五行推命学研究所
五行図による安田式四柱推命学(五行推命)に関する情報サイト


石井紘基・民主党議員

 2002年10月25日、午前10時35分頃、石井紘基議員が世田谷区の自宅前で中年の男に 柳刃包丁で左胸を刺されて死亡されました。石井議員は迎えに来た公用車に乗り込もうとしたところで、犯人は刺したあとに逃 走しています。石井議員は目黒区の病院に運ばれましたが、病院に到着した時には既に死亡していたとのことです。
 1940年11月6日、東京都生まれの石井議員の命式は下のようになっています。


【命式について】

(1)四柱本体と五行から見て  「表の四柱と裏の五行で擬似的な三宝の命」

 四柱の表の星は中心星となる月柱が「正財」で年柱の「印綬」と並んでいます。両星とも女性的な星で、更に品のいい星ですので、 この方は当りは柔らかく、品が良く、日干の「癸丑」も冠帯で倫理観の高い方が多い星ですので、紳士的な中に理論的・思想的な信念 を持った方であることが分ります。さらに五行図を見ると一目瞭然であるように、官星のところに星(●)が3つもあるので、内面に は正義感の強さと責任感が漲り、時としてはカッと来たり、カチンとくることもあったでしょうが、表にそれを中和する正財・印綬が ありますので、常に理性的に振る舞う方であると見ることができます。
 そして、表(四柱の天干星)の財星・印星と裏(五行)の官星によって、一種の 「財官印三宝の命」となり、社会的に活躍することが出来ます。但し、気をつけるべきは、その五行の 官星が「三土」となっていることです。即ち、「三土」とは四柱中の十二支に土用 (辰戌丑未)の地支が3つ集まる事で、「人生に波乱がある」と言われてて、特に官星の「三土」は会社や職場、住居などの定着性が悪く、 転々としやすかったり、社会的なトラブルや事件に巻き込まれたり、逆に事件を引き起こしたりすることもあります。正義感や曲がった ことが嫌いな点は長所でも、それが三土となることによって、凶事に結びつくことがあるということです。更に、年柱の庚辰と月柱の丙戌 が天戦地冲となっていることが、 50代〜60代にかけての凶事を暗示しています。そして、五行に比肩が●一つしかなく、逆に自分を尅する官星に●が三つある(しか も三土)ということは、自分を尅する官殺(鬼)が出てくるということであり、運気の悪い時にはそれが、実体を持って自分を害する存 在として、眼前に現れることを意味しています。


(2)行運(大運/流年)について 「劫財の凶作用によって引き起こされた事件」

 大運と流年が「劫財」となり、月上の生命と財産を意味する「正財」を尅し奪う形となっていて、特に月柱の干支 (丙戌)と大運の干支(壬辰)が「天戦地冲」となっている為に、尅し方が厳しい形となっています。「財星」は宝である金銭・財産、生 命、家庭、愛する者を意味していますが、「劫財」はこれを奪う、又は奪われるという意味の凶星となります。但し、「劫財」も「食神」 と並ぶことによって、運気の発展をもたらすという特殊な働きをすることもありますが、通常は上記のような凶作用をもたらすことの多い 星です。特に、石井議員の場合には、大運と流年の両方にこの「劫財」が重なっていることが不運でした。そ して、この「劫財」によってもたらされるトラブルは大概の場合「金銭にまつわる」ことが多く、石井議員の場合には翌日出頭した伊藤白 水容疑者の供述によると、「家賃工面を断られた」ことによる逆恨みであったようです。そして、上記(1)で述べたように、官星の「三土」 が「鬼」となって出現したのです。平成14年は身辺警護に最も注意を払うべき年であったと言えるでしょう。
 この石井議員の例で分るように、「7回目の大運」は必ず、月柱と「天戦地冲」になるので、何らかの形で、人生の大きな転機となるよ うな出来事が起きやすく、星が悪い場合には、最悪の事態、死につながるようなことも起こりえます。ただし、尅し合いでも、悪くない場 合には、ただ単に人生の転機となるような変化となり、四柱や星如何によっては、却って尅されて発展し良い方向に行く場合もあるものです。



(五行推命学的には、もっと他にも見るべき点が多々ありますが、紙面の制約上、命式の分析はポイントのみに止めてあります。)


※石井議員のご冥福をお祈り致します。