・オルゴールの歴史(2)。
19世紀の末、オルゴールにひとつの技術革新がありました。裏面に突起のついた金属の円盤を使う「ディスクオルゴール」の発明です。
ディスクは扱いにシリンダーほど気を使うこともなく、簡単に交換できます。しかも、鉄板を機械にはさんでガッチャンとプレスすれば作れますので、安価に量産できます。
ディスクオルゴールはどんどん普及しました。特別なお金持ち以外の家庭でも使われるようになりましたし、レストランや酒場でコインを入れて演奏する、ジュークボックスのような使われ方をしたものもたくさんありました。
まだレコードもラジオもなかった時代です。人々は生演奏のほかはもっぱらオルゴールで音楽を楽しんでいたのでした。
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家庭用卓上型ディスクオルゴール
「オーケストラル・レジーナ6型」。
ディスクの直径70cm。1900年頃。

スターホイールと櫛の歯(ジェミニ)
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