日本では、早くも30度を超える暑さが続いているようですが、こちらは、さわやかな暑さとでもいいましょうか、ラバトやカサブランカのような大西洋沿岸は、とても気持ちいい天気が続いています。砂漠地方は、夜の冷え込みが厳しく無くなった代わりに日中の気温が厳しいようです。

モロッコでは、23日のお昼のニュースで、日本人旅行客に関するレポートをエルフードから伝えてました。カサブランカにある日本人が経営するキャラバンボアイアージュという旅行代理店が企画したもので、なんと、エルフードに訪れる観光客が記念にナツメヤシの木を植樹するというものです。エルフード現地の役場の担当者も、歓迎しておられ、観光客にも喜ばれるし、まさに、一石二鳥ではないでしょうか?

注:ここに記載されている内容は、私サラのママが、見たり聞いたりした話です。内容に誤りがあるかもしれませんが、ご了承ください。またDHは、モロッコの通貨単位で、約1DH=10円です。


【ラバトのメディナ】

メディナといっても、他の町と比べるとずいぶん、シンプルなメディナの造りで、規模も小さいので、簡単に散策ができます。まず、ラバト中央駅を出て左に行くとメディナ、右には、王宮があります。
駅前の通りはモハメッド5世通りで、メディナを目指して左は、北を向いていて、メディナの向こうは、大西洋が広がります。メディナへ向って歩いて行くと、少し下り坂になって、Hotel Balimaや国会議事堂の前を通ります。途中までは、中央分離帯があって、緑の美しいモハメッド5世通りですが、メディナに近づくと通りは一方通行に中央分離帯もなくなると、少しさびしい感じがしないでもないです。
さらに、メディナに向って北上すると、高いビル群がなくなり茶色の土壁に囲まれたメディナが見えてきます。


【メディナ入り口のマーケット】

メディナ入り口の左手には、商店がひしめき合い、野菜、くだもの、日用雑貨、肉、魚、ケーキ等が売られています。この一角はラバト市所有の土地にマーケットをつくり、一般の商店テナントという形で、入居?しています。
このマーケットで、ラバト市民が食卓の材料を求めているかというと、実際のところ、そうでもなくて、おそらく、近辺に住む住民が買いに行くくらいだと思います。品揃えは豊富なほうだし、見栄えのよいものを置いているのですが、他の地域の庶民的なスークの価格に比べると少し、高い目だからです。
このマーケット、他の街のスークにあるものとそう変らないのですが、魚の商店が並んでいるところだと、その日水揚げされた魚が並んでいるので、おもしろいかもしれません。ただし、夕方になると魚も売りきれてしまうのか、商店に活気がなく、品物もほとんど並んでいません。


【サラのママ失敗談】

ラバトに住み始めてまもない頃、スーパーとかもよくわからず、このメディナの市場に来た事があります。特に買い物をするつもりじゃなかったんですが、魚の市場に入るときれいに並んだ魚の棚の下にごみ箱のようなものが。
ふと、その中をみると”たこ”がにょろにょろ。モロッコに来てはじめてみた売られているたこ。海に泳いでいるのしか見たこと無くて、おもわず、”たこ焼き”が食べたくなり、値段を聞くと、キロ40DH。ふだん、えびやいかが10DH以下で購入できる事を知っている私にとってこれは、高い!!で、市場を一回りして、他にたこを置いている店を捜したんです。

でも、ない。。。で、しかたなく戻ってきて、値段交渉。交渉っと言っても、一度たこの値段を聞いてからその場を去ったわけで、買う気がかなりこちらにある事が見破られて、ちっとも下がらない。っとそのまま包みを出してきて3匹も計りに載せて、包んで、私に手渡して、はい、40DH。えええ?っと渋ってとりあえずお金を探すと30DHまでしかない。
後は、予備で持ち歩いてる100DH。うーん、と迷ってると、もういい。っと言ってもらって、30DHで購入。10DH言い値より下がってうれしいような、でも、3匹ものたこ買い過ぎたかなっと困ったような。

後で知ったのですが、モロッコ人はたこを食べないそうです。売ってたんでなくて本当にごみ箱で、他の魚やいかと混じってきたらしいです。
 
その後、ある日ラバトの沿岸で魚釣りをしていた日、いつも使っているゴカイやミミズのえさが入手できず、仕方なく、いわしで釣ったところ、たこが次々と簡単に釣れました。その日はえさをつけては釣れると言うくらいたこのほかにも豊漁だったんですが、それ以後も、いわしで釣るとたこが釣れる事が結構あります。当然、季節や潮の状況にもよるのですが、たこが食べたくなると、今は魚釣りに行くことにしてます。


【ナツメヤシの実(ツマル)】

メディナ入り口のマーケットを出てモハメッド5世通りをさらに北へ進んで10mぐらいのところの最初の十字路を右に曲がります。この通りがSuika通りといって、ラバトのメディナで、一番にぎやかな通りです。曲がってすぐぐらいには、ナツメヤシの実やドライフルーツ、ナッツ、ローズウォーターなどの御菓子や料理につかうエッセンスがうられている店があります。

ナツメヤシの実は主に砂漠地方(アトラス山脈の南、カスバ街道の地方)が産地で、9−11月頃が収穫期です。モロッコ語でツマル(ルはRの音で、ツにアクセントがあります)と言って、来客の時、ミルクと一緒に差し出したり、食事前に出されたり、あるいは、ラマダン(断食の月)の時に、1日の断食が終わった時、やはりミルクと一緒に頂いたりする、モロッコの代表的な食べ物の一つです。マクドナルドのラマダンセットにもツマルがあるそうです。

店先に顔を出してみよう

メディナのこれらのお店では、1キログラムあたり約20−100DHで、販売されています。さて、ためしに買って食べてみたいかな?っと思われたら、まず、試食に1つ頂いてみましょう。
店先の通路ぎりぎりまで、ツマルが並んでますから、適当な店を選んで、店の方に挨拶してみましょう。”ア・サラーム・アライクム(こんにちは)”っと言います。
http://www.geocities.com/azakaria_2000/arab.html

こちらのアドレスには、”ア・サラーム・アライクム(こんにちは)”が音声付きであります。是非、旅立つ前に覚えてください。

こちらから声をかけなくても、きっと、ボンジュール、サバー?ってフランス語などで、店番のおじさんやおにいさんから呼びかけられるかもしれませんが、その時も、上の、”ア・サラーム・アライクム”か”サラーム”で、返事してみてください。ぬっと無言で店先に立つのもなんか気が引けるでしょうし、なれない言葉、知らない国の言葉でも、りっぱな挨拶です。照れないで、自信がなくても、大きな声で挨拶してみてください。なんか、アラビア語で返事が返ってくるかもしれませんが・・・

ツマルの試食と見分け方

さて、今度は、お目当てのツマルの試食です。1キロ20−30DHのものなら、試食もかまわないはずです。店番の気分次第では、50DHを超えるものでも良いかもしれませんが、ちょっとそこまでは、私も、試した事ないので、わかりません。ツマルの選び方は、実の表面に傷があったり割れ目がないか?、実が崩れてないか?っといった外観で、適当なものを見つけたら、
”アッテイ ニ”<アッテイ(=ちょうだい) ニ(=わたしに)>
と言いながら、食べたいツマルを指差してください。そして、今度は、手で人差し指を1つ立てて、1つというジェスチャーをしてください。すると店番のおじさんなんかが、プラスチックのスコップで、ツマルをいくつかすくって、あなたの目の前に差し出してくれるでしょう。そこから、1−2つ外観のよさそうなツマルを選んでください。店屋の好意に”ショクラン(ありがとう)”も忘れずに。

でも、まだ、食べませんよ。まず、実の上にあるへたを取り除き、両手の親指と人差し指で縦にしたツマルをつまみながら真中から左右に裂いてください。
何も知らない頃、近所の子供と一緒に夕方にツマルをつまみ食いしていた私は、ツマルのへたを取り除いて、丸ごと口にしていたら、1人の女の子が、口をもぐもぐとしている私に、ツマルの中を良く見ないと、白い虫が居るかもしれないよ。っと教えてくれて、口に入ったツマルを食べながら、慌てたものです。実際、見かけはきれいなのに、ツマルの中に直径1ミリぐらいの長さ5ミリの白いミミズのような虫が居る事があります。キロ20DHぐらいのものだと10%ぐらいの確率で虫か、虫の食い荒らした後か、あるいは、糞(ゴキブリの糞と似てます)があると思ってください。
 
ツマルの中が何もなくて、光沢性の白い繊維が見えたら、頂いてみましょう。しつこいくらいの甘いツマルの味が口の中に広がるでしょう。

ツマルを買う

ご自分の味覚と相談してみて、腐るものでもないし、ホテルにでも持って買えって、あるいは、カフェに持ち込んでも、っと思えば、5DHぐらいを用意してください。で、それから、”ムズエン(おいしい)”本来は、ムズエンは、goodという意味で、おいしいという以外にも”ああいいよ。”っとか、”だいじょうぶ?”っと言った具合に、応用が効きます。”ムズエン”の”ム”は本当は、Mの音だけなので、ムにもメにも聞こえますが、まちがっても、ムウとかメエとは、長くしないで、ズにアクセントを置いて、言ってください。

買いたいツマルを指差して、もう1度、”アッティニ”っと言って、先ほど用意した小銭を見せてください。すると、その小銭に相当するだけのツマルを袋にあるいは、ザラ紙に包んでくれるでしょう。うまくツマルが買えたので、”ショクラン”っと言っても良いし、”ビッスラマー(さようなら)”だけでも。。


2部に続く。。
・御菓子屋さんをのぞこう
・メディナでのお昼ご飯
・アッツァイはやっぱりウダイヤ
 等を中心にお伝えさせてください。




【モロッコweeklyトピック】

5月18日
なぞの水の解明。カサブランカの南80kmほどのSettatという町の近くで、あらゆる皮膚病に効くという涌き水が見つけられて、先週当たりから報道されていたのですが、実際に分析したところなんということのない普通の涌きだったそうです。しかし涌き水のうわさは人を呼び、涌き水を求めて来た人々が争ったり、そこで、テントをはって休憩したりする人が増えて、衛生状態のほうが心配されると言う事です。
確かにテレビ中継でも、先週までは5リットルのプラスチックボトルをたくさん抱えた人、主に男性が先を争うように水を取りこんでいましたが、今週の中継では、5m規模のテントがいくつも涌き水の近くに立てられて、女性などがテントの下で休憩している様子や、水を求めて来た人相手の商売人とかが映し出されていました。

5月19日
カサブランカとラバト間で鉄道の貨物列車正面衝突事故がありました。この為、カサブランカ−ラバト間は全面不通で、通勤客に大きな影響を与えました。事故の原因は、ポイント切り替えをしている担当者の切り替えミスで、貨物列車には、幸い、乗客はいなかったようです。

5月20日−21日
ファンタジアがラバト近郊のTemaraで行われました。

5月23日
22日モロッコからエジプトへ首脳会談のために訪れたモハメッド6世がエジプト・カイロでムバラク大統領と会談をしました。

5月24日
イスラエル軍のレバノン撤退を23日に引き続いて報道してます。
モロッコのモハメッド6世はエジプトを後に、チュネジアに訪問しています。


【イベント情報】

ハッサン2世杯がカサブランカで、6月3日から行われる予定です。
 観戦料金は、20DHから700DHです。当日券もあります。

5月27−28日 カサブランカ郊外のタマリス(Tamaris)の海岸でボディーボード世界選手権が行われます。

6月16日から25日 2000 Marrakech 第36回国民大衆芸術祭?(Festival National Des Arts Populaires)が催されます。

6月23日から7月1日 世界宗教音楽祭フェス?(Fes Festival of World Sacred Music)が催されます。詳細は、こちらのサイトをどうぞ。
http://www.Fezfestival.com


【モロッコで見つけたヘンなもの】

http://www.interq.or.jp/world/maroc/today/quiz.html
上のアドレスをクリックしてください。この画像にあるものは、なんでしょう?ヒントは先週の特集であったくだものの中にでてきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・答えはこちら


【街で見たヘンなもの】モロッコ編(ねこバス様の番外編です)
http://www.interq.or.jp/world/nekobus/index.htm

ラバト郊外のリゾート海岸にある離宮でみつけました。
”パラソルの下で、しかめっ面に長袖の近衛兵”

モロッコの陽射しは、非常に強いです。気温も、湿度もないので、涼しいのですが、陽射しが強い!で、離宮の門や角に配備されている兵隊さんの横にもカラフルなビーチパラソルが陽射しに合わせて角度をつけて立っていて、その日陰に兵隊さんが。門の左右には、ちゃんと1人1本ビーチパラソルが立てられ、地面は、コンクリートにもかかわらず、パラソル用にちゃんと穴まで掘られていました。

でも、観光地のハッサン塔の近衛兵さんは、勤務時間が短いのか、それとも、カッコがやはりつかないからかパラソルなしで、マント姿の近衛兵さんがいます。


【モロッコの広告、CM】

公共広告のCMをどうぞ。

アニメで、町中の住宅地で、ある若い主婦が家庭の生ごみを道路にじゃー。と犬やねこがやってきて喜んでいるんだけど、辺りは、散らかってくさ−い。っとどこからか、子供たちがやってきて、ごみを掃除。それを見たこの若い主婦も思いなおしたのか、道路をそうじ、花を道路わきに飾ってみんな喜んでいる。

という単純なCMです。
でも、相変わらず、実際の町中では、平気で、ぽい捨てがあります。


【お天気】
25日の朝の予想天気は、モロッコ全般に曇り時々晴れ、エラシディアでは雷雨を伴う雨。予想気温は、カサブランカ17℃、日中の予想気温は アガディール26℃ カサブランカ22℃です。
ちなみに、ドイツも晴れ間こそ無いそうですが、予想気温は同じく16℃から22℃でした。

【予告】
・次回は、メディナの食べ歩き 2部をお伝えします。
・6月15日号は、都合でお休みするかも、、、しれません。



back to "Mayoikata" home back to "Morocco Fair" home back to list ■go to next 第12号