時刻表を眺めていると、「快速EL&SL奥利根号」の運転があることを知りました。それが取材日の前日で、この列車は全席指定なので玉砕覚悟でみどりの窓口に向かったところ、まだ余裕があることを知らされました。まさに「意外」(笑)。ただ、帰りの新幹線の指定席はガーラ湯沢などのスキー場客の関係か通路側のしか取れませんでした。翌日、朝5時起床で上野へ向かいました。
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私が予想していた情景は、大勢のファンが見守る中、また一杯の乗客が手を振りながら駅を発車する姿でしたが、達成されたのは前者が60パーセントくらいでしょう。それでも、EF58 61号機に付けられた12系客車(昔ながらのクロスシート)の指定された席に座りましたが、あまり乗客はいませんでした。さてこの列車、上野を7:57に発車し、水上まで約4時間をかけて向かいます。また、高崎まではEF58が牽引し、高崎でSLに交換すると言う図式になってます。さて、意外と余裕のある車内とは違い、沿線はカメラマンでいっぱい。フェンスの上は当たり前、果ては作業員がいるような本当の線路脇(OKなのでしょうか???)にカメラを構える人がいました。高崎までだけで計算しても、ざっと1000人以上のファンを動かしたことになるでしょう。
ということで、長旅になるので飲み物と食料(朝ご飯・笑)を補給し、私の思った50パーセント程度のファンが見送る中、列車は高崎を目指しました。発車するときも大揺れしますが、停車するときはもっとすごいです。停まったかと思うとまた後退したり前進したりで、小田急の連結よりすごいかもしれません。そして、高崎では皆カメラだけを持ってホームへ降りていきました。 |
高崎からはSLが牽引します。その付け替え作業で10分の停車がありますが、2番ホームの前橋側は人でいっぱい。そしてSLがやって来ると一斉に人が黄色い線を越えて撮影するという、悲しき図式を目の当たりにしました。それほどSLが引きつける魅力もあるんでしょうか。そして大量の石炭を積んだSLは順調に客車と連結をし、轟音と共に高崎を後にしました。
私がSLに乗るのは初めてのことで、時折聞こえる特徴のある警笛がさらにSLに乗っていることを実感させてくれます。そして、さらに思ったのが沿線の人達。農作業の手を休めて懐かしそうに眺める人、朝と言うこともあって犬の散歩中に出くわした人、線路脇の家の玄関から一家で手を振っている姿、練習を一旦中断し、整列してSLに帽子を振る野球部の皆さん(笑)。空の色を変える黒い煙と共に、観賞に浸っていました。 この列車は水上までの運転でしたが、私は先を急ぐために渋川で下車し、追いついた普通列車で水上を目指しました。それにしても、強烈な混雑でした。どういうわけか。また、途中で急ブレーキをかけたと思えば、真相は線路を横切ったファン(カメラを持っていたのでそう判断します)でした。絶対にやめてもらいたいものです。 |
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