私がモロッコへ来てから2年が経ちます。その間にモロッコ文庫という名前で私が日本から持ち出した本で、私設文庫を開きました。約70冊ほどの私の本からスタートしたのですが、私の文庫を見た国内に住んでおられるの方からのご好意で、モロッコに旅行に来られた方が本を譲ってくださり今では、100冊近くになりました。本を提供してくださった方々には、本当に感謝しております。また、その一方で、モロッコで滞在されている方からも熱心に読んでくださる方がおられて、大変喜んで頂いています。今のところ、ラバト・カサブランカ周辺にお住まいの方に限らさせていただいて、文庫の貸し出しをしておりますが、遠方の方でも、ご相談に応じて、できるだけたくさんの方が、モロッコに滞在しながらも、本が読めるように努めてまいりますのでぜひ、一度、文庫の本のリストなどご覧ください。

http://www.geocities.com/azakaria_2000/bunko.html

この場を借りて、皆さんにモロッコ文庫の紹介と本を提供してくださった方々へ改めてお礼を申し上げさせてください。

引っ越しが決まったら作戦その1作戦その2作戦その3
インボイスとパッキングリスト誰に頼むの?
モロッコweeklyトピック今週の考えてみようモロッコ語お天気


日本からモロッコへの引越しについて

今回の料金は、全て、98年夏の時点での価格です。


引っ越しが決まったら

引越しが決まれば・・・

モロッコ人国籍の方と一緒にモロッコへ引越しをする場合は、モロッコ大使館へ引越しする旨を伝えると同時に、”引越し証明”を発行してもらいましょう。これは、後々、思いもよらない威力を発揮する証明書になります。
 
そうでない方でも、モロッコ人と婚姻のためモロッコへ引っ越すというような場合ですと、上の証明書が発行してもらえるかもしれません。是非、相談をしてみてください。

お得な引越しパック?

引越し業者がよりどりみどり並んでいるのですが、大手3社にモロッコへの引越しについて問い合わせた限り、既に用意された料金コースがあるのではなく、どれも、お荷物を見せていただいて、お見積もりをさせてください。というもの。しかも、しかも、、、お荷物を運び出したは良いけど、搬入(新居へ荷物を入れる)という作業は、どこも請け負ってくれません。
引越しサービスといわれる梱包、掃除、運び出し、国内の運送、輸出手続、モロッコへの運送モロッコ側での通関手続き、新居への搬入、開封、セッティングのうち、引越し業者に頼んでお願いできるのは、モロッコへの運送まで。一般家電製品、タンス、ベッドの家具、このような一般的サイズで、引越しパックで荷物を全て船便での輸送にお願いすると、70万円以上だそうです。


作戦その1(家具、大型家電製品は、モロッコで買うタイプ)

通常の衣装ケースに20キログラムまで詰めて郵便局に自分で届けて、船便でモロッコまで郵送してもらう。これだと1ケース20キロ1万円弱でした。
10ケース頼むと、11ケース目は、無料になります。郵便料金は、重さで決まりますが、衣装ケースより大きいサイズでも引き受けてくださるかどうかは、知りません。どんなにサイズが小さくても、20キロを超える荷物は、引き受けてもらえません。

   メリット:とにかく簡単。モロッコの地方都市でも、郵便局まで荷物が来てくれる。
        (え?家まで届けてくれないの?っと思ってる君!!この作戦以外では、
        カサブランカの港まで荷物を受け取りに行くんだよ。)

  デメリット:とにかく、時間がかかる。3ヶ月は、見とくように。
        紛失の恐れ?私の知る限り日本発の小包は、100%届いてます。1つあ
        たりの荷物が20キロまでという上限がある。ここで19キロにしても、
        値段は同じ。っと荷造りにも、神経を使うかも。


作戦その2(コンテナ貸切)

コンテナには、2種類あって、正確な大きさを覚えていないのですが、20フィートと呼ばれるものと40フィートと呼ばれるコンテナがあります。20フィートでも、1400クラスの乗用車が入るぐらいで、家電製品、家具(特別大きなソファセットとかない場合)といった一般的なサイズの引越しでも十分です。

コンテナ貸切だとコンテナをまず引っ張ってくる、港まで引っ張って行く、輸出手続、海上輸送費、ここまでが、日本側で、請求される。
というか、作戦その1を除いては、日本からの引越しでは、港渡し(ミナトワタシっと読む)と呼ばれる海上輸送までしか請け負ってもらえないのです。国内の居住地で、料金が変りますので、ここでは、お伝えしかねますが、横浜港からカサブランカ港までのコンテナ貸切輸送費が45−50万円で2−3万円で輸出手続が出来たと思います。ただ、この輸出手続きが業者によっては、数千円っというところもあって、よくわかりませんでした。

   メリット:たくさん荷物があっても平気。梱包無くても、どんどんコンテナに詰め込
        む。しかも、輸出に掛かる書類が簡単。ただし、業者によっては、貸切で
        も木枠をして、全ての荷物を1つにまとめないとだめという場合もありま
        した。コンテナは封印されるので、コンテナが無くならない限りあなたの
        詰めた荷物は、すべてコンテナの中から消えるはずがない。(っと貸切を
        進める業メは力説してた)
 
  デメリット:荷物の量が少ない場合は、割高。コンテナを引き取りにカサブランカ港へ
        行かなければならない。モロッコ内で、この手続きをするに当たって、電
        話のみでは、おそらく、不可。


作戦その3(コンテナ混載)

これをしてくれる業者は、1社しかなかった。
ほとんど、モロッコまで、というと、コンテナ貸切になります。という回答。コンテナ混載とは、文字のごとく、他の荷物と一緒にコンテナ詰めてもらって、相乗りするような形で、カサブランカにやって来る。混載になるには、他の荷物、つまり、引越しのような非日常的な荷物とか1回限りのお客様を取り扱って、しかも、ルートが豊富、本数も豊富でないと出来ない技。大手海運業者は、ルートも本数も条件を満たすだろうけど、小回りの必要とする、1回限りのお客様を引き受けてくれないみたいです。

混載なので、どんなに荷物がたくさんあろうと、コンテナに乗る前に木枠でしっかり封をされます。これが、以外と高い! 貸切の値段では、かかってこなかった木枠代というのが、結構ばかにならない。知ってる人は、ここで、”木枠は既にあるものを”っとつまり、他の荷物が運ばれてきたのに使われていた物、中古品とお願いするとかなり安くあがります。とはいえ、1立方メールとあたり1万円と思ってください。海上輸送費はこの木枠の体積で、請求されます。単純に、コンテナの半分だと20−25万円ぐらいまで、下がるわけです。

   メリット:荷物が少ないけど、家電製品や、デスクトップのパソコンとかあって、ど
        うしても、郵送できそうにないものがある場合は、これが、一番お得。国
        内で、港までは宅配便などでも、ちょっとトラックをチャーターしても、
        コンテナを引いて来る事を考えると、大変安い。
 
  デメリット:混載であるということは、これは、ワタシの荷物よ!っと口のない荷物に
        変って所持者が何らかの形で、主張をしてやらければならない。
        つまり、1つ1つの荷物に書類をつけるというおそろしく面倒な仕事。1
        つの梱包に作成しなければならない。そして、全ての梱包に通し番号など
        つけて、この木枠には、合計いくつの梱包があり、総額いくらの価値に値
        する。っという申告をしなければならない。
        コンテナ貸し切りも、保険をかけるために、総額、えいや!の数字は、申
        し出るけど、電卓があれば十分な作業。でも、コンテナ混載は、違う。
        エクセルに表計算させる技が必要かも。


インボイスとパッキングリスト

INVOICEPACKING LISTというのは、輸出入を携わっている人ならよく知ってると思います。
インボイスは、誰が、いつ、誰に頼んで、誰宛てに、いくらの品物がいくつ入った荷物を発送しましたよ。という書類。
パッキングリストは、実際のお荷物に、添付されており、誰が、いつ、誰に頼んで、誰宛てに、何の品物をいくつ入っている梱包ですよ。という書類。

これに虚偽の申告や、記載事項に偽りが見つけられた場合、通関で、めんどうなことになる。また、梱包の中身が紛失した場合、これらの書類に基づいて確認が取られるので、ダンボール箱に、この箱には、何をいくつ入れて、いくらぐらいの価値だろうって、確認しながら書類を作るのです。

コンテナ貸切の場合は、ここの梱包についての申告はそれほど問われないらしく、コンテナ1つで1つの荷物と見なされるらしく、インボイスもパッキングリストも1部ずつだと思います。しかし、コンテナ混載は、木枠に囲まれているとはいっても、木枠はくぎで打ちつけられただけで、開けて、閉め直すことも十分可能。というわけで、木枠の中にある梱包ダンボール全てについて、この書類が必要になってきます。


だれに頼むの?

作戦その1は、郵便局、
作戦その2と3は、海運業者。あるいは、運送業者。
海運業は、大抵、国内運送も引き受けてくれます。というかその業者自身がやってなくても、委託して別の運送業者が引き受けてくれるようです。引越しパックと言うかたちでは引き受けてくれなくても海外引越しの大手、日本通運とかヤマト運輸、それに、輸出入を主に取り扱っている、近鉄エクスプレスやフライングフィッシュサービスなどが、引き受けてくれると思います。

次回へつづく...
 モロッコに着いたら。。。ということで、モロッコでの通関、荷物の引渡し、港から新居までを次回紹介させてください。


モロッコweeklyトピック

7月22日 
「コブラとその兄弟」というタイトルで、フランス製作の黒魔術(Black Magic)のドキュメンタリー番組がモロッコのチャンネルで報道されました。

7月25日
モロッコでも、フランスのシャルドゴール空港で起きたコンコルド機墜落事故を伝えてます。

7月26日
タンジェで行われたファッションショーの様子を伝えてました。夏は結婚式などのお祭りが多く行われるせいか、ファッションショーでは、純白のウェディングドレスも披露されていました。
 同じく、26日は、アメリカのキャンプデービットで行われていた中東和平交渉が合意を得ず終わりそれぞれが帰国についた事を伝えていました。


今週の考えてみよう

皆さんもご存知の通り、モロッコ人の多くは、イスラム教徒です。イスラム教については、こちらの管理人さんのページでも紹介されていますし、あちらこちらのホームページで情報を得る事ができます。

さて、モロッコに来られて”なんだ、モロッコ人は、イスラム教徒なのに不謹慎なやつが多いじゃないか?!”とか、”イスラム教徒ってのは、いいかげんなやつだ”って感想を多かれ少なかれ抱かれた方もおられるんじゃないかと思います。または、逆に、早朝、ベッドからこっそり起き出して、礼拝をしているイスラム教徒を見て、”あいつは、真面目なやつだ”っと好感を抱かれたとか・・・

多くのモロッコ人は、生まれながらにイスラム教徒です。だからと言って、みんながみんな同じ性格でもなければ、それぞれの信仰も人によって異なります。この逆も、同じように言えると思います。つまり、嘘をついたり、約束を守らない人というのは、イスラム教徒だからそうなったのではない。という事です。

同じく、テロ行為をしている団体が、声明文を発表するとき、所属団体として、イスラムという言葉を使ったりする事がよくあるのですが、大多数のイスラム教徒は、こういった団体とは、まったく縁のない関わりを持たないイスラムを信仰しています。ですから、多くのイスラム教徒もわれわれと同じように、テロ行為によって罪のない一般の人々が命を失う事について、心を痛めていることをどこかで、覚えておいてください。


モロッコ語

モロッコを旅していると、”ようこそモロッコへ”という歓迎の意味で知らない方から”メルハバ!”(メの音はマの音との中間ぐらいのあいまいな音)と声をかけてもらうことがあるかもしれません。さらりと”ショクラン(ありがとう)”って返事ができると、カッコよく決まるんですが・・・。

ただ、この単語、モロッコに在住してしまっているせいか、私の耳に入ってくることは、それほど頻繁ではありません。モロッコ以外でも使える中近東全般にトルコも含めて通じる言葉ですので知っていると以外と日本国内で、使えるかもしれません。

注意:地域によって、発音がマルハバと聞こえるところもあります。


お天気

今年は、去年に比べて涼しいです。3月に30℃を越す異常な天気が若干ありましたが、今はラバト、カサブランカなどの海岸地域では、毎日が初夏のようなすがすがしさで、からっとして気持ちが良いです。夜は、海辺など散歩すると寒いくらい。

去年と比べて涼しいのは、海岸地域だけでなく、メルズーガのような砂漠の方も同じです。去年は50℃を越す日が多かったらしく、お年よりや乳幼児の死者が相次いだのですが、今年は、そういった情報も聞いていませんし、メルズーガ近くにバカンスへ行ってしまった知人からも、暑さの苦情は聞こえてきませんでした。とはいえ、夏の砂漠は、40℃を超えてます。ハエや、蚊もたくさん居ます。

また、砂漠まで行かなくても、マラケシュや、フェズなどの内陸へ行ってもカサブランカなどよりずーっと暑いです。このような暑い季節に内陸へ行く時は、帽子は必需品です。水で帽子をぺしょぺしょにしてかぶって、Tシャツをぬらしながら、旅をしてるサラのママです。(乾燥しているので、すぐに乾くし、不思議と濡れている事は、それほど気になりませんよ)



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