ニューポール単葉機

全長

7.8メートル

発動機

 空冷星型 回転式100馬力

全幅

12.25メートル

最大速度

115km/h

乗員

3名


 本機は三座でありながら、発動機馬力もよく上昇力もすぐれており速力もあったため、偵察、弾着観測あるいは各種運用試験等、モ式と共に最初期の陸軍航空部隊の発展に大きな貢献をした機体です。

 大正3年7月に勃発した第一次世界大戦で、我が国は英国の要請により日英同盟に従ってドイツに宣戦を布告、帝国陸軍はドイツ占領地の中国山東省青島攻略戦のため地上部隊と共に陸軍航空隊として気球中隊及び飛行中隊を進出させました。気球中隊は係留気球、飛行中隊はモ式と共に本機が派遣されました。進出後、偵察や爆撃に出撃、9月27日にはドイツと同盟を結んでいるオーストリア海軍巡洋艦の攻撃に出撃、10月13日には我が軍陣地上空を偵察にきたドイツ軍のルンプラー・タウベを迎撃すべく、海軍機、及びモ式陸上機と共に出撃し排除に成功しました。このとき、ドイツ軍機には機関銃は搭載されていませんでしたが、本機には7.7ミリ口径の機関銃が搭載されておりました。これは青島派遣に際し搭載された物で、当時欧州戦線においても搭乗員が拳銃や小銃、機関銃を機内に持ち込み敵機を狙うことはありましたが、兵器として飛行機に搭載したのは欧州戦線よりもはやかったようです。