日々の記録

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本(ミステリー中心)の感想とライブ(ジャズ&ロック)の感想,熱帯魚の飼育記録なども兼ねてます。ミステリーの場合にはネタばれもあるので,ご注意下さい。(スタイルシート可の設定のもとでは,ネタばれ部分の文字は見えないようになっています。マウスで選択し反転させると読めます。)

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2006年9月

結局のところ,自分を正当化する発言というのは,ことごとく自己満足にすぎないと僕は開き直ってはいるけれど,でも自分の中で自分を美化したいという誘惑にはいつも強くかられてしまうので複雑な気持ち。

9月10日(日)

大学の同級生のお見舞いに行く夢を見ました。同級生だったのは確かなんだけど,果たして誰のお見舞いだったのか,後で思い出してもあやふやだなー。一緒に行った何人かのうち一人は覚えているんだけどね(メールもらったきり,返事出すの忘れていてすみません)。

夕方より新宿・池袋に。新宿ではいつもの店(もちろん安めのチェーン店)でスパゲッティ。

本屋を2軒回って池袋のジュンク堂へ。ユリイカの西原理恵子特集を買いに行ったはずが,けっきょく買ったのは特集・菊池成孔。他に『文学賞メッタ斬り リターンズ』・『群像 創刊六十周年記念号』・浦賀和宏『上手なミステリの書き方教えます』・田中啓文『天岩屋戸の研究』を購入。

浦賀和宏八木剛士 史上最大の事件』をミステリー部分を除いて立ち読み。おいおい,そう来たかよ。確かにとっても重大な事件かもしれんけどな。今後これ以上の大きな事件は本当に起こらないのかよ!と大きな声で問いつめたいですね。それより,剛士に対するいじめもかなりエスカレートしてきちゃって,学校に来なくなったらどうする! 話が進まなくなるじゃないか。まあでも,今回の例のアレがあって,学校での立場も少しは改善されるのかな。 というわけで,3話目の『上手なミステリの書き方教えます』をまず読まないとね。で,その後に本書をちゃんと読んで,その次はとうとう来ました『さらば純奈…』ですか。とっても楽しみになってきました。

大森望・豊崎由美文学賞メッタ斬り リターンズ』を読了。いやー,思ってたより早く出ましたねぇ。やっぱり人気があるのかな。おお!「文学賞の値打ち」が前より厚くなってる! 「UNDER30の新人作家、有望株は?」が面白いですね。豊崎さんのユヤタン評がよくなってるし...。彼女にはぜひ『エナメル…』や浦賀和宏なんかも読んでもらいたいな。芥川賞・直木賞のやつはネットで毎回見てたけど,こうしてまとめて読むと,何だかなー(笑)。芥川賞・直木賞の果たす役割みたいなのがわかっていいですね。島田雅彦との対談での「《文藝春秋》ていうのは、読者の平均年齢がものすごく高い」「リテラシーが低くなってしまったオヤジたちに、半年にいっぺんでいいから純文学でも読め、っていう場なんですよ」っていうのは,ああそうなのかと納得。だから中原昌也や鹿島田真希が最初に落ちるのもしょうがないってことか。でも,直木賞のほうは,やっぱり何だかなー。

どういうわけかイライラが貯まりやすい週末でした。寝酒にサントリー・プレミアム・モルツ。さて,明日からまた早起きに戻さないとね。

9月9日(土)

中原昌也マリ&フィフィの虐殺ソングブック』を読了。何を言いたいのか(そもそも言いたいことがあるのかも)よくわからないけれど,なぜか読みだしたら止まらなくなる,変な短編集。文章(言葉遣い?)だけ見るとわりと読みやすいんですよね。ただ全体を通して意味がわからないだけで。ラストが唐突すぎる短編が多いです。「つとむよ、不良大学の扉をたたけ」のラストとかいいですね。何だかよくわからないけど,気の抜け具合が...。「あのつとむが死んだ」のラストも何だかなー。「消費税5パーセント賛成」の主人公はいったい何をやっているのか,とっても不思議です。確かに読んで怒る人もいるわな。「物語読了ののち、全員病死」なんか,けっこうかっこいいんだけどね。 それはそうと,読む前はマリ&フィフィってどちらも若い女性だと,特に理由もなく思いこんでいたんですけど,マリって中年女性だったんですか。フィフィにいたっては...

職場にて。あんまりいい気分でもないなあ。もしかしてそういう……?などとつい邪推してしまう。

歴史学者・阿部謹也氏,9月4日に死去のニュース。『ハーメルンの笛吹き男』(半分ほどしか読んでない)と『中世の再発見』(網野善彦との共著,おもしろかった)しか持っていないんですけど,僕の中では2年ほど前に亡くなった網野善彦さんと対になっていて,何となく一時代終わったかという印象です。しかし,あの本,どこにしまったかな?

休肝日。生活時間ずれまくり。

9月8日(金)

I君・Rさんに連れられ3人でヒメダカを買いに幡ヶ谷まで。何となくRさんを案内するのが,企画?のメインだったような気もしないでもないが。店には爬虫類・両生類も多く,ただ見てるだけでも面白いかも。

帰りに寄ったコンビニでバドワイザーのリバイバル缶が売りだされているのを発見。普段なら買う気もなかったけれど,缶が欲しくて購入。

9月7日(木)

朝,変な夢をみて目が覚める。席の配置(席替えがなくなったのでよく覚えている)から中学時代だと思うのだけど,実際に席に着いたらその回りは見知らぬ顔ばかりで,そうか今日から変わったんだと思いつつも,いじめの対象にならないよう最初が肝心だときばる という夢だった。八木剛士シリーズの影響?だなんて...

夕方よりT先生とウナギの打ち合わせ。アキ川ってどこだ? 安岐川(大分県)?

山田風太郎地の果ての獄』を再読。−−明治19年、薩摩出身の有馬四郎助は、北海道月形の樺戸集治監の看守に着任した。そこで青年看守の目にしたものは?次々とおこる奇怪な事件の裏に明かされる意外な事実…。「愛の典獄」と呼ばれた有馬四郎助の若き日の姿。−− 明治小説全集の一つ。途中に悲劇はいろいろあれど(なんせ登場人物の多くが北海道にまで送られてきた囚人なんで,語られるのは悲惨な現実だったりするわけで),読後感はけっこう気分よい感じ。主人公が颯爽とした熱血漢(さわやか系?)だからかな。 睡眠前にちょっとだけ読む予定が止まらず。明日は睡眠不足かも。

しかしこの本,Amazonとbk1で検索してみたら,共に新刊本は在庫切れとなってる。シリーズ中にはまだ扱われている本もあるので,それだけ『地の果ての獄』がマイナー作ってことなのかなぁ。ちなみにAmazonで取扱中なのは,『警視庁草紙(上下)』(1・2)・『幻燈辻馬車(上)』(3)・『明治波濤歌(下)』(10)・『明治十手架(上下)』(13・14)・。在庫なしは『幻燈辻馬車(下)』(4)・『地の果ての獄』(5・6)・『明治断頭台』(7)・『エドの舞踏会』(8)・『明治波濤歌(上)』(9)・『ラスプーチンが来た』(11)・『明治バベルの塔』(12)。在庫なしも在庫あり(時間の問題かな)もどれも傑作だと思うけど,今の流通システムでは仕方ない。『明治断頭台』なんて本格ミステリとしても傑作なんだけどなあ。

寝酒にモアネット・ブロンド。少しアルコール強め(8.5%)のベルギービール。

9月6日(水)

仕事なかなか進まず。

本郷に行くのをすっかり忘れていた。変則的(普段は火か木)だったからねえ。

池上永一風車祭(カジマヤー)』を読了。−−長生きに異常な執念を燃やす島のオバァ、フジは、九十七歳の生年祝い「風車祭」を無事に迎えようと、家族や島人を混乱の渦に巻き込む。一方、神事を怠り危機に瀕した島の運命は? 島の祭や呪術を背景に、オバァや巫女、六本足の妖怪豚が大活躍する、生命力とユーモア溢れる壮大な物語。−− これこそ,八重山!琉球!って感じですねえ。安っぽく消費されていく平凡な沖縄ドラマ(“ち○○さん”とか)とは大違いの傑作です。確かにそれほど文章がうまいわけでもないと思うけど,この文体はけっこうはまればはまるのです。唐突につい笑ってしまうところ多々アリ。登場人物もみな個性的で,沖縄の離島に行くと実際にこういう人いるんかなあ。“オバア”の3分類とかも面白いです。とりあえずエンタメは面白いことがまず第一。 他にもいろいろ感じたことがあるんだけど,何故だか今はあまり感想書く気がしないので,またそのうちに。一言,ギーギーが悲しすぎる。って,まあどうしようもないとは思うけどね(苦笑)。いや,よかったですって。

9月5日(火)

I君がスズキの餌を買いに行くのに付き合う。幡ヶ谷の熱帯魚屋はヒメダカが品切れだったため,小赤(金魚の小さいやつ)を購入。でもスズキにはちょっと大きすぎるような気もする。

熱帯魚屋からの帰りにモスバーガーで軽い夕食。かなり久しぶり。スパイシーモスチーズって今はないの? 昔はモスに行くとこればっか頼んでいたような。

例の騒動について,作家・佐藤亜紀さんのブログがおもしろかった。すげー。かなりリスペクト。『バルタザールの遍歴』しか読んでないですけど,また何か読んでみたくなりました。

大学入学資格とボランティア(8/31参照)について,エコノミストのYasuyuki-Iidaさんのブログ記事「無意味な増税はやめてください」が面白かった。そうか,無料で仕事(公務)をやってもらうわけだから,実質的には増税と変わらないのか(←ちょっと理解が間違っているかもしれんが)。就職が半年遅れるから生涯賃金が半年分減ってしまうというのにも納得。じゃあ,大学の期間を3年半に短くするってのはどう? それより無料奉仕なんて公僕たる公務員にやらせろって意見が出そうだな(笑)。

コメント欄の「小泉内閣のよいところはいろいろ言う割には,実行したのはそんなすごいことでもないという点」というのも笑えました。まあそうかもね。郵政民営化も,だからどうよくなるって感じが,僕はしなかったしね。賛成意見も反対意見のどちらにもそれなりに納得できる点があって,どっちに転んでも状況はそんなに変わらないのではって思ってた。急激すぎる変化で社会が混乱するのは施政側も望まないだろうし,混乱が起きないようきちんと対策を立てていこうとするならば,結局のところ大きな変化は起こらないんじゃないのかな。以前の高速道路公団も今となっては何だかよくわからない状態だし(誰か包括的に評価してくれ!)。昨年の国立大学法人化にしても,いろいろ手続きが面倒になった意外にそれほど大きな影響は今のところ出てないし(東大に格付けAAAがでたくらいw)。まあ,これから将来的長期的にはどうなるかは知りませんけどね。

寝酒にミラー・スペシャル。アサヒビールがライセンス生産してるやつ。

9月4日(月)

メンタルヘルスに関する研修に参加。どっちかというと中間管理職って感じの人(40代以上)がほとんどで,部下のいない僕なんかが出てどうするとも思ったけど,順番(?)だと言うからな。まあ役には立ちそうかな。午前中の講義はまあそうなんだろうなという印象ではあったが,午後のワークショップ?はわりと面白かった。5〜6人のグループに分かれてロールプレイイングをし,問題点を議論したり。大事なのは相談を受ける際,相手の発言の表層に振り回されず,結局のところ何を言いたいのかをうまくくみ取ってあげるべきとのこと。

高田馬場でビールを買って帰る。夕食は天一でラーメン。

大塚英志定本 物語消費論』を読了。二年ほど前に買ったきり,読んでなかった本。確かイラストが西島大介だったから買ったような気もしないでもないような...。80年代後半の少し古い評論ではあるけど,実は今でもそれなりに通用する内容だと思う。そういう意味でも面白かった。少なくとも『動物化する…』(東浩紀)よりもずっとわかりやすかった。ちなみに,個人的に一番面白かったのは付録の「都市伝説論」だったりするんだけどね。

寝酒にサンルイ・プレミアム・クリーク。着色料が入ってるわけでもないようだが,けっこう赤っぽい色が付いている。サクランボの色かな。

9月3日(日)

夕方より職場に。I君と会う。スズキはなかなかメダカ以外の餌を食べてくれないらしい。

金曜からの例のやつ,夜11時になってやっと終了。バスも終わっていたので地下鉄で新宿へ。新宿郵便局でゆうパックを頼む。これで明日午前中に着くらしい。高くついたが,自分が悪いんだからしょうがない。

寝酒にフィニアンズ・アイリッシュ・レッドエール。同じ赤褐色のビールってことで,ドイツのアルトともちょっと似たような臭いがするように思うけど,気のせい? この手の癖は飲み慣れてない人はちょっと気になるかも(個人的にはもちろん好きだけど)。

9月2日(土)

焦ってたはずのわりに,どうしてこうノンビリしてしまうのだろう? いや,ノンビリしているわけでもないんだけど。じゃあ何だと言われると,さあ何だろうね。

“子猫殺し”騒動,それなりに落ち着いたんでしょうかね。まあ,とにかくいろいろ考えさせられる。作家擁護(まびき容認)派というか中立(飼い主が判断すべき事)派として,てるてる日記さん「そこに空き地があるから」が客観的によくまとまっているかと思う。そういえば,擁護派はそれなりにいても,“子猫殺し”賛成(まびき優先)派ってのはほとんど見ないよね。

9月1日(金)

とっても重要なミスに気付く。やべー忘れてた。拙すぎー。

夕食はM君I君と3人で広島風お好み焼きに。うまい。I君は「皮が厚すぎ」って言ってたけど,これ以上薄いと,東京の人にとっては“お好み焼き”って感じがしない(では何かかというと“キャベツ炒め”?)のではないかと思う。


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