいっと思ったので、頼んだそうです。 一方、床屋さんのほうは、そんなこと、切除手術などした経験が全くないにもかかわらず、おこずかい稼ぎに、といった簡単な気持ちで、頼まれた事こともあって、引きうけたそうです。 実際、手術の時に、かなり、緊張をして、失敗のないように気をつけたそうですが、手がすべって全て切れてしまった。という弁解をしてました。 【モロッコweeklyトピック】 ■４月３０日 モーリタニアと首脳会談ありました。 ■５月１日 メーデーで、カサブランカでも、集会がありました。交通規制などで通行止めにあって、カサブランカ市内をあわただしく、かけまわって、出発四分前にＣＴＭに到着でした。 ■５月２日 イフランの大学で、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の会談がありました。 ＝モロッコに関する記事（読売新聞です）＝ ２日、男子マラソンで２時間５分４２秒の世界最高記録を持つ、ハリド・ハヌーシ（２９）が２日、米国の市民権を取得、米代表としてシドニー五輪出場を目指すことになった。 読売新聞の取材に対し、ハヌーシの義娘が明らかにした。 ハヌーシは９３年にモロッコから米国へ移住、米代表としての五輪出場を目指し、市民権取得を申請していたが手続きが遅れ、シドニーへの予選会出場が危ぶまれていた。 ただ、マラソンの米国代表予選会は今月７日に予定されており、４月１６日にロンドンマラソンに出場したばかりのハヌーシにとっては、きつい日程になる。そのため、予選が７月に設定されている１万メートルでの五輪出場に切り替えることも考えられる。ＡＰ通信によると、ハヌーシは３日に会見を開き、今後のスケジュールについて説明するという。 ハヌーシが７日のマラソン予選会に出場することになれば、世界最高記録を樹立した昨年１０月のシカゴ、今年４月のロンドン、７日の予選会、１０月のシドニー五輪と、１年間で４度のレースというタフなスケジュールになる。 以上、読売新聞からです。 【街で見たヘンなもの モロッコ編】 （ねこバス様の番外編です）http://www.interq.or.jp/world/nekobus/index.htm 軍施設でみたものです。玄関前には、芝生の植えこみに１３０ｃｍぐらいの高さの椰子の木が茂ってました。そこへ、なりたてほやほやらしきの若い兵隊さん４−５人が、出勤してきました。と、それぞれ、持ってきた荷物を何やら、椰子の木の茂みに押し込んで兵舎へ入っていくのです。私物持ちこみ禁止なんでしょうね。 平和なモロッコの兵隊さんの話でした。 【モロッコ語】 赤ちゃんが一番最初に覚える言葉、それは、パパとママ。だと、両親は、思いこんでいるのですが、子供にしてみると、以外と、あれこれ、しゃべっているつもりで、 両親は、この２つの単語しか聞きとってくれてないものかもしれません。 モロッコでも、おなじく、両親は、一生懸命この言葉をまず、教えるようです。 パパ（ＰＡＰＡ）は、実は、ババ（ＢＡＢＡ）っと言います。ママはおなじくＭＡＭＡなのですが、Ｐの発音がもともと、アラビア語（フスハ-）には、ありません。したがって、ＰＡＰＡは、ＢＡＢＡになってしまうのです。変な感じがしないでもないのですが、よーく思い出してみてください。 アリババって聞いた事ありません？そう、あれは、アリお父さんという意味なんですよ。アリのお父さんでなくて、アリという名のお父さんです。 【モロッコ人ってどんな人？？】 １９９２年バルセロナオリンピックでの出来事です。男子陸上１００００ｍだったと思います。モロッコ選手３人（だったと思う）と、アフリカのどこかの国の選手が２−３人、ファイナルにのこり、事実上この２つの国の対決になったのです。トラックを１列にならんで走るこのレース、お互いの国の選手同志追い越されそうになると２列になって、壁をつくるという団体競技のような競り合いでした。と、モロッコ人選手の１人が力尽きて、トップ集団からおちて、周遅れすれすれに。 相変わらず、トップは、モロッコのもう一つの国の対決。残り一周と言う時、この周遅れのモロッコ選手がトップを走るモロッコ選手に抜かれ、トップ選手のあとを追うように、２番手の選手がこの周遅れのモロッコ選手を抜こうとした時、このモロッコ選手、いきなり、がんばって、抜かれまいと、走り出すのです。これを見ていた審判が、周遅れの選手に注意を促し、２番手の選手は、このモロッコ選手を抜くのですが、結果は、モロッコ選手のトップ逃げ切りで、終わりました。（多分）レース後、やはりもめた記憶がありますが、オリンピックと言う大舞台でこんなことをやってしまうのも、モロッコ人だわ。。。っと思いました。 【お天気】 ５月４日は、朝の最低気温カサブランカ１５℃。日中の最高気温２４℃。マラケシュでは、日中の最高気温２８℃の予想です。 【予告】 ・次回は、モロッコの医療事情について、お話してみたいと思います。 |