浅葉は有馬の友達だ。
見事なくらいに有馬の様子によく気が付く。
そうか。
気が付かなかった。どうして気が付かなかったんだろう。
有馬は友達いないのか?
宮沢は、有馬と付き合うようになってからいろいろあって、友達ができた。前は居なかったけど、今はとってもいい友達が出来た。有馬と出会ったことで、有馬だけじゃなくて、他にも沢山のものを彼女は知ることが出来た。
じゃあ、有馬は?
以前の有馬は、以前の宮沢よりはともだち居たろうと思う。でも、今の有馬は今の宮沢ほどには友達が居ない。
だって、宮沢は優等生を「演じていた」けど、有馬は優等生に「なった」んだもの。有馬は、宮沢に出会った以外は、まだほとんど何も....
有馬には、宮沢しかいないんだ。それは、まちがっていることかもしれない。
宮沢を好きだから、宮沢が他の人と仲良くしているのを見ると気持ちがザラつく。
それは、宮沢と出会う前の有馬にはなかったことだ。他人同士が自分の居ないところで何をしようと彼には関係のないことだったから。
仲間に入れてもらいたい。仲間に入れてもらえない。それは当たり前の感情の動きだ。有馬はもっと、それを知るべきだし、受け入れなければならない。その暗い気持ちは、心の中に潜むもう一人の「ダーク有馬」なんかじゃない。あたりまえの、普通の人間の有馬なんだ。他のみんなと同じ。
ただ、やっぱり、有馬には友達が必要だ。「宮沢が必要な有馬」はいい。だが、「宮沢しか居ない有馬」は次第に社会から、そしてこの物語のストーリーからさえ遠ざかっていく。
何度でも繰り返す。「宮沢がいなければ何も出来ない」のは大いに結構。それは微笑ましい、幸福な風景だ。しかし、「宮沢しか居ない」のは、不幸なことだし、見苦しい姿となる。
3姉妹のボーカルアルバムっすか? はあ。
世間ではどーなんか知らないのだけれど、俺は宮沢家3姉妹のノリはぜんぜん好きになれないね。むしろジャマな感じ。 |