厚木基地基地祭『WINGS2000』見聞記(その2)
○まずは地上展示機
まず注目……というか、どうしたって目につくのがF/A−18 ホーネットなのであった。
とにかく数が多い、この機体を配備している部隊が空母キティホークには三部隊もあるのだ。
さすがは汎用に優れた機体である。
ついでに言うと、米海軍の機体で広田一番のお気に入りがこれなのである。
はっきり言ってF−14よりも、空軍のF−16よりもホーネットの方が好きだ。
長く伸びたストレーキ、外側に傾いた二枚の垂直尾翼、人間の関節を思わせるような構造を持つ着陸脚。
あぁ、たまらんわぁ……
この機体を見てると広田は一人で和んでしまう。
連れの三人はそんな広田の反応を予想しつくしてたらしく、笑ってるだけであった。
一人でにやけながら、居並ぶホーネット君達を眺めて歩く。
そしたら不意に、去年の浜松でも同行していた氷猫君が
「あ、バケモノだ」
とだけ言った。
即座に広田は、
「あ、空自のF−15も来てるんだ」
と返事を返した、この辺が浜松で見たF−15の印象深さを物語っている。
F−15は前面をしばらく見ただけでそばを離れた、なんだかあのおっかない後ろ姿をまた見る気にはなれなかった。
そこでふと気になって改めて周囲を見回してみる、すると案外近くにそいつはいた。
彼の名は“F−14 トムキャット”、言わずと知れた米海軍の主力戦闘機である。
トム君の後ろ姿を見る事に、広田の興味はあった。
はたしてF−15と比べて、どんな印象を受けるだろう?
という訳で迷う事無く、機体の真後ろに。
「うぉ! やっぱり来るわぁ(^^;……」
なんというか、あの生身に真剣を突きつけられたような感覚がやっぱりあった。
ただ、F−15程ではない、可変翼等に代表される機構の複雑さが返って迫力を減じさせてるのだろうか。
実は広田にとって、F−14は嫌いな軍用機の部類なのである。
変に豪勢な仕組みが、妙に鼻をつく。
その辺を連れたちに話したら、
「当たり前じゃん、トム好きってのは基本的にトムのオモチャライクなところに惚れてるんだ」
と、言われてしまった。
なるほど、納得(^^;
どっちにしろ、地上展示で広田の好みに合致するのはホーネット君だけのようだ。
……という訳で……
広田は他の三人からとっとと離れ、一人で残りの見物に入った。
団体行動ってなーに? ってところである(笑)
でもまぁ、何か会った時はみんな携帯持ってるしぃ(^^;
特に罪の意識は無かった、他の連中もそんぐらいの事は最初から承知である。
うんで、一人で見てて面白かった事。
1)ホーネットの鼻先には鼻の穴があった。
いや、ただ単に機首レドームの先端がねじ止めになってただけなんだけど(笑)
あまりに単純な固定方法に返って面白さを感じてしまった。
2)いきなり兜を被った米兵を目撃しちゃった。
最初はヘルメットかと思ったのだけど、良く見たら違った。
ヴァイキングが使ってそうなヤツを、お手製で作って被っているのだった。
「?」とか思っていたら、どうも部隊名か何かが本当にヴァイキングだったらしい。
この米兵、後でまた通りかかった時に見たら、部隊所属らしきホーネットの背中に乗って腰に手を当てて立っていた。
なんだか格好良かった(笑)
3)始めて“F−16 ファイティングファルコン”を目の当たりにした。
白状します、この機体F−14と同等に広田は「好かん」です(^^;
性能がいいのは知ってるんですけどねぇ……なんか広田の趣味と相容れない物があって……。
でもこれ、どこから飛んで来たんだろう?
しばらくこの調子で見ていたら、地上展示機の群れの外まで来てしまった。
そこで、そこから南側のブースの群れを眺めてゆく事にした。