日記

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本(ミステリー中心)の感想とライブ(ジャズ&ロック)の感想が多いです。熱帯魚の飼育日記も兼ねてます。ミステリーの場合にはネタばれもあるので,ご注意下さい。(スタイルシート可の設定のもとでは,ネタばれ部分の文字は見えないようになっています。マウスで選択し反転させると読めます。)

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2005年9月

 秋

9月20日(火)

だいぶ涼しくなってきた感じがします。

今夜の寝酒はオーストラリアのヴィクトリア・ビター。Y君によるお薦めのビールです。ビターというほどではないですが,それなりの苦みがあって飲みやすいです。こういう感じのビールは夏の暑い時だと,もっとおいしいんでしょうね。

9月19日(月,敬老の日

休日出勤。“敬老”とはとりあえず,あまり関係ない日々。

寝酒にケストリッツァ・シュバルツ。ドイツの典型的な黒ビールということで,日本の(下面発酵の)黒ビールに近いのかなと思っていたのですが,意外と苦み(ロースト感?)が少ないです。日本のいわゆる“黒生”とか言われている黒ビール(僕の場合,普通のピルスナーで割って飲むことが多いのですが)なんかに比べても,すっきりしていて飲みやすかったです。

9月18日(日)

ライブ(contiレコ発)に行くかどうか最後まで迷って,けっきょく行きませんでした。読みかけの本がどうしても止まらなかった。

というわけで,浦賀和宏記号を喰う魔女』を読みました。浦賀和宏恐るべし! −−「僕が死んだ時、居合わせた人間達を僕が生まれたあの島に向かわせてください」そう遺言を残し中学生が自殺した。孤島を訪れた5人の同級生を襲う殺戮劇。死体には全て「逆さV」の記号が残されていた。−− 2作目『時の鳥籠』で少しだけ語られた安藤裕子(たぶん)が遭遇した事件の顛末です。これがアレだったのか!などと思うところ多々あり。3・4話目を飛ばしちゃったんだけど,そこにも伏線とか張ってあったのかもしれません。途中,カニバリズムがどうとか魔女(たぶん「安藤=魔女」なのですね)がどうとか衒学的な話題が登場人物により語られるので,ちょっと京極夏彦風だなと思いました。ただし,このテーマは本格ミステリとしてのプロットやトリックなどとは直接の関係がないようで,単なる背景として出てくるだけなんだけど,なのに最終的にはミステリー部分まで食ってしまってます。一応,“便乗犯罪”とか本格的なトリックも使われているんだけど,目立ちません。しかし,よく考えると,とんでもない物語ですね(読んでいてもそれほど気になりませんが)。まあいいや。で,それはそうと,安藤直樹の父親は誰だったんでしょうね?

おまけ: 誤植だと思うところを発見。244ページ「父親はギリシャに進駐していたギリシャ軍の軍医で」。ギリシャに進駐していたんならギリシャ軍じゃないですよね。「イギリス軍の軍医」が正解。まあ大したことじゃないですけど。

寝酒にデュシェス・ド・ブルゴーニュ。ベルギーのレッドビール。それほど酸っぱくはないけれど,ローデンバッハ・クラシックより少しだけ癖が強いような気がします。やっぱりこっち系のビールが好きだな(毎日だと飽きるだろうけれど)。

9月17日(土)

三雲岳斗旧宮殿にて』を読了しました。連作短編集。−−消えた肖像画、失踪した令嬢、石像の右腕だけが後に残され、遺言書を入れた風変わりな箱は持ち去られた──異能の師匠(マエストロ)レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノの宰相ルドヴィコ・スフォルツァ、才媛チェチリアとともに、不可解な謎、奇妙な事件に挑む。そして三人を待ち受ける運命は!?−− 『導士さま』シリーズ(←コメディは向いてないんでは..)と同じ作者ですよね? それはさておき,本格ミステリとしても手堅い作品が揃った短編集と思います。ルネッサンスという時代に本格ミステリをどう合わせるかというのは難しいだろうと思いますが,ストーリー展開なども時代背景から浮いておらず違和感は感じませんでした。まあトリックなど多少は強引かなと感じるところもありましたが。例えば2話目とかそんなにうまくいくものでしょうか。『本格ミステリ2005』にも収録された「二つの鍵」は,凝った作りの佳品だと思いますが,“利益の最大化”問題として解くのは確実性に欠けるような気もするし。そのために例のスケッチが生きてくるのでしょうが,少し納得いかず。最後の作品は○○トリックだけかと思ったら,それだけではなかったので,感心しました。

寝酒にシークストンのオールド・ペキュリア。酒屋ではオールドエールと書いてありましたが,それほどアルコールは強くないみたいです(5.6%)。そこそこの苦みがありますが,ホップの感じがあまりしません。わりと薄味なようなそうでもないような(熟成させたせいか)。

9月16日(金)

仕事が進んでいるんだか,いないんだか。ぱっと形になる仕事だとわかりやすいのだけど。

寝酒はボステールスのトリプル・カルメリート。カルメル修道院のレシピを使ったビールで,1998年世界ビール大会(というのがあるそうです)の金賞だそうですが,僕が少し苦手な味が濃くて甘みが後に残るタイプ。きついので2/3だけ飲んで後は冷蔵庫に。残りは翌朝飲んだけど意外においしかったです。普通のビールだと気が抜けてうまく感じないんですが,こういうタイプのやつは大丈夫なんですね。

9月15日(木)

一週間,時間が経つのが早すぎ。

寝酒にサンルイ・プレミアム・ファロ。砂糖を入れて二次発酵させてますが,甘すぎず飲みやすいです。店に1本しか置いてなかったけれど,また入荷したら欲しいです。

9月14日(水)

そういえば衆議院選挙も終わったことですし,今更ながらちょっと感想や気が付いたことを少々。結果の是非には特に触れないことにして(←けっきょくどう判断していいのか分からなかったし...),まず自民党と民主党の二大政党に関して,僕が予想していたほど得票率では差がつかなかったなという事。選挙前のマスコミやウェブ上の意見をみてると,もっと圧倒的な差がつくかと思っていました。

もう一つ,興味深かったのは,(個々の選挙区ではなく日本全体あるいは地方ごとでみると)得票率と実際に小選挙区で得た議席数の比率が思っていた以上に差がついたという事です。もちろん,得票率の差がより獲得議席数の差に反映する小選挙区という制度の性質によるというのは当たり前ではあるんですが,それにしても差がつきすぎだなあと感じました(特に関東地方)。考えてみると,小選挙区制においても,選挙区ごとに投票の傾向が大きく違えば,議席数の比は得票率の比により近付くことになるわけです。極端な話,ある選挙区では全員がA党に,別の選挙区では全員がB党にというように投票がされた場合,議席数と得票率の比はほぼ等しくなるはずですよね。逆に,全ての選挙区で各政党の得票率が等しくなっていたならば,得票率の差の大小とは無関係に一番得票率が高かった政党で全議席が占められるはずです。というわけで,今回の得票数と獲得議席数から判断するに,後者のほうにより近い状態だったと。さらに推測するならば,(一部選挙区を除き)選挙民は各候補者の個人的な能力(直接的な実行力あるいは地域との関連性など)ではなく,政党(もしくは首相の方針を支持するか否か)によって投票者を選んだ傾向が強かったんだな,ということですよね。もちろん,そんなところから推測する必要も多分ないんでしょうけど,なぜこんなに得票率と議席数が違うのか考えていたら,ついこんなとこまで推測(想像?)を進めてしまいました。まあ,頭の体操みたいな‘戯れ言’だと思って下さい。

他にもいろいろ考えてはみたのですが,どれもまた大したことじゃないんで省略します。個人的には興味深かったんですけどね。

中野坂上の酒屋・藤小西で,外国産ビールを6本購入。ここはやっぱり種類が多いですね。種類ごとの内訳はベルギー3(ランビック,アビィ,レッド),ドイツ2(アルト,シュバルツ),イギリス1(オールド・エール)です。重かった。寝酒として飲んだのは,ハンネン・アルト。アルト・ビールというのはドイツのデュッセルドルフ周辺で作られるビールで,低温で発酵させた上面発酵ビール(普通は常温で発酵させる)らしいです。最近やっと,上面発酵と下面発酵の味の違いみたいのが分かってきました(←おいおい!)。うれしいです。

9月13日(火)

昨年度から事務手続きが複雑化して面倒くさいです。まあそれはいいとして,とにかくスピードアップが大事ですね。「予算の遅れ→非効率化」ですよ,多分...。

Tさんから宅配便が届きました(ありがとうございます)。留守にしたりで10日近く受け取れずに,心配など掛けてしまいました。宅配業者の人も面倒くさかったと思うけど,客仕事だからということもあるけれど,「遅くなってすみません」と感じがよかったです。

週末に洗濯ができなかったので,洗濯物がたまっていました。今晩遅くになって,ようやく洗濯しました。ためてしまうと,けっこう面倒くさいです(当たり前か)。

今日の寝酒はサミュエル・スミスペール・エール。他のペール・エールと比べて,色はそんなに濃くないですね。苦さもそれほど強くはないような。ビールのストックがだいぶ少なくなったので,明日また買わなくてはいけません。

9月12日(月)

旅行(&ライブ鑑賞)の疲れはそれほど出ていません。もしかしたら明日から出てくるのかもしれませんが。一般的に,体力の低下が気になるのは30歳を過ぎてから,というのが多いんでしょうか?

寝酒にレフ・ブロンド。ベルギービールとしてはわりとよく置いてあるほうですよね。前に飲んだ時はそれほどおいしいとか感想を持たなかったのですが,今回飲んだらとてもおいしく感じました。以前は「ベルギービール=甘くて酸っぱい」という先入観みたいなのがあって,「苦くて普通」などと感想を持ったんだと思うけど,最近は3日に2日は飲んでいるので,味の違いとかも多少は分かってきたようです。

9月11日(日)

せっかくここまで来ましたから,いろいろと寄り道。

午前中はホテル(茶臼山の隣)近くの四天王寺に。聖徳太子が建立した古い寺。観光客が少なめでゆっくりできます。そういえば高校の時の日本史資料集に伽藍配置の四天王寺式(一番単純)というのが載っていたのを思い出しました。

大阪城にも行ってみました。とても敷地が広い。天守閣は思ったほど大きくは感じませんでしたが,周りが広すぎるからでしょうか。天守閣の中にはエレベーターまであるのですね。大阪の陣に関する展示を中心に見て回ります。大阪の陣の時には,先ほどの茶臼山に家康の陣があったんだからと思うと,戦場の規模の大きさがよく分かります。豊臣秀吉物語のビデオもやってましたが,そちらはスルー。話の主な内容はたぶん知ってるだろうし,知らない話があってもそれほど重要じゃないかな,などと。

大阪城の外ではアマチュアバンドがいっぱい演奏してましたが,すごい過密状態でした。音が被さりまくりで何が何だかよく分からないのでは...

移動の途中では,山田風太郎お庭版地球を廻る』を読んでました。忍法帖短編集の例のシリーズの1冊です。レベル高し。まず「お庭版…」がすごいです。忍法帖かといえば忍法帖なんだろうけど,幕末ものにも近いイメージ。果たしてどこまで実話か?(笑) 「厠…」は... 「さまよえる忍者」は...と考えてみると,捻りのきいた山風作品の中でも特に,変わった作品が揃った短編集です。変わり種が読みたい人にはけっこうお勧めかもしれません。

京都に出て,まずは教王護国寺(いわゆる東寺)を観に行きました。ここも。こちらは応仁の乱の舞台でしょうか。時間が遅かったので,中まではギリギリ拝観できませんでしたが,外から建物をじっくり観れたのでよかったとしましょう。

京都駅近くの有名ラーメン店・新福菜館で早めの夕食。真っ黒い汁のラーメンでしたが,見た目から想像したよりはけっこうあっさりしていました。もちろん薄味ではないですよ。ありきたりな感想ですみませんが,おいしかったです。肉もわりと多め。隣の席で座ったおっさんが食べていた‘付け出し肉’もおいしそうでした。

京都に関係ないけど,新幹線の中ではシメイ・ブルーを飲みました。アルコール9%はやっぱりきつかったので,本を読んでいる途中でぐっすり寝てしまいました。したがって,山田風太郎『お庭版地球を廻る』の最終話だけは,数ページだけを残してまだ読み終わっていません。


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