はぐれ出羽紀行 月山編 その1


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鶴岡駅 2000年7月28日
 午前4時37分、JR羽越本線鶴岡駅に到着。もうかなり明るいんだけど、お店は当然どこも開いてない。これからどこに行くにしても初バスは6時、駅前をウロウロしたりパンフレットや時刻表を開いては閉じを繰り返す。
 月山八合目から麓へまわりには中高年の登山客が多く、その装備の充実ブリにこんな格好で徹夜明けで片道2〜3時間の登山は無謀か?とちょっと不安に。5時40分頃キヨスクが開いたので、煙草・食料・手ぬぐいを購入。
 
 6時2分、折角来たんだから八合目まではと中途半端に決心して月山八合目行きバスに乗車。車内で爆睡。山道なので急カーブが多く、時々目を覚まさせられる。ふと目覚めると、
←の光景。写りが悪いんだけど、結構遠くまで見通せて、ちょっとこれから先に期待が膨らむ。
 7時半ころ月山八合目に到着。既にヘロヘロ気味の体に、清新な空気とワイドな風景が飛び込んでくる。ああ来て好かった。よし行ける所までやってみようかなと気力も湧いてきた。


月山八合目にてムサイ男(モザイク気味)

 いやあ見回す限り年寄りばっかり。もとよりそんな期待はしてないけど、ここまで爺さん婆さんだらけだと、何だか違う世界へ来ちまったみたいだ。でも写真を撮りたい。近くにいた人の良さそうな爺さんに依頼したのが→の写真。白い装束の2人が収まってるが勿論婆さん。
 とりあえず腹ごしらえという事でレストハウスで食事。火鉢でうでられている玉こんにゃくにも惹かれたが、いつもどおりカレーライスを注文。メシを食いながらも登山後の計画も視野に入れながら思案。結局時間の許す限り登ってみようと根性の乏しい決意を大発動。いざ月山山頂へ!

 

月山登山第一歩


 午前8:15ころ八合目を出発。八合目ですでに標高1500メートル近くあるので、かなり涼しい。開けるパノラマ、ずうっと続く高原に花々が咲き誇っている。なあんて思っても実際、山頂が見えない事にかなりの不安感があったりする。仮に山頂まで行き着いても帰ってこれるんだろうか?引き返したい欲は無くは無かったけども、ぜひとも山頂で参詣したいのと、山登りの清々しさ(風景やすれ違う人々と交わす「おはようございます」という挨拶とか登る事自体とかとか)が勝利し、そして女の子に振り返ったりせずに黙々と下を向いて歩ける環境がワタシを少しづつ山頂へと近づけていったのかも知れないです。
 

雪渓と行者ちょっとばっちい雪渓 九合目を9時10分頃に通過。ううっ休みたい、休みたいけど休んだら月山制覇の後今日どこにも行けなくなっちゃう。そうもうここいら当りから、すっかり月山に魅せられていました。なんとか登って、そんで羽黒山や鶴岡を巡ってやるとの野望も燃え出したのです。思えば
日頃やり付けない運動のせいで脳内麻薬が分泌していたのかも知れません。
 そんで←→の写真、砂場じゃないですよ。雪なんですよ。雪渓がある標高まで来ちゃいました。うーんどうなっちゃうんだろう?

黄泉の国への道 とうとうガスが出てきました。→の写真なんだか「あっち」の世界へこのまま行っちゃうんじゃないかって感じですよね。ううっもう引き返せないよう。実際このあたりで山登りの疲れがピークだったんですけど、流れる風の涼しさと神秘的な風景にちょっと回復。気力・体力両面でリフレッシュ。山頂までラストスパート。雲の層を抜ければそこには山頂があるはずなのだ。


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