皆さんもすでにご存知の残念なニュースが今週はありました。
先日の小渕前首相の死去のニュースです。訃報は、こちらモロッコでも、日本大使館の方からの電話連絡で知ることができました。大使館では、国旗が半旗になっており、職員の方も礼服姿で記帳に来られる在モロッコの各国大使を迎えておられました。
ご冥福を祈るばかりです。

注:ここに記載されている内容は、私サラのママが、見たり聞いた話です。内容に誤りがあるかもしれませんが、ご了承ください。またDHは、モロッコの通貨単位で、約1DH=10円です。


【モロッコのくだもの】

ありったけの太陽の陽射しを受けて、少雨にもかかわらずたくさんの実りを私たちに与えれるモロッコの果物たちは、1年中絶えることがありません。その中でも、今の季節は、もっとも多くの種類が市場に出回るのではないでしょうか。

 1月:赤いりんご、黄色いりんご、
    みかん、オレンジ
 2月:グレープフルーツ、オレンジ、アボカド
 3月:いちご、びわ、オレンジ
 4月:いようかん、マスクメロン、いちご
 5月:チェリー、すもも、もも、ネクタリン、アプリコット、プラム
 6月:スイカ、ブドウ茶色系(デラウエアのようなぶどう)、洋ナシ
 7月:ぶどう(マスカット系、巨砲系)、メロン、いちぢく、さぼてんの実
 8月:ぶどう(レッド系)、なし、まくわうり
 9月:青りんご、ナツメヤシの実
10月:ざくろ、りんご
11月:柿、みかん、オレンジ
12月:りんご、みかん、オレンジ

月別に主に出まわっている果物を並べてみました。主に、旬の季節を書いたつもりですが、バナナのように、一年中キロ7−10DHで出まわっているものもありますし、チェリーのように、1ヶ月ほどで姿を消してしまうものもあります。

りんご
真っ赤、うす赤、黄色、緑(青りんご)など、季節によって出てくる品種が違うよう。

オレンジ
厚い皮の食用と、薄い皮のジュース用がある。

みかん
日本より少し小さい目で、皮と果実がしっかりくっついているのがおいしい。

すもも
ゴルフボールぐらいのものと梅ぐらいのものがあって薄い皮で皮も果実も真っ赤なもの。


日本の梅に外観はそっくり。日本の梅は青いあいだに収穫するのが主ですが放っておくと、モロッコの梅のような外観だけでなく香りもそっくりになりますが、果実の味は、日本のは食べれたものじゃありません。白いままうす桃色に熟す種類と、全体にオレンジ色に熟すものの2種類ある。

ネクタリン
皮も果実もオレンジ色、味は桃と似てる。

アプリコット
こちらのアプリコットは日本のすももぐらいの大きさで白っぽい皮で果実はオレンジ。種は桃と似てる。ネクタリンと似ているけど味は、ちがう。梅系の味。

プラム
梅を和英の辞書で調べるとプラムなんですがこちらのプラムは、日本の梅より少し大きめで、アプリコットと似てるけど種は、梅干の種と同じ。果実も白っぽい色。

マスクメロン
うす灰色っぽい緑のまりぐらいの大きさ。皮の表面にネットがあって、果実も緑。よく熟れたものはみずみずしくて甘い。

メロン
ハニーメロンという人もいる。皮が真ッ黄色で、果実はクリーム色。種が緑のマスクメロンより大きい事が多く、種も乾燥させて煎って食べるとおいしい。捨てるのは皮だけ。皮の表面が波打っている形状と平らなものがある。

まくわうり
上のメロンで皮が白いもの。地域によって出廻ったり出回らなかったり。

すいか
日本と同じように緑に黒い模様がはいっているタイプと濃い緑一色のものと2種類ある。でも形状は、日本のような丸いものはなくて、ほとんどがフットボールタイプ。

いちご
日本の物と比べる赤みが強く、でも硬くてすっぱい。ジャムは作りやすい(ペクチンが多いよう)

いちじく
小型で、皮と果実の境目が日本のようにはっきりしていないので、食べにくい。緑色でも十分に柔らかく甘い。日本のように赤くなったものは、ほとんど見かけない。

ぶどう
フランスのように低い木になるタイプ。ぶどう棚なしで、どうやってぶどうをつくるのか不思議な気もするが、味は、日本のものに負けない。デラウェア、巨砲、ベリー、マスカット、甲斐路みたいな赤紫の物と種類も豊富だが種無しはほとんどない。マスカットも3−4粒の種が入っているので、食べる時、面倒。でも、そのおかげで、熟して甘いぶどうでもしっかり房についている。去年は、豊富だったのか10月中旬までマスカットが楽しめた。


【くだものクイズ】

実は、上に並べた果物のうち2つ、日本語がそのままモロッコ語で通じるものがあります。(例えば、白菜がモロッコにあるとしたら、モロッコでも、”はくさい”っと呼ばれている) 知っている、見た、という方以外にも、ヤマカンで、どうぞ、答えをあててみてください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・答えはこちら


【くだもののお値段】

マスクメロンが日本で、安くても1玉498円の特価じゃないかと思います。マスクメロンは、季節になって底値で、市場に出回るときは、1玉2DH(約20円?)から買える時があります。今でも1キロ4DHで、中ぐらいのメロンが約1.5キロで、6DHで、買えますが、甘味は、十分あります。

また、日本ではなじみのうすい、”サボテンの実”げんこつぐらいの大きさの緑色からうすオレンジ色のサボテンになる果実です。これも甘味がつよく、いくらでも食べれそうなんですが、果実に硬い小さな種が含まれていて、種ごと飲み込むので慣れないと厄介かも。また、これは、皮が硬くとげがあって食べにくいので、家庭で食べるより、路地でバスターミナルなんかで、リアカーに載せて売られているものをその場で、切ってもらって、頂くほうが簡単です。また、内陸地方へ行くと、7−8月は道路わきで、バケツに山盛りのサボテンの実が約5DHで、買うことが出来ます。でも、同じ時期、ドイツの大手デパートの外国産食料品コーナーでは、1ヶ3−4DM(約200円?)!!

=5月17日のくだもののお値段(キロあたりのDH)=
すいか4DH             マスクメロン4DH 
プラム8DH             ネクタリン7DH 
うめ(しろ、オレンジ両方)8DH   びわ5DH 
オレンジ3DH            チェリー18DH 
バナナ8DH             りんご(黄色)14DH 
輸入洋ナシ18DH          いちご4DH 
オレンジジュース用1.30DH


【サラのママ 独断偏見!】

お野菜も含めてよく、日本産以外の農作物は大味という言葉を聞かれます。たしかに、そういうお野菜もくだものもありますが、かつて、くだものの産地で有名な山梨県に住んでいた私に言わすと、なかなかモロッコ産でも私を唸らせてくれるおいしいくだものもあります。
すもも、マスクメロン、すいか、マスカットについては、見栄えも味も日本に劣らずおいしいものに出会う時がありますが、食べたいだけ頂いても、お財布が寂しくならないのが、日本と違ってありがた
いところです。
また、オレンジ、日本産のオレンジを口にすることが少ないので比較できないのですが、モロッコのオレンジは、たかがみかんなんですが、おいしいです。生のオレンジジュースがおいしいのも素がおいしからとしか言いようがないでしょうね。


【モロッコとバナナ】

8年ほど前まではモロッコはバナナを輸入していました。当時、キロ15−20DHという高値で、パーティーや、来客の時に、バナナを食後のくだものバスケットの1番上に盛りつけて、1本を半分にしたりして、頂いていたようです。
そんな年に何回か数えるしか口にしないバナナだったんですが、ここ最近モロッコ内でも栽培されたりして、価格がどんどん下がり今では、年中通して7−10DHです。それでも、かつての高級感を未だに保っているバナナは、モロッコ人に人気の高いくだものの一つです。

余談:日本じゃバナナは、おそらくもっとも手ごろな価格のくだもの。というイメージで、昭和30年台以前のように重宝されるムードももうありません。むしろ、モロッコを訪れた日本人がおいしいと口にしたくなるのは、オレンジなんかだと思います。でも、モロッコ人にすると、そんな遠慮しないで、オレンジなんかよりバナナをどうぞ、っと招かれた席で薦めてくださったりします。


【アボカドはフルーツ?】

日本では、サラダ、あるいは、わさび醤油といっしょに食べるのが一般的なようです。お料理の本にもアボカドとまぐろのわさび醤油和えというのがありました。そんな和風向きのお野菜がモロッコでは、ジュースに登場します。バナナシェークとおなじように、アボカドを1つ皮をむいて種を取り除き、約500mlの牛乳と大さじ2ぐらいの砂糖といっしょにミキサーにかけます。ほんのり緑色のおいしいジュースができます。


【ざくろの食べ方 サラのママ流】

ソフトボールぐらいのもの1つもあれば、十分、大人2人楽しめます。
日本だと食べなれないのではて、どうやって食卓に?っと思うんですが、私はなんてことないんですが、中の実を1粒1粒ばらして、中の薄い皮も取り除いて、透明なグラスのお皿に盛ってスプーンですくって頂きます。ざくろの透明な赤い粒が宝石のように美しく、口の中では、食感とざくろ独特の甘味を楽しむ事ができます。


【雨が降らなくとも・・・】

エルフードのあるナツメヤシの実の農家の話です。2M(モロッコのテレビチャンネル)5月10日頃放送より。

その農家はカスバ街道やメルズーガ地方に見られるような典型的ななつめやし果樹園?を持っています。今年の少雨で井戸から水をくみ上げて水路、といっても、土にくぼみをつけて溝を作っただけ、に配水、なつめやしの木と木の間に水路を通して水が行き渡るようにしました。幸いこれが成功、今年も例年通り実が収穫できそうだと。このなつめやしの木、高級な実をつけてくれるので、市場ではキロ100DHもするもの。1本の木から約80キロの実が収穫でき、このインタビューに答えた農家は、30数本の木を所有してると。つまり、約5本のなつめやしで、モロッコの平均年収に相当するわけで、かなりの高収入を得てる方でした。ついでに、インタビュー中に彼のジェラバのポケットから携帯の呼び出し音が入って、画像が中断されてました。

頼もしいモロッコの農家ですね。




【モロッコweeklyトピック】

5月11日
カサブランカのプチタクシーが違法で料金メーターを改造して、旅行客から乗車運賃を水増し請求していたドライバーが捕まりました。

5月14日
カサブランカで、ケニトラとカサブランカのチームが対戦、興奮した観衆がグランドに入って乱闘騒ぎに、後日、この乱闘騒ぎについて、次ぎのようなニュース報道がありました。
”モロッコは、2006年ワールドカップモロッコ開催地誘致活動を行っている最中で、このような乱闘騒ぎは、ワールドカップモロッコ開催地にむけて、決してよい結果を生み出さないものですから、止めましょう”
モロッコのニュース報道の中には、このような呼びかけがよくあるのですが、このような呼びかけ運動がどこまで、効果を生み出しているのか気になります。

5月15日 
ワルザザードとティネリエールの間にある山岳地帯とタングートの山岳地帯の土木開発および電気水道工事の様子を伝えていました。ワルザザードの周辺は2000m級の山がいくつかあって、その谷間にあるオアシスのクサルは、とてもきれいで、観光地化が進んでいるんですが、何しろ、道路がまだないため、そこへ行くのに交通の便が整っていないし、当然、電化もまだ。それでも、欧州からの観光客が、その美しさに魅せられてか、やってくるとの事です。
谷間の様子は、木のない岩石肌の山と山の間に川が流れて、その両側にやしの木が生い茂り、土レンガで、つくられた家の立ち並ぶ集落がある。といった素朴なモロッコの一面で、テレビ中継でも、アラビア語がサブタイトルにでるくらい地元の方は、べルベル語のみで、生活しておられる人もいるようでした。

5月17日
UEFA CUP 決勝戦を夜の7時から9時半まで伝えてました。モロッコとは、関係無いんですが、この試合がおもしろくて、ニュースのチェックを忘れてしまいました。ちなみに、延長戦でも決着がつかず0−0でPK戦へ。4−1で、Galatasaray(トルコ)がArsenal(イギリス)に勝ちました。Arsenalの監督は、以前日本のJリーグの多分、サンフレッチェ広島にいたベンゲル氏でした。

*UEFA CUPは、ヨーロッパ各国のプロ、アマチュアを問わないチームの予選で勝ちぬいた代表が参加
トルコのチームがヨーロッパの大会で勝利を収めたのは、多分初めてです。参考までに、今、ヨーロッパで行われているChampions Leagueは、各国の1部リーグのクラブチーム代表によって試合が進められていてUEFA CUPとは、別です。
v

モロッコ女性ラリー”Aisha ガゼルカップ”というジャムや缶詰で大手の会社Aishaが主催したラリー大会が5月9日から20日まで開催されています。
9日にカサブランカのモーターショーを出発、ザゴラ付近でレースが展開されているそうです。モロッコとはいえ、ちゃんとロールバーを引いてヘルメットも装備して女性メカニックがついて、ラリーが行われているそうです。さすがにハイジャブ姿の女性レーサーはいませんでしたが、モロッコ語を話す彼女らをみると、少し違和感がありました。
さすが砂漠をもつ国ですね。日本であれだけモータースポーツが盛んで車両製造技術も世界のトップレベルにありながら女性だけ国際ラリー大会ってのは、多分、行われた事がないと思います。


【街で見たヘンなもの モロッコ編】
(ねこバス様の番外編です)http://www.interq.or.jp/world/nekobus/index.htm

本屋現場でみたものです。
”白黒コピーの雑誌!”

カサブランカの雑誌を主に取り扱っている本屋さんでのできごと。あるコンピューター雑誌が創刊、勢いよく売れて行くことに目をつけた本屋さん、なんと、本屋さんで、おいている1枚40センチウーム(約4円)のコピー機で、この雑誌をコピー、コピーを売り出したのです。オリジナルの雑誌は、カラーなんですが、コピーで複製された雑誌は白黒で、ホッチキス止めの物を、低価格にして販売されたのです。もとが、22ページで13DHの雑誌ですから表紙をコピーしても12枚で、十分に儲かる複製販売なんですが、当然、モロッコにも、著作権があって、この雑誌も登録され雑誌の認可を受けたもの。出版社は、ただちにこの本屋さんからオリジナルを回収、2度とその本屋さんに販売委託はしませんでした。


【モロッコ語】

感情を表す言葉。日本語でも、うまく事がはこんだとき、”やった!”っていいますよね。
あるいは、”やったね”って。
”ムズエン”(ただし、ムは、mの音だけなのでメにも聞こえる)っとモロッコ語では、いいます。直接の意味は、”よい”という意味なので、そこら中でこの言葉を使えます。店先のオリーブを試食して、”ムズエン!”っと言っても良いし、じゅうたんを見せてもらって、気に入ったものがあれば、”ムズエン”。ムとズの間で一息入れて、ズエンは、一挙に言います。ムの音が聞き取りにくいぐらいズにアクセントがあります。

 
【モロッコの広告、CM】

前回に続いて車のCMをどうぞ。

新車を購入してご機嫌の主人。信号待ちで、ハンドルをなでて新車を楽しんでいると、競技用自転車に乗った若者がやってきて、彼のお気に入りの新車のフロントボンネットに手をついて信号待ち。クラクションを鳴らしても自転車の若者は、ウォークマンを耳に、知らぬ顔。次ぎの交差点の信号も同じ。と、次ぎの交差点で、頭に来た車の主人は、停止線のかなり手前で急停車。車があるものとボンネットに手を付こうとした自転車の若者は、信号のかなり手前で停車している新車の前で、転倒。というストーリー。

最初は、なんて、危険なCMっと思ったんですが、若者の横柄な態度と、新車を思う主人の気持ちがわかる気がして、最近は、笑って見てます。

注)競技用の自転車は、ペダルと足がバンドで固定されていて、停車の時は、うまい人だと、その場所で前のハンドルを一定のリズムで左右にきることによって、止まる事が出きるけど、たいていの人は、ペダルをうまく歩道の段差を利用して固定して停止したり、とまれの標識に支柱につかまるとかして停止してます。あるいは、ペダルと足のバンドを固定しないで一般道路を走ってます。


【お天気】
18日の朝の予想天気は、モロッコ全般に曇り時々晴れ、予想気温は、エラシディアで19℃カサ
ブランカ17℃、日中の予想気温は エラシディアで35℃ カサブランカ25℃です。

【予告】
次回は、メディナ、スーク特集ということで、サラのママ流のまよい方をお伝えします。ショッピングの失敗談なんかも紹介します。



back to "Mayoikata" home back to "Morocco Fair" home back to list ■go to next 第10号