フレームの化学(合金)
亜鉛と銅の錬金術

 亜鉛は銀色の金属です。表面が錆びると曇り空のような鈍い色になります(*)。亜鉛製のオルゴールフレームの表面が金色に光っているのは、真鍮(黄銅ともいう)でメッキされているからです。

 真鍮は、銅と亜鉛の合金です。すなわち、フレームの表面に銅メッキをすれば真鍮ができて金ぴかになるわけです。
 簡単にやってみました。
 トタン板を塩化銅水溶液に浸けると、イオン化傾向の差で銅が表面に付着します。(写真左上)
 ガスバーナーであぶると(写真右上)、付着した銅とその下の亜鉛が反応して真鍮になります。(写真下左)

 下の写真右はブリキ板で白銅を作ったものですが、こちらは元の錫の色との違いがよくわかりませんね。^^;;;;



(*)しかし、錆びるのは表面だけで、内部までは進まないという性質があります。そのため、鉄板の錆防止のために亜鉛メッキをすることがあります。亜鉛メッキした鉄板のことを「トタン」と呼びます。(ちなみに、「ブリキ」はスズ(錫)メッキをした鉄板です)

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