水質汚濁防止法

水質汚濁防止法


◎水質汚濁防止法
第1章_総則
第1条(目的)
この法律は、工場及び事業場から公共用水域に排出される水の排出及び地下に浸透する水の浸透を規制するとともに、生活排水対策の実施を推進すること等によつて、公共用水域及び地下水の水質の汚濁(水質以外の水の状態が悪化することを含む。以下同じ。)の防止を図り、もつて国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに工場及び事業場から排出される汚水及び廃液に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする。

第2条(定義)
この法律において「公共用水域」とは、河川、湖沼、港湾、沿岸海域その他公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、かんがい用水路その他公共の用に供される水路(下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)第二条第三号及び第四号に規定する公共下水道及び流域下水道であつて、同条第六号に規定する終末処理場を設置しているもの(その流域下水道に接続する公共下水道を含む。)を除く。)をいう。
2 この法律において「特定施設」とは、次の各号のいずれかの要件を備える汚水又は廃液を排出する施設で政令で定めるものをいう。
一_カドミウムその他の人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定める物質を含むこと。
二_化学的酸素要求量その他の水の汚染状態(熱によるものを含み、前号に規定する物質によるものを除く。)を示す項目として政令で定める項目に関し、生活環境に係る被害を生ずるおそれがある程度のものであること。
3 この法律において「指定地域特定施設」とは、第四条の二第一項に規定する指定水域の水質にとつて前項第二号に規定する程度の汚水又は廃液を排出する施設として政令で定める施設で同条第一項に規定する指定地域に設置されるものをいう。
4 この法律において「排出水」とは、特定施設(指定地域特定施設を含む。以下同じ。)を設置する工場又は事業場(以下「特定事業場」という。)から公共用水域に排出される水をいう。
5 この法律において「汚水等」とは、特定施設から排出される汚水又は廃液をいう。
6 この法律において「特定地下浸透水」とは、第二項第一号に規定する物質(以下「有害物質」という。)を、その施設において製造し、使用し、又は処理する特定施設(指定地域特定施設を除く。以下「有害物質使用特定施設」という。)を設置する特定事業場(以下「有害物質使用特定事業場」という。)から地下に浸透する水で有害物質使用特定施設に係る汚水等(これを処理したものを含む。)を含むものをいう。
7 この法律において「生活排水」とは、炊事、洗濯、入浴等人の生活に伴い公共用水域に排出される水(排出水を除く。)をいう。

第2章_排出水の排出の規制等
第3条(排水基準)
排水基準は、排出水の汚染状態(熱によるものを含む。以下同じ。)について、総理府令で定める。
2 前項の排水基準は、有害物質による汚染状態にあつては、排出水に含まれる有害物質の量について、有害物質の種類ごとに定める許容限度とし、その他の汚染状態にあつては、前条第二項第二号に規定する項目について、項目ごとに定める許容限度とする。
3 都道府県は、当該都道府県の区域に属する公共用水域のうちに、その自然的、社会的条件から判断して、第一項の排水基準によつては人の健康を保護し、又は生活環境を保全することが十分でないと認められる区域があるときは、その区域に排出される排出水の汚染状態について、政令で定める基準に従い、条例で、同項の排水基準にかえて適用すべき同項の排水基準で定める許容限度よりきびしい許容限度を定める排水基準を定めることができる。
4 前項の条例においては、あわせて当該区域の範囲を明らかにしなければならない。
5 都道府県が第三項の規定により排水基準を定める場合には、当該都道府県知事は、あらかじめ、環境庁長官及び関係都道府県知事に通知しなければならない。

第4条(排水基準に関する勧告)
環境庁長官は、公共用水域の水質の汚濁の防止のため特に必要があると認めるときは、都道府県に対し、前条第三項の規定により排水基準を定め、又は同項の規定により定められた排水基準を変更すべきことを勧告することができる。
第4条の2(総量削減基本方針)
内閣総理大臣は、人口及び産業の集中等により、生活又は事業活動に伴い排出された水が大量に流入する広域の公共用水域(ほとんど陸岸で囲まれている海域に限る。)であり、かつ、第三条第一項又は第三項の排水基準のみによつては公害対策基本法(昭和四十二年法律第百三十二号)第九条第一項の規定による水質の汚濁に係る環境上の条件についての基準(以下「水質環境基準」という。)の確保が困難であると認められる水域であつて、第二条第二項第二号に規定する項目のうち化学的酸素要求量その他の政令で定める項目(以下「指定項目」という。)ごとに政令で定めるもの(以下「指定水域」という。)における指定項目に係る水質の汚濁の防止を図るため、指定水域の水質の汚濁に関係のある地域として指定水域ごとに政令で定める地域(以下「指定地域」という。)について、指定項目で表示した汚濁負荷量(以下単に「汚濁負荷量」という。)の総量の削減に関する基本方針(以下「総量削減基本方針」という。)を定めるものとする。
2 総量削減基本方針においては、削減の目標、目標年度その他汚濁負荷量の総量の削減に関する基本的な事項を定めるものとする。この場合において、削減の目標に関しては、当該指定水域について、当該指定項目に係る水質環境基準を確保することを目途とし、第一号に掲げる総量が目標年度において第二号に掲げる総量となるように第三号の削減目標量を定めるものとする。
一_当該指定水域に流入する水の汚濁負荷量の総量
二_前号に掲げる総量につき、政令で定めるところにより、当該指定地域における人口及び産業の動向、汚水又は廃液の処理の技術の水準、下水道の整備の見通し等を勘案し、実施可能な限度において削減を図ることとした場合における総量
三_当該指定地域において公共用水域に排出される水の汚濁負荷量についての発生源別及び都道府県別の削減目標量(中間目標としての削減目標量を定める場合にあつては、その削減目標量を含む。)
3 内閣総理大臣は、第一項の水域を定める政令又は同項の地域を定める政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
4 内閣総理大臣は、総量削減基本方針を定め、又は変更しようとするときは、関係都道府県知事の意見を聴くとともに、公害対策会議の議を経なければならない。
5 内閣総理大臣は、総量削減基本方針を定め、又は変更したときは、これを関係都道府県知事に通知するものとする。

第4条の3(総量削減計画)
都道府県知事は、指定地域にあつては、総量削減基本方針に基づき、前条第二項第三号の削減目標量を達成するための計画(以下「総量削減計画」という。)を定めなければならない。
2 総量削減計画においては、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
一_発生源別の汚濁負荷量の削減目標量
二_前号の削減目標量の達成の方途
三_その他汚濁負荷量の総量の削減に関し必要な事項
3 都道府県知事は、総量削減計画を定めようとするときは、関係市町村長の意見を聴くとともに、内閣総理大臣の承認を受けなければならない。
4 内閣総理大臣は、前項の承認をしようとするときは、公害対策会議の議を経なければならない。
5 都道府県知事は、総量削減計画を定めたときは、その内容を公告しなければならない。
6 前三項の規定は、総量削減計画の変更について準用する。

第4条の4(総量削減計画の達成の推進)
国及び地方公共団体は、総量削減計画の達成に必要な措置を講ずるように努めるものとする。

第4条の5(総量規制基準)
都道府県知事は、指定地域にあつては、指定地域内の特定事業場で総理府令で定める規模以上のもの(以下「指定地域内事業場」という。)から排出される排出水の汚濁負荷量について、総量削減計画に基づき、総理府令で定めるところにより、総量規制基準を定めなければならない。
2 都道府県知事は、新たに特定施設が設置された指定地域内事業場(工場又は事業場で、特定施設の設置又は構造等の変更により新たに指定地域内事業場となつたものを含む。)及び新たに設置された指定地域内事業場について、総量削減計画に基づき、総理府令で定めるところにより、それぞれ前項の総量規制基準に代えて適用すべき特別の総量規制基準を定めることができる。
3 第一項又は前項の総量規制基準は、指定地域内事業場につき当該指定地域内事業場から排出される排出水の汚濁負荷量について定める許容限度とする。
4 都道府県知事は、第一項又は第二項の総量規制基準を定めるときは、公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。

第5条(特定施設の設置の届出)
工場又は事業場から公共用水域に水を排出する者は、特定施設を設置しようとするときは、総理府令で定めるところにより、次の事項を都道府県知に届け出なければならない。
一_氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二_工場又は事業場の名称及び所在地
三_特定施設の種類
四_特定施設の構造
五_特定施設の使用の方法
六_汚水等の処理の方法
七_排出水の汚染状態及び量(指定地域内の工場又は事業場に係る場合にあつては、排水系統別の汚染状態及び量を含む。)
八_その他総理府令で定める事項
2 工場又は事業場から地下に有害物質使用特定施設に係る汚水等(これを処理したものを含む。)を含む水を浸透させる者は、有害物質使用特定施設を設置しようとするときは、総理府令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
一_氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二_工場又は事業場の名称及び所在地
三_有害物質使用特定施設の種類
四_有害物質使用特定施設の構造
五_有害物質使用特定施設の使用の方法
六_汚水等の処理の方法
七_特定地下浸透水の浸透の方法
八_その他総理府令で定める事項

(中略)

第12条(排出水の排出の制限)
排出水を排出する者は、その汚染状態が当該特定事業場の排水口において排水基準に適合しない排出水を排出してはならない。
2 前項の規定は、一の施設が特定施設(指定地域特定施設を除く。以下この項において同じ。)となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)の当該施設を設置している工場又は事業場から排出される水については、当該施設が特定施設となつた日から六月間(当該施設が政令で定める施設である場合にあつては、一年間)は、適用しない。ただし、当該施設が特定施設となつた際既に当該工場又は事業場が特定事業場であるとき、及びその者に適用されている地方公共団体の条例の規定で前項の規定に相当するものがあるとき(当該規定の違反行為に対する処罰規定がないときを除く。)は、この限りでない。
3 第一項の規定は、一の施設が指定地域特定施設となつた際現に指定地域においてその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。以下この項において同じ。)又は一の地域が指定地域となつた際現にその地域において指定地域特定施設を設置している者の当該施設を設置している工場又は事業場から排出される水については、当該施設が指定地域特定施設となつた日又は当該地域が指定地域となつた日から一年間(当該施設が政令で定める施設である場合にあつては、三年間)は、適用しない。ただし、当該施設が指定地域特定施設となつた際既に当該工場又は事業場が特定事業場であるとき、及びその者に適用されている地方公共団体の条例の規定で第一項の規定に相当するものがあるとき(当該規定の違反行為に対する処罰規定がないときを除く。)は、この限りでない。

第12条の2(総量規制基準の遵守義務)
指定地域内事業場の設置者は、当該指定地域内事業場に係る総量規制基準を遵守しなければならない。
第12条の3(特定地下浸透水の浸透の制限)
有害物質使用特定事業場から水を排出する者(特定地下浸透水を浸透させる者を含む。)は、第八条の総理府令で定める要件に該当する特定地下浸透水を浸透させてはならない。

第13条(改善命令等)
都道府県知事は、排出水を排出する者が、その汚染状態が当該特定事業場の排水口において排水基準に適合しない排出水を排出するおそれがあると認めるときは、その者に対し、期限を定めて特定施設の構造若しくは使用の方法若しくは汚水等の処理の方法の改善を命じ、又は特定施設の使用若しくは排出水の排出の一時停止を命ずることができる。
2 第十二条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
3 都道府県知事は、その汚濁負荷量が総量規制基準に適合しない排出水が排出されるおそれがあると認めるときは、当該排出水に係る指定地域内事業場の設置者に対し、期限を定めて、当該指定地域内事業場における汚水又は廃液の処理の方法の改善その他必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
4 前項の規定は、第二条第二項若しくは第三項の施設を定める政令、第四条の二第一項の地域を定める政令又は第四条の五第一項の規模を定める総理府令の改正により新たに指定地域内事業場となつた工場又は事業場については、当該工場又は事業場が指定地域内事業場となつた日から六月間は、適用しない。

第13条の2
都道府県知事は、第十二条の三に規定する者が、第八条の総理府令で定める要件に該当する特定地下浸透水を浸透させるおそれがあると認めるときは、その者に対し、期限を定めて特定施設(指定地域特定施設を除く。以下この条において同じ。)の構造若しくは使用の方法若しくは汚水等の処理の方法の改善を命じ、又は特定施設の使用若しくは特定地下浸透水の浸透の一時停止を命ずることができる。
2 前項の規定は、一の施設が特定施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)の当該施設を設置している工場又は事業場から地下に浸透する水で当該施設に係る汚水等(これを処理したものを含む。)を含むものについては、当該施設が特定施設となつた日から六月間(当該施設が政令で定める施設である場合にあつては、一年間)は、適用しない。ただし、当該施設が特定施設となつた際既にその水が特定地下浸透水であるとき、及びその者に適用されている地方公共団体の条例でその水について同項の規定に相当するものがあるとき(当該規定による命令に違反する行為に対する処罰規定がないときを除く。)は、この限りでない。

第13条の3(指導等)

都道府県知事は、指定地域内事業場から排出水を排出する者以外の者であつて指定地域において公共用水域に汚水、廃液その他の汚濁負荷量の増加の原因となる物を排出するものに対し、総量削減計画を達成するために必要な指導、助言及び勧告をすることができる。

第14条(排出水の汚染状態の測定等)
排出水を排出し、又は特定地下浸透水を浸透させる者は、総理府令で定めるところにより、当該排出水又は特定地下浸透水の汚染状態を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
2 総量規制基準が適用されている指定地域内事業場から排出水を排出する者は、総理府令で定めるところにより、当該排出水の汚濁負荷量を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
3 前項の指定地域内事業場の設置者は、あらかじめ、総理府令で定めるところにより、汚濁負荷量の測定手法を都道府県知事に届け出なければならない。届出に係る測定手法を変更するときも、同様とする。
4 排出水を排出する者は、当該公共用水域の水質の汚濁の状況を考慮して、当該特定事業場の排水口の位置その他の排出水の排出の方法を適切にしなければならない。

第14条の2(事故時の措置)
特定事業場の設置者は、当該特定事業場において、特定施設の破損その他の事故が発生し、有害物質を含む水が当該特定事業場から公共用水域に排出され、又は地下に浸透したことにより人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるときは、直ちに、引き続く有害物質を含む水の排出又は浸透の防止のための応急の措置を講ずるとともに、速やかにその事故の状況及び講じた措置の概要を都道府県知事に届け出なければならない。
2 都道府県知事は、特定事業場の設置者が前項の応急の措置を講じていないと認めるときは、その者に対し、同項の応急の措置を講ずべきことを命ずることができる。

第2章の2_生活排水対策の推進
第14条の3(国及び地方公共団体の責務)
市町村(特別区を含む。以下この章において同じ。)は、生活排水の排出による公共用水域の水質の汚濁の防止を図るための必要な対策(以下「生活排水対策」という。)として、公共用水域の水質に対する生活排水による汚濁の負荷を低減するために必要な施設(以下「生活排水処理施設」という。)の整備、生活排水対策の啓発に携わる指導員の育成その他の生活排水対策に係る施策の実施に努めなければならない。
2 都道府県は、生活排水対策に係る広域にわたる施策の実施及び市町村が行う生活排水対策に係る施策の総合調整に努めなければならない。
3 国は、生活排水の排出による公共用水域の水質の汚濁に関する知識の普及を図るとともに、地方公共団体が行う生活排水対策に係る施策を推進するために必要な技術上及び財政上の援助に努めなければならない。

第14条の4(国民の責務)
何人も、公共用水域の水質の保全を図るため、調理くず、廃食用油等の処理、洗剤の使用等を適正に行うよう心がけるとともに、国又は地方公共団体による生活排水対策の実施に協力しなければならない。

第14条の5(生活排水を排出する者の努力)
生活排水を排出する者は、下水道法その他の法律の規定に基づき生活排水の処理に係る措置を採るべきこととされている場合を除き、公共用水域の水質に対する生活排水による汚濁の負荷の低減に資する設備の整備に努めなければならない。

第14条の6(生活排水対策重点地域の指定等)
都道府県知事は、次に掲げる公共用水域において生活排水の排出による当該公共用水域の水質の汚濁を防止するために生活排水対策の実施を推進することが特に必要であると認めるときは、当該公共用水域の水質の汚濁に関係がある当該都道府県の区域内に生活排水対策重点地域を指定しなければならない。
一_水質環境基準が現に確保されておらず、又は確保されないこととなるおそれが著しい公共用水域
二_前号に掲げるもののほか、自然的及び社会的条件に照らし、水質の保全を図ることが特に重要な公共用水域であつて水質の汚濁が進行し、又は進行することとなるおそれが著しいもの
2 都道府県知事は、生活排水対策重点地域を指定しようとするときは、あらかじめ、関係市町村長の意見を聴かなければならない。
3 生活排水対策重点地域の指定をしようとする地域に係る公共用水域が他の都府県の区域にわたる場合においては、都府県知事は、その指定をしようとする旨を当該他の都府県の都府県知事に通知しなければならない。
4 都道府県知事は、生活排水対策重点地域の指定をしたときは、その旨を公表するとともに、当該生活排水対策重点地域をその区域に含む市町村(以下「生活排水対策推進市町村」という。)に通知しなければならない。
5 前三項の規定は、生活排水対策重点地域の変更について準用する。

第14条の7(生活排水対策推進計画の策定等)
生活排水対策推進市町村は、生活排水対策重点地域における生活排水対策の実施を推進するための計画(以下「生活排水対策推進計画」という。)を定めなければならない。
2 生活排水対策推進計画においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一_生活排水対策の実施の推進に関する基本的方針
二_生活排水処理施設の整備に関する事項
三_生活排水対策に係る啓発に関する事項
四_その他生活排水対策の実施の推進に関し必要な事項
3 生活排水対策推進市町村が生活排水対策推進計画を定めようとするときは、当該生活排水対策重点地域内の他の生活排水対策推進市町村と連携を図らなければならない。
4 生活排水対策推進市町村は、生活排水対策推進計画を定めようとするときは、あらかじめ、その生活排水対策重点地域を指定した都道府県知事に通知しなければならない。
5 前項の通知を受けた都道府県知事は、当該市町村に対し、生活排水対策の推進に関し助言をし、その推進に関し特に必要があると認める場合にあつては勧告をすることができる。
6 生活排水対策推進市町村は、生活排水対策推進計画を定めたときは、その内容を公表しなければならない。
7 第三項から前項までの規定は、生活排水対策推進計画の変更について準用する。

第14条の8(生活排水対策推進計画の推進)
生活排水対策推進市町村は、当該生活排水対策重点地域内の他の生活排水対策推進市町村と連携を図りながら、生活排水対策推進計画に定められた生活排水対策の実施の推進に関する基本的方針に従い、生活排水処理施設の整備、生活排水対策に係る啓発その他生活排水対策の実施に必要な措置を講ずるように努めなければならない。

第14条の9(指導等)
生活排水対策推進市町村の長は、生活排水対策推進計画を推進するために必要と認める場合には、その生活排水対策重点地域において生活排水を排出する者に対し、指導、助言及び勧告をすることができる。

第3章_水質の汚濁の状況の監視等
第15条(常時監視)
都道府県知事は、公共用水域及び地下水の水質の汚濁の状況を常時監視しなければならない。

第16条(測定計画)
都道府県知事は、毎年、国の地方行政機関の長と協議して、当該都道府県の区域に属する公共用水域及び当該区域にある地下水の水質の測定に関する計画(以下「測定計画」という。)を作成するものとする。
2 測定計画には、国及び地方公共団体の行う当該公共用水域及び地下水の水質の測定について、測定すべき事項、測定の地点及び方法その他必要な事項を定めるものとする。
3 環境庁長官は、指定水域ごとに、当該指定水域に流入する水の汚濁負荷量の総量をは握するため、測定計画の作成上都道府県知事が準拠すべき事項を指示することができる。
4 国及び地方公共団体は、測定計画に従つて当該公共用水域及び地下水の水質の測定を行い、その結果を都道府県知事に送付するものとする。

第16条の2(測定の協力)
地方公共団体の長は、前条第四項の地下水の水質の測定を行うため必要があると認めるときは、井戸の設置者に対し、地下水の水質の測定の協力を求めることができる。

第17条(公表)
都道府県知事は、当該都道府県の区域に属する公共用水域及び当該区域にある地下水の水質の汚濁の状況を公表しなければならない。

第18条(緊急時の措置)
都道府県知事は、当該都道府県の区域に属する公共用水域の一部の区域について、異常な渇水その他これに準ずる事由により公共用水域の水質の汚濁が著しくなり、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれがある場合として政令で定める場合に該当する事態が発生したときは、その事態を一般に周知させるとともに、総理府令で定めるところにより、その事態が発生した当該一部の区域に排出水を排出する者に対し、期間を定めて、排出水の量の減少その他必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第4章_損害賠償
第19条(無過失責任)
工場又は事業場における事業活動に伴う有害物質の汚水又は廃液に含まれた状態での排出又は地下への浸透により、人の生命又は身体を害したときは、当該排出又は地下への浸透に係る事業者は、これによつて生じた損害を賠償する責めに任ずる。
2 一の物質が新たに有害物質となつた場合には、前項の規定は、その物質が有害物質となつた日以後の当該物質の汚水又は廃液に含まれた状態での排出又は地下への浸透による損害について適用する。

第20条
前条第一項に規定する損害が二以上の事業者の有害物質の汚水又は廃液に含まれた状態での排出又は地下への浸透により生じ、当該損害賠償の責任について民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百十九条第一項の規定の適用がある場合において、当該損害の発生に関しその原因となつた程度が著しく小さいと認められる事業者があるときは、裁判所は、その者の損害賠償の額を定めるについて、その事情をしんしやくすることができる。

(中略)

第22条(報告及び検査)
都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、排出水を排出する者又は第十二条の三に規定する者に対し、特定施設の状況、汚水等の処理の方法その他必要な事項に関し報告を求め、又はその職員に、その者の特定事業場に立ち入り、特定施設その他の物件を検査させることができる。
2 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、指定地域において事業活動に伴つて公共用水域に汚水、廃液その他の汚濁負荷量の増加の原因となる物を排出する者(排出水を排出する者を除く。)で政令で定めるものに対し、汚水、廃液等の処理の方法その他必要な事項に関し報告を求めることができる。
3 第一項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
4 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(中略)

第24条(資料の提出の要求等)
環境庁長官は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
2 都道府県知事は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の送付その他の協力を求め、又は公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止に関し意見を述べることができる。
3 河川管理者(河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第七条に規定する河川管理者をいう。)、港湾管理者(港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第二条第一項に規定する港湾管理者をいう。)その他公共用水域の管理を行なう者で政令で定めるものは、この法律の施行に関して当該公共用水域の管理上必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、当該公共用水域の水質の汚濁の防止に関して意見を述べることができる。

第25条(国の援助)
国は、公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止に資するため、特定事業場における汚水等の処理施設の設置又は改善につき必要な資金のあつせん、技術的な助言その他の援助に努めるものとする。
2 前項の措置を講ずるにあたつては、中小企業者に対する特別の配慮がなされなければならない。

第26条(研究の推進等)
国は、汚水等の処理に関する技術の研究、汚水等が人の健康又は生活環境に及ぼす影響の研究その他公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止に関する研究を推進し、その成果の普及に努めるものとする。

以下省略