こちらは、本当なら麦の収穫の最盛期といったところですが、今年は、雨季1月から3月にかけての雨不足で、輸入に頼らざるを得ないということです。幸い、3月以降は、雨が時々降ったため、その他の野菜、家畜への影響は、それほど深刻でもないらしく、4月5月は、少し遅れた雨の恵みを受けて草花が咲きました。尚、今のところ、輸入小麦による小麦粉の値上がりとかはないようです。
とは言え内陸部で自給自足の生活をしている農村部の人々には、水不足がじわじわと悪影響を及ぼしてきている事も事実です。

注:ここに記載されている内容は、私サラのママが、見たり聞いた話です。内容に誤りがあるかもしれませんが、ご了承ください。またDHは、モロッコの通貨単位で、約1DH=10円です。

先週につづいて、ラバトのメディナ食べ歩きを紹介します。モロッコ語の音声付きページが下のアドレスで、ゲットできます。”こんにちは”、”さようなら”、”ありがとう”の3つだけですが、モロッコ人の生の声でモロッコ語を聞いてみたい方、ぜひどうぞ。

http://www.geocities.com/azakaria_2000/arab.html


【御菓子屋さんをのぞこう】

モロッコには、だいたい2種類の御菓子屋さんがあります。日本で言う、和菓子屋と、ケーキ屋みたいなものです。

不二家に行ったらバースディケーキや、プリンアラモードが買えますよね。モロッコのこの手のケーキは、バタークリーム(多分)を使っていて、しかも、スポンジは、激甘なのでとてもたくさん食べれたものじゃないんですが、やはり、誕生日には、こちらでも、主に四角いバースディケーキが使われるようです。このタイプの御菓子やさんには、他にもクッキー類、クロワッサン、ミルフィーユなんかが売られてます。

参考までにお値段 
     クロワッサン、チョコデーニッシュ、渦巻きデーニッシュ、(2−4DH)
     ミルフィーユ (3−5DH)
     ツイスト(1.50−3DH)

さて、日本で言う和菓子屋さんには、モロッコの御菓子が並んでいます。モロッコの御菓子と言うからモロッコ独自のかどうかはわかりませんが、ブレワット、シガー、バックラヴァ、バスティーラ、ビスコッティ、シュバキーヤと言った具合に、モロッコ外の国でもある御菓子が並んでます。

メディナの入り口には、先週お話したツマル(ナツメヤシの実)のお店以外にも、モロッコの御菓子を売っている店が2−3軒かたまってあります。私のお薦めはブレワットやシガーです。キロ50DHほどですが、先週のモロッコ語、”アッテイ ニ”(私にください)を使って、ブレワット、シガー1つずつ買ってみましょう。だいたいブレワットあるいは、シガー1つが2DH〜3DHまでです。


【モロッコのお菓子】
 
ブレワット
三角形に包まれた揚げ菓子で、中には、アーモンドやピーナッツの砕いたものが詰まっています。

シガー
同じようにナッツが詰まっているのですが、形が春巻きや、葉巻のようになっています。私の好きなお菓子で、お菓子屋さん以外でも、ミルクバーでも売っている時があります。でも、ある時、シガー頂戴っと言ったら、これは、シガーと言わないっというスーパーのおねえさんもいました。

シュバキーヤ
フランスのメルベイユに似ている揚げ菓子。粉砂糖のかわりに蜂蜜のシロップをたっぷりつけて、頂きます。ラマダン中(断食の月)は、断食開けの毎日の食事にこのシュバキーヤをハリーラと一緒にいただきます。キロ20DHから。

バックラヴァ
パイの生地のような焼き菓子が激甘のシロップ漬けに。2−3センチぐらいのひし形に切り分けられていて、パイの生地の間にアーモンドなんかのナッツが入ってる。甘いけど、じゅわーと口に甘味が広がると止めれなくて、また一つっと食べたくなる。これが売ってるほどの店は、本当に、モロッコ菓子をかなりそろえてるお店。ラバトのメディナでは、見たことない。カサブランカだと、ハッサン2世大モスクの前の通りムーレイユセフ通りを市内にむけて歩く事 約15分。
ジラウィ通りの交差点を超えてポピュラーバンクの近くの進行方向に向って左にあるモロッコ菓子屋さんにキロ80−100DHの高値で、売っている。

コルヌ・ド・ガゼル
本来は、フランス菓子なんだろうけど、これも、モロッコ菓子に売っている。ケーキ屋にはないので、ここに付け加えます。ガゼルと言うのは、子鹿のことだと思うのですが、お菓子の形が鹿の角に似てるので、”鹿の角”という名前があるそうです。詰め物はアーモンドクリームが一般的。でも、ごまやアーモンドが入ってるものもある。これは、1つ2−3DH。


【メディナでのお昼ご飯】

メディナを進むと右手に小さなモスクのミナレットが見えてきます。その辺までくると良いにおいが。そう、この辺りには牛のミンチ肉を串にさして焼いてくれるちょっとした大衆食堂が建ち並んでいます。ぱ、っとみると左右合わせて3−4軒つらなってあります。わたしのこだわってる店は、通りの左手で、銀色と茶色のモザイク模様のはいったタイルを入り口にしている店の右となり。
この銀色のタイルがやたらと目立つので、そのタイルの店を素通りして、となりの白い(もしかしたら、うすーいピンクだったかも)タイルの店は、私がいつも入る店です。だいたいどの店もキロ70DHで、お肉を焼いてくれます。

肉は計って焼いてくれるのですが、たまねぎや、パセリ、香料を混ぜて、練ったものを計りに乗せるので、一瞬、ずるいっと思うかもしれませんが、いつも、そうしてはりますので、そんなもんと思ってください。ちなみに、私が買う肉屋でも、ミンチ肉は60−80DHです。

店に入ろうと中を伺うと、お昼時12から1時だとまあ、5−10分の待ちがあるでしょう。ほかの店に待ちがないのに、この店だけは、丸い古い椅子を店先に並べて順番待ちしているお客さんがいるんです。午後3−4時だと順番待ちはないにしても、お客さんが途切れない。というすごさです。

”サラーム”っと店先でミンチ肉を串に刺している店主に声をかけて下さい。すると、気の良いおじさんなんで、ペラペラなんか言うかもしれませんが、忙しかったりすると、”ワライクム・サラーム”とだけ、返事して、あなたがどんなに日本人っぽい顔をしていても、モロッコ人のお客さんを見るのと同じようにそっけないかもしれません。

このお店では、自分の食べたい分だけ、200グラムください。って感じで注文するやり方です。
だいたい250グラムで大人1人たっぷり食べれます。さて、慣れない数字です。計算の得意な方はここで、お財布のお金を見せて、例えば、14DH見せて、”アッテイ ニ”っというと200グラムのハンバーグにありつけます。キロ70DHということは、100グラムだと7DHなわけで、お金を見せて注文するが手っ取り早いかもしれません。串焼きにしたハンバーグは串からはずしてお皿に盛られるんですが、その時に炒りたまごをお願いする事も出来ます。多分たまごは1ヶあたり1DHです。これは、オプションですから、言わないとついてきません。パンと、トマトソースは、黙っていてもついてきます。注文が終わると席が空くのを待つわけですが、・・・・・

せっかくなので、少し来た道を戻ってオリーブを買ってハンバーグと一緒に頂きましょう。このハンバーグ屋の近くには、ちゃんとというかオリーブ屋がいくつかあるんです。オリーブが好きな人で2DHまで、ためしなら1DHでオリーブを買ってみましょう。種付きだと2DHでもかなりの量が購入できます。買い方はツマルと同じ。適当に店先に並んでいるオリーブをつまんで試食してください。で、気に入ったのがあれば、それを指差して、手のひらのお金2DHとか1DHを見せてください。
小さなビニール袋にチョコっと入れてくれますよ。ピリッとしたのが好きなかたは、ここで50センチウームでハリーサも買ってみましょう。これは、練りとおがらしみたいなもので、店により多少、辛さが違いますが、耳かき分ぐらいをパンや肉につけ、頂いて見てください。結構、おいしいです。味がしまります。

さて、順番が先越されたかもしれませんが、まあ、順番が来たと思えば、ハンバーグを握っている店主の横の狭い通路を入ってみてください。多分、8平方メートルぐらいの中に長机がU字型に並べて長いすに他のお客さんと肩を並べながら手づかみでパンと一緒にハンバーグを食べてますよ。
入った右隅み手を洗う水道口があります。手を洗って空いてそうなところに座ってください。込み合ってる事が多いので、荷物は、くれぐれも目の届くところにおいてください。

さて、水は、水道水ならタダで飲めるのですが、お腹を壊す心配もあるでしょうから、ここは、持参のミネラルウォーターあるいは、注文するならコカコーラ、ファンタができます。ファンタは、オレンジファンタを指します。また食後にアッツァイ(ミントティー)という方も、注文できます。

そうそう、先ほど買ってきたオリーブの包みを、店主の息子?(多分、彼は16ぐらいの時からここでお父さんとやってるみたい)に、見せてください。息子?がウェイターで、1人で忙しくやっていて、いつも白いエプロンを片側の肩からだけひもを通して、無口な青年です。ちょっとかっこいいです。
この忙しい青年、どう捕まえるか?様子をみて、”ショフ!”っと呼びかけてみてください。”見て!”という意味なんですが、”おい”という呼びかけにもよく使われます。
で、青年がこっち向いたら、オリーブの包みを見せて”アッテイ ニ”っといって、人差し指で○を書いてください。小皿が欲しい。ってすぐわかって、小皿をくれるはずです。
で、小皿が受け取ったら、”ショクラン”(ありがとう)っと早速、買いたてのオリーブを小皿に開けて、オリーブでもつまみながら焼き立てのハンバーグ(ケフタ)を待ちましょう。

このケフタ屋に限らず、この手の大衆食堂では、食後のフルーツを持ちこんでも良いし、オリーブのほかにも、酢漬けのきゅうりやピーマンを持って入っても良いんです。ここには、ありませんが、フライドポテトを売ってる店があれば、それを持って入っても・・・・。

ラバトのお水は、多分、地下水で、メディナの水道水も冷たくておいしいです。ただ、旅行者のように、お腹が壊れるのを極度に避けたい場合は、ミネラルを持ち歩いてるでしょうから、それを飲むことをお薦めします。

モロッコのレストランでは、食あたりになってしまうことが結構あって残念なんですが、このメディナのお店は、今のところ、私は、一度も問題になったことはありません。狭いし、ゆっくりできないお店ですが、味、値段、信用、というところで、私は、皆さんにお薦めです。
  
ちなみに、このケフタ屋に限らず、先週と今週、これを書くに当たって、現地のお店に了解もなんの連絡もとってません。”サラのママ”に薦められて来た。っと言っても、通じませんので、あしからず。


【アッツァイはやっぱりウダイヤ】

さて、お腹もいっぱい、メディナのお店もお昼休み。メディナの散歩もちょっと休憩ということで、メディナのSuika通りをまっすぐ歩いて突き抜けましょう。と、メディナの壁を出ると、少し交通量のある道路。そして向こうには、ウダイヤのカスバが。ウダイヤに入ってすぐ右に折れてどんどん下って行くとウダイヤのカフェがあります。ここからの眺めが有名で、地球の歩き方以外のガイドブックでも紹介されています。ここでアッツァイを頂きながら、日陰から川や海を眺めていると、本当に日本での忙しい毎日から解放された気分になれると思います。

ここでアッツァイなどを飲んでいるとおもむろに、お盆にモロッコのお菓子を載せてボーイさん風の方が来られるかも。1つ5DHほどするので、ここは、先ほどメディナでかったお菓子でも頂きましょう。ケフタ屋と同じく、カフェにお菓子を持ち込んでも全く問題になりません。

どんな真夏で暑くても、このカフェのお薦めは熱いアッツァイです。良い眺めで頂くせいか、このカフェのアッツァイは、私にとっては、本当に美味しいです。




【モロッコweeklyトピック】

5月26日
夜のテレビ映画で、日本映画”うなぎ(フランス語のタイトルがそうだった)”がフランス語の吹き替えで、放送されました。芸能関係にまったくうといわたしには、見た事のある俳優もいたのですが、名前の知ってる俳優はいませんでした。やくざもの?でした。日本でも流行ったんですか?
尚、この6月には、日本で昨年秋、劇場公開されたエリザベスがテレビで放送される予定です。

5月28日
テレビのニュース中継の中で、エッサウィラのごみ回収についてレポートがありました。エッサウィラでは、ごみ回収を個人の清掃業者に委託し、毎日2時間清掃を行っていると言う事で、回収だけでなく、道路の掃除、公共施設、設備などの清掃も行われているそうです。この街上げての美化運動が観光客から人気を得るエッサウィラの秘密かもしれません。
回収されたごみは、現在のところ、エッサウィラ近郊に捨てられているのですが、処理場建設計画も町で計画されているそうです。

5月29日
セネガルの大統領とモハメッド6世で、首脳会談がラバトでありました。

5月31日
カタールとアラブ首長国連邦の領土権問題から、モロッコに対して、2006年のサッカーワールドカップ開催国として、カタールのサッカー協会は、候補地のドイツに票を投じると発表しました。


【モロッコ発の航空運賃】

ある旅行代理店に尋ねてみました。

カサブランカ発のパリ往復で、一番安いのは?
それは、イベリア航空を使ったマドリッド経由の3450DHで、1ヶ月のFIXでした。参考までにパリまでの直通便だと、4163DHと700DHもの差がありました。しかも、これだと2週間のFIX。  


【モロッコの広告、CM】
 
紅茶の広告のテレビCM。日本でもおなじみの黄色いティーパックの紅茶。1ヶ月ほど前から登場してきたんですが、モロッコのCMでは、めずらしい全て英語のCM。モロッコでの広告を意識したCMに仕上がってないので、おそらく他の国でも同じCMが流れてるのじゃないかと思います。
 
CMのキャッチフレーズは、”世界中、いつでもどこでも、NO1!”Alwaysを使うと著作権侵害になりそうですが、Whenever,Whereverを使ってます。

全くの欧米風のこのCMで紅茶を飲む習慣の薄いモロッコにアプローチできるんだろうか?と気になるところです。

【お天気】
6月1日の朝の天気は、カサブランカで快晴、気温は18℃でした。日中は25℃ぐらいです。

【予告】
次回は、鶏肉のさばき方を紹介します。モロッコでは、通常、鶏肉は、丸ごと1羽購入です。たいていの鶏肉屋で、内臓を洗って、羽をむしってくれるのですが、その先は、家に帰ってからの主婦のお仕事。さあ、あなたはどうします?できれば、簡単なお料理も紹介したいと思います。

【お詫び】
最近、更新が毎週木曜日のところ、こちらの都合で、若干遅れてます。楽しみにしてくださってる方には、せっかく来てくださったのに、まだ、更新されなかったりして、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。まだ、しばらくこのような状態が続きますが、ご理解くださいますようお願い申し上げます。



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