２００５年　月のお話

　四月七日には共に御本部天地金乃神大祭に参拝のおかげを蒙らせて頂き、四月十五日には御本部の御大祭の御比礼を頂き、土佐高岡教会に於きましても、お天気を始め万事の上におかげを頂き、天地金乃神大祭をおかげでお仕えさせて頂き、共々に御用のおかげも蒙らせて頂きありがたいことでございました。

　今は天地自然も新緑の季節を迎え、神様の御神徳の御働きを身にしみて感じさせて頂ける日々をおかげを頂いております。

　皆様にはお元気でお暮らしでしょうか。

　私は毎日御用の間に家族の一員である犬のクッキーと、朝夕自然の中に出させて頂くおかげを頂いております。

　この日も朝には神様の前の御用をおかげ頂き、クッキーと散歩に出かけました。

　川土手に植えられている桜をながめ、寒い冬の日に毎日いつ頃咲くのだろうかとつぼみをながめ楽しみに待ちわびていた桜も、美しい花を満開に咲かせて見せて下さり、今は葉桜の緑を見せてもらっています。

　冬は土手も枯れ草で繁っていたのが、今はいつ変わったともわからないままに、緑の草が顔を出し、タンポポが咲き、いろいろの草花がかわいく咲いて、私の心をなごませてくれています。

　川の中も冬眠をしていたコイ達が、水がぬるみ川面に出てきて、パンくずの食事をもらい食べて、群れて泳いでいます。

　ふと見ると、川に浮かびスイスイ泳いでいる鳥が三羽います。

　今までこの川で見かけたことのなかったカルガモの夫婦と子供のようです。

　私は近くで見るのは初めてのことでめずらしく思い、心をはずませながめていますと、川の中に首を突っ込んで子供が食事を取り始めました。

　お父さんとお母さんは、子供の真後ろで食事を取らずに並んで子供を見守っているように見えます。

　人間も鳥も神様の御働きを頂き、子供がかわいいのは同じなのかなとうれしく思いながら、先に歩みを進めました。

　東の空から太陽が昇り始め、暖かいぬくもりと明るい光を下さいました。

　何かホッと心がなごむと共に、神様の御働きの程を思わせて頂きました。

　天地の間に住むどのような人々にも、神様は平等に太陽のぬくもりと光だけはお恵み下さってある。

「人はみな神様の氏子である。」

「かわいい子供である。」

と御教え下さってある。

　神様の愛を思い感じさせて頂きながら歩みを進めさせて頂きました。

　あちこちから犬の散歩にこられた人々と出会います。

　私は、

「おはようございます。」

と朝のごあいさつをさせて頂きます。

　また犬にも、

「おはよう。いちょったかね、いきよるかね。」

と声をかけます。

　クッキーも怖くないと思える犬には鼻をつき合わせたり、じゃれ合ったりして遊びます。

　でも、みな飼い主さん達は犬どうし何事もないよう、お互いに道を譲り合いながら通ります。

　人と人とのふれあいも初めは知らない人であっても、毎日のことですから、いつの間にか向こうからもあいさつをして下さるようになり、人と人とのふれあいから、うれしいあたたかいものが生まれてくるようになるものだなあと思い、神様が教えて下さった信心の稽古で、人の方からではなく自分の方から良いことになるよう心がけての稽古の大切さを思わせて頂きながら、何事もあいよかけよでさせて頂けば良いことが生まれ、悪いことをあいよかけよですれば悪いことが生まれる天地の道理であるから、心して信心の稽古をさせて頂かねばならないと思わせて頂きました。

　生かせて頂く上に、動物も人につながれ、飼われている生き物は食べることは自分で心配しなくても、人が食べさせてくれる。

　その代わり、自由にどこまでも駆け回ることは出来ない。

　鳥達のような生き物は自由にどこまでもいけるが、食べ物を得ることには苦労をしなければならない。

　人間も他の生き物も良いこともあるが、辛抱しなければならないことがある。

　みな生きさせて頂く上には、金光教の信心から言えば信心辛抱がいり、どのようなことが出来てきても、神様、金光様が、

「おかげの中のことですから、御礼を申させて頂かねばなりません。」

との御教えがいろいろのことを思わせて頂き、少しわからせて頂くような気持ちが致します。

「神様のなさることに無駄事はない。」

と御教え下さってありますが、本当にその通りだと思わせて頂きます。

　人生にはいろいろのことがありますが、わが心で難儀なことであっても幸せに思えることもあり、幸せに思えることでも難儀に思えることもあります。

「おかげは和賀心にあり」

と御教え下さってある通りでございます。

　どんな時も素直な心で神様に心を向けさせて頂き、信心の稽古をさせて頂きたいものでございます。

　クッキーも私も神様に御守り頂き、金光様、親先生、多くの人々のお祈りを頂き幸せであると思わせて頂いております。

　皆様にもお元気で万事の上に立ち行きのおかげを頂かれますようお祈り申しております。

（金光教土佐高岡教会「本誌教会だより５月号」より)