プライベート・ライヴズ/パルコ・プロデュース

観劇日 2006年9月17日 14時00分開演 Hブロック19番 東京・青山円形劇場

円形劇場は久しぶり・・・
翻訳劇はあまり観たことがなく,記憶している範囲で『おかしな二人』か,『WOMAN IN BLACK』
演劇集団キャラメルボックスの西川浩幸さんが出演されていると言うことでどんな物語か・・・

あらすじ

エリオット(葛山信吾さん)はシビル(ともさと衣さん)とハネムーンを過すためにフランスのドーヴィルへ来ていた
同じくアマンダ(久世星佳さん)はビクター(西川浩幸さん)とハネムーンに来ていた
エリオットとアマンダはある音楽を聴くと虫唾が走るのであるが,たまたまハネムーン先でその曲を聴く・・・
隣のバルコニーに虫唾が走る原因の相手を確認してしまう
エリオットとアマンダは5年前に別れた元夫婦であるのだが・・・・

話の筋はたわいもない痴話げんかとその後の逃避行であるが,単純なだけにどのように見せるのかが難しい題材とは思う
まずうまいと思ったのは,キスと掛け声を使って緊迫感を醸し出すことによって,その後の笑いを引き出している点
かもするとコメディと言うと笑いそうなところだけでつなぐ傾向が観られるが,その点は全くなく,とてもいい
二つ目として,ありえない人物設定のように見えて,ところどころにリアル感が見えるのが怖い
特にエンディングのシーンは・・・
結末は,まだ公演中なのでいえませんが,ありきたりであるが,そこにたどり付く過程が面白いとだけ書いておきます(^^)
演出はオーソドックスであるが,過剰感をうまく利用しているのがよい
役者さんに目を向けると西川さん以外の役者さんはすべて初見(多分テレビで見た記憶がない)
葛山さんはプレーボーイというのを見た目が近いので地に入った感じ
論理が破綻した部分をうまく演じられていてへえ〜というところ
西川さんはここまで近い役というものがなかったと思うほどリアル感がありあり
ただ枠にはまった印象を受けてしまうのがちょっともったいない
久世さんは元宝塚の方のようですが,歌がうまい・・・
あとずぼらさにリアル感があって全体をうまくまとめた感じ
ともさとさんはかわいらしさを前面に出していて面白い
ややロボット的な動きが見られたのは演出なのか,地なのか気になる・・・

ストリーは単純なのですが,ここまでやり取りだけで面白いということは,演出,脚本が重要かなとつくづく感じる
席はまだあるようなので是非! (2006年9月23日 記)