はじめに
ここでは、テレビアニメ「灼眼のシャナ」の感想を好き勝手に書いています。アニメ及び原作のネタバレを含みますので、未見未読の方はご注意を。
原作は金銭的事情で途中までしか読めていないものの、かなり好きなシリーズなので、アニメ化すると聞いては見ないわけにいきません。期待大です。もっとも、原作を読んでいるとどうしてもアニメ版の評価は厳しくなりがちなので、その意味では不安も大きいのですが……。
第1話 「全ての終わり、一つの始まり」
第1話は痛快娯楽アクションというよりホラーっぽい雰囲気ですね。そのせいか、海外のWeblogにはBLEACHとの比較をおこなっているところもありました。
さて、アニメ化となるとたいてい違和感がある絵と声ですが、今のところは問題なしです。オープニングとエンディングの曲もいい感じですし、まずは好印象でしょうか。
しかし第1話でもっとも衝撃だったのは、「平井さん(本物)が喋ってる!」ということですねー。原作では出番なしだっただけに。でも、トーチになったばかりだというのに次回で消滅するっぽいですね。なぜに? 街の修復に力を使われたんでしょうか。
第2話 「灯る炎」
アニメオリジナルの話ですが、とてもいい出来だと思います。シャナの「説明終わりっ」も可愛らしくて萌えましたしね。ただ、平井さん消滅の理由が「多めに喰われたから」というのは、フリアグネの目的が原作どおりだとすると、ちょっと不自然な気もします。
さて次回は……『弔詞の詠み手』が早くも登場!?
第3話 「トーチとフレイムヘイズ」
授業の問題点を情け容赦なく指摘していくシャナはアニメ版でも健在。次々と敗退していく教師陣の姿が笑えます。一方、後半の戦闘シーンは少し物足りない出来でした。今後に期待したいところです。
前回の予告に出ていた『弔詞の詠み手』と“蹂躙の爪牙”のどつき漫才コンビは最後に登場。“屍拾い”も姿を見せて、どうやら原作の一巻と二巻をまとめてやるみたいですね。予告を見るかぎり、シャナは原作どおり惨敗するっぽいですが……ちょっとシャナの精神状態に無理があるような。
第4話 「惑いのフレイムヘイズ」
着替えシーン……ここまで露骨に狙ってこられると、さすがに見てるのが恥ずかしいですね。いやまあ全く嬉しくないかと問われればそりゃもう嬉し……いやいや。
それにしても、アニメ版のアラストールは「常のお前ならば」とか「たかがトーチ」をやたら強調してて、どうも感じが悪いです。というか、シャナの精神状態が悪化してる原因は、悠二くんへの気持ちの変化に対して、アラストールが否定的な言動を繰り返してるからだと思うんですけど。
で、『弔詞の詠み手』との戦闘には原作どおり惨敗するわけですが……うーん、なんかシャナが精神的に脆すぎる気がしますね。戦闘シーンも相変わらず動きがなくて残念な出来ですし。
ただ、シャナがビルから落下するシーンからエンディングまでの流れは、身震いするほど格好よかったです。
次回予告。吉田さんを悠二くんの声で呼び捨てにされると、なんか違和感があるな、と。
第5話 「それぞれの想い」
“狩人”と『弔詞の詠み手』がついに対決。火除けの指輪『アズュール』によって炎を無効化され、動揺するマージョリー。しかし、フリアグネはそれを放置してあっさり姿を消すのだった……って、ええ?
たしか“狩人”の必勝パターンは、炎による攻撃を無効化されたフレイムヘイズが隙を見せたところを、トリガーハッピーで倒すというものだったはず。その場で楽に倒せたはずの相手を、なんで放置していくんでしょう? 次に戦うときは『アズュール』の能力がバレているぶん、トリガーハッピーを当てるチャンスが少なくなると思うんですが……。
うーん、狡猾なる『フレイムヘイズ殺し』の行動としてはどうも不自然に思えますね。もっとも、ここでマー姐さんがあっさり死亡しても「ふざけんな!」ということになるわけで……むむむ。
一方、“屍拾い”と遭遇する悠二くんですが……なんかラミーさんの印象が原作とずいぶん違いますね。それはまあいいとしても、一美ちゃんを蚊帳の外に放置したままフォローもなしってのはどうかと……。
なんというか、話の出来自体は悪くないのかもしれませんが、原作を知っているせいで疑問や違和感を覚える部分がいろいろあって、素直に楽しめませんでした。
第6話 「交錯・発動・対決」
フリアグネ編クライマックス……のはずなんですが、全く盛り上がりませんでしたね。以下、面倒なので箇条書き。
- シャナが調子を取り戻すきっかけになった悠二くんの行動と、これまでシャナを苛立たせていた行動とのあいだに差異を感じなかった。それで調子がよくなられてもしっくりこない。
- 『ダンスパーティー』が封絶の外に効果を及ぼしている(ように見える)のは設定的にまずいのでは?
- 敵の攻撃に対応するのに、いちいち悠二くんの助けを借りているシャナの姿に疑問を覚える。戦闘に関してはプロのはずでは?
- フリアグネの精神が壊れるあたりの描写が不自然に思えた。
- 戦闘シーンにあいかわらず迫力がない。
- フリアグネの強さや厄介さが全く感じられなかった。最期も妙にあっけなかったので、「え、それで終わり?」という感じ。
原作の第一巻終盤で好きだった場面がほとんど再現されなかったのも残念なところです。代表的なところを挙げると以下のとおり。
- 決戦を前にしたシャナの独白。
- 決戦の場に現れたシャナに対する悠二の言葉と、それに対するシャナの反応。
- 自分の命とフレイムヘイズの使命、どちらかしか選べない状況でのシャナの選択。
- “天壌の劫火”アラストールの顕現
- 消えゆく悠二の最期の願い。
この中でも、“天壌の劫火”アラストールの顕現はアニメ版で見るのを楽しみにしていただけに、カットされたのは非常に残念です。
さて、次回からは完全にマージョリー編ですね。結局、第4話以降のシャナはさっぱり格好よくなかったので、マージョリー編ではフレイムヘイズとしての誇りや使命感をちゃんと見せてほしいところです。
第7話 「二人のフレイムヘイズ」
……なんかシャナのデレ比率がいきなり上昇してますね。まあ、かわいいからいいんですが。
そして第4話の着替えに続き、今回は入浴シーンが登場。こういうところには妙に力が入ってるよな……と思いつつ、しっかりと観賞。かわいらしいですなぁ、和みますなぁ、くふふ…………はっ。
こほん……第6話とは段違いに楽しめました。この調子で行ってもらいたいものですね。
さて、次回はいよいよ『弔詞の詠み手』との再戦です。燃える展開に期待。
第8話 「麗しのゴブレット」
マージョリー編クライマックス。フリアグネ編の最後と違って、今回は楽しめました。おおむね満足のいく出来です。原作で好きだったやりとりがいくつかなくなっていたのは残念ですが、アニメ版に原作と同じものを期待するのは間違ってますしね。
ちなみに、戦闘シーンに迫力がない点については、すでに諦めています。
次回はオリジナルエピソード……かな? なんか中身のなさそうな話ですが。
第9話 「恋と欲望のプールサイド」
こういう中身のない話は、口元を弛めつつなにも考えずに観賞すべきであろう、ということで。 メロンパンを食べるシャナたん、萌えー。 水着&ツインテールのシャナたん、萌えー。 やきもちを焼くシャナたん、萌えー。 よし、以上。は? 吉田さんの乳揺れ? ……巨乳には萌えない。
気になったこと
- 一部、絵が崩れている気が……。
- シャナは意味もなく他人のネクタイに文句をつける性格じゃないだろうと。
- 悠二くんが着替えを始めたシャナの隣に平然と座っているのは不自然。第4話ではシャナが脱ごうとした時点で慌てていたというのに……。
他にも細かいツッコミどころはいくつかありますが、面倒なので割愛。
第10話 「絡まる思い」
なるほど、原作ではマージョリー編(二巻)で描かれたエピソードをここに持ってきましたか。前回が平和な日常の話だったこともあって、わりと違和感のない流れになってますね。
ただ、シャナが一人暮らしであることを千草さんがこれまで知らなかったというのは、前回の話で水着を買い与えていたことを考えると少し不自然に思えます。
ところで、次回のサブタイトルはどうにかならなかったんでしょうか……。
第11話 「悠二とシャナとキス」
千草ママにキスの説明を受けるシャナたん、萌えー。しかし、この場面でアラストールさんの心の声が聞けないのは残念でなりませんね。アニメの表現手法の問題ゆえしかたないのですが。なにげにコキュートスが光ってアラストールの感情を示しているところはにやりとしました。
そして第一次保護者会談。ここの会話は原作でも好きなシーンだったので、先週から楽しみしてました。やっぱりお父さんモードのアラストールはいいですね。なぜか工作器具に詳しいという、シャナパパの重要な萌えポイントがなくなっていたのは残念ですが、これはやむなしでしょうか。
第12話 「ゆりかごに花は咲いて」
吉田さんの犬の名前……女帝?(汗)
まあそれはともかく、今回もよかったと思います。特に吉田さんの宣戦布告はついに来たって感じですね。ただ、戦闘シーンでは自分たちの出した植物を斬りながらシャナに近づくソラトの姿に、ちょっと疑問を覚えました。
さて愛染兄妹編は次回で最後みたいですが……うまく収まるんでしょうか。第6話みたいにならないことを祈るばかりです。
第13話 「校舎裏の宣戦布告」
燃えぇぇぇぇぇっ!
いやー、今回は熱かった。シャナもマー姐さんも格好よかったですし、マルコシアスもいい味だしてました。他の非日常メンバーも……あれ? アラストールさん台詞ないよ! なんてこったい、紅世の王がトーチ化してしまうとは……全く違和感なかったじゃないか(マテ)。
ひとつだけ残念だったのは、シュドナイの変化がトーガと同じように炎を纏っているだけに見えたこと。それ以外は特に不満のない内容でした。アクションもいつもより良かったですしね。
第14話 「偉大なる者」
原作の内容をかなり端折った感じがしますね。説明や内面の描写がないからでしょうか。原作既読者としては特に疑問を覚える点もなかったのですが、未読の方にとってはわかりにくい部分があったのでは、という気もします。
初登場のキャラクターに対する感想
- 『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメル
- 声が物憂い感じだったのは少し意外でした。もっと無感情な声を想像してたので。
- “夢幻の冠帯”ティアマトー
- とりあえず声に違和感はないです。
- “虹の翼”メリヒム
- 虹天剣は今回の見所。まさか暴発であの威力とは……。
- “琉眼”ウィネ
- ザコっぽい感じはよく出てるんじゃないかと。
- “千征令”オルゴン
- 思っていたよりも小さかったせいか、外見から受ける印象がしょぼいですね。重く陰鬱な雰囲気がいまひとつ感じられませんでした。あ、声はよかったです。
- “逆理の裁者”ベルペオル
- いかにも妙齢の美女という感じの声ですね。いいんじゃないでしょうか。
- 天目一個
- 声は雰囲気が出ていてよかったです。
第15話 「炎の生まれた日」
いやー、熱いですね。けっこう削られてる部分はあるのに、これだけ燃える出来になっているとは。強いて気になった点を挙げるなら、オルゴンが侮辱云々と言っている理由が原作未読者にはよくわからなかったのでは、ということぐらいですね。
ところで、今回からエンディングが変わりましたが、えらく半端なタイミングという気がするのは私だけでしょうか。普通なら前回あたりで変わってるんじゃないかと思うんですが。
第16話 「炎髪灼眼の討ち手」
先代の登場シーンは最後にまとめてきましたか。削られる場面があることも覚悟していただけに、嬉しい誤算ですね。ただ、メリヒムさんの最期の言葉が削られていたのは非常に残念。まあ、あの辺のやりとりはけっこう長いですし、うまく端折って時間内に収めるのは難しそうなので、しかたないかな。
新しいエンディングテーマについて
落ち着いた感じの曲なので、終わり方が静かな回に流れるにはいいんじゃないでしょうか。ただ、「次回に続く!」という感じで終わる回なら、「夜明け生まれ来る少女」のほうがうまくハマるような気もします。
第17話 「新たなる序章」
サブタイトル通りの内容でしたね。原作は五巻までしか読めていないので、これ以降の内容については断片的な情報しか持っていません。続きが楽しみです。
気になったこと
- カムシンさんの口元の傷(だよね?)がなにかの汚れに見えた。
- ヴィルヘルミナさんが星黎殿の動きに気づいていましたが、 星黎殿って天道宮と同じく感知が不可能だったのでは?
第18話 「砕ける願い」
先週は書き忘れてましたが、新しくなったオープニング、格好いいですね。
さて、前回からじわじわと迫っていたものが一気にやってきた感じの第18話。あっちもこっちも大変なことになってます。
かわいい浴衣姿で待ちぼうけを食らうシャナちゃん。内緒にして驚かせようとせずに、吉田さんより先に悠二くんを祭りに誘っておけばこうはならなかったのでは……。祭り前日の早朝鍛錬で、悠二くんの「シャナは祭りなんて興味ないか」という発言をアラストールさんが否定していれば、悠二くんのほうから誘っていてもおかしくない感じでしたし。アラストールさんも罪なことを……。まあ、あの時点では本当に興味がなかったわけですが。
一方、吉田さんもついに認めたくない現実に直面。『零時迷子』のことは知らないわけですし、その衝撃と絶望は相当なものでしょう。ここからどうやって立ち直ってくるのか気になるところです。
オガちゃんはとうとう田中くんに告白。「なんでそんなに気にするんだ」と訊かれて思い切ってしまえるところが、悠二くんを引き止める理由に徒を持ち出してしまうシャナちゃんとは対照的でした。
教授とドミノは、なんか子ども向けの教育番組を思い出す愉快なノリですね。印象はアホっぽいですが、自在式の仕掛け方などを見るに意外と策士なんでしょうか。
今回はいろいろなことが本格的に動き出した感じでしたね。今後の展開が楽しみです。
ところで、オルゴンさんの封絶はちゃんと緑青色だったのに、マー姐さんの封絶が今回も紅いままだったのはどうしてでしょうか?
第19話 「戦いの中で」
敵方がアレなわりに切ない場面の多い話でした。特に調律の場面とその前後はかなり胸に来るものがあります。
しかし、シャナにとってはつらい状況ですね……。吉田さんのほうは意外とあっさり立ち直ったので拍子抜けしましたが。
マー姐さんとマルコは、教授とドミノの行動にいちいち常識人っぽい反応を示してるのが妙に笑えました。
さて、今回の件で御崎市への未練が強まった感じの悠二くんですが、最後にはどういう決断を下すんでしょうか。
第20話 「非情のヴィルヘルミナ」
悠二くん、前回の話で御崎市への未練が強まったかと思ってましたが、逆に街を出る決心ができたみたいですね。
一方、シャナは……うーん、まさかここに来て悠二くんの破壊に同意するとは……。正直、かなり予想外でした。しかし、シャナの助けがないとなると、悠二くんはどうやって助かるんでしょうか。さすがにこのまま破壊されるなんてことはないでしょうし。
もうひとつ気になるのは、吉田さんがカムシンさんからもらったお守りですね。どういう効果があるのかな?
第21話 「遠ざかる想い」
シャナちゃん、けっきょく悠二くんを助けに来ましたね。まあ、現在の御崎市にはシャナちゃん以外にヴィルヘルミナさんを止められる人がいないわけで、考えてみれば当然の展開ではあります。
しかし、悠二くんはあいかわらず鈍いですね。というか、シャナちゃんに対する認識が第10話以前まで後退してる気がするんですけど……。
気になったこと
- 微妙に絵が崩れているような……。
- シャナが戦闘時に夜笠を着ていないのはなぜだろう。『贄殿遮那』が夜笠に収納されている以上、大太刀を出したあとにわざわざ消していることになるが……。
- 夜の公園で悠二を助けたときはヴィルヘルミナの攻撃を大太刀で斬っていたシャナが、川辺では似たような攻撃を身体で受けている。なぜだ。いや、作劇上の都合なんだろうけど。
- ベルペオルと対峙していたときには持っていたはずの『贄殿遮那』が、悠二をかばったときにはいつの間にか消えている。放り捨てたのだろうか。
第22話 「揺らぐ炎」
そういえばシャナちゃん、まだ「平井ゆかり」の名前で呼ばれてるんですね。佐藤くんと田中くんはともかく、本物の平井さんと友人同士だった吉田さんは抵抗を覚えたりしないんでしょうか。悠二くんの救出を頼むときも「平井ゆかりに対して頼む」と言ってますが、個人的には「シャナに対して頼む」のほうがしっくりくるような気がします。あ、でも吉田さんたちは、「シャナ」という名前が悠二くんからもらったものだとは知らないのか。
ところで、ベルペオルさんは『天破壌砕』が怖くないのかな?
第23話 「星黎殿の戦い」
なんと、あのシャナちゃんが、アラストールさんに対して「悠二が好き」と明言している! しかもアラストールさんもあっさり頷いてるし。いやー、いきなり素直になりましたね、二人とも。ちょっとびっくりです。
ところで、最初は着ていた夜笠がいつの間にか消えているのはなぜでしょう。教授の自在法が原因だとしたら、仕掛けが壊れた時点で再び出現してもよさそうですが。
第24話 「紅蓮の想い」
「ヘカテーが無駄にエロかった」とか「ヴィルヘルミナさんが妙に弱い」とかいろいろ思うところはありますが、結末としては無難なところに落ち着いたんじゃないでしょうか。 アニメ版の天破壌砕は神威召喚じゃなくて単なる顕現なのですね。もしかして、フリアグネ編でアラストールさんの顕現がなかったのはこういう結末を視野に入れてたからでしょうか?
ベルペオルさんはなにを考えてたのか結局わかりませんでした。計画が失敗したにしては去り際の態度に余裕があるような気がするんですが……。劇場版の伏線?
悠二くんはなかなか格好よかったですね。それに、シャナちゃんとのツーショットはやはりしっくり来ます。
そして、忘れてはいけないのは池くん。終盤から影も形もなかった彼ですが、最後の最後にやっと出番がもらえました。誰ですか、彼を見て「誰だっけ?」とか思った人は?
それにしても、次は劇場版ですか。アニメ版では結局、三柱臣が三名とも健在ですから、劇場版で決着ということになるのかな。しかし私の場合、劇場版が公開されても観に行けるかあやしいのですよね。映画館で観るのってけっこうお金がかかりますし、近くに映画館がないので交通費も……。