Mi  Diario (旅行記)
 Vol 5  マカレナ?篇 

酔っ払いは万国共通である。

先日、私が1人飲み歩きをしていた時のこと。
「Bar(バル)MakaRena(マカレナ)」に入る。
薄暗い店内からえも知れぬ雰囲気が。
先ずはお決まりの生ビール「Una Cana(ウナ・カーニャ)」を注文。
ウィンドーに並ぶおつまみを見て、
見たこともない煮込みのようなものがあったので、
隣のおじさんに「Que es esto?(これ何?)」
って聞いてみた。
すると親切にもそこに並ぶ10種類ほどのおつまみを
片っ端から全部説明し始めた。
声も大きいため、周りのお客さんもなんだなんだと集まりはじめ、
嬉しいやら恥ずかしいやら。

一通り説明が終わったので、
(とは言うものの半分は何言ってるかわからなかったけど)

最初に聞いた血入りソーセージとお豆さんの煮込みをtapa(タパ)
で頼んだ。
取り囲んでいたお客さん達が各々なにか言いながら、
自分の席に戻った時、人の良さそうなおじいさんが1人また立って
こちらを見てたので。
「Hola(どうも)!」と挨拶をすると、
おもむろに財布から2枚の写真を取り出した。
なんやなんやと見てると、
1枚は奥さんの若い時の写真、1枚は孫の写真で
「ニッケイ3セイ、4セイ」と言っている、
どうやらお孫さんが日系ブラジル人らしい。
奥さんの若い時の写真は微笑ましかったけど。
ビックリするちゅうの。

「Eres japones?(お前は日本人か?」とか
ブラジルのこととか少し話すと、約束があるとかで
抱き合って別れを惜しみながら、帰っていかれた。
話してる間も、私はしっかり生ビールのお代わりと
つまみを平らげていたのだが。

Albondiga(肉団子)とEnsalada Rusa(ポテトサラダ)
を頼んでいると、
先程おつまみの解説をしてくれたおじさんが
「あいつはいい奴だ
とこちらをギロリ。
どうやらさっき帰ったおじいさんのことらしい。

確かに何気に生ビールをおごってもらっていた。
「ほんとに、そうですね」
と返す。



でもこのおじさん、目の焦点がぼけていてかなり怪しい。
それはそれとして日本人スマイルで話を聞いていると、
まじまじと顔を見つめ、「Eres Japones.Soy Espanol.」
Tambien eres mi hermano. Todo el mundo hermano
(お前は日本人。俺はスペイン人。そしてお前は俺の弟。
人類みな兄弟。)」
なんのこっちゃ。

怖くなったので、店を出ようと会計をしてると、
またまじまじと顔を見つめ、
明日も同じ時間ここにいるから来いよ。
そうだ、名前と電話番号を書いてくれ。って。
思わず電話番号1ケタ少なく書いてしまった。おじさん、ごめんなさい。

スペインもスペイン人も好き、
酔っ払いもOKだけど、おじさんちょっと怖かったんやもん。
ごめんなさい。

今でもその店の前を通る時は、
ついつい歩く速度が早まってしまう。

おじさん、元気で!
「Vaya con dios!」
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