日々の記録

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本(ミステリー中心)の感想とライブ(ジャズ&ロック)の感想,熱帯魚の飼育記録なども兼ねてます。ミステリーの場合にはネタばれもあるので,ご注意下さい。(スタイルシート可の設定のもとでは,ネタばれ部分の文字は見えないようになっています。マウスで選択し反転させると読めます。)

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2006年8月

モラル・ハラスメント...(本ページとは特に関係ありません)

8月10日(木)

昨夜,母方の祖母が亡くなる。八十九(数えで九十)歳。まあ長生きしたよね。

そんなわけで,安全衛生の仕事の引き継ぎをしてから,急いで帰省の準備。もう夏休みシーズンに入っているため,なかなか仕事の相手に連絡が付かず,出発できたのは3時になってから。

車中で,山田正紀ミステリ・オペラ』を読了。−−昭和13年の満州と平成元年の東京。50年の時空を隔てて、それぞれの時代でおきる奇怪な連続事件。本格ミステリのあらゆるガジェットを投入した畢生の大作−− 「歴史とは何か?」というのが大きなテーマのようです。本格ミステリの要素は豪華絢爛というか,とてもふんだんに盛り込まれてはいるのですが,謎解きとかそういうのはあくまで‘従’(物凄いトリックがあるわけでもないし)。作中に出てくる「探偵小説でしか語られない真実もある」の言葉のように,本格ミステリの性質を活かしながら,合わせ鏡の形で‘何か’を語るというのがこの大作の読みどころでしょうか。昭和13年満州のくだりは手記の形になっているため,旧仮名遣いに慣れていない人はちょっと戸惑うかもしれませんね。僕の場合は三田村鳶魚とか石川淳とかの本で読み慣れているせいか,途中まで旧仮名遣いであることも気が付きませんでした。どうせだったら旧漢字も使ってくれればよりよかったのにとも思いますが,無理ですかね。 さて後書きによると,作者は入院中に朦朧としながら本書を書き進めたらしい。自分なりの構想があって書けたわけでないため,読み直したくないとまで書いてあります。それでこの内容!とは,恐るべしです。

6時半に長野着。家に電話したところ,通夜が今終わったとのこと。長野の通夜は簡潔(たいていは故人宅に親戚や近所の人が集まり和尚さんが読経して終わり)なので,明日の告別式が本番とはいえ,もう少し早く出られればよかった。まあ職場の性質上,またタイミング的にも,仕方がないんだけどね。

在りし日の祖母をしのんでささやかな会食。

8月9日(水)

明け方は強い雨。ベランダのロタラ水上葉化計画も先延ばしになりそう。

午前中はパラパラと雨が降り続いていたが,午後からは晴。きれいな青空ものぞく。台風一過ってやつなんだろうけど,あまり台風が来たという気もしないんですがね。房総の方では被害もあったようですが。

夏休みに入ったのか,なかなか人に連絡が付かず。金曜と休み明け(水曜)の巡視は可能なのか?

グッピー水槽の水換え作業。水が薄茶色に濁っているし。

寝酒にブリッジポート・インディア・ペールエール。苦め。アメリカのホップの味。

8月8日(火)

長野の実家より,祖母がいよいよ危ないとの連絡が入る。ちなみに父は仕事仲間?と中国旅行中らしい。まったくこんな時に...。

珍しく社会ネタ。 (1)長野県知事選終了。今回の選挙では“議会・市町村との対立”と共に,“公共事業”が大きな焦点となったように報道されています。そこで,新知事(「私は金を持ってこれる」発言あり)により長野県がまた元に戻ってしまうのは残念などという意見が,いろいろなところで(特に都会では)聞かれるわけですが,どんなもんでしょう。地元に金を落とす(労働者がそこで買い物すればそれは商店の収入になり税収も増える)という意味では,公共事業自体は地域経済にとって本来歓迎されるべきものでしょう。特に国からの大きな補助が期待できれば。ただその過程におこり得る不当な搾取(実際にあるかどうかは別として)に対して住民が強い不満(不信)を感じているならば,必ずしも元に戻ってしまうとは限らないのではないでしょうか。6年間の激動を越えた結果,県政を見る住民の目は以前より確実に厳しくなっていると思うんですけどねぇ。いや,長野県出身者としては,以前とは変わっているはずと思いたいのですが。

それはそれとして,郵政「造反組」だった候補を自民党が支援ということは,もう禊ぎ(?)は終わったってことなんでしょうかね。もしかして次の参議院選挙では,他の人達の自民党復帰もあるのかもね。

(2)2006年度版労働経済白書が出たそうです。共同通信によると「正社員との収入格差拡大」って,おい! 正規雇用職員の給料は上がるのに非正規雇用の給料が下がったのなら,確かに収入格差拡大ですけれどね。そんなことは書いてないよ。毎日新聞の「非正規雇用が増加し所得格差が拡大」だったらわかります。はい,揚げ足とりってことは承知してるんですけどね(やっぱ見出しとはいえ正確に書いてほしいななんて思ったわけです)。それから,非正規雇用が増加が結婚の減少に繋がっているという解釈はどうなんでしょう。仕事も結婚も‘自由な時間’の妨げになるから‘ほどほどに’したいって人が増えた可能性もありますよね。ちなみに僕が○○していないのも読書やライブに行く時間を減らしたくないからですね。けっしてできないからではありません(←本当かよ 笑)。もちろん,子供を育てることを考えれば,白書の解釈もそれなりに納得はできます。ただ別居より同居のほうが経済的には助かるだろうと...。

(3)人事院勧告が出たらしいです。国家公務員給与,2年ぶり据え置き。今年から従業員50〜99人の企業も比較対象になったのですが,一応景気が上向きで民間企業の給与が上がったぶん,プラマイゼロで都合よく変化なしと。何となくできすぎのような気もしますが,「統計なんてデータの使い方次第でいくらでも好きな結果が出せるから」とのNさんのコメント。ごもっとも。まあ,水準自体は妥当なところだと思いますけどね。一般的な評価としては「公務員給与改革がまた進んだ」(付記:8/9の読売社説参照)ってとこだろうけど,たぶん国家公務員にしてみたら「減らさずにすんでよかった」というのが正直な気持ちだと思うな。 で,今や公務員でもない僕がなぜ人事院勧告を気にするかといえば,うちんとこにも連動するんだよ! どうせ比較するなら私大と比較してほしいよね(って,いずれにせよリストラ要員orz)。

リストラ対策として,来年は生物分類技能検定でも受けてみようかね。出題例を見たけれど3級は今の知識でも十分いけそう。なので,受けるとしたら2級(水生生物編)かな。合格率10〜20%と,わりと狭き門。がんばれ俺。

「受け身体質のキクバリスト」と認定されました。長所は「優しくて親切」。短所は「主体性にかけ」「優柔不断で」「存在感が薄い」...。はいはい。Aさんにもそのとおりと言われました。

ウナギのデータ見つからず(片づけをしたせいで書類があちこちに)。どこいった!? ていうか,デジタルデータもあったはずなのに。

寝酒にクーパーズのオリジナルペールエール(オーストラリア製)。相変わらず,真夏だというのにエールばっかり。まあ冷房の中にいたら真夏も何も関係ないしね。

8月7日(月)

また1匹,ヌマエビ小卵型が死亡。手で掬い上げるとぴくぴく足が動くだけ。手を離すと,底に落ちる前にヒナハゼがすかさずバクッ! なんだ,やっぱりやればできる子だったようです。飲み込めるサイズではないので当然エビは跳ねて逃げていきましたが,どうやらトドメ。でも,小型個体のほうは相変わらず無事にヒナハゼの目の前をうろつき回っているわけで,餌とは認識されていないようですし,ヒナハゼが何をもって餌と認定するかについては,どうもよくわかりません。いずれにせよ,エビの味を覚えてはほしくないかな。

フランボワーズ・ランビック・ゼリー,Aさんに試食してもらったところ,味の方はわりと好評。よかったよかった。次回はもう少し手際よく作ってみましょう。

宇山日出臣(元講談社編集者)死去のニュースは,本格ミステリ好きとしてはやっぱりショックですね。ご冥福を。

寝酒にオハラズ・アイリッシュレッド。アイリッシュエールの味というのがわかってきたような。ちょっと生臭い(←語彙不足すみません,悪い意味ではないです)感じもするんだけど,アメリカンエール的なソレとは違うっぽい。

8月6日(日)

眼精疲労がたまっているので,ゆっくり休む。いつものごとく夕方近くになって動き出す。本当はもう一つ似非ビオトープを作りたかったのだけれど,今日残された時間も残り少ないので仕方ない。(←はいはい,単なるバカですみませんねorz) まずは目白田中屋へ。今日もビール5本(ベルギー・英・愛・米・日)を購入。池袋で夕食を食べた後,ジュンク堂に。先日あれこれ買ったばかりで,さすがに今日は何も買わず。あまり積ん読本ばかり増やしてもしょうがないし。ビールに関する本をぱらぱらと見た程度。しかしワインの本ばっかなぜこんなに...。

山手線で新宿まで一周しながら,山田正紀『ミステリ・オペラ』を第七章途中まで読む。まだまだ先は長い。

前日に買ったラズベリージャムと今日買ったリンデマンズ・フランボワーズ(ラズベリーを漬けこんだベルギービール)を使ってゼリーを作ってみました。それだけだと少し味がきついかと思い,ベースにはカゴメ野菜生活100紫の野菜を用意。まず紫の野菜60cc・水60ccにゼラチン粉(250cc用)と砂糖4gを混ぜ,レンジで40秒加熱します。ティースプーン2杯のジャムを入れてよく溶けるまでかき混ぜます。さて,ここにすぐビールを入れると炭酸がぜんぶ逃げてしまうと思い,冷えるまで待ってビールを入れたのが,今思うとちょっとした軽率だったかな。冷やしすぎたのか,紫の野菜+ジャム部分だけ先に固まってしまい,後から加えたビール部分とうまく混ざってくれません。しょうがないので,スプーンでぐちゃぐちゃにかき回した後,熱く溶かしたジャムを流し込むという荒治療(ジャム自体が固まる性質があるから)に。まあ,何とか形にはなりました。

余ったリンデマンズ・フランボワーズを寝酒に。といってもアルコール分2.5%なんで,まっ,軽いもんではありますが。

8月5日(土)

夜が明けるまで職場でパソコンをいじっていたので,疲れて日中は爆睡。

ベランダの似非ビオトープに,60cm水槽で余った水草(ロタラ・インディカ)を植えこむ。何日ぐらいで水上葉になるのかねえ。冬越ししたロタラは,水上葉化していても,まだ蕾とかもできそうにない。栄養状態が悪くなければ,秋になれば花が咲くんだと思うけれど。

60cm水槽の水温が28℃を越えたため,慌てて冷却用ファンのスイッチを入れる。ヌマエビ小卵型(南部群)の2.5cm個体が白くなってひっくり返っていた。助かりそうもないので,可哀想だがエタノールにつけて標本に。ミゾレヌマエビやヌマエビ小卵の小型個体はやはり無事。同じヌマエビ小卵型と思っていても,実は大型と小型とで別種だったりね。そんなこともないか。

新宿の紀伊国屋にて,文庫本をいろいろ購入。古川日出男『アラビアの夜の種族』(全3冊)・池上永一『レキオス』・加納朋子『コッペリア』・鹿島田真希『二匹』・中原昌也『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』・澁澤龍彦(編)『夢のかたち』。5000円を超えたので郵送もできますとのことだったけど,そのまま持ち運んで地下鉄に。今は雑念が多く部屋だと読書に集中できないため,電車の中で読書をすることにしたわけだ。なぜか電車に揺られていると読書しやすいんだよね(他にすることがないからか)。といっても,今日買った本を読むわけでもないのだけどね。先週から少しずつ読んでる山田正紀『ミステリ・オペラ』,長くてなかなか進まないんですよ。

新宿→(丸ノ内線)→大手町→(東西線)→西船橋→(JR総武線)→秋葉原→(JR山手線)→上野→(JR常磐線)→北千住→(日比谷線)→銀座→(丸ノ内線)→中野新橋のコース。大手町で乗り換えたのは失敗でしたね。西船橋駅内の輸入系食材店で買い物(チャイ用紅茶・ラズベリージャム・チーズ)。そういえば,途中,市川とか新小岩辺りで浴衣を着た若い人がいっぱい乗ってきたけど,何かあったの?

おかげで山田正紀『ミステリ・オペラ』は上巻の第五章まで読めました。

休肝日。

8月4日(金)

人の恨み(ってほど大げさなものではないかもしれないけど)はなかなか抜けないものです。なぜ今になってかはよくわからないけど,1年半だか2年だか前のことを思い出したとのことで,こちらまでおかげで‘もらい泣き’ならぬ‘もらい怒り’。

寝酒にスパーテン・オプティマトア。“ator”で終わるドイツビールはダブルボック のルール。

8月3日(木)

涼しかった昨日までとはうって変わり,今日からようやく夏らしい暑い日に。水槽用冷却ファンも,これからが稼働本番。

夜は本郷に。三丁目駅近くのコンビニで,久しぶりにヤングキング・アワーズを発見。どうやらうちの近所のコンビニに置いてなかっただけらしい。もちろん軽く立ち読み。懐かしかった。

寝酒にダブル・エンギエン・ブロンド。ベルギーのストロングエール。夏とはいえ,夜寝る前にじっくり飲むには,濃厚なビールもよいね。時間がたって多少生ぬるくなっても,おいしく飲めるし。

8月2日(水)

夜,M君とテレビでボクシングの試合を見る。M君と違って,僕の場合最初は見るつもりはなかったんだけど,何となくM君に引きずられてしまった。で,判定は,ホームで有利(これの是非はもちろんあろうが)ということを考慮すれば,まああり得る話かと。個人的には,劣勢だったと思うけどね。それよりも,勝って泣いているシーンとかは,何だかんだ言ってまだ10代と思って,ちょっとほほえましく感じた。今までの印象が悪すぎたからねぇ。

……というのは前ふり。僕の興味は,奥さんとの待ち合わせをほっぽり出してテレビを見ていたM君は,家に帰った後でどのくらい怒られるのか,ということにあるんだけど。

今日のビール:ボクシングを見ながらローリングロック(アメリカン・ラガー)。これからのシーズン,この手の薄味ビールをがぶ飲みするのが美味しくなるのかな。 寝酒はハイネケン・ダークラガー。ちゃんとオランダ製ですね。‘ロッキー山脈の湧水で作られるビール’がウリのはずのク○ーズが中国製(いくらなんでもロッキー山脈の水を中国まで輸送して作ってるわけじゃないよね)というのとは,大きな...。

8月1日(火)

朝,60cm水槽で,ヒナハゼが死んだヌマエビの腹部を丸飲みしているのを発見。どうやら‘やればできる子だった’ことが判明。とはいえ,被害者は弱って白くなっていたヌマエビ小卵型(南部群)らしいので,おそらく死んだ後で食いついただけなんだろうけど。状況証拠としては,死んだエビはわりと大きめの個体らしい(パーツの大きさから判断して)のに,より小型のヌマエビ(1.3-1.7cmサイズ×5)がすべて生残していることをあげればいい。ミゾレヌマエビのほうも生き残っているし。まっ,ヒナハゼの口が小さいエビを飲み込めるほどには大きいということは確認できたわけで,それでも食べないということは,それだけヒナハゼが大人しいということなんだろうと考えた次第。

さて,ヌマエビ小卵型であるが,大きい個体より小さい個体の方が暑さに強いということがあるのだろうか? 小型個体は5匹中4匹が体色透明,1匹が多少怪しいという状態なのに対し,大型個体は3匹とも体色が白く濁ってしまっている。 ちなみにミゾレヌマエビのほうは,まだ体色が濁った個体は出ていない。 トゲナシ? 言わずもがなでしょう(だから好きなんだってば)。

今日は本郷に行く予定だったのが,行かなくてすんだので,ビールを買いに目白田中屋まで行ってみる。この店,名前はよく聞いていたけど,行ったのは初めて。予想以上に外国ビールの品揃え豊富なのでびっくり。レアそうな,けっこう高いやつもありました。もっと前から行ってみればよかった。ベルギー・独・愛・蘭・豪と5本購入。

で,寝酒にオハラス・アイリッシュ・スタウトを飲む。レッドエールと間違えて,隣にあったコレを買ってきちゃったんだけど,これはこれで美味しいんで。


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