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第 10 章 スタイル、書式、色の管理

セクション 4   個別の書式の保護

スタイルを適用すると、図形の [線の書式]、[塗りつぶしの書式]、[テキスト ブロックの書式]、[文字の書式]、[段落]、[タブ] の各セクションの数式が変わることがあります。数式を保護していないと、関連するシェイプシート (ShapeSheet®) セルの個別の数式 (ユーザー定義式) が上書きされてしまう可能性があります。たとえば、マスタシェイプに含まれる図形の [文字の書式] セクションで [Size] セルにユーザー定義式を記述し、テキスト ブロックの高さに応じてマスタシェイプの文字サイズを動的に変更するようにしてあったとします。この状態でこの図形に別のスタイルを適用すると、ユーザー定義式は上書きされます。

[個別の書式を保持する] オプションを使用するか、[LockFormat] セルを設定する、または数式を保護する GUARD 関数を使用することで、個別の書式を保護することができます。

このセクションの内容...

[個別の書式を保持する] オプションの使用

[LockFormat] セルと GUARD 関数の使用

[個別の書式を保持する] オプションの使用

異なるスタイルを適用する場合、[スタイル] ダイアログ ボックスの [個別の書式を保持する] をオンにすることで、図形の個別の書式を保護することができます。

[個別の書式を保持する] をオンにすると、スタイルは適用されますが、個別に設定された書式は維持されます。[個別の書式を保持する] がオフの場合、新しいスタイルが適用され、個別に設定された書式はすべて上書きされます。

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[LockFormat] セルと GUARD 関数の使用

シェイプシートで [保護] セクションの [LockFormat] セルを 1 に設定すると、シェイプの書式設定とスタイルの変更ができなくなります。数式に GUARD 関数を使用すると、書式設定やスタイルを適用してもセルが変更されなくなります。[LockFormat] セルを使用してグループを保護すると、そのグループに含まれる図形や他のグループにも書式が継承されて自動的に保護されますが、明示的にロックされていないグループのメンバー図形については選択して書式を変更することができます。グループの書式保護の詳細については、「第 6 章 図形のグループ化と合成」を参照してください。

[LockFormat] セルと GUARD 関数を使用する場合には注意してください。書式設定ができないようにシェイプをロックしてある場合、そのシェイプの書式を設定しようとするとメッセージが表示されます。ところが、GUARD 関数を使用している場合にはメッセージは何も表示されません。保護されている図形の書式を設定しようとした場合、どちらの動作もユーザーにとっては混乱の元となります。シェイプを開発するときは、シェイプの基本動作を限定しつつユーザー側で柔軟に利用できるように考慮する必要があります。

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