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シルクロードを旅行するのに役立つ情報を集めました。
他のガイドブックの情報とあわせて使ってください。
('99 3月更新)

目次

計画
ルート
期間
東から西?西から東?
地図
持ち物
VISA
出入国
学割

ユースホステル
医療および、医療保険
お金
予算
現金
T/C
ATM
両替
郵便
電話
インターネット
ビデオ
電源
衛生、健康
移動
イランでの違法行為
ガイドブック
最新の情報源
 

    プラニング

    • ルート

      アジア横断シルクロード旅行のルートとして考えたら、2つのルートが考えられます。中国 - パキスタン - イランというルートと中国 - 中央アジア - イランというルートです。前者はイスラムルート、後者は仏教ルートとでも呼べるでしょうか。中パ国境のカラコラムハイウェイが開通して”仏教ルート”を外国人が陸路で自由に通行できるようになったのは86年くらいだと思われます。現在中国ウイグルを訪れるほとんどの個人旅行者がこの国境を通過してパキスタンに抜けているようです。後者の”イスラムルート”は新しく個人旅行者が陸路で自由に通行できるようになったのは’95くらいからでしょう。
      中国から中央アジアに陸路で入る方法は2つあります。ウルムチ(−アルマティ(カザフスタン)の列車orバスルートとカシュガル(中国)−キルギスタンのバス越えルートです。僕は以前カシュガルを訪れていたので今回は前者のルートをとりました。週2回しか列車はありませんがバスと費用も変わらず、景色もとてもいいので列車を薦めます。一般的に旅行者にとってより魅力的なのは天山山脈をバスで越える後者のルートでしょうか。行った人の話だとカラコロムハイウェイほどではないが、山の景色は素晴らしいとのことです。しかし通行許可や相手側の国からの出迎えからが必要だったりと手続きが煩雑です。また結構な費用($500くらい)もかかります。この国境は自転車での通行は禁止されていますが運搬は可能です。
    • 期間

      これらの地域を横断旅行するのにどのくらいの期間が必要でしょうか?まったく検討がつかないとういう方のためにだいたいの目安を記します。しかしこれらはこのページに記載されている他の情報同様、全く僕の主観に基づいています。特に旅行期間は各人の休暇、嗜好、状況に大きく作用されます。ここに書いたのは個人旅行で充分な期間が確保できるという前提での数字です。
      ちなみに’97にウズベクに来たヒラリークリントンさんがウズベクにきた時はサマルカンドとブハラをヘリを使って一日で見ていました。(*_*)

      中国ウイグル

      3~7週間。
      みどころも多く、広大な地域なので時間がかかります。5~7週間ぐらいとれると、西安、敦煌、トルファン、クチャ、カシュガル、+αといけると思います。僕はウイグル中心なら中国は3週間でいいだろうと思っていきましたが時間が足りず、前回いったカシュガルをはずしました。(しかしやっぱりちょっと後悔)
      どれか一カ国だけシルクロードの国を推薦しろといったら僕は迷わず中国、ウイグル自治区を勧めます。

      カザフスタン、キルギススタン

      両方あわせて2~4週間。
      世界で最後まで放牧で生活していた人達の地域なのと、20世紀前半の大地震での破壊とで、歴史的な建築物があまりなく、観光資源という面では他の国ほど恵まれていません。しかし民族的な興味という面ではなかなか興味深いものがあると思います。僕は3週間でしたが、もう1週間いたらという感じでした。

      ウズベキスタン

      3~5週間。
      ブハラ、ヒバ、サマルカンドと旧ソ連のシルクロード三大みどころがウズベキスタンにあります。僕は30日いました。1ヶ月以上のビザがとれていればアラル海に汚染された”世界最悪の街”なんかもいきたかいところでした。他の旅行者もカザフ、キルギスは3週間程度でウズベクは1ヶ月旅行してるようでした。しかしいろいろな面で最も個人旅行がしにくいところでもあります。

      トルクメニスタン

      1週間〜10日間。
      通り抜けるだけの旅行者がおおいようでした。僕はイランビザの関係でわずか2日しか滞在できませんでした。

      イラン

      2週間〜4週間。
      見所が多くまた地域ごとの地域性が強い国です。僕は60日いましたがそのうち1ヶ月はマシュハドでクルド人の家でホームスティをさせてもらいました。残りの一ヶ月で見所を大体みたかなという感じでした。

      トルコ

      2週間〜4週間。
      アジアを横断してきた旅行者の多くがイスタンブールで沈没していました。

    • 東から西?西から東?

      ビザの事を考えると西から日本に向かうルートが簡単です。トルコのトラブゾンでイランのツーリストビザをとり、トルクメン、ウズベクのビザをイランで取ります。そしてカザフ、キルギスなどのビザ(タジクも)をウズベクの首都タシュケントでとります。中国ビザはアルマティで取得できます。日本から西に向かうときは少なくとも中国とカザフ(またはキルギス)のビザを日本で取得しておく必要があります。後のビザは隣国で取得可能です。ビザに関して詳しくはビザのページをご覧ください。

    地図

    中央アジアだけの地図でいい地図がありません。アジア全図が載っているものならこの2つが全体の計画をするときにいいでしょう

    ●昭文社の”アジア”
    ●COLLINS(U.K)の”ASIA” (ISBN0-00-558734-6)

    現地ではホテルの売店などで道路地図が入手できます。市内の地図はアルマティのものは悪くありませんでしたが、ほとんどのものはとても使えたものではありませんでした。

    地図(CD-ROM)

    この地域専用ではありませんがMicrosoftのワールドアトラスはかなりいい線いってると思います。

    地図(On Line)

    いくつかのサイトに中央アジアの地図がありますが、まともなものを見たことがありません。

    持ち物

    この地域を旅行するのに特にあったらいいものをリストします。

    • リップクリームなどの乾燥対策用品
      ウイグルは世界でも有数の乾燥地帯です。日本でリップなんか使ったことの無い僕も20分おきに塗ってました。女性の方は特に注意。「私日本でも乾燥肌なの」といっていた女性は顔面の肌が割れ血がでてきたそうです(*_*)
    • 水筒
      日本のペットボトルでもいいと思います。ウイグルで買ったミネラルウオーターのボトルはどれも品質が悪くバックにいれておくとすぐ割れてしまいした。(すぐ乾きますが...)
    • 長袖、長ズボン、スカーフ(女性)
      モスクやイスラム教がきびしいところでは肌を露出することは避けるべきです。イランの農村部でショーツだったためストーニングに会い死にかけたヨーロピアンサイクリストの話がロンプラに載ってます。また女性のスカーフ非着用はイランでは違法です。
    • ”Myカップ”
      どこでもお湯が手に入る中国ではとても重宝します。
      イランのバスは紅茶のサービスがありますが、”Myカップ”が無いと回しのみです。

    VISA

    SilkRoadビザページをご覧ください。

    出入国

    • 中国→カザフスタン

      入国カードはすべてロシア語なのがやっかいです。僕はロシア語とドイツ語の話せる人、ドイツ語と英語の話せる人を捕まえてようやく記入することができました。すべての外貨を申告する必要があります。これを間違えるとなんくせをつけられ多額の罰金を徴収される(ひどいときには持ち金の半分)とかのひどい話がロンプラや他のガイドブックに沢山載っていて、今回の旅行で最も緊張したのがこの国境通過でした。腹が痛くなるくらい緊張しました。しかしいわれているようななんくせをつけて賄賂を請求するようなことは全然なく拍子抜けしました。この時に記入したペラペラのわら半紙は実は大変重要でCIS出国のときないと$400の罰金を請求されます。カザフ通過後の最初の駅ドルジバ(友情という意味です)で台車交換があり8時間ほど待たされ以前はその間水無し、トイレなしという拷問のような状態でしたが現在は車両をでて食事($2くらい)がとれるようになっていました。
    • カザフスタン→キルギスタン→ウズベキスタン

      陸路で移動する限りチェックはなにもありません。よって出入国スタンプもありません。これらの国はマルチエントリーのビザは必要ありません。
    • ウズベキスタン→トルクメン

      同乗したした車が密入国をしてしまったため、正規の国境通過をしてなく詳細不明ですがチェックはあるようです。入国時にもらう税関の申告書をもらえなかったので出国時に罰金$10を請求されました。
    • トルクメニスタン→イラン

      バスは一日一本$10です。NHKでは鉄道でこの国境を越えて、アジアを結ぶ夢の架け橋がどうのこうのとやっていましたが路線は現在貨物専用です。旅客のサービスはありません。
      このバスを逃しても国境通過は可能です。まず国境の不干渉地帯までヒッチ(交通量少なし)かタクシーで行きます。それからそれぞれの国の不緩衝地帯を軍ののジープ($1/each)に乗りイランへ入国できます。そこからは車でマシュハドまで向かえます。僕はウズベク人の団体ツアーのバスに同乗しました。
      外貨申告はありませんでした。

      イラン最初のまちの名前はバジギランといい、これは300年前にイラン西部から移住してきたクルド人のファミリーの名で”す。守る人”という意味です。北方から他民族の侵攻をまもってきた防人の役目を果してきました。今でもマシュハドでは大きな力を持っていてマシュハドの人でバジギランファミリーを知らない人はいません。
    • イラン→トルコ

      PKKを恐れて猿岩石が飛行機を使ったルートですが幹線道路をバスでいくぐらいなら問題ないと思われます。アララット山はこの通過の時が最もよく見えます。荷物検査はなにも無く入国時にかいた関税の申告用紙も不要でした。ここも鉄道不可です。
    • (イラン→アゼルバイジャン)

      アゼルバイジャンのビザはテヘランで取得可能です。ロンプラにある陸路、海路のルートはイラン側からは行くことができません。逆からは可能です。イランからは空路が唯一の入国方法で$200くらいします。コーカサス3カ国はトルコ側からは陸路で入国できます。トルクメンからは海路があります。

タシュケントから韓国へ$200(現地通過払い)以下で飛べます。カザフからバンコクが$350(学割)$400(普通)、イスタンブールから日本まではルフトハンザで片道$400、往復$700(学割)です。

学割

中国では外国の学生証(国際学生証を含む)は使えません。中国への留学生用の学生証のみ有功です。外国人料金は入場料などは人民料金の10〜20倍。航空、鉄道はWTOの圧力で料金格差はなくなりましたが長距離バスは2倍です。大都市では偽中国留学学生証がつくれるところもあります。
中央アジアは博物館などはほとんど学割があります。ウズベキスタンでは外国人料金と現地人(=現地留学生料金)の差が2‐10倍あります。僕のモスクワ大学の学生証(偽)ではCIS割引をくれたホテルもありました。列車も同様で外人料金があります。博物館くらいなら日本の免許証を出して"Student!"とやってもOKでしょう。
トルコは国際学生証あるいは25歳以下のGo25が必要です。イスタンブールで学生でなくても取得可能なところがいくつかあります。Moonlight Hotelなどで日本人旅行者に聞けばわかると思います。ヨーロッパに行く人はGo25が役に立つと思います。トルコの国内線の学割は26才という年齢制限がありますが、国際線にはありません。

ユースホステル

トルコのユース(自称)は会員証は必要ありません。その他の国々はユースはありません。

医療および、医療保険

ウイグルの病院はウルムチなどの大都市を除くと、非常に低水準に見えます。中央アジア、イランは一定水準満たしてるように思われます。歯の治療をサマルカンドとマシュハド(イラン)でしましたが、満足度は高かったです。道具はヨーロッパやアメリカの製品でした。薬を買ったり、予防接種を売ったりはイランがお勧めです。どの国も治療費はとても安いです。

お金

    • 予算

      僕は約半年で50万円くらいの出費でした。中国を約3週間で8万くらい、中央アジア40日で$1200でした。
    • 現金

      イランは入国前に$現金を用意する必要があります。イラン入国前にトルクメンの銀行で用意するのがいいでしょう。手数料3%でT/Cを$現金にしてくれる銀行があります。カザフのアルマティの銀行HSBでも手数料2%でT/Cから$現金にできます。ウズベキスタンはタシュケントの銀行で3%の手数料で現金化できた旅行者がいました。
      その他、中央アジアの多くの銀行で10%〜15%(!)という法外なコミッションを請求されます。
    • T/C

      中国は円T/Cがベストです。
      $T/Cが必要ならAmexとTomas Cookに分けてつくりましょう。片方だけができる場合があるのと、紛失したときに高額の支払いに応じないことがあるためです。CITI BANKのチェックを手数料無料に引かれて用意したのですが大失敗でした。アメリカなどではいいのでしょうが、今回の旅行ではとても使えたものではありませんでした。海外での再発行もできません。他にもひどい目にあいました。
      CITI BANKのクレジットカード、ATMのサービスはいいですがT/Cはとても勧められたものではありません。
      中央アジアでは首都でT/Cから$現金に換金できます。手数料が一番低いのはアルマティの銀行HSBでも手数料2%です。タシュケントでは3%。首都以外ではできません。
      イランでは大変難しい上銀行レートでしか換金できません。
    • ATM

      トルコではATMが使えます。現金、T/Cより便利です。CirrusかPlusが使えるカードを用意するといいと思います。
      僕はトルコではCirrusの使えるCITIのキャッシュカードを使いました。小さな街にもATMはあります。24hオープンで日本のATMより使いやすいぐらいです。
      カザフスタンのアルマティでも使えるようのになりました。大抵の銀行にはATMがあります。
    • 闇両替

      ブラックマーケットがあるのはウズベキスタン、イラン、トルクメンです。全額OKです。ウズベキスタンはブラックはホワイトの約3.5倍('99 3月)、イランは約2倍('98 1月)です。最初にローカルの人に相場を聞きストリートやバザールいるプロのあんちゃんを避け、電気製品など扱っているちょっとリッチ系自営業の人に_こちらから_声をかけるのがいいと思います。ローカルの人といくのもいいでしょう。これらの国々では必ず$現金を用意して$払いを避け現地通貨で払いましょう。特に兌換券の無くなった中国ではやる価値はないと思われます。

    郵便

    中国では通常一週間程度。中央アジア、イランでは通常2週間かかります。どこも郵便事故はまれなようです。イランでは小包の検査が厳しく、ポルノグラフィー、アルコールのチェックをします。日本から送ってもらった雑誌”アエラ”に下着姿の女性が載っていて、マジックで塗られてしまいました。ウイスキーボンボンでさえだめです。しかし問題があっても送られた人が罰せられることはなく、廃棄するか送り返すか選択するだけです。郵便物の受け取りは在外の日本大使館を利用することができます。しかし小包の受け取りをテロ対策のため受け取りを拒否する大使館もあるので事前に確認しましょう。小包の受取は関税がかかることがあるので送付する時の品物の金額は低めに記入しましょう。
    アメックスのカードまたはT/C使用者はアメックスのオフィスで郵便物の受け取りをできますが、小包は不可です。


    電話

    中央アジア、イランではコレクトコールはありません。中央アジアは劣悪でなかなか繋がらず、また繋がっても切れることがしばしばです。5秒で切れても最低3分の料金を払わなければなりません。市外電話するのにも家庭用の電話ではできず電話局で並ばなければならない場合もあります。日本までの通話料金はカザフスタンから一分約$4、キルギスタンは約$3、ウズベギスタンから約$0.6。Fax、電報も電話局からできます。特に電報はとても安いので連絡するだけなら重宝します。

    インターネット

    ウイグルは無さそうです。
    中央アジアは大学、図書館などで使えます。インターネットカフェも増えてきているようです。特にアルマティの図書館は無料で市民がアカウントをもてます。(日本より進んでる!)アルマティのHotel Kimepでは$5/hです。都市部の大学は専用線がひいてあるので大学を訪ねるのもいい方法です。大抵は歓迎してくれます。
    イランは画像を含んだウエブアクセスは違法です。会員制のサービスが郵便局にあります。WWWも使えると聞いたのでコネを使って使わさせてもらいましたが、WWWはテキストブラウザーでした((+_+)ガックリ)。画像を含んだウエブアクセスはイラン国内で上層部のほんの数人許されているだけだそうです。国民の一部は違法接続しているようです。
    トルコではイスタンブールは$2/15minと高く、アンカラのSurfCafeは$2/hと安くできました。
    モバイルは中央アジアやトルコでは可能です。中央アジアではモジュラーアダプタは共通。アルマティのЦУМで入手できます。(約$3)日本のプロバイダとのローミングサービスはIPASS($0.33/分)やGRIC(20円/分)があります。僕はそれぞれinterQGOLを通じて利用しました。アルマティではカザフテレコムで入会する事無しに接続できます。電話番号8-2502にログイン名、パスワード名とも”internet”で接続できます。1分3〜11円で課金は電話と同じにされます。
    トルコではモジュラーアダプタは日本と共通のRJ11でOKです。イスタンブールのオリエンタルユースに持ち込み通信しました。


    ビデオ

    日本と同じNTSCの国は一つもありませんがタシュケントの一番大きい電器店(ホテルロシアの前)で持参したDVを3システム対応のビデオでVHSにコピーして日本に送ることができました。

    電源

    トルコの一部のホテルでBタイプのところがありましたが他はCタイプ(ヨーロッパの丸ピン)です。(上海の駅のサービスコンセントはイギリスのAタイプでした。鉄道をイギリスから輸入したのかな?)

    衛生、健康

    最も清潔な国はイラン、最も不潔なのは中国でした。旅行者がかかりやすく注意すべきなのはウイグルでのA型肝炎ではないでしょうか。今まで何人もの患者を見ました。深刻な病気ではありませんが治療には数ヶ月の薬の服用も珍しくありません。日本より安いもののウイグルでは結構な値段の薬です。旅先での多くの病気は予防可能です。それを怠り、同行の人や他の旅行者、現地の人に迷惑をかけたりするべきではありません。是非、予防に努めましょう。肝炎は食事からよりもむしろ感染者が使った食器から感染します。直接口につけるものが一番危なく、以前は箸が最も危険でした。規則ができたのか現在ほとんどの食堂が使い捨ての箸を使うようになっています。(余談ですが’90に会ったシルクロードの歩き方の著者はMy箸持参で旅行していました。)持参のコップを使うのはいいアイデアだと思います。大食いや疲労は感染の可能性を高めます。数え切れないぐらいの衛生に関する規則で守られている”抗菌国家JAPAN”から来ている事を頭の片隅におきましょう。バリのコレラ騒動は日本人だけでした。
    しかし旅行中の衛生、健康についてよくかかれている日本語のガイドブックを見たことはありません。英文ならロンリープラネットの”HEALTH”セクションは頑張って読む価値があると思います。


    移動

    中国は列車、なければバスでしょうか。ウルムチ〜カシュガルの列車は計画中です。
    中央アジアはバスが便利です。列車は時間もお金も倍かかります。アルマティ−タシュケントが$10、タシュケント−サマルカンドは$1.1くらいです。
    トルクメン〜イランの列車は’97 12月の時点で貨物のみです。バスは$10で一日一便運行しています。イランはタクシーを除く公共交通機関が大変安く、飛行機国内線で$10~$20.寝台夜行列車(ドイツ製で快適)一等でその半額。バスなら一晩乗って$1~2です。やはり産油国ガソリン$1=40l,軽油$1=350l(!!)のなせる技でしょうか。しかし予約が難しい場合が多々あります。

    イランでの違法行為

    イランはイスラム原理主義ならではの法律がいくつもあります。旅行者も当然まもらなくてはなりません。ここでいくつか重要なものを挙げておきます。

    • ポルノグラフィー
      ファッション雑誌の下着姿も駄目です。
    • 飲酒
      チョコレートボンボンも駄目です。ヤミ酒はありますが違法です。カスピ海沿岸のワインはかつて有名でした。
    • 女性のスカーフ着用義務
      ビザ申請用の写真でも必要です。
    • トランプ
      イスラムでその所持も使用も駄目です。
    • 女性ボーカルの音楽
      イスラム革命と同時にイラン人女性ボーカリストは失業。多くはアメリカに亡命したそうです。当時のテープをこっそり聞いている人が多いみたいです。カーペンターのCDを持ち込もうとした日本人がトラブっていました。
    • 断食月に公衆の面前での食事
      毎年一ヶ月ある断食月では日の出から日の入りまで、公衆の面前での食事、煙草、薬の服用が禁じられます。食事をすること事体は問題ありません。また移動中、妊婦、病気をしている人は例外です。
    • ホモセクシャル
      死刑です。
    • 非イスラム教徒男性がイスラム教徒女性と婚前交渉を持つこと
      イランでは旅先のロマンスは忘れましょう。’98 1月に関係を持ったドイツ人が一審で死刑の判決を受けました。(その後二審で無罪になりましたが。)

    しかしながら外国人に対してこれらの規則違反を厳しく処罰することはまれです。例えば断食中の食事はイラン人にはムチ打ちですが外国人に対しては多くの場合注意だけです。

    ガイドブック

    • 中国
      ウイグルは歩き方の”中国C シルクロード”がベスト。ロンプラよりよくできていると思います。
    • 中央アジア

      日本語

      歩き方の”ロシアと旧ソ連の国々”
      中央アジアの国々が少しのっています。バウチャー旅行者向けにかかれているものでホテル、移動、ビザなどの実際的な情報は役に立ちませんが観光情報は英語のガイドの補足として使えます。中央アジアのみの”中央アジア”が'99年5月に出るそうです。こちらはだいぶ個人旅行者向けになるそうです。

      英語

      Lonely PlanetのCentral Asia(ISBN 0-86442-358-6 $17.95)
      多少古い感じもしますがさすがロンプラ、総合的にはベストだと思います。著者はRussia,Ukraine&Belarusの人と同じです。

      Cadagan Books(UK) の"CENTRAL ASIA" (ISBN 1-86011-076-2 $19.95/£15.59)
      実際的な情報はロンプラに一歩劣りますが背景情報はこちらのほうがよいように思えます。

      Trailblazer Publications(UK)のSilk Route by Rai (ISBN 1 873756 14 3 £10.95)

      鉄道旅行を中心に考えている人はいいでしょう。北京からカザフ、ウズベク経由でモスクワまでの列車旅行のガイドブックです。オランダ人の”テッチャン”がこれを持って旅行していました。これはトーマスクックで購入でき、トーマスクック時刻表の最後のページに注文表があります。もちろん日本からも購入できます。

      Odyssey PassportのUzbekistan(ISBN 962−217−509−0 $19.95)
      ウズベキスタンだけですがとてもよくできたガイドブックです。ウズベクだけだとベストのガイドブックでしょう。
    • イラン
      歩き方が’91ごろから刊行予定でしたが’98今年ついに出版されるそうです。(ホントカ?)ロンプラのイランは’98に新版がでました。旧版は情報があまりに古く使いづらいものでした。僕は"Middle East on shoestring"と併用しました。イランはインド - イラン - トルコの長距離旅行者ハイウェイ上にあるので情報ノートなどで旅行情報の入手は非常に容易です。ガイドブックをまったく持たなくても旅行は容易です。実際多くの日本人旅行者がノートのコピーだけで旅行しています。
    • トルコ

      数限りないガイドブックがあり現地入手も比較的楽です。東からトルコに入って最初のドウバヤジットでは古本の歩き方やロンプラも入手できました。僕はロンプラの"Middle East on Shoestring"(ISBN 0-86442-407-8)を使いました。

    日本からすべて用意すると結構荷物になるので途中現地の日本大使館にガイドブックを送付して受取るのはどうでしょうか。テヘラン、タシュケントは問題なく受取れます。(僕はイランで冬物の服も一緒に送ってもらいました)

    最新の情報源

    • 中央アジア個人旅行情報
      中央アジア在住の”ハラショーTayama”さんが現地よりホームページを開設しています。大変充実しています。
    • 海外旅行が話題のニューズグループfj.travel.world
    • ロンリープラネット オンラインのTraveler's Report(英語)ロンプラで古くなったりしているところやビザ、出入国の情報があります。
    • アジアの旅行のニューズグループrec.travel.asia(英語)
      ときどき中央アジア関連の話題がでているようです。
    • タシュケントの日本人大使館の情報ノート
      '96年から設置されたようです。他にも大使館には本やビデオまであります。

      Niftyのフォーラムでの旧ソ連の話題は現地駐在員系の話題が中心で個人旅行者が有益な情報が得られる感じはしませんでした。
      とにか個人旅行者が少なく、僕は比較的旅行者のいるアルマティを除くと50日間で日本人個人旅行者0、ヨーロッパ人3人と会っただけです。団体ツーリストは時々ちらほら見かけましたが。ガイドブックに旅行者が南極より少ないとありましたがそうかもしれません。


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first upload 08/15/98
last revised 03/18/99