ドアロッくんVセキュリティの取付

Z32は社外品のドアロックユニットの取付が困難だと思われています。ショップによっては「Z32への取付はお断り!!」っていうとこもあるようです。(ToT)/~

取付スペースの問題と、ロック方式がワイヤー式だという2点が大きな原因のようなので、この情報から実際にやってみる前にくじけてしまう人も多いと思います。ところがこれは大きな誤解です。取付可能です。初期のZ32であれば確かに取付スペースの問題で、普通よりも工夫なり根性なりが必要になってくるかと思いますが、中期以降の型式では障害になるものはなく、ごく普通に取付が可能です。

これは初期のZ32のシートベルト巻き取りユニットがドア内設置されていることに起因する物で、社外アクチュエータ取付の際に、シートベルトの巻き取りやサイドウインドの格納に干渉しないように注意しながら、限られたスペースの中で工夫して設置しなくてはなりません。(とはいっても、みなさん自力で頑張って取り付けているようです)

では、シートベルトユニットがボディー側に移された中期以降のモデルは、まさにそのぽっかり空いたスペースを使えばいいのです。

さて、ここまでもうひとつの問題「ワイヤー式」であることに触れていませんが、これはほんとに大した問題ではありません。

まず、ワイヤー式とはなんなのか。それを先に説明します。多くのクルマ(最新モデルは知らんけど・・)はロッド式で(←呼び方あってんのかな?)、ドアのロックツマミと、ドアのキャッチ付近の直接ロックする部分を、スチール製のロッド(平たく言えば鉄の棒)によって連結されています。これによってツマミを動かすと、ロッドを介してロックができるという仕組みです。

一般的に、社外品のドアロックユニットはこのロッドを別のモーター(アクチュエータ)で強制的に動かしてやることでロック/解除をするしくみです。たいがいはアクチュエータを買うと新しいロッドが付いています。これはアクチュエータの動作部分に取り付けるようになっていて、このロッドとドア側のロッドを専用の接続金具で並列にネジ止めします。(この金具もアクチュエータについているでしょう)これでアクチュエータの動きがロッドを介して伝えられるようになります。

さて、かたやワイヤー式はそれとどう違うのでしょう。まず思い浮かべてほしいのが自転車のブレーキ。ハンドルに付いているブレーキレバーを握ると、チューブに通ったワイヤーを介してブレーキパッドに力が伝わりますね。これがまさにワイヤー式です。ロッド式との違いは、ロッドは全体が動くのに対して、ワイヤーはチューブに入っているために、途中のどこかからワイヤーの動きをコントロールすることはできません。これが社外ドアロックを取り付ける際の問題になります。

だめじゃん・・・。

ところが、Z32はワイヤーのその先に短いながらもさらにロッドが付いているのです。このロッドは奥に隠れているので、そのままでは作業ができません。さきにロッドを外してしまいます。あとは簡単です。

ところが、このロッドを外すところでくじけてしまう人がけっこういます。実は外し方があり、それがわからないとロッドはとれません。

なんだか前フリが長くなってしまいましたが、画像もアップしましたので参考にしてください。

今回取り付けたのはル・モンド社製のドアロッくんVセキュリティです。

これがパッケージ。Z32は集中ドアロックで、運転席のロック/アンロックで助手席も連動します。つまり、運転席のロックさえコントロールできればいいわけです。助手席にはアクチュエータが付いているわけです。Zの場合、純正でキーレスが付いていないクルマは運転席にはアクチュエータが付いていませんので、別売のアクチュエータも一緒に購入しなければなりません。今回はル・モンド製のアクチュエータの在庫がなく、ほとんど同じものということで右上の写真のものを購入しました。

ドアロッくんは大変人気のある商品で、ロック/アンロックでスモールやハザードを点滅させるアンサーバック機能を持っています。さらにこのセキュリティー版では警報用の小型サイレンが付属していますので、このサイレンからも「ピュッ、ピュッ」っていう感じの電子音でアンサーバックします。

予備のリモコンも付いていて安い割に、機能も充実しています。私は別売のアクチュエータと併せて2万円弱で購入できました。

その他の機能としては、うっかりロック解除してしまった時に、20秒ドアを開けないともう一度ロックし直してくれるリロック機能や、走行中に自動でロックされるようにイグニッションがオンになって20秒後にオートロックされる機能。これは問題ありですね。エンジンかけて、ドアが閉まってて、そこに人が乗ってるのか乗っていないのか、シートにセンサーでも埋め込まない限りドアロッくんにはわからないはず。つまりエンジンかけっぱなしのキーの閉じ込みをしそうな気がします。この辺はユーザーによって使用状況もかわるでしょうし、メーカーも予想しているのか、ドアロッくん本体でそれぞれの機能を個別にキャンセルできるようになっています。

本体のネジをはずしてパカッと開けると、中にディップスイッチが・・・。これに1〜3の番号がふってあるんですが、これの1をoffにするとオートロック(イグニッション・オンで20秒後にドアロックされる)機能がキャンセルされ、同じように2はリロック(アンロックして20秒ドアを開けなかったらロックする)機能がキャンセルされます。3番はターボタイマーやエンジンスターター対応させるための切り替えのようです。

上が運転席側のドア内張をはずしたところ。黄色の矢印がドアロックのワイヤー。赤の矢印がドアの開閉ノブから連動するロッド。なぜワイヤー&ロッドなんだろう。(謎)オレンジの破線の部分にドアロックのロッドがある。青い枠の部分の穴が初期型のシートベルトユニットが収まるところ。

作業としては、ロッドをはずし、アクチュエータのロッドと並列につなぎ、ロッドを戻す。そしてアクチュエータを適当な場所に固定して、ロッドと連結させる。こんなかんじ。

そうそう、青枠の下の辺にアクチュエータみたいなのが付いています。一見純正でキーレスが付いていたのかと勘違いしそうですが、これは助手席のアクチュエータを作動させるための信号を出しているセンサーです。つまりこれを取ってしまうと、集中ドアロックではなくなってしまいます。純正アクチュエータだと思ってはずしてしまわないように。

もうできあがっちゃった。

って、もっと細かく写真とれよ。ってかんじですが、写真が少ない分どうしても字数が増えることに・・・。m(_ _)m スマンノウ

あっ!でもこの画像ではまだアクチュエータがステーに固定されてない!まだ位置を出しているところでした(汗)

アクチュエータの取付ステーはもともとあったネジ穴にボルト止めしました。ステー自体の強度もけっこうあり、かなりのトルクで締め付けることができたので、アクチュエータの重量からすれば1ヵ所止まっていれば十分だと判断。ただし、このままだと、ステーの下の方が振動でにぎやかな音を奏でそうなので、ボディーとのあいだに両面テープをかまし、接着とともにクッションに。

ロッドの取り外しは、まず、赤の矢印のネジをはずすと裏側のロッドの上部がはずれるので引っ張り出してやろう。下はまだつながってるけど、引っ張り出すことで作業性をよくしておいて、問題のロッドをはずす。

このロッドの連結部にはピンクのプラスチックがついていて、こいつをはずさないとロッドが抜けない。ここが分かれ道。これがはずれない人はだんだんとあきらめムードが漂うことに・・・。

「回してはずす」というキーワードを頭にたたき込んでください。実際に実物を見ながらこのキーワードをヒントに考えればすぐにわかると思います。(意地悪?そうじゃなくって画像がないの・・・)

もうちょっと言葉で説明すると・・・。やっぱ、画像つくります。ちょっとまって。(今うろ覚えで画像作ってます。)・・・・できましたっ!!

かなりいいかげんだけど、伝わると思います。

ロッドはこんなふうにとまってます。ピンクのがプラスチック部品で、これをロッドの曲がった部分から先を軸にして矢印のように回します。これでロッドがフリーになってはずせます。まわす方向はいいかげんに再現してます。実物を見てピンクの部品の切れ目などを見て判断してください。

ここでの注意は、けっしてピンクの部品とロッドをひとかたまりとして捉えないように。ピンクの部品はロッドとは簡単にはずせますが、もう片方の板とはそう簡単にははずせません。

これは取付済みのロッド部分を覗き込んだところです。中央の四角い金属がアクチュエータロッドとドアロックロッドを連結しています。縦に2本のロッドがあるのが見えますね。
これが最終的に固定したところ。ステーとアクチュエータは付属のネジで固定。ステーとドアを止めたネジはもう少し太いためにステーの穴に通らず、ヤスリでステーの穴を広げて取り付けました。これ一本でガッチリ止まっているので問題なし。下部は両面がかましてあるのが見えてる。シンプルに取り付けました。
アクチュエータからの配線は車内に設置するドアロッくんの本体に接続しなくてはなりません。配線はもちろんドアの付け根を通ります。できるだけキレイに見せたいので、ドア内の配線すべてを車内に引き込んでいるゴムブーツを通します。いちどブーツの上下をはずして、針金なんかをケーブルに添えて通します。上の画像はドアの付け根を車内側からアップにしたところです。画像の破線のように配線が通っています。

上の赤矢印は、フェンダー内を通ったサイレンの配線をブーツの付け根から引き込んだところです。

サイレンの配線ですが、フェンダー内に裸のままのケーブルを通すとドアを閉めていても隙間から配線が見えてしまいますし、ハサミをつっこめば簡単に外から切られてしまいます。セキュリティのサイレンなので一応ちょっとだけ気をつかってあげます。ちょっと見にはわからない(?)ようにジャバラのチューブを被せてあげました。

それらの丁寧に通したケーブルを横目に、大胆&無造作にフェンダー内から車内に引き込まれているのはEVCのケーブルです。(笑)

これがエンジンルーム内のサイレンです。Z32ではこの場所が定番というか、他には隙間があんまりないですからねぇ。

サイレンからは、サイレンの信号線、常時電源、アースの3本が出ています。アースは適当に近くから取り、あと2本を室内に引き込んでいます。常時電源は直接バッテリーにつないでもいいんですが、エンジンルームをこんな細い線が、しかも一番右から一番左まで通っているのが見えるのはカッコ悪いと思い、やめときました。

あと配線したのは、アンサーバック用のハザードとドアオープンセンサー。ハザード配線は、メーターパネル左側のハザードランプスイッチの裏から取りました。ドアオープンセンサーは運転席足もとのヒューズパネルの向かって右にあるカプラーから取りました。(足もとの内張の裏にあります)ドアオープンセンサーの線は左右で2本ありますが、どっちにつないでもいいみたいです。(多分・・・)これらハザード&ドアオープンセンサーの配線はFALCONのサイトを参考にしました。詳しく知りたい方はこちらからどうぞ。

あとはイグニッション信号ですが、これはヒューズボックスのワイパーなどから取るか、IGNと書かれた所から取るか、いずれにしてもヒューズから配線できるお手軽パーツが売られていますので、これを使えばいいでしょう。

■取付後

快適さは申し分ないです。あとは、オプションのブランクキーを買って、リモコンをキー一体型にすればもっと快適かな。

でも、音がでかいです。開けるたびに「ガシャッ!」。閉めるたびに「ガシャッ!」。ちょっとスマートじゃないね。よし、これは後日対策しよう。(←もう対策案は用意済み)

この対策はDIY/デッドニングのコーナーにて紹介。

その後、早速黄色い帽子でドアロッくんのブランクキーを見つけ、その場でつくってもらいました!

これが一番スマートで実用的です。作ってヨカッタ。(o^_^o)