韓国のマンガ事情そのB 2004/8/8(日)

当直なので3日連続更新に挑戦です
無駄なところにエネルギー使ってます。石橋たたく。です



実はサウナでもうひとつの発見がありました。
マンガネタ三部作完結編です
(韓国コラム入り決定かと)








サウナのマンガ蔵書の中にこれまたレアなものを見つけました。



きたがわ翔の 「C」 2巻





反町主演ドラマ
「ホットマン」の原作者といえばお分かりだろうか。

高校生にして少女漫画家としてプロでビューし、
その画力から一トレンドを打ち上げた偉才である。(と思う)



自分の描きたいキャラや舞台にストーリーを後からこじつけるスタイルのせいで
作品やその世界観に一貫性がなく、駄作が多いとの声もあるのだが、

この
「C」に収録された4つのエピソードのうちの一番目1〜3巻に収められた「人間失格」
個人的にきたがわ作品の最高傑作だと思う作品。




「C」はコンプレックスの頭文字ということで、
この「人間失格」



コンプレックスからイン○テンツになってしまった天野という男の自分を偽り虚勢を張る姿、その胸の内の弱さがうまく描かれており、
ストーリー的にもコンパクトにまとめられ、主題が絞られているぶん人物像が分かりやすく描かれているお奨めだ。

題材がイン○テンツなだけに絡みのシーンも多いのだが...



いやぁ、久しぶりだ。

こんなところで韓国語版と出会えるとは。









(゜ー゜ )










(。_。 )






(゜_゜)?






何だこの違和感は?












(; ゜Д゚)Σ
そうだよ!



なんで温泉に水着なんだ?






ここで日本のオリジナル版の同じページと並べて比べてみよう


韓国版

日本版



いくら登場人物の名前やら場所設定が全て韓国に置き換わっているとはいえ
韓国の
温泉に水着姿で入る習慣があるとは聞いたことがないぞ。




――ということは、
今まで感じていた違和感の正体はまさか....




韓国版

日本版




韓国版

日本版




お分かりだろうか?


裸や下着姿のシーンに全て








黒のキャミソールが
書き足されているのだ



しかも







フリルつきで!

芸が細かいと褒めてやるべきだろうか…































韓国はテレビの放送コードでもお分かりのように
性描写に関する規制が日本よりはるかに厳しい


【映倫】ならぬ【マン倫】?

ちょっとそれ自体卑猥なものに聞こえもするが









ためしに他の日本のマンガにもこのような修正の入ったものがあるのではないかと探してみたところ

あのパンチラ描写の巨匠
「遊人」のマンガ発見。

ミニスカートでしゃがみこむヒロインのパンチラシーンが




不自然な形のペチコートでしっかりガード
(この歳になってパンチラなどと書き込んでいる自分に萎え)









恐るべし韓国




では、このマンガのポイントもなる
イン○テンツ克服のSEXシーンはどうなるのだろうか?

カッコよくキめようとばかり思って、
自分の腕の中にいる彼女のことをちゃんと見つめていなかったことに気づき
涙しながら主人公が転換されていく重要なシーン。







まさか


全身黒タイツ姿でプレイ

なんて修正入れちゃいないだろうな
←激マニアック


――ていうか、そんなシーンあったら違和感どころか一発で気づくはず





(。_。)
どれどれ...











全てカット(爆)



いや、なんとか話が繋がるようにカットされたページのセリフを残りページに要約させたり
苦心の跡は見られましたが、第三巻でのイン○克服の話数はほんの数ページで終っちゃってます。



そういえば以前映画「カル」が地上波の深夜枠でありながらその猟奇殺人シーンがことごとくカットされ、
クライマックスの要のはずのつぎはぎ死体発見のシーンまでカットという暴挙を平気でやってのけ度肝を抜かれた経験があったが



これじゃぁ、作品として成り立ちようがありません。

ラストシーンなんて
ヒロインの言い回しがまったく反対の言葉になっておりますし。



韓国人的にしっくり来るように変えたつもりなんでしょうが、
ヒロインの性格がこの言い回しにかかっていただけに口惜しくてたまりません。


何も知らない韓国人読者たちはコレを観読んできたがわ作品の傑作を
駄作として評価してしまっているのではないかと思うとかなりヘコみました。





しかし効果音や登場人物の名前だけでなく
ストーリーまで変えてしまうとは....








翻訳は作品と、登場人物のセリフの意図をしっかり把握できている人にお願いしたいものだと切実に思いました。


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