EASY SHOW TIME





1.快斗

今年の夏休みはバイトをしようと、ずっと前から決めてたんだ。
念願の中免を取ったから、いつまでも原付に乗ってるワケにはいかない。
バイクが欲しい。そう思ったからだ。
どういう理論かって?そーいうモンなの、男ってのは。
まぁそんなワケで、オレは夏の始めに一冊のアルバイト情報誌を買い、自分にピッタリのバイトを見つけたんだ。


夏期・短期(夏休みの間だけだかんな…)
期間  7/25〜8/31(うんうん)
時間  18時〜23時(やっぱ昼間は遊びたいし)
時給  2000円(マジ!?)
内容  マジックショーの補佐、その他(ビンゴ!!…でも、その他って何だ?)
勤務地 トロピカルランド(夏の恒例イベントか、そういやそんなのやってたな)




早速面接のアポを取って、一路トロピカルランドへと向かった。現れた面接官は始終ニコニコしていて人の好さそうな雰囲気を持っていた。「簡単なマジックなんてのは出来ますか?」と聞かれたので、一応経験者だと申し出て右手から鳩を出してみせると、面接官は「君なら大丈夫そうだ」と言って、即座に採用を決定してくれた。どうやらオレ以外のヤツは簡単なカードマジックとかコイン移動とか、誰にでも出来そうなコトしか出来ない時給の良さに釣られてやって来た輩ばかりだったらしい。

「今年は人手不足でね、メインのマジシャン以外は未だあまり名前を知られていない人ばかりなんだよ」といいながら、面接官は「たはは」と笑った。
「25日から31日は打ち合わせとか通し稽古とかだから、本格的なショーは8月になってからになるね。一応『サマーナイトフェスティバル』は8月5日からという事になっているけど、毎年1日から『前夜祭』をやっているんだ」
面接官はそんな説明をしながらオレを控え室へと連れて来た。

「君…えっと、黒羽くんはこのロッカーを使ってくれ。黒羽くんは結構マジックが出来る様だから、ひょっとしたら前座を頼む事もあるかも知れないけど…良いかな?」
「あ、ハイ」
「ハハハ、頼もしいね。もしそうなったら給料の方、少しくらい上げられるからさ、頑張ってみてね。それから、この紙に身長とかのデータを書いて25日に持って来て下さい」
手渡された紙は、学校の身体測定とかで見た事があるような、そんな代物だった。
「あ、あとこれ、去年のステージのビデオなんだけど、一応見ておいて下さい」
「はい。わかりました」



こうしてオレは、ひと夏で38万円も稼げるオイシイバイトをする事になった。











2.コナン

「こんにちは!!コナンくん。」
「……文乃ちゃん」
A組の九十九文乃が突然毛利探偵事務所を尋ねて来た。
「あら、いらっしゃい文乃ちゃん」
「こんにちはーお姉ちゃん!」
なにしに来たんだかわかんねぇけど、この子ちょっと強引なところがあるから苦手だ。
文乃は蘭に何かコソコソ話している。何を話してんだかしらねぇけど、女のコソコソ話ほど嫌いなものは無い。やましい事が無いのなら堂々と話せば良いことを、女はすぐにコソコソ話す。そして聞こうと思ったら「エッチだの」「関係ない」だの… だったらわざとらしく目の前でコソコソ話てんじゃねぇっての。

オレを尋ねて来た筈なのに、文乃は結局オレとは話さず蘭に何かを預けてそそくさと帰っていった。

蘭はニコニコしながら「コナンくんって、モテるわねー」なんて台詞を残して買い物に行った。

残されたオレはイマイチ何がなんだか分からないまま、ただボーゼンとしていた。













続く



何だか先が読めそうですが… 何だか長くなっちゃいそうなので先ずはココまで。
でもカウンター777をゲットしてくれたあおいさんへ捧げる小説だったハズ… あおいさん、大量ですが宜しいでしょうか??(死)因に遅くなったのは、どこで区切るか悩んでいた所為なんですヨ(殺)続きは早くUPできると自分を信じてます(オイオイ)

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