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葵館・談話室

戦人記・外伝其の四「決起」

  ・・・目覚めた時、自分が今、どこにいるのか、数秒の
間だが戸惑った。何度か瞬きした後、うすらボケた頭の中
で、最後に自分が取っていた行動と状況を思い出す。
 PCに例えるなら、電源を入れ起動音の後、HDが読み
込みを始める。メインCPUが各システムをチェックし、
順次、それらを立ち上げて行く。インストールされたソフ
トが立ち上がると、灰白色をしたモニターの色が変わり、
アイコン類が次々と現れて行く・・・。とでも、いった所
か。
 確か・・・、廃屋から逃げた後、近くの空き地にいた時
に、いきなり気が遠くなって・・・・・・。
「!!」
 そこで反射的に飛び起きた瞬間、針山の上に突き落とさ
れたかと、一瞬錯覚するような痛みが全身に走った。
「あ痛だだだだ・・・・・・」
 一秒と経たずに痛みのピークは過ぎたが、全身が痛覚だ
けに支配されたかとさえ、思わせる様な感覚はまだ残って
いる。
「おや? 気がついたようだね」
 前に聞いたのとは、似ているが違う台詞は、あの『いん
ぎん無礼』な声では無く、腹に響く程のドスの効いた声の
主から発せられた。
 それを聞くと同時に、自分が今いる場所と、声の正体と
を確かめるべく首を動かした。
 ・・・清潔もしくは、殺風景と言うべきか。飾り気一つ
無い、白一色の壁と天井に、安っぽい作りのワードローブ
や小物を入れる棚を兼ねた机などの、申し訳程度の調度品
が置かれた部屋だ。そして体の所々に包帯が巻かれ、腕に
は2〜3本の細い管が繋がっており、その先には点滴の瓶
が吊り下げられた金属の支柱が立っていた。
 そこから更に視線を転じて、声の主の方を見る。一度見
たなら、決して忘れない人物が書類とペンを手に、こちら
を見ていた。
「岩山・・・院長・・・」
「全く・・・。無茶をしたものだて。質の悪い麻酔や、筋
弛緩剤を投与された上に、電流か何かを流されて痛んだ体
で『気』を使った闘いをやるなんざ、『馬鹿』以外の何者
でもないよ」
 開口一番、院長は厳しい口ぶりで、俺の取った行動を一
刀両断する。
「・・・・・・」
「こんな体たらくで、あれだけの無茶をやったら、普通の
奴なら良くて昏睡か、最悪、黒枠付き写真の真ん中に収ま
ってるよ。正直、あんただから、ぶっ倒れて、何時間か寝
ただけで済んだんだ。丈夫な体に産んでくれた両親に、感
謝しとくんだよ」
「申し訳無い・・・。その、猛省しており・・・」
「わしに謝ったってしょうがない。わしは医者として、や
る事をやったまでだ。礼を言うなり、謝るのなら、あんた
を此処まで運んだ連中に言うんだね」
 不愛想な声と表情(かと言って、この人物にやたら愛想
を振り撒かれるのも何だが・・・)で言った後、何やら書
き込んでいた書類を手に、椅子から立ち上がる。ドアノブ
に手を掛け、思い出したかの様に付け加える。
「そうそう、退院は明日の昼過ぎぐらいだ。桜ケ丘(ウチ
)の処方した薬でも、あんたの体に残ってる薬物が完全に
抜けるには、少し時間が必要なんだ。後遺症の心配もある
しね・・・。それと、必要な物があるなら、遠慮無くいっ
とくれ。出来る限りこちらで、便宜は図るよ」
「感謝します・・・」
「ま、今日一晩、養生するんだよ」
 ドアが閉まり、院長の気配と足音が遠ざか・・・りはせ
ず、何者かは判らないが、ドアの近くで、誰かと話してい
るようだ。
(今の俺には、関わり合いの無い事だろう・・・)
 そう考えて、壁に掛けてある時計・・・現在時刻は、2
1:37時・・・を見た後、ベッドの側に置いて在った水
さしとグラスに手を伸ばした時。

 コンコン・・・・・・

 控えめなノックの音が室内に届いた。
(誰だ、こんな時間に・・・・・・?)
 等と、首を傾げたが、グラスに伸ばしかけた手を引っ込
め、ドアの向こうへと、声を掛ける。
「・・・どうぞ」
 返事の直後、ノブを捻る音に続いて、ドアが開き、人影
が病室内に入って来た。
 ・・・入って来たのは、黒絹の髪と黒耀石の瞳に、白磁
の肌という端麗な美貌を持つ、見慣れた顔・・・美里だっ
た。
 俺の顔を見た後で、僅かに表情を緩め、安堵したかの様
に小さく息をつき、こちら側へと歩きつつ、話し掛けて来
る。
「良かった・・・。気がついたのね・・・・・・」
 彼女の言葉に独創性は無かったが、その中には他者を思
い遣るかの様な暖かさや、柔らかな情感が込められていた
様に感じられた。
「ああ。・・・所で、美里がいるという事は、他の連中も
まだ此処にいるのか?」
 頷きつつも、短く返事をした後、ベッドの側に置いてあ
る来客用の丸椅子に座った美里に聞いたが、それに彼女は
首を振った。
「みんなは、先に帰ったわ。院長先生がみんなに『麻酔が
効いているから、当分目は覚まさないし、ぞろぞろいられ
たら邪魔だ』って、無理矢理みんなを帰したの。私が残っ
てたのは、風間くんが目を覚ましたら、その事を教えてく
れってみんなに頼まれたからなの・・・」
「・・・そうだったのか。済まない、迷惑をかけたようだ
な」
 そう言って俺は、美里に向かって頭を下げたが、美里は
慌てた様に首と手を振った。
「迷惑だなんて・・・。けがの具合も心配だったし・・・

「怪我は、二日もすれば治癒すると思う。問題は無い。そ
れよりも・・・。あの時、来てくれた事に感謝する。今、
こうしていられるのは、皆が来てくれたからだ。いずれ、
何らかの形で、この礼はさせて貰う・・・・・・」
「そんな・・・。あの時、私は何も出来なかったのだから
・・・。それに・・・、あんな事になって、風間くん、落
ち込んだりしてないかって、思ったから・・・・・・」
 美里はベッドの上にいる青年・・・この春に転校して来
て以来、幾度かの事件を共に潜り抜けた友人の姿を見た。
 闘いの時に、彼と共に『前線』に立つ赤毛の友人に比べ
ると、彼は普段から感情を顔に出したり、表情が劇的に変
わる事は少ない。
 今回も又、彼の表情は普段と変わらない。だが・・・、
本人は自覚していないだろうが、その冷静、もしくはそれ
を装った表情の下に、憤怒、失望、無力感に、虚無感、喪
失感等といった負の感情の波動がたゆたい、それらやり場
のないエネルギーの刃が彼の精神の支柱に無数の亀裂を刻
み、その亀裂からそういった物が吹き出している事を、彼
女の鋭敏な感覚は感じ取っており、それに気付いた彼女は
僅かなしゅん巡を覚えつつ、口を開いた。
「あの・・・。大丈夫? 私に何か・・・、出来る事はあ
るかしら・・・?」
「・・・大丈夫だ。潰れたり、PTSD背負い込む程、人
間的に柔弱(やわ)では無いし、自棄を起こして突っ走る
様な事も又、無い。そう言ってくれるだけで、充分だ」
「・・・そう・・・。余り・・・、一人で思い詰めないで
ね・・・・・・」
 その返事を聞いた彼女の顔に、何種類かの感情が交互に
浮かんでは消えたように見えたが、はたしてそれが何なの
かまでは、今の俺には判らなかった。
 彼女の顔を見ながら、俺は更に口を動かした。
「・・・問題は無い。あの状況で生き長らえたって事は、
俺にはまだ、すべき事、やらねばならん事があるのだと考
えている。それが何なのかは既に判っているし、その目的
を完遂するまで、俺は立ち止まったり、自分や他人を巻き
添えにする様な、無茶や馬鹿な真似をするつもりは無い」
 言い終えた所で、水さしに再度手を伸ばすと、手にした
グラスに冷水を満たし、一息に飲み干した。
 小さく息をついた後、一度彼女の顔から視線を外して時
計を見、再度視線を美里へと向ける。
「・・・もう、時間も遅い。美里も早く帰った方が良い」
「でも・・・・・・」
「さっきも言った筈だ。『俺は大丈夫』だとな。一時、座
り込む事はあっても、俺は自分の足で立てる。立ってみせ
る。・・・必ずな」
 俺のその声に、必ずも納得した訳でもないのだろうが、
小さく頷いた美里は椅子から立ち、出入り口へと向かう。
「・・・。早く・・・元気をだしてね・・・」
 そして部屋を出しなに、美里は最後にそう言い残し、病
室を辞した。 
(元気をだしてね・・・か)
 手にしたグラスを見つめながら、声に出さずに彼女の言
葉を呟いてみる。
 彼女が示してくれた、ささやかな親切や気遣いもさる事
ながら、それ以上に一人になれた事で、自分の中に在る理
性と感情に冷却と再編の機会、並びにそれに必要な時間が
与えられた事が有り難かった。
(・・・しかし他の連中の前で、この事を引きずったり、
こんな醜態を晒し続けたものなら、情けない上に、それこ
そ生者と死者の両方に対し、顔合わせが出来んな・・・。
とっとと元の力を取り戻して、あの時来てくれた全員に、
恩なり借りなりを返してから、俺の『やるべき事』を果た
さんとな・・・・・・)
 なんぞと、愚痴というか、述懐というか、そういった事
を胸中で言い終えると、とりあえず俺は、目の前にぶら下
がった『現実』とそれに伴う『問題』という物の最初の一
個を処理する為に、枕元のインターホンのスイッチに手を
伸ばして、それを押したのだった。

      ■翌日ーー15:27時■

 一応、手当等も終わり、帰宅許可を貰った俺は、院長に
見送られて、病院の玄関ホール近くに立っていた。
「ま、学校に行くぐらいなら構わないが、後、一日か、二
日は静養するんだよ。無茶をしての一日の前進が、二日の
後退を招く・・・って事ぐらい、あんたはきちんと判って
るだろうから、とやかくは言わないがね」
「・・・どうも、お世話になりました」
 頭を下げた後、まわれ右をして、出入口へ向かう。
 過重労働に対する不満を洩らしながら、自動ドアが開く
と、それを通り抜けて病院を後にする。
 数m歩いて、看板と門柱がある所まで出てきた時。
「よぉ」
 横合いより軽い調子で掛けられた声に、ついと、そちら
に目を向けた。
 腕組みし、病院前の門柱に寄り掛かった京一が、俺の向
けた視線に対し、手を上げた。
「・・・こんな所で、何をしている」
 まだ下校時間ではない上、此処には近寄りたくないと、
広言してはばからない奴が何故か居る事に、素直に疑問を
投げ掛ける。
「・・・お前のシケた面、拝みにきたんだよ。・・・って
言ったら、どうする?」
 俺は京一の顔に向け、視線を投げつけたが、京一は普段
の様に自信と鋭気に溢れた顔でこっちを見ていた。そして
そこから、京一が何を考えているのかという事まで、伺い
知るのは困難だった。
「・・・ふん、冗談はよせ。そういう台詞で相手の反応を
確かめたいのなら、俺じゃなく、醍醐か桜井辺りにでも、
言ってやるんだな」
 などと、言い捨てて歩き出す。二人の名前を出した事に
は、深い意味があっての事では無い。たまたま思い付いた
だけの事である。
 京一は俺の声に対して何も言わず、只、小さく鼻を鳴ら
し、肩をすくめた後で、先を歩く俺に追い付き、肩を並べ
る。
「ま、んなこたァどうだっていい。実の所、オレが来たの
は、お前に渡すモンと聞きたいコトがあったからだよ」
「渡す物?」
「ああ」
 ポケットに手を突っ込んだ京一が、手を抜き出すと、握
っていた『もの』を見せ、俺は呼吸を急停止させた。
「ーーーーーーッ!!」 
 ・・・京一の手の上に在ったのは、十数センチ程の長さ
を持った、黄色をした細長い紐。そして紐の端には、黒ず
んた点々が数個、付着している・・・。
 『それ』が一体何なのか、考える必要などあるまい・・
・・・・。
「お前・・・。それを、何処で・・・!?」
「昨日、あのバケモノどもをぶっ飛ばした後、部屋ん中見
てたら落ちてて、何となく拾ってたんだよ」
「・・・・・・」
「あんな事になるなんてこたァ、想像もしなかったけどよ
・・・」
「そうか・・・・・・」
 声と共に嘆息した俺の前に、リボンが突き出された。
「お前が持ってろよ。オレ達の中で、お前が一番、紗夜ち
ゃんと近い間柄だったんだからよ。それに・・・・・・」
「・・・そうさせて貰う」
 語尾を濁した京一の手から、俺はそれを受け取ると、視
線を一瞬だけ落とし、ポケットへとしまい込んだ。
(・・・結局、写真の方も返せずじまいだったな・・・・
・・)
 そう胸の中で、一人ごちた時。
「人が死ぬのは・・・辛いもんだな。けどよ、男だったら
絶対に、他人に涙は見せるなよ・・・」
 唐突にそんな常に無い、台詞を口にする京一に対し、そ
の顔を見る事無く、俺は答えた。
「・・・生憎、現実に泣いてどうなる物でも無ければ、俺
はそこまで優しい人間でも無い。そんな物は、単なる自己
満足と自己憐びんの、祝福されざる結婚に過ぎんよ」
「・・・・・・。冷てェな、お前・・・・・・」
 黙り込んだ後、俺に向けられた京一の声に、僅少だが怒
りの他、複数の否定的な感情が込められていた。
「否定はせんよ。そうでなきゃ、やってられん面も現実に
は存在する」
「てめぇーーー」
「・・・言っておくが、俺だってロボットじゃ無い。人並
の感情の一つや二つは、持ち合わせてるつもりだ。だが・
・・、惜しむなり、悔やむのも、悲しむにせよ、それは今
では無い。今ではな・・・・・・」
「・・・・・・」
「で、もう一つの聞きたい事とは?」
「・・・それは、これから、お前がどうすっかってコトだ
よ。このまま泣き寝入りって、ワケじゃねェだろ?」
「・・・聞かねば判らんか?」
「そりゃぁ、紗夜ちゃんの仇討ち・・・だろ? ああいう
ヤツらを野放しにしとけるかよッ。それに・・・、あんな
の見せられて、黙ってられねェっての」
「・・・50点満点で、35点って所だな」
「んだよ、それ・・・・・・」
 口に出した事で、奴等に対して抱いていた怒りがぶり返
して来たのか、もしくは、俺の返事が気に入らなかったの
か、京一の表情が再び、渋く、険しい物になる。
「・・・ま、大筋では正解だ。だが、『仇討ち』なんて考
え方はしない方が身の為だ。そんな考えでいれば、お前も
死人に引っ張られるぞ」
「そりゃ、どういう意味だよ?」
「自分で考えるんだな。ま、今の時点で言える事は、あの
鬼道衆とは、和平も妥協も共存もありえないって事だ。事
の結末は、俺が奴等をせん滅するか、それとも連中の頭が
どこかで勝利の高笑いを響かせるか・・・。二つに一つだ

「・・・それってつまり、喰うか喰われるかって事だろ。
キツい事になりそうだな・・・・・・」
「そんな甘い物じゃ無い。これは戦争だ。そして奴等から
の宣戦布告が、あの時、あの場所で、既に為されている以
上、俺は逃げる気も、負けるつもりも無い。闘い、そして
勝つ。・・・只、それだけだ」
 そこで口を閉ざすと、軽く頭を振って再度、話し出す。
「・・・ま、取り敢えず、この話題は此処までにしておこ
う。これ以上二人で、顔突き合わして話した所で、頭に画
期的な何かが閃いたり、浮かび上がるとも思えんしな・・
・・・・」
「・・・・・・」
「今日はこのまま帰って寝るから、他の連中には宜しく言
っておいてくれ。それと京一・・・、昨日は助かった。あ
りがとよ」
「んなこたァ、オレは構わねェよ。それよりも、ちょっと
付き合いな」
 そう礼を言う俺に対し、京一はそっけなく答えた後、腕
をとって半ば引っ張る様にして歩き出す。
 その後俺は、京一が言うところの、『快気祝い』とやら
で、いつものラーメン屋に引っ張って行かれ、そしてそこ
に醍醐と桜井とが待っていたのだった。 
 俺が椅子に腰掛けた所で、まず醍醐が何かを言おうとし
たが、その機先を制して、俺が口を開いた。
「・・・お前の言いたい事は、判っている。いや、判って
いるつもりだ。だから、黙っていてくれるか?」
「そうか・・・。悪かったな、風間」
「お前が謝る事ではない」
 桜井も何かいいたそうにしていたが、結局何も言わず、
会話がそこで途切れた時、横から入って来たのは、京一だ
った。
「翔。なんでも、好きなもん注文してもいいからなッ」
「・・・。そうさせてもらう」
 隣に座った京一の気前のいい台詞に、メニュー表に目を
落としつつ、簡潔に答える。
「そうそう、人間、素直なのはいいことだぜ」
「・・・・・・たまにはな」
 等といったやりとりの後、夕食というには早かったし、
その合間に気軽な会話を楽しむという事も(雰囲気的に)
無かったが、『王華』での食事を終えた後、俺は醍醐達と
別れ、帰途についたが、京一がその後についてきていた。
 家に向かう道を半時間程かけてゆっくりと歩く間、俺達
は互いに口を開く事は無く、二人の間に下りていた沈黙の
カーテンが破れたのは、マンションに到着した時だった。
「そんじゃ、学校でな」
「ああ」
 京一の声にきびすを返し、マンションの入り口に向かい
歩き出しかけた時。
「・・・翔」
「ん?」
「後、一つだけいいか?」
「何だ?」
「紗夜ちゃんの為か?」
 その問いかけに、俺は足を止める。そして数秒の沈黙に
続いて、少しだけ京一の方を振り向いて、答えた。
「・・・・・・。死んだ女の為に出来る事なんてないさ」
「・・・・・・」
「・・・じゃあな」
 俺の声に京一が返事をする前に、再度前を向いて歩きだ
しながら、挨拶の言葉を京一に投げかけると共に、軽く上
げた手をひらひらと2,3度振って、俺はマンションへと
入って行った。
 ・・・この先どうするかは、既に心に決めている。今の
俺に必要なのは、何よりも時間。そして再び起ち、闘う為
の力を取り戻す為の寝床だったから・・・・・・。

         ・・・・・・第八話『邪神街』へ

 戦人記・第八話「邪神街」へ続く。

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