日記

前の日記 リスト・索引 読書 音楽 熱帯魚 歴史) 後の日記

本(ミステリー中心)の感想とライブ(ジャズ&ロック)の感想が多いです。熱帯魚の飼育日記も兼ねてます。ミステリーの場合にはネタばれもあるので,ご注意下さい。(スタイルシート可の設定のもとでは,ネタばれ部分の文字は見えないようになっています。マウスで選択し反転させると読めます。)

日記の色分け  読書:グレー 音楽:ピンク 生物:グリーン 歴史・地理:ブラウン
 (スタイルシート対応の場合)

2005年11月

それもたぶん一つの夢。

11月10日(木)

午前中に積み込み準備。トラックで荷物を配送。明日の午前中には高知に着くらしい。長距離輸送はすごいなあなどと,なんとなく思う。

午後はシンポジウム。なかなか盛り上がる(といえば語弊はいいが,要するに意見がすれ違う)。けっこう怖い。やっぱり,当事者にはなりたくないかな。ご苦労様です。

夕方より懇親会。1次会は薩摩黒豚の店で会費6000円だったっかな? まずまずの盛り上がり。シンポジウムでは聞けなかった本音がどんどん出てきて面白い。「○○なんてしなくていいから○○者が○○したいと言うんなら○○させればいいんだ」(一応伏せ字)などと某関係者談。

二次会は5人だけとなってしまったが,こっちはこっちで,また別の意味で盛り上がる。某先生の指導の話。院生は飲み会になるとみな愚痴で泣き出すとか。まあ,「教官とは乗り越えるものだ」という意見に,とりあえず賛意を。

11月9日(水)

新宿の作業服店で,安全長靴と作業用の雨合羽を購入。安全長靴はつま先部分が固くなっていて,何か落としても安全。かっこいい! というわけで,来週はいわゆる‘3K’職場に行ってきます。(高収入・高学歴・高身長ってやつですね。)

See you in a dream』(中村八大名曲集)のレコ発ライブに行きました。メンバーはさがゆきvo, 大友良英g, 渋谷毅p, 関島岳郎tuba, ほか。中村八大といえば「上を向いて歩こう」の作曲者ですね。他にも聴いた事がある曲がいくつかありました。さがさんのヴォーカルはなんというか,声を置いていくイメージを感じました(ハードな曲の場合は別ですけど)。凄かったのはやっぱりラストの2曲かな。特に「太陽と土と水を」は初期のボンデージフルーツ(1st-2ndアルバムにさがさんが参加)を思わせるようなハードな歌唱(・演奏)。実は八大さん自身が歌ったオリジナルも凄い曲で,それほど変わらないとのことですが,後で聞いてみるとやはりCDのほうはライブに比べるとちょっと穏やかめ。「どこかで」はフィールド・レコーディング付きで聞いてみたかったですね。アンコールはこれもまた名曲「夢で逢いましょう」でよかった。タイトルから森博嗣の『You may die in my show』をつい思い出してしまい...

 演奏もとてもよかったですが、MCもかなり笑えました。大友さんって独特の雰囲気があって面白いです。「まずは中村八大さんの曲から...」(←全曲そうだって) さっそく、さがさんからツッコミが入ってましたが,毎回「中村八大さんの曲で」と繰り返すジョークのつもりだったとの事。でも、終盤は言うの忘れてましたよね。そういえば,大友さんと渋谷さんは今回が初共演だとのこと。けっこう意外でした。

今日の寝酒:ビンタン(インドネシアのピルスナー)。癖がなく日本のビールとよく似ています。

11月8日(火)

今日も本郷に。人手不足はどこでもやっぱり問題かな。で,じゃあ自分がどうかといわれるとまたちょっと...。問題多し。

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー』を読了。かなり捻くれたセレクションです。??・密室・犯人当て(読者への挑戦状)・奇妙な後味といったテーマ別に3編(英・米・日)ずつ揃えています。小泉八雲「はかりごと」:小泉八雲にこういう一編もあったというのは興味深かったです。どうでもいいけど,‘侍’と‘主人’は同一人物だと思うけど,ちょっと紛らわしい。ノックス「動機」:トリックは聞いたことがありましたが,これでしたか。西村京太郎「白い殉教者」:トラベルミステリだけではないということで。舞台がH公園というのが...(何でもないです)。クリスピン&ブッシュ「誰がベイカーを殺したか」・中西智明「ひとりじゃ死ねない」:叙述トリック! ボルヘス死とコンパス」:これだけは昔読んだことあり(『伝奇集』はお勧め)。アルゼンチンの現代文学作家ですが,幻想小説が多く,好きな作家です。前半はどうかとも思いましたが,トータルではけっこう満足しました。ひと味違う目の付け所がよいですね。

本題とは関係ないですが,各章に挿まれたエッセイで,クリスチアナブランド自宅にて急逝』が高く評価されているのがうれしかったです。僕もアレはすごい傑作だと思っていますから。『はなれわざ』や『ハイヒールの死』も文庫化もされたことだし,もっとブランド人気が上がるといいな。

このところの懸案だった,マセマティカのプログラムがやっと動くようになりました。これから追い込みですよ。がんばれ。

今日の寝酒:サミュエル・アダムス・ボストンラガー。アメリカNo.1の地ビールらしいです(基準は何?)。普通のラガーかと思いきや,けっこうめだつ独特の酸味があります。人によっては気になるかもしれません。個人的には酸っぱい系は好きなんで,もちろん可です。

11月7日(月)

午後より本郷に。いろいろ大変だあ!

幡ヶ谷でビールを買って帰りました。とりあえず,今夜はベルビュー・クリークを。サクランボをつけ込んで二次発酵させたベルギーの自然発酵ビールです。冷やしておいしい。

マセマティカで作ったシミュレーションのプログラムがやっぱり動かない。何ででしょう? こんなところで時間ばっか浪費したくないなあ。

先日新しく買った口琴も,だんだん自分の思ったような音が出せるようになってきました。

11月6日(日)

『法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー』を読み始めましたが,収録作品があまりピンとこなかったので(悪くはないですけど),後まわしに。

阿部和重インディヴィジュアル・プロジェクション』を読みました。表紙(写真)がエロいとの評判だった本ですね。あれはイメージ映像? いわゆる‘純文学’系の作家(前回の芥川賞受賞作家だしね)ではあるんですが,中身はわりとハードボイルドな感じ。ストーリー展開に飲まれて一気に読めてしまいました。途中から主人公が混乱してきてわけが分からなくなりますが,そこら辺にこの話の主題みたいなのがあるんでしょうね。しかし最後のエピローグは何でしょうか。あれでさらに混乱(解説で東信紀がいろいろ書いてますが,分かるような分からないような)。文学的実験ということなんでしょうか。

11月5日(土)

パソコンの使いすぎで,目が疲れたのと肩がちょっと痛いのが気になります。なるべく週末は休みを入れたいところなのですが,なにかと...。

今日の寝酒:アインベッカー・ウルボック・デュンケル。濃色のボック(ドイツの高アルコールラガー)です。前にヘル(色が薄い)を飲みましたが,今回のデュンケルはより色が濃くて,いわゆる‘黒ビール’っぽい味がしました。

11月4日(金)

先月はいろいろありましたが,何となくもう落ち着いた感じかな。

今日Aさんから聞いた楽団恋話ネタは面白かったです。

今日の寝酒:イエーバー・ピルスナー。ドイツのピルスナーの中では特に苦いという噂を聞いていたのですが,想像したほどではなかったです。すっきりとした苦さというところでしょうか。ピルスナータイプのビールとしてはかなり好みの味です。

11月3日(木,文化の日

新宿で夕食を食べた以外は,ぼうっとしながら本を読む休日でした。

関田涙七人の迷える騎士』を読みました。−−猫の死体と奇怪な暗号。文化祭のミスコン会場を地獄に変えた鏡の殺人。目まぐるしく起こる密室殺人に仕掛けられた巧妙な罠。白雪姫の物語どおり殺戮を繰り返す「スノウ・ホワイト」の正体とは?−− 学園祭(←これもかよ。浦賀和宏『学園祭の悪魔』を読んだばかりなのに...って関係ないか)でおきた七人の殺人事件という道具立てはけっこう期待してたのですが,読み終わっての感想は惜しいけどちょっと“いまいち”。あいかわらずの凝った挑戦状など見所はあるのですけどね。やっぱりジェンダーのネタがうまく生きていないんじゃないかな。叙述トリックは基本的に僕も好きなんだけど,ちょっと不自然というか,何となく‘すっきりとだまされた’感がありませんでした。文章の読みづらさがそれなりに解消されたのは○。話の記録者(主人公の弟)が腕を上げたのですね。さすが中学生。シスコンも多少は解消されたのか? 次の3作目ですが,本屋であらすじを読んだ限りでは,けっこう期待大です。

今日もアルコールはなし。

11月2日(水)

職場では喫煙に関するアンケートを作成中。なかなか複雑な問題があって考えさせられますね。

今日は久しぶりの休肝日。

11月1日(火)

とりあえず一言。おまえは馬鹿か! さあ,一喝してすっきりしたところで,今日は夕方から本郷に。

小林泰三海を見る人』を読了。ハードSF短編集。科学的というか数学的といった印象の作品が7編揃っています(以下ネタばれ注意)。「時計の中のレンズ」:遠心力が働く世界から引力が働く世界への旅。一番気に入った作品。どうしても西島大介の絵が頭に浮かんでしまいます。主人公が少年だからでしょうか。蝙蝠羊がなんとなく可愛いっぽい。「独裁者の掟」:叙述トリック? この手の時系列をずらす手法って,ミステリにもあるけど,やっぱりSFの方が本場なんでしょうかね。「天国と地獄」:遠心力こそが重力である世界(地面に固定していないと飛ばされる)って,なかなか意表をつかれました。「キャッシュ」:僕の中では,一番SFというイメージに近い話。「母と子と渦を旋る冒険」:主人公の名前が純一郎君。つい,どこぞの首相が頭に浮かんでしまって...。話自体は複雑でよく分かりませんでした。「海を見る人」:美しい話系なんですけどね,なんとなく納得いくようないかないような...。カムロミが海に飛び込んだのは,やはり自殺なんでしょうかね。「門」:ラストのネタとかはどっかにありそうな気もしますが(タイムパラドックスではないけれど手塚治虫の某作品とか),気に入った作品の一つ。(僕のイメージとしては)SFらしいSFといったところ。

今日の寝酒:よなよなエール。久しぶりに日本の地ビールです。ペールエールタイプかな。ちょっと生臭い感じのホップの匂いが,いわゆるアメリカン・ペールエールらしいです。


 前の日記  後の日記