あいかわけい の おすすめ12
特別編

福岡博多めぐり夢野久作・近代美術

1999年8月24日から28日の朝迄憧れの地、福岡県博多に行って来ました。博多は夢野久作師匠の活躍した土地であり、一度は行かなくてはならないと思っていたので、今回友人であり旅のナビゲーターでもあるウルフ氏が帰省するのに合わせて私も行ってきました。

先に博多に到着した私は24日の夜、一番の繁華街「天神」のクラブに1人で踊りにいきました。いい曲がかかってました。曲名を聞いたのですが、忘れた。UK盤で彫刻の男のジャケット。インド風の女性ヴォーカル入りでした。テクノに行ったのに結局私はこういう歌モノが好きなんですよね。

25日です。この人がウルフ氏です。朝合流しました。下調べを全くしてこなかったのでまずはドグラマグラの舞台になった、九州帝国大学を見に行こうと、バスに載ったのですが、本来医学部に行くべき所を何を血迷ったか文学部に行ってしまいました。ちなみに写真は理学部前です。いつかは医学部に行こうと決意を新たにしました。

お腹がすいたのでウルフと九大生協でご飯を食べました。450円で鶏肉たくさん食べれて安いなあ。「確か、九州地方は全国学生生協連に加盟していなかったなあ。問題はなんだろうなあ」とぼんやり考えていたらお腹が一杯になったので福岡市立図書館に行きたくなりました。そこなら夢野久作に関する本があるかも知れない。

福岡市立図書館に着くと、ウルフの妹がやってきました。これがその人です。ウルフに色々似ています。楽しそうな姉妹です。ここだけの話しですがウルフはウエイトリフティング高校総合優勝の経歴を持った日本一の女なんです。すごいですね。

本題の夢野久作はどうなったかって?X階にエレベーターで昇っていくと文学資料室というものがありました。

でも久作に関しては三一書房発刊の全集が一冊あるだけ。展示は期待にかなわぬものでした。どこかに夢野久作館はないのでしょうか?これなら、初日にぷらついて出くわした「櫛田神社」のほうがよっぽど良かった。「櫛田神社」は押し絵の奇跡の舞台です。神社の境内にも1機あったのですが博多は、どんたくに使うらしい押し車のようなものが市内各地に保存してあるのがなかなか見物です。

久作と波長が合わないようなので博多を抜けだし、○○に行きました。ウルフの昔のバイト友達が待っていました。その日はみんなで飲んだくれて友達の家に泊めてもらう事になりました。実はここが「白髪小僧」の舞台××でした。

次の26日またもや博多に戻った私は夢野久作をあきらめて福岡市立美術館に直行しました。ここは昔からアジアを含む近代美術に力を入れているので私の嗜好にぴったりかも・・・行く途中にきれいな葉っぱがありました。傘の代わりになりそうです。

福岡市立美術館では入り口前の階段からいきなり草間弥生です。これは期待できそうです。

さて、近代美術室の手前にはおそらくジャン・ティングリー作らしきオブジェがありました。ボタンを押すと動き出します。これなんか、友達の哉美くんがやってるデストロイドロボットの親戚でしょうか。美容師用のダミーヘッドを構成に投入する辺りのセンスが哉美くんの起源かも。この作家の他の作品を写真では見ていましたが、作品実物は初めてみました。想像以上に大きいし、機械の動きが何とも言えなく、これも衝撃的でした。

ここにはジャッコメティーの作品があったりしてよかったです。一目で作家の名前が出てくる作品作りというのはいいことなのでしょう。わかりやすい。

別の部屋では郷土出身でヨーロッパ中心に活動している九十九伸一(つくもしんいち)の作品が展示されていました。私の好みですが、説明するキュレーターの婆さんがどうもすかん。ヒロヤマガタとかの絵をデパートで展示販売している姉ちゃんのノリがある。「市内の喫茶店に行くと現在ここではお売りできない絵が買えますのよ」とか言うわけ。いらんっちゅーに。

そのあと、私の日課である美術館内での昼寝をして退館しました。

翌27日は天神のインド料理店で、ウルフ姉妹と昼飯を食いました。辛さ普通を選んだのに結構辛かった。おいしかったけどね。本物のインド人がナンを焼いたりしていていい感じでした。

午後から福岡市立美術館の分館?のアジア美術館に出向きました。何でも今年1999年6月にオープンしたばかりということで、期待していたのですが、最悪でした。

インド作家ラヴィンダル・レッディの作品「胸に手をあてる女」を後ろから見る。隣のお姉さんがモデルっぽいところが何ともいえません。

丁度次の日からダリ展ということで、招待客を呼んでの前日オープニングセレモニーにぶつかってしまいました。一般客の私に対する態度は冷たく、すやすや昼寝していたら警備員に起こされました。美術館で警備員が昼寝の邪魔をするのは私の体験上今の所この美術館だけです。なにやら監視員の婆さんが警備員に「あの人寝てる」とかいっていたようです。最悪ですね。だいたいブランドビルの上階に存在する事自体アジア美術を紹介する場として間違っていると思います。アジア美術はそんなにおしゃれなのか?何かと政治性が取りだたされるアジア美術とブランド品の取り合わせ。これはかなり皮肉な取り合わせじゃあないでしょうか。さらにこの日のダリ展ですが、アジア美術館でダリ展するのはおかしい。この問いには、オープニングセレモニーでの館長の言葉が答えてくれます。「どうしてアジア美術館でダリ展なのか?それはダリにもわからない(笑)」聞いた瞬間館長の首を絞めたくなった。

私は28日の朝、大阪に向かいました。憧れの福岡博多が身近になったという意味で今回の旅は素晴らしいものでした。次回はもっとちゃんと予習していこう。

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