モーリス・ファルマン1913型

全長

12.0メートル

発動機

ルノー

 空冷V型8気筒 70馬力

全幅

15.5メートル

最大速度

90km/h

乗員

2名


 モーリス・ファルマン1912型の改良型として、操縦性や飛行時の安定性に優れていたこともあり、4機を輸入後、陸軍砲兵工廠などでも生産され、より適した運用を行うため臨時軍用気球研究会による小改造が施された物もありました。本機は、砲兵隊の弾着観測や爆撃試験、地上との通信試験にも用いられるなど、帝国陸軍の最初期の航空機運用に大きな貢献をした機体です。

 大正3年7月に勃発した第一次世界大戦で、英国の要請により我が国は日英同盟に従いドイツに対して宣戦を布告、ドイツ領青島攻略を行うこととなりました。帝国陸軍は航空部隊としてニューポール単葉機と共に本機を派遣し、偵察、爆撃等の航空作戦を開始しました。青島のドイツ軍にはルンプラー・タウベが1機配備されており、我が軍陣地上空を偵察にきたタウベを迎撃すべく、海軍機、及びニューポール単葉機と共に出撃し排除に成功しましたが、当時まだ航空機同士の空中戦は確立されておらず、撃墜には至りませんでした。