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サーリッツ=オルディオス(NPC) 

 
   ファイター:7Lv
     セージ:5Lv
   ジェネラル:9Lv
    ノーブル:8Lv
 
  ザグレン伯。
  神聖リディンス王国将軍。
  リディンス白鷲騎士団第2師団長。
  鉄壁の黒き猛虎。
  
  何度か先項の人物紹介で説明されていることではあるが、
  アイリーナ時代のリディンス王国は、兵力が仮想敵国の
  ドラゴン・スレイヤーに水を開けられていたにもかかわらず、
  寸土たりとも奪われたことが無かった。
  その理由として最も有力な説が、この時代のリディンスの将軍の上位の連中が、
  皆、優秀な知将タイプであり、防御戦には圧倒的な指揮能力を有していたと
  いうものである。
  
  第一席のシルヴィア大将軍然り、後述のジャクリーン将軍然り、
  そしてシルヴィア大将軍と並び、リディンスの双璧と詠われた人物が、
  この知将サーリッツ将軍である。
  
  この人物は能力が優秀であったことも疑うことの無い事実と思われるが、
  精神的にも相当タフな人物であったと思われる。
  史家の間で有名な話だが、アイリーナ時代は通称「女将軍の時代」と
  呼ばれている。
  白鷲騎士団の4正師団には、師団長である将軍が4名任官される。
  この時代の将軍職は以下の通りである。
  
  第1師団 大将軍 シルヴィア=ランカスター侯爵
  第2師団  将軍 サーリッツ=オルディオス伯爵
  第3師団  将軍 ジャクリーン=エンデリル伯爵
  第4師団  将軍 バレンシア=ソフィア子爵
  
  名前をご覧になってお分かりの通り、4師団中第2師団以外は全て
  女性将軍に率いられているのである。
  3人の女将軍はタイプも少しずつ異なり、それぞれに優れた点を有していたが、
  ともすれば排斥されかねない女尊の傾向の中で、武官のNo.2として
  確固たる名声を得ていたのだから、その胆力も推して知るべしである。
  
  念のために。ローネス朝は特別女尊であったわけではない。
  一般的な通り、武人層では男子の方が肉体的に恵まれているため、
  男性の所属員のほうが圧倒的に多い。
  
  ただ、この時代リディンスにおいて、ごく一部の女性が人並みはずれた
  武力を持っており、彼女達が王朝の高い地位についていたということは、
  偶然としか説明のしようが無いことなのである。
  (ちなみにサーリッツ将軍は他の3人の女性将軍に比べれば、
  一番剣技に劣っていたと言われている。)
  
  
  サーリッツは、先朝からの名門侯爵家オルディオス家の次男として生を受けた。
  次男坊のため、家督の継承権は無かった。
  その前半生は典型的な昼行灯だったようである。
  しかし、その昼行灯は典型的なカモフラージュであったと史家の間では
  判断されている。
  
  兄のサーベリオン=オルディオス侯爵は、その名門の血筋を生かし、
  反乱を起こすまで、大将軍職を務めていた。
  だがサーリッツは昼行灯を装ってはいたが、次男坊としてこのまま
  厄介者に甘んじているつもりは無かったようである。
  根回しも上手く行い、その如才無さも垣間見せて
  上手く第3師団の師団長の地位を手に入れることに成功するのである。
  領地こそ僅かであれど、軍人として一人立ちすることを
  彼は望んでいたようである。
  
  この頃のリディンスは、ドラゴン・スレイヤーの国王がリーシア女王だった
  事もあり、対外戦争はあまり想定しなくても問題なかった。
  サーリッツは、それ以上の出世欲は出さず、兄にそれ以上警戒心を抱かせる
  ことの無いよう、今まで以上に無能者を演じていた。
  彼がその頃、兄に対して野心を抱いていたかは不明なままである。
  
  イドル王国の僭王アーネス(魔神女王であることはすでに触れた)が
  リディンスに侵攻してきたとき、迎撃の一軍をサーリッツは率いていた。
  このとき、新たに副師団長として赴任したのがシルヴィアである。
  (当時子爵。)
  シルヴィアは当時流れ者の一団と共に、陛下の許可を受けて参軍しており、
  サーリッツの指揮の元、第3師団はアーネス軍を押し返して、
  イドル王国首都まで逆侵攻し、シルヴィアとその流れ者達がアーネスを
  討ち取ったのである。
  
  サーリッツはここまで鮮やかな戦績を上げるつもりは無かった。
  これ以上の昇進は、兄に必要以上の警戒心を抱かせる。
  しかしシルヴィア達が、予想以上の働きを行ったため
  第3師団は功一等を得ることとなった。
  
  サーリッツ、功はシルヴィア達にあり、
  自分は単に後方で率いていただけだとアイリーナに上奏。
  金品での恩賞を受け取るに留まった。
  
  シルヴィア、図らずもこのとき第2師団長に就任。同時に伯爵に昇進。
  サーリッツ、内心は面白くは無かったことであろう。
  自分の副官、しかも女性が自分を地位で越えてしまったのだから。
  しかし、そのようなことは顔にも出さず、
  昼行灯を演じ続けるサーリッツであった。
  
  
  そんな彼の運命を変える出来事が起こる。
  兄サーベリオン大将軍の、アイリーナ女王への反乱である。
  
  「君側の奸臣を除く」 なんと使い古された大義名分であろう。
  
  この反乱は、第1師団長の名門嫡子サーベリオンと、
  譜代ではあるが、元々子爵級貴族である(サーベリオンに言わせれば
  成り上がり、しかも女)シルヴィアの派閥争いによって引き起こされた。
  シルヴィアがその知略を使って、オルディオス家ら保守派と
  ランカスター家ら新興派の間の亀裂を大きくさせた、というのが
  根強い説になっている。
  
  サーリッツは勿論困惑したことであろう。しかし彼の決断は比較的早かった。
  
  「このまま、自分を疎んじている兄の元でまっとうな往生が出来るであろうか。
   サーベリオン派の兵力は、シルヴィア派の1.3倍。
   しかし、ここで兄側についたとしても、
   自分の功績など僅かにも感謝されないであろう。
   シルヴィアにつくのは多少癪だが、兄側につくよりは結果的にはマシだ。
   不安が残るのは、あのシルヴィアに1.3倍の兵力を跳ね返す
   軍人としての能力があるかどうかだ・・・。
   兄殺しの汚名も着ることになるであろうが、君を救ったとなれば、
   それもまた、忠臣としての赤心を表すもの。
   大きな賭ではあるが、男子たるもの、一生に一度は己を賭ける
   大きな博打を打たねばなるまい・・・。」
  
  かくしてサーリッツはシルヴィア側についた。
  
  この「オルディオス家の乱」は、シルヴィアにとっても辛い結果を残した。
  サーベリオンを平原での合戦で打ち破り、
  女王を拉致していた協力者のボンデン宰相も討ち取ったが、
  シルヴィアの本拠地レムゼンがサーベリオンの別動隊が取り囲まれた際に、
  敬愛する父と可愛がっていた2番目の弟を失ったのである。
  シルヴィア派も相当苦戦したことは間違いないことであろう。
  
  いずれにせよ、シルヴィアは大将軍、第1師団長に就任した。
  そして、オルディオス家は伯爵に格下げとなりはしたものの、
  サーリッツの功により、彼は第2師団長に就任、オルディオス家の
  家督を継ぐこととなったのである。
  
  
  サーリッツは他の3将軍と比べても、知に重きをなす将軍である。
  その用兵は奇抜さよりも定跡を重んじ、守って堅く隙を見せることなく、
  攻めて果敢そのものである。無論、いざというとき奇計を繰り出すことさえ
  当然のごとくやってのけるのだから、油断のならない指揮官である。
  一軍を率いる将として、非の打ち所はほとんど無い人物と言える。
  その能力はシルヴィアも含め、認めない者はいない。
  
  ただ宮廷においては、自他共に認めるシルヴィアの対抗馬であった。
  表面上では互いに相手に敬意を表しながらも、その裏では虚々実々の
  派閥争いが静かに行われていたようである。
  無論、両者とも国力が損なわれるような争いは行っていなかった。
  そこに両者の政治的才能も見て取れる。
  
  シルヴィアには「女狐」、サーリッツには「狸」と互いの派閥では呼びあって
  いたようである。
  しかしこの2人、互いの権勢を上回るために争ってはいたようだが、
  お互い敬意を表しあっていたのも事実のようである。
  お互い、相手の能力をリディンスに不可欠なものであると認め、
  自分たちが揺るぐことはドラゴン・スレイヤー等につけ込まれる元と
  しっかり認識していたためである。
  ちなみにサーリッツはシルヴィアには好悪両者の感情を
  抱いていたようであるが、アイリーナ女王に対しては揺るがぬ忠誠心を
  持っていたようである。
  
  いずれにせよ、この時代のリディンスを「狐級」と「狸級」の知恵者が
  武門の両扉を守っていたのであるから、アイリーナの清域が犯されるはずが
  無かったのである。 
 

      シルヴィアのライバル、サーリッツ卿です。   GMのリクエスト(せっつき(^^;?)があったので挙げてみました。      シルヴィアは、彼の才能をアイリーナ陛下にとって重要なもの、と   考えていますが、彼の野心は油断できないものと留意しています。   サーリッツは・・・どうなんでしょうかね(^^;?   元部下で女だから気に喰わない所もあるが、剣も立てば頭も切れると   いうことで、手を出すに出し切れないといったところでしょうか。   まあ、GM曰く「彼も自分の為せる限りの野心は全うしたから、   これ以上の野心は望まないよ」と言っていますので、   丸くなったのかも知れません。   まぁ、シルヴィアにしても人間レベルではライバルだというだけで、   どう転んでも生命に危険が及ぶわけではないですから   のんびりしたものですけど。      敵と対峙しては、無理に攻めることなく堅く現状を維持し、   一度隙を見つけるや、果敢に突き崩すという彼の好む兵法が   シルヴィアとのやりとりにも表れていて面白いですね(^^;。   「銀英伝」でいうところのロイエンタールを思わせます。      シルヴィアとしても、彼がサーベリオンと違ってなまじっか優秀な人材だけに、   徹底的に叩いて追い落とすのは、国にとって勿体ないと思い、   政治生命を失わせるほどは叩けないのが、歯がゆいところであります。   どちらかが完全に弱みを握って、もう片方を僕にしてしまうのが   上手いやり方なんでしょうけどね。   まあシルヴィア的には、彼も女王に忠誠を誓う戦友ということで、   そこまで非情になりきれないのが本音ではありますね。      シル(略)子のイメージとしては、いつもニンマリとした笑みを浮かべている   30代の糸目の兄ちゃん、という感じなのですが、先日GMに聞きましたら、   サーリッツのモデルは(書いて良いよね?)   「ルナル・サーガ」のサーライト公子らしいです。   なるほど。言われてみればそんな感じもしないではないですな。      第3師団の将軍、ジャクリーン卿もそうなのですが、   シルヴィアとしては、大軍を守りに於いてしっかりと運用してくれる   人材が最も大事と考えています。   その意味では、間違いなくサーリッツは用兵の達人であり、   兵士達にも人望のある、優秀な将軍だとシルヴィアは理解しています。   自分が多忙な時にも、しっかりと自分の代わりの役目を果たしてくれますしね。      ちなみに彼の奥さんは第7師団(副師団級、傭兵部隊)の団長、   10Lvファイターの傭兵お姉さん、リスメインさんです。   (リスメインとバレンシアは姉妹なので、第2師団長と第4師団長は   義理の兄妹の関係になる。)   なんだか、女房の尻に敷かれているような感じがしますが、   意外にもリスメインさんは3人の姉妹の中でも、一番性格はまともですし、   なかなか女性的なところがあるので、家庭でも亭主関白を貫いているようです。   ケンカになったら殺されると思いますけど(^^;。      「サーリッツ卿、せいぜい浮気は奥さんにばれないようにやることね(笑)」                            (by シルヴィア)       三國志VIIに移植   信長の野望 烈風伝に移植   人名一覧に戻る       endra@yahoo.co.jpファンレターはこちら